JP3623159B2 - 射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法およびプログラム記憶媒体 - Google Patents

射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法およびプログラム記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラスチック射出成形において最適な製品寸法精度を得るための成形条件を決定する射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法およびプログラム記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、プラスチック射出成形は、最適な製品寸法精度を有する製品を得るために成形条件である温度,圧力および利用する樹脂の材料特性等を最適に決定する必要がある。通常、これらの成形条件は、技術者がプラスチック射出成形機を利用して何度も成形機の設定を変更するか、CAE(Computer Aided Engineering)技術によりプラスチック射出成形シミュレーションを行うことにより最適に決定している。特に、CAE技術によるプラスチック射出成形シミュレーションとしては、特開平6−91715号公報に記載された「加工機械の運転条件最適化システム」がある。この「加工機械の運転条件最適化システム」では、各条件変数の水準を決め、シミュレーション結果から重回帰計算を行って品質に対するランクと重み付けを行った評価式に基づいて最適な成形条件を計算している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記「加工機械の運転条件最適化システム」では、目的とする加工機械の運転条件を決定するために、加工機械を様々な運転条件で評価する必要があり、作業が複雑で手間がかかるという問題がある。
【0004】
また、成形に求められている最も一般的な要望は、目標とする寸法精度を有する製品を成形することであるが、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件(加工機械の運転条件)を得るためにも、上記「加工機械の運転条件最適化システム」では、手間のかかる複雑な作業を行わなければならず、実用的ではない。
【0005】
そこで、この発明の目的は、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件を簡単にかつ短時間で決定できる射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法およびプログラム記憶媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の射出成形条件決定装置は、プラスチック射出成形における樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定装置であって、目標とする製品寸法精度に基づいて目標収縮率を求める目標収縮率決定手段と、樹脂温度と保圧力に基づいて収縮率を計算する収縮率計算手段と、上記収縮率計算手段により計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように樹脂温度を変更する樹脂温度変更手段と、上記樹脂温度変更手段において樹脂温度を流動停止温度または未充填が発生する温度まで下げても上記収縮率計算手段により計算される収縮率が上記目標収縮率より高いとき、上記収縮率と上記目標収縮率が一致するように保圧力を変更する保圧力変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
目標とする寸法精度を有する成形製品の設計において、本質となる成形条件は樹脂温度と保圧力である。したがって、上記射出成形条件決定装置では、樹脂温度と保圧力のみを最適とし、他の成形条件を無視することにより、計算を簡略化する。まず、上記目標収縮率決定手段によって、目標とする製品寸法精度から目標収縮率を求める。上記製品寸法精度に基づいて、その寸法精度を有する製品を成形するために必要な樹脂の収縮率(目標収縮率)を求めることは、従来技術で可能である。次に、上記収縮率計算手段により計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように、上記樹脂温度変更手段により樹脂温度を変更する。この樹脂温度変更手段では、金型から製品を取りだしたときの製品の温度と外気温度との差が小さいと収縮率が低くなる性質を利用する。