JP3634579B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末体を混入した液体をワークの塗布面に均一濃度で自動塗布するための塗布装置及び塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体を塗布する方法としては、以下のような方法が知られている。
(1)シリンジ内に液体を入れて密封し、そのシリンジに定量のエアーを送り込むことにより、シリンジ先端のノズルから定量の液体を排出して塗布する方法(エアー圧送方式)。
(2)チューブをしごきながら液体を搬送し、そのチューブの先端のノズルから定量の液体を排出して塗布する方法(チューブ押し出し方式)。
(3)兵神装備株式会社のモーノポンプのように、シリンジ内のロータ、ステータの回転動作によりその先端より定量の液体を排出して塗布する方法(ロータステータ方式(ギアポンプ方式も含む))。
(4)モータでシリンジ内のピストンを移動させる方法(シリンジポンプ方式)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粉末体を混入した液体を塗布する場合においては、上記(1)のエアー圧送方式、(2)のチューブ押し出し方式では時間経過とともにシリンジあるいはチューブ内で粉末体が沈殿してしまい、粉末体を均一濃度で塗布できないという欠点がある。
【0004】
また、(3)のロータステータ方式(ギアポンプ方式も含む)ではシリンジ内あるいはポンプ内での液体の流動度合いが大きいので、粉末体を含む液体はある程度攪拌されるが、時間が経過するにつれてロータ、ステータあるいはギアポンプの摺動部分に液中の粉末体が癒着するので、これを取り除くための定期メンテナンスが必要となる点、また塗布装置の機構部分の劣化も大きいという点で問題がある。
【0005】
さらに、(4)のシリンジポンプ方式でも、時間が経過するにつれてシリンジとピストンの摺動部分に液中の粉末体が癒着するので、これを取り除くためのメンテナンスが頻繁に必要となる点、またシリンジ内での粉末体の沈殿も避けられない点で問題がある。また、連続使用においてはディスペンサーのノズルに粉末体が堆積し、塗布位置の精度が悪くなったり、塗布面に対する粉末体の均一性が悪くなったりするという問題点がある。
【0006】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、粉末体の沈殿を防止でき、かつ装置のメンテナンス周期も延ばすことができる塗布装置及び塗布方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる塗布装置は、粉末体が混入された液体を塗布するための塗布装置において、塗布するべき液体の体積の2倍以上の容積を有するシリンジと、該シリンジ内を摺動するピストンと、該ピストンを前記シリンジの上半分以内の領域で移動させる移動手段とを具備することを特徴としている。
【0008】
また、この発明に係わる塗布装置において、容器内に収容された前記シリンジに吸入されるべき前記粉末体が混入された液体を撹拌するための撹拌手段をさらに具備することを特徴としている。
【0009】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記撹拌手段は、マグネットミキサーからなることを特徴としている。
【0010】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記シリンジを搬送するための搬送手段をさらに具備することを特徴としている。
【0011】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記シリンジの先端のノズルから前記液体を拭い取るための払拭手段をさらに具備することを特徴としている。
【0012】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記払拭手段は、前記ノズルを挟みこむための一対の弾性体と、該一対の弾性体を開閉駆動するための駆動手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記シリンジから排出された液体を廃棄するための受け手段をさらに具備することを特徴としている。
【0014】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記受け手段は、液体を受けるための受け皿と、該受け皿を移動させる受け皿移動手段とを備えることを特徴としている。
【0015】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記受け皿移動手段はエアシリンダからなることを特徴としている。
【0016】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記受け皿には排液を排出するためのパイプが接続されていることを特徴としている。
