JP3635850B2 - 希ガス放電灯 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は希ガス放電灯に関し、特にガラスバルブの内面にアパ−チャ部を有する発光層を形成すると共に、外周面に一対の帯状の外部電極を有する希ガス放電灯において、安定した動作状態の得られる外囲器及び外部電極の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、図17〜図19に示す希ガス放電灯を提案した。同図において、1は例えばガラスバルブにて密閉状に構成された直管状の外囲器であって、その内面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光体などの1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層2が形成されている。特に、この発光層2には所定の開口角を有するアパ−チャ部2aがほぼ全長に亘って形成されている。そして、外囲器1の封着構造はガラスバルブの端部にディスク状の封着ガラス板を封着して構成されているが、例えば単にガラスバルブを加熱しながら縮径加工し溶断して構成することもできる。尚、この外囲器1の密閉空間には水銀などの金属蒸気を含まないキセノン(Xe),クリプトン(Kr),ネオン(Ne),ヘリウム(He)などの希ガスが単一又は混合して所定量封入されているが、キセノンを主成分とする希ガスの封入が望ましい。
【0003】
この外囲器1の外周面にはシ−ト構体3が密着するように巻回されている。このシ−ト構体3は、例えば外囲器1の全長とほぼ同程度の長さを有し、かつ厚さが20〜100μmの範囲に設定された絶縁性の透光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面に互いに所定の間隔だけ離隔配置して接着された不透光性の金属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6と、この外部電極5,6の端部から、それと電気的な接続関係を有し、かつ導出端が透光性シ−ト4の端縁部分より突出するように導出された端子51,61と、透光性シ−ト4の一方の面に付与された粘着ないし接着機能を有する接着層9とから構成されている。尚、このシ−ト構体3において、透光性シ−ト4としては、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)樹脂が好適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂も利用できる。又、接着層9としてはシリコ−ン系接着剤が好適するが、アクリル系接着剤など他の接着剤も使用できる。
【0004】
又、外部電極5,6及び端子51,61は、腐食電位列が離れた位置にある金属部材にて構成されており、例えば外部電極5,6としては帯状のアルミニウム箔が、端子51,61としては短冊状の銅が適用されている。しかしながら、外部電極5,6としては導電性に優れ、かつ不透光性の金属部材であればアルミニウムの他に、ニッケルなどの金属部材も利用できるし、端子51,61としては銅の他に、銀,ステンレス,Cu−Ni合金などの金属部材も利用できる。特に、外部電極5,6の幅Wと端子51,61の幅dとは、0.1W≦d≦0.5Wなる関係に設定されている。尚、端子51,61の肉厚は0.1〜0.5mm程度の範囲が望ましい。
【0005】
さらに、端子51,61の表面には、外部電極5,6及び端子51,61を構成する金属部材とは異なった金属部材で、かつ外部電極5,6及び端子51,61を構成する金属部材の位置する腐食電位列の間に位置する金属部材で図示しないメッキ層が形成されている。例えば外部電極5,6にアルミニウム箔が、端子51,61に銅が用いられる場合には、メッキ層を構成する金属部材としてはニッケル,鉛−錫系半田が望ましい。このメッキ層の形成は電気メッキ,無電解メッキが好適するが、浸漬,溶射などによって被着・形成することもできる。このメッキ層の厚みは、例えば5〜30μm、特に10〜20μm程度が望ましいが、その範囲外での使用も可能である。
【0006】
上述のシ−ト構体3は外囲器1の外周面に、外部電極5,6が外囲器1と透光性シ−ト4との間に位置するように装着されており、後述の第2の開口部(8)において、透光性シ−ト4の一方の端部4aに他方の端部4bを重ね合わせた上で接着されている。特に、シ−ト構体3の外囲器1への装着状態において、外部電極5,6の一端間には第1の開口部7が、外部電極5,6の他端の間には第2の開口部8がそれぞれ形成されており、発光層2からの放射光は主としてアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から外部に放出される。
【0007】
この希ガス放電灯は、例えば次のように製造される。まず、例えば青色領域,緑色領域,赤色領域にそれぞれ発光スペクトルを有する蛍光体を含む水溶性の蛍光体塗布液をガラスバルブよりなる外囲器1の内面に塗布・乾燥し、焼成することにより発光層2が形成される。次に、図示しないスクレ−パを利用して発光層2の一部を強制的に所定の開口角を以て剥離・除去することにより、アパ−チャ部2aが形成される。次に、この外囲器1を密閉状に構成し、かつ内部空間にキセノンなどの希ガスを所定量封入する。
【0008】