すなわち、樹脂温度を下げると、金型から製品を取り出したときの製品の温度と外気温度との差が小さくなり、収縮率が低くなる一方、樹脂温度を上げると、金型から製品を取り出したときの温度と外気温度との差が大きくなり、収縮率が高くなる。そこで、収縮率が目標収縮率より低い場合は樹脂温度を上げ、収縮率が目標収縮率より高い場合は樹脂温度を下げることにより、収縮率を目標収縮率と一致させる。しかしながら、樹脂温度がある温度以下になると、流動停止や未充填が発生し、成形ができなくなり、樹脂温度を下げることにより収縮率を低くするには限界がある。そこで、樹脂温度を下げることにより流動停止や未充填が発生し、収縮率を目標収縮率まで低くすることができない場合には、上記保圧力設定手段によって保圧力を変更することにより収縮率の変更を試みる。つまり、保圧力を上げると、金型内の密度が高くなり収縮率が低くなる一方、保圧力を下げると、金型内の密度が低くなり収縮率が高くなるので、収縮率が目標収縮率より高いときは保圧力を上げて、変更された保圧力に基づいて収縮率計算手段により計算される収縮率を目標収縮率と一致させるのである。したがって、この発明の射出成形条件決定装置によれば、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件を簡単にかつ短時間で決定できる。なお、上記保圧力変更手段において収縮率が目標収縮率よりも低いときは保圧力を下げる。
【0008】
また、この発明の射出成形条件決定方法は、プラスチック射出成形における樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定方法であって、目標とする製品寸法精度に基づいて目標収縮率を求める目標収縮率決定工程と、樹脂温度と保圧力に基づいて収縮率を計算する収縮率計算工程と、上記収縮率計算工程において計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように樹脂温度を変更する樹脂温度変更工程と、上記樹脂温度変更工程において樹脂温度を流動停止温度または未充填が発生する温度まで下げても上記収縮率が上記目標収縮率より高いとき、上記収縮率計算工程において計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように保圧力を変更する保圧力変更工程とを有することを特徴としている。
【0009】
上記構成の射出成形条件決定方法によれば、まず、上記目標収縮率決定工程において、目標とする製品寸法精度から目標収縮率を求める。次に、樹脂温度を変更して、変更された樹脂温度に基づいて収縮率計算工程によりシミュレーション等を用いて計算された収縮率を目標収縮率に近づける。そうして、計算された収縮率が目標収縮率より低い場合は樹脂温度を上げ、計算された収縮率が目標収縮率より高い場合は樹脂温度を下げることにより、収縮率を目標収縮率と一致させる。しかしながら、樹脂温度を流動停止温度や未充填が発生する温度まで下げても、収縮率を目標収縮率まで低くすることができない場合は、樹脂温度を流動停止温度や未充填が発生する温度以上にして、上記収縮率が目標収縮率より高いときは保圧力変更工程で保圧力を上げて、変更された保圧力に基づいて収縮率計算工程により計算された収縮率を目標収縮率と一致させる。したがって、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件を簡単にかつ短時間で決定できる。なお、上記保圧力変更工程において収縮率が目標収縮率よりも低いときは保圧力を下げる。
【0010】
また、この発明のプログラム記憶媒体は、請求項の射出成形条件決定方法を実行するプログラムを記憶したことを特徴としている。
【0011】
上記プログラム記憶媒体によれば、記憶されたプログラムに基づいてコンピュータを制御して、上記射出成形条件決定方法における目標収縮率決定工程,収縮率計算工程,樹脂温度変更工程および保圧力変更工程の処理を行うことによって、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件を簡単にかつ短時間で決定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法およびプログラム記憶媒体を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0013】
