JP3619187B2 - 流量制御装置と流量制御方法 - Google Patents

流量制御装置と流量制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスの流量を調整するための流量制御装置と流量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造装置等のガス供給システムにおいては、ガスの流量をコントロールするために、例えば、サーマル式マスフローコントローラ、ソニック型フローコントローラ、コリオリ式フローコントローラ、羽根車式フローコントローラ、超音波式フローコントローラ、カルマン渦式フローコントローラなどを使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらを使用してガスの流量をコントロールするためには、例えば、サーマル式マスフローコントローラでは、細いパイプを流路として使用する必要があるので、かかるパイプに目詰まりが発生するおそれがあり、また、コントロールするガスの流量レンジに応じて、バイパス流路の大きさを変えなければならなかった。また、ソニック型フローコントローラでは、極小なオリフィスを使用する必要があるので、デッドボリュームが生じてガスの置換性が悪く、また、コントロールするガスの流量レンジに応じて、オリフィス径の大きさを変えなければならなかった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、細いパイプや極小なオリフィスなどトラブルの要因となる測定子を不要とするとともに、部品の大きさを変更することなく、コントロール可能なガスの流量レンジをより広くした流量制御装置と流量制御方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、ガス源に接続された遮断弁と、前記遮断弁に接続された比例弁と、前記遮断弁と前記比例弁の間のガス充填容積と、前記ガス充填容積の圧力を計測する圧力センサーと、を備える流量制御装置であって、前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する際に、前記圧力センサーで計測された前記ガス充填容積の圧力に基づいて、前記比例弁の開度を操作し、前記ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガスの状態方程式PV=nRTで表されるPの制御でnを調整することを利用して、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を調整すること、を特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載する流量制御装置であって、前記ガス充填容積の温度を計測する温度センサーを備え、前記温度センサーで計測された前記ガス充填容積の温度に基づいて、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を体積流量に変更すること、を特徴としている。
【0007】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載する流量制御装置であって、前記ガス充填容積の圧力勾配を常に一定に制御すること、を特徴としている。
【0008】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する流量制御装置であって、半導体製造装置で使用されること、を特徴としている。
【0009】
また、請求項5に係る発明は、ガス源に接続された遮断弁と、前記遮断弁に接続された比例弁と、前記遮断弁と前記比例弁の間のガス充填容積と、前記ガス充填容積の圧力を計測する圧力センサーと、を備える流量制御方法であって、前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する際に、前記圧力センサーで計測された前記ガス充填容積の圧力に基づいて、前記比例弁の開度を操作し、前記ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガスの状態方程式PV=nRTで表されるPの制御でnを調整することを利用して、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を調整すること、を特徴としている。
【0010】
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載する流量制御方法であって、前記ガス充填容積の温度を計測する温度センサーを備え、前記温度センサーで計測された前記ガス充填容積の温度に基づいて、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を体積流量に変更すること、を特徴としている。
【0011】
また、請求項7に係る発明は、請求項5又は請求項6に記載する流量制御方法であって、前記ガス充填容積の圧力勾配を常に一定に制御すること、を特徴としている。
【0012】
また、請求項8に係る発明は、請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載する流量制御方法であって、半導体製造装置で使用されること、を特徴としている。
【0013】
このような特徴を有する本発明の流量制御装置及び流量制御方法は、以下に説明するようにして、ガスの体積流量を調整する。
すなわち、遮断弁及び比例弁が閉状態にあるときに、遮断弁の開閉動作を行うと、遮断弁と比例弁の間のガス充填容積の圧力が上昇する。このとき、ガス充填容積に詰め込まれたガスの状態方程式は、以下の式(1)である。
PV=nRT … 式(1)
尚、「P」は、ガス充填容積に詰め込まれたガスの圧力である。また、「V」は、ガス充填容積に詰め込まれたガスの体積であるが、ここでは、ガス充填容積の容積である。また、「n」は、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数である。また、「R」は気体定数である。また、「T」は、ガス充填容積に詰め込まれたガスの絶対温度である。
