JP3642497B2 - 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物生長制御方法 - Google Patents

置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物生長制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分として含有する除草剤および該除草剤による望ましからぬ植物の生長制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ある種の2−置換ベンゾイル−1,3−シクロヘキサンジオン化合物は、例えば特開昭 61-152642号において一般的タイプの活性除草剤であることが知られている。
【0003】
また、本発明化合物に類似したものとしては、例えば特開昭62-292755 号において、3−(置換チオ)−2−ベンゾイルシクロヘキス−2−エノン類が、また、特開平2-6425号において、置換アリールビシクロジオン類が知られているが、本発明化合物の特徴となる基本骨格や置換基の組合せにおいて全く異なり、本発明化合物は新規なものである。さらに、これら既知の化合物は、例えば水稲への薬害が大きく、水田用除草剤として使用することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
後述の一般式(I)で示される本発明化合物は、興味深い広範な除草活性を示すうえに、例えば、それらの興味深い作物安全性および/または環境許容性(例えば最適な土壌移行性や水溶解度に起因)の点からみて、既知ジオン除草剤に対する貴重かつ有効な代替薬剤を提供するものである。
【0005】
例えば、水田面水上に薬剤を処理後、1日当り3cmの漏水条件下に3日間(すなわち9cmの漏水)おくと、表2に示された本発明化合物の多くは、薬剤の移行が1〜5cmであるのに対し、特開昭61-152624 号や同62-292755 号、特開平2-6425号において知られる既知ジオン除草活性化合物は6〜9cmの土壌移行性を示す。また、本発明化合物の多くは、前記の既知ジオン除草活性化合物に比し、水溶解度が数十分の一から数百分の一程度であるという特長を有しており、本発明による化合物群が、その物性面からも、既知ジオン除草活性化合物と異なることは明らかである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、一般式(I)
【化7】
Figure 0003642497
〔式中、Arは、次式
【0007】
【化8】
Figure 0003642497
【0008】
で示される基であり、
Xは、酸素、硫黄またはC1〜C4アルキレンであり、
Qは、硫黄または酸素であり、
1、R2、R3、R4、R9およびR10は、各々独立して水素、C1〜C8アルキルまたはCOOR15であり、
5は、所望により1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルキル、所望により1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルコキシ、所望により1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルキルチオ、C1〜C8アルキルカルボニル、C1〜C8アルコキシカルボニル、NR1213、OnS(O)n′R″、C1〜C4アルキルアミノカルボニル、ハロゲン、NR14SO2R″、シアノまたはニトロであり、R6およびR7は、各々独立して水素またはR5が示す基から選ばれ、またはR6およびR7は一緒になって基−Y−W−Z−を形成し、
R″は、所望により1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルキルであり、
12、R13、R14およびR15は、各々独立して水素またはC1〜C8アルキルであり、
【0009】
16およびR17は、各々独立して水素、ハロゲンもしくは所望により1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルキルであるか、またはR16およびR17は一緒になってオキソ基を形成し、
18およびR19は、各々独立して水素、ハロゲンまたは1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C8アルキルであり、
Wは、−(CR1617)t−(CR1819)t′−またはSO2であり、
YおよびZは、各々独立して酸素、硫黄、SO2、C=OまたはCR1415であるが、YおよびZは隣接する炭素と結合しており、
8は、C1〜C8アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C1〜C4アルコキシで置換されているC1〜C8アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいベンジル、シアノまたは次式
【0010】
【化9】
Figure 0003642497
【0011】
で示される基であり、R20およびR21は、各々独立して水素またはC1〜C4アルキルであり、nは0または1であり、n′は0、1または2であり、qは1または2であり、tは1または2であり、t′は0または1であり、lは0、1または2であり、mは1、2または3である。〕で示される新規化合物に含まれる下記式
【化4】
Figure 0003642497
〔式中、XはC1〜C4アルキレンであり、
