JP3633088B2 - エンジンの補機取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの補機取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジンには、クランク軸等によって駆動される各種補機、例えば燃料ポンプ、エアコン用コンプレッサ、オルタネータ、ウォータポンプ等が設けられるが、かかる補機は従来はエンジンの前端部に配置されるのが一般的であった。しかしながら、近年補機の種類ないしは数が増える傾向にあり、すべての補機をエンジン前端部に配置すると、該エンジンの幅方向の寸法が大きくなり、エンジンルーム内でのレイアウトが難しくなるといった問題が生じる。
【0003】
そこで、一部の補機をエンジン後端部ないしはシリンダヘッド後端部に配置し、該補機をカム軸によって駆動するようにしたエンジンの補機取付構造が提案されている(例えば、特開平2−43438号公報参照)。例えば、上記特開平2−43438号公報には、シリンダヘッド上に配置されたカム軸の後端部に連結され、該カム軸によって駆動される真空ポンプがシリンダヘッド後端部に取り付けられたエンジンの補機取付構造が開示されている。
【0004】
ところで、シリンダヘッド上に1つのカム軸が配置されるSOHC(シングル・オーバーヘッド・カム)エンジンにおいては、カム軸によって直接的に駆動することができる補機は実用上は1つのみであるので、カム軸によって直接的に駆動される第1の補機に加えて、さらにエンジン後端部ないしはシリンダヘッド後端部に第2の補機を設ける場合は、カム軸の動力を第2の補機に伝達する動力伝達機構、例えばギヤセットあるいはベルト式動力伝達機構が必要となる。そこで、本願出願人は、すでにカム軸の動力を第2の補機に伝達するギヤセットを、シリンダヘッドに形成されたギヤケース内に配置し、第2の補機をカム軸で駆動するようにしたSOHCエンジンを提案している(特願平7−67905号明細書参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジン後端部ないしはシリンダヘッド後端部に、ギヤセットを介してカム軸によって駆動される第2の補機を設ける場合に、このようにシリンダヘッドにギヤケースを設けるようにすると、該エンジンが同種のものであっても、第2の補機を備えるか否かによってシリンダヘッドの構造が異なることになる。このため、シリンダヘッド等の部品の共通化が進まず、ひいてはエンジンのコストアップを招くといった問題が生じる。例えば、同種のエンジンでも、車両に縦置き搭載する場合と横置き搭載する場合とでは、エンジン長手方向のスペースの余裕度が大きく異なるので(縦置きでは余裕がない)、エンジン後端部ないしはシリンダヘッド後端部に取り付ける補機の数ないしは種類を変えざるを得ず、したがって同種のエンジンに対して複数のシリンダヘッドを用意しなければならない。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、同種のエンジンにおいてシリンダヘッドの後端部に配置される補機の数ないしは種類が異なる場合でも、同一のシリンダヘッド等を用いることでき、部品の共通化を促進することができるエンジンの補機取付構造を得ることを解決すべき課題ないしは目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の基本態様は、シリンダヘッド上に、シリンダヘッド前端部からシリンダヘッド後端部にわたってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配置されているエンジンの補機取付構造において、カム軸の後端部と対応する位置においてシリンダヘッド後端部に、カム軸と同軸となるような形状に開口し、カム軸によって直接的に駆動される第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部と、ギヤセットを介してカム軸によって駆動される第2の補機の該ギヤセットを収納するギヤケースのエンジン側への取付部のいずれとも整合するいんろう部(ソケット部ないしはガイド部)が設けられ、該いんろう部がカム軸を軸承するようになっていることを特徴とするものである。
【0008】
このエンジンの補機取付構造においては、シリンダヘッド後端部に第1の補機のみを配置する場合は、該第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部をシリンダヘッドのいんろう部に嵌入して取り付ければ、該第1の補機をカム軸で駆動することができる。他方、シリンダヘッド後端部にさらに第2の補機を配置する場合は、ギヤケースのエンジン側への取付部をシリンダヘッドのいんろう部に嵌入して取り付ければ、該第2の補機をギヤセットを介してカム軸で駆動することができる。かくして、シリンダヘッド後端部に配置される補機の数ないしは種類が異なる場合でも、同一のシリンダヘッドを用いることでき、部品の共通化を促進することができる。なお、この補機取付構造においては、いんろう部がカム軸を軸承するので、カム軸の支持が安定化され、あるいはその分カム軸受部の数を減らすことが可能となる。
