JP3619781B2 - 遊技装置の施錠装置およびホールコンピュータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ等の遊技装置の施錠装置およびこの施錠装置を管理するホストコンピュータに関し、詳しくは扉を物理的に閉鎖する錠本体とこれを非接触で解錠する鍵装置とからなる遊技装置の施錠装置およびその錠本体と信号のやり取りが可能なホールコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
旧来の施錠装置は、錠本体の鍵穴に鍵を挿入し、両者が接触した状態で物理的に解錠操作を行なうものが一般的である。カード状の鍵に数ビットのコードを示す穴を開けたり磁石を埋め込んだりした電子キーと称するものも存在するが、これらは、対応する鍵穴にカード等を差し込むことにより、開口部の位置や磁石の位置を検出し、正規の鍵として認識できれば電磁石やモータを駆動して解錠するものである。この場合、カードの複製は容易であることから、ドアの取り付けたパネルから多桁の数値を入力させる等の方法でセキュリティを確保している。
【0003】
一方、非接触で解錠操作可能な施錠装置は、自動車のドア用に用いられるなど用途が限定されているのが現状である。これは、ノイズによる誤操作の可能性が僅かでもあると、施錠装置としての信頼性は全く維持できず、そもそも施錠装置としての体をなさないからである。非接触で解錠操作を可能とする場合には、予め定めたコードを鍵装置から電波や超音波などで出力し、錠本体側の受信器がこれを受け、適正なコードであれば解錠する構成が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、鍵装置から解錠用のコードを発信する構成では、一つ一つの鍵装置に固有のコードを付与する必要があり、通常こうしたコードはPROMなどに書き込まれるから、鍵装置を入手すればコードを解析することが容易であり、信頼性に欠けるという問題があった。しかも、非接触で解錠操作を可能とする構成を採ると、鍵装置から解錠に必要なコードを外部の空間に発信することになり、解錠用のコードの解析は更に容易となってしまう。このため、鍵装置側から錠本体側に向かってコードを発信する形態の施錠装置では、鍵装置の不法な複製(いわゆる合い鍵の製作)を防止することが困難であった。
【0005】
従って、ホテルのドアなど不特定多数により扱われる施錠装置では、合い鍵の不法な複製の可能性を考慮して、所定期間毎に錠本体と鍵装置を取り替えるのが通常であり、多大の手間と装置の無駄を生じていた。
【0006】
本発明の施錠装置は、こうした問題を解決し、非接触で解錠可能でありながら、コードの解析や複製が事実上不可能な施錠装置を実現することを目的としてなされ、次の構成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のパチンコ等の遊技装置の施錠装置は、図1のブロック図に例示するように、
ホールに設けられた複数のパチンコ等の遊技装置PAの扉を物理的に閉鎖する錠本体M1と、該錠本体M1を非接触で解錠する鍵装置M3とからなる施錠装置であって、
前記各パチンコ等の遊技装置PAの錠本体M1は、ホストコンピュータM2に接続されており、
前記錠本体M1と前記鍵装置M3とは、光通信により、少なくとも解錠に要するコードをやり取りする送受信部OPを備え、
該送受信部OPを用いた該解錠のためのコードのやり取りに際して、前記錠本体M1から出力されるコードを識別して、該鍵装置M3が出力するコードにより該錠本体M1は解錠され、
前記錠本体M1と前記鍵装置M2における解錠に要するコードを書き換える際には、該書き換えを行なおうとする錠本体M1および鍵装置M3に、前記ホストコンピュータM2から新たなコードをそれぞれ送信すること
を要旨とする。
【0008】
かかる本発明のパチンコ等の遊技装置の施錠装置では、ホールに設けられた複数のパチンコ等の遊技装置の扉を閉鎖する錠本体M1の解錠は、鍵装置M3と錠本体M1側との相互のやり取りによって実現されるが、これは、光通信により、少なくも解錠に要するコードを送受信部OPを介してやり取りすることにより実現される。詳しくは、送受信部OPを用いた解錠のためのコードのやり取りに際して、錠本体M1から出力されるコードを識別して、鍵装置M3が出力するコードにより該錠本体M1は解錠される。しかも、この解錠に要するコードは書き換え可能であり、書き換えの際には、ホストコンピュータM2から錠本体M1および鍵装置M3に、新たなコードが送信される。
