JP3635263B2 - 固体状態参照系を持つ電極デバイス - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、イオン選択性材料、固体状態内部参照系のブロンズ、及び接触材料を含んでなる電極デバイスであって、その参照系がイオン選択性材料と接触材料との間の電気化学的連絡を媒介する電極デバイスに関する。より詳しくは、本発明は、固体状態内部参照系を持つ平面状小型電極デバイスに関する。
多くの場合において、異種イオンの含有量又は存在について試料を分析することは興味深い。この目的のために、電極デバイスは、しばしばイオン選択性メンブラン;内部参照系;及び外部参照電極と一緒に通常の測定機器に接続される接触材料を含む。内部参照系は、イオン選択性メンブランと接触材料との間の電気化学的連絡を媒介するものなので、安定した内部電気化学的電位を維持するという目的を有する。
慣用的な電極デバイスは、内部参照系として、電解液中に浸された金属を含んでなる。参照系の金属イオンと電解液のアニオンとの間の平衡反応は、通常これらイオンの固体金属塩であって、塩がその金属上に堆積している固体金属塩を介して起こる。これらのタイプの液体含有参照系は、使用における安定性及び信頼性はあるが、幾つかの不都合を有する。それらは、比較的脆く高温で使用できず、電解液の蒸発により貯蔵安定性が制限され、そして、流動性電解質及びその系にとって十分な安定性を達成するのに比較的大容量の電解液が必要とされることに起因して、可能な製造方法も制限される。電解液の容量を実質的に減少させると、その系は、レドックス活性物質及び二酸化炭素に感受性になる。それら慣用的な参照系は、現実的には小型化に不適である。これら不都合を低減し又は回避する試みが、固体状態内部参照系を持つ電極デバイスの開発を導いた。
【0002】
参照系の一定の特性は、その電位への安定化効果を有することであると考えられる。従って、電子を取り込み相界面を通って解放させる参照系の能力は、その参照系の安定性に影響する。電子の取り込み及び解放は、典型的にはその系内の2つの相間又はその系とその周辺部との間で起こって、いわゆる交換電流を生じさせる。それはまた、電子の取り込み/解放に関与する反応が、可逆的であり且つその交換電流の大きさが制限的効果(limiting effect)を有しない程度で生じるなら、その安定性を向上させる。
文献に幾つかの固体状態内部参照系が記載されている。1つのタイプの参照系において、同じ金属及び塩類が慣例的な内部参照系中に使用されるが、それら塩類は、水分活性を持つ親水コロイド又は他の高粘度な材料中に溶解している。慣例的な参照系のように、これらのタイプの参照系は小型化されると、レドックス活性物質及び存在する二酸化炭素に感受性になるであろう。それらの高温での使用も制限される。そのような内部参照系の例は、例えば、US5,911,862、US5,552,032、及びUS5,041,792に記載されている。
【0003】
別のタイプの参照系では、レドックス活性物質(例えば、慣例的なレドックス対又はレドックスポリマー)が、そのメンブラン中に又はメンブランと接触材料との間に固定される。その接触材料は、しばしば貴金属からなるが、グラファイからなることもできる。それらレドックス活性基は、そのメンブラン中に組み込まれてもよいし、接触材料とメンブランとの間で層を構成してもよい。このタイプの参照系は、典型的には存在する酸化還元物質に感受性であろう。そのような内部参照系の例は、例えば、EP498752、US5,286,365、US5,326,452、US4,871,422、US4,981,570、US4,798,664、US4,816,118、US5,139,626、US5,192,417、及びEP927,884に記載されている。これらのうち、本タイプの固体状態内部参照系の例は、その接触材料中に存在するイオンのメンブラン内における錯体結合のためにフォチオフォア(fortiophore)が使用されるEP498572、レドックス対を含んでなる参照層を接触材料とメンブランとの間に入れた電極デバイスが記載されているUS5,286,365、及び、電極デバイスが酸化鉄の参照系を有し且つその酸化鉄がガラスメンブランにも組み込まれているUS5,326,452である。この電極デバイスは、厚膜印刷(thick film printing)により製造されることができる。
【0004】
第3タイプの参照系では、電子伝導性及びイオン伝導性の双方を有する固体状態参照系が使用される。この材料は、典型的にはブロンズ又は別の金属酸化物であり得る。この場合、安定な内部電位がブロンズ/金属酸化物とメンブランとの間の交換電流により達成され、そして、そのブロンズ/金属酸化物中に2相が存在すれば、それは更に安定化されることができる。
GB1,470,558には、固体状若しくは液体状金属又は合金の中の成分を測定するためのそのような電極デバイスが記載されている。特にそれは、そのような金属又は合金中のナトリウムを測定するために使用される。その電極デバイスの参照系は、測定される成分を含有するβ−酸化アルミニウムの固体状態電解質を含んでなるか、又は固体状態参照系の保護のために上記電解質により覆われた測定される成分を固体状態で含んでなり、。その参照系は、好ましくは2相を有するべきとされる。DE2538739(GB1521964)及びGB1602564は、上記電極デバイスの更なる発展型である電極デバイスを開示している。DE2538739では、その参照系は、タングステンブロンズ又は水銀アマルガムを含み、上記電解質により保護される。その参照系及び保護層はいずれも、測定されるイオンを含有していなければならない。それら参照系は、同時に組み込まれた幾つかの異種カチオンを有し得る。更に、そのタングステンブロンズは、バナジウムを含む他の遷移金属を含有し得るとされる。これら電極デバイスは、参照系上の酸素圧力に感受性である。GB1602564に開示された電極デバイスにおいては、この酸素感受性を減少させるために、その参照系は、その酸素電位を固定するための更なる層で覆われた2つの酸化アルミニウム相により構成される。金属/酸化金属の混合物は、この更なる層、例えば、銅、クロム又はニッケルの層に適する。作動安定性も貯蔵安定性も、そのナトリウムタングステンブロンズに関して特段に良いという訳ではない。
【0005】
WO83/03304(US4,632,732)には、好ましくは2相化したリチウムバナジウムブロンズの固体状態内部参照系を持つH+選択性ガラス電極デバイスが記載されている。他のリチウムブロンズ及びナトリウムタングステンブロンズも適し得るとされる。そのようなリチウムバナジウムブロンズ並びにこれを含む電極デバイスは、無水且つ無酸素条件下において製造されなければならない。従って、実際、その電極デバイスは、例えば、厚膜印刷により製造するには複雑且つ高価であろう。
US3,853,731には、銀及びハロゲン化銀の複合材料の固体状態参照系を持つイオン選択性ガラス電極が記載されている。酸化銀のペースト及びガラスメンブランに固定されたハロゲンオキシ酸の銀塩が、銀及びハロゲン化銀の複合材料を得るために加熱される。
US5,122,254には、ナトリウム、ジルコニウム、シリコン等を含有する固体状態電解質メンブランを持つNa+選択性電極デバイスが記載されている。その固体状態参照系は、例えば、ナトリウムタングステンブロンズ、ナトリウムモリブデンブロンズ、又はナトリウム合金からなる。これらは2相化した化合物でなければならない。その電極デバイスは、厚膜印刷により製造されることができる。
【0006】
DE4112301は、酸化遷移金属中、例えば、酸化ニッケル又は酸化コバルト中にアルカリ化合物を含んでなる参照電極を記載している。これはガスセンサーに非常に適する。WO95/22050は、ガラス相と接触するイオン伝導性固体状態電極を含んでなる参照電極を記載している。
DE2002676は、そのメンブランが、フッ化物の測定のためのイオン導性半導体、例えば、フッ化ランタンからなる電極デバイスを開示している。そのような電極デバイス中の参照系は、例えば、エポキシポリマー中の鉛又はビスマスからなり得るもので、それら金属がフッ化物と共にイオン半導体を形成する。 ガスの検出のための電極デバイスも記載されている。DE4324922及びUS5,112,456は、様々な金属/酸化金属の混合物に基づいた酸素の検出のための電極デバイスを開示している。US4,861,454は、レドックス対に基づいた酸素の検出のための電極デバイスを記載している。CO2の検出のための電極デバイスは、US5,910,239及びUS4,839,020に記載されている。前者は、スズ酸塩/チタン酸塩をベースとし、後者は、そのpH電極デバイスが酸化還元対を含んでなる参照系をベースとするSeveringhausタイプのものである。WO96/12944には、酸化銅及び酸化チタンを含んでなる厚膜印刷されたCO2センサーが記載されている。
