JP3640805B2 - 管推進機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端掘削部を含む複数の胴部を有しこれらの胴部を互いに回動可能に連結して先端掘削部を方向修正できるようした先端掘進機を備えた管推進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
直径800mm以下の小口径の管を地中に埋設する工法として、管推進工法と称する工法が従来から一般に知られている。この管推進工法は、先端掘削部を有する先端掘進機の後方にヒューム管等で構成した後続管を順次連結し、これら後続管を発進立坑内に設置した元押しジャッキで推進しながら前方の地山を先端掘進機で掘削して、各後続管を順次地中に押し込んで埋設して行く工法である。管推進機は、こうした管推進工法を実施するため、先端掘進機と元押しジャッキとで構成された装置である。この管推進機には、先端掘進機が先端掘削部とこの先端掘削部を方向修正ジャッキで回動できるように連結した前部ハルとこの前部ハルを自由に回動できるように連結した後部ハルとを備え、方向修正ジャッキを操作することにより後続管をカーブさせながら地中に埋設して行くことのできる中折れ式の管推進機が知られている。この中折れ式の管推進機は、先端掘進機がこのように先端掘削部、前部ハル及び後部ハルの三つの胴部からなっていて機長が長くなりがちである。本発明は、こうした中折れ式の管推進機の問題を、中折れ式の管推進機の構造上の特質を利用して改善しようとするものである。
【0003】
そこで、こうした中折れ式の管推進機につき、本発明に関連する従来技術の基本的な技術内容を図5及び図6を用いて説明する。図5は、従来の中折れ式の管推進機における先端掘進機の部分を示す縦断面図、図6は、従来の中折れ式の管推進機を発進させるときの状態を概略的に示す縦断面図である。
【0004】
図5及び図6において、1は地山を掘削するカッタヘッド1aを有する第1の胴部としての先端掘削部、4はこの先端掘削部1が方向修正ジャッキ1bで回動できるように連結される第2の胴部としての前部ハル、4aはこの前部ハル4の前方部分をなす前部ハル前方部、4bは前部ハル4の後方部分をなす前部ハル後方部、5はこの前部ハル4が自由に回動できるように連結される第3の胴部としての後部ハル、5bはこの後部ハル5の主要部をなす後部ハル本体、5cは後部ハル5の後方部分をなす後部ハル後方部である。中折れ式の管推進機は、大別すると、こうした先端掘削部1と前部ハル4と後部ハル5とを有する先端掘進機と、発進立坑内に設置した図示していない元押しジャッキとで構成される。先端掘削部1と前部ハル4とは、複数の方向修正ジャッキ1bで相互に水平方向に回動させて先端掘削部1を方向修正することができるようにしてる。前部ハル4と後部ハル5とは、ピン2bで互いに回動可能に連結しており、これにより、前部ハル4を後部ハル5に対して自由に回動できるようにしている。前部ハル4は、前部ハル前方部4aと前部ハル後方部4bとで構成され、両者はピン2aで互いに回動できないように連結されている。また、後部ハル5は、後部ハル本体5bと後部ハル後方部5cとで構成され、両者はピン2cで互いに回動できないように連結されている。前部ハル4及び後部ハル5の外周には、周方向に間隔を置いてリブ状突起をなす反力伝達部1cを設けて、先端掘削部1の方向修正時に発生する方向修正反力を地山へ伝達することができるようにしている。
【0005】
次に、こうした先端掘進機を備えた従来の中折れ式の管推進機により推進工法を実施する方法の概要を説明する。推進工法を実施しようとする場合には、図6に示すように、管埋設の出発点となる地点に構築された発進立坑の壁面aに、発進入口部bを形成するとともに、その周囲にエントランスパッキンcを取り付ける。また、発進立坑内には、先端掘削部1と前部ハル4と後部ハル5とが一列に連結された先端掘進機を設置する。こうした準備作業をした後、先端掘進機を発進入口部bに向けて元押しジャッキで推進すると、先端掘進機は、図6に示すような状態でエントランスパッキンcを通過して発進し、地山の掘進を開始する。