【0010】
以上説明したように本発明のパチンコ等の遊技装置の施錠装置では、非接触で少なくとも施錠を解くことができ、しかもホールに設置されたパチンコ装置の扉の錠本体を解錠するのに用いるコードを、ホストコンピュータM2から新たなコードを送信することで、書き換えることができるという優れた効果を奏する。この結果、解錠に要するコードを書き換える際には、いちいち錠本体を取り外したりする必要がない。しかも、解錠に際しては、錠本体から出力されるコードを識別して鍵装置が出力するコードにより錠本体が解錠される構成となっており、鍵装置は錠本体側とコードを交換して動作おり、本発明の施錠装置は、信頼性が高くしかも使い勝手が良い。
【0011】
ここで、鍵装置M3とやり取りされる各コードは光学的な信号として出力される構成をとることができる。光学的な信号によりやり取りを行なうことで、雑音に対して強くなり、しかも指向性を付与することができるため、施錠装置として好適である。
【0012】
かかるパチンコ等の遊技装置の施錠装置におけるホストコンピュータを、パチンコ等の遊技装置が設けられたホールを管理するホールコンピュータにおいて実現したホールコンピュータの発明がなされた。そのホールコンピュータは、
ホールに設けられた複数のパチンコ等の遊技装置を管理するホールコンピュータであって、
前記パチンコ等の遊技装置PAの扉に設けられて該扉を物理的に閉鎖する錠本体M1に信号を送信可能に接続される共に、
前記錠本体M1を非接触で解錠する鍵装置M3から、該鍵装置M3を特定するコードを入力し、該入力したコードに基づいて、解錠に要する新たなコードを生成し該鍵装置M3に出力して書き換える受発光部Nと
前記解錠に要するコードを書き換える際には、該書き換えを行なおうとする錠本体M1に、解錠に用いる前記新たなコードを送信する送信手段M4と
を備えたことを要旨とする。
【0013】
このホールコンピュータは、パチンコ等の遊技装置PAの扉に設けられてこれを閉鎖する錠本体M1に、信号を送信可能に接続されており、解錠に要するコードを書き換える場合には、錠本体M1を非接触で解錠する鍵装置M3から、該鍵装置M3を特定するコードを入力し、該入力したコードに基づいて、解錠に要する新たなコードを生成し、これを、発受光部Nを介して、鍵装置M3に出力すると共に、この書き換えを行なおうとする錠本体M1に、解錠に用いるこの新たなコードを送信する。即ち、扉を錠本体で閉鎖する構成のパチンコ等の遊技装置を備えたパチンコホールにおいて解錠のためのコードを変更することができ、信頼性は極めて高いものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を、その好適な実施例を用いて説明する。図2は、実施例としての施錠装置の構成例を示す斜視図、図3は錠本体側と鍵装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施例では、錠本体は、ホテルやパチンコ装置のドアや前扉1に埋め込まれており、小型モータ2により閂3を壁側の凹部5に挿入・離脱させる閂駆動機構7、鍵装置10と光通信により情報をやり取りすると共に閂駆動機構7を直接駆動する錠制御装置11から構成されている。錠制御装置11が埋め込まれた部位のドア1の表面には、開口部が二つ設けられており、この開口部に錠制御装置11の筐体に取り付けられた光通信用の発光部12と受光部13とが、臨んでいる。錠制御装置11が、応答コード出力手段と、解錠手段に相当する。尚、これらの閂駆動機構7および錠制御装置11には、図示しない電源ケーブルから駆動電源が供給されている。各扉(以下「ドア」という)1毎にこれらの錠制御装置11等が設けられており、全ての錠制御装置11は、通信ケーブル14を介して、ホストコンピュータ15と相互に通信可能に接続されている。
【0016】
尚、ドア1には、ドア1を開くためのハンドル17も設けられており、閂3が凹部5から離脱した状態でこのハンドル17を下方向に回転操作すれば、ラッチ駆動機構19によりラッチ20が壁側の凹部から抜けて、ドア1を開けることが可能となる。
【0017】
鍵装置10は、図2に示すように、断面正方形スティック形状の部材であり、一側面に操作ボタン21が設けられており、その同一面に、対応する装置番号が記入されている。図2には図示されていないが、先端には、光通信を行うための発光部23と受光部25とが設けられている(図3参照)。錠制御装置11の発光部12および鍵装置10の発光部23は、赤外光を発信するLEDを用いて構成されており、その受光部13および受光部25は、赤外光に感じるフォトダイオードを用いて構成されている。