【0014】
そして、式(1)を時間微分して変形すると、以下の式(2)となる。
ΔP/Δt=(Δn/Δt)×(RT/V) … 式(2)
従って、「RT/V」が一定である場合又は一定であるとみなすことができる場合には、式(2)により、「Δn/Δt」は、「ΔP/Δt」と比例関係にある。つまり、遮断弁及び比例弁が閉状態にあるときに、遮断弁の開閉動作を行った後、さらに、比例弁の開度を操作して、圧力センサーで計測されたガス充填容積の圧力に基づき、ガス充填容積に詰め込まれたガスの圧力勾配(ΔP/Δt)を制御すれば、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数変化(Δn/Δt)、ひいては、比例弁から流出されるガスの質量流量Q(=−(Δn/Δt)×M)を調整することができる。
尚、「M」は、ガスの分子量である。
【0015】
さらに、比例弁から流出されるガスの質量流量Qは、以下の式(3)より、体積流量Q´に変更できる。
Q´=(Q/M)×(RT/P) … 式(3)
従って、温度センサーで計測されたガス充填容積の温度に基づいて、比例弁から流出されるガスの質量流量Qを体積流量Q´に変更できる。
【0016】
すなわち、本発明の流量制御装置と流量制御方法においては、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際に、圧力センサーで計測されたガス充填容積の圧力に基づいて、比例弁の開度を操作し、ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数変化、ひいては、比例弁から流出されるガスの質量流量を調整しているので、従来技術のものとは異なって、細いパイプや極小なオリフィスなどトラブルの要因となる測定子が不要となり、さらに、コントロール可能なガスの流量レンジはガス充填容積に充填されたガスの量で決まるので、従来技術のものと比べれば、部品の大きさを変更することなく、コントロール可能なガスの流量レンジをより広くすることができる。
【0017】
また、本発明の流量制御装置と流量制御方法においては、上述したように、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際に、圧力センサーで計測されたガス充填容積の圧力に基づいて、比例弁の開度を操作し、ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数変化、ひいては、比例弁から流出されるガスの質量流量を調整しているので、(1)ガスの乱流に影響されることがなく、ガスの乱流を強制的に抑える層流管などの装置が不要となり、(2)ガスの圧力や種類が制限されることがなく、上流側に設置されるレギュレータなどの装置が不要となって、構成パーツがシンプルになる。
【0018】
特に、本発明の流量制御装置と流量制御方法において、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際中に、ガス充填容積の圧力勾配を一定に制御させれば、比例弁から流出されるガスの質量流量や体積流量の制御装置として機能する。
【0019】
また、半導体製造装置では、腐食性ガスが使用され、ガス置換が行われ、ガス流路の切換などに遮断弁を使用することが多いので、本発明の流量制御装置と流量制御方法を半導体製造装置で使用すれば、(3)細いパイプや極小なオリフィスなどの測定子を使用しないので、腐食による目詰まりなどの異常が発生せず、(4)デッドボリュームがないので、ガス置換を確実に実行でき、(5)遮断弁や比例弁をガス流路の切換などに流用することにより、ガス流路の切換などに使用するための遮断弁を削減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図4に、流量制御装置1の概要を示す。図4では、流量制御装置1は、手動弁11と、遮断弁12、ガス充填容積13、圧力センサー14、温度センサー15、比例弁17、コントローラ19などから構成されている。この点、遮断弁12と、圧力センサー14、温度センサー15、比例弁17は、コントローラ19に接続されている。従って、遮断弁12の開閉動作及び比例弁17の開度は、コントローラ19でそれぞれ制御することができる。また、圧力センサー14は、ガス充填容積13に対して設けられており、ガス充填容積13の圧力を電気信号に変換するものである。さらに、温度センサー15は、ガス充填容積13に対して設けられており、ガス充填容積13の温度を電気信号に変換するものである。従って、コントローラ19は、圧力センサー14及び温度センサー15を介して、ガス充填容積13の圧力や温度を検出することができる。
【0021】
また、ここで、ガス充填容積13とは、遮断弁12及び比例弁17がともに閉状態にあるときに、遮断弁12と比例弁17との間に形成される密閉空間をいう。具体的に言えば、例えば、図5に示すように、遮断弁12と比例弁17との間を、遮断弁12や、圧力センサー14、比例弁17などの各ブロック機器と、各流路ブロック21,22,23,24とで構成する場合には、遮断弁12のベースブロック12Bの出口側流路と、流路ブロック22の流路、圧力センサー14のベースブロック14Bの流路、流路ブロック23の流路、比例弁17のベースブロック17Bの入口側流路などが、ガス充填容積13に相当することになる。尚、図4では、ガス充填容積13の存在を強調するため、ガス充填容積13は、上記の定義とは若干異なる記載がなされている。
【0022】
また、流量制御装置1は、図4に示すように、半導体製造装置に組み込まれており、この点、手動弁11の上流側は、加圧されたプロセスガス源に接続されており、また、比例弁17の下流側は、真空引きされた真空槽に接続されている。そして、図4の流量制御装置1は、コントローラ19によって、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度操作を行うことにより、例えば、0.1〜100L/minのプロセスガスを真空槽へ供給する。
【0023】