【0017】
また、この発明に係わる塗布装置において、前記移動手段は、駆動源となるモータと、該モータに接続された送りねじと、該送りねじと平行に配置された直進ガイドと、前記送りねじと前記直進ガイドに沿って移動するスライダとを備えることを特徴としている。
【0018】
また、本発明に係わる塗布方法は、粉末体が混入された液体を塗布するための塗布方法において、シリンジと、該シリンジの上半分以内の範囲を摺動するピストンとを有する塗布装置の前記ピストンを上昇させて、前記シリンジ内に、該シリンジの容積の半分以下の体積の前記液体を吸入する吸入工程と、前記ピストンを下降させて、前記吸入工程で吸入された前記液体を排出し、該液体をワークに塗布する塗布工程とを具備することを特徴としている。
【0019】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記吸入工程全体において、容器内に収容された前記シリンジに吸入されるべき前記粉末体が混入された液体を撹拌することを特徴としている。
【0020】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記撹拌は、マグネットミキサーにより行われることを特徴としている。
【0021】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記シリンジを前記液体を吸入する位置から前記液体を塗布する位置まで搬送する搬送工程をさらに具備することを特徴としている。
【0022】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記シリンジの先端のノズルから前記液体を拭い取るための払拭工程をさらに具備することを特徴としている。
【0023】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記シリンジに前記液体を吸入してから所定時間経過後に、前記ピストンを上昇させて気体をシリンジ内に吸入し、該気体により生ずる気泡により前記シリンジ内の液体を撹拌する撹拌工程をさらに具備することを特徴としている。
【0024】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記撹拌工程の後に、前記シリンジの先端のノズル内に吸入されている液体を排出する排気工程をさらに具備することを特徴としている。
【0025】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記シリンジに前記液体を吸入してから所定時間経過後に、前記シリンジ内から前記液体を廃棄する廃棄工程をさらに具備することを特徴としている。
【0026】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記塗布工程においては、前記シリンジの水平方向への移動が終了する時に、前記シリンジからの液体の排出もちょうど終了するように、前記ピストンの移動速度と前記シリンジの水平方向への移動側度を制御することを特徴としている。
【0027】
また、この発明に係わる塗布方法において、前記吸入工程においては、前記塗布工程の1回の動作で前記シリンジから排出しきる量の前記液体を吸入することを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係わる塗布装置の構成を示す側断面図である。
【0030】
図1において、塗布装置1は、液体を吸入するためのシリンジ20と、シリンジ20内に挿入されているピストン7と、ピストン7を上下方向に移動させるためのスライダ22と、スライダ22の上下方向の動きをガイドする直進ガイド5と、スライダ22に形成された雌ネジに螺合して、スライダ22を上下方向に駆動するための送りねじ6と、送りねじ6を回転駆動するためのエンコーダ付きのモータ4と、モータ4の回転軸と送りねじ6とを結合するためのカップリング15と、上記のモータ4、送りねじ6、直進ガイド5、シリンジ20等を支持するためのフレーム24とを備えている。なお、フレーム24は、図2に示すようにロボットのアーム16に支持されており、このアーム16の動きにより上下左右方向に移動することが出来るようになされている。
【0031】
モータ4は、カップリング15を介して送りねじ6を正転及び逆転させることにより、ピストン7を上下方向に移動させることができる。
【0032】
シリンジ20は、このシリンジ内に吸入する液体の体積の2倍以上の容積を有しており、上下方向の略中央部で分割された2体構造となっている。上シリンジ9はピストン7の可動範囲部で、ピストン7はストロークBの範囲内で昇降することができる。下シリンジ8は粉末体が混入された液体を収容する液室であり、液体は、ストロークAの範囲内に貯蔵される。すなわちピストン7の摺動範囲と液体の収容範囲とは完全に分離されており、ピストン7と液体とは接触することがなく、ピストン7の摺動範囲(=ストロークBの昇降範囲)に粉末体を含む液体13が回り込み癒着することがないように構成されている。
