JP3631977B2 - 冷陰極放電管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス管の有効発光領域に選択的に水銀を分布させて長寿命化を図れる冷陰極放電管に関連する。
【0002】
【従来の技術】
CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)、即ち冷陰極放電管は、TVモニターやノートパソコンの液晶バックライト光源等として幅広く使用されている。
図5に示す公知の冷陰極放電管(1)は、内部に放電用ガスが充填されたガラス管(2)と、ガラス管(2)の両端に固定された電極組立体(3)と、ガラス管(2)の内面(4)に被覆され且つ電極(7)の放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放出する蛍光膜により形成される発光層(5)とを備える。ガラス管(2)内には放電用ガスとしてアルゴン等の希ガス及び水銀が収容されている。電極組立体(3)は、導入線(6)と、導入線(6)に固着されたカップ形状の電極(7)とを備え、電極組立体(3)の導入線(6)は、導出部(8)と、ガラス管(2)内に形成された埋設部(9)と、導出部(28)と埋設部(9)とを接続する結合部(10)とを備え、導入線(6)の導出部(8)は、ガラス管(2)の外で外部リード(11)に接続される。一対の導入線(6)間に電圧を印加すると、一方の電極(7)から電子が放出され、放出される電子がガラス管(2)内の水銀に衝突して紫外線が発生する。紫外線は、ガラス管(2)の内壁に形成された蛍光膜から成る発光層(5)で波長変換され、可視光線がガラス管(2)の外部に放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えばテレビ・モニター用等に使用される冷陰極蛍光放電管では、高輝度化の要求が高い。冷陰極放電管を高輝度化するためには、動作電流(管電流)を増大することが考えられるが、電極(7)に大きな電流を流すと、一般的にランプの寿命が短くなることが確認されている。即ち、電極(7)に大きな電流を流すと、電極(7)のスパッタリングが顕著となり、電極(7)から放電管(1)の内部に放出される電極スパッタ物(電極金属の原子又は分子)の総量が増加する。電極スパッタ物はガラス管(2)内に充填された水銀(液体水銀)と結合して水銀アマルガムを形成する。従って、ガラス管(2)の内部に封入された水銀がこの電極スパッタ物に捕捉(トラップ)されると、この水銀は加熱されても気化することができず発光に寄与できなくなる。冷陰極放電管を例えば2500〜10000時間の長時間に渡って使用すると、電極スパッタ物にトラップされた水銀が増加して水銀から照射される紫外線の総量が減少し、冷陰極放電管の輝度が著しく低下する。これは、ランプの寿命が短命化したことを意味する。所定のランプ寿命を得るために、過剰の水銀を封入することが考えられるが、このような手段は環境上問題である。
【0004】
上述のような問題は、一対の電極近傍領域(12)に水銀を選択的に分布させて、低温時の点灯特性を向上させた冷陰極放電管において特に顕著に発生する。即ち、本願出願人によれば、一対の電極近傍領域(12)に水銀を選択的に分布させると、一対の電極(7)に電圧を印加してから比較的短時間で電極(7)の加熱により電極近傍領域(12)が昇温するため、水銀蒸気圧の上昇と水銀発光が速やかに開始されることが確認されている。しかし、電極近傍領域(12)に分布された水銀は電極スパッタ物にトラップされ易く、発光に寄与する有効な水銀の総量が比較的短時間のうちに減少してしまう。また、電極近傍領域(12)は電極(7)からの輻射熱及び伝導熱、リーク電流によるガラス管(2)の加熱等のために比較的高温となる。このため、この領域の水銀蒸気圧は高くなり、水銀ガスが放射する紫外線は蛍光体に到達して可視光に変換される前に水銀ガス自身に吸収されてしまい、輝度が低下するという問題もある。
【0005】
以上のように、従来の冷陰極放電管では、(1)電極スパッタ物の増大によって発光に寄与する水銀量が減少してランプ寿命が短命化する、(2)温度上昇による水銀ガス濃度上昇で輝度が向上しない、(3)寿命を長くするために大量の水銀を封入する必要があり環境汚染の原因となる、等の問題があった。
【0006】
