JP3645623B2 - 電気錠の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金庫や建物等の扉に取付けられる電気錠の制御装置に関し、特に、不法な解錠を防ぐとともに故障等によっても解錠不能となることがないようにした電気錠の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金庫や建物等の扉に施錠装置として取付けられる電気錠は、テンキー入力やカードキー入力等にてデータの入力が行われる解錠データの入力部と、この入力部からの入力データを照合して解錠信号を送出しあるいは施錠信号を送出する制御部と、この制御部からの解施錠信号を受けて閂係止杆を駆動して解施錠を行う解施錠機構部とから概略構成されている。
【0003】
このような電気錠においては、前記制御部が扉の外部に配設される場合と扉の内部に配設される場合とがある。扉の外部に制御部が配設される場合には、この制御部の故障発生等の場合における対応は容易であるが、反面において、制御部を構成する基板等を格納する筐体を取り外し、前記解施錠機構部に接続する信号線に疑似的な作動信号を流すこと等により不法に解錠されてしまうことがある。また、これを防ぐために制御部を扉の内部に配設する構成では、この制御部の故障発生によって作動不能の事態となると、制御部が扉の内部に配設されていることからその対応が困難であり、扉そのものを破壊する以外に開扉することができなくなるという不都合がある。
【0004】
そこで、これを防ぐために、制御部が故障発生により作動不能となった場合でも閂係止杆を機械的に駆動して解錠するための非常解錠用シリンダー錠を別に取付けることが一般的に行われている。しかしながら、このような非常解錠用シリンダー錠の取付けは製造上におけるコストアップ要因となっており、また、当該シリンダー錠の鍵が不法に入手,使用されて解錠される可能性があり、その防盗性に問題を残していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みて創案されたものであり、解錠のための制御データの送受信を暗号化することにより、電気的な操作による不法な解錠を防ぐことができる電気錠の制御装置の提供を目的としている。また、最も構造が複雑であり故障が発生しやすい、入力された解錠データの照合制御部を扉外部に配設することにより開扉不能となることを防ぐことができる電気錠の制御装置の提供を目的としている。また、閂係止杆を駆動する解施錠機構部と、この解施錠機構部に直接に作動信号を送信する内側の制御部をそれぞれに2系統設ける構成によって、対応が困難である扉内部の故障による開扉不能の事態の発生を防ぐことができる電気錠の制御装置の提供を目的としている。さらに、シリンダー錠等の非常解錠装置の取付けが不要であって鍵管理のわずらわしさがなく、防盗性を向上させることができる電気錠の制御装置の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、閂係止杆(5)を駆動して解施錠を行う解施錠機構部(C,C′)を有して扉(1)を解施錠するための電気錠の制御装置であって、電気錠が取付けられる扉の外側と内側との双方に解施錠制御を行うための制御部(A、B,B′)を設け、この外側の制御部(A)と内側の制御部(B,B′)には、それぞれに暗号生成手段(CPU,A2,A4,A5,A7、CPU,B2,B2′,B3,B3′,B4,B4′,B5,B5′,B7,B7′,B8,B8′)と暗号解読手段(CPU,A2,,A4,A5,A7、CPU,B2,B2′,B5,B5′,B6,B6′,B7,B7′)と暗号通信手段(CPU,A8、CPU,B1,B1′B2,B2′)とを備え、前記外側の制御部と内側の制御部とで相互に暗号の通信を行い、当該暗号がそれぞれの暗号解読手段にて適正な暗号として解読されることにより前記解施錠機構部が制御されて解錠される構成とするものである。
【0007】
また、扉を解施錠するための電気錠の制御装置であり、解錠データを入力する解錠データ入力部(14)と、この解錠データ入力部にて入力された解錠データを照合する照合部(A3,A6)と、閂係止杆(5)を駆動して解施錠を行う解施錠機構部(C,C′)とを備える電気錠の制御装置であって、電気錠が取付けられる扉の外側と内側との双方に解施錠制御を行うための制御部(A、B,B′)を設け、外側の制御部(A)には、前記照合部の照合に基づいて内側の制御部(B,B′)に解錠信号を送信する送信部(A8)と、内側の制御部から送信される第1の暗号を受信する受信部(A8)と、前記第1の暗号を解読する暗号解読部(A7)と、前記第1の暗号の解読データに基づいて第2の暗号を生成する暗号生成部(A4,A5,A7)と、この第2の暗号を内側の制御部に送信する送信部(A8)とを設け、内側の制御部には、外側の制御部から送信される前記解錠信号を受信する受信部(B1,B1′)と、この解錠信号の受信により前記第1の暗号を生成する暗号生成部(B3,B5,B7、B3′,B5′,B7′)と、この生成された第1の暗号を外側の制御部に送信する送信部(B1,B1′)と、外側の送信部から送信される前記第2の暗号を解読する暗号解読部(B3,B5,B7、B3′,B5′,B7′)と、この第2の暗号の解読に基づいて前記解施錠機構部に解錠のための作動信号を送信する送信部(B9,B9′)を設ける構成とするものである。