インターカレートされたカチオンを持つ様々なブロンズも、選択性材料としてイオン選択性電極デバイス中に使用されることができる。そのような電極デバイスにおいて、ブロンズは電子伝導性で且つイオン伝導性であるが、その電位も変動することとなる。このタイプの電極の例は、例えば、US3,825,482及びUS3,856,634に記載されており、ナトリウムタングステンブロンズが選択性電極材料として使用される。
【0007】
最後に、“Solid state sodium batteries”(Steen Skaarup and Keld West, Energiministeriets Forskningsprogram: Energilagring, Journ.No.2263-407; 1443/85-2; 1443/86-3; 1443/87-4, April 1989)という報告の中に研究プログラムが記載されている。これの目的は、例えば、リチウムブロンズと比較して、再充電可能なバッテリーに幾らか電位的に適するナトリウム遷移金属酸化物を特性付けることであった。そのなかでも、モリブデン、クロム及びバナジウムのナトリウムブロンズで、ナトリウム、遷移金属、及び酸素との間のモル比を変動させて実験が行われた。“Solid State Sodium Batteries”(S.Skaarup et al., Proceeding of the International Seminar on Solid State Ionic Devices, edition B.V.R. Chowdari and S.Radhakrishna, Singapore,(1988)75-86)及び“Solid-State Sodium Cells-An Alternative To lithium Cells?”(K.West et al., J.Power Sources 26, 1989, pages 341-45)という論文において、ナトリウムバナジウムブロンズは、再充電可能なバッテリー中での使用について特性付けられている。
液体を含有する慣例的な内部参照系に代わり以前から提唱されている固体状態内部参照系は、依然として一定の不都合を有している。幾つかの系は、電極デバイスに不満足な安定性しか与えず、他の系は、レドックス活性物質及びCO2に感受性である。以前提唱された参照系の幾つかは、許容し得る特性を与えるが、高価な原材料を要求し、製造するのに複雑であるか又は制御された条件下における製造と使用を要求する。かくして、安定な電位及び高い感度を持つ固体状態内部参照系であって、更には製造するのに複雑でなくて経済的であり且つ厚膜印刷のような小型化に適した方法により適用されることができる参照系を含んでなる電極デバイスについての要求が依然としてある。
【0008】
本発明の目的は、上で言及したタイプの電極デバイスであって、製造するのに経済的且つ簡易であると同時に、例えば、公知の電極デバイスの特性と同等であるか又はより良好な感度及び安定性に関する特性を電極デバイスに与える固体状態内部参照系を含んでなる電極デバイスを提供することにある。特に本発明の目的は、厚膜印刷により適用されることができる固体状態内部参照系を持つ平面状小型電極デバイスを提供することにある。
このこと及び本発明により、イオン選択性材料、固体状態内部参照系のブロンズ、及び接触材料を含んでなる電極デバイスが得られる。その参照系は、イオン選択性材料と接触材料との間の電気化学的連絡を媒介する。この電極デバイスは、その参照系が、ナトリウムの挿入/解放(insertion/liberation)が可逆的であるような化学量論比でその中にナトリウムが組み込まれたナトリウムバナジウムブロンズを含んでなることを特徴とする。
【0009】
“イオン選択性材料”は、その周辺部に対する拡散バリヤーを構成するが、1種又はそれを越える興味の対象であるイオンに感受性である材料として理解されるものである。“内部参照系”という用語は、上記のように電極デバイスに安定な内部電位を与える系として理解されるものである。最後に、“接触材料”という用語は、内部参照系と通常の測定機器との間の、例えば、外部導電体を介した電気的接触を媒介することができる材料を記述するものである。“電気化学的連絡”とは、イオン移動と電子移動との間のカップリングを意味する。
【0010】
本発明による電極デバイスの好ましい態様のデザインは、慣例的なイオン選択性電極デバイスのデザインと類似している。それはイオン選択性材料を含んでなり、特定試料を電極デバイスの内部から隔離すると同時に、その材料が感受性である試料中のイオン/諸イオンがその電極デバイスに有意に影響を与えることが企図されている。イオン選択性材料は、交換電流をイオン選択性材料と参照系との間に得ることができるように固体状態参照系にも接触している。固体状態参照系は、イオン選択性材料と接触材料との間の電気化学的連絡を媒介することができるように接触材料にも接触している。本発明による電極デバイスを使用する時、接触材料を通常の測定機器に、例えば、外部導電体を介して接続させる。電極デバイスにより測定される試料中のイオンの含有量は、その測定機器へ読み出される。
本発明による電極デバイスにおいて、イオン選択性材料と固体状態参照系との間及び固体状態参照系と接触材料との間の双方での接触が直接的なものとして与えられているとしても、イオン選択性材料と接触材料とそれぞれ間接的に接触している固体状態参照系を含んでなる電極デバイスも、そのことによりその固体状態参照系のそのような機能が妨げられない限り、本発明の範囲内であると理解されなければならない。
【0011】
本発明による電極デバイス中の固体状態内部参照系は、バナジウムブロンズを含んでなり、そのブロンズの格子中に組み込まれたナトリウムを有する。本明細書中に使用される“ブロンズ”という用語は、電子伝導性である式Mxyzを持つ3元系金属酸化物をいい、その式中、Tは、酸化され/還元されることができる遷移金属であり、Mは、別種若しくは数種の他の金属又は水素である。xは、任意の値であって、式単位当たりのMの含有量を表す。y及びzは、その式中のT及びOのそれぞれの含有量を示す。そのようなブロンズにおいて、酸化遷移金属はホスト構造(host structure)を形成し、この構造中に他の金属又は水素が組み込まれているとされる。
このことによると、本発明による電極デバイス中のナトリウムバナジウムブロンズは、その酸化バナジウムがホスト構造を形成し且つナトリウムがこの構造中に組み込まれているところの式Naxyzを有することとなる。それら3成分の間の一定の化学量論比で、ナトリウムが可逆的に挿入され又は解放されることができる構造を得ることが可能である(Faststof-natriumbatterier, Steen Skaarup and Keld West, Energiministeriets Forskningsprogram: Energilagring, Journ. No.2263-407; 1443/85; 1443/86-3; 1443/87-4, April 1989に更に記載されている)。このプロセスが可逆的ならば、そのナトリウムはそのブロンズ中にインターカレートされるとされ、そのプロセスはインターカーレーションと呼ばれる。
【0012】
驚いたことに、ナトリウムの組込みが可逆的であるところのそのような化学量論比を持つナトリウムバナジウムブロンズは、電極デバイス中の固体状態内部参照系に非常に適することが分かった。そのような参照系は、その相界面、この場合、参照系とイオン選択性材料との間の相界面を通って可逆的に取り込まれ、そして解放される電子及びナトリウムイオンを有することができる。このようにしてナトリウムのインターカーレーションは、電子の取り込み及び解放に関係を持つ。この特性がブロンズに電気化学的連絡を媒介する能力を与える。
かくして、本発明による電極デバイスの参照系は、ナトリウムバナジウムブロンズを2相化していないという事実にもかかわらず、驚いたことに、従来技術において好ましいと記述されるこれら電位安定化特性を有する。
【0013】
ナトリウムバナジウムブロンズを含んでなる固体状態内部参照系は、幾つかの更なる利点を有する。それは湿気、CO2、又は酸素のようなレドックス活性物質に感受性でない。次に、そのブロンズは空気湿度に実質的に非感受性である。作動安定性及び貯蔵安定性の双方とも、その系が酸素、CO2又は流体の蒸発のいずれにも感受性でないということに起因して優れている。電極デバイス中の固体状態内部参照系としてのナトリウムバナジウムブロンズの使用は、参照系の調製及び適用が周辺空気下において行われることを可能にする。このことは、液体リザーバーにすることを避けることと相俟り、本発明による電極デバイスの製造の新規でより簡易且つより効果的な工法、例えば、厚膜印刷の使用を可能にする。本発明による電極デバイスは、液体リザーバーを含まないので、高温で使用されることができる。
【0014】