5は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルコキシカルボニル、OnS(O)n′R″、ハロゲンまたはニトロであり、R6およびR7は、各々独立して水素またはR5が示す基から選ばれ、
R″は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキルであり、
8は、(1)C1〜C8アルキル、(2)C3〜C7シクロアルキル、(3)塩素原子、メチル基及びフッ素原子から選択される1または2つの基、または2−(MeSO22N基で置換されていてもよいフェニル、(4)塩素原子で置換されていてもよいベンジル、または(5)次式
【化5】
Figure 0003642497
で示される基であり、
20およびR21は、各々独立して水素またはC1〜C4アルキルであり、
nは0または1であり、
n′は0、1または2であり、
qは1であり、
lは0、1または2であり、
mは1、2または3である。〕
で示される置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体に関するものである。
【0012】
一般式(I)で示される化合物は、例えば下記反応工程式に従って合成することができる(式中の略号は前記と同じ意味を表わし、Halはハロゲン原子を表わす。)。
【0013】
【化10】
Figure 0003642497
【0014】
ステップaの反応は、好都合には反応条件下で不活性な溶媒、例えばジクロロメタン中、好ましくは酸結合剤、例えばトリエチルアミンの存在下で行われる。適当な温度は0〜40℃の範囲内、例えば20℃である。
ステップbの転位反応は、触媒、例えば4−ジメチルアミノピリジン、ルイス酸、または温和な(中程度の)塩基、例えば第3アミン塩基(トリエチルアミン等)によるシアニド供与体、例えばアセトンシアノヒドリンの存在下で行われ得る。
この転位反応の適当なルイス酸触媒は、例えば、塩化アルミニウム、塩化亜鉛または塩化錫(IV)である。
適当な溶媒の例には、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはトルエンがある。反応温度は、好都合には0℃〜還流温度、好ましくは室温(約20℃)である。
【0015】
表1−1〜表1−4に、このようにして合成された中間体ベンゾイルジオン(V)の具体例を示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003642497
【0017】
【表2】
Figure 0003642497
【0018】
【表3】
Figure 0003642497
【0019】
【表4】
Figure 0003642497
【0020】
一般にステップcのクロル化反応では、ベンゾイルジオン(V)がジクロロメタンのような不活性溶媒に溶かされる。そしてオキサリルクロリドの過剰、通常150〜200モル%が加えられ、その後ジメチルホルムアミドの触媒量が加えられる。反応混合物は室温から溶媒の沸点までの温度で1時間から1日撹拌され、生成物は一般方法により単離される。
ステップdでは、クロリド(VI)がテトラヒドロフランのような不活性溶媒に溶かされ、それからチオールが、次にトリエチルアミンのような塩基が加えられ、溶液は0℃から室温で数時間から1日間撹拌され、生成物が一般方法を使って単離される。
ステップeの酸化反応は、スルフィド(I−a)がジクロロメタンのような不活性溶媒に溶かされ、m−クロロ過安息香酸のような酸化剤を用いて常法により行われる。
【0021】
【製造例】
以下、中間体(V)からの最終化合物の合成について具体的な製造例、および参考例として中間体の製造例を挙げて説明する。
【0022】
製造例1
3−(2−クロロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオン0.99gが15mlのジクロロメタンに溶解され、オキサリルクロリド 0.8mlが加えられた。さらに触媒量(1〜2滴)のジメチルホルムアミドが添加され、反応混合物は室温で約30分撹拌された後、2時間還流された。溶媒および過剰のオキサリルクロリドが減圧下留去され、得られたクロリドは、このまま精製することなく、20mlのテトラヒドロフランに溶解され、氷冷下 0.386gの2,6−ジメチルチオフェノール、次いで0.39mlのトリエチルアミンが加えられた。
反応混合物は室温で3〜4時間撹拌された後、水中に注がれ、酢酸エチルで抽出、有機層は1規定塩酸、次いで水で洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去して得られた粗結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄することにより、目的物(表2化合物番号79)1.11gを得た(ジオンよりの収率83.7%)。
【0023】
製造例2
3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオンを用いて製造例1と同様にして得られたクロリド1.61gが30mlのテトラヒドロフランに溶解され、 0.674gの4−クロロベンジルメルカプタン、次いで0.59mlのトリエチルアミンが加えられた。
室温で一晩撹拌後、製造例1と同様の後処理により目的物(表2化合物番号63) 1.6gが得られた(収率73.2%)。
【0024】
製造例3