【0008】
また、扉を解施錠するための電気錠の制御装置であり、解錠データを入力する解錠データ入力部(14)と、この解錠データ入力部にて入力された解錠データを照合する照合部(A6)と、閂係止杆(5)を駆動して解施錠を行う解施錠機構部(C,C′)を備える電気錠の制御装置であって、電気錠が取付けられる扉の外側と内側に解施錠制御を行う制御部(A,B,B′)を設け、外側の制御部(A)には、前記照合部の照合に基づいて内側の制御部に解錠信号を送信する送信部(A8)を設け、内側の制御部(B,B′)には、前記解錠信号を受信する受信部(B1,B1′)と、乱数を発生する乱数発生部(B4,B4′)と、マスクメモリにキーナンバーを記憶したキーナンバー記憶部(B3,B3′)と、前記解錠信号受信の際に前記乱数発生部にて発生した乱数と前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーとで第1の暗号を生成する暗号生成部(B7,B7′)と、前記乱数と定数とで所定の演算を行う演算部(B5,B5′)と、この演算部による演算データを記憶する乱数・定数記憶部(B8,B8′)と、前記第1の暗号を外側の制御部に送信する送信部(B1,B1′)を設け、また、さらに前記外側の制御部には、前記第1の暗号を受信する受信部(A8)と、マスクメモリに前記キーナンバーを記憶したキーナンバー記憶部(A4)と、このキーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーを用いて前記受信した第1の暗号を解読する暗号解読部(A7)と、この暗号解読部により解読された前記乱数と前記定数とで前記所定の演算を行い、この演算データと前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーとで第2の暗号を生成する暗号生成部(A7)と、この第2の暗号を内側の制御部に送信する送信部(A8)とを備え、また、さらに前記内側の制御部には、前記第2の暗号を受信する受信部(B1,B1′)と、この受信した第2の暗号を前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーを用いて解読する暗号解読部(B7,B7′)と、この暗号解読部にて解読された前記演算データと前記乱数・定数記憶部に記憶された前記演算データとを照合する照合部(B6,B6′)と、この照合部の照合に基づいて前記解施錠機構部に解錠の作動信号を送信する送信部(B9,B9′)とを設ける構成とするものである。
【0009】
また、故障等に備えて前記内側の制御部(B,B′)と、前記閂係止杆を駆動する前記解施錠機構部(C,C′)とをそれぞれ2系統設ける構成とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図面を参照して説明する。図2は本発明に係る電気錠の制御装置を実施する一形態としての金庫装置の扉体裏面の図示である。この扉体1の厚み部分に後述する解施錠機構部や内側の制御部その他が格納される。この扉体1の構造については、先に、本出願人により出願されているものであり(特願平6−285251号)、簡単に説明する。
【0011】
図において、扉体1には閂体2が取付け軸3によって取付けられている。取付け軸3は、閂体2に形成された長孔2aに嵌合して、ワッシャ4により閂体2を緩嵌状態に支持していることから、閂体2は長孔2aの長さ分だけ横移動が可能である。この横移動は交換板12の回動によって行われる。すなわち、交換板12は、扉体1を貫通して扉体1の表面部分に取付けられる図示しないハンドル操作により、取付け軸12aを回動中心として長孔12bの角度分だけ回動し、この回動の際に、交換板12に形成された突出杆12cが閂体2に形成された長孔2dを係止することにより閂体2の前記横移動が行われる。前記閂体2の上端部には図面手前に張り出すようにL字状に折り曲げられた係止部2cが形成されている。施錠時においては、図2に示すように閂係止杆5が下降し、係止部2cと係合することにより閂体2の後退を阻止するようになっている。
【0012】