次に、図18〜図19に示すように、透光性シ−ト4の所定部分に一対の外部電極5,6を互いに離隔して配置すると共に、外部電極5,6の端部から端子51,61を導出し、かつ透光性シ−ト4及び外部電極5,6に接着層9を形成してシ−ト構体3を構成する。次に、図20に示すように、シ−ト構体3を展開した状態で例えば組み立てステ−ジ10に載置する。引き続き、外囲器1をシ−ト構体3の透光性シ−ト4の一端4aに、外囲器1の長手方向が外部電極5,6の長手方向に沿うように(平行となるように)位置させる。この状態で、外囲器1に従動ロ−ラ11,11を、外囲器1が透光性シ−ト4に若干押しつけるように配置する。この状態で、ステ−ジ10を若干M方向に移動させた後、N方向に移動させる。これによって、シ−ト構体3は、図17に示すように、外囲器1の外周面に巻回される上、透光性シ−ト4の一端4aに他端4bが重ね合わされ、接着層9によって接着されて希ガス放電灯が完成する。
【0009】
この希ガス放電灯によれば、発光層2から放射された光は外囲器内において高密度化されてアパ−チャ部2aから第1の開口部7を経て外部に放出されるために、例えばOA機器における原稿照射装置に適用した場合、原稿面照度を高めることができ、原稿の読み取り精度を向上させることができる。
【0010】
又、外部電極5,6と端子51,61との重なり部分にはメッキ層が介在されているために、腐食電位列の離れた位置にある金属部材にて構成された外部電極5,6と端子51,61とを直接的に接続しても異種金属接触腐食の発生を抑制することができる。
【0011】
特に、外部電極5,6の幅Wと端子51,61の幅dとの関係を 0.1W≦d≦0.5W に設定すれば、外部電極5,6と端子51,61との接続部分における異種金属接触腐食の発生をメッキ層の存在と相俟ってより効果的に抑制できる。従って、長期間に亘って安定した動作状態を維持できる。しかしながら、端子51,61の幅dが0.1W未満になると、外部電極に対する接続強度が低下する。逆に、それの幅dが0.5Wを超えると、シ−ト構体3を外囲器1に巻回する際に、端子51,61を外囲器1の外周面に倣い易くするための加工をしなければならず、その加工が極めて面倒になる。従って、両者は上述の関係に設定することが望ましい。
【0012】
一方、上述の方法によれば、透光性シ−ト4の一方の面には、接着層9が形成されているために、外囲器1をシ−ト構体3の上で転動させるだけの単純動作によって、シ−ト構体3を外囲器1の外周面に巻回し密着させることができ、その上、外部電極5,6は透光性シ−ト4に予め所定の間隔で配列されているために、貼り付けの際に外部電極5,6の間隔を所定の間隔となるように調整する必要が全くない。従って、作業能率を飛躍的に改善できるのみならず、機械化が可能となり、一層の量産効果が期待できるなどの優れた効果が期待できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の希ガス放電灯は、例えば図21に示すように、高周波高電圧が出力されるインバ−タ回路12によって点灯動作される。希ガス放電灯の外部電極5,6にはインバ−タ回路12から端子51,61を介して、例えば周波数が30KHz,電圧が2500VO-P 程度の高周波高電圧が印加されることによって点灯するものである。例えば外囲器1の外径が8mm,全長が360mm程度の希ガス放電灯では、外部電極5,6に印加する電圧はほぼ2500VO-P を定格電圧としている。
【0014】
この希ガス放電灯は、熱陰極や冷陰極を用いた放電灯のように外囲器の長手方向に沿った1つの放電路によって点灯するものとは異なり、外部電極5,6の間(外囲器1の長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯するものであり、正常な点灯状態では縞状の放電状態は目視することはできない。
【0015】
しかしながら、電源ラインの電圧変動などによってインバ−タ回路12の出力電圧が例えば10%程度も低下したりすると、縞状の放電状態が目視できるようになるのみならず、放電位置(放電点)が一定化せず、絶えず外囲器の長手方向に移動したりしてアパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになる。
【0016】
特に、この希ガス放電灯がファクシミリ,イメ−ジスキャナなどのOA機器における原稿照射装置に適用されている場合には、アパ−チャ部2aの長手方向におけるそれぞれの位置の輝度が絶えず変動することによって、原稿の読み取り精度が著しく損なわれ、再生品位が低下するという問題が生ずることがある。
【0017】
それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単な構成によって安定した放電状態が得られ、かつ光出力も改善できる希ガス放電灯を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、上述の目的を達成するために、内面に発光層を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開口部が形成されるように互いに離隔して配置した金属部材よりなる帯状の一対の外部電極と、外部電極が被覆されるように装着した透光性シート又は熱収縮性樹脂よりなる保護チューブとを具備し、前記外囲器の肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定すると共に、前記発光層からの放射光を、主として第1の開口部から外部に放出するように構成し、第2の開口部を形成する一対の外部電極部分の一方又は両方の側縁部に、三角状,矩形状,半円状などの異形部を形成したことを特徴とする。