【0009】
上記エンジンの補機取付構造においては、カム軸が、エンジン幅方向にみて気筒中心から一方の方向にずれた位置に配置されているのが好ましい。このようにすれば、カム軸がシリンダヘッドの側部付近に配置されることになるで、シリンダヘッド後端部に複数の補機を配置する場合は、これらの補機をエンジン幅方向に並べて配置するのが容易となり、該補機のレイアウトが容易となる。
【0010】
また、本発明の基本態様にかかるエンジンの補機取付構造あるいはその変形例において、ギヤセットが互いに噛み合う駆動ギヤと被駆動ギヤとを備えていて、駆動ギヤが第1の補機を駆動する一方、被駆動ギヤが上記第2の補機を駆動するようになっている場合は、ギヤケースの、エンジン側への取付部とは反対側の端部に、第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部と整合するソケット部が設けられているのが好ましい。このようにすれば、ギヤケースに第1の補機を容易に取り付けることができる。かくして、シリンダヘッド後端部に第1及び第2の補機を配置する場合は、ギヤケースのエンジン側への取付部をシリンダヘッドのいんろう部に嵌入して取り付けた上で、ギヤケースのソケット部に第1の補機のエンジン側への取付部を嵌入して取り付ければ、同一のシリンダヘッドでもって、カム軸で両補機を駆動することができる。
【0011】
なお、本発明の基本態様にかかるエンジンの補機取付構造あるいはその変形例においては、いんろう部がシリンダヘッド本体とは別体形成されていてもよい。このようにすれば、シリンダヘッドの製作が容易となる。
【0012】
ここで、該エンジンが車体に横置き搭載される横置きエンジンであって、該エンジンに第1の補機と第2の補機とが設けられる場合は、シリンダヘッドのいんろう部にギヤケースのエンジン側への取付部が嵌入される一方、該ギヤケースのソケット部に第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部が嵌入されることになる。他方、該エンジンが車体に縦置き搭載される縦置きエンジンであって、該エンジンに第1の補機のみが設けられる場合は、シリンダヘッドのいんろう部に第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部が嵌入されることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる補機取付構造を備えたエンジンを添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図3及び図4に示すように、自動車用の4気筒直噴式ディーゼルエンジン1(以下、これを単に「エンジン1」という)においては、シリンダブロック2の上側にシリンダヘッド3が、複数のヘッドボルト45(図1及び図2参照)を用いてボルト締結されている。なお、シリンダブロック2の下端部には潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン4が取り付けられ、またシリンダヘッド3の上端部はシリンダヘッドカバー5によって覆われている(閉じられている)。
【0014】
詳しくは図示していないが、このエンジン1の各気筒においては、夫々、吸気弁35(図1及び図2参照)が開かれたときに、吸気通路から吸気ポートを介して燃焼室内に空気が吸入され、燃焼室内の空気がピストンによって圧縮されて高温・高圧となったときに、燃料噴射ノズル10(図1及び図2参照)から高温・高圧の空気を閉じ込めている燃焼室内に直接燃料が噴射され、該燃料が高温・高圧の空気中で自然着火して燃焼する。この後、燃焼ガス(排気ガス)は、排気弁39(図1及び図2参照)が開かれたときに、排気ポートを介して排気通路に排出される。このような動作が繰り返されてピストンが往復運動を繰り返し、このピストンの往復運動が、コンロッド、クランクピン、クランクアーム等の各種連結部材によってクランク軸13の回転運動に変換される。
【0015】
クランク軸13の前端部には第1クランクプーリ14が同軸に取り付けられている。そして、エンジン1の前端部付近においては、この第1クランクプーリ14と、カム軸15の前端部に同軸に取り付けられたカムプーリ16と、燃料ポンプ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたポンププーリ17と、テンションプーリ18と、複数のアイドラプーリ20〜22とにまたがってタイミングベルト19が巻きかけられている。かくして、カムプーリ16とポンププーリ17とは、タイミングベルト19を介して第1クランクプーリ14によって回転駆動される。すなわち、カム軸15と燃料ポンプとが、クランク軸13によって回転駆動される。
【0016】
