JP3642816B2 - 改良された安定性を有する、エステル化されたアルコキシル化ポリオール - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は改良された酸化安定性および風味安定性を有する低カロリー脂肪代替物に関する。さらに詳しくは、本発明は、脂肪代替物としてのエステル化したアルコキシル化ポリオール、特に脂肪酸でエステル化したプロポキシル化グリセロール組成物(EPG)に関し、ここで抗酸化剤をポリオールおよび、または脂肪酸にそれらを脂肪代替物の合成に使用するに先立って添加し、すぐれた安定性を有する脂肪代替物を得るものである。
【0002】
【従来の技術】
油脂の品質は加水分解または酸化により時とともに劣化するものである。劣化の可能性を低減するために、油の回収や加工処理において、加水分解や酸化を触媒する因子を除去あるいは最少にするための工程が実施されている。これらの工程には、有害な微生物の削除または低減、油中の天然抗酸化剤の保持、重金属、色素、その他プロオキシダントの除去および加工処理中の酸素や貯蔵中の水分の排除が包含される。油あるいは脂肪に基づく脂肪代替物を生産する際もまた、同様のあるいは類似の劣化問題が検討されなければならない。
【0003】
天然に存在する油脂は特有の抗酸化剤を含有している。植物油においては、それらの物質は、親の種子または果実の通常の寿命の間、油を分解や劣化から保護するようである。動物の脂肪に比して、植物油が酸化や劣化に対してより大きな安定性を有するのは一般的に抗酸化剤のより高い含有量に起因するものである。不幸にして、抗酸化剤は天然油脂から加工処理、特にスチーム・ストリッピングや脱臭の際に少なくとも部分的に除去されてしまうのである。市販の天然および合成抗酸化剤をでき上った油に加え、酸化分解から守ることは可能である。市販の抗酸化剤の例としては、天然トコフエロール、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)および第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)が挙げられる。
【0004】
天然に存在する油脂は劣化、特に酸化に対抗する特有の抗酸化剤を含有しているが、天然の抗酸化剤を改善し、酸化に対してさらなる抵抗性を有する油脂および脂肪代替物をつくろうとする多くの試みがなされてきた。
【0005】
米国特許第4,973,681号には、ポリオール脂肪酸ポリエステルの安定性、特に酸化に対する安定性を増強する方法が開示されまたクレームされている。この方法は、少なくとも40%の程度エステル化したポリオール脂肪酸ポリエステルを多塩基性のオキシ酸と接触させ、ポリオール脂肪酸ポリエステルを当該多塩基性のオキシ酸から分離し、酸化にたきして安定化されたポリオール脂肪酸ポリオールを得ることから成立っている。
【0006】
同様の方法は特開昭47−87709にも開示されている。ここでは、油または脂肪を多塩基性オキシ酸で処理し、水素添加の際に使用された微量の金属触媒を除去している。この処理は脂肪または油が空気にさらされた場合の酸化を抑えるという目的のために行われるのである。
【0007】
米国特許第5,064,677号には、少なくとも5%の貯蔵できる非消化性のポリオール脂肪酸ポリエステルを含有する食用油脂含有製品が開示されている。これらの製品は改良された性質の組合せ、特に熱安定性と貯蔵温度サイクル安定性に関し、特徴を持っている。
【0008】
本発明は、エステル化されたアルコキシル化ポリオール、特に脂肪酸でエステル化したプロポキシル化グリセロールの安定性をそれらの合成に先立ち抗酸化剤を構成成分に加えることによって増強する方法に関する。驚くべきことに、脂肪酸でエステル化したプロポキシル化グリセロールを包含する脂肪代替物の合成途中で抗酸化剤を添加すると、改良された酸化および風味安定性の最終製品が得られるということが見出された。合成の初期段階で抗酸化剤を加えるということは、実際の生産過程で分解に対して油を保護することにより保護効果が早く現れることになると考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アルコ・ケミカル・テクノロジー社に付与された米国特許第4,861,613号には、エステル化したアルコキシル化ポリオール、特にエステル化したプロポキシル化グリセロール(EPG)が良好な食感特性を示す非消化性、無カロリーの脂肪代替物として開示され、またクレームされている。しかし、これらのエステル化されたアルコキシル化ポリオールは天然の油脂と同様に熱や光のような種々の物理的要素に敏感である。EPGを含め、これらのポリオールは、熱や光にさらすと、酸化のような物理的、化学的変化をうけ、臭、脱色、風味低下を起こす。