製造例2で得られた化合物(63) 0.8gが20mlのジクロロメタンに溶解され、氷冷下0.68gのm−クロロ過安息香酸が分割して加えられた。反応混合物は、そのまま数時間撹拌され、TLCで反応の終結を確認した後、ジクロロメタン約50mlで希釈されメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液、次いで5%炭酸カリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去して得られた結晶はジイソプロピルエーテルで洗浄され、目的物(表2化合物番号64) 0.7gが得られた(収率82.3%)。
【0025】
製造例4
製造例1と同様にして得られた2−クロロ−3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン−4−オン1.92g、2,6−ジクロロチオフェノール 0.9g、トリエチルアミン 0.7ml、テトラヒドロフラン35mlが用いられ、製造例2と同様の操作により、目的物(表2化合物番号68)1.85gが得られた(収率69.8%)。
【0026】
製造例5
製造例1と同様にして得られた2−クロロ−3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン−4−オン1.87g、チオグリコール酸メチル0.52g、トリエチルアミン0.68ml、テトラヒドロフラン35mlが用いられ、製造例2と同様の反応操作の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−n−ヘキサン1:4〜1:1にて溶出)に付すことにより目的物(表2化合物番号71)0.52gが得られた(収率23.4%)。
【0027】
製造例6
1.0gの3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオンより製造例1と同様にして調製されたクロリドが20mlのテトラヒドロフランに溶解され、0.58gの2,4,6−トリクロルフェノール、次いで0.41gのトリエチルアミンが加えられた。
室温で一晩撹拌後、製造例1と同様の後処理を行ない、粗抽出物はジエチルエーテルより結晶化させることにより、目的物(表3化合物番号110) 0.5gが得られた(収率32.7%)。
【0028】
参考例:中間体3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオンの合成
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオン10gを100mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に氷冷下、2−ニトロ−4−メチルスルホニル安息香酸クロリド19.1gのジクロロメタン溶液70mlを滴下した。
滴下終了後、反応混合物はさらに氷冷下で1時間撹拌され、ジクロロメタンで希釈、水洗、無水硫酸ナトリウムにより乾燥された。
減圧下、溶媒を留去、乾固してエノールエステルの粗結晶25.2gを得た。
上記エノールエステルは精製することなく、160mlのアセトニトリルに溶解され、トリエチルアミン20mlとアセトンシアノヒドリン 4.3mlがそれぞれ加えられた。反応溶液は室温で一晩撹拌され、減圧下濃縮後、水中にあけジクロロメタンで抽出され、10%塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去し、ジエチルエーテルより結晶化させることにより、目的物3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−2,4−ジオン19gが得られた(収率71.8%)。
【0029】
表2−1〜表2−9および表3に、上述の処理により合成された化合物の具体例を示すが、本発明化合物はこれらに限定されるものではない。
【0030】
【表5】
Figure 0003642497
【0031】
【表6】
Figure 0003642497
【0032】
【表7】
Figure 0003642497
【0033】
【表8】
Figure 0003642497
【0034】
【表9】
Figure 0003642497
【0035】
【表10】
Figure 0003642497
【0036】
【表11】
Figure 0003642497
【0037】
【表12】
Figure 0003642497
【0038】
【表13】
Figure 0003642497
【0039】
【表14】
Figure 0003642497
【0040】
一般式(I)で示される本発明の化合物を使用することにより広く有害雑草を防除することができる。また、既知のジオン系除草剤に比べて、水稲に対し薬害の著しく軽減された選択的な除草効果を示す。例えばノビエ(ヒエ属の俗称。イネ科1年生草。水田の代表的強害草)、コナギ(ミズアオイ科1年生草。水田の強害草)、タマガヤツリ(カヤツリグサ科1年生草。水田の害草)、マツバイ(カヤツリグサ科多年草。湿地、水路、水田に発生。水田の代表的多年生害草)、ウリカワ(オモダカ科。水田、湿地、溝に発生する多年生害草)、ホタルイ、ミズガヤツリ(カヤツリグサ科多年生害草。水田、湿地、溝に発生)等の水田の一年生および多年生雑草に対し顕著な除草効果を示し、水稲に対して薬害が少ないという特性を示すものである。
【0041】
一般式(I)で示される本発明の化合物は出芽前および生育期の雑草に対してすぐれた除草作用を示すことから、例えば水稲稚苗の移植前土壌処理、移植後土壌処理、作物生育期土壌処理、移植前茎葉処理、作物生育期茎葉処理用除草剤として有用である。
【0042】
本発明の化合物を有効成分とする除草剤は、農薬製剤上の常法に従い、使用上都合のよい形状に製剤化して使用するのが一般的である。