ナトリウム酸化バナジウムの格子構造(従ってその単位格子)は、調製条件及びナトリウムの含有量に依存して変動し得る。本発明による電極デバイス中の参照系に使用されるためのナトリウムバナジウムブロンズは、典型的には、適するモル比のNaVO3とV25の混合物を400〜800℃で(必要とされる構造に依存する)加熱することにより調製される。NaVO3とV25の混合物は前もって、1mmより小さな、好ましくは1μmよりも小さな粒度まで粉末化されると好都合である。加熱により熱力学的に安定な構造が得られ、それを周囲温度まで冷却することができる。150℃又はそれを下回るまで冷却した後の無水且つ無酸素条件下での更なるナトリウム組込みは、もはや熱力学的に安定でないブロンズを生じさせ得るが、それでもそのナトリウム組込みは可逆的である。しかし、そのナトリウムバナジウムブロンズを本発明による電極デバイス中の参照系に使用する場合、この連続的インターカーレーションを行なうことは、特段有利という訳ではない。
【0015】
かくして、本発明の好ましい態様によれば、その参照系は、0.33<x<0.40について熱力学的に安定である式Nax25のナトリウムバナジウムブロンズを含んでなる。しかしながら、150℃又はそれを下回るまで冷却した後に無水且つ無酸素条件下で、ナトリウムはインターカーレーションによりx=0.01〜1.6の間を変動し、同じ格子構造をほぼ維持するので可逆条件を保ち得る。この熱力学的に安定なナトリウムバナジウムブロンズは、NaVO3とV25を2:4〜2:5の間のモル比にして混合し、そして、平衡化まで約650℃に加熱することにより得ることができ、その後、それを冷却することができる。
【0016】
本発明の別の好ましい態様によれば、その参照系は、式(単位セル)Na1+x38のナトリウムバナジウムブロンズを含んでなる。この構造も、NaVO3とV25を約1:1のモル比にして混合し、そして、平衡になるまで約700℃に加熱することにより得ることができる。しかし、150℃又はそれを下回るまで冷却した後の無水且つ無酸素条件下で、ナトリウムはインターカーレーションによりx=0〜2.2の間を変動し、同じ格子構造をほぼ維持するので可逆条件を保ち得る。
上記構造はバナジウムと酸素との間の理想的な化学量論を表す式で示されるが、それら単位セルの主要部分のみがこの示された化学量論を有するブロンズも、ナトリウムの可逆的組込みの条件を充足するので、本発明の範囲内であると理解されなければならない。従って、少なくとも90〜95%のブロンズが、式Nax25又はNa1+x38のいずれか1つによる構造を有することが好ましい。
【0017】
xについての上記限界値は大気下において見出される。しかしながら、xについての他の限界値を、調製条件及び酸素分圧を変えるようにして使用に関する条件を修飾することにより見出すことができるであろう。従って、これら限界値は、好ましい限界値を示すためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。なぜなら、ナトリウムの可逆的組込みの条件を満たすナトリウムバナジウムブロンズはすべて、本発明による電極デバイス中の参照系に適するからである。
形成されたブロンズは、それがそのまま電極デバイス中の参照系に使用されてもよいし、0.001〜100μm、好ましくは0.1〜10μm、特に2〜5μmの直径を持つ粒度まで粉末化されてもよい。次いで、この粉体を適する形状に圧縮してもよいし、ペーストを得るのに適したバインダー系と混合してもよい。
【0018】
本発明による電極デバイスの更に別の好ましい態様によれば、そのブロンズ粉末は、小型化に適する方法により適用されることができるペーストを得るのに適するバインダー系と混合される。適するバインダー系は、その粉体を均質塊状物に結合させる幾分粘性な系として理解されるものである。そのようなバインダー系は、典型的には、適するバインダーと様々な溶剤及び添加物を含んでなる。適するバインダー系の1つは、ESLから入手可能な、アクリレートをベースとするS1112である。
そのバインダーの目的は、固体形態の参照系を得るために、ブロンズと結合するためのマトリックスを形成することである。そのようなバインダー系について挙げることができる適するバインダーは、ポリエステル;ポリメタクリレート;ポリアクリレート;ブタジエンアクリロニトリルコポリマー;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリウレタン;ポリカルボナート;ポリオキシメチレン;ポリスチレン;ポリシロキサン類;エポキシド類;シリコーン;セルロース若しくはセルロース誘導体、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース若しくはプロピルセルロース;又はそれらの混合物のような、溶剤の蒸発より又は化学反応により硬化するポリマーである。
溶剤及び添加物は、そのペーストに、対象の電極デバイスの製造方法にとって適正な塗布及び硬化特性を与えるために加えられる。それらは、正常には硬化する間に消失するか又は消費される。使用可能な溶剤は、例えば、酢酸カルビトール又は同類のものである。
【0019】
ブロンズを含んでなる上記ペーストの特性は、対象の電極デバイスを製造する方法に依存して変動させ得る。適用前のペーストの粘度は、好ましくは、0.2〜7,500Pa・s、特に好ましくは2〜750Pa・s、厚膜印刷にとって有利には100〜650Pa・sである。硬化後、ナトリウムバナジウムブロンズとバインダー系との間の重量比は、好ましくは95:5〜5:95、特に好ましくは80:20〜20:80である。
上述の参照系は、様々なイオンに感受性を持つ電極デバイスに適する。本発明による電極デバイスにより検出されることができるイオンの種類は、原理的には、どのイオンについてのイオン選択性材料を調製できるかにのみ制限される。
【0020】
現在まで、そのブロンズタイプの公知の参照系を含んでなる電極デバイスの適性についての重要な条件として、そのブロンズが、検出されるイオンを含有することに言及されている(例えば、GB1470558、GB1521964、GB1602564、及びUS5,122,254を参照せよ)。それらによると、本発明による電極デバイス中の参照系のもう1つの驚くべき特性は、その参照系が、その参照系中に含有されたイオン(本明細書ではナトリウム)だけでなく、様々なイオンを検出するのに適するということである。
そのイオン選択性材料は、有機質及び無機質のいずれでもよいあらゆる好適なイオン選択性材料であることができる。それは、簡易にも周辺部への拡散バリヤーとして作用することができると同時に1つ又はそれを越える目的イオンに感受性であるべきである。
かくして、本発明による電極デバイスは、H+、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+、NH4 +、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ag+、Pb2+、Cd2+、Ni2+、及びCo2+のようなカチオンの検出に使用されることができる。それは、トリメチルアンモニウムイオン;正に荷電したアミノ酸;正に荷電した核酸;又はこれらを含んでなり医薬品が含まれる高分子のような、他の正に荷電した基の検出にも適用可能である。
【0021】
本発明のまた別の好ましい態様によれば、その電極デバイスは、イオン選択性材料をポリマー材料から調製されたメンブランの形態で含んでなり、そのメンブランは、1つ又はそれを越える目的イオンのためのイオノフォア及び場合により可塑剤を含んでなる。適するイオノフォアのうち、18−クラウン−6−クリプタンド類、例えば、2,2,2−クリプタンド;カリックスアレーン、例えば、25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)−p−第3ブチルカリックス[4]アレーン;環状ペプチド類、例えば、バリノマイシン及びノナクチン;非環状多座配位アミド類、例えば、(−)(R,R)−N,N′(ビス(11−エトキシカルボニル)ウンデシル)−N,N′−4,5−テトラメチル−3,6−ジオキサオクタンジアミド(ETH1001);及び脂肪族アミン類、例えば、トリドデシルアミンのような、クラウンエーテルを挙げることができる。そのメンブランに適するポリマー材料は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート類、ポリアクリレート類、シリコーン類、ポリエステル類、若しくはポリウレタン、又はこれらの混合物である。適する可塑剤のうち、ジ−オクチルセバカート及びジ−オクチルフタラートを挙げることができる。
【0022】
接触材料は、あらゆる好適な電子伝導性材料を含んでなり得る。それは、しばしば金、パラジウム、白金、ロジウム若しくはイリジウム、好ましくは金若しくは白金のような1種若しくはそれを越える貴金属、又はこれらの混合物を含んでなるであろう。他の適する電子伝導性材料は、グラファイト、又は鉄、ニッケル若しくはステンレスのスチールである。電子伝導性材料は、電極デバイスの製造及び使用の双方に関して、接触材料の特性へ有利な効果を有するバインダー系のような他の成分と混合することができる。