【0019】
又、本発明の第の発明は、内面に発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シートの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔して配置し、かつ外部電極の位置する側の透光性シート面に接着層を形成してなるシート構体とを具備し、前記外囲器の肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定、外部電極の軸方向に延在するいずれかの側縁部に三角状,矩形状,半円状などの異形部を形成し、かつ外囲器の外周面にシート構体を、外囲器と透光性シートとの間に外部電極が位置するように巻回し、一対の外部電極が離隔して形成される第1,第2の開口部のうち、主として第1の開口部から前記発光層からの放射光を外部に放出するように構成すると共に、第2の開口部を形成する一対の外部電極部分の一方又は両方の側縁部に、前記異形部が位置するよう構成したことを特徴とする。
【0020】
さらには、本発明の第の発明は、前記異形部を、同一形状が一定のピッチで繰り返し形成されるような周期性を有するようにほぼ全長に亘って形成したことを特徴とし、第4の発明は、前記異形部を、三角状,台形を含む矩形状,波形を含むほぼ半円状のいずれかにて構成したことを特徴とし、第5の発明は、前記一対の外部電極によって形成された第1の開口部にほぼ対応する外囲器の内面部分に、発光層の形成されないアパーチャ部を形成したことを特徴とし、さらに、第6の発明は、前記希ガスがキセノンガスであることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる希ガス放電灯の第1の実施例について図1〜図2を参照して説明する。尚、図17〜図20に示す先行技術と同一部分には同一参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。同図において、この実施例の特徴部分は、ガラスバルブなどよりなる外囲器1Aの肉厚を0.2〜0.7mm、好ましくは0.4〜0.7mmの範囲に設定したことと、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bの内、外部電極5の側縁部5bにのみ三角状の異形部5Aを形成すると共に、外部電極6の側縁部6bをストレ−ト状に形成したことである。この異形部5Aは周期性を有するように形成されており、例えば外囲器1Aの外径が8mmの場合には異形部5Aを含めた幅が8mm,異形部5Aのピッチが4mm,異形部5A(三角部分の頂点)の高さが1.5mm程度の寸法に設定することが望ましいが、希ガス放電灯,点灯装置の仕様によっては適宜に変更できる。尚、外部電極5の側縁部5bに形成された異形部5Aのそれぞれの頂点部と、これに対向するストレ−ト状の外部電極6の側縁部6bとの間隔は全長に亘ってほぼ同一となるように設定されている。
【0023】
この外囲器1Aの構成部材としては、誘電率が大きく、かつ気密性が確実に保持でき、透光性を有する材料であれば一応適用が可能であるが、例えばガラスの中でも比較的に誘電率の大きい鉛ガラスなどが好適するものである。これの肉厚は0.2〜0.7mmの範囲(好ましくは0.4〜0.7mmの範囲)に設定されており、この範囲では所望の生産性,光特性が得られる。しかしながら、肉厚が0.4mm未満、特に0.2mm未満になると、外囲器1Aの機械的な強度が極端に低下するために、量産設備による生産工程でのガラス破損に伴う不良率が増加するようになるし、逆に、肉厚が0.7mmを超えると、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになる。従って、外囲器1Aの肉厚は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0024】
又、この外囲器1Aの内部空間にはキセノン(Xe),クリプトン(Kr),ネオン(Ne),ヘリウム(He)などの希ガスが1種又は2種以上を混合して封入されており、その封入圧力は例えば83〜200トルの範囲に設定されている。この範囲では始動特性,光出力(原稿面照度),チラツキに関する改善効果が得られる。しかしながら、封入圧力が83トル未満になると、光出力に対する改善効果が不十分になるし、逆に、封入圧力が200トルを超えると、始動特性が損なわれるのみならず、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになる。従って、希ガスの封入圧力は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0025】