【0018】
錠制御装置11と鍵装置10の内部構成について説明する。図3に示すように、錠制御装置11は、制御プログラムを記憶したROMおよび作業用のRAMを内蔵し入出力ポートを備えたワンチップマイクロプロセッサ(以下、MPUと呼ぶ)31、この施錠装置に固有の応答コードを記憶するEEPROM33を備える。一方、鍵装置10は、錠制御装置11と同様、MPU41とEEPROM43とから構成されている。MPU31,MPU41は、その出力ポートを介して発光部12,発光部23を直接駆動し、位相変調のかかった信号を出力することができる。また、入力ポートをセンスして、互いに相手方の出力する信号を読み取ることができる。
【0019】
錠制御装置11と鍵装置10のEEPROM33,43には、ホストコンピュータ15により同時に同一の応答コードが書き込まれるが、書き込みの手法については、後述する。また、鍵装置10のMPU41は、操作ボタン21の操作を割込信号源としており、操作ボタン21が操作されると図4に示す操作ボタン割込ルーチンを実行する。MPU41は、受光部25からの信号を読み取り、発光部23を制御して、錠制御装置11との通信を実現する。
【0020】
一方、錠制御装置11のMPU31は、受光部13からの信号を読み取り発光部12を制御して鍵装置10との通信を実現する。MPU31は、図5に示す応答コード処理ルーチンを定常的に実行している。MPU31は、受光部13からの信号を割込信号として扱うこともでき、割込マスクが解除された場合には、図6に示す割込処理ルーチンを実行する。各図に示した処理は、互いにやり取りするコードを参照し合って行なわれるので、逐次参照図面を変えて以下説明するが、理解の便を図るため、図4のフローチャートに示した各ステップを400番台の数字で、図5のフローチャートに示した各ステップを500番台の数字で、図6のフローチャートに示した各ステップを600番台の数字で、各々示すものとする。
【0021】
使用者が鍵装置10を持ってドア1の前に至り、発光部23,受光部25をドア1側に向けて操作ボタン21を押す。操作ボタン21の操作を受けて、鍵装置10のMPU41は、図4に示す割込処理を開始し、まず呼出コードCを出力する処理を行なう(ステップS400)。続いて、受光部25から信号を入力し(ステップS410)、所定時間の経過内に信号の入力がないと判断されて(ステップS420)、「RTN」に抜けて本割込ルーチンを終了するまで、信号を入力する処理(ステップS410)およびヘッダが検出されるか否かの判断(ステップS430)を繰り返す。
【0022】
ドア1側の錠制御装置11のMPU31は、図5に示す応答コード処理ルーチンを常時実行しており、受光部13への信号の入力を絶えず監視している(ステップS500)。従って、鍵装置10から呼出コードCが出力されると、これを検出し(ステップS505)、1から100までの間の整数の乱数を発生させてこれを変数Xに代入する処理を行なう(ステップS510)。更に、変数nを初期化するために値1を代入し(ステップS515)、フラグFに値0をセットする処理を行なう(ステップS520)。
【0023】
続いて、乱数を代入した変数Xが変数nの値に等しいか否かの判断を行なう(ステップS530)。変数nは後述するように、初期値1から順次インクリメントされるので、いずれ変数Xと等しくなると考えられる。変数Xとnとの値が等しくない場合には、ダミーデータとして値0から2の20乗までの範囲の整数の乱数を生成し、これを変数Rに代入する処理を行なう(ステップS540)。2の20乗個の整数の内の一つをランダムに選択するので、その値が予めEEPROM33に記憶されたこの施錠装置の固有のコードに等しくなる確率は低いが、一致する可能性も存在するのでこれをチェックし(ステップS545)、一致していなければ、この変数RにヘッダHを付けて応答コードとし、発光部12を駆動して出力する処理を行なう(ステップS550)。
【0024】
その後、変数nを値1だけインクリメントし(ステップS555)、変数nが値100を越えたか否かの判断を行なって(ステップS560)、値100を越えるまでステップS530以下の処理を繰り返す。何度かダミーデータRを応答コードとして出力している内に、変数nの値は次第に大きくなって変数Xに等しくなるタイミングか必ず存在する。この時、処理はステップS570に移行し、ヘッダを付けて、予め錠制御装置11のEEPROM33に記憶されたこの錠制御装置11と鍵装置10の組合わせに固有の応答コード(以下、これを固有コードと呼ぶ)Dを発光部12を駆動して出力する処理を行なう。