すなわち、上記化合物を、適当な不活性な担体に、要するなら補助剤と一緒に、適当な割合に配合して溶解、分離、懸濁、混合、含浸、吸着もしくは付着させ適宜の剤型、例えば懸濁液、乳剤、溶液、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤等に製剤するとよい。
【0043】
本発明で使用することのできる不活性担体としては固体、液体のいずれであってもよく、固体の担体となりうる材料としては、例えばダイズ粉、穀物粉、木粉、樹皮粉、鋸粉、タバコ茎粉、クルミ穀粉、ふすま、繊維類粉末、植物エキス抽出後の残渣等の植物性粉末;紙、ダンボール類、ふるぎれ等の繊維製品;粉砕合成樹脂等の合成重合体;粘土類(例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土)、タルク類(例えばタルク、ヒロフィライト)、シリカ類(例えば珪藻土、珪砂、雲母、ホワイトカーボン〔含水微粉珪素、含水珪酸ともいわれる合成高分散珪酸で、製品により珪酸カルシウムを主成分として含むものがある〕)、活性炭、イオウ粉末、軽石、焼成珪藻土、レンガ粉砕物、フライアッシュ、砂、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム等の無機鉱物性粉末;硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化学肥料、堆肥等を挙げることができる。これらは単独でもしくは2種以上の混合物の形で使用される。
【0044】
液体の担体となりうる材料としては、それ自体溶媒能を有するもののほか、溶媒能を有さずとも補助剤の助けにより有効成分化合物を分散させうることとなるものから選ばれ、例えば、水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル類(例えばエチルエーテル、ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン)、脂肪族炭化水素類(例えばガソリン、鉱油)、芳香族炭化水素類(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロエタン、塩素化ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素)、エステル類(例えば酢酸エチル、ジブチルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジオクチルフタレート)、酸アミド類(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、ニトリル類(例えばアセトニトリル)、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上の混合物の形で使用される。
【0045】
補助剤としては下記のものを挙げることができる。これらの補助剤は目的に応じて使用される。ある場合には2種以上の補助剤を併用する。またある場合には、全く補助剤を使用しないこともある。
有効成分化合物の乳化、分散、可溶化および/または湿潤の目的のために界面活性剤が使用される。例えば、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸縮合物、リグニンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル等、有効成分化合物の分散安定化、粘着またはおよび結合の目的のために例えば次のものを使用することもよい:カゼイン、ゼラチン、澱粉、アルギン酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、松根油、糖油、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩等が挙げられる。
【0046】
固体製品の流動性改良の目的のためには、例えばワックス等、ステアリン酸塩、燐酸アルキルエステル等を使用するとよい。
懸濁性製品の解こう剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸縮合物、縮合燐酸等使用するとよい。
消泡剤、例えばシリコーン油等を添加することも可能である。
有効成分の配合量は必要に応じて加減し得る。粉剤あるいは粒剤とする場合は通常0.2〜20%(重量)、また乳剤あるいは水和剤とする場合は、0.1〜50%(重量)が適当である。
【0047】
【実施例】
次に代表的な剤型の実施例を挙げるが、有効成分の含有率は前述の範囲内で変更し得ることはいうまでもない。下記の説明中“部”は重量部を示す。
【0048】
実施例1:水和剤
表2化合物のいずれか1種又はそれらの混合物50部、珪藻土20部、クレー22部、ホワイトカーボン3部、リグニンスルホン酸ソーダ2部およびアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ3部を混合粉砕して有効成分50%を含有する水和剤を得る。
【0049】
実施例2:粒剤
表2化合物のいずれか1種又はそれらの混合物0.35部、ベントナイト25部、タルク70.65部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2部およびリグニンスルホン酸ソーダ2部を混和し、水約20部を加えて、混練機で練ったあと、造粒機を通して造粒し、ついで乾燥整粒して有効成分0.35%を含有する粒剤を得る。
【0050】
本発明除草剤は、各種雑草を枯殺しもしくは生育を抑制するために、そのまま、または水等で適宜に希釈しもしくは懸濁させた形で殺草もしくは生育抑制に有効な量を、当該雑草にまたは当該雑草の発生もしくは生育が好ましくない場合において茎葉または土壌に適用して使用する。
