JP3642048B2 - 光拡散反射膜形成用組成物、光拡散反射膜および液晶表示素子 - Google Patents

光拡散反射膜形成用組成物、光拡散反射膜および液晶表示素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ等に用いる光拡散反射膜に用いるための膜形成用組成物、それから形成された膜を有する光拡散反射膜、およびその光拡散反射膜を有する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイは、均一で正面輝度が高い面照明が必要なために、従来、バックライトユニットを具備したものが主流であった。しかし近年、携帯用端末の普及などの影響で、省電力の観点から半透過型および反射型の液晶ディスプレイの採用が増加してきた。
半透過型および反射型液晶ディスプレイは、液晶パネル下側にアルミニウム板等の反射板を設置し、パネル上部からの光を反射させることにより輝度を得ている。しかしこの方法によると、反射板が平面であるため、パネル上部からの入射光の入射方向が斜めであった場合、反射光の方向はパネル正面方向からずれ、十分な正面輝度が得られない。
【0003】
反射型液晶ディスプレイにおける上記のような欠点を改良するため、いわゆる光拡散板を用いる技術が提案されている。この方法は、反射板表面に細かい凹凸形状を付することにより、反射光の方向を拡散し、正面輝度を得るものである。例えば、特開2000−111886号公報では、ガラス基板を化学的にエッチングすることにより粗面化したうえで金属膜を形成し、反射板表面に凹凸形状を付する技術が開示されている。この方法によると、ガラス基板の裏面をエッチング液から保護する必要があるため工程が煩雑になるばかりでなく、腐食性のエッチング液を用いるため装置上、プロセス上のコスト面で問題がある。
また、特開2000−193807号公報には、フッ素化合物とアルコキシシランの加水分解物を含有する溶液状の組成物を基板上に塗布し、塗膜とする際の相分離を利用して凹凸形状を持つ膜を作り、その上に金属膜を形成する技術が開示されている。この方法では、凹凸形状の制御が困難で効率的な拡散光を得ることが難しく、また、基板との密着性にも劣る。
最近では、感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィーによるパターニングにより凹凸形状を有する膜を形成し、その表面に金属層を形成することにより拡散反射膜とする方法が主流となりつつあるが、従来知られている感光性樹脂だと凹凸形状の形状コントロールが困難であったり、耐熱性が不足し反射材料をスパッタする際の熱により形状が変化したり、さらには反射金属膜をパターニングする際の耐溶剤性が不足している等の欠点がみられた。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、光拡散反射膜に用いるための粗面を有し、基板との密着性、耐熱性、耐溶剤性、凹凸形状のコントロール性に優れ、反射型または半透過型の液晶表示素子の光拡散反射膜に用いるための膜を容易に形成することのできる組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の組成物から形成された膜を有する、光散乱機能に優れる光拡散反射膜を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、上記の光拡散反射膜を有する液晶表示素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記課題は
[A](a1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(a2)エポキシ基含有不飽和化合物、及び(a3)その他のオレフィン系不飽和化合物の共重合体、並びに
[B]1,2−キノンジアジド化合物
を含有することを特徴とする光拡散反射膜形成用組成物によって達成される。
【0006】
さらに本発明によれば、上記課題は、前記の光拡散反射膜形成用組成物から形成されたパターンを有する光拡散反射膜、およびそれを有する液晶表示素子によって達成される。
【0007】
以下、本発明の光拡散反射膜形成用組成物について詳述する。
なお、本発明で「放射線」という語は、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム線等を含む概念で用いられる。
【0008】
共重合体[A]
共重合体[A]は、化合物(a1)、化合物(a2)および化合物(a3)を溶媒中で、重合開始剤の存在下にラジカル重合することによって製造することができる。
【0009】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a1)から誘導される構成単位を、化合物(a1)、(a2)および(a3)から誘導される繰り返し単位の合計に基づいて、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは10〜30重量%含有している。この構成単位が5重量%未満である共重合体は、アルカリ水溶液に溶解しにくくなり、一方40重量%を超える共重合体はアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなりすぎる傾向にある。化合物(a1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などのジカルボン酸;
およびこれらジカルボン酸の無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシル基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類
等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性、アルカリ水溶液に対する溶解性および入手が容易である点から好ましく用いられる。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0010】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a2)から誘導される構成単位を、化合物(a1)、(a2)および(a3)から誘導される繰り返し単位の合計に基づいて、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは20〜60重量%含有している。この構成単位が10重量%未満の場合は得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性、表面硬度が低下する傾向にあり、一方70重量%を超える場合は共重合体の保存安定性が低下する傾向にある。
【0011】