その接触金属は、それをそのまま、例えば、電極デバイス中の接触材料に金属ワイヤーとして使用してもよいし、0.001〜100μm、好ましくは0.1〜10μmの直径を持つ粒度まで粉末化されてもよい。次いで、この粉体を適する形態に圧縮してもよいし、ペーストを得るのに適したバインダー系と混合してもよい。
【0023】
本発明による電極デバイスの好ましい態様によれば、粉体の形態の接触金属は、ペーストを得るのに適するバインダー系と混合される。好ましくは、P2607(SIKEMA)のような白金ペーストが使用される。
本発明による電極デバイスは、慣例的な管状電極デバイスとして製造されてもよいし、所望のあらゆる形に切り出される支持体上へ提供された平面状電極デバイスとして製造されてもよい。この電極デバイスは小型化に適する。
【0024】
更に別の好ましい態様によれば、本発明による電極デバイスは、支持体上に提供された平面状電極デバイスとしてデザインされる。支持体は、あらゆる好適な材料で作製されることができる。しかし、それは、導電体であってはならず、そして、その電極デバイスを硬化させる及び使用する際の条件に耐えることができなければならない。その材料は、通常、セラミック又はポリマー材料を含んでなる。
セラミック支持体は、熱的、機械的、且つ化学的に安定であるという利点を有する。セラミック支持体をポリマーメンブランと組合わせて使用するなら、接着材料を使用して、メンブランがその接着材料に接着され且つその接着材料が支持体に接着されるようにする必要がある。具体例は、US5,844,200に開示されている。酸化アルミニウム及びフォステライト(fosterite)は、支持体として適するセラミック材料である。
【0025】
ポリマー支持体は、セラミック支持体の場合よりも、使用するのに経済的であり且つポリマーメンブランと支持体との間により良好な接着をもたらし得る。そのメンブランと支持体が同じタイプのポリマーをベースとするなら、特に良好な接着を得ることができる。また、ポリマー支持体は、セラミック支持体よりも、可能となる幾何学的デザインへの制限が少ない。ポリマー支持体を使用するなら、その硬化及び使用は、しばしば低温で行わなければならない。支持体として適するものであり得るポリマー材料のうち、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリイミド(カプトン)、ポリメチルメタクリレート、又はポリスチレンを挙げることができる。
好ましい態様によれば、その支持体は、数個の電極デバイスを1つの同じ支持体上に提供できるように他の電極デバイスのための支持を構成することもできる。例えば、Ca2+、K+、Na+、及びH+にそれぞれ感受性である電極デバイスの整列体を提供することができる。そのような整列体は、同じ試料中、例えば、血液試料中に存在する前記イオンの全種の同時検出に適する。
【0026】
内部参照系の固体性質は、本発明による電極デバイスを新規でより経済的且つ効果的な方法により製造する可能性を開く。特に、本発明による電極デバイスを厚膜印刷、ドロップキャスティング、スプレーコーティング、又はスピンコーティングのような小型化に適する方法により製造することが可能である。
厚膜印刷は、薄層で極めて明確な形状の、特に平面上への適用に特に適する。その厚膜印刷方法は、スクリーン印刷のような他の印刷方法に非常に良く似ている。要するに、特定の均質なペーストが、適する細度及びパターンを持つスクリーンを介して、被覆されるべき表面上へプレスされる。スクリーンの所望パターンは、概して、最初に全メッシュを塞いだスクリーンに感光乳剤を塗布することにより得られる。次いで、印刷部分の所望形状を表したネガ図をそのスクリーンの上に置き、そして、これを現像して露光領域内の乳剤を溶解させる。そのスクリーンを濯いだ後、それを使用に備える。そのメッシュの細度とそのペーストの厚みが層の厚みを決定する。この技術は、Polymer Thick Film (Ken, Gilleo. Edt. New York: Van Nostrand Reinhold, 1996)という本、及び厚膜印刷により製造される平面状小型電極デバイスの製造を開示するUS5,844,200に更に記載されている。この技術は、小型化された平面状電極デバイスの製造及び量産に適する。更に、その方法を大気下において行うことができれば好都合である。
このように本発明による電極デバイスの好ましい態様は、厚膜印刷により製造された平面状小型電極デバイスである。そのような電極デバイスの有利な特性は、それらが非常に少ない試料容量しか要求しないこと及びその製造方法が電極デバイスの量産に適することである。望まれるなら、接触材料及び参照系のみが厚膜印刷により施され、その後、イオン選択材料が適用される。
【0027】
本発明による電極デバイスを製造するのに適する別の方法は、スピンコーティングである。例えば、上述したものに類似する支持体は、上記タイプの接触材料でスピンコーティングされることができる。次いで、H+カラムを通じたNaVO3のイオン交換により調製されたV25キセロゲルをその接触材料上にスピンコーティングすることができる。乾燥させた後、そのV25キセロゲルをNaCI溶液により含侵させることができる。Na+は、単位式Na0.3325に対応する組成物が得られるまで自然に吸収されるであろう。650℃での加熱処理でその構造を安定化させる。次いで、メンブランをそのブロンズ層の上に通常のやり方で施すことができる。
【0028】
本発明による電極デバイスの好ましい態様は、反応性材料を更に含んでなり、そこで、イオン選択性材料が感受性であるイオン生成物(ion product)を特定分析対象物から形成できる。“反応性材料”により意味されるものは、特定分析対象物による影響を受けて物理的又は科学的変化を起こすことができる材料である。特定分析対象物は、試料中に存在するもので、それについて含有量又は存在を決定することが望まれるあらゆる成分である。そのような電極デバイスのうち、Severinghausタイプのバイオセンサー及び電極デバイスを挙げることができる。
本発明による電極デバイスのそのような好ましい態様において、その反応性材料は、生物学的認識成分を含んでなり、そこで、特定分析対象物の認識がイオン生成物の形成と共に起こる。反応性材料は、一体化したメンブランの一部でもよいし、電極デバイス中で別個の層を成してもよい。その認識成分は、例えば、ヒドロラーゼ、オキシダーゼ若しくはレダクターゼのような酵素、抗体、又はレセプターであることができ、そして、そのイオン選択性材料が感受性である生成イオンは、例えば、H+、又はNH4 +であることができる。
【0029】
本発明によるそのような好ましい電極デバイスのもう1つの例は、Severinghausタイプの電極デバイスである。Severinghausタイプの電極デバイスの一般的デザインは、“A Combined Transcutaneous pO2 and pCO2 Electrode With Electrochemical HCO3 - Stabilisation”by John W. Severinghaus, published in Journal of Applied Physiology, volume 51, No.4, pages 1027-1032, March 1981及びUS4,836,907に記載されている。
このタイプの電極デバイスでは、水と接触したときに酸又は塩基を形成するガスが、幾分粘性な電解質水溶液を反応性材料として持つリザーバー中へ拡散する。次いで、この液体のpH値が、そのガスの分圧に相関して変化することとなる。pH感受性(H+選択性)材料が接触材料及び参照系の上にあれば、その電解質溶液がAg/AgCl電極のような参照電極と接触すると同時にこの変化を検出することができる。
【0030】
その電解質水溶液は、好ましくは、塩化物イオン、及び炭酸水素塩イオンを、例えば、KCl及びNaHCO3の形態で含有する。その水性電解質は、グリコール水溶液、例えば、テトラエチレングリコール、グリセロール、及びエチレングリコールの溶液をベースとするものであり得る。親水コロイド、例えば、ポリ(ビニルピロリドン)、メチルセルロース、及びエチルセルロース、寒天又は同類のもののような増粘剤を加えることもできる。
しばしば、そのリザーバーは、ガス透過性拡散バリヤーにより試料から隔離されているであろう。これは、例えば、シリコーン、軟化PVC、又はポリ(テトラフルオロエチレン)をベースとするメンブランであり得る。このタイプの電極デバイスにより検出されることができるガスのうち、CO2又はNH3を挙げることができる。
本発明による上記電極デバイスは、そのイオン選択性材料と関連づけて言及されたように、小型化に適する方法により製造されることもできるので、平面状小型電極デバイスとして具体化されることもできる。
