JP3634914B2 - 軸受の外径面研磨用治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール用軸受等の軸受の外径面研磨用治具、例えば、センジマ圧延機のバックアップロール用軸受の外輪外径面の再研磨に用いる治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記センジマ圧延機のバックアップロール用軸受は、外輪外径面が使用経過に起因する圧痕、傷等を抑える必要があり、高精度が要求される。そのため、定期的ないし適宜の時点で、外輪外径面の再研磨が行われる。
【0003】
一般のセンジマ圧延機用軸受は、ラジアル荷重の負荷能力が大きい複列円筒ころ軸受が使用され、例えば、図2の(A)(B)(C)のような外輪13にころの案内鍔がない構造の場合は、保持器12、ころ11及び内輪14を外輪13から容易に分離できるため、外輪13単体での再研磨が容易であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図3の(A)(B)(C)のようなころの案内鍔13'付き外輪13の場合では、内輪14と内輪側ころ案内鍔輪15、15は分離できるが、保持器12及びころ11が外輪13から容易に分離できないため、外輪13単体での再研磨を行う際の段取りに多くの時間と労力を要するという問題があった。なお、図3の(A)(B)において、符号16はオイルシールを示している。
【0005】
一方、軸受組立品又は図3の(B)のように、外輪13、ころ11、保持器12の組立品の状態では、軸受すきまが存在するため、外輪13が振れを起こし、所定の精度で仕上げることが困難であった。
【0006】
通常、センジマ圧延機のバックアップロール用軸受は、圧延精度を出すため、内輪14を含めた総合肉厚T寸法(図3の(A)参照)を管理している。そのため、外輪13の外径の再研磨時は、外輪13のころ内接部13aから外径面13bまでの肉厚寸法を正確に把握しなければならない。従って、外輪13、ころ11、保持器12の組立品状態で研磨するためには、研磨時の外輪13の振れを抑制する必要がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、外輪13、ころ11、保持器12の組立品状態で外輪13の外径面を高精度に研磨するための治具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、外輪の軌道面にころを組込んだ状態で、この外輪の外径面を研磨する際に用いる治具であって、ころの内接部より小径のテーパ状とした外輪装着部を軸方向の略中央部に有し、両端を研磨機に回転可能に装着される軸部材と、内径部がテーパ状をなし、軸方向にスリットを備え、前記軸部材の外輪装着部と外輪に組み込まれたころの内接部との間に拡縮変形可能に挿入嵌合されるスリーブと、前記軸部材に装着される外輪を軸方向の両側から押圧挟持する外輪の幅押え部材とを備え、前記軸部材の外輪装着部と前記スリーブの内径部とのテーパ嵌合により、前記スリーブを拡径させて前記ころを外径側に押圧することにより、前記外輪の軌道面ところとの間に予圧を付与し、前記外輪及びころを前記スリーブ及び幅押え部材を介して前記軸部材と一体に回転させながら前記外輪の外径面を研磨することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面の実施例に基いて本発明の構成を説明する。図1は本発明に係る治具の実施例を示す要部縦断面図であって、1は軸部材、2はスリーブ、3、4は幅押え部材、5は締付ナット、11はころ、12は保持器、13は外輪、16はオイルシールを示しており、この図1では、外輪13の軌道面に複列のころ11が組み込まれ、保持器12で保持されている。
【0010】
軸部材1は、ころ11の内接部より小径のテーパ状とした外輪装着部1aを軸方向の略中央部に有し、両端に研磨機の回転主軸及び芯出し支持用センター孔1b、1bを備え、この芯出し支持用センター孔1b、1bにより、研磨機(図示省略)に芯出し状態で回転可能に支持されるものである。外輪装着部1aの軸方向寸法は、外輪13の幅寸法と同程度かそれより若干大きく形成されている。
【0011】
スリーブ2は、内径部2aが、軸部材1の外輪装着部1aに適合するテーパ状をなし、先端2bから後端に向けて軸方向に少なくとも1つのスリット(図示省略)を備え、軸部材1の外輪装着部1aと外輪13に組み込まれたころ11の内接部との間に拡縮変形可能に挿入嵌合されるもので、外輪13の幅寸法と略同等の軸方向寸法を有し、先端2bの外径面は面取りされており、後端外周にねじ部2dを刻設した環状フランジ部2cを形成している。
【0012】
幅押え部材3、4は、軸部材1に装着される外輪13を軸方向の両側から挟持するもので、ともに環状をなしている。一方の幅押え部材3は、軸部材1の小径軸部1cに刻設されたねじ部1dに螺合させたナット6により平座金7を介して軸部材1の外輪装着部1aのテーパの大径側端部1a'の肩部1eに位置決め固定されている。他方の幅押え部材4は、スリーブ2の後端の環状フランジ部2cの外周ねじ部2dに螺合する内径孔を有し、外周に工具と係合する切欠きを形成してある。スリーブ2は、軸部材1の外輪装着部1aのテーパの小径側端部1a"から若干離隔して形成されたねじ部1fに螺合させた締付ナット5により平板環状のパッキング部材8を介して軸方向に押圧される。軸部材1の上記ねじ部1fより右側は小径軸部1gとされている。
【0013】
上記幅押え部材3、4は、外輪13の端面に当接する部分に環状凸部3a、4aを備え、この環状凸部3a、4aの外径側にOリングパッキング9、9を装着している。前記平板環状のパッキング部材8とこのOリングパッキング9、9は、外輪13の外径面を研磨機により研磨する際に使用されるクーラントが軸受内部に侵入するのを防止するためのものである。なお、一方の幅押え部材3には、研磨機の回転力を外輪13へ確実に伝達させるための係止片となるケレー10が取付けてある。