【0051】
本発明除草剤の使用量は種々の因子、例えば目的、対象雑草、雑草または作物の発生/生育状況、雑草の発生傾向、天候、剤型、施用方法、施用場所、施用時期等によって変動する。
【0052】
本発明の除草剤を例えば水稲用の選択的除草剤として使用する場合には、本発明化合物を1ヘクタール当り5〜1000gの範囲で処理すればよく、好ましくは10〜500gの範囲から選択して処理すればよい。
【0053】
本発明除草剤を他の除草剤と混用する場合には、多くの場合、単用の場合よりも低薬量で有効となることを考慮すれば本発明化合物の投薬量は更に少ない薬量範囲から選択することも可能である。
【0054】
本発明除草剤は、とりわけ水稲の雑草の出芽前から生育期の除草剤として価値が高いが、更に防除対象草種、防除適期の拡大のためあるいは薬量の減量をはかるために他の除草剤と混合使用することも可能で、本発明の範囲に属する。
【0055】
【発明の効果】
本発明の除草剤は広く有害雑草を防除することができ、さらに水稲への薬害の著しく軽減された水田雑草を選択的に防除することのできるものである。
【0056】
【試験例】
以下に試験例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではないことはいうまでもない。
試験例1:粒剤試験
1/5000aのワグネルポットに、水田土壌をつめ、代かきを行い湛水深を4cmとした。ノビエ、コナギ、ヒメミソハギ、ホタルイの種子を播種し、オモダカ、ウリカワ、ミズガヤツリ、クログワイの塊茎を埋込み、2葉期のイネ(品種、コシヒカリ)をポット当り6個体(1cm植,3個体、3cm植,3個体)移植した。移植後10日目に実施例2に準じて調製した本発明化合物63、65、66、68、70、88、89、90、91、93、95、96、97、98、100および104の粒剤、並びに下記に示す特開昭61-152642 号記載の化合物(A)、特開昭62-292755 号記載の化合物(B)および特開平2-6425号記載の化合物(C)から調製した粒剤を水面に施用した。
【0057】
【化11】
Figure 0003642497
【0058】
処理翌日および翌々日に3cm/日の漏水操作を行った。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。結果を表4−1および4−2に示す。
0…効果、薬害なし; 〜10…完全枯死。
【0059】
【表15】
Figure 0003642497
【0060】
【表16】
Figure 0003642497
【0061】
試験例2:水和剤試験
325cm2 のフラワーポットに、畑土壌をつめ、メヒシバ、ノビエ、エノコログサ、タデ、シロザ、イチビ、ブタクサ、アオビユ、オナモミ、マルバアサガオの各雑草とダイズ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ビートの各作物の種子を播種した。発芽前土壌処理は播種後1日目に、茎葉処理は播種後10日目に実施例1に準じて調製した本発明化合物62、64、67、68、71、90、91、93、95、97、100および104、並びに前記比較化合物Aの水溶液(水和剤)を散布施用した。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。結果を表5ー1および5ー2に示す。
0…効果、薬害なし; 〜10…完全枯死。
【0062】
【表17】
Figure 0003642497
【0063】
【表18】
Figure 0003642497

Claims (4)

  1. Figure 0003642497
    〔式中、XはC1〜C4アルキレンであり、
    5は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルコキシカルボニル、OnS(O)n′R″、ハロゲンまたはニトロであり、R6およびR7は、各々独立して水素またはR5が示す基から選ばれ、
    R″は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキルであり、
    8は、(1)C1〜C8アルキル、(2)C3〜C7シクロアルキル、(3)塩素原子、メチル基及びフッ素原子から選択される1または2つの基、または2−(MeSO22N基で置換されていてもよいフェニル、(4)塩素原子で置換されていてもよいベンジル、または(5)次式
    Figure 0003642497
    で示される基であり、
    20およびR21は、各々独立して水素またはC1〜C4アルキルであり、
    nは0または1であり、
    n′は0、1または2であり、
    qは1であり、
    lは0、1または2であり、
    mは1、2または3である。〕
    で示される置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体。
  2. 請求項1に記載された化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする除草剤。
  3. 請求項1に記載された化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする水田用選択除草剤。
  4. 請求項1に記載された化合物の除草剤有効量を、または請求項2または3に記載された除草剤を制御が望まれている場所に適用することよりなる望ましからぬ植物の生長を制御する方法。
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