前記閂係止杆5は、支持部6の上下部位において図面手前に張り出すように折り曲げられた嵌合支持部6a,6bに形成された図示しない嵌合孔に上下動可能に嵌合支持されている。また、閂係止杆5の表面に形成されたラック7は、一対の駆動モータ8a,8bの回転軸に固設されたピニオン9a,9bと歯合している。前記閂係止杆5の上下動は、後述する内側の制御部B,B′に制御される駆動モータ8a,8bの回転によって行われる。これらの閂係止杆5,閂係止杆支持部6,ラック7、駆動モータ8a、ピニオン9aにて後述する解施錠機構部Cを構成している。また、同じく閂係止杆5,閂係止杆支持部6,ラック7,駆動モータ8b,ピニオン9bにて後述する解施錠機構部C′を構成している。このように、内側の制御部(B,B′)と解施錠機構部(C,C′)とを2系統設ける構成により、どちらか1系統が故障等によって作動不能となっても他の系統が作動することから、解錠不能の事態は生じない構成としている。
【0013】
符号10a,10bはマイクロスイッチであり、閂係止杆5が下降するとマイクロスイッチ10bがONとなり、施錠状態を検出し、閂係止杆5が上昇して解錠されるとマイクロスイッチ10aがONとなって解錠を検出する。また、マイクロスイッチ11は、閂体1の位置検出を通じて扉体1の開扉及び閉扉を検出している。
【0014】
次に、本発明に係る電気錠の制御装置を説明する。図1において、前記扉体1(図2参照)の表面部には、この扉体1を解錠する際に、解錠データとしての暗証番号を入力するための前記解錠データ入力部としての周知の解錠用テンキー14と前記外側の制御部Aが同一の筐体(図1参照)に格納されて取付けられている。したがって、解錠用テンキー14が破壊されるとこの破壊に連動して外側の制御部Aも破壊されて、後述するように暗号の通信が不能となることから解錠のための制御のステップが先に進まず解錠不能となる(なお、前記解錠データの入力にはテンキーによる入力以外にも、解錠データを記憶させたカードキーを用いたり、指紋や網膜等のデータを入力してもよい)。
【0015】
扉体1(図2参照)の裏面には、同一の構成を有する前記内側の制御部B及びB′と、この内側の制御部B及びB′に制御されて作動する前記解施錠機構部C及びC′が配設されている。閂係止杆5(図2参照)は、前記のように解施錠機構部C及びC′の作動によって駆動されて解施錠が行われる。以下、説明する。
【0016】
外側の制御部Aは、CPUを有し、前記解錠用テンキー14から送信される解錠データを受信するための受信部A1と、システム制御用のプログラムを記憶するプログラムメモリA2、前記解錠用テンキー14から入力される解錠データを照合する照合データを記憶する照合データメモリA3、マスクメモリが用いられて固定された数字を記憶するための前記キーナンバー記憶部としてのキーナンバーメモリA4、所定の演算を行う演算部A5、照合データの照合を行う照合部A6、暗号の生成及び解読を行う前記暗号生成手段及び暗号解読手段としての暗号部A7、内側の制御部B,B′とデータの送受信を行うための前記通信手段としての送受信部A8を備えている。
【0017】
内側の制御部B,B′は、CPUを有して、前記外側の制御部Aとデータの送受信を行うための送受信部B1,B1′、システム制御用プログラムを記憶するプログラムメモリB2,B2′、マスクメモリが用いられて固定された数字であるキーナンバーを記憶する前記キーナンバー記憶部としてのキーナンバーメモリB3,B3′、乱数を発生する乱数発生部B4,B4′、所定の演算を行う演算部B5,B5′、照合データの照合を行う照合部B6,B6′、暗号の生成及び解読を行う前記暗号生成手段及び暗号解読手段としての暗号部B7,B7′、照合用データとしての乱数と定数との所定の演算結果を記憶する乱数・定数記憶部B8,B8′、解錠のための作動信号を解施錠機構部C及びC′に送信する前記通信手段としての送信部B9,B9′を備えている。
【0018】
以上のように構成される電気錠の制御装置の作動を図3のフロー図と、外側の制御部Aと内側の制御部B,B′間におけるデータ照合図としての図4を参照して説明する。なお、内側の制御部B及びB′はそれぞれの構成が同一であり、その作動も同一であることからまとめて説明する。外側の制御部AのCPUは、プログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムに基づき、内側の制御部B及びB′とそれぞれに個別に応答を行う。
【0019】
先ず、解錠用テンキー14から解錠のための所定の暗証番号を入力する(ステップS1)。この入力された暗証番号は、外側の制御部Aの受信部A1にて受信され、この受信された暗証番号は、プログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、照合データメモリA3に記憶された照合データに基づいて照合部A6にて照合される(ステップS2)。この照合により前記入力された照合データの誤入力等によって照合結果不可と判断されると、解錠のための制御のステップがそれ以上先に進まず、解錠はできない。