化合物(a2)としては、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが共重合反応性および得られる光拡散反射膜の耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0012】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a3)から誘導される構成単位を、化合物(a1)、(a2)および(a3)から誘導される繰り返し単位の合計に基づいて、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは15〜50重量%含有している。この構成単位が10重量%未満の場合は、共重合体[A]の保存安定性が低下する傾向にあり、一方70重量%を超える場合は共重合体[A]がアルカリ水溶液に溶解しにくくなる傾向にある。
【0013】
化合物(a3)としては、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステル;メチルアクリレート、イソプロピルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル メタクリレート(当該技術分野で慣用名としてジシクロペンタニルメタクリレートといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレートなどのメタクリル酸環状アルキルエステル;シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル アクリレート(当該技術分野で慣用名としてジシクロペンタニルアクリレートといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレートなどのアクリル酸環状アルキルエステル;フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸アリールエステル;フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸アリールエステル;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルエステル;
【0014】
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、
5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
【0015】
およびスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミドなどが挙げられる。
これらのうち、スチレン、t−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンフェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどが共重合反応性およびアルカリ水溶液に対する溶解性の点から好ましい。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0016】
これらのうち、本発明で用いられる共重合体[A]の好ましい具体例としては、例えば、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル共重合体、1,3-ブタジエン/スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、1,3−ブタジエン/スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/p−ビニルベンジルグリシジルエーテル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/シクロヘキシルマレイミド共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/フェニルマレイミド共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート/シクロヘキシルマレイミド共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート/フェニルマレイミド共重合体等が挙げられ、これらのうちでも、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/シクロヘキシルマレイミド共重合体、1,3−ブタジエン/スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/p−ビニルベンジルグリシジルエーテル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート/フェニルマレイミド共重合体が特に好ましい。
本発明で用いられる共重合体[A]は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という)が、通常、2×103〜1×105、好ましくは5×103〜5×104であることが望ましい。Mwが2×103未満であると、現像性、残膜率などが低下したり、またパターン形状、耐熱性などが劣ることがあり、一方1×105を超えると、感度が低下したりパターン形状に劣ることがある。
【0017】
上記のように本発明で用いられる共重合体[A]は、カルボキシル基および/またはカルボン酸無水物基ならびにエポキシ基とを有しており、アルカリ水溶液に対して適切な溶解性を有するとともに、特別な硬化剤を併用しなくとも加熱により容易に硬化させることができる。
【0018】
上記の共重合体[A]を含む感放射線性樹脂組成物は、現像する際に現像残りを生じることなく、また膜べりすることなく、容易に所定パターン形状を形成することができる。
【0019】
共重合体[A]の製造に用いられる溶媒としては、具体的には、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
【0020】
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
【0021】
共重合体[A]の製造に用いられる重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0022】
, 2−キノンジアジド化合物[B]
本発明で用いられる1,2−キノンジアジド化合物[B]としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミドおよび1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド等を挙げることができる。
【0023】
これらの具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のトリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のテトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
【0024】
2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のペンタヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のヘキサヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