このとき、図4の流量制御装置1では、コントローラ19において、圧力センサー14で計測されたガス充填容積13のプロセスガスの圧力Pに基づいて、比例弁17の開度を操作し、例えば、図2に示すように、ガス充填容積13の圧力勾配ΔP/Δtを一定に制御することにより、比例弁17から流出されるガスの質量流量Qを調整している。さらに、温度センサー15で計測されたガス充填容積13のプロセスガスの温度Tに基づいて、比例弁17から流出されるガスの質量流量Qから体積量流量Q′を求めている。
【0024】
具体的に言えば、遮断弁12及び比例弁17が閉状態にあるときに、遮断弁12の開閉動作を行うと、遮断弁12と比例弁17の間のガス充填容積13の圧力が上昇する。このとき、例えば、図2に示すように、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスの圧力をPとし、また、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスの絶対温度をTとすると、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスの状態方程式は、以下の式(1)である。
PV=nRT … 式(1)
尚、「V」は、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスの体積であるが、ここでは、ガス充填容積13の容積である。また、「n」は、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスのモル数である。また、「R」は気体定数である。
【0025】
そして、式(1)を時間微分して変形すると、以下の式(2)となる。
ΔP/Δt=(Δn/Δt)×(RT/V) … 式(2)
従って、「RT/V」が一定である場合又は一定であるとみなすことができる場合には、式(2)により、「Δn/Δt」は、「ΔP/Δt」と比例関係にある。つまり、図2に示すように、遮断弁12及び比例弁17が閉状態にあるときに、遮断弁12の開閉動作を行った後、さらに、比例弁17の開度を操作して、圧力センサー14で計測されたガス充填容積13の圧力に基づき、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスの圧力勾配(ΔP/Δt)を制御すれば、ガス充填容積13に詰め込まれたガスのモル数変化(Δn/Δt)、ひいては、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Q(=−(Δn/Δt)×M)を調整することができる。
尚、「M」は、プロセスガスの分子量である。
【0026】
さらに、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qは、以下の式(3)より、体積流量Q´に変更できる。
Q´=(Q/M)×(RT/P) … 式(3)
従って、温度センサー15で計測されたガス充填容積13の絶対温度に基づいて、比例弁17から流出されるガスの質量流量Qを体積流量Q´に変更できる。
【0027】
次に、図4の流量制御装置1が実施する流量制御方法の一例について、図1に基づいて説明する。図1に示す流量制御方法は、流量制御装置1のコントローラ19により行われるフィードバック制御である。すなわち、先ず、S10において、比例弁17から流出されるプロセスガスの体積流量Q′が、「流量指令値」として入力される。
【0028】
そして、S11においては、「流量指令値」を実現する際の、ガス充填容積13のプロセスガスの圧力勾配ΔP/Δtが計算され、「換算圧力勾配」として取得される。
具体的に言えば、例えば、「流量指令値」が体積流量Q′として0.1L/min(標準状態)である場合に、ガス充填容積13の容積Vが0.05L、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスの温度Tが20℃であるときは、式(2),(3)より、1気圧換算で、以下の式(A)が成立する。
0.1/60=(0.05/0.1013)×ΔP/Δt … 式(A)
従って、式(A)により、ΔP/Δtは0.0034(MPa/sec)となり、その値が「換算圧力勾配」とされる。
【0029】
一方、S12では、圧力センサー14で計測されたガス充填容積13のプロセスガスの圧力Pのデータから、現在の、ガス充填容積13のプロセスガスの圧力勾配ΔP/Δtが計算され、「計測圧力勾配」として取得される。その後、S13では、「換算圧力勾配」と「計測圧力勾配」との差からなる制御偏差を求める。
【0030】
次に、S14では、S13で求めた制御偏差を「0」にするように、記憶された種々のデータに基づいて、比例弁17の開度の値を決定し、その決定内容を、流量制御装置1のコントローラ19に内蔵された制御回路に伝達する。そして、S15では、流量制御装置1のコントローラ19に内蔵された比例弁回路を介して、比例弁17の開度を操作する。
【0031】
その後、S16において、圧力センサー14で計測されたガス充填容積13のプロセスガスの圧力Pと、温度センサー15で計測されたガス充填容積13のプロセスガスの温度Tとから、上述した式(1)〜式(3)などにより、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qと体積流量Q′を算出し、S17において、流量制御装置1のコントローラ19に内蔵されたモニタに表示する。
【0032】
これにより、流量制御装置1では、比例弁17から流出されるプロセスガスの体積流量Q′について、フィードバック制御することが可能となる。
【0033】
以上、詳細に説明したように、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法においては、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度を操作する際に、圧力センサー14で計測されたガス充填容積13の圧力Pに基づいて、比例弁17の開度を操作し、ガス充填容積13の圧力勾配ΔP/Δtを制御することにより(S15)、ガス充填容積13に詰め込まれたプロセスガスのモル数(Δn/Δt)、ひいては、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Q(=−(Δn/Δt)×M)を調整している。