この先端掘進機の後端部には後続管を接続して、図示していない元押しジャッキで推進するとともに、先端掘進機で前方地山を掘削して後続管を埋設する。管推進工法では、こうして後続管を埋設する都度、その後方に後続管を継ぎ足して順次地中に埋設して行く。後続管をカーブさせながら地中に埋設する場合には、複数の方向修正ジャッキ1bを伸縮することにより、先端掘削部1を前部ハル4に対して回動させる。そうすると、先端掘削部1が前部ハル4に対して回動しながら地山を掘進して曲進し、次いで、前部ハル4が後部ハル5に対してピン2bを軸に回動しながら先端掘削部1の曲進経路をたどるようにして曲進し、さらに、後部ハル5も前部ハル4に追従するように曲進する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
こうした従来の管推進工法では、先端掘進機を発進す際、前述したように、先端掘削部1と前部ハル4と後部ハル5とを一列に連結した機長の長い先端掘進機を発進立坑内に設置して発進するようにしていたため、勢い、発進立坑の断面積は、大きくすることが必要になる。この発進立坑の断面積は、発進立坑の施工経費を節減する上でも、また、発進立坑の構築場所に関する制約条件を軽減する上でも可能な限り小さくすることが必要であるが、従来の管推進工法は、こうした要求に応えていない。また、このように発進立坑の断面積をできるだけ小さくすることは、機長の長い先端掘進機を発進立坑内に設置する場合だけに限らず、管推進工法を実施する場合に共通して要求されることであるが、これまでの管推進技術では、こうした要求に十分応えていない。
【0007】
本発明は、従来の技術にみられるこうした問題を解消しようとするものであって、その技術課題は、発進立坑の断面積を従来の技術に比べて相対的に減少させることができる管推進技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、こうした技術課題を達成するため、次の技術手段を採用した。
【0009】
先端掘削部をなす第1の胴部とこの第1の胴部が方向修正ジャッキで回動できるように連結される第2の胴部とこの第2の胴部が自由に回動できるように連結される第3の胴部とを備えた先端掘進機と、発進立坑内に設置され先端掘進機を推進する元押しジャッキとで構成され、先端掘進機を元押しジャッキで推進して発進立坑から発進させる管推進機において、
第2の胴部の後部に地下水や土砂の浸入を防止できる隔壁を設けるとともに第3の胴部を第2の胴部から切り離し可能に製作してあり、この隔壁に、押し込みにより互いに連結可能な一対の連結部材からなるカプラの一方の連結部材を複数個取り付けるとともに、第3の胴部の前端部に、カプラの他方の連結部材を取り付けるための取付部材を設けて、この取付部材に、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の他方の連結部材を取り付けることにより、第2の胴部と第3の胴部とに跨って配管される管部材をカプラを介して連結できるようにし、さらに、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の連結部材が取り付けられ隔壁に着脱可能に取り付けることのできるカプラ取付板をアタッチメントとして備え付け、このカプラ取付板を第2の胴部に取り付けて外部の油圧ホースを第2の胴部内の油圧ホースにカプラを介して連結し先端掘削部を駆動できるようにすることにより、第3の胴部を残置した状態で第1の胴部と第2の胴部とを先行して発進させることができるようにする。
【0010】
本発明の管推進機は、こうした技術手段を採用しているので、第1の胴部と第2の胴部との結合体を第3の胴部から切り離した状態で元押しジャッキにより推進して分割発進させることができる。その場合、こうした分割発進を特に地下水の多い地山で実施して、万一、発進立坑に地下水が浸入しても、第2の胴部への地下水や土砂の浸入が隔壁により防止されるため、第2の胴部の内部に配設されている電気機器が破損する恐れはない。第1の胴部と第2の胴部との結合体を所定距離推進した後は、その推進の結果得られた発進立坑内の空間に第3の胴部を設置して移動することにより、第2の胴部の後端部に取り付けて先端掘進機を完成させて推進することができる。本管推進機では、このように先端掘進機を二段階に分けて分割発進させることができるため、先端掘進機を発進立坑内にそのまま設置して発進するようにしていた従来の技術に比べて、発進立坑の断面積を相対的に減少させることができる。