以下、本発明を更に図面及び実施例への参照と共に示す。
【0031】
図1に示した本発明によるイオン選択性電極デバイスは、平面状小型電極デバイスとして特徴付けることができるタイプの電極デバイスである。図示した電極デバイスが、PVCのポリマー支持体1上へ設けられる。その支持体を貫き0.01mmの直径を持つホールは、スルーホール印刷により接触材料としての白金ペースト2で充填される。この充填部分は、支持体の一方の側の下側接触表面部3の白金ペーストと、その支持体の他方の側の上側接触表面部4の白金ペーストとの間の電気的接触を媒介する。上側接触表面部4の白金ペーストは、参照系5のナトリウムバナジウムブロンズペーストと接触する。その白金ペーストは、そのブロンズペーストにより完全に覆われる。その参照系の上にイオン選択性PVCメンブラン6を適用して参照系5を完全に覆う。その電極デバイスの直径は約1.5mmである。その電極デバイスの使用の際、下側接触表面部3は、通常の測定機器に、例えば、外部導電体を介して接続される。
【0032】
図2は、本発明による平面状小型電極デバイスの厚膜印刷に適する支持シートを示す。そのシートで、本発明による4つの平面状小型電極デバイスの3つの整列体が得られる。そのプレートの面積は2”×2”であり、そして、約0.9mm厚である。2つの対角部分には、そのシートを厚膜の印刷装置内に位置決めするために、ホール1が当該技術分野において知られているようにしてレーザーでカットされる。更に、白色領域3、及び0.01mmの直径を持ち且つ整列体内に1cmの間隔で3×4つのホール2が、当該技術分野において知られているようにしてレーザーで切り出される。本発明による電極デバイスの製造後、そのシートを指示通りに切り離せば、そのシートから各々4つの電極デバイスを構成する整列体を容易に分離することができる。慎重に洗浄した後、このシートを図1中に示したタイプの電極デバイスの厚膜印刷に備える。
【0033】
図3に示した尿素の検出のための本発明による電極デバイスは、管状電極デバイスとして特徴付けることができる。それは、NH4 +選択性材料を含んでなるNH4 +選択性部分、及びウレアーゼを含んでなる生物活性部分を含む。
この電極デバイスのNH4 +選択性部分は、金でメッキされた真鍮ピンの形態をした接触材料2周りに設けられる。その真鍮ピンは、嵌合固定絶縁性ベース1のPVC管により取り囲まれる。その真鍮ピンは一端で0.1mm下がっており、その先に参照系3のナトリウムバナジウムブロンズペーストが、金メッキされたピン2を覆うようにして適用される。その参照系3の先には、NH4 +選択性PVCメンブラン4が参照系3を覆うようにして適用される。
【0034】
ウレアーゼを含んでなる生物活性部分は、PVCの円錐形ジャケット5周りに設けられる。ポリエステルメンブラン6はジャケットに、そのジャケットの端部を囲って固定されるメンブランリング7で接着される。そのメンブラン6は、ウレアーゼを含んでなる生物活性層8でコーティングされる。
NH4 +選択性電極デバイス及び生物活性部分は、好ましくは、使用直前に組立付けられる。組み付け時、NH4 +選択性部位が生物活性部分に押し付けられ、それによりそのNH4 +選択性メンブランがウレアーゼ層と接触し、そして、クリックストップ手段により固定される。使用の際、その真鍮ピンを接触ピンを介して外部接触ポイントに接続し、それをやはり通常の測定機器に、例えば、外部導電体を介して接続する。
【0035】
最後に、図4A及び4BにはCO2の検出のためのSeveringhausタイプの平面状小型電極デバイスが示される。図4Aにはその電極デバイスの断面図が示され、図4Bには上面図が示される。その平面状小型電極デバイスは、US5,844,200に記載されたようにして製造及び加工されたセラミック支持体1上へ設けられる。しかし、各々別個の電極デバイスは、図4Bに示すように対称線上に位置した3つのホール周りに設けられる。それらホールは0.1mmの直径を有し、そして、それら2つの周縁側ホールはその中心ホールから0.9mm離されている。その中心ホール周りに、図1に示した電極デバイスに類似するH+選択性電極デバイスが設けられる。H+選択性電極デバイスを囲うリング内で且つこのデバイスから誘電性材料で隔離されたところに、通例のAg/AgCl参照系をベースとする参照系が設けられる。
かくして、その中心ホール周りで接触材料2は、支持体の各面上の接触表面部の白金ペースト、及びそれら2つの接触表面部同士を接続するための同じ白金ペーストで充填されたスルーホールにより構成される。支持体の上側の接触表面部の白金ペーストが、参照系4のナトリウムバナジウムブロンズペーストの層で覆われる。
【0036】
接触材料2及び参照系4の層は、これら層の隔離のための誘電性材料6のリングにより囲まれる。参照系4の上にはNH4 +選択性PVCメンブラン7が適用されて、参照系4を完全に覆い誘電性材料6上に半分かかる。その誘電性材料は、US5,844,200における層901に対応するガラスの単一層により構成されており、前記特許における層1101と1103に対応するポリマー層のものである。
参照電極は、2つの周縁側ホール周り設けられる。かくして、その参照電極の接触材料3は、誘電性材料6を囲う接触リングの銀ペースト、その支持体の下側でそれら周縁側ホール周りの2つの接触表面部の銀ペースト、及びその接触リングと接触表面部とを互いに接続するための銀ペーストでのそれらホールのスルーホール充填部により構成される。接触リングの銀ペーストは、塩化銀ペースト5のリングと接触する。その接触リングの銀ペースト3は、塩化銀ペースト5により完全に覆われる。
【0037】
接触リングの銀ペースト3及び塩化銀ペースト5もまた、誘電性材料10の壁部により囲まれる。この外側壁部の誘電性材料10は、参照電極を囲む高テーパー状壁部を形成するような厚い層にして設けられる。誘電性材料10は、誘電性材料6と同じやり方で設けられる。
そのH+選択性PVCメンブラン及び参照電極は、塩化物イオン及び炭酸水素塩イオンを含有する電解質水溶液8の層により完全に覆われる。電解質溶液8は、ガス透過性シリコーンメンブラン9により完全に覆われる。本電極デバイスの使用の際、下側接触表面部の白金ペースト2及び下側接触表面部の銀ペースト3は、通常の測定機器に、例えば、外部導電体を介して接続される。
これら全ての電極デバイスは、中央に位置した接触材料及び参照系で提供されるが、このデザインは、本発明の範囲の限定として理解されるべきではない。
【0038】
以下に、本発明による電極デバイス中の参照系のためのナトリウムバナジウムブロンズの製造を記載する実施例を提供する。更に、この参照系の使用は、本発明による様々な電極デバイスの製造のために記載される。かくして、Ca2+、K+、Na+及びH+にそれぞれ感受性である平面状小型電極デバイスの厚膜印刷による製造を記載し、並びに尿素の検出のための管状電極デバイスの製造を記載し、そして、最後にCO2の検出のためのSeveringhausタイプの平面状小型電極デバイスの厚膜印刷による製造を記載する。本発明による電極デバイスについてのこれら態様は、好ましい態様の例に過ぎないので、本発明の範囲の限定として理解されるべきではない。
【0039】
実施例1:固体状態参照系のためのブロンズペースト
最初にブロンズを調製し、次いでそれを適するバインダー系と混合する。
化学量論Na 0.33 2 5 のナトリウムバナジウムブロンズの調製
20.0gNaVO3及び74.6gV25(モル比2:5)(双方とも分析前)を乳鉢内で慎重に混合し、そして、ニッケルるつぼに定量的に移す。そのるつぼを400℃に予備加熱したオーブン内に入れる。次いで、そのオーブンを1時間当たり100℃で650±10℃まで加熱する。650℃に達した時、この温度を更に5時間維持する。次いで、オーブンを止め、ブロンズが入ったるつぼをオーブン内に一晩放置して周囲温度まで冷やす。
【0040】
粉体として93.3gナトリウムバナジウムブロンズが得られる。得られた生成物の構造は、X線粉体回折により分析されて、その生成物が、単位式β−Na0.3325(例えば、JCPDS−ICDD:Powder Diffraction、file#24−1155)のナトリウムバナジウムブロンズの標準回折図とのその回折図の比較によりβ−Na0.3325として同定される。更に、そのナトリウム含有量を炎光分光分析により測定し、バナジウムの酸化数(V4+とV5+との間の比率)をKMnO4での滴定により測定する。かくして、そのブロンズの純度は98%β−Na0.3325である。
他の化学量論比を持つブロンズを調製する場合、所望のNa/V比が得られるようにそれら2つの出発材料間の比率を変化させるだけである。その反応混合物を650℃で少なくとも5時間平衡化させるうちに、加熱の際に適切な量の酸素が周囲に放出されるであろう。
【0041】
固体状態参照系のためのブロンズペーストの調整