又、発光層2は、希ガス放電灯の用途によって、使用する蛍光体が1種のみにて構成したり、2種以上を混合して構成されたりする。例えば三波長域発光形の場合には、例えば青色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体を混合してなる混合蛍光体にて形成され、その付着量は1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定されている。この範囲では十分の光量(光出力)が得られるものの、その付着量が5mg未満になると、光量不足によって原稿面照度が不十分になるし、逆に、付着量が30mgを超えると、均質な発光層の形成が困難になる。従って、発光層2の付着量は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0026】
さらに、外部電極5,6のそれぞれの離隔部分には第1,第2の開口部7,8が形成されており、それぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜90°の範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程度がそれぞれ望ましい。しかしながら、第1の開口部7の開口角θ1 は用途によっては上記範囲外に設定することも可能であり、第2の開口部8は絶縁破壊しない程度に狭いことが望ましく、例えば最低2mm程度の離隔距離を確保することが推奨される。尚、上述のアパ−チャ部2aの開口角は第1の開口部7の開口角θ1 とほぼ同程度に設定されている。
【0027】
この実施例によれば、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の内、一方の外部電極5の側縁部5bには三角状の異形部5Aが周期性を有するように形成されているために、外部電極5,6に高周波高電圧を印加した場合、異形部5Aにおける三角部分の頂点部分に電界が集中し易い。従って、電源変動によって外部電極5,6への印加電圧が少々低くなっても確実に点灯させることができる。
【0028】
しかも、外囲器1Aの肉厚は0.2〜0.7mmの範囲に設定されており、外部電極5,6に高周波高電圧を印加した場合、肉厚の厚い範囲では抵抗成分の増加に伴う外囲器自身への電圧分配の増加に関連してチラツキが発生し易くなるものの、上述のように外部電極5の側縁部5bに異形部5Aが形成されていることと相俟って肉厚の厚い領域においてもチラツキの発生を効果的に抑制できるし、アパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力も効果的に改善できる。
【0029】
その上、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の内、外部電極5の側縁部5bには三角状の異形部5Aが形成されているものの、第1の開口部7を形成する外部電極5,6の側縁部5a,6aは光の放出に影響を与えないストレ−ト状に構成されているために、例えば原稿照射装置に適用した場合、補正手段を用いることなく、原稿面の照度分布をほぼ均一化できる。従って、簡単な構成で原稿の読み取り精度を高めることができる。
【0030】
特に、希ガスの封入圧力を高くすると、光出力は増加する反面、始動特性は損なわれるようになるが、外部電極5の側縁部5bに三角状の異形部5Aを形成することによって、希ガスの封入圧力の上限を200トルにまで拡大しても、実用に供し得る始動特性が確保でき、移動縞(チラツキ)の発生も効果的に抑制でき、その上、光出力を有効に改善できる。従って、原稿照射装置に適用した場合には、安定した放電状態が得られる上に、原稿面照度を高めることができることから、読み取り品位の向上が期待できる。
【0031】
又、発光層2の付着量が1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定されれば、外囲器1Aの肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定すること及び希ガスの封入圧力を83〜200トルに設定することと相俟ってアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力を効果的に増加できる。
【0032】
特に、発光層2の付着量は通常の照明用蛍光ランプに比較すると2〜10倍程度に設定されており、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいものではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス放電灯では光出力が有効に増加している。この原因については明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器1Aの長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス放電灯に特有の現象と考えられる。
【0033】
さらには、外囲器1Aの肉厚及び外部電極の構造を、好ましくは発光層2の付着量,希ガスの封入圧力をも上述の範囲に設定した上で、第1の開口部7の開口角θ1 を60〜90°の範囲に設定すれば、第1の開口部7から放出される光出力を一層に増加させることができる。この際に、第2の開口部8の離隔長さ(異形部5Aの先端部と側縁部6bとの間隔)を2mm程度に設定すれば、第2の開口部8からの光の漏洩が抑制され、第1の開口部7から放出される光出力の一層の改善効果が期待できる。
【0034】