なお、特開2000−323099公報には、ランプ管の中央部を端部より低温にして、中央部に水銀を集める工程を備えた蛍光ランプの製造方法が開示されているが、上述した電極スパッタ物の増大による水銀量の減少等についての改善策は具体的に示されていない。また、同公報に開示されたランプは、直径が30mm程度の太いガラス管から成る蛍光放電管であり、水銀蒸気が比較的自由に移動できるものであり、本願が対象とする冷陰極放電管とは本質的に相違する。
そこで、本発明の目的は、長寿命化が高水準に達成された冷陰極放電管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷陰極放電管は、ガラス管(2)と、ガラス管(2)の両端に固定された一対の電極(7)と、ガラス管(2)の内面に形成された発光層(5)と、ガラス管(2)の内部に封入された希ガス及び水銀とを有する。ガラス管(2)の内部には、両端に配置された一対の電極(7)を含む一対の電極近傍領域(12)と、一対の電極近傍領域(12)に挟まれた有効発光領域(13)とが形成される。実質的に全ての液体水銀は有効発光領域(13)に存在し、ガラス管(2)の内径をDとしたとき、液体水銀の存在領域を電極(7)の先端からガラス管(2)の中央側に5D以上離間させると、電極スパッタ物によって水銀がトラップされることが良好に回避される。
【0008】
本発明の実施の形態では、液体水銀は、一対の電極近傍領域(12)に0〜6%存在し、有効発光領域(13)に94〜100%存在する。液体水銀の存在領域を電極(7)の先端からガラス管(2)の中央側に10D以上離間させると、電極スパッタ物によって水銀がトラップされることが更に良好に回避される。また、液体水銀の存在領域を電極スパッタ物が付着する領域よりもガラス管(2)の中央側の領域にしても、電極スパッタ物によって水銀がトラップされることが良好に回避される。
【0009】
液体水銀の分布プロファイルは、1)ガラス管(2)の有効発光領域(13)の全体に分布するプロファイル、2)有効発光領域(13)の特定の領域に選択的に分布するプロファイル、3)有効発光領域(13)に単位長さ当たり実質的に均等に分布するプロファイル、4)有効発光領域(13)の中央側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域(13)の両端側で相対的に分布量が小さいプロファイル、5)有効発光領域(13)の両端側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域(13)の中央側で相対的に分布量が小さいプロファイルの何れかで存在する。液体水銀の粒径の平均値を0.2mm以下にすると、50G以下の振動が加えられても液体水銀は実質的に移動しない。また、ガラス管(2)の内径が5mm以下の冷陰極放電管に適用すると、電極スパッタ物によって水銀がトラップされることを防止する効果が有効に発揮される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による冷陰極放電管の実施の形態を図1〜図4について説明する。図1では、図5に示す箇所と同一の部分には同一の符号を付す。
本実施の形態に係る冷陰極放電管が従来例と異なる点は、ガラス管(2)内部のうち一対の電極近傍領域(12)に挟まれた有効発光領域(13)のみに水銀(液体水銀)が選択的に分布することにある。即ち、ガラス管(2)内部の一対の電極近傍領域(12)には水銀が実質的に分布されておらず、有効発光領域(13)に実質的に全ての水銀が分布している。以下、本実施の形態の冷陰極放電管(1)について詳述する。
【0011】
本実施の形態の冷陰極放電管(1)は、図5に示すように、内部に放電用ガスが充填されて密封された内径が約2mmのガラス管(2)と、ガラス管(2)の両端に固定された電極組立体(3)と、ガラス管(2)の内面(4)に被覆され且つ電極(7)の放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放出する蛍光膜により形成される発光層(5)とを備える。ガラス管(2)には放電用ガスとしてアルゴン等の希ガス及び水銀が封入される。電極組立体(3)は、導入線(6)と、導入線(6)に固着されたカップ形状の電極(7)とを備える。電極組立体(3)の導入線(6)は、導出部(8)と、ガラス管(2)内に形成された埋設部(9)と、導出部(8)と埋設部(9)とを接続する結合部(10)とを備え、導入線(6)の導出部(8)は、ガラス管(2)の外で外部リード(11)に接続される。なお、電極組立体(3)の構造等は後述のように種々の変更が可能である。