【0025】
固有コードDを出力した後、フラグFに値1をセットし(ステップS575)、変数nを値1だけインクリメントして(ステップS555)、変数nが値100を越えるまで、上述したステップS530からの処理を繰り返す。従って、これらの処理が繰り返されることにより、固有コードDをランダムな位置に備えた100個の応答コードが出力されることになる。なお、フラグFに値1をセットするのと同時に、MPU31は、受光部13からの信号入力を割込信号として受付可能とする。この状態で、鍵装置10から何らかの信号が入力されると、図6に示す信号入力割込処理ルーチンが起動されるが、この処理については、後述する。
【0026】
このように錠制御装置11が鍵装置10からの呼出コードを受けて応答コードを出力する処理を行なっている間、鍵装置10は、受光部25をセンスして信号を読み取っている(図4参照、ステップS410)。信号を読み取ってヘッダ部を検出すると(ステップS430)、続いてヘッダに続く応答コードを読み取る処理を行なう(ステップS440)。応答コードを読み取ると、次にこのコードか自己の記憶している固有コードに一致するか否かを判断する(ステップS450)。ヘッダが検出されないか(ステップS430)、読み取ったコードが自己の固有コードに一致しない場合には、信号の入力(ステップS410)から処理を繰り返す。なお、本実施例のステップS450では、両者が一致するか否かを直接判断しているが、両者が予め定めた対応関係にあるか否かの判断とすることもできる。
【0027】
錠制御装置11が100回に亘って送り出した応答コードの内、いずれかのコードが鍵装置10のPROM43に記憶した固有コードに一致すれば(ステップS450)、鍵装置10は、次に認識コードSを生成する処理を行なう(ステップS460)。認識コードの生成には、様々な手法が考えられる。予め定めたコードであっても良いし、錠制御装置11から受け取った応答コードに基づいて生成されるコードでも良い。後者の手法としては、例えば予め定義した関数を用いて受け取った応答コードを変換し、これを認識コードとするもの、応答コードをπ等の常数の桁数の指定に用いここから所定範囲の値を認識コードとするもの、応答コードの所定桁数目を変換用常数として用いて変換を行なうもの、等を考えることができる。
【0028】
こうして生成した認識コードは、発光部23により外部に出力される(ステップS470)。その後、ステップS410に戻って信号入力からの処理を繰り返すが、錠制御装置11からの信号が所定時間に亘って入力されない状態となれば、やがてステップS420での判断は「NO」となり、「RTN」に抜けて本ルーチンを終了する。
【0029】
鍵装置10から認識コードが出力されると、通常は受光部13への信号入力による割込が許可されているため(図5、ステップS575)、図6に示す信号入力割込処理ルーチンが起動される。この処理が起動されると、まず一連のコードを入力する処理を行ない(ステップS600)、入力したコードが正しくコードとして認識できるか否かを判断する(ステップS610)。コードとしての体をなさないノイズ等も入力する可能性があるからである。コードでなければそのまま「RTN」に抜けて本ルーチンを一旦終了する。
【0030】
入力した信号がコードであると認識できれば、次にフラグFが値1であるか否かの判断を行なう(ステップS620)。割込入力が許可されていれば通常フラグFは値1にセットされているはずであるが、念のためチェックを行なうのである。フラグFが値1でないにもかかわらず、認識コードの受付を行なっていたのであれば、何らかの不正が行なわれている可能性があるとして、通信ケーブル14を介してホストコンピュータ15にこれを通知する処理を行ない(ステップS625)、そのまま「RTN」に抜けて本ルーチンを一旦終了する。
【0031】
一方、フラグFが値1であれば、続いて入力したコードが認識コードとして正しいか否かの判断を行ない(ステップS630)、正しくなければホストコンピュータ15に通知し(ステップS625)、正しければ閂駆動機構7のモータ2を駆動して、ドア1の解錠を行なう(ステップS640)。その後、フラグFを値0にリセットし(ステップS650)、本ルーチンを終了する。なお、フラグFを値0にリセットすると、割込の起動要求はマスクされ、信号入力割込処理ルーチン(図6)は起動できなくなる。
【0032】