図3は本発明の第2の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第1の開口部7に対応する外囲器1Aの内面部分に形成されているアパ−チャ部2aの開口角θ3 を第1の開口部7の開口角θ1 より大きく設定したことである。このアパ−チャ部2aの開口角θ3 は例えば70〜110度の範囲に設定されているが、用途,目的などに応じて適宜に変更できる。尚、第1の開口部7の開口角θ1 と第2の開口部8の開口角θ2 はθ1 >θ2 に設定することが望ましいが、θ1 ≦θ2 の関係に設定することも可能である。
【0035】
この実施例によれば、外囲器1Aの外周面にシ−ト構体3を巻回する際に、第1の開口部7とアパ−チャ部2aとのセンタ−が若干ずれても、第1の開口部7から放出される光の光軸のずれを緩和できる。このために、例えば原稿照射装置に適用しても、十分に高い読み取り精度を得ることができる。
【0036】
図4は本発明の第3の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、透光性シ−ト4のそれぞれの端部4a,4bを外部電極5の上において重ね合わせ、この重ね合わせ部分を超音波溶着したことである。
【0037】
この実施例によれば、重ね合わせ部分4a,4bの超音波溶着が外部電極5の外側面において行われるために、外囲器内面の発光層2に作用する超音波振動が緩和される。従って、第1,第2の実施例に比較すると、発光層2の外囲器内面からの剥離を大幅に抑制でき、光出力の改善が可能となる。
【0038】
図5は本発明の第4の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1Aの外周面にPET樹脂などの透光性シ−ト4Aを、外部電極5,6が被覆されるように巻回して接着したことである。
【0039】
この実施例によれば、外囲器1Aの外周面に透光性シ−ト4Aを巻回するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を改善できる。
【0040】
図6は本発明の第5の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1Aの外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなる保護チュ−ブ13を、外部電極5,6が被覆されるように装着し、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ−ブ13は外囲器1Aに装着した後、例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させることにより外囲器1Aの外周面に密着される。
【0041】
この実施例によれば、上述の各実施例に比較すると、機械化,作業能率の点で劣るものの、保護チュ−ブ13に接着層を使用しないために、端子の構成部材と接着剤成分との反応による腐食がなく、長期間に亘って安定した動作状態を維持できる上、保護チュ−ブ13に継目がないために、上述の実施例のように透光性シ−ト4の端部の重ね合わせ部分の剥がれを完全に防止できる。
【0042】
特に、外囲器1Aの外周面に保護チュ−ブ13を装着するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を一層高めることができる。
【0043】
図7は本発明の第6の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、シ−ト構体3の外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなる保護チュ−ブ13を装着した後に、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ−ブ13はシ−ト構体3に装着した後、例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させることにより透光性シ−ト4の外周面に密着される。
【0044】
この実施例によれば、希ガス放電灯の適用部所における環境条件が厳しい,安全基準が高いなどの場合には、例えば耐熱性などに優れ、かつ透光性を有する保護チュ−ブ13にてシ−ト構体3を被覆することによって、より高品位の製品を提供できる。
【0045】
特に、この実施例の構造は、図3,図4,図5,図6に示す実施例にも適用することができる。
【0046】
図8は本発明の第7の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に配置された一対の帯状の外部電極5,6の、第1,第2の開口部7,8に隣接する側縁部5a,5b,6a,6bに周期性を有する三角状の異形部5A,6Aを形成したことである。尚、それぞれの側縁部に対向するように形成された異形部5A,6Aのそれぞれの頂部間の間隔は全長に亘ってほぼ同一となるように設定されている。
【0047】
この実施例によれば、外部電極5,6のすべての側縁部には異形部5A,6Aが形成されているために、高周波高電圧の印加時に、電界の集中が顕著になり、始動特性を改善できる。特に、異形部5A,6Aの頂部がほぼ一致する時に、効果的に改善できる。
【0048】
図9は本発明の第8の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図8に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に配置された一対の帯状の外部電極5,6の、第2の開口部8に隣接する側縁部5b,6bにのみ周期性を有する三角状の異形部5A,6Aを形成し、かつ第1の開口部7に隣接する側縁部5a,6aはストレ−ト状に形成したことである。