【0011】
また、本発明の管推進機では、第2の胴部に設けた隔壁にカプラの一方の連結部材を複数個取り付けるとともに、第3の胴部に設けた取付部材に複数個の他方の連結部材を取り付けているので、第3の胴部を発進立坑内の空間に設置し移動することにより第2の胴部の後端部に取り付ける際に、複数個の一方の連結部材及び他方の連結部材同士が連結されて、第2の胴部と第3の胴部とに跨って配管される管部材がカプラを介して一挙に連結され、配管作業をきわめて能率的に行うことができる。特に、本発明の管推進機では、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の連結部材が取り付けられたカプラ取付板を、アタッチメントとして備え付けているので、このカプラ取付板を第2の胴部の隔壁に取り付けると、カプラ取付板側の複数の連結部材が隔壁側の複数個の連結部材に一挙に連結され、これにより、外部の油圧ホースを第2の胴部内の油圧ホースにカプラを介して連結することができる。その結果、これらの油圧ホースに圧油を供給することにより先端掘削部をなす第1の胴部を油圧駆動することが可能となるので、第1の胴部と第2の胴部とを、元押しジャッキで推進することにより先行して発進させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が実際上どのように具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図4に基づいて説明することにより、本発明の実施の形態を明らかにする。図1は、本発明の具体化例の管推進機による管推進工法を説明するための発進立坑周辺の垂直断面図で、(イ)は分割発進の第1の工程を示す図、(ロ)は分割発進の第2の工程を示す図、図2は、本発明の具体化例の管推進機における先端掘進機の要部の縦断面図、図3は、本発明の具体化例の管推進機における先端掘進機の分割発進時の状態を示す要部の縦断面図、図4は、図2のA−A線断面図である。図1乃至図4において、図5及び図6と同一符号を付けた部分は、これらの図と同等の部分を表すので、説明の重複を避けるため詳述しない。
【0013】
本発明の具体化例の管推進機は、地山を掘削するカッタヘッド1aを有する第1の胴部としての先端掘削部1とこの先端掘削部1が方向修正ジャッキ1bで回動できるように連結される第2の胴部としての前部ハル4とこの前部ハル4が自由に回動できるようにピン2bで連結される第3の胴部としての後部ハル5とを備えた先端掘進機と、発進立坑内に設置され先端掘進機を推進する元押しジャッキとで構成され、先端掘進機を元押しジャッキで推進して発進立坑から発進させるようにしている点において、前述した従来の中折れ式の管推進機と変わらない。また、前部ハル4を前部ハル前方部4aと前部ハル後方部4bとで構成して、両者はピン2aで互いに回動できないように連結し、後部ハル5を後部ハル本体5bと後部ハル後方部5cとで構成して、両者をピン2cで互いに回動できないように連結している点でも、従来の中折れ式の管推進機と変わらない。
【0014】
まず、図1に基づいて、本発明の具体化例の管推進機を用いた管推進工法に関する基本的な技術内容を説明すると、本管推進工法においては、第1の工程として、図1の(イ)に示すように、先端掘削部1と前部ハル4との結合体である前方側の胴部を、これの後方側の胴部である後部ハル5から切り離した状態で、図示していない元押しジャッキにより推進して発進立坑から発進させる。この第1の工程を実施する際には、後述するように前部ハル4の後端部に水密隔壁3を設ける。次に、第2の工程として、この第1の工程により前方側の胴部を所定距離推進した段階において、後部ハル5を前部ハル4の後方にクレーン等適宜の手段で運び込んで移動し、図1の(ロ)に示すように前部ハル4の後端部に取り付ける。