上で調製されたナトリウムバナジウムブロンズは、ボールミル内で約1μmの粒度まで粉末化される。次いで、この粉末を、ブロンズとバインダー系との間の70:30の重量比で、アクリレートをベースとするポリマーバインダー系であるESLからのバインダー系#1112Sとボールミル内で混合する。次いで、そのペーストを厚膜印刷に備える。
【0042】
実施例2:平面状小型化イオン選択性電極デバイス
最初に、Ca2+、K+、Na+、及びH+のそれぞれに感受性である材料を得るためのメンブランカクテル(membrane cocktails)の調製を開示する。次いで、電極デバイスのデザインを開示する。
Ca 2+ 選択性メンブランカクテルの調製
先ず、ポリ塩化ビニル(PVC)の原液を調製する。2.0gPVC(HMW PVC#81392、Fluka)を50mLブルーキャップ瓶に移す。4.0gジオクチルフタラート(DOP,#80030、Fluka)をプラスチックの使い捨てピペットにより同じ瓶に移す。先に言及した2成分の重量×4の合計である23.27g蒸留テトラヒドロフラン(THF)及び7.76gシクロヘキサノン(CHX)をその瓶に移す。これにより、約25重量/重量%の乾燥固形分を得る。
半分量と全量の間まで満たされるべきそのブルーキャップ瓶をキャップで慎重に閉じる。その瓶をビーカー内に入れ、ビーカーはその瓶内の混合物の数mm上に達するところまで周囲温度で水で満たされる。その混合物を1時間以内に60℃まで加熱しながら300o/minで攪拌する。その温度を60℃で20分間維持する。その混合物中のTHFは沸点に近いので、その瓶の中身を更に加熱しないことが重要である。次いで、その瓶を周囲温度で放置して冷やす。
このPVC原液は、それが加熱されたその日に使用されなければならない。
【0043】
50.0mgのイオノフォアETH1001(#21192、Fluka)を数滴のTHFと共に50mLブルーキャップ瓶に定量的に移す。次いで、脂肪親和性塩とETH1001との間の0.7のモル比に相当する25.3mgの脂肪親和性塩、カリウム−テトラ−p−ホウ酸クロロフェニル(K−テトラキス、#60591、Fluka)を秤量する。これを素早くその瓶内に移す。6.45gPVC原液を秤量しその混合物に加えて、3.1重量/重量%の固形分(ETH1001、DOP、PVC、及び脂肪親和性塩)の濃度を得る。このカクテルを周囲温度で300o/minで2時間攪拌し、その後それを使用に備える。そのカクテルは、固体状態参照系の上に適用されるまで周囲温度で攪拌されていなければならない。
【0044】
+ 選択性メンブランカクテルの調製
0.0589gバリノマイシン、2.53gアジピン酸ジオクチル(DOA、#2138、Fluka)、及び0.96gPVC(MW=80,000g/mol)を秤量し、ブルーキャップ瓶に移す。マグネットスターラーでのこれの混合後、新たに蒸留し冷却した9.18gTHF、及び3.05gCHXを加える。その後、7.1重量/重量%のPVCの濃度及び約26重量/重量%の総固形分(PVC+DOA)の濃度を得る。続いて、その溶液を周囲温度で少なくとも24時間攪拌し、その後それを使用に備える。そのカクテルは、固体状態参照系の上に適用されるまで周囲温度で攪拌されていなければならない。
【0045】
+ 選択性メンブランカクテルの調製
144mgのイオノフォアTDDA(#95292、Fluka)を秤量し、アルゴン雰囲気下でハミルトンシリンジでその隔壁を通じて50mLのブルーキャップ瓶に移す。72mgK−テトラキス、1.6gPVC(MW=80,000g/mol)、及び3.2gDOP(#80030、Fluka)を秤量し、その瓶に移す。全体で先に言及した4成分の重量×4に相当する新たに蒸留し冷却した16.40gTHF及び5.47gCHXを秤量し、その瓶に移す。その瓶を、流体物が瓶の壁部に沿って流れるように慎重に、全成分が混ざり合うまで回す。その瓶を振っても反転させてもいけない。
三角マグネットスターラーをその瓶内に入れ、そして、そのカクテルを高速で周囲温度で18時間攪拌する。そのカクテルは、固体状態参照系の上に適用されるまで周囲温度で攪拌されていなければならない。
【0046】
Na + 選択性メンブランカクテルの調製
60mgのイオノフォアカリックスアレーン(#71747、Fluka)、0.5gPVC(MW=80,000g/mol)、及び1.0gDOP(#80030、Fluka)を秤量し、50mLブルーキャップ瓶に移す。全体で先に言及した3成分の重量×4に相当する新たに蒸留し冷却した4.69gTHF及び1.56gCHXを秤量して、その瓶に移す。その瓶を、流体物が瓶の側壁に沿って流れるように慎重に、その全成分が混ざり合うまで回す。その瓶を振っても反転させてもいけない。
三角マグネットスターラーをその瓶内に入れ、そして、そのカクテルを高速で周囲温度で24時間攪拌する。そのカクテルは、固体状態参照系の上に適用されるまで周囲温度で攪拌されていなければならない。
【0047】
平面状小型化イオン選択性電極デバイスの厚膜印刷のためのポリマー支持体の調製
2”×2”のシートの支持体を、Norvinyl224タイプの粉末(Norsk Hydro)から押出成形した0.9mm厚のPVCシートから切り離す。平面状小型電極デバイスの整列体の製造のために、その支持体を図2に示したようにカットする。2つの対角部分に、厚膜印刷装置内におけるシートの位置決めのための位置決めホールを当該技術分野において知られるようにしてレーザーでカットする。また、ハッチング区域、及び整列体内の直径0.01mmを持ち1cm間隔での3×4ホールが切り出される。
次いで、その支持体を、容量比1:10のDeconex(Borer Chemie AG)/脱イオン水中で5分間の超音波処理によりクリーニングしてから、脱イオン水中で2×5分間クリーニングする。次いで、それを乾燥させるために周囲温度で一晩放置する。反して、その支持体の表面に触れても汚してもいけない。
【0048】
厚膜印刷による接触材料及び固体状態参照系の適用
本発明による参照電極の厚膜印刷に厚膜印刷装置(TF−100、MPM Corp.)を使用する。70ショアーの硬度を持つスキージーを使用する。更に、ScreenTechにより製造された200メッシュの細度を持つスクリーンを使用する。それらスクリーンは、支持体のカッティング及び各電極デバイスに必要とされるペースト材料の形状に適合するパターンでカスタムデザインされている。細かいメッシュを使用するので、その印刷工程は、空気中の粉塵の量が制限された環境内において行われる。
【0049】
本発明による図4に示す平面状小型電極デバイスの製造のために、PVCシートは、上記のような図2に示す支持体として使用される。最初に、接触材料の白金ペースト(P2607、SIKEMA)が適用される。これは3回行われる。先ずその支持体の上側へ0.03mmの直径(スクリーンのパターンにより決定される)を有する接触材料が、支持体を貫く各ホール上へ印刷される。スルーホールを設けるために減圧をそのホールの背後に10秒間適用する。この印刷部分を均すために10〜15秒間置く。次いで、それをオーブン内で50℃で90±10分間硬化させる。次いで、その支持体の下側へ0.04mmの直径を持つ接触表面部の白金ペーストを各ホールの上に印刷する。次いで、スルーホールを設けるために減圧を再度そのホールの背後に10秒間適用する。この層を先と同じプロセスにより均し及び硬化させる。25μmの層厚が得られる。その支持体の上側で先の印刷部分の上へ白金ペーストのもう1つの層が、最初の印刷と同じメッシュを使用して印刷される。この時、ホールの背後に減圧を適用せずに行う。もう一度、同じ均し及び硬化法を使用する。全層厚で75μmの白金ペーストの上側接触表面部が得られる。
【0050】
次いで、その支持体の上側で、上で製造されたブロンズペーストをその白金ペーストの上に、その接触表面部がブロンズペーストにより完全に覆われて約0.07mmの直径が得られるように印刷する。この印刷部分も均すために10〜15分間置き、その後オーブン内で50℃で90±10分間乾燥させる。続いて、もう1つの層を同じメッシュ並びに同じ均し及び硬化法を使用して印刷して、75μmの層厚を得る。そのブロンズペーストの印刷は、ホールの背後に減圧を適用せずに行われる。
次いで、メンブランカクテルを下記のようにして適用する。
【0051】
メンブランカクテルの適用
メンブランカクテルの適用の手順は、どのメンブランカクテルが適用されるかにかかわらず同じである。
顕微鏡下で、約2.5mm径のサークルを、支持体内の厚膜印刷された固体状態参照系の周囲にメンブランカクテルの流動を制限するために貼る。メンブランカクテルを攪拌器から取り出し、そして、そのカクテルから空気が出なくなるまで減圧下において脱気する。その瓶をキャップして周囲温度になるまで約15分間放置する。