以上説明した信号入力割込処理ルーチンは、図5に示した応答コード処理ルーチンのステップS530ないしS560が繰り返し実行され、鍵装置10と錠制御装置11とからなる施錠装置毎に定められた固有コードを出力してフラグFに値1をセットした直後から実行可能となる。従って、図5に示した応答コード処理ルーチンが、ステップS560における条件判断(n>100)により、繰り返しの処理を抜けたとき、それまでに正しい認識コードが鍵装置10から出力されていればフラグFは値0にリセットされていることになる(図6、ステップS650)。他方、鍵装置10から何らかのコードが所定時間以内に出力されていないか、誤ったコードが出力されている場合には、フラグFは値1のまま維持されている。従って、フラグFの値を判別し(ステップS580)、フラグFが値1であれば、何らかの異常が生じたとしてこれをホストコンピュータ15に通知する(ステップS585)。フラグFが値1でなければそのまま「END」に抜けて処理を終了する。
【0033】
以上説明した鍵装置10と錠制御装置11とのコードのやり取りを図7に示す。図示するように、鍵装置10の操作ボタン21を操作すると、鍵装置10の発光部12から呼出コードが出力される。この呼出コードを受け付けて、錠制御装置11は、応答コードとして、ランダムな99個のコードとこの組の施錠装置に固有なただ一つの固有コードとをヘッダを付けて出力する。ランダムなコードに対する固有コードの位置は、乱数によって決定され、操作ボタン21の操作毎に異なる。従って、外部から両者のやり取りするコードをモニタしても、どれが固有のコードかを知ることは容易ではない。なお、固有コード自体が毎回同一であると、その位置を変えても検出可能であるため、2の20乗の値の所定範囲の複数桁のみを有効とし、毎回その桁数の範囲外の値を変更して出力する構成とすることも好適である。
【0034】
固有のコードが出力されると、鍵装置10はこのコードを受け取り、認識コードSを生成して、これを出力する。この認識コードSを受け取って、錠制御装置11は、認識コードが正しいコードであれば、ドア1の施錠を解錠する。なお、認識コードが誤っていたり、応答がないような場合には、ホストコンピュータ15に通知を行なうが、不正に複製した鍵装置の使用による不法侵入などの場合等が有り得る。そこで、ホストコンピュータ15は警告を出して、警備員などの派遣といった対応を指示する。
【0036】
このように、本実施例の施錠装置によれば、非接触でドア1の解錠ができるので、利用者にとっては扱いが簡単である上、解錠に際しては、鍵装置10と錠制御装置11とがコードをやり取りし、正規の組合わせであることを確認してからドア1の施錠を解くので、信頼性が極めて高いという利点が得られる。特に、本実施例の施錠装置は、やり取りするコードが2の20乗の数値として定義しているので、単純に総ての組合わせを試して解錠することは時間的に不可能であり、更にコードをやり取りして確認を取っているので、鍵装置10を複製することが実質的にできない。
【0037】
本実施例の鍵装置10と錠制御装置11とは、施錠装置の固有のコードをEEPROM33およびEEPROM43に記憶している。従って、このコードを書き直すことで、解錠に必要なコードを容易に変更することができる。次に、EEPROM33,EEPROM43の内容を書き直す構成について、説明する。図8は、ホストコンピュータ15の内部構成を簡略に示すと共に、鍵装置10とのデータのやり取りの様子を示すブロック図である。
【0038】
図示するように、ホストコンピュータ15には、周知のCPU101,ROM102,RAM103,入出力ポート105が備えられており、この入出力ポート105には、光通信用の受光部113および発光部112が接続されている。この受光部113および発光部112は、錠制御装置11の受光部13および発光部12と同一のものである。従って、図示するように、鍵装置10をこの受光部113および発光部112の対向する位置に配置すれば、鍵装置10とホストコンピュータ15との間で光通信を行なうことが可能である。
【0039】
鍵装置10からホストコンピュータ15への通信は、例えば操作ボタン21を所定時間以上押し続けたり、図3に示したように、ピンホールを介してリセットボタン45を操作した場合に、開始するように構成することができる。ここでは、操作ボタン21を所定時間以上押し続けた場合に、鍵装置10が図9に示すコード初期化処理ルーチンを開始する構成としている。
【0040】