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は改良された酸化および風味安定性を有する、エステル化されたアルコキシル化ポリオール特にEPGのような脂肪代替物に関する。特に、エステル化されたプロポキシル化グリセロールの酸化および風味安定性はグリセロールのアルコキシル化および、またはアルコキシル化ポリオールのエステル化の間に抗酸化剤を加えることによって改良されるということが見出された。抗酸化剤の存在で合成され、エステル化されたアルコキシル化ポリオール、特にEPGはすべての加工処理工程の完了により、抗酸化剤不存在で生産し、加工処理後に相当量の抗酸化剤を加えた油より、より高品質の最終製品油をもたらすということが見出された。このことは、抗酸化剤を油または脂肪に加工処理完了後で貯蔵前に加えるという従来の加工処理方法と相反するものである。
【0011】
本発明は改良された風味および、または酸化安定性を有するより高品質の最終製品を製造するための抗酸化剤の存在下でエステル化されたアルコキシル化ポリオールの合成を提供するものである。特に、EPGの場合、合成の前にまたは合成中にその成分に抗酸化剤を添加すると改良された酸化安定性と風味安定性を有する製品が得られることが見出された。抗酸化剤はプロポキシル化ポリオール、脂肪酸あるいは両者に、それらを合成に使用するに先立って加えることができる。このことは抗酸化剤を脂肪や油に加工処理工程が完了した後に加えるといういわゆる天然油脂や他の脂肪代替物の製造に使用される方法とは相反するものである。 本明細書に引用する米国特許第4,983,329号には、グリセリン当り2〜100オキシプロピレンオキシド単位を有し、また分子量約200〜約5900のプロポキシル化グリセロールを過剰量の飽和または不飽和のC10〜C24の脂肪酸またはそれらの混合物と約100℃〜約250℃の温度で反応させることによるエステル化したプロポキシル化グリセロール(EPG)の製造法が教示されている。
【0012】
使用できる当該C10〜C24の脂肪酸の例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、n- エイコサン酸、n- ドコサン酸およびn- テトラコサン酸のような飽和酸が挙げられる。使用できる不飽和酸としては、ドデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸およびセラコレイン酸が挙げられる。脂肪酸は天然に存在するものでも合成で製造されるものでもよい。同様に脂肪酸の混合物も用いることができる。このようなものには、天然のまたは改変したトリグリセリド、例えば、ババスヤシ油、カノーラ油、ココア・バター、ココナツ油、コーン油、綿実油、ホホバ油、ラード、メドウホーム油、メンハーデン油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、セイヨウアブラナ種子油、米糖油、セフラワー油、ゴマ種子油、大豆油、サンフラワー油、獣脂あるいは、これらの完全にまたは部分的に水素添加した混合物を分解して得られる脂肪酸の混合物が含まれる。主としてパルミチン酸(9.8%)、ステアリン酸(2.4%)、オレイン酸(28.9%)、リノール酸(50.7%)、リノレン酸(6.5%)および少量のラウリン酸、ミリスチン酸、アラキジン酸、パルミトレイン酸およびベヘン酸を含む大豆脂肪酸もまた本発明に使用できる。
【0013】
EPGの生産における反応工程、すなわち、グリセロールのプロポキシル化およびプロポキシル化グリセロールの過剰の飽和または不飽和脂肪酸によるエステル化、は一般的に撹拌装置および温度と圧力の制御装置を備えた適当な反応器中で行うことができる。反応は回分法あるいは連続法で行うことができる。
【0014】
本発明によれば、抗酸化剤は最終製品でなくEPGの個々の成分に加えられる。それゆえに、抗酸化剤はプロポキシル化グリセロールのようなポリオールに、または脂肪酸に、あるいは両者に反応に先立って加えることができる。抗酸化剤は全体のレベルとして約1.0重量%まで、好ましくは約0.05〜0.2重量%で加えられるべきである。
【0015】
抗酸化剤は加工処理の種々の段階でポリオールを加えることができる。抗酸化剤を加えることができる第1段階は、触媒除去あるいはスチーム・ストリッピング前の粗プロポキシル化グリセロールに対してである。触媒除去はマグネゾル処理、酸添加、イオン交換その他当業界で公知の方法で行うことができる。スチーム・ストリッピングはプロポキシル化グリセロールから軽質の副産物を除くために用いられる。プロポキシル化ポリオールに抗酸化剤を加えることにより軽質の副産物の生産は非常に低減され、必要なスチーム・ストリッピングの量を低減させる。スチーム・ストリッピングの間に抗酸化剤のかなりが除去されるという事実にもかかわらず、得られる製品は酸化および風味低下に対し増強された安定性を示す。