この第2の工程が終了したら、第3の工程として、その前部ハル4に取り付けた後部ハル5を元押しジャッキで再び推進し、こうした工程を経て先端掘進機の完成品を発進立坑から発進させる。本管推進工法は、こうした方法を採用しているため、第1の工程で先端掘進機の機長を実質上短縮した状態で発進立坑内に設置し推進することができる。この第1の工程を実施する際には、前部ハル4の後端部に水密隔壁3を設けるので、第1の工程を特に地下水の多い地山で実施して、万一、発進立坑に地下水が浸入しても、前部ハル4への地下水や土砂の浸入が水密隔壁3により防止されて、前部ハル4の内部に配設されている電気機器が破損する恐れはない。そして、その推進の結果得られた発進立坑内の空間に、第2の工程で、残余の後部ハル5を設置して前部ハル4に取り付け、第3の工程で後部ハル5を推進すればよいので、先端掘進機の完成品を発進立坑内にそのまま設置して発進するようにしていた従来の技術に比べて、発進立坑の断面積を相対的に減少させることができる。
【0015】
本具体化例の管推進機は、こうした分割発進による管推進工法を実現できるようにするため、後部ハル5を前部ハル4から切り離し可能に製作してある。また、こうした分割発進を行う際に前方側の胴部と後方側の胴部とが発進立坑の限られた空間に効果的に納まるようにするため、後部ハル前方部5aを、図5に示した従来の先端掘進機の後部ハル本体5bの前にピン2dにより回動不能に連結して組み込み、前部ハル後方部4bの後に組み込んだ水密隔壁3と取り合えるようにしている。本具体化例の管推進機を用いた管推進工法を特に地下水の多い地山で実施すると、図1の(イ)に示す第1の工程において、前方側の胴部とエントランスパッキンcとの隙間から地下水が浸入して発進立坑が水没するような事態も生じ得る。特に、リブ状の突起をなす前述の反力伝達部1cを前部ハル4の外周に設けた先端掘進機では、前方側の胴部とエントランスパッキンcとの間に大きな隙間が生じやすく、こうした事態が生じる可能性は大きい。前方側の胴部を分割発進する第1の工程でこうした事態が生じて発進立坑が水没すると、前部ハル4の後部開口から地下水や土砂が流入して、前部ハル4内に配設されている電気制御用のソレノイドバルブ、ストローク計、傾斜計等の種々の電気機器が破損する危惧がある。本具体化例の管推進機は、こうした事態の発生も防ぐため、前部ハル4の後端部に水密隔壁3を設けている。
【0016】
以下、本具体化例の管推進機の詳細を図2乃至図4に基づいて説明する。これらの図において、3は前部ハル4の後端部に地下水や土砂の浸入を防止できるように取り付けた水密隔壁、6は前部ハル4と後部ハル5とに跨って配管される管部材としてのホース、7は前部ハル4と後部ハル5とに跨って敷設され、制御信号の伝達や送電に用いられる電気ケーブル、9は後記カプラ11の連結部材11bが取り付けられるカプラ取付板、11は押し込みにより互いに連結可能な一対の連結部材11a,11bからなるカプラ、13は後部ハル5の前端部に取り付けた水密隔壁3と同様の後部ハル用隔壁で、カプラ11の連結部材11bを取り付けるための取付部材としての働きもする。先端掘進機に配管されるホース6には、図4に示すように、カッタ駆動用の圧油を供給するための油圧ホース6a,6bや方向修正ジャッキ駆動用の圧油を供給するための油圧ホース6cを始め、圧抜き用の油圧ホース6d、ドレン排出用の油圧ホース6e、深度計用の油圧ホース6f等種々のものがある。また、こうした各種油圧ホースのほか、作泥材供給用のホース6gもあり、ホース6は、これらのホースを総称したものである。
【0017】
これらのホース6は、前部ハル4及び後部ハル5内にそれぞれ配管しており、その前部ハル4及び後部ハル5内の各ホース6は、前記第2の工程が終了した段階で、前部ハル4と後部ハル5とに跨がって接続状態で配管されるように、それぞれ水密隔壁3及び後部ハル用隔壁13の孔を貫通して引き出され、互いにカプラ11により連結される。このカプラ11は、先端掘進機に配管されるホース6の本数に対応して多数設けられ、これら多数のカプラ11の一方の連結部材11aは、水密隔壁3にまとめて取り付けられるとともに、他方の連結部材11bは後部ハル用隔壁13にまとめて取り付けられる。電気ケーブル7は、前部ハル4及び後部ハル5内にそれぞれ引き込まれており、特に、前部ハル4に引き込まれた電気ケーブル7は、水密隔壁3の孔を、シール用の貫通金物12を介して貫通し引き出されている。その引き出されケーブル7は、後部ハル用隔壁13の孔を貫通して端部が後部ハル前方部5aの奥に達するほど余裕部分をもつようにしており、それゆえ、その端部を後部ハル5内の電気ケーブル(図示せず。)と接続した際、かなりの弛みができるようになっている。後部ハル用隔壁13は、水密隔壁3と対向する面にシール8を設けており、前記第2の工程が終了した段階で水密隔壁3に当接してボルト10により取り付けられる。