【0020】
照合部A6による前記照合により、前記入力された解錠データの照合結果が可と判断されると、CPUの制御により、送受信部A8から内側の制御部B及びB′に解錠信号が送信される(ステップS3、第1の通信:図4のブロック1参照)。内側の制御部B及びB′は、送受信部B1及びB1′にてこの解錠信号を受信すると、CPUの制御により、乱数発生部B4及びB4′にて発生した乱数とキーナンバーメモリB3及びB3′に記憶されているキーナンバーとを用い、暗号部B7,B7′にて第1の暗号化を行う(ステップS4:図4のブロック2参照)。すなわち、プログラムメモリB2及びB2′に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、数字データを所定のルールによってその配列を変化させ、あるいは数字の入替え・演算等を繰り返し行って暗号化するものである。この生成された暗号は、送受信部B1及びB1′から外側の制御部Aに送信される(ステップS5:図4に示す第2の通信:ブロック3参照)。
【0021】
また、内側の制御部B及びB′においては、外側の制御部Aへの前記暗号の送信とともに、CPUの制御により前記乱数と定数とで所定の演算を行う(図4のブロック2参照)。この演算は、解錠のための後述する照合データとなるものであり、乱数と定数とで例えば加算が行われる。この演算データは乱数・定数記憶部B8及びB8′に記憶される。
【0022】
前記第2の通信として送受信部A8にて前記暗号を受信した外側の制御部Aにおいては、暗号部B7,B7′にて暗号の解読を行う(ステップS6)。すなわち、プログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、受信した暗号の数字配列を所定のルールによって元に戻し、あるいは数字の入替え等を行って暗号の解読を行う。その際、前記キーナンバーメモリA4に記憶されたキーナンバーを用いて前記乱数を解読する(ステップS7)。
【0023】
この解読された乱数により、プログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、乱数と定数とで前記演算を行う(ステップS8)。この演算データは後述する照合データとなるものであり、前記演算(図4のブロック2参照)と同じ演算(例えば前記演算が加算ならばここでも加算)を行う。次いでこの演算データと前記キーナンバーメモリA4に記憶されたキーナンバーとで第2の暗号化を行う(ステップS9:図4のブロック3参照)。この第2の暗号化は、前記第1の暗号化と同様に、プログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムによるCPUの制御により、数字データを所定のルールによってその配列を変化させ、あるいは数字の入替え・演算等を繰り返し行って暗号化するものである。この生成された第2の暗号は、送受信部A8から内側の制御部B,B′に送信される(ステップS10、図4に示す第3の通信:ブロック4参照)。
【0024】
このように、前記第1の暗号は、乱数とキーナンバーとを基礎として暗号を生成するのに対し、この第2の暗号は、乱数と定数との演算数と、キーナンバーとを暗号化の基礎とすることから、第1の暗号と第2の暗号は異なる数列のデータとなる。すなわち、異なる数列データが制御部Aと制御部B及びB′間の、解錠のための暗号として通信されることになり、これによって暗号の解読を困難ならしめてその防盗性を高めている。
【0025】
前記第2の暗号を受信した内側の制御部B,B′においては、プログラムメモリB2及びB2′に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、当該第2の暗号を解読する(ステップS11、図4のブロック4参照)。この解読は、前記第1の暗号の解読と同様に、受信した暗号の数列を所定のルールによって元に戻し、あるいは数字の入替え等を行って暗号の解読を行う。その際、前記キーナンバーメモリB3及びB3′に記憶されているキーナンバーを用いて乱数・定数の演算データを解読する(ステップS12)。
【0026】
この解読された乱数・定数の演算データと、前記乱数・定数記憶部B8及びB8′に記憶されている乱数・定数の演算データとをプログラムメモリB,B′に記憶されたシステムプログラムに基づくCPUの制御により、照合部B6及びB6′にて照合する(ステップS13、図4のブロック4参照)。この照合により不一致と判断されると、解錠のための制御のステップが先に進まないことから解錠不能である。照合結果が一致と判断されると、CPUは、プログラムメモリB2及びB2′に記憶されたシステムプログラムに基づいて送信部B9及びB9′より解施錠機構部C及びC′に解錠の作動信号を送信する(ステップS14)。