約1.5μLのメンブランカクテルを、適する分配装置により(例えば、Digispense2000、IVEKのようなロータリーディスペンサーで)適用する。オーブン内で40℃で少なくとも15分間乾燥させた後、もう1つの約1.5μLメンブランカクテルを適用する。約1/2分間静置した後、その電極デバイスをオーブン内において再度40℃で24±1時間乾燥させる。
【0052】
電極デバイスの整列体の製造
上記支持体上で、電極デバイスの整列体が1列上の4ホールにより構成され(図2を参照せよ)、上記のようにして、これらホール周りに接触材料及び固体状態参照系で厚膜印刷される。4つのそれぞれの参照系の各々の上に、K+、Na+、Ca2+、又はH+選択性メンブランカクテルのいずれかを上記したようにして適用する。
測定室の装着
少なくとも24時間のメンブランの周囲温度での硬化後、各整列体をメスで切り離す。顕微鏡下で、整列体をそれが測定室の1つの壁部を構成するようにUS5,844,200に記載されたような測定室内に接着する。それらメンブランは、その測定室の他の壁部と直接に物理的に接触させるべきではない。
【0053】
実施例3:尿素の検出のための電極デバイス
この電極デバイスは、図3に示したように生物活性部分と組合わせた管形状NH4 +選択性電極デバイスとしてデザインされる。先ずNH4 +選択性材料の調製を開示し、次いで、現実の電極デバイスのデザインを開示する。
【0054】
NH 4 + 選択性メンブランカクテルの調製
4.30g蒸留DOA(#2138、Fluka)、1.64gPVC(MW=80.000g/mol)、及び9.85gTHFを50mLブルーキャップ瓶に移す。その混合物を24〜30時間攪拌する。次いで、それをウォーターバス上で攪拌しながら60℃まで30分間加熱する。絶え間ない攪拌の間に周囲温度に冷やした後、0.100gノナクチン(Fluka)を加える。この混合物は、最短でも24時間、固体状態参照系の上に適用されるまで攪拌される。
【0055】
管状NH 4 + 選択性電極デバイスの製造
Chembo Overfladeteknikでニッケルメッキされてからドラム金メッキされた直径2mm及び長さ1cmの真鍮ピンを内径2mm、外径6mm及び長さ1.5cmの硬いPVCの射出成形管内に、その真鍮ピンの先端部がPVC管の端面よりも0.1mm下がるように挿入する。その真鍮ピンの金メッキ先端部の先に、その金メッキ先端部が完全に覆われるように、上に開示したナトリウムバナジウムブロンズペーストの層を厚膜技術を使用して適用する。そのペースト層は、約50〜100μm厚でなければならない。次いで、そのペーストをオーブン内で60℃で90分間硬化させる。これは、そのバナジウムブロンズ層を40〜80μmの厚さまで収縮させる。NH4 +選択性メンブランカクテルを上記のように脱気した後に適用する。
【0056】
生物活性部分の調製
生物活性部分において、その生物活性成分は酵素ウレアーゼである。ウレアーゼは溶液として適用される。それは次のように調製される。
30重量%スクロースを含む原液を、15.0mL脱イオン水中に6.43gスクロース(#9378、Sigma、342.3g/mol)を溶解させることにより調製する。この原液の1.34mLを、0.66mL脱イオン水及び219mg固体ウレアーゼ調製品(#232−656−0、URE3、Biozyme、4.57×105ユニット/g)と混合する。こうして、20重量%スクロース中に50kU/mLウレアーゼを含む2mLの溶液が得られる。
この溶液を、30μLの9滴分がメンブラン上の正方形状面にかけて1.1mmの間隔で分配されるようにドロップワイズ適用する。ポリエチレングリコール(PEG)でコーティングされた12μmの厚さを持つポリエチレンテレフタラート(PETP)メンブラン(Mylar Grade A、Whatman)をメンブランとして使用する。それは、1×107孔/cm2の孔密度及び約0.1μmの孔径を有する。
その酵素溶液の適用後、そのメンブランをシアノアクリレートで11mmの上部径と9mmの下部径を有する円錐形ジャケットの下部の先へ接着する。次いで、そのメンブランをナイロン(Nylon6、DSM)のメンブランリングで固定する。そのジャケットは、PVC(Arnite D 02−300、DSM)に成形されたものであり、クリックストップの一部であることができる手段を備えている。
【0057】
尿素の検出のための電極デバイスの製造
NH4 +選択性電極デバイス及び生物活性部分は、好ましくは使用直前に組付けられる。その組付けで、真鍮ピンの他端部は、クリックストップの一部である手段を備えたベース内に組み込まれている外部接触ポイントにフレキシブル接触スぺーサー(#SPGR−2−B−4−G S/C、IDI)を介して接続される。そのNH4 +選択性電極デバイスをピストンのようにして、クリックストップの形態のロック手段が作動するところまで下げて生物活性部分へ押し付ける。これは、その酵素層からNH4 +選択性メンブランへのNH4 +の移動速度が満足行くものとなるように、NH4 +選択性メンブランがウレアーゼメンブランに対して押し付けられた状態に保たれることを確実にする。
【0058】
実施例4:CO 2 の検出のための Severinghaus タイプの平面状小型電極デバイス セラミック支持体をUS5,844,200に記載されたようにして調製し及び加工する。かくして、それは96%酸化アルミニウムからなる。しかし、各々別個の電極デバイスは、図4に示したように、対称線上に位置した3つのホール周りに設けられる。それらホールは0.1mmの直径を有し、そして、それら2つの周縁側ホールは中心ホールから0.9mm離れている。その電極デバイスのデザインを下に記載する。
【0059】
電極デバイスのデザイン
本発明によるCO2の検出のためのSeveringhausタイプの平面状小型電極デバイスは、上記セラミック材料上へ設けられる。厚膜印刷のために先と同じ装置が使用される。先ず誘電性材料をUS5,844,200に開示されたようにして厚膜印刷する。2.5mmの小さな直径及び2.7mmの大きな直径を持つコーン形状外側壁部を記載されたようにデザインする。そのpH電極と参照電極との分離のために0.5mmの内径及び1.3mmの外径を持つ誘電性材料のリングも印刷される。その第1層は、その米国特許において参照番号901を有する薄いガラス層(ESL4904、ESL)である。
そのガラス層の上に、参照番号1101を持つポリマー層を3回印刷して0.05mmの層厚を得る。厚膜印刷のためのそのポリマーペーストは、28.1重量%の低分子量ポリメチルメタクリレート(#2041、Dupont)、36.4重量%酢酸カルビトール、34.3重量%シラン化カオリン(HF900、Engelhard)、0.2重量%熱分解法シリカ、及び1%トリメトキシシランにより構成される。同じペーストを、10印刷部分を作るのに使用して、US5,844,200において参照番号1103を持つ別のポリマー層を作り上げる。しかし、この層は、pH電極と参照電極との分離のためのリング上に印刷されない。全体で約0.15mmの層厚を得る。
【0060】
白金ペースト及びブロンズペーストを実施例2に記載したようにして中心ホール上へ適用する。銀ペーストをその白金ペーストについて記載した手順に従って2つの周縁側ホール上へ適用する。しかし、その上側接触表面部は、その白金ペーストを囲うサークルにして1.3mmの内径及び1.9mmの外径で適用される。同じやり方で、このリング上に塩化銀ペースト(#C2DR50、MCA Services)の2重層を印刷する。
次いで、そのコーン形状溝は、0.05mmの層厚を得るための電解質水溶液で充填される。その電解質溶液は、20mMのKCl及び10mMのNaHCO3の濃度を持ち且つ約2000Pa・sの粘度を得るためにシックナーポリ(ビニルピロリドン)が添加された50重量/重量%グリコール水溶液により構成される。
その電解液を、分配法により加える0.05mm厚のシリコンメンブラン(TSE GE 399C、General Electrics、diluted with n−hexane)により覆う。
【0061】
実施例5:結果
本発明による電極デバイスは、感度及び安定性について、臨床的関連濃度のH+、Na+、K+及びCa2+の全種を含有する較正液へテストされる。また、それらは、精度及び再現性について血液試料へもテストされる。
その電極デバイスは、その市販品の代わりに本発明による電極デバイスを備えた市販血液ガス分析機ABL500及びABL700(RADIOMETER MEDICAL A/S)においてテストされる。全測定が37℃で行われる。 実施例2によるイオン選択性電極デバイスについて、ネルンストの式により得られる値の93〜98%の感度が得られる。これは、液体を含有する通例の電極デバイスの感度に匹敵する。
【0062】
実施例2による電極デバイスの作動安定性は、75日間に亘る較正液の継続的インジェクション([Na+]=50mM、[Ca2+]=5mM、[K+]=10mM、pH=6.8)により測定される。最初の2〜5日間に電極デバイスのコンディショニングが起こり、このことは、この期間内のそれらの電極電位は20〜30mVだけ下がるであろうことを意味する。その後、それら電極電位は、ほぼ直線的に0.2〜2.4mV/日だけ上昇し、それは液体を含有する通例の電極デバイスの安定性に匹敵する。