図1はこの発明の実施の一形態の最適な製品寸法精度を得るための樹脂温度と保圧力を計算する射出成形条件決定装置の構成図である。図1において、1は射出成形条件を決定するための各種条件を設定する目標収縮率決定手段を含む初期設定部、2は上記初期設定部1で設定された値を初期値として用いて収縮率を計算する収縮率計算手段としての初期値計算部、3は上記初期値計算部2により計算された収縮率(または第1収縮率データ格納部11に格納された収縮率)が目標収縮率に一致しているかを判定する第1終了判定部、4は上記初期値計算部2により計算された収縮率(または第1収縮率データ格納部11に格納された収縮率)と目標収縮率とを比較して、樹脂温度の値を変更する樹脂温度変更手段としての樹脂温度設定部、5は上記樹脂温度設定部4から出力された樹脂温度を格納する樹脂温度データ格納部、6は上記樹脂温度データ格納部5に格納された樹脂温度が流動停止温度以下であるか評価する流動停止温度評価部、7は上記樹脂温度データ格納部5に格納された樹脂温度により成形シミュレーションする第1成形シミュレーション部、8は上記第1成形シミュレーション部7から出力されたシミュレーション結果を格納する第1シミュレーション結果データ格納部、9は上記第1シミュレーション結果データ格納部8に格納されたシミュレーション結果が未充填を起こしているかどうかを評価する未充填評価部、10は上記第1シミュレーション結果データ格納部8から収縮率を取得する第1収縮率取得部、11は上記第1収縮率取得部10から出力された収縮率を格納する第1収縮率データ格納部、12は上記第1収縮率データ格納部11に格納された収縮率が改善しているか評価する第1改善評価部、13は上記第1成形シミュレーション部7により成形シミュレーションした回数が初期設定部1で設定された上限回数値を越えているか確認する第1計算回数確認部である。上記第1成形シミュレーション部7,第1シミュレーション結果データ格納部8および第1収縮率取得部10で収縮率計算手段を構成している。
【0014】
また、14は第2収縮率データ格納部20に格納された収縮率(または第1収縮率データ格納部11に格納された収縮率)と目標収縮率とを比較して、保圧力の値を変更する保圧力変更手段としての保圧力設定部、15は上記保圧力設定部14から出力された保圧力を格納する保圧力データ格納部、16は上記保圧力データ格納部15に格納された保圧力が最大保圧力以下であるか評価する保圧力評価部、17は上記保圧力データ格納部15に格納された保圧力を用いて成形シミュレーションする第2成形シミュレーション部、18は上記第2成形シミュレーション部17から出力されたシミュレーション結果を格納する第2シミュレーション結果データ格納部、19は上記第2シミュレーション結果データ格納部18から収縮率を取得する第2収縮率取得部、20は上記第2収縮率取得部19から出力された収縮率を格納する第2収縮率データ格納部、31は上記第2収縮率データ格納部20に格納された収縮率が改善しているか評価する第2改善評価部、32は上記第2成形シミュレーション部17および第1成形シミュレーション部7で成形シミュレーションした回数が初期設定部1で設定された上限回数値を越えているか評価する第2計算回数確認部、33は上記第2収縮率データ格納部20に格納された収縮率が目標収縮率に一致しているか評価する第2終了判定部である。上記第2成形シミュレーション部17,第2シミュレーション結果データ格納部18および第2収縮率取得部19で収縮率計算手段を構成している。
【0015】
次に、上記構成の射出成形条件決定装置により決定された射出成形条件を用いる対象として多数個取り平板金型モデルを説明する。
【0016】
図2は上記多数個取り平板金型への射出成形を説明する図である。図2において、21,22,23は金型、24,25,26はサブランナー、27はメインランナーである。図2に示すように、射出成形機(図示せず)より射出された溶融樹脂は、メインランナー27からサブランナー24,25,26に分岐し、流動して、金型21,22,23に夫々充填されて、所定の形状に固化する。図2において、PA1,PA2は金型21内の一方の隅と他方の隅の箇所を示し、PB1,PB2は金型22内の一方の隅Pと他方の隅の箇所を示し、PC1,PC2は金型23内の一方の隅と他方の隅Pの箇所を示している。
【0017】
この実施の形態は、メインランナー27を流動してサブランナー24,25,26に分岐して各金型21,22,23に充填される樹脂の樹脂温度と保圧力とを変更し、充填完了後の製品寸法精度を評価して最適な成形条件を求めるものである。
【0018】
図3,図4は上記射出成形条件決定装置において最適な製品寸法精度を得るための樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定処理の手順を示すフローチャートである。以下、図3,図4に従って上記射出成形条件決定装置の樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定処理を説明する。