【0027】
この作動信号を受け、解施錠機構部C及びC′の駆動モータ8a及び8b(図2参照)が駆動されてピニオン9a及び9bが回転する。この回転により、ラック7が駆動されることにより閂係止杆5が閂体2との係合を解くように上昇して解錠される(ステップS15、図4のブロック5参照)。この場合、例えば、内側の制御部B及びB′のいずれかが故障等により不作動であっても、他方の制御部が作動して解施錠機構部CまたはC′に作動信号が送出され、これによって駆動モータ8aまたは8bのいずれかが回転して前記のように閂係止杆5を駆動することから解錠不能となることがない。
【0028】
なお、施錠は、閂係止杆5(図2参照)の上昇及び下降を検出する前記マイクロスイッチ10a,10bと、閂体2の位置を検出するマイクロスイッチ11との検出に基づき、解錠されて扉体1が開扉された後の閉扉状態を検出し、この検出により内側の制御部B及びB′のCPUが、システムプログラムに従い、解施錠機構部C及びC′に施錠の作動信号を出力して施錠される。
【0029】
以上説明のように、本発明の実施の一形態においては、内側の制御部B及びB′と、解施錠機構部C及びC′を同時に作動させる構成としているが、別な実施の形態として、例えば解錠用テンキー14部分に、内側の制御部BとB′のいずれを作動させるかを選択する選択スイッチを設け、この選択スイッチによる選択に基づいて外側の制御部AのCPUがプログラムメモリA2に記憶されたシステムプログラムに従い、前記選択された内側の制御部BまたはB′のいずれかと前記手順にて信号通信を行って解施錠を行い、故障等により選択された制御部が作動不良となった場合には、他方の制御部B又はB′を選択し、これを作動させて解錠する構成としてもよい。
【0030】
さらに、内側の制御部Bの送信部B9からの出力線を、図1に破線で示すように解施錠機構部C′にも接続し、また、送信部B9′からの出力線を解施錠機構部Cにも接続して、解施錠機構部C及びC′は、それぞれに内側の制御部B及びB′の双方から作動信号を受信して作動する構成とすることも可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明のように本発明においては、電気錠が取付けられる扉体の外側と内側の双方に制御部を設け、この外側の制御部と内側の制御部との通信を暗号にて行う構成により、単なる疑似的な電気信号を流すだけでは解錠不能である電気錠の制御装置とすることができる。また、外側の制御部から解錠信号を受けた内側の制御部では、第1の暗号を外側の制御部に送り返し、外側の制御部は第2の暗号を内側の制御部に送信し、この第1の暗号と第2の暗号とを異なる内容とする構成によって暗号の解読を困難とし、あるいは、マスクメモリに各装置(製品)毎に異なるキーナンバーを記憶させ、このキーナンバーを用いて暗号を生成する構成により、プログラムの解析や暗号の解読による不正な解錠を防ぐことができる電気錠の制御装置とすることができる。また、マスクメモリに記憶されるキーナンバーを、装置(製品)固有のナンバーとする構成においては、前記外側の制御部部分のみを別に入手し、不正に解錠しようとする装置(製品)に取付けても正常に作動しないことから、この面においても防盗性の高い電気錠の制御装置とすることができる。
【0032】
また、最も故障の生じやすい解錠データ入力部、及びこの解錠データ入力部から入力された解錠データを照合する照合部を扉の外側に配設する構成により、故障の際における修理が容易になるとともに、不正な解錠等を目的として解錠データ入力部を破壊すると、この破壊に連動して外側の制御部も破壊されて内側の制御部との暗号通信が不能となることから、このような破壊によっても解錠不能となる電気錠の制御装置とすることができる。
【0033】
また、閂係止杆を駆動する解施錠機構部とこの解施錠機構に直接に作動信号を送信する内側の制御部をそれぞれに2系統設ける構成により、対応が困難である扉内部の故障による開扉不能の事態の発生を防ぐことができる。これにより、シリンダー錠等の非常解錠装置の取付けが不要となってその防盗性が向上するとともに、非常解錠用シリンダー錠の鍵管理の煩わしさや、鍵の紛失または盗難等によって不法解錠される虞のない電気錠の制御装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気錠の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電気錠の制御装置を実施する一例としての金庫装置扉体1の裏面を示す図である。
【図3】本発明に係る電気錠の制御装置の作動を説明するフロー図である。
【図4】外側の制御部Aと内側の制御部B,B′間におけるデータ照合を説明する図である。
【符号の説明】
A・・外側の制御部