実施例2によるイオン選択性電極デバイスの6ヶ月間の保管後にその電極デバイスをテストしたとき、その感度の低下もその作動安定性の低下も見られなかった。未知組成の血液試料を測定し、そして市販電極デバイスで得られた結果と比較した場合、実施例2による電極デバイスは、精度及び再現性についてその同類の市販電極デバイスと同等に良好であること、及び貯蔵安定性についてより良好であることが証明された。
【0063】
妨害テストにおいて、その固体状態内部参照系は、O2及びCO2の分圧の変動に非感受性であることが証明された。
実施例3による尿素センサーでもって、生理学的に関連する測定範囲1〜50mMにおいて使用できる電極デバイスが得られる。その作動安定性は1ヶ月間に亘り測定される。その電極電位は、最初の3週間かけて100mVだけ下がり、次いで一定になる。それでも、そのネルンスト感度は1ヶ月間ずっと約97%で一定である。その尿素感度は、1ヶ月間に亘り一様に約35だけ下がる。
その尿素センサーのNH4 +選択性部分の貯蔵安定性は、他の電極デバイスについて記載した通りである。Na+、特にK+からの妨害が観察された。
【表1】
Figure 0003635263

【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明によるイオン選択性タイプの平面状小型電極デバイスの断面図を示す。
【図2】 図2は、本発明による平面状小型電極デバイスの厚膜印刷に適する支持シートのデザインを示す。
【図3】 図3は、尿素の検出のためのNH4 +選択性部位及び生物活性部分を含んでなる本発明による管状電極デバイスの断面図を示す。
【図4】 図4A及び4Bは、本発明によるSeveringhausタイプの平面状小型電極デバイスの断面図及び同電極デバイスの上面図を示す。

Claims (26)

  1. イオン選択性材料、固体状態内部参照系のブロンズ、及び接触材料を含んでなり、該参照系が該イオン選択性材料と該接触材料との間の電気化学的連絡を媒介する電極デバイスであって、
    該参照系がナトリウムバナジウムブロンズを含んでなり、且つ該ナトリウムが、ナトリウムの挿入/解放が可逆的であるような化学量論比で該バナジウムブロンズ中に組み込まれていることを特徴とする電極デバイス。
  2. 該参照系が、0.06<x<1.6である式Naのナトリウムバナジウムブロンズを含んでなることを特徴とする、請求項1による電極デバイス。
  3. 該参照系が、0.3<x<0.4である式Naのナトリウムバナジウムブロンズを含んでなることを特徴とする、請求項1による電極デバイス。
  4. 該参照系が、0.01<x<2.2である式Na1+Xのナトリウムバナジウムブロンズを含んでなることを特徴とする、請求項1による電極デバイス。
  5. 該参照系が、0.01〜100μm、好ましくは0.1〜10μmの直径を持つ粒度の該ナトリウムバナジウムブロンズを含んでなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項による電極デバイス。
  6. 該参照系が、適切なバインダー系と混合させた該ナトリウムバナジウムブロンズを含んでなるペーストから調製されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項による電極デバイス。
  7. 該バインダー系が、ポリエステル;ポリメタクリレート類;ポリアクリレート類;ブタジエンアクリロニトリルコポリマー;ポリ塩化ビニル;ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン;ポリスチレン;ポリシロキサン類;エポキシド類;セルロース若しくはセルロース誘導体、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース;又はこれらの混合物のような、溶剤の蒸発により又は化学反応により硬化するポリマーバインダーを含んでなることを特徴とする、請求項6による電極デバイス。
  8. 該参照系が、該ナトリウムバナジウムブロンズと該バインダーを80:20〜20:80の重量比で含んでなることを特徴とする、請求項6又は7による電極デバイス。
  9. 該イオン選択性材料が、H、Li、Na、K、Rb、Cs、NH 、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ag、Pb2+、Cd2+、Ni2+、及びCo2+の中から選択されるイオンに選択性であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項による電極デバイス。
  10. 該イオン選択性材料が、H、Li、K、Rb、Cs、NH 、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ag、Pb2+、Cd2+、Ni2+、及びCo2+の中から選択されるイオンに選択性であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項による電極デバイス。
  11. 該イオン選択性材料が、1種又はそれを越えるイオンのためのイオノフォアを含んでなるポリマーメンブランであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項による電極デバイス。
  12. 該ポリマーメンブランが、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート類、ポリアクリレート類、シリコーン類、ポリエステル若しくはポリウレタン、又はこれらの混合物を含んでなることを特徴とする、請求項11による電極デバイス。
  13. 該接触材料が、金、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、又はこれらの混合物のような貴金属の接触金属を含んでなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項による電極デバイス。
  14. 該接触材料が、適切なバインダー系と混合させた該接触金属を含んでなるペーストから調製されていることを特徴とする、請求項13による電極デバイス。
  15. 支持体上に提供された平面状電極デバイスとしてデザインされていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項による電極デバイス。
  16. 該支持体が、セラミック又はポリマー材料を含んでなることを特徴とする、請求項15による電極デバイス。
  17. 該支持体が、他の電極デバイスのための支持体をも構成することを特徴とする、請求項15又は16による電極デバイス。
  18. 該電極デバイス及び該他の電極デバイスの各々がCa2+、K、Na、及びHの群から選択される異種イオンに感受性であり、且つ該電極デバイスが共通支持体上に整列して作製されていることを特徴とする、請求項17による電極デバイス。
  19. 反応性材料を更に含んでなり、そこで、特定分析対象物が、該イオン選択性材料が感受性であるイオン生成物の形成下で反応させられる、請求項1〜18のいずれか1項による電極デバイス。
  20. 該反応性材料が生物学的認識成分を含んでなることを特徴とする、請求項19による電極デバイス。
  21. 該生物学的認識成分が酵素であることを特徴とする、請求項20による電極デバイス。
  22. 該酵素がウレアーゼであり、且つ該イオン選択性材料がNH に感受性であることを特徴とする、請求項21による電極デバイス。
  23. 該反応性材料が、特定ガス、例えばCO又はNHの分圧に相関してそのpHが変化する電解質水溶液であり、該イオン選択性材料がpH感受性材料であり、且つ該電解質水溶液が、該pH感受性材料と参照電極との間の接触を媒介することを特徴とする、請求項19による電極デバイス。
  24. 該電極デバイスの周辺部に面しているガス透過性バリヤーを含んでなることを特徴とする、請求項23による電極デバイス。
  25. 該接触材料及び該参照系が、厚膜印刷により施されていることを特徴とする、請求項1〜23のいずれか1項による電極デバイス。
  26. イオン選択性材料、固体状態内部参照系のブロンズ及び接触材料を含んでなり、該参照系が該イオン選択性材料と該接触材料との間の電気化学的連絡を媒介する電極デバイスの製造方法であって、ナトリウムバナジウムブロンズが該参照系に使用され、該ナトリウムが該バナジウムブロンズ中に、ナトリウムの挿入/解放が可逆的であるような化学量論比で組み込まれていることを特徴とする電極デバイスの製造方法。
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