【0016】
抗酸化剤の添加についての変法としては、スチーム・ストリッピングにひき続き、しかし脂肪酸によるエステル化に先立ちプロポキシル化ポリオールに加えるというものである。この方法もまた増強された安定性を有する最終製品をもたらす。第3の変法は抗酸化剤をプロポキシル化ポリオールに加える代わりに、脂肪酸にエステル化に先立って直接加えるという方法である。この方法もまた風味安定性や酸化安定性における望ましい改良を示すエステル化されたプロポキシル化ポリオールをもたらすものである。さらなる変法として、抗酸化剤は脂肪酸と粗あるいはストリップしたプロポキシル化ポリオールの両方に加えることができ、また、望ましい有利な結果を示すエステル化されたプロポキシル化ポリオールが得られる。しかしながら、抗酸化剤の添加の時点は、脂肪酸でエステル化されたプロポキシル化グリセロールのようなエステル化されたアルコキシル化ポリオールの生産工程に何らの影響はなく、そして当該工程の間に抗酸化剤のある程度の損失があるのにもかかわらず、標準的な工程によって得られる製品よりもより高いレベルの安定性を示す製品が最終的に得られるということは注目すべきことである。
【0017】
好ましい抗酸化剤はいわゆる天然抗酸化剤であるが、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)または没食子酸プロピルのような合成抗酸化剤もまた使用できる。天然抗酸化剤としては、トコフエロール、ゴマ及びからす麦の抽出物のような種々の穀物や種子の抽出物、リン脂質、有機酸、タンパク質が挙げられる。しかしながら、粗あるいは精製食物油において最も広く知られまた最もよく使用されるのはトコフエロールである。最も普通に使用されるトコフエロールは実際には4種のトコフエロール、α、β、γおよびδの混合物である。近年、天然抗酸化剤に合成抗酸化剤、L- アスコルビルパルミテート、エリソルビン酸、クエン酸あるいはEDTAのような還元剤、キレート剤を組合せによる相乗効果を示すことが補充することが慣用されてきている。本発明においては、天然抗酸化剤、特にトコフエロールを単独であるいは合成抗酸化剤または還元剤またはキレート剤と組合せて使用してもよい。勿論、合成抗酸化剤を単独で、すなわち天然抗酸化剤と組合わさずに使用してもよい。
【0018】
合成過程で抗酸化剤を含有することはより低いパーオキシド価(PV)をもたらす。これは、存在するパーオキシドの量を脂肪キログラム当りのパーオキシドの酸素をミリ当量で示した測定値である。パーオキシド、特に過酸化水素は比較的不安定な化合物で、風味低下の原因となる広範な分解化合物の生成の前駆体として作用する。トコフエロールのような抗酸化剤は、遊離のパーオキシド・ラジカルを取り去り、酸化反応の遊離ラジカル連鎖を阻止し、風味低下の発生を非常に遅らせる助けをする。
【0019】
合成過程で抗酸化剤を加えることはまたより低いアニシジン価(AV)をもたらす。この試験は油の中に存在するアルデヒド(2- アルケナールや2,4- ジエナールのような)を主とする第二段階の酸化生成物のレベルを測定するものである。アニシジン価は、100mlの溶剤とp- アニシジンの混合物中の1gの油または脂肪の反応による溶液の吸収を試験条件の下で1cmのセル中350mmで測定した値の100倍で示すと定義される。この値はしばしばPVと関連して全酸化価すなわちオキシ- インデックス(PV/3+AV)を計算するのに用いられる。アニシジン・テストは油工業において油中に第二段階の酸化生成物の測定の標準的方法として広く採用されている。エステル化されたアルコキシル化ポリオール、特に脂肪酸でエステル化されたプロポキシル化グリセロールの合成に先立ってまたは合成途上に抗酸化剤を加えた場合のもう1つの驚くべき結果は、合成や加工処理の間に抗酸化剤の損失があるにもかかわらず改良された風味安定性および酸化安定性が明らかであるということである。分析によれば、脂肪酸によるエステル化に先立って加えた抗酸化剤の最初の量の10%以下しか残っていない、特にトコフエロールの場合にそうであるということが示されている。さらに分析するとトコフエロールエステルは最少量しか存在しないことが示されている。したがって、抗酸化剤として加えたトコフエロールの大半は合成およびその後の加工処理の間に油から出ていってしまうと考えられる。また、加工処理後に抗酸化剤を加えても同じパーオキシド価またはアニシジン価を示す製品は得られないということが見出された。
【0020】