B,B′・内側の制御部
C,C′・解施錠機構部
A1・・受信部
A2,B2,B2′・・プログラムメモリ
A3・・照合データメモリ
A6,B6,B6′・・照合部
A4,B3,B3′・・キーナンバーメモリ
A5,B5,B5′・・演算部
A7・・暗号部
A8・・送受信部
B1,B1′・・送受信部
B4,B4′・・乱数発生部
B8,B8′・・乱数・定数記憶部
8a,8b・・駆動モータ
14・・解錠用テンキー

Claims (4)

  1. 閂係止杆を駆動して解施錠を行う解施錠機構部を有して扉を解施錠するための電気錠の制御装置であって、
    電気錠が取付けられる扉の外側と内側との双方に解施錠制御を行うための制御部を設け、この外側の制御部と内側の制御部にはそれぞれに暗号生成手段と暗号解読手段と暗号通信手段とを備え、前記外側の制御部と内側の制御部とで相互に暗号の通信を行い、当該暗号がそれぞれの暗号解読手段にて適正な暗号として解読されることにより前記解施錠機構部が制御されて解錠されることを特徴とする電気錠の制御装置。
  2. 扉を解施錠するための電気錠の制御装置であり、解錠データを入力する解錠データ入力部と、この解錠データ入力部にて入力された解錠データを照合する照合部と、閂係止杆を駆動して解施錠を行う解施錠機構部とを備える電気錠の制御装置であって、
    電気錠が取付けられる扉の外側と内側との双方に解施錠制御を行うための制御部を設け、
    外側の制御部には、前記照合部の照合に基づいて内側の制御部に解錠信号を送信する送信部と、内側の制御部から送信される第1の暗号を受信する受信部と、前記第1の暗号を解読する暗号解読部と、前記第1の暗号の解読データに基づいて第2の暗号を生成する暗号生成部と、前記第2の暗号を内側の制御部に送信する送信部とを設け、
    内側の制御部には、外側の制御部から送信される前記解錠信号を受信する受信部と、この解錠信号の受信により前記第1の暗号を生成する暗号生成部と、この生成された第1の暗号を外側の制御部に送信する送信部と、外側の送信部から送信される前記第2の暗号を解読する暗号解読部と、前記第2の暗号の解読に基づいて前記解施錠機構部に解錠のための作動信号を送信する送信部を設けたことを特徴とする電気錠の制御装置。
  3. 扉を解施錠するための電気錠の制御装置であり、解錠データを入力する解錠データ入力部と、この解錠データ入力部にて入力された解錠データを照合する照合部と、閂係止杆を駆動して解施錠を行う解施錠機構部を備える電気錠の制御装置であって、
    電気錠が取付けられる扉の外側と内側に解施錠制御を行う制御部を設け、
    外側の制御部には、前記照合部の照合に基づいて内側の制御部に解錠信号を送信する送信部を設け、
    内側の制御部には、前記解錠信号を受信する受信部と、乱数を発生する乱数発生部と、マスクメモリにキーナンバーを記憶したキーナンバー記憶部と、前記解錠信号受信の際に前記乱数発生部にて発生した乱数と前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーとで第1の暗号を生成する暗号生成部と、前記乱数と定数とで所定の演算を行う演算部と、この演算部による演算データを記憶する乱数・定数記憶部と、前記第1の暗号を外側の制御部に送信する送信部を設け、
    また、さらに前記外側の制御部には、前記第1の暗号を受信する受信部と、マスクメモリに前記キーナンバーを記憶したキーナンバー記憶部と、このキーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーを用いて前記受信した第1の暗号を解読する暗号解読部と、この暗号解読部により解読された前記乱数と前記定数とで前記所定の演算を行い、この演算データと前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーとで第2の暗号を生成する暗号生成部と、この第2の暗号を内側の制御部に送信する送信部とを備え、
    また、さらに前記内側の制御部には、前記第2の暗号を受信する受信部と、この受信した第2の暗号を前記キーナンバー記憶部に記憶されたキーナンバーを用いて解読する暗号解読部と、この暗号解読部にて解読された前記演算データと前記乱数・定数記憶部に記憶された前記演算データとを照合する照合部と、この照合部の照合に基づいて前記解施錠機構部に解錠の作動信号を送信する送信部とを設けたことを特徴とする電気錠の制御装置。
  4. 故障等に備えて前記内側の制御部と前記閂係止杆を駆動する前記解施錠機構部とをそれぞれ2系統設けたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の記載の電気錠の制御装置。
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