また、エンジン1の前端部付近において、クランク軸13には第2クランクプーリ23が同軸に取り付けられ、この第2クランクプーリ23と、エアコン用コンプレッサ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたコンプレッサプーリ24と、オルタネータ(図示せず)のシャフトの前端部に取り付けられたオルタネータプーリ25とにまたがってVベルト26が巻かけられている。かくして、コンプレッサプーリ24とオルタネータプーリ25とは、Vベルト26を介して第2クランクプーリ23によって回転駆動される。すなわち、エアコン用コンプレッサとオルタネータとが、クランク軸13によって回転駆動される。なお、前記の燃料ポンプ、エアコン用コンプレッサ及びオルタネータは、いずれもエンジン1の補機である。
【0017】
他方、エンジンの後端部付近には、後で説明ように、互いに噛み合う駆動ギヤ62(図1参照)及び被駆動ギヤ63(図1参照)を収納するギヤケース50と、カム軸15によって直接的に駆動されるバキュームポンプ51と、駆動ギヤ62(図1参照)及び被駆動ギヤ63(図1参照)を介してカム軸15によって駆動されるパワステ用オイルポンプ52とが設けられている。なお、バキュームポンプ51とパワステ用オイルポンプ52はいずれもエンジン1の補機である。ここで、バキュームポンプ51は、図示していないブレーキマスターシリンダに負圧を供給するために設けられ、またパワステ用オイルポンプ52は、図示していないパワーステアリング装置に作動油を供給するために設けられている。
【0018】
図1に示すように、カム軸15には吸気弁用カム28と排気弁用カム29とが設けられている。そして、吸気弁35と排気弁39とは、夫々、詳しくは図示していないが、ロッカシャフトによって揺動可能に支持されたロッカアームを介して吸気弁用カム28と排気弁用カム29とによって、クランク軸13(図3参照)と同期して所定のタイミングで開閉されるようになっている。また、エンジン1の各気筒においては、平面視で気筒中心部に燃料噴射ノズル10が配置されている。
【0019】
以下、シリンダヘッド3の上端部付近におけるエンジン1のさらに具体的な構造を説明する。
なお、以下では便宜上、気筒配列方向、つまりクランク軸13(図3参照)の軸線の伸びる方向(図1又は図2において左右方向)を「エンジン長手方向」といい、平面視で該エンジン長手方向と垂直な方向を「エンジン幅方向」ということにする。また、エンジン長手方向にみて第1クランクプーリ14(図3参照)が配置されている側(図1又は図2において左側)を「前」といい、これと反対側を「後」ということにする。さらに、エンジン幅方向にみてカム軸15が配置されている側を「右」といい、これと反対側を「左」ということにする。
【0020】
このエンジン1は、いわゆるSOHC(シングル・オーバー・ヘッド・カム)タイプの多弁直噴式ディーゼルエンジンであって、エンジン幅方向にみてシリンダヘッド3の中央部よりも左側に偏位した位置には、エンジン長手方向(エンジン前後方向)に所定の間隔でもって4つの気筒(図示せず)が1列に並んで配置される一方、右側へ偏位した位置にはカム軸15が、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、このエンジン1は、4本締め構造のヘッドボルト配置構造をもつものであって、各気筒を四角状に取り囲むようにして、気筒間位置(シリンダボア間位置)に夫々ヘッドボルト45が配置されている。
【0021】
また、このシリンダヘッド3の各気筒の中心部に対応する位置には、夫々、燃料噴射ノズル10が、その噴孔が燃焼室に直接臨むようにして、かつその軸線が気筒の軸線(シリンダ軸線)の伸びる方向(上下方向)を向くようにして配置されている。各気筒においては、夫々、燃料噴射ノズル10の周囲で、2つの吸気ポート(図示せず)と2つの排気ポート(図示せず)とが燃焼室に開口している。この各吸気ポートには夫々吸気弁35が備えられる一方、各排気ポートには夫々吸気弁35よりも弁径の小さい排気弁39が備えられている。
【0022】
以下、各吸気弁35と各排気弁39の気筒内における位置関係を説明する。2つの吸気弁35は、エンジン長手方向において気筒中心部の後側に位置している。そして、両吸気弁35は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が各気筒の中心部を結ぶ直線(気筒中心線)に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。他方、2つの排気弁39は、エンジン長手方向において気筒中心部の前側に位置している。そして、両排気弁39は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が気筒中心線に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。ここで、エンジン長手方向にみて気筒中心部をはさむように配置されている両吸気弁35と両排気弁39とは、平面視で該気筒中心部を中心にして時計回りに所定の角度だけ回転した位置に配置されている。したがって、これらの両吸気弁35と両排気弁39とは千鳥配置されている。