【0033】
シリンジ8の下部には液体を吸入及び排出するためのノズル10が配置されている。
【0034】
ノズル10の下方には、シリンジ20に吸入するための、粉末体が混入された液体13を収容した供給タンク2が配置されている。供給タンク2は液体中の粉末体が沈殿しないように攪拌機能をもっている。本実施形態では、容器12内の粉末体を含む液体13は、公知のマグネットミキサー11により攪拌体14を液中で回すことで攪拌される。稀釈溶液に対して粉末体が均一濃度になるように、粉末体の沈殿がなく、かつ泡だたない回転数を設定している(約100rpm)。供給タンク2は、攪拌出来る機能を満たし、かつシリンジへの吸引時のスペースが確保できる構造であればよく、フィンにより攪拌する構造、あるいは上層から下層に吸入排出パイプをつないで粉末混入液自体をポンプで循環させる構造等が考えられる。いずれの構造でも、シリンジへの吸引時を含めて常に液体の攪拌を行うようにする。粉末体の癒着防止のため、攪拌体14、および混合液との接触部は摺動性の高い樹脂を用いている。
【0035】
塗布装置1は連続使用によりノズル10の先端の外周面に粉末体が堆積する。それを取り除くために供給タンク2の上方にはノズル拭き取りユニット26が配置されている。ノズル拭き取りユニット26は、ノズル10の外周面に接触するスポンジ等の弾性体3,3’と、これらの弾性体を開閉駆動する不図示のエアーシリンダ等の駆動装置とから構成されている。弾性体3,3’を閉じることにより、これらの弾性体3,3’でノズル10の先端を左右から挟み込む。弾性体3,3’でノズル10を挟み込んだ時に、弾性体3,3’がノズル10の全周に均等に接触するように駆動装置の閉じ位置調整を行う。
【0036】
図2は粉末体を含む液体の塗布装置1ヘの吸入動作を説明するための図である。
【0037】
吸入した液体をワークの位置まで搬送するために、既に述べたように塗布装置1は上下左右方向に可動なロボットアーム16に取り付けられている。また、供給タンク2内の粉末体を含む液体13は常に攪拌されている。
【0038】
まず、シリンジ20内のピストン7を最下点まで下降させておく。そして、図2(a)に示すように、ロボットアーム16を供給タンク2の上方の位置から下降させ、塗布装置1のノズル10を液体13に浸す。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、モータ4を逆転させて、ピストン7を上昇させ、シリンジ20内にワーク18(図3参照)への液体の塗布量vを吸入する。この時モータ4の回転をエンコーダにより検出することで、ワーク18への必要塗布量vを正確に吸入出来るようにしている。この吸入量がシリンジ20の全容積の半分以内の体積になるようにシリンジ20のサイズを設定している。これが図1のAで示す部分である。すなわち粉末を混入した液のたまる領域にはピストンを進入させないことにより、ピストンの摺動部分に粉末体が癒着することで起きる、ピストンの磨耗、動作不良を防止している。
【0040】
次に、図2(c)に示すように、ロボットアーム16を第1のストローク(ノズル10の先端が拭き取りユニット26の位置まで来るストローク)だけ上昇させる。その後、拭き取りユニット26を閉じて、弾性体3,3’でノズル10の先端をクランプする。この時、弾性体3,3’はほぼノズル全周にまわり込む形で変形する。
【0041】
次に図2(d)に示すように、弾性体3,3’でノズル10の先端をクランプしたまま、ロボットアーム16をさらに上昇させ、ノズル10の外周面についた粉末体をしごくような動作で拭き取る。この動作を行なうことにより、連続使用時においてもノズル先端でのカス詰まりによる液の塗布位置ズレおよび吐出量不均一を防止している。
【0042】
以上で粉末体を含む液体の塗布装置1への吸入を完了する。
【0043】
次に、ロボットアーム16をワーク18の上空に移動させる。
【0044】
図3は、液体13を塗布装置1から吐出させてワークに塗布する動作を説明するための図である。
【0045】
ワーク18の塗布面19がロボットアーム16の水平走り方向と平行になるように、位置決め部材17によりワーク18を位置決めする。
【0046】
また、ワーク18のセッティングが間に合わなかった場合や、ロボットアーム16が長時間停止した場合などのように、塗布装置1に吸入された液体が長時間放置されると、液体中の粉末が沈殿してしまう。このような状態で、液体を塗布面19に塗布すると、塗布された液体中で粉末体の濃度ムラが発生してしまう。
【0047】
このため、シリンジ20内の沈殿量の多い液体を一旦カラにするための廃液受け皿31を用意し、この受け皿31を出し入れシリンダー32により進入退避できるようにしている。また、受け皿31には廃液を導くためのパイプ33も接続されている。