【0025】
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、
【0026】
4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等の(ポリヒドロキシフェニル)アルカンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルが挙げられる。
【0027】
また、上記例示した1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類のエステル結合をアミド結合に変更した1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸アミド等も好適に使用される。
これらのうちでも2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル等が好ましく使用され、そのうち2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルが特に好ましい。
これらの1,2−キノンジアジド化合物は単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0028】
[B]成分の使用割合は、[A]成分100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜50重量部である。
この割合が5重量部未満の場合には、放射線の照射によって生成する酸量が少ないため、放射線の照射部分と未照射部分との現像液となるアルカリ水溶液に対する溶解度の差が小さく、パターニングが困難となる。また、エポキシ基の反応に関与する酸の量が少なくなるため、十分な耐熱性および耐溶剤性が得られない。一方、この割合が100重量部を超える場合には、短時間の放射線の照射では、未反応の[B]成分が多量に残存するため、前記アルカリ水溶液への不溶化効果が高すぎて現像することが困難となる。
【0029】
<その他の成分>
本発明の感放射線性樹脂組成物においては、上記の[A]成分および[B]成分の他に、必要に応じて、[C]感熱性酸生成化合物、[D]少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物、[E]エポキシ樹脂、[F]密着助剤、および[G]界面活性剤を含有させることができる。
【0030】
上記[C]感熱性酸生成化合物は、耐熱性や硬度を向上させるために用いることができる。その具体例としては、フッ化アンチモン類が挙げられ、市販品としては、サンエイドSI−L80、サンエイドSI−L110、サンエイドSI−L150(以上、三新化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0031】
[C]成分の使用割合は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは特に5重量部以下である。
この割合が20重量部を超える場合には、析出物が発生し、パターニングが困難となる場合がある。
【0032】
[D]少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレートまたは3官能以上の(メタ)アクリレートを好適に用いることができる。
【0033】
上記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートなどが挙げられる。
これらの市販品としては、例えばアロニックスM−101、同M−111、同M−114(東亜合成(株)製)、KAYARAD TC−110S、同TC−120S(日本化薬(株)製)、ビスコート158、同2311(大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0034】
上記2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートなどが挙げられる。
これらの市販品としては、例えばアロニックスM−210、同M−240、同M−6200(東亜合成(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604(日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
【0035】
上記3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、その市販品としては、例えばアロニックスM−309、同M−400、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060(東亜合成(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0036】
[D]成分の使用割合は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。
このような割合で[D]成分を含有させることにより、本発明の感放射線性樹脂組成物から得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性および表面硬度等を向上させることができる。この割合が50重量部を超える場合には、共重合体[A]であるアルカリ可溶性樹脂に対する相溶性が不十分となり、塗布時に膜荒れが生じることがある。
【0037】
上記[E]エポキシ樹脂としては、相溶性に影響がないかぎり限定されるものではないが、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレートを(共)重合した樹脂等を挙げることができる。
これらの中、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が好ましい。
【0038】
[E]成分の使用割合は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは30重量部以下である。
このような割合で[E]成分が含有されることにより、本発明の感放射線性樹脂組成物から得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性および表面硬度等をさらに向上させることができる。
この割合が30重量部を超える場合には、共重合体[A]であるアルカリ可溶性樹脂に対する相溶性が不十分となり、十分な塗膜形成能が得られないことがある。
なお、共重合体[A]も「エポキシ樹脂」といいうるが、アルカリ可溶性を有する点、比較的高分子量が要求される点で[E]成分とは異なる。
【0039】
塗布性を向上するため[F]界面活性剤使用することができる。その市販品としては、例えばBM−1000、BM−1100(BM CHEMIE社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(新秋田化成(株)製)、SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190(東レシリコーン(株)製)などフッ素系およびシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