【0049】
この実施例によれば、第1の開口部7を形成する外部電極5,6の側縁部5a,6aがストレ−ト状に構成されているために、原稿面の照度分布がほぼ均一化され、読み取り精度を高めることが可能となる。
【0050】
図10は本発明の第9の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図2に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の内、一方の外部電極5の側縁部5bにのみ周期性を有するほぼ半円状の異形部5Bを形成し、対向する他方の外部電極6の側縁部6bはストレ−ト状に形成したことである。尚、外部電極5の側縁部5bを除くすべての側縁部がストレ−ト状に形成されていることになる。
【0051】
この実施例によれば、外部電極5,6に高周波高電圧が印加された場合、側縁部5bの異形部5Bとストレ−ト状の側縁部6bとの間で放電が生ずるのであるが、一方の側縁部(6b)がストレ−ト状に構成されているために、両者のピッチ合わせ(位置合わせ)の必要がなく、組立性を改善できる。
【0052】
図11は本発明の第10の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図10に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bに周期性を有する同形状のほぼ半円状の異形部5B,6Bを形成すると共に、第1の開口部を形成する外部電極5,6の側縁部5a,6aをストレ−ト状に形成したことである。尚、すべての側縁部にほぼ半円状の異形部5B,6Bを形成することもできる。
【0053】
図12は本発明の第11の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図2に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の内、一方の外部電極5の側縁部5bにのみ周期性を有する台形を含むほぼ矩形状の異形部5Cを形成し、対向する他方の外部電極6の側縁部6bはストレ−ト状に形成したことである。尚、外部電極5の側縁部5bを除くすべての側縁部がストレ−ト状に形成されていることになる。
【0054】
図13は本発明の第12の実施例を示すものであって、特に、外囲器1Aを展開した状態を示しており、基本的な構成は図12に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第2の開口部8を形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bに周期性を有する同形状のほぼ矩形状の異形部5C,6Cを形成すると共に、第1の開口部を形成する外部電極5,6の側縁部5a,6aをストレ−ト状に形成したことである。尚、すべての側縁部にほぼ矩形状の異形部5C,6Cを形成することもできる。
【0055】
特に、図8〜図13に示すそれぞれ異なった異形部を有する外部電極構造は、図1〜図7に示すそれぞれの希ガス放電灯に適宜に組み合わせて適用することができる。
【0056】
尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約されることなく、例えば発光層に含まれる蛍光体としては、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体(LaPO4 :Ce,Tb),ユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体などの他に、錫付活リン酸ストロンチウム・マグネシウム蛍光体((SrMg)3 (PO4 2 :Sn),ユ−ロピウム付活リンバナジン酸イットリウム蛍光体(Y(PV)O4 :Eu),ユ−ロピウム付活硼リン酸ストロンチウム蛍光体(2SrO・(P2 7 ・B2 3 ):Eu)などのリン酸塩蛍光体,硼酸塩蛍光体の他、例えばセリウム・テルビウム付活アルミン酸マグネシウム蛍光体(MgAl1119:Ce,Tb),セリウム・テルビウム付活イットリウム・シリケ−ト蛍光体(Y2 SiO5 :Ce,Tb),ユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体(BaMg2 Al1627:Eu),ユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体(Y2 3 :Eu)なども使用でき、これらの蛍光体は単独ないし複数を混合して使用することもできる。又、外囲器の内面全体に発光層を形成することもできる。又、透光性シ−トの端部の重ね合わせ部分は単に接着の他に、熱溶着したり,超音波溶着したり,接着と溶着を併用したりすることもできるし、透光性シ−ト,保護チュ−ブなどの絶縁部材は省略することもできる。さらには、異形部のピッチ,高さなどは希ガス放電灯のサイズに応じて適宜に変更できる。
【0057】
【実施例】