【0048】
図3(a)は、ワークの上方に移動された塗布装置1の状態を示している。ワーク18がまだ到着していないため、受け皿31はノズル10の下方に位置している。ワーク18が長時間到着しない場合は、液中の粉末体の沈殿による濃度ムラ防止のため、塗布装置1内の液体全量を受け皿31に排出し、再び供給タンク2に吸入しにいく動作を行なう。液の混合比で差はあるが、約10秒以内に吸入した粉末混入液のみをワークへ塗布できるようにしている。あるいは、塗布装置内の液体を廃液として排出する前に、後述するようにノズル10の先端から気体を吸入して液を撹拌する動作を行なう。
【0049】
次に、図3(b)に示すように、塗布面19の端部位置に塗布装置1のノズル10を隙間Cまで下降させる。隙間Cは塗布する粉末体を含む液体13の持ちかえりが出ない隙間を設定している(例えば約0.5〜2.0mmの間隔)。
【0050】
次に、図3(c)に示すように、塗布面19への液体13の塗布を行う。ロボットアーム16の水平方向への移動動作と同期してモータ4を正転させ、粉末混入液13を排出塗布する。この時の制御は、モータ4の回転数(ピストンの下降スピード)に合わせて、シリンジ20内の液量を使いきるように、ロボットアーム16の移動時間(移動速度)を合わせている。これにより塗布範囲における吐出量を一定にしている。また、シリンジ20の塗布液吸入量はワーク1個に対して使い切る量に設定している。これは残液中の粉末体の沈殿による塗布範囲間の濃度のバラツキを少なくするためである。これにより塗布液の攪拌状態から塗布装置1が液を吸入して実際に塗布するまでの時間はロボットアーム16の移動時間だけなので、沈殿度合も少なくなり、各ワーク毎に液を使いきるため、ワーク毎の濃度バラツキも少なく出来る。
【0051】
次に、図3(d)は全塗布範囲を塗り終わった状態を示している。この後、ワークの交換とともにロボットアーム16は供給タンク2の位置に移動し、塗布装置1は再び粉末体を含む液体13を吸入する。このようにして、図2(a)〜図3(d)までの動作を繰り返す。
【0052】
なお、既に述べたように、図3(a)においてロボットが一定時間停止した場合は、シリンジ内での粉末体の沈殿が起こる。このため、シリンジ内の沈殿量の多い液体はワークに塗布できないので、廃液受け皿31に全量吐き出し、再び吸入して塗布する方法を上記で説明した。しかし、この方法では、液体の排出及び吸入のための時間がかかり生産性があまり良くない。
【0053】
このため、一定時間停止した場合には、シリンジ20内の液体の撹拌を図4に示すような方法で行なう。
【0054】
図4(a)は、液体の吸入前の状態を示しており、ピストン7は下降端に位置している。
【0055】
図4(b)は、液体の吸入後の状態を示しており、ワークに塗布するための液体13の必要量がシリンジ20内に吸入されている。
【0056】
そして、一定時間停止した場合の液体の撹拌は、図4(c)に示すように、図4(b)の状態から更にピストン7を上昇させることにより行なう。ノズル10の先端は液体に浸されていないので、ノズル10の先端から空気がシリンジ20内に進入してくる。この空気の泡が液中を上昇することにより流れが起こり、シリンジ内の液体13に撹拌作用を生じさせる。このようにすれば、一定時間ロボットアームが停止した場合でも、シリンジ内の液体を廃液として処理せずに、ワークへの塗布に用いることができる。
【0057】
なお、この撹拌動作は、塗布工程の繰り返し作業が円滑に行われている場合は特に必要とはならない。そのため、以下に、通常動作と上記の撹拌動作との連系について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0058】
まず、塗布動作がスタートすると、図2に示すように、供給タンク2から塗布装置1に粉末が混入された液体13を吸入する(ステップS1)。
【0059】
次に、ロボットアーム16を動作させて、塗布装置1を供給タンク2の位置からワーク18の位置に移動させる(ステップS2)。
【0060】
次に、塗布を開始するまでの時間を判断する(ステップS3)。ワーク18が塗布場所にない場合、あるいはトラブル等により機械が停止した場合などで塗布装置1が塗布を行なわないまま一定時間以上たった場合、シリンジ20内での粉末体の沈殿により塗布ムラが懸念される。一定時間以上経った場合はステップS6に進み、そうでない場合はステップS4に進む。
【0061】
ステップS4では、図3に示すように塗布装置1により液体をワーク18に塗布する。そして、ステップS5では、ロボットアーム16を動作させて塗布装置1をワーク18の位置から供給タンク2の位置に移動させ、再びステップS1からの動作を繰り返す。
【0062】
一方ステップS6では、出し入れシリンダー32を動作させて、図3(a)に示すように、シリンジ20の下方に廃液の受け皿31をセットする。