【0040】
その他にも、[F]成分としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤;オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo. 57、95(共栄社油脂化学工業(株)製)などを使用することができる。
【0041】
これらの界面活性剤は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下で用いられる。界面活性剤の量が5重量部を超える場合は、塗布時の膜あれが生じやすくなることがある。
【0042】
また基体との接着性を向上させるために[G]接着助剤を使用することもできる。このような接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましく使用され、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0043】
このような接着助剤は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下の量で用いられる。接着助剤の量が20重量部を超える場合は、現像残りが生じやすくなる場合がある。
【0044】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の共重合体[A]および1,2−キノンジアジド化合物[B]並びに上記の如き任意的に添加するその他の配合剤を均一に混合することによって調製される。通常、本発明の感放射線性樹脂組成物は、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。例えば共重合体[A]、1,2−キノンジアジド[B]および任意的に添加されるその他の配合剤を、所定の割合で混合することにより、溶液状態の感放射線性樹脂組成物を調製することができる。
【0045】
本発明の感放射線性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒としては、共重合体[A]、1,2−キノンジアジド化合物[B]および任意的に配合されるその他の配合剤の各成分を均一に溶解し、各成分と反応しないものが用いられる。
【0046】
具体的には、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールブチルエーテルアセテート、などのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;
【0047】
および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
【0048】
これらの溶剤の中で、溶解性、各成分との反応性および塗膜の形成のしやすさから、グリコールエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、エステル類およびジエチレングリコール類が好ましく用いられる。
【0049】
さらに前記溶媒とともに高沸点溶媒を併用することもできる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
【0050】
また上記のように調製された組成物溶液は、孔径0.2μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することもできる。
【0051】
光拡散反射膜の形成
次に、本発明の光拡散反射膜形成用組成物を用いて本発明の光拡散反射膜を形成する方法について述べる。
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去することによって塗膜とすることができる。塗布方法として、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法などの各種の方法を採用することができる。
また、プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、通常70〜90℃で1〜15分間程度の条件が最適である。
次にプレベークされた塗膜に所定パターンマスクを介して紫外線などの放射線を照射し、さらに現像液により現像し、不要な部分を除去して所定パターンを形成する。現像方法は液盛り法、ディッピング法、シャワー法などのいずれでも良く、現像時間は通常30〜180秒間である。
【0052】
上記現像液としては、アルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの1級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの2級アミン類;トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン類;ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン類;ピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンなどの環状3級アミン類;ピリジン、コリジン、ルチジン、キノリンなどの芳香族3級アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液を使用することができる。また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒および/または界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
【0053】
現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、不要な部分を除去し、さらに圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、パターンが形成される。形成されたパターンに紫外線などの放射線を照射し、その後このパターンを、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば150〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理をすることにより、光拡散反射膜用として適当な粗面を有するパターン状塗膜を得ることができる。
次いで、金属蒸着を施すことにより、本発明の光拡散反射膜とすることができる。このとき蒸着に用いる金属としては特に限定されないが、可視光領域において高い反射率を持つ金属が好ましく用いられる。この観点からアルミニウム、銀、およびこれらのうちの少なくとも1種を含有する合金が好ましい。
【0054】
上記のように形成された光拡散反射膜は、金属を蒸着する前のパターンを有する粗面を反映したものとなる。
このとき、各単位パターンの形状は、好ましくは底面が平面の凸レンズ状となる。単位パターンを上面から観察した場合、好ましくは円形または略円形であり、その直径は1〜30μmとすることが好ましく、さらに好ましくは、5〜20μmである。