【0018】
本具体化例の管推進機は、隔壁3に着脱可能に取り付けることのできるカプラ取付板9をアタッチメントとして備え付けている。このカプラ取付板9は、後部ハル用隔壁13に取り付けた連結部材11bと同様の連結部材11bが水密隔壁3側の連結部材11aに対応して多数取り付けられている。また、後部ハル用隔壁13と同様、電気ケーブル7を貫通させることのできる孔が設けられているとともに、水密隔壁3と対向する面にシール8が設けられている。したがって、カプラ取付板9は、後部ハル用隔壁13と基本的な構造は変わらない。カプラ取付板9は、こうした構造を備えているので、水密隔壁3にボルト10で螺着し前部ハル4に取り付けると、カプラ取付板9側の多数の連結部材11bが水密隔壁3側の多数の連結部材11aに押し込まれて多数の連結部材11a,11b同士が一挙に連結される。こうした状態のもとで、外部の油圧ホースをカプラ取付板9側の連結部材11bに接続すると、外部の油圧ホース6を前部ハル4の油圧ホース6にカプラ11を介して連結することができ、これにより、先端掘削部1を油圧駆動できるようになり、第3の胴部を残置した状態でも、先端掘削部1と前部ハル4とを先行して発進させることができる。
【0019】
次に、本具体化例の管推進機の使用方法について説明する。まず、先端掘削部1と前部ハル4との結合体を、後部ハル5から切り離した状態で先行させて発進するが、その場合、カプラ取付板9を水密隔壁3にボルト10で取り付けることにより、外部の油圧ホース6を前部ハル4の油圧ホース6にカプラ11を介して連結する。そうすると、先端掘削部1を油圧駆動できるようになるので、前部ハル4を元押しジャッキで推進して発進立坑から発進させる。その発進の過程で、万一、発進立坑に地下水や土砂が浸入しても、前部ハル4への地下水や土砂の浸入が水密隔壁3により防止され、前部ハル4の内部に配設されている電気機器が破損する恐れはない。次に、先端掘削部1と前部ハル4とを所定距離推進した段階において、その推進の結果得られた発進立坑内の空間を利用して後部ハル5を設置し、カプラ取付板9を取り外した後、水密隔壁3の孔を貫通し引き出された電気ケーブル7を後部ハル5内の電気ケーブルに予め接続する。その場合、その引き出された電気ケーブル7は、余裕部分をもつようにしているため、後部ハル5が前部ハル4からある程度離れていても両者を接続することができ、このように電気ケーブルの接続を事前に行うことにより、その接続が簡便に行える。しかる後、後部ハル5を前方に移動して後部ハル用隔壁13を水密隔壁3に当接すると、後部ハル用隔壁13側の多数の連結部材11bが水密隔壁3側の多数の連結部材11aに押し込まれて多数の連結部材11a,11b同士が一挙に連結され、ホース6の接続作業を能率的に達成することができる。同時に、後部ハル用隔壁13を水密隔壁3にボルト10で取り付け、こうして完成させた先端掘進機を再び推進して発進立坑から発進させる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、「課題を解決する手段」の項に示した技術手段を採用しているので、本発明によれば、発進立坑の断面積を従来の技術に比べて相対的に減少させることができる管推進技術が得られる。本発明の管推進機では、第2の胴部の後部に、地下水や土砂の浸入を防止できる隔壁を設けているので、第1の胴部と第2の胴部との結合体を第3の胴部から切り離した状態で分割発進させる場合に、その分割発進を特に地下水の多い地山で実施して、万一、発進立坑に地下水が浸入しても、第2の胴部への地下水や土砂の浸入が隔壁により防止されて、第2の胴部の内部に配設されている電気機器が破損する恐れはない。