【0063】
次に、図4に示すように、ピストン7を上昇させてノズル10の先端から空気を吸入し、シリンジ20内の液体の撹拌を行なう(ステップS7)。
【0064】
次に、ステップS7の撹拌動作が行なえるのは、ピストン7が上昇端に達するまでであるので、ピストン7が上昇端に達したか否かを検出する(ステップS8)。
【0065】
次に、ステップS9では、ピストン7が上昇端に達し、ステップS7における空気の泡による撹拌が終了してからの経過時間を検出する。この経過時間があらかじめ設定した時間よりも長い場合には、シリンジ20内での粉末の沈殿が懸念されるため、ステップS12に進み、そうでない場合にはステップS10に進む。
【0066】
ステップS10では、直前まで、空気の泡による撹拌を行なっていたため、ノズル内に気泡が混在する場合もある。そのため、ノズル10内の気泡を吐き出すために、ノズル10の容積に見合った量だけピストン7を下降させる。なお、この場合、粉末体を含む液体の粘度はかなり低いため、シリンジ内の液中では気泡の影響は少ない。
【0067】
ステップS11では、出し入れシリンダー32を動作させて、廃液の受け皿31を退避させる。そして、既に述べたステップS4及びステップS5の動作を行なう。
【0068】
一方、ステップS12では、気泡による撹拌を行なった後の経過時間が長く、シリンジ20内での粉末体の沈殿が懸念されるので、シリンジ20内の液体を全量廃液受け皿31に排出する。
【0069】
そして、ステップS13でシリンダー32を動作させて、廃液の受け皿31を退避させ、ステップS1に戻り、再び液体の吸入を行なう。
【0070】
以上の動作を連続的に繰返して行なうことにより、複数のワークに対して自動的に液体13の塗布が行われる。
【0071】
次に、図6は、上記のワーク18の用途を示す図であり、レーザービームプリンターの現像部の側断面図である。また、図7は、トナーカートリッジの外観斜視図である。
【0072】
上記のワークは、レーザービームプリンターのドラム及びスリーブに接触するブレードであり、上記の粉末体を含む液体は、トナーカートリッジの開封前におけるドラム及びスリーブの摺動傷防止用の塗布剤である。液体に混入される粉末体は、例えばセフボン、トスパールなどと呼ばれる粒径10μm以下の粉末である。塗布液は、これらの粉末をイソプロピルアルコールあるいはアルコール系の溶剤液と混合したものである。
【0073】
この塗布液を図6に示すCブレードあるいはDブレードに塗布する。塗布後は、上記のアルコール液が揮発しきるまで乾燥を行なう。乾燥時間は約90秒である。ユーザーによりトナーが開封されると、トナー自体が潤滑粉体として機能するため、ブレードに塗布された粉末体はいずれ剥がれて無くなる。
【0074】
以上が、本実施形態における塗布液及びワークの用途である。
【0075】
以上説明したように、上記の実施形態においては、シリンジ内で、ピストンと液体が接触することがないので、液体中の粉末がピストンに付着することがなく、装置のメンテナンス周期を延ばすことができる。
【0076】
また、シリンジが液体を吸入してからの経過時間が長くなった場合は、液体を廃棄したり、シリンジ内で気泡による撹拌を行なったりすることにより、粉末が沈殿した液体を塗布することが無くなり、粉末体の濃度ムラを防止することができる。
【0077】
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下のような効果が得られる。
(1)十分に攪拌された粉末体を含む液体を均一濃度状態で塗布することができる。
(2)ピストン摺動部に粉末体を含む液体が付着しないため、塗布装置のメンテナンス期間が長くでき生産性が向上する。
(3)1ワークに対し1吸入分を使いきるので、各ワークの塗布条件が同一となる。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の塗布装置の構成を示す側断面図である。
【図2】塗布装置の液体吸入工程を示す図である。
【図3】液体をワークに塗布する工程を示す図である。
【図4】空気を吸入して液体を撹拌する様子を示した図である。
【図5】塗布装置の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】ワークの用途を示す図である。
【図7】ワークの用途を示す図である。
【符号の説明】
1 塗布装置
2 供給タンク
3 弾性体
4 モータ
5 直進ガイド
6 送りネジ
7 ピストン
8 下シリンジ
9 上シリンジ
10 ノズル
11 マグネットミキサー
12 容器
13 粉末体を含む液体
14 攪拌体
15 カップリング
16 ロボットアーム
17 位置決め部材
18 ワーク
19 塗布面
20 シリンジ

Claims (21)

  1. 粉末体が混入された液体を塗布するための塗布装置において、