【0014】
本発明に係る治具の実施例は、以上の構成からなり、次にその使用要領を説明する。図1において、左側の幅押え部材3は、ナット6により平座金7を介して軸部材1の外輪装着部1aのテーパの大径側端部1a'の肩部1eに位置決め固定しておく。そして、ころ11と一体の外輪13を軸部材1の外輪装着部1aに右側から挿入し、スリーブ2を挿入する。この場合、予め、スリーブ2をころ11と一体の外輪13に装着した状態で軸部材1に挿入させてもよい。次に、締付ナット5にてスリーブ2を締め込み、外輪13の軌道面ところ11との間に予圧を付与する。そして、幅押え部材4をスリーブ2のねじ部2dに嵌め、軸受と幅押え部材3、4との間に適当なすきまがある状態でOリング9を装着する。この状態で幅押え部材4を締め込み、軸受を固定する。次に、締付ナット5を一旦取り外し、平板環状のパッキング8を取付け、締付ナット5を再び取付ける。この状態で軸部材1を両端の芯出し支持用センター孔1b、1bを利用して研磨機に芯出し状態でセットし、外輪13の外径面を研磨させるものである。この場合、外輪13の外径面の研磨は、軸部材1の軸中心線を回転中心軸として研磨機で研磨されるため、研磨後の外輪13の外径面は、偏肉が除去され、高精度の円筒面に仕上げられるものである。
【0015】
上記した実施例において、左側の幅押え部材3は、軸部材1と一体に形成しておいてもよい。また、外輪13の外径面の研磨中、スリーブ2と、ころ11と外輪13は軸部材1と一体に回転するため、スリーブ2のスリットは1個以上設けても差し支えはない。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、外輪ところを分離させることなく、スリーブ及び幅押え部材を介して軸部材と一体させ、この状態で研磨機に装着して軸部材と一体に回転させることにより、外輪の外径面は軸部材の軸中心線を回転中心軸として研磨されるため、外輪外径面の研磨を高精度で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る治具の実施例を示す要部縦断面図。
【図2】(A)はころ案内鍔なし外輪をもつ円筒ころ軸受の組立状態を示す要部縦断面図、(B)は分離した外輪単体の要部縦断面図、(C)は分離したころ、保持器、内輪の要部縦断面図。
【図3】(A)はころ案内鍔付き外輪をもつ円筒ころ軸受の組立状態を示す要部縦断面図、(B)はころ及び保持器と共に分離した外輪の要部縦断面図、(C)は分離した内輪及び内輪側ころ案内輪の要部縦断面図。
【符号の説明】
1 軸部材
2 スリーブ
3、4幅押え部材
5 締付ナット
11 ころ
12 保持器
13 外輪
Claims (1)
- 外輪の軌道面にころを組込んだ状態で、この外輪の外径面を研磨する際に用いる治具であって、
ころの内接部より小径のテーパ状とした外輪装着部を軸方向の略中央部に有し、両端を研磨機に回転可能に装着される軸部材と、
内径部がテーパ状をなし、軸方向にスリットを備え、前記軸部材の外輪装着部と外輪に組み込まれたころの内接部との間に拡縮変形可能に挿入嵌合されるスリーブと、
前記軸部材に装着される外輪を軸方向の両側から押圧挟持する外輪の幅押え部材とを備え、
前記軸部材の外輪装着部と前記スリーブの内径部とのテーパ嵌合により、前記スリーブを拡径させて前記ころを外径側に押圧することにより、前記外輪の軌道面ところとの間に予圧を付与し、前記外輪及びころを前記スリーブ及び幅押え部材を介して前記軸部材と一体に回転させながら前記外輪の外径面を研磨することを特徴とする軸受の外径面研磨用治具。
Priority Applications (1)
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JP01561496A JP3634914B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 軸受の外径面研磨用治具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP01561496A JP3634914B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 軸受の外径面研磨用治具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09207053A JPH09207053A (ja) | 1997-08-12 |
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Family Applications (1)
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JP01561496A Expired - Fee Related JP3634914B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 軸受の外径面研磨用治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10040159B2 (en) * | 2014-03-11 | 2018-08-07 | Tenova S.P.A. | Equipment and grinding machine for the grinding of external rings of roller bearings |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP01561496A patent/JP3634914B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09207053A (ja) | 1997-08-12 |
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