次に、第1の実験例について説明する。まず、イエロ−グリ−ンの発光色を有するセリウム・テルビウム付活イットリウム・シリケ−ト蛍光体(Y2 SiO5 :Ce,Tb)を含む水溶性の蛍光体塗布液を外径が8mm,肉厚が0.5mm,長さが360mmの鉛ガラスよりなる外囲器の内面に塗布し発光層を形成する。次に、スクレ−パを用いて発光層の一部を強制的に剥がすことによって開口角75°のアパ−チャ部を形成する。尚、発光層の付着量は15mg/cm2 である。次に、外囲器を封止し、内部空間にキセノンガスを70〜230トルの封入圧力で封入する。然る後、この外囲器の外周面にシ−ト構体を図18〜図20に示す先行技術と同様の方法にて希ガス放電灯を製造した。尚、一対の外部電極には幅が8mmのアルミニウム箔を用い、第2の開口部を形成する外部電極の一方の側縁部にのみピッチが4mmで頂点の高さが1.5mmの三角状の異形部を形成した(図2参照)。
【0058】
これらの希ガス放電灯を図21に示す点灯回路に組み込み、インバ−タ回路12の出力電圧(定格は周波数が30KHzで、電圧が2500V0-P )を徐々に上昇させ、移動縞(チラツキ)が目視されない状態での放電開始電圧(始動電圧)を測定したところ、図14に示す結果が得られた。
【0059】
同図から明らかなように、キセノンガスの封入圧力が200トルまでの範囲では定格電圧の90%電圧でもチラツキのない状態で点灯し、点灯後も安定した放電状態が得られており、外部電極に異形部を形成しない以外は同仕様の希ガス放電灯(先行技術)に比較すると、始動電圧を300〜600V程度改善できた。又、先行技術では封入圧力が83トルを超えるとチラツキが認められ、100トルにもなると実用上支障を生ずるようになる。しかしながら、封入圧力が200トルを超え、210,230トルでは2500V0-P で点灯するものの、電源電圧が低下するような変動が生じた場合には確実な始動が保証できなくなる。
【0060】
次に、上述の希ガス放電灯を定格電圧の90%電圧で点灯させた状態において、外囲器から8mm離隔した原稿照射面の照度及び移動縞(チラツキ)の発生の有無について評価したところ、図15に示す結果が得られた。尚、同図のチラツキの評価項目において、○はチラツキが発生していないことを、△は若干のチラツキは認められるものの、実用上支障がないことを、×はチラツキの発生が顕著であり、実用上問題になることを示している。
【0061】
同図から明らかなように、キセノンガスの封入圧力が150トルまでの範囲ではチラツキのない安定した放電状態が得られているが、200トルでは若干のチラツキが認められるものの、実用的には問題ないものである。しかしながら、封入圧力が200トルを超え、210,230トルではチラツキの発生が顕著となり、原稿照射装置への適用は困難である。
【0062】
又、原稿面照度はキセノンガスの封入圧力が高くなるほど増加しているものの、チラツキのない安定した照度はキセノンガスの封入圧力が200トルまでの範囲で得られることがわかる。従って、希ガスの封入圧力は、上述の各種評価結果によれば、83〜200トルの範囲に設定することが望ましい。
【0063】
次に、第2の実験例について説明する。第1の実験例(図15)において、キセノンガスの封入圧力を120トルに固定し、外囲器の肉厚を0.18〜0.8mmの範囲で変化させた希ガス放電灯を製造した。
【0064】
これらの希ガス放電灯を図21に示す点灯回路に組み込み、インバ−タ回路12の出力電圧を定格電圧の90%電圧に設定し、移動縞(チラツキ)の発生の有無及び生産工程での破損の有無(強度)を観察したところ、図16に示す結果が得られた。尚、同図において、チラツキの評価項目では、○はチラツキが発生していないことを、△は若干のチラツキは認められるものの、実用上支障がないことを、×はチラツキの発生が顕著であり、実用上問題になることを示している。又、外囲器の強度の評価項目では、○は外囲器の破損がなく十分の強度であることを、△は生産工程で若干の破損事故が発生しているものの、一応実用に供し得ることを、×は強度不足により破損事故が多く実用に供し得ないことを示している。
【0065】
同図から明らかなように、外囲器の肉厚が0.18〜0.6mmの範囲では出力電圧が低いにも拘らず、チラツキの発生は観測されなかったが、肉厚が0.7mmでは若干のチラツキが認められたものの、実用上は問題ないものである。しかしながら、肉厚が0.8mmでは頻繁にチラツキが発生するようになり、異形部によるチラツキ抑制効果の希釈が認められた。又、肉厚が0.4mm以上では生産工程での破損は認められなかったが、0.4mm未満の0.25mm,0.2mmでは生産工程での破損が認められるようになり、特に、0.18mmでは破損事故が急激に増加し、機械的強度が弱く、量産に不向きであることがわかる。従って、外囲器の肉厚は、それぞれの評価項目の評価結果に基づいて、0.2〜0.7mmの範囲(好ましくは0.4〜0.7mmの範囲)に設定することが望ましい。
【0066】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、外囲器の外周面に配置された一対の外部電極のいずれかの側縁部には三角状,矩形状,半円状などの異形部が形成されているために、異形部に電界が集中し易くなり、始動特性を改善できる。しかも、外囲器の肉厚が0.2〜0.7mmの範囲に設定されていることと相俟って第1の開口部から放出される光出力を改善できる上、移動縞(チラツキ)の発生を効果的に抑制できる。従って、例えばこの希ガス放電灯を原稿照射装置に適用した場合には安定した放電状態が得られる上に、原稿面照度を高めることができ、読み取り品位の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図2】図1に示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す縦断面図。