    塗布するべき液体の体積の2倍以上の容積を有するシリンジと、
    該シリンジ内を摺動するピストンと、
    該ピストンを前記シリンジの上半分以内の領域で移動させる移動手段とを具備することを特徴とする塗布装置。
  2. 容器内に収容された前記シリンジに吸入されるべき前記粉末体が混入された液体を撹拌するための撹拌手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記撹拌手段は、マグネットミキサーからなることを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記シリンジを搬送するための搬送手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  5. 前記シリンジの先端のノズルから前記液体を拭い取るための払拭手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  6. 前記払拭手段は、前記ノズルを挟みこむための一対の弾性体と、該一対の弾性体を開閉駆動するための駆動手段とを備えることを特徴とする請求項5に記載の塗布装置。
  7. 前記シリンジから排出された液体を廃棄するための受け手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  8. 前記受け手段は、液体を受けるための受け皿と、該受け皿を移動させる受け皿移動手段とを備えることを特徴とする請求項7に記載の塗布装置。
  9. 前記受け皿移動手段はエアシリンダからなることを特徴とする請求項8に記載の塗布装置。
  10. 前記受け皿には排液を排出するためのパイプが接続されていることを特徴とする請求項8に記載の塗布装置。
  11. 前記移動手段は、駆動源となるモータと、該モータに接続された送りねじと、該送りねじと平行に配置された直進ガイドと、前記送りねじと前記直進ガイドに沿って移動するスライダとを備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  12. 粉末体が混入された液体を塗布するための塗布方法において、
    シリンジと、該シリンジの上半分以内の範囲を摺動するピストンとを有する塗布装置の前記ピストンを上昇させて、前記シリンジ内に、該シリンジの容積の半分以下の体積の前記液体を吸入する吸入工程と、
    前記ピストンを下降させて、前記吸入工程で吸入された前記液体を排出し、該液体をワークに塗布する塗布工程とを具備することを特徴とする塗布方法。
  13. 前記吸入工程全体において、容器内に収容された前記シリンジに吸入されるべき前記粉末体が混入された液体を撹拌することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  14. 前記撹拌は、マグネットミキサーにより行われることを特徴とする請求項13に記載の塗布方法。
  15. 前記シリンジを前記液体を吸入する位置から前記液体を塗布する位置まで搬送する搬送工程をさらに具備することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  16. 前記シリンジの先端のノズルから前記液体を拭い取るための払拭工程をさらに具備することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  17. 前記シリンジに前記液体を吸入してから所定時間経過後に、前記ピストンを上昇させて気体をシリンジ内に吸入し、該気体により生ずる気泡により前記シリンジ内の液体を撹拌する撹拌工程をさらに具備することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  18. 前記撹拌工程の後に、前記シリンジの先端のノズル内に吸入されている液体を排出する排気工程をさらに具備することを特徴とする請求項17に記載の塗布方法。
  19. 前記シリンジに前記液体を吸入してから所定時間経過後に、前記シリンジ内から前記液体を廃棄する廃棄工程をさらに具備することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  20. 前記塗布工程においては、前記シリンジの水平方向への移動が終了する時に、前記シリンジからの液体の排出もちょうど終了するように、前記ピストンの移動速度と前記シリンジの水平方向への移動側度を制御することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
  21. 前記吸入工程においては、前記塗布工程の1回の動作で前記シリンジから排出しきる量の前記液体を吸入することを特徴とする請求項12に記載の塗布方法。
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