【0023】
詳しくは図示していないが、カム軸15には、その軸線方向の所定の位置に所定の間隔でもって、6つのジャーナル部が形成されている。また、このカム軸15には、各気筒の中心部に対応する4つのカム軸受部40の前後に、夫々、排気弁用カム29と吸気弁用カム28とが配置されている。さらに、このカム軸15の前端部には、タイミングベルト19を介してクランク軸13によって回転駆動されるカムプーリ16が取り付けられている(図3参照)。ここで、カムプーリ16は、シリンダヘッド3の上面付近においてエンジン前端部から前方に突出している。このような状態でもって、カム軸15は、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、カム軸15は、その各ジャーナル部が夫々対応するカム軸受部40によって回転自在に支持された状態で、シリンダヘッド3に取り付けられている。
【0024】
以下、夫々エンジン1の補機であるバキュームポンプ51あるいはパワステ用オイルポンプ52の取付構造ないしは駆動構造を説明する。
カム軸15の後端部と対応する位置においてシリンダヘッド3の後端部には、カム軸15と同軸となるような形状に開口するいんろう部53(ソケット部、ガイド部)が設けられている。そして、このいんろう部53には、ギヤケース50の前端部に形成された取付部49が嵌入され(取り付けられ)、これによってギヤケース50がシリンダヘッド3に固定されている。なお、ギヤケース50の後端部にはバックカバー54がボルト締結されている。
【0026】
ギヤケース50内には、カム軸15の後端部55に形成された穴部56に同軸に嵌入され、該カム軸15と一体回転する回転軸57が配置されている。ここで、回転軸57内には、カム軸15内に形成された潤滑油通路59と連通する油路60が形成されている。そして、この回転軸15には、駆動ギヤ62が同軸に取り付けられている。なお、駆動ギヤ62は例えば焼結金属でつくられるのが好ましい。さらに、ギヤケース50内には、パワステ用オイルポンプ52の駆動軸64に同軸に取り付けられ、上記駆動ギヤ62と噛み合う被駆動ギヤ63が設けられている。なお、被駆動ギヤ63は、例えばナイロン等でつくられるのが好ましい。かかる構造でもって、パワステ用オイルポンプ52が、駆動ギヤ62と被駆動ギヤ63とを介してカム軸15によって回転駆動される。
【0027】
さらに、ギヤケース50の後端部にボルト締結されたバックカバー54には、上記いんろう部53と同一形状をもちかついんろう部53と対応する位置に配置されたソケット部66が設けられている。そして、このソケット部66には、バキュームポンプ51の前端部に形成され、上記取付部49と同一形状をもつ凸部61(取付部)が嵌入され(取り付けられ)、これによってバキュームポンプ51がギヤケース50に固定されている。
【0028】
ここで、バキュームポンプ51の駆動軸(図示せず)は、連結部材58を介して回転軸57に連結されている。かかる構造でもって、バキュームポンプ51が、カム軸15によって直接的に(回転軸57を挟んでいるが)回転駆動される。
【0029】
以下、エンジン1の後端部付近にパワステ用オイルポンプ52が設けられない場合のエンジン後端部付近における補機取付構造ないしは補機駆動構造を説明する。
図2に示すように、エンジン後端部付近にパワステ用オイルポンプ52が設けられない場合は、駆動ギヤ62及び被駆動ギヤ63は必要とはされないので、ギヤケース50も設けられない。そして、この場合は、いんろう部53には、バキュームポンプ51の凸部61が嵌入され(取り付けられ)、これによってバキュームポンプ51がシリンダヘッド3に直接固定される。ここで、バキュームポンプ51の連結部材58は、直接カム軸15の後端部55に連結され、これによりバキュームポンプ51がカム軸15によって直接的に駆動される。
【0030】
かかる補機取付構造においては、上記したとおり、エンジン後端部付近にバキュームポンプ51のみを配置する場合と、バキュームポンプ51とパワステ用オイルポンプ52の両方を配置する場合のいずれにおいても、同一のシリンダヘッド3を用いることができ、シリンダヘッド3の共通化を図ることができ、ひいてはエンジン1の製造コストが低減される。
【0031】
図5に示すように、エンジン1aが、前壁70と後壁71(ダッシュパネル)と左右の側壁72、73とによって囲まれたエンジンルーム内に横置きされる場合、すなわちエンジン長手方向がY1−Y2方向を向く場合は、エンジン1aの後方のスペースd1(シリンダヘッド後端位置L1と左の側壁72との間隔)が十分に広いので、エンジン後端部付近にバキュームポンプ51とパワステ用オイルポンプ52の両方を支障なく配置することができる。
これに対して、図6に示すように、エンジン1bがエンジンルーム内に縦置きされる場合、すなわちエンジン長手方向がX1−X2方向を向く場合は、エンジン1bの後方のスペースd2(シリンダヘッド後端部L2と後壁71の間隔)が非常に狭いので、エンジン後端部付近にパワステ用オイルポンプ52を配置することは極めて困難である。