まず、ステップS1において、初期設定部1により射出成形条件を決定するために用いる各種条件を設定する。具体的には、流動停止温度、最大保圧力、目標収縮率、成形シミュレーションの実行の上限回数を表す上限回数値、樹脂温度の初期値、保圧力の初期値等を設定する。なお、樹脂温度の初期値は、流動停止温度より高い値とし、保圧力の初期値は最大保圧力以下とする。
【0019】
次に、ステップS2に進み、初期設定部1で設定された樹脂温度の初期値と保圧力の初期値を用いて、初期値計算部2で収縮率を計算する。
【0020】
次に、ステップS3に進み、第1終了判定部3で上記収縮率が目標収縮率と一致している場合は処理を終了する。一方、ステップS3で第1終了判定部3で上記収縮率が目標収縮率と一致しなかった場合、ステップS4に進み、樹脂温度設定部4で収縮率が目標収縮率より高いか低いかを判断して、目標収縮率より収縮率が高ければ樹脂温度を下げ、逆に目標収縮率より収縮率が低ければ樹脂温度を上げて、樹脂温度を設定する。そうして設定された樹脂温度データ格納部5に樹脂温度を出力する。
【0021】
次に、ステップS5に進み、流動停止温度評価部6で樹脂温度データ格納部5に格納された樹脂温度が流動停止温度以下であるか評価し、樹脂温度が流動停止温度以下であれば、ステップS10(図4に示す)に進み、樹脂温度を流動停止温度以下にする直前の値に戻して、ステップS11に進む。一方、ステップS5で設定した樹脂温度が流動停止温度よりも高ければ、ステップS6に進み、第1成形シミュレーション部7によって樹脂温度データ格納部5に格納された樹脂温度を用いて成形シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果を第1シミュレーション結果データ格納部8に出力し、第1収縮率取得部10が第1シミュレーション結果データ格納部8から収縮率を取得する。そうして取得した収縮率を第1収縮率データ格納部11に出力する。
【0022】
図5は上記第1シミュレーション結果データ格納部8に格納されたシミュレーション結果の内容の一部である。簡単に説明すると、1,2行目には第1成形シミュレーション部7の情報が出力され、3,4行目にはデータ項目が出力され、5行目にはその単位が出力されている。データ項目は、列方向に左から剪断速度、剪断応力、流動方向、等価粘度、固化率、収縮率、密度、予想冷却時間、等価剪断速度、等価剪断応力の順に並んでいる。そして、6行目以降に成形シミュレーションから得た結果が3行単位でメッシュに対するエレメント(要素)毎に上記データ項目に対応して出力されている。3行単位で出力されるデータの1行目の左側の数字がエレメント番号である。
【0023】
この第1シミュレーション結果データ格納部8内の金型21,22,23のPA1,PA2,PB1,PB2,PC1,PC2のエレメント番号の収縮率が記述されているところを読み込み、PA1の収縮率とPA2の収縮率との平均を金型21における樹脂の収縮率とし、PB1の収縮率とPB2の収縮率との平均を金型22における樹脂の収縮率とし、PC1の収縮率とPC2の収縮率との平均を金型23における樹脂の収縮率とする。さらに、金型21における樹脂の収縮率、金型22における樹脂の収縮率、金型23における樹脂の収縮率のうちの最大の値を第1収縮率データ格納部11に出力する。なお、収縮率を読み込むエレメントは、上記PA1,PA2,PB1,PB2,PC1,PC2に限定されることなく、成形対象に応じた任意の場所を選択すればよい。
【0024】
次に、図3に示すステップS7に進み、未充填評価部9で未充填を起こしているかどうかを第1シミュレーション結果データ格納部8に格納されたシミュレーション結果から評価する。そして、ステップS7で未充填を起こしている場合、ステップS10(図4に示す)に進む。
【0025】
一方、ステップS7で未充填を起こしていない場合、ステップS8に進み、第1改善評価部12で前回計算した収縮率より今回計算した収縮率のほうが目標収縮率に近くなっているか評価する。そして、ステップS8で前回計算した収縮率より今回計算した収縮率のほうが目標収縮率に近くなっている場合は、改善していると評価し、ステップS9に進む。
【0026】
そして、ステップS9において、第1計算回数確認部13で成形シミュレーションした回数を上限回数値と比較し、上限回数値を上回っていたら終了し、上限回数値以下ならステップS3に戻る。
【0027】
一方、ステップS8で前回計算した収縮率より今回計算した収縮率が目標収縮率から逆に遠くなっている場合は、図4に示すステップS10に進み、樹脂温度を前回の値に戻してステップS11に進む。