以下の実施例は例示的なものであって本発明を限定するものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲に規定される。
〔実施例1〕
本明細書に引用する米国特許第4,983,329号に記載の方法にしたがって1 H ;Uのエステル化されたプロポキシル化グリセロール(EPG- 1)を合成した。EPG- 1は1200ppmの混合トコフエロール(0.24%テノックスGT- 1、イーストマン・ケミカル・プロダクツ、キングスポート、テネシー)の存在下に合成した。トコフエロールは脂肪酸によるエステル化に先立ってストリップしたプロポキシル化グリセロールに加えられた。混合物は240℃(465o F)に加熱され、窒素ガスは水を除去するのに必要な最少の割合で通した。
【0021】
EPG- 1は実験室で物理的に精製した。EPG- 1は2つのサンプル、EPG- 1AとEPG- 1Bに分けた。EPG- 1Bは物理的精製に引続き活性炭処理に付した。この処理は0.1%ダルコKB(アメリカン・ノリット社、ジャクソンビル、フロリダ)活性炭を油中で混合し、濾過助剤の層を通して濾過することから成立っていた。第1図は本願の実施例1および2の実験方法を明確に示すものである。油は8オンスのガラスびん中で軽く栓をし室温で室内蛍光灯の下で保存した。経時的にサンプリングを行って、風味、色およびオキシ- インデックスを評価測定した。結果を第1表に示す。
〔実施例2〕
1バッチのEPG(EPG- 2)を実施例1と同様に合成した、ただし、EPG- 2は添加トコフエロールの存在なしに合成した。実験室で物理的精製を行ったのち、EPG- 2を3つのサンプル、EPG- 2A、EPG- 2B、EPG- 2Cに分けた。EPG- 2Cは物理的精製後実施例1に記載の活性炭処理に付した。また、トコフエロール(テノックスGT- 1)をサンプルEPG- 2BとEPG- 2Cに加工処理後貯蔵前(実施例1参照)に加えた。テノックスGT- 1は0.24重量%加えたが、これは最終トコフエロールのレベルとして植物油で通常のものであり、また、実施例1で使用したのと同等であった。得られた油は実施例1に記載したのと同じように貯蔵し評価測定を行った。
【0022】
第1表は実施例1および2で得られた結果を示す。これらの結果を検討するに、EPGを加工処理に先立ちトコフエロールの存在で合成し、活性炭処理を行わなかった。EPG- 1Aについて優秀な結果が得られたことがはっきりと示されている。この結論は得られたPVおよび相当するオキシ- インデックスに基づくものである。加うるに、その風味は、強さ測定および記述検定の両方で示されるように、サンプルのうちで最も望ましいものであった。
【0023】
【表1】
Figure 0003642816
【0024】
〔実施例3〕
503ポンドのグリセリンを1,564ポンドのプロピレンオキシドでプロポキシル化した。得られたプロポキシル化グリセロールはセライト(521、アルドリッチ#22,179- 1、ミルウオーキー、ウィスコンシン)を混合しか60ポンドのマグネゾル(リージエント、ケミカル・アンド・リサーチ社、ジェファーソンビル、インディアナ)で93℃(200o F)、1時間処理した。この処理で得られる製品を濾過し、得られた製品は60ポンドのマグネゾルと6ポンドのセライトによる第2の処理に付した。第2の処理後、21.9グラムのTBHQを処理したポリオールに加え、149℃(300o F)、高真空(約20mmHg)で1時間スチーム・ストリッピングを行った。ストリッピング後、エステル化に先立ちポリオールにさらに43.8グラムのTBHQを加えた。ストリップしたポリオールについてヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーを行った。結果を第2図に示す。加工処理の間に生産された軽質の副産物は極めて少量であることを示している。
〔実施例4〕
501ポンドのグリセリンを1.558ポンドのプロピレンオキシドでプロポキシル化した。得られたプロポキシル化グリセロールをセライト(521、アルドリッチ#22,179- 1、ミルウオーキー、ウィスコンシン)を混合した60ポンドのマグネゾルで1時間処理した。この処理で得られた生産物を濾過し、得られた生産物は60ポンドのマグネゾルと6ポンドのセライドで第2の処理を行った。処理したポリオールは149℃(300℃)、約20mmHgの真空で1時間スチーム・ストリッピングに付した。ストリッピング後、ヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーを行った。結果は、第3図に示すように、多数の軽質の副産物の存在を示している。
【0025】
【発明の効果】