【0032】
このように、同種のエンジン1であっても、該エンジン1が横置きエンジン1aであるか縦置きエンジン1bであるかに応じて、エンジン後端部付近に配置する補機の数ないしは種類を変える必要がある。したがって、エンジン後端部付近に配置される補機の数あるいは種類に応じてシリンダヘッド3の形状ないしは構造を変えることになれば、複数種のシリンダヘッド3を用意しておかなければならず、エンジン1のコストアップを招くことになる。しかしながら、本発明によれば、エンジン後端部付近に配置される補機の数あるいは種類が異なる場合でも、1種のシリンダヘッド3でよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる補機取付構造を備えた直噴式ディーゼルエンジンの、シリンダヘッドカバーを取り除いた状態における一部断面平面図である。
【図2】パワステ用オイルポンプが設けられていない、図1に示すエンジンと同種のエンジンの、シリンダヘッドカバーを取り除いた状態における一部断面平面図である。
【図3】図1に示すエンジンの正面図である。
【図4】図1に示すエンジンのシリンダヘッドまわりにおける後面図である。
【図5】車両に横置き搭載された本発明にかかるエンジンの平面模式図である。
【図6】車両に縦置き搭載された本発明にかかるエンジンの平面模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、5…シリンダヘッドカバー、10…燃料噴射ノズル、13…クランク軸、15…カム軸、16…カムプーリ、17…ポンププーリ、19…タイミングベルト、35…吸気弁、39…排気弁、40…カム軸受部、45…ヘッドボルト、49…取付部、50…ギヤケース、51…バキュームポンプ、52…パワステ用オイルポンプ、53…いんろう部、54…バックカバー、55…カム軸後端部、56…穴部、57…回転軸、58…連結部材、61…凸部、62…駆動ギヤ、63…被駆動ギヤ、66…ソケット部。
Claims (6)
- シリンダヘッド上に、シリンダヘッド前端部からシリンダヘッド後端部にわたってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配置されているエンジンの補機取付構造であって、
上記カム軸の後端部と対応する位置においてシリンダヘッド後端部に、上記カム軸と同軸となるような形状に開口し、上記カム軸によって直接的に駆動される第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部と、ギヤセットを介して上記カム軸によって駆動される第2の補機の該ギヤセットを収納するギヤケースのエンジン側への取付部のいずれとも整合するいんろう部が設けられ、
上記いんろう部が上記カム軸を軸承するようになっていることを特徴とするエンジンの補機取付構造。 - 上記カム軸が、エンジン幅方向にみて気筒中心から一方の方向にずれた位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載されたエンジンの補機取付構造。
- 上記ギヤセットが互いに噛み合う駆動ギヤと被駆動ギヤとを備えていて、上記駆動ギヤが上記第1の補機を駆動する一方、上記被駆動ギヤが上記第2の補機を駆動するようになっていて、上記ギヤケースの、エンジン側への取付部とは反対側の端部に、上記第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部と整合するソケット部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載されたエンジンの補機取付構造。
- 上記いんろう部がシリンダヘッド本体とは別体形成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載されたエンジンの補機取付構造。
- 該エンジンが車体に横置き搭載される横置きエンジンであって、該エンジンには上記第1の補機と上記第2の補機とが設けられ、上記シリンダヘッドのいんろう部に上記ギヤケースのエンジン側への取付部が嵌入される一方、該ギヤケースのソケット部に上記第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部が嵌入されていることを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載されたエンジンの補機取付構造。
- 該エンジンが車体に縦置き搭載される縦置きエンジンであって、該エンジンには上記第1の補機が設けられ、上記シリンダヘッドのいんろう部に上記第1の補機のケーシングのエンジン側への取付部が嵌入されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載されたエンジンの補機取付構造。
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