【図4】本発明の第3の実施例を示す縦断面図。
【図5】本発明の第4の実施例を示す縦断面図。
【図6】本発明の第5の実施例を示す縦断面図。
【図7】本発明の第6の実施例を示す縦断面図。
【図8】本発明の第7の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図9】本発明の第8の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図10】本発明の第9の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図11】本発明の第10の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図12】本発明の第11の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図13】本発明の第12の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図14】キセノンガスの封入圧力に対する始動特性の関係を示す図。
【図15】キセノンガスの封入圧力に対するチラツキの発生の有無及び原稿面照度の関係を示す図。
【図16】外囲器の肉厚に対するチラツキの発生の有無及び強度の関係を示す図。
【図17】先行技術にかかる希ガス放電灯の縦断面図。
【図18】先行技術にかかるシ−ト構体の展開図。
【図19】図17のX−X断面図。
【図20】先行技術にかかる希ガス放電灯の製造方法を説明するための縦断面図。
【図21】先行技術にかかる希ガス放電灯の点灯回路図。
【符号の説明】
1A 外囲器
2 発光層
2a アパ−チャ部
3 シ−ト構体
4,4A 透光性シ−ト(絶縁部材)
4a,4b 端部
5,6 外部電極
5a,5b,6a,6b 側縁部
5A,5B,5C,6A,6B,6C 異形部
7 第1の開口部
8 第2の開口部
9 接着層
12 インバ−タ回路
13 保護チュ−ブ(絶縁部材)

Claims (6)

  1. 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開口部が形成されるように互いに離隔して配置した金属部材よりなる帯状の一対の外部電極と、外部電極が被覆されるように装着した透光性シート又は熱収縮性樹脂よりなる保護チューブとを具備し、前記外囲器の肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定すると共に、
    前記発光層からの放射光を、主として第1の開口部から外部に放出するように構成し、第2の開口部を形成する一対の外部電極部分の一方又は両方の側縁部に、三角状,矩形状,半円状などの異形部を形成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  2. 内面に発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シートの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔して配置し、かつ外部電極の位置する側の透光性シート面に接着層を形成してなるシート構体とを具備し、前記外囲器の肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定
    外部電極の軸方向に延在するいずれかの側縁部に三角状,矩形状,半円状などの異形部を形成し、かつ外囲器の外周面にシート構体を、外囲器と透光性シートとの間に外部電極が位置するように巻回し、
    一対の外部電極が離隔して形成される第1,第2の開口部のうち、主として第1の開口部から前記発光層からの放射光を外部に放出するように構成すると共に、第2の開口部を形成する一対の外部電極部分の一方又は両方の側縁部に、前記異形部が位置するよう構成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  3. 前記異形部を、同一形状が一定のピッチで繰り返し形成されるような周期性を有するようにほぼ全長に亘って形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の希ガス放電灯。
  4. 前記異形部を、三角状,台形を含む矩形状,波形を含むほぼ半円状のいずれかにて構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の希ガス放電灯。
  5. 前記一対の外部電極によって形成された第1の開口部にほぼ対応する外囲器の内面部分に、発光層の形成されないアパーチャ部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の希ガス放電灯。
  6. 前記希ガスがキセノンガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の希ガス放電灯。
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