【0028】
次に、ステップS11において、保圧力設定部14で収縮率が目標収縮率より高いか低いかを判断し、目標収縮率より収縮率が高ければ保圧力を上げ、逆に目標収縮率より収縮率が低ければ保圧力を下げて、保圧力を設定する。そうして設定された保圧力を保圧力データ格納部15に出力する。
【0029】
次に、ステップS12に進み、保圧力評価部16で保圧力データ格納部15が初期設定部1で設定した最大保圧力以下になっているか評価し、最大保圧力以下でなければ終了する。一方、ステップS12で最大保圧力以下ならばステップS13に進む。
【0030】
次に、ステップS13において、第2成形シミュレーション部17で樹脂温度データ格納部5に格納された樹脂温度および保圧力データ格納部15に格納された保圧力を用いて成形シミュレーションし、そのシミュレーション結果を第2シミュレーション結果データ格納部18に出力し、第2収縮率取得部19が第2シミュレーション結果データ格納部18から収縮率を取得する。そうして取得した収縮率を第2収縮率データ格納部20に出力する。
【0031】
図6は上記第2シミュレーション結果データ格納部18に格納されたシミュレーション結果の内容の一部である。簡単に説明すると、1,2行目には第2成形シミュレーション部17の情報が出力され、3,4行目にはデータ項目が出力され、5行目にはその単位が出力されている。データ項目は、列方向に左から剪断速度、剪断応力、流動方向、等価粘度、固化率、収縮率、密度、予想冷却時間、等価剪断速度、等価剪断応力の順に並んでいる。そして、6行目以降に成形シミュレーションから得た結果が3行単位でメッシュに対するエレメント(要素)毎に上記データ項目に対応して出力されている。3行単位で出力されるデータの1行目の左側の数字がエレメント番号である。
【0032】
この第2シミュレーション結果データ格納部18内の金型21,22,23のPA1,PA2,PB1,PB2,PC1,PC2のエレメント番号の収縮率が記述されているところを読み込み、PA1の収縮率とPA2の収縮率との平均を金型21における樹脂の収縮率とし、PB1の収縮率とPB2の収縮率との平均を金型22における樹脂の収縮率とし、PC1の収縮率とPC2の収縮率との平均を金型23における樹脂の収縮率とする。さらに、金型21における樹脂の収縮率、金型22における樹脂の収縮率、金型23における樹脂の収縮率のうちの最大の値を第2収縮率データ格納部20に出力する。
【0033】
なお、収縮率を読み込むエレメントは、上記PA1,PA2,PB1,PB2,PC1,PC2に限定されることなく、成形対象に応じた任意の場所を選択すればよい。
【0034】
次に、図4に示すステップS14において、第2改善評価部31で収縮率が改善しているか評価する。すなわち、前回計算した収縮率より今回計算した収縮率が目標収縮率に近づいているか評価するのである。そして、ステップS14で前回計算した収縮率より今回計算した収縮率が目標収縮率に近くなっている場合は、収縮率が改善していると評価し、ステップS15に進む。一方、ステップS14で逆に遠くなっている場合、すなわち、前回計算した収縮率よりも今回計算した収縮率と目標収縮率との差が大きい場合は、収縮率が改善していないと評価して処理を終了する。
【0035】
ステップS15において、第2計算回数確認部32で第1成形シミュレーション部7または第2成形シミュレーション部17で成形シミュレーションした回数を上限回数値と比較して、成形シミュレーションした回数が上限回数値を上回っていたら処理を終了し、成形シミュレーションした回数が上限回数値以下ならステップS16に進む。
【0036】
次に、ステップS16において、第2終了判定部33で第2収縮率データ格納部20に格納された収縮率が目標収縮率と一致した場合は処理を終了し、一致しなかった場合は、ステップS11に戻る。
【0037】
このように、実施の形態では、収縮率が目標収縮率と一致するか、流動停止温度より高くかつ未充填を起こさない最低の樹脂温度と最大保圧力と等しい保圧力を用いても収縮率が目標収縮率よりも大きいか、または、成形シミュレーションした回数が上限回数値を上回るまで、射出成形条件決定処理を繰り返す。
【0038】
したがって、上記射出成形条件決定装置では、樹脂温度と保圧力のみを最適とし、他の成形条件を無視することにより計算を簡略化して、目標とする寸法精度を有する製品を成形する成形条件を簡単にかつ短時間で決定することができる。
【0039】