【0034】
従って、従来技術のものとは異なって、細いパイプや極小なオリフィスなどトラブルの要因となる測定子が不要となり、さらに、コントロール可能なプロセスガスの流量レンジはガス充填容積13に充填されたプロセスガスの量で決まるので、従来技術のものと比べれば、部品の大きさを変更することなく、コントロール可能なプロセスガスの流量レンジをより広くすることができる。
【0035】
さらに、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法においては、図4に示すように、(1)ガスの乱流に影響されることがなく、ガスの乱流を強制的に抑える層流管などの装置が不要となり、(2)ガスの圧力や種類が制限されることがなく、上流側に設置されるレギュレータなどの装置が不要となって、構成パーツがシンプルになる。
【0036】
特に、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法においては、図2に示すように、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度を操作する際中に、ガス充填容積13の圧力勾配ΔP/Δtを一定に制御させれば、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qや体積流量Q′のレギュレータとして働かせることができる。
【0037】
また、半導体製造装置では、腐食性ガスが使用され、ガス置換が行われ、ガス流路の切換などに遮断弁を使用することが多いが、この点、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法は、図4に示すように、半導体製造装置で使用されていることから、(3)細いパイプや極小なオリフィスなどの測定子を使用しないので、腐食による目詰まりなどの異常が発生せず、(4)デッドボリュームがないので、ガス置換を確実に実行でき、(5)遮断弁や比例弁をガス流路の切換などに流用することにより、ガス流路の切換などに使用するための遮断弁を削減することができる。
【0038】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法において、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度を操作する際中は、例えば、図2に示すように、ガス充填容積13のプロセスガスの圧力勾配ΔP/Δtが一定となるように、比例弁17の開度を操作する(図1のS15)。この点、例えば、図3に示すようにして、ガス充填容積13のプロセスガスの圧力勾配ΔP/Δtを一定に制御することを、(t1,t2)の間ではΔP/Δtを(P2−P1)/(t2−t1)とし、(t2,t3)の間ではΔP/Δtを(P3−P2)/(t3−t2)とし、(t3,t4)の間ではΔP/Δtを(P4−P3)/(t4−t3)とし、(t4,t5)の間ではΔP/Δtを(P5−P4)/(t5−t4)として、4段階で行えば、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qや体積流量Q′を段階的に調整することができるので、遮断弁12の開閉動作を新たに行うことなく、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qや体積流量Q′の調整を細かに行うことができる。
【0039】
また、上記実施の形態では、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法においては、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度を操作する一連の動作が単独で行われているが、この点、遮断弁12の開閉動作を行った後に比例弁17の開度を操作する一連の動作を周期的に行う一方で、コントローラ19において、比例弁回路(図1のS15)や遮断弁回路19a(図1参照)を介し、当該周期の変更を行っても、比例弁17から流出されるプロセスガスの質量流量Qや体積流量Q′の調整を行うことは可能である。
すなわち、変形例として、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載する流量制御装置であって、前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する一連の動作を所定周期で行うとともに、当該所定周期を変更すること、を特徴とする流量制御装置。
また、請求項4乃至請求項8のいずれか一つに記載する流量制御方法であって、前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する一連の動作を所定周期で行うとともに、当該所定周期を変更すること、を特徴とする流量制御方法。
【0040】
尚、流量制御装置1と、流量制御装置1で実施される流量制御方法においては、コントローラ19で開度が制御される比例弁17として、電磁弁やエアオペレート弁などが使用される。
【0041】
【発明の効果】
本発明の流量制御装置と流量制御方法においては、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際に、圧力センサーで計測されたガス充填容積の圧力に基づいて、比例弁の開度を操作し、ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数変化、ひいては、比例弁から流出されるガスの質量流量を調整しているので、従来技術のものとは異なって、細いパイプや極小なオリフィスなどトラブルの要因となる測定子が不要となり、さらに、コントロール可能なガスの流量レンジはガス充填容積に充填されたガスの量で決まるので、従来技術のものと比べれば、部品の大きさを変更することなく、コントロール可能なガスの流量レンジをより広くすることができる。