また、各単位パターンの断面形状は、図1(A)の如き形状となることが好ましく、そのときの高さは0.1〜5μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3μmである。
【0055】
液晶表示素子
次に本発明の液晶表示素子について説明する。
本発明の液晶表示素子は、上記の如くして形成された光拡散反射膜を有する。
液晶素子の構造としては適宜の構造が可能であるが、例えば、図2に示した如く、基板1上に本発明の光拡散反射膜23とカラーフィルター層4を形成し、配向膜7、液晶層8を介して対向する配向膜9、対向する透明電極10と対向基板11を有する構造が挙げられる。この場合、図2のように下部基板側に透明電極6を設けても良いし、光拡散反射膜23を構成する金属層3に電極の機能を持たせても良い。また、必要に応じて、偏光板12や、カラーフィルター層4上に保護膜5を形成しても良い。
別の構造の例としては、図3に示した如く、基板1上に本発明の光拡散反射膜23を形成し、配向膜7、液晶層8を介して対向する配向膜9、対向する透明電極10、カラーフィルター層4、および対向基板11を有する構造が挙げられる。この場合、図3の如くカラーフィルター層4の下方に対向透明電極10を有する構造であっても良いし、カラーフィルター層4の上方に対向透明電極を有する構造であっても良い。また、必要に応じて偏光板12や、カラーフィルター層4の下方に保護膜5を形成しても良い。
図3の構造では、光拡散反射膜23を構成する金属層3が電極の機能を司るが、下部基板側に別途電極を設けても良い。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。なお、以下において、「%」は「重量%」を意味する。
【0057】
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込んだ。引き続きスチレン20重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部およびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート20重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持し共重合体[A−1]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、30.6重量%であった。また、共重合体[A−1]のポリスチレン換算重量平均分子量は7,000であった。
【0058】
合成例2
冷却管および攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8重量部およびジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込んだ。引き続きスチレン10重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル メタクリレート20重量部およびフェニルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−2]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は31.0重量%であった。また、共重合体[A−2]のポリスチレン換算重量平均分子量は12,000であった。
【0059】
合成例3
冷却管および攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8重量部およびジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込んだ。引き続きスチレン10重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル30重量部、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル15重量部およびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル メタクリレート25重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を6時間保持し共重合体[A−3]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は31.0重量%であった。また、共重合体[A−3]のポリスチレン換算重量平均分子量は20,000であった。
【0060】
合成例4
冷却管および攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8重量部およびジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込んだ。引き続きスチレン10重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル メタクリレート15部およびフェニルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後さらに1,3−ブタジエン5重量部を仕込みゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−4]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は31.2%重量であった。また、共重合体[A−4]のポリスチレン換算重量平均分子量は10,000であった。
【0061】
実施例1
〔感放射線性樹脂組成物の調製〕
合成例1で得られた重合体溶液(共重合体[A−1] 100重量部に相当)と、成分[B]として2,3,4,4‘−テトラヒドロキシベンゾフェノン(1モル)と、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロリド(2モル)との縮合物(2,3,4,4‘−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル)30重量部とを混合し、固形分濃度が30重量%になるようにジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解させた後、孔径0.2μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性樹脂組成物の溶液(S−1)を調製した。
【0062】
(I)パターンを有する粗面の形成
ガラス基板上にスピンナーを用いて、上記組成物溶液を塗布した後、90℃で3分間ホットプレート上でプレベークして膜厚2.0μmの塗膜を形成した。
上記で得られた塗膜に5.0μm角の残しパターンのマスクを介して、365nmでの強度が10mW/cm2である紫外線を7秒間照射した。次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で25℃、30秒間現像した後、純水で1分間リンスした。さらに、365nmでの強度が10mW/cm2である紫外線を30秒間照射した後、オーブン中、220℃で60分間加熱しパターンを有する粗面を形成した。