【0012】
本実施の形態の冷陰極放電管(1)は、一対の導入線(6)間に電圧を印加すると、従来の冷陰極放電管と同様に一方の電極(7)から電子が放出され、放出された電子がガラス管(2)内の水銀に衝突して紫外線が発生する。そして、紫外線は、ガラス管(2)の内壁に形成された蛍光膜から成る発光層(5)で波長変換され、可視光線がガラス管(2)の外部に放出される。
【0013】
ガラス管(2)の内部には、ガラス管(2)の両端側に配置され且つ一対の電極(7)を含む一対の電極近傍領域(12)と、ガラス管(2)の中央側に配置され且つ一対の電極近傍領域(12)に挟まれた有効発光領域(13)とが形成される。ここで、電極近傍領域(12)と有効発光領域(13)は、例えば次のように定義して両者を区画することができる。
【0014】
即ち、一対の電極近傍領域(12)は、ガラス管(2)の内径をDとしたときに、電極(7)の先端の縁部から5Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の両端側の領域をいい、有効発光領域(13)は、電極(7)の先端の縁部から5Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の中央側の領域をいう。更に、次のように定義して区画することもできる。即ち、一対の電極近傍領域(12)は電極スパッタ物が付着する領域をいい、有効発光領域(13)は電極スパッタ物が付着する領域よりも内側の領域をいう。
【0015】
本実施の形態の冷陰極放電管では、実質的に全ての水銀が有効発光領域(13)に分布しており、一対の電極近傍領域(12)には水銀が殆ど分布していない。一対の電極近傍領域(12)と有効発光領域(13)での水銀の分散量を例示すると、ガラス管(2)全体の水銀総量を100としたときに、一対の電極近傍領域(12)では各々0〜3%の水銀が分布しており、有効発光領域(13)では94〜100%の水銀が分布している。なお、一対の電極近傍領域(12)に分布する合計0〜6%の水銀は、後述のように水銀を有効発光領域(13)に向かって集中させても不可避的に残存する水銀量を意味する。即ち、本実施の形態の冷陰極放電管では、点灯時に残留する概ね全ての液体水銀が有効発光領域(13)に局所的又は全体的に分散して存在する。
【0016】
本発明の実施の形態では、有効発光領域(13)に分布する水銀が次の何れかのプロファイルで存在する。
ア. 有効発光領域(13)の特定の領域に選択的に分布する。
イ. 有効発光領域(13)の全体に分布する。
ウ. 有効発光領域(13)の特定の領域又は有効発光領域(13)の全体に単位長さ当たり実質的に均等に分布する。
エ. 有効発光領域(13)の中央側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域(13)の両端側で相対的に分布量が小さいプロファイルで分布する。
オ. 有効発光領域(13)の両端側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域(13)の中央側で相対的に分布量が小さいプロファイルで分布する。
【0017】
水銀はガラス管(2)の内部に液状の粒状態で分布しており、水銀の粒径は任意に設定できる。しかし、水銀の粒径があまり大きすぎると、電極材料のスパッタリング等により水銀が移動して、水銀の分布プロファイルを長期間に渡って安定して得ることができないことがある。従って、水銀の平均粒径は0.2mm以下、望ましくは0.1mm以下にするのが好ましい。水銀の平均粒径を0.2mm以下にすると、50G程度の振動が加えられても、水銀は実質的に移動しない。また、水銀の粒径を0.15D以下、望ましくは0.1D以下にすると、陽光柱による加熱を防止することができる。
【0018】
本実施の形態における冷陰極放電管では、水銀が有効発光領域(13)にのみ分布しており、一対の電極近傍領域(12)には水銀が実質的に分布していないので、水銀が電極スパッタ物によってトラップされることが防止され、ランプの長寿命化が高水準に達成される。
【0019】