【0042】
また、本発明の流量制御装置と流量制御方法においては、上述したように、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際に、圧力センサーで計測されたガス充填容積の圧力に基づいて、比例弁の開度を操作し、ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガス充填容積に詰め込まれたガスのモル数変化、ひいては、比例弁から流出されるガスの質量流量を調整しているので、(1)ガスの乱流に影響されることがなく、ガスの乱流を強制的に抑える層流管などの装置が不要となり、(2)ガスの圧力や種類が制限されることがなく、上流側に設置されるレギュレータなどの装置が不要となって、構成パーツがシンプルになる。
【0043】
特に、本発明の流量制御装置と流量制御方法において、遮断弁の開閉動作を行った後に比例弁の開度を操作する際中に、ガス充填容積の圧力勾配を一定に制御させれば、比例弁から流出されるガスの質量流量や体積流量の制御装置として機能する。
【0044】
また、半導体製造装置では、腐食性ガスが使用され、ガス置換が行われ、ガス流路の切換などに遮断弁を使用することが多いので、本発明の流量制御装置と流量制御方法を半導体製造装置で使用すれば、(3)細いパイプや極小なオリフィスなどの測定子を使用しないので、腐食による目詰まりなどの異常が発生せず、(4)デッドボリュームがないので、ガス置換を確実に実行でき、(5)遮断弁や比例弁をガス流路の切換などに流用することにより、ガス流路の切換などに使用するための遮断弁を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量制御装置のフローチャート図とブロック図を兼ねた図である。
【図2】本発明の流量制御装置において、ある条件の下での、遮断弁の開閉動作及び比例弁の開度操作とガス充填容積のプロセスガスの圧力波形の関係の一例を示した図である。
【図3】本発明の流量制御装置において、ガス充填容積のプロセスガスの圧力勾配が4段階で制御された際の、ガス充填容積のプロセスガスの圧力波形の一例を示した図である。
【図4】本発明の流量制御装置の概要を示した図である。
【図5】本発明の流量制御装置において、ガス充填容積の構成例を示した図である。
【符号の説明】
1 流量制御装置
12 遮断弁
13 ガス充填容積
14 圧力センサー
15 温度センサー
17 比例弁
P ガス充填容積のプロセスガスの圧力
ΔP/Δt ガス充填容積のプロセスガスの圧力勾配
Q 比例弁から流出されるプロセスガスの質量流量
Q′ 比例弁から流出されるプロセスガスの体積流量
T ガス充填容積のプロセスガスの絶対温度
t 比例弁の操作時間

Claims (8)

  1. ガス源に接続された遮断弁と、
    前記遮断弁に接続された比例弁と、
    前記遮断弁と前記比例弁の間のガス充填容積と、
    前記ガス充填容積の圧力を計測する圧力センサーと、を備える流量制御装置であって、
    前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する際に、前記圧力センサーで計測された前記ガス充填容積の圧力に基づいて、前記比例弁の開度を操作し、前記ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガスの状態方程式PV=nRTで表されるPの制御でnを調整することを利用して、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を調整すること、を特徴とする流量制御装置。
  2. 請求項1に記載する流量制御装置であって、
    前記ガス充填容積の温度を計測する温度センサーを備え、
    前記温度センサーで計測された前記ガス充填容積の温度に基づいて、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を体積流量に変更すること、を特徴とする流量制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する流量制御装置であって、
    前記ガス充填容積の圧力勾配を常に一定に制御すること、を特徴とする流量制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する流量制御装置であって、
    半導体製造装置で使用されること、を特徴とする流量制御装置。
  5. ガス源に接続された遮断弁と、
    前記遮断弁に接続された比例弁と、
    前記遮断弁と前記比例弁の間のガス充填容積と、
    前記ガス充填容積の圧力を計測する圧力センサーと、を備える流量制御方法であって、
    前記遮断弁の開閉動作を行った後に前記比例弁の開度を操作する際に、前記圧力センサーで計測された前記ガス充填容積の圧力に基づいて、前記比例弁の開度を操作し、前記ガス充填容積の圧力勾配を制御することにより、ガスの状態方程式PV=nRTで表されるPの制御でnを調整することを利用して、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を調整すること、を特徴とする流量制御方法。
  6. 請求項5に記載する流量制御方法であって、
    前記ガス充填容積の温度を計測する温度センサーを備え、
    前記温度センサーで計測された前記ガス充填容積の温度に基づいて、前記比例弁から流出されるガスの質量流量を体積流量に変更すること、を特徴とする流量制御方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載する流量制御方法であって、
    前記ガス充填容積の圧力勾配を常に一定に制御すること、を特徴とする流量制御方法。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載する流量制御方法であって、
    半導体製造装置で使用されること、を特徴とする流量制御方法。
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