抗酸化剤をスチーム・ストリッピングの前あるいは後のアルコキシル化ポリオール、脂肪酸または両者の組合せに脂肪酸によるエステル化に先立って加えることによって得られる改良された風味および酸化安定性を有するエステル化されたアルコキシル化ポリオール、特に脂肪酸でエステル化したプロポキシル化グリセロール、およびその製品。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および2における実施方法を示すフロー・チャートである。
【図2】実施例3におけるヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーの結果のクロマトグラフである。
【図3】実施例4におけるヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーの結果のクロマトグラフである。

Claims (19)

  1. a)ポリオールをアルコキシル化する工程、b)当該アルコキシル化ポリオールを過剰の飽和または不飽和脂肪酸でエステル化する工程、及びc)当該エステル化したアルコキシル化ポリオールを精製する工程を包含する改良された酸化および風味安定性を有するエステル化されたアルコキシル化ポリオールを製造するあたり、抗酸化剤を当該アルコキシル化ポリオールまたは当該脂肪酸に加えることを特徴とする、上記製造方法。
  2. 抗酸化剤を工程a)で得られるアルコキシル化ポリオールに加える、請求項1の記載の方法。
  3. 抗酸化剤を工程b)におけるエステル化に先立って脂肪酸に加える、請求項1記載の方法。
  4. 抗酸化剤を工程b)におけるエステル化に先立ち、アルコキシル化ポリオールおよび脂肪酸に別々に加える、請求項1記載の方法。
  5. 抗酸化剤が天然抗酸化剤、合成抗酸化剤およびこれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
  6. 抗酸化剤が混合トコフエロールである、請求項1記載の方法。
  7. 抗酸化剤がブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、第三級ブチルヒドロキノン、没食子酸プロピルおよびこれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
  8. エステル化に先立ちアルコキシル化ポリオールのスチーム・ストリッピングをさらに包含する、請求項1記載の方法。
  9. 抗酸化剤をスチーム・ストリッピングの後でエステル化に先立ちアルコキシル化ポリオールに加える、請求項8記載の方法。
  10. a)グリセロールをプロポキシル化する工程、b)当該プロポキシル化グリセロールを過剰の飽和または不飽和脂肪酸でエステル化する工程、およびc)当該エステル化されたプロポキシル化グリセロールを精製する工程を包含するエステル化されたプロポキシル化グリセロールを製造するにあたり、抗酸化剤を当該プロポキシル化グリセロールまたは当該脂肪酸に加える上記方法。
  11. 抗酸化剤を工程a)で得られるプロポキシル化グリセロールに加える、請求項10記載の方法。
  12. 抗酸化剤を工程b)におけるエステル化に先立って脂肪酸に加える、請求項10記載の方法。
  13. 抗酸化剤を工程b)におけるエステル化に先立ち、プロポキル化グリセロールおよび脂肪酸に別々に加える、請求項10記載の方法。
  14. 抗酸化剤が天然抗酸化剤、合成抗酸化剤およびこれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項10記載の方法。
  15. 抗酸化剤が混合トコフエロールである、請求項10記載の方法。
  16. 抗酸化剤がブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、第三級ブチルヒドロキノン、没食子酸プロピルおよびそれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項10記載の方法。
  17. エステル化に先立ちプロポキシ化グリセロールのスチーム・ストリッピングをさらに包含する、請求項10記載の方法。
  18. 抗酸化剤をスチーム・ストリッピングの後でエステル化に先立ちプロポキシル化グリセロールに加える、請求項17記載の方法。
  19. 改良された風味および酸化安定性を有するエステル化されたプロポキシル化グリセロールであって、その合成前に又はその合成中に合成成分であるグリセロール、脂肪酸又はこれらの組合せ物に抗酸化剤を加えることを包含する上記グリセロール。
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