また、第2の胴部に設けた隔壁にカプラの一方の連結部材を複数個取り付けるとともに、第3の胴部に設けた取付部材に複数個の他方の連結部材を取り付けているので、先端掘進機を分割発進させる過程で第3の胴部を移動して第2の胴部に取り付ける際、その取付作業に伴って、第2の胴部側と第3の胴部側の複数の管部材を一挙に接続することができ、きわめて配管作業を能率的に行うことができる。特に、本発明の管推進機では、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の連結部材が取り付けられたカプラ取付板を、アタッチメントとして備え付けているので、第1の胴部と第2の胴部の結合体を先行して発進させる際、カプラ取付板を第2の胴部の隔壁に取り付けることにより、カプラ取付板側の複数の連結部材が隔壁側の複数個の連結部材に一挙に連結されて、外部の油圧ホースを第2の胴部内の油圧ホースにカプラを介して連結することができる。そのため、先端掘削部をなす第1の胴部を駆動できるようにするために外部の油圧ホースを第2の胴部内の油圧ホースへ接続する作業も能率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体化例の管推進機による管推進工法を説明するための発進立坑周辺の垂直断面図で、(イ)は分割発進の第1の工程を示す図、(ロ)は分割発進の第2の工程を示す図である。
【図2】本発明の具体化例の管推進機における先端掘進機の要部の縦断面図である。
【図3】本発明の具体化例の管推進機における先端掘進機の分割発進時の状態を示す要部の縦断面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】従来の中折れ式の管推進機における先端掘進機の部分を示す縦断面図である。
【図6】従来の中折れ式の管推進機を発進させるときの状態を概略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 先端掘削部(第1の胴部)
1a カッタヘッド
1b 方向修正ジャッキ
2a,2c,2d ピン(非回動用)
2b ピン(回動用)
3 水密隔壁
4 前部ハル(第2の胴部)
5 後部ハル(第3の胴部)
5a 後部ハル前方部
5b 後部ハル本体
5c 後部ハル後方部
6 ホース
7 電気ケーブル
9 カプラ取付板
11 カプラ
11a,11b カプラの連結部材
12 貫通金物
13 後部ハル用隔壁
Claims (1)
- 先端掘削部をなす第1の胴部とこの第1の胴部が方向修正ジャッキで回動できるように連結される第2の胴部とこの第2の胴部が自由に回動できるように連結される第3の胴部とを備えた先端掘進機と、発進立坑内に設置され先端掘進機を推進する元押しジャッキとで構成され、先端掘進機を元押しジャッキで推進して発進立坑から発進させる管推進機において、第2の胴部の後部に地下水や土砂の浸入を防止できる隔壁を設けるとともに第3の胴部を第2の胴部から切り離し可能に製作してあり、この隔壁に、押し込みにより互いに連結可能な一対の連結部材からなるカプラの一方の連結部材を複数個取り付けるとともに、第3の胴部の前端部に、カプラの他方の連結部材を取り付けるための取付部材を設けて、この取付部材に、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の他方の連結部材を取り付けることにより、第2の胴部と第3の胴部とに跨って配管される管部材をカプラを介して連結できるようにし、さらに、隔壁側の複数個の連結部材と連結し合う複数個の連結部材が取り付けられ隔壁に着脱可能に取り付けることのできるカプラ取付板をアタッチメントとして備え付け、このカプラ取付板を第2の胴部に取り付けて外部の油圧ホースを第2の胴部内の油圧ホースにカプラを介して連結し先端掘削部を駆動できるようにすることにより、第3の胴部を残置した状態で第1の胴部と第2の胴部とを先行して発進させることができるようにしたことを特徴とする管推進機。
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