即ち、ガラス管(2)の内径が1.0mm〜3.0mm程度の細管化した冷陰極放電管では、点灯時(放電時)における電極(7)のスパッタリングにより電極スパッタ物が飛散する距離は、概ねガラス管(2)の内径Dの5倍(5D)であることが本願出願人によって確認された。つまり、電極(7)から5Dだけ離間した位置(5.0mm〜15.0mm)までは電極スパッタ物が比較的多く飛散するが、電極(7)から5D以上離間すると電極スパッタ物はほとんど飛散しない。本実施の形態の冷陰極放電管では、実質的に全ての水銀が電極(7)からガラス管(2)の中央側に5D以上離間した領域に分布している。このため、水銀が電極スパッタ物によってトラップされることが防止され、長期間に渡って発光に寄与する有効な水銀の量が減少しない。結果として、冷陰極放電管の寿命を十分に長くすることができる。換言すれば、水銀の総量を減少しても従来の冷陰極放電管と同等の寿命を得ることができ、環境にやさしい冷陰極放電管を提供することができる。
【0020】
また、電極(7)からの輻射熱及び伝導熱、リーク電流によるガラス管(2)の加熱等のために、電極近傍領域(12)は比較的高温となり、この領域の水銀蒸気圧は高くなるため、水銀ガスが放射する紫外線が蛍光体に到達して可視光に変換される前に水銀ガス自身に吸収されてしまうが、本実施の形態では一対の電極近傍領域(12)には水銀が実質的に分布していないので、このような問題も生じない。
【0021】
次に、冷陰極放電管の製造方法について説明する。
本発明の冷陰極放電管を製造する際に、まず、ガラス管(2)と、ガラス管(2)の両端に固定された一対の電極(7)と、ガラス管(2)の内面に形成された発光層(5)と、ガラス管(2)の内部に封入された希ガス及び水銀とを有する冷陰極放電管(1)を準備する。このとき、ガラス管(2)の内部に水銀がどのように分布するかを問わない。従って、ここまでは、従来の冷陰極放電管と同様に製造することができる。
【0022】
次に、図1及び図2に示す加熱冷却装置(20)のコンベア(21)上に複数の冷陰極放電管(1)を所定の間隔で配置し、矢視方向にコンベア(21)を移動させながら、水銀の沸点356.58℃以上の温度、例えば400℃でガラス管(2)の全体を加熱する。水銀の沸点以上の温度に加熱したとき、ガラス管(2)の水銀の一部は気化するが、ガラス管(2)の内部に飽和量以上の水銀が存在すれば液体状水銀が残存する。
【0023】
ガラス管(2)の全体を加熱した後、ガラス管(2)の電極近傍領域(12)を含む端部側を保温した状態で、図示のように、ブロア(23)から冷却空気を有効発光領域(13)に供給して、有効発光領域(13)を選択的に冷却する。このように有効発光領域(13)側を選択的に冷却すると、有効発光領域(13)の温度が水銀の沸点356.58℃よりも十分に低くなって気化した水銀が減少し、液体水銀の量が相対的に増加する。このため、有効発光領域(13)の水銀濃度が一時的に低下するので、高温の一対の電極近傍領域(12)から水銀蒸気が有効発光領域(13)側に流れ、結果として有効発光領域(13)に水銀を集中させることができる。
【0024】
上述の製造工程において、有効発光領域(13)の冷却温度と冷却領域(冷却空気の供給領域)の大きさを適宜変更すれば、有効発光領域(13)での水銀分布量と分布プロファイルを良好にコントロールすることができる。たとえば、有効発光領域(13)の冷却領域のスポットを広げれば、有効発光領域(13)での水銀の分布プロファイルはより広くなり、図3に示すように水銀を有効発光領域(13)の広い領域に分布させることができる。一方、有効発光領域(13)の冷却領域のスポットを狭めれば、有効発光領域(13)での水銀の分布プロファイルがより急峻となり、図4に示すように水銀を冷却領域に集中して分布させることができる。
【0025】
例えば、特開昭60−168134号公報に記載されるように、蛍光ランプの管内の水銀は、ランプの最冷部の温度による水銀蒸気圧で平衡し、余剰の水銀は最冷部の管壁に凝結して付着するので、最冷部温度を制御して水銀蒸気圧を制御できることは従来知られていた。しかしながら、バックライトに用いられる冷陰極放電管は、管内径が数mmと小さいうえに、封入水銀量は点灯時にガス化する水銀量の約一万倍以上であるため、冷陰極放電管を点灯して温度分布を発生させ余剰の液体水銀を最冷部に集めるには、冷陰極放電管を劣化させない温度条件、通電条件のもとでは、数千時間から数万時間が必要であり、実質的に不可能であることが判った。冷陰極放電管の前記製造方法によれば、これを容易に達成することができる。
【0026】