このルーチンを開始すると、鍵装置10は、ホストコンピュータ15に対してどの鍵装置10が通信を行なうかを知られるために、それまでEEPROM43に記憶していた呼出コードと認識コードをホストコンピュータ15に出力する処理を行なう(図9、ステップS700)。なお、認識コードを、所定のアルゴリズムで生成しているような場合には、認識コードに代えて固有コードに対応するコードでも差し支えない。もとより、呼出コードだけでもよい。
【0041】
鍵装置10は、これらのコードを出力した後、次にホストコンピュータ15からの信号を入力する処理を行なう(ステップS710)。鍵装置10は、ホストコンピュータ15から新たなコードを受信完了するまで、信号入力の処理を繰り返す(ステップS710,720)。その後、ホストコンピュータ15から新たなコードを受け取れば、これをその鍵装置10を特定するための新たな固有コードとしてEEPROM43に書き込む処理を行なって(ステップS730)、本ルーチンを終了する。なお、鍵装置10が、固有コードがそのまま一致したとき予め記憶した認識コードを出力する構成をとっている場合には、新たな固有コードのみならず新たな認識コードも受け取るものとすることができる。
【0042】
一方、ホストコンピュータ15は、鍵装置10からの信号を読み取って呼出コードおよび認識コードを入力する(図10、ステップS750)。続いて、ホストコンピュータ15はROM102に記憶したテーブルを参照して、鍵装置10と錠制御装置11との新たな固有コードを決定する処理を行なう(ステップS760)。このテーブルは、装置番号と施錠装置の固有コードとの対応を記憶しているものであり、固有コードが重複しないようテーブルを参照するのである。
【0043】
ホストコンピュータ15は、決定した新たな固有コードを発光部112を制御して外部に出力する(ステップS770)。と同時に、ホストコンピュータ15は、通信ケーブル14を介して、ドア1の錠制御装置11に同一のコードを送出する(ステップS780)。ホストコンピュータ15は、鍵装置10から呼出コードを受け取ることで、この鍵装置10がどの錠制御装置11に対応したものかを特定することができるので、そのドア1の錠制御装置11にコードを送ることは容易である。なお、錠制御装置11は、受け取ったコードを、EEPROM33に書き込む。
【0044】
この結果、鍵装置10をホストコンピュータ15の受光部113,発光部112の前において操作ボタン21を操作するだけで、鍵装置10と錠制御装置11との解錠用コードを新たな番号に変更することができる。しかも、この時、新たなコードは一切外部に表示されず、換言すれば、コードの更新操作をする操作者にも知らされずに更新が行なわれるので、信頼性が極めて高いという特徴がある。また、固有コードの更新が極めて容易であり、従来のような施錠装置の全体の取り替えといった手間を一切要しない。この結果、解錠用のコードの変更を従来より頻繁に行なうことができ、この点でも信頼性を高めることができる。
【0045】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明の施錠装置はこうした実施例に何等限定されるものではなく、例えば鍵装置により解錠のみならず施錠も可能とした構成、錠本体側が解錠のための正規の認識コードを受け取ったときLEDを点灯する等の表示手段を備えた構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0046】
本実施例では、固有コード等を記憶するのに、EEPROMを用い鍵装置10,錠制御装置11からPROMを取り外すことなくコードを書き直す構成をとったが、PROMを取り外して書込を行なうのであれば、通常のPROMやヒューズROMなどを用いることも可能である。この場合、PROMを持ち出して複製することが考えられるが、鍵装置10において認識コードを生成する際、認識コード生成用のアルゴリズムを読出防止機構を備えたCPU内のマスクROMに記憶しておけば、例えPROMを不法に持ち出して固有コードを複製しても、解錠させることはできない。CPU側を複製しない限り、正しい認識コードを出力することができないからである。
【0047】
同様に、錠制御装置11から受け取った応答コード中に鍵装置10に対応する固有コードが存在するか否かの判断をする場合、両者の単純な一致を見るのではなく、錠制御装置11から送られた固有コードを所定のアルゴリズムで変換してから鍵装置10に記憶した固有コードとの一致をチェックするものとし、この変換のアルゴリズムを同じく読出防止機構を備えたマスクROM内に記憶しておけば、CPU側の複製ができない限り、合い鍵を作ることはできず、十分な信頼性を確保することができる。なお、これらの場合には、装置全体の信頼性が向上するから、固有コードの桁数を減らし数桁程度にすることも差し支えない。