【0063】
(II)解像度の評価
上記(I)で得られたパターンにおいて残しパターンが解像できている場合を良好、解像できていない時を不良とした。結果を表1に示す。
【0064】
(III)パターン断面形状の評価
パターンの断面形状を走査型電子顕微鏡にて観察した結果、図1に示したA〜Cのどの形状に当たるかを図1に示した。Aに示した如く、底面が平面の半凸レンズ状にパターンが形成された場合にパターン形状は良好、BあるいはCのようにパターンエッジが垂直、あるいは順テーパー状に形成された場合には、パターン形状は不良といえる。
また、このときのパターンの直径および高さを表1に併記する。なお、パターンの直径および高さは走査型電子顕微鏡により観察することにより評価した。
【0065】
(IV)耐熱性の評価
上記(I)で形成したパターンをオーブン中、250℃で30分加熱した。このときの膜厚の変化率を表1に示した。この値の絶対値が加熱前後で5%以内のときに、耐熱性良好といえる。
【0066】
(IV)耐溶剤性の評価
上記(I)で形成したパターンを70℃に温度制御されたジメチルスルホキシド中に20分間浸漬させた後、浸漬による膜厚変化を測定した。結果を表1に示す。この値の絶対値が5%未満の場合、耐溶剤性は良好といえる。
【0067】
(V)光拡散反射性膜の形成
上記(I)と同様にして形成した粗面上に、真空蒸着装置により、厚さ1,500Åのアルミ膜を成膜した。(このようにして形成した、ガラス基板上に光散乱性膜を有し、さらにその上にアルミ膜を有する基板を、以後、アルミ蒸着基板という。)
JIS K−5400(1900)8.5の付着性試験のうち、8.5・2の碁盤目テープ法にしたがって、上記で形成したアルミ蒸着基板に100個の碁盤目をカッターナイフで形成して密着性試験を行った。その際、残った碁盤目の数を表1に示す。
【0068】
実施例2
実施例1において、共重合体[A−1]を含む重合体溶液の代わりに共重合体[A−2]を含む重合体溶液を使用した他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−2)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0069】
実施例3
実施例1において、共重合体[A−1]を含む重合体溶液の代わりに共重合体[A−3]を含む重合体溶液を使用した他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−3)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0070】
実施例4
実施例1において、共重合体[A−1]を含む重合体溶液の代わりに共重合体[A−4]を含む重合体溶液を使用した他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−4)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0071】
実施例5
実施例4において、成分[B]として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル−3−フェニル)プロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物(1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル)を30重量部用いた他は、実施例4と同様にして組成物溶液(S−5)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
Figure 0003642048
【0073】
実施例6
光拡散特性の評価
実施例1で調製した光散乱膜形成用組成物を使用し、実施例1に記した(I)パターンを有する粗面の形成工程、および(V)光拡散反射性膜の形成工程にしたがって、パターンの下部直径10μm、高さ0.7μmの底面が平面の凸レンズ状パターンを最密充填配置となるようにガラス基板上に形成した。この上に実施例1に記載の(V)光拡散反射性膜の形成工程に従い、1,500Åのアルミニウム膜を成膜し、光拡散反射膜を得た。ここで得られた光拡散反射膜について、三次元変角光度計((株)村上色彩技術研究所製)を用い、30゜入射時の散乱特性を−10゜から70゜まで変角して測定した。結果を図4に示す。
【0074】
実施例7
実施例2で調製した光散乱膜形成用組成物を使用し、実施例1に記した(I)パターンを有する粗面の形成工程、および(V)光拡散反射性膜の形成工程にしたがって、パターン下部直径10μm、高さ1.0μmの底面が平面の凸レンズ状パターンを最密充填配置となるようにガラス基板上に形成した。この上に実施例1に記載の(V)光拡散反射性膜の形成工程に従い、1,500Åのアルミニウム膜を成膜し、光拡散反射膜を得た。得られた光拡散反射膜について、三次元変角光度計((株)村上色彩技術研究所製)を用い、30゜入射時の散乱特性を−10゜から70゜まで変角して測定した。結果を図5に示す。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、光拡散反射膜に用いるための粗面を有し、基板との密着性、耐熱性、耐溶剤性、凹凸形状のコントロール性に優れ、反射型または半透過型の液晶表示素子の光拡散反射膜に用いるための膜を容易に形成することのできる組成物が提供される。
また、上記の組成物から形成された膜を有する、光散乱機能に優れる光拡散反射膜、およびその光拡散反射膜を有する液晶表示素子が提供される。
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】パターン状塗膜の断面形状を示す模式図である。
【図2】液晶表示素子の構造を示す模式図である。
【図3】液晶表示素子の構造を示す模式図である。
【図4】実施例6で得られた光拡散反射膜の光散乱特性を示すグラフである。
【図5】実施例7で得られた光拡散反射膜の光散乱特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板
2 パターン状塗膜
3 金属層
23 光拡散反射膜
4 カラーフィルター層
5 保護膜
6 透明電極
7 配向膜
8 液晶層
9 配向膜
10 透明電極
11 対向基板
12 偏光板
13 TFT素子

Claims (4)

  1. [A](a1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(a2)エポキシ基含有不飽和化合物、及び(a3)その他のオレフィン系不飽和化合物の共重合体、並びに
    [B]1,2−キノンジアジド化合物
    が含有されていることを特徴とする光拡散反射膜形成用組成物。
  2. 請求項1に記載の光拡散反射膜形成用組成物から形成されたパターンを有する光拡散反射膜。
  3. 光拡散反射膜形成用組成物から形成された単位パターンの直径が1〜30μmである、請求項2に記載の光拡散反射膜。
  4. 請求項2または3に記載の光拡散反射膜を有する液晶表示素子。
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