本発明の前記実施の形態は、種々の変更が可能である。例えば、本発明はスパッタリングの生じやすいカップ形状の電極を有する冷陰極放電管に適用すると特に有効であるが、電極形状が螺旋状、板状、線状の冷陰極放電管に適用しても効果が得られる。また、本発明は、水銀蒸気の移動が制限され易い内径が5mm以下のガラス管(2)を備える冷陰極放電管に適用すると特に有効であるが、ガラス管(2)の内径が10mm程度のガラス管(2)を備える冷陰極放電管に適用してもそれなりの効果が得られる。また、上述のように水銀が電極スパッタ物によってトラップされることを良好に防止するためには、水銀を電極(7)の先端の縁部から5Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の中央側の領域に分布させるべきであり、より望ましくは電極(7)の先端の縁部から10Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の中央側の領域に分布させるのが良い。一方、水銀の分布領域を電極(7)からあまり離間させると、低温環境下で使用した場合に良好な点灯特性が得られ難くなる。従って、低温環境下での使用を考慮する場合には、水銀を電極(7)の先端の縁部から20Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の両端側の領域に分布させるべきであり、より望ましくは電極(7)の先端の縁部から15Dだけ離間した位置よりもガラス管(2)の両端側の領域に分布させるのが良い。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、水銀の封入量を比較的少なくしても、長寿命化が高水準に達成できる冷陰極放電管を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷陰極放電管の加熱冷却装置の側面図
【図2】加熱冷却装置の略示斜視図
【図3】本発明の実施の形態による冷陰極放電管の長さ方向に沿う液体水銀量の分布を示すグラフ
【図4】本発明の別の実施形態による冷陰極放電管の長さ方向に沿う液体水銀量の分布を示すグラフ
【図5】冷陰極放電管の断面図
【符号の説明】
(1)・・冷陰極放電管、 (2)・・ガラス管、 (5)・・発光層、 (7)・・電極、 (12)・・電極近傍領域、 (13)・・有効発光領域、

Claims (7)

  1. ガラス管と、該ガラス管の両端に固定された一対の電極と、前記ガラス管の内面に形成された発光層と、前記ガラス管の内部に封入された希ガス及び水銀とを有する冷陰極放電管において、
    前記ガラス管の内部の両端に配置された前記一対の電極を含む一対の電極近傍領域と、前記ガラス管の内部で前記一対の電極近傍領域に挟まれた有効発光領域とが形成され、
    実質的に全ての液体水銀が前記有効発光領域に存在し、
    前記ガラス管の内径をDとすると、前記液体水銀の存在領域は、電極の先端から前記ガラス管の中央側に5D以上離間することを特徴とする冷陰極放電管。
  2. 前記液体水銀は、前記一対の電極近傍領域に0〜6%存在し、前記有効発光領域に94〜100%存在する請求項1に記載の冷陰極放電管。
  3. 前記液体水銀の存在領域は、電極の先端から前記ガラス管の中央側に10D以上離間している請求項1又は2に記載の冷陰極放電管。
  4. 前記液体水銀の存在領域は、電極スパッタ物が付着する領域よりも前記ガラス管の中央側の領域である請求項1又は2に記載の冷陰極放電管。
  5. 前記液体水銀は下記の分布プロファイル:
    1) 前記ガラス管の有効発光領域の全体に分布するプロファイル、
    2) 前記有効発光領域の特定の領域に選択的に分布するプロファイル、
    3) 前記有効発光領域に単位長さ当たり実質的に均等に分布するプロファイル、
    4) 前記有効発光領域の中央側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域の両端側で相対的に分布量が小さいプロファイル、
    5) 有効発光領域の両端側で相対的に分布量が大きく、有効発光領域の中央側で相対的に分布量が小さいプロファイル
    の何れかで存在する請求項1〜4の何れか1項に記載の冷陰極放電管。
  6. 前記液体水銀の粒径の平均値は、0.2mm以下である請求項1〜5の何れか1項に記載の冷陰極放電管。
  7. 前記ガラス管の内径は5mm以下である請求項1〜6の何れか1項に記載の冷陰極放電管。
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