また、上記実施形態では、射出成形条件決定装置について説明しているが、この発明によるプログラムの一部または全部をフロッピーディスクやCD(コンパクト・ディスク)−ROMまたは半導体メモリ等のプログラム記憶媒体に保管して、必要に応じて上記プログラムをパーソナルコンピュータ等の処理装置に読み込んで、実行させてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の射出成形条件決定装置および射出成形条件決定方法によれば、プラスチック射出成形において目標とする寸法精度を有する製品を成形する条件を簡単にかつ短時間で決定することができる。
【0041】
また、この発明のプログラム記憶媒体によれば、記憶されたプログラムによりコンピュータを制御して、プラスチック射出成形における樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定方法を実行することによって、目標とする寸法精度を有する製品を成形する条件を簡単にかつ短時間で決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の一形態の射出成形条件決定装置の構成図である。
【図2】図2は多数個取り平板金型への射出成形を説明する図である。
【図3】図3は上記射出成形条件決定装置の樹脂温度と保圧力を決定する処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は図3に続く上記射出成形条件決定装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図5は上記射出成形条件決定装置の第1シミュレーション結果データ格納部に格納されたシミュレーション結果の内容を示す図である。
【図6】図6は上記射出成形条件決定装置の第2シミュレーション結果データ格納部に格納されたシミュレーション結果の内容を示す図である。
【符号の説明】
1…初期設定部、
2…初期値計算部、
3…第1終了判定部、
4…樹脂温度設定部、
5…樹脂温度データ格納部、
6…流動停止温度評価部、
7…第1成形シミュレーション部、
8…第1シミュレーション結果データ格納部、
9…未充填評価部、
10…第1収縮率取得部、
11…第1収縮率データ格納部、
12…第1改善評価部、
13…第1計算回数確認部、
14…保圧力設定部、
15…保圧力データ格納部、
16…保圧力評価部、
17…第2成形シミュレーション部、
18…第2シミュレーション結果データ格納部、
19…第2収縮率取得部、
20…第2収縮率データ格納部、
21,22,23…金型、
24,25,26…サブランナー、
27…メインランナー、
31…第2改善評価部、
32…第2計算回数確認部、
33…第2終了判定部。

Claims (3)

  1. プラスチック射出成形における樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定装置であって、
    目標とする製品寸法精度に基づいて目標収縮率を求める目標収縮率決定手段と、
    樹脂温度と保圧力に基づいて収縮率を計算する収縮率計算手段と、
    上記収縮率計算手段により計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように樹脂温度を変更する樹脂温度変更手段と、
    上記樹脂温度変更手段において樹脂温度を流動停止温度または未充填が発生する温度まで下げても上記収縮率計算手段により計算される収縮率が上記目標収縮率より高いとき、
    上記収縮率と上記目標収縮率が一致するように保圧力を変更する保圧力変更手段とを備えたことを特徴とする射出成形条件決定装置。
  2. プラスチック射出成形における樹脂温度と保圧力を決定する射出成形条件決定方法であって、
    目標とする製品寸法精度に基づいて目標収縮率を求める目標収縮率決定工程と、
    樹脂温度と保圧力に基づいて収縮率を計算する収縮率計算工程と、
    上記収縮率計算工程において計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように樹脂温度を変更する樹脂温度変更工程と、
    上記樹脂温度変更工程において樹脂温度を流動停止温度または未充填が発生する温度まで下げても上記収縮率が上記目標収縮率より高いとき、上記収縮率計算工程において計算される収縮率と上記目標収縮率が一致するように保圧力を変更する保圧力変更工程とを有することを特徴とする射出成形条件決定方法。
  3. 請求項に記載の射出成形条件決定方法を実行するプログラムを記憶したことを特徴とするプログラム記憶媒体。
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