【0048】
他方、この施錠装置の書込装置は、パチンコ装置の扉に適用した場合には、ホールの監視室等に設置すれば良い。更に、本実施例では、施錠装置が不審な信号入力を検出した場合には、ホストコンピュータ15に通知を行なうが、この通知により監視用カメラを動作させたり、ビデオへの収録を開始させるといった構成も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成を例示するブロック図である。
【図2】本発明の一実施例である施錠装置の使用状態を示す斜視図である。
【図3】実施例の施錠装置を構成する鍵装置10と錠制御装置11との概略構成を示すブロック図である。
【図4】鍵装置10における操作ボタン割込ルーチンの概要を示すフローチャートである。
【図5】錠制御装置11における応答コード処理ルーチンの概要を示すフローチャートである。
【図6】同じく錠制御装置11における信号入力割込処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】鍵装置10と錠制御装置11とのコード情報のやり取りの様子を示すタイミングチャートである。
【図8】応答コード書込装置を構成するホストコンピュータ15の要部を示すブロック図である。
【図9】応答コードの更新のための鍵装置10側の手順を示すコード初期化処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】同じくホストコンピュータ15側の手順を示すホスト側コード初期化処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ドア
2…小型モータ
3…閂
5…凹部
7…閂駆動機構
10…鍵装置
11…錠制御装置
12…発光部
13…受光部
14…通信ケーブル
15…ホストコンピュータ
17…ハンドル
19…ラッチ駆動機構
20…ラッチ
21…操作ボタン
23…発光部
25…受光部
31…MPU
33…EEPROM
41…MPU
43…EEPROM
45…リセットボタン
101…CPU
102…ROM
103…RAM
105…入出力ポート
112…発光部
113…受光部
Claims (3)
- ホールに設けられた複数のパチンコ等の遊技装置の扉を物理的に閉鎖する錠本体と、該錠本体を非接触で解錠する鍵装置とからなる遊技装置の施錠装置であって、
前記各パチンコ等の遊技装置の錠本体は、ホストコンピュータに接続されており、
前記錠本体と前記鍵装置とは、光通信により、少なくとも解錠に要するコードをやり取りする送受信部を備え、
該送受信部を用いた該解錠のためのコードのやり取りに際して、前記錠本体から出力されるコードを識別して、該鍵装置が出力するコードにより該錠本体は解錠され、
前記錠本体と前記鍵装置における解錠に要するコードを書き換える際には、該書き換えを行なおうとする錠本体および前記鍵装置に、前記ホストコンピュータから新たなコードをそれぞれ送信する遊技装置の施錠装置。 - 前記ホストコンピュータからの新たなコードの送信する際、該ホストコンピュータは、該鍵装置を識別する呼出コードを入力し、該呼出コードに基づいて、前記解錠に要する新たなコードを生成する請求項1記載の遊技装置の施錠装置。
- ホールに設けられた複数のパチンコ等の遊技装置を管理するホールコンピュータであって、
前記パチンコ等の遊技装置の扉に設けられて該扉を物理的に閉鎖する錠本体に信号を送信可能に接続されると共に、
前記錠本体を非接触で解錠する鍵装置から、該鍵装置を特定するコードを入力し、該入力したコードに基づいて、解錠に要する新たなコードを生成し該鍵装置に出力して書き換える受発光部と
前記解錠に要するコードを書き換える際には、該書き換えを行なおうとする錠本体に、解錠に用いる前記新たなコードを送信する送信手段と
を備えたホールコンピュータ。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2001011676A JP3619781B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 遊技装置の施錠装置およびホールコンピュータ |
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