JP3616098B2 - パルプの漂白におけるアミノアルカンジホスホン酸 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、アミノアルカンジホスホン酸の存在中で、過酸化水素でパルプを漂白する方法、ならびにその過酸化水素漂白に先立ちアミノアルカンジホスホン酸を用いてのパルプの前処理に関する。本発明はまた、パルプの前処理、過酸化水素でのパルプの漂白、およびパルプの漂白において、アミノアルカンジホスホン酸を使用することに関する。
発明の背景
パルプは、木材タイプ、加工方法、およびその他の要因により、パルプ化の後にその色が著しく変化し得る。多くのタイプのパルプにとって、所望のレベルの白色度を有するパルプを得るために、漂白が必要とされる。白色度は、対照(100%白色度)として酸化マグネシウムを用いて青の領域(457nm)での反射率を測定することにより測定される。
パルプのために最も使用される漂白剤は、その低いコストおよび漂白における有効性の故に、過酸化水素である。漂白剤として過酸化水素を使用する、多くの異なるパルプ漂白法が知られている。そのような方法の多少の例を、米国特許明細書第4,798,652号および第4,732,650号に見出すことができる。これらの特許から、木材パルプを漂白するための方法はしばしば前処理段階および漂白段階を含むことがわかる。
米国特許明細書第4,798,652号から、過酸化水素での漂白に先立つパルプの前処理において、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を使用することが知られている。前処理は一般に、5%未満のパルプ濃度で行われ、キレート剤は、好ましくは比較的強力な錯化剤である。
米国特許明細書第4,732,650号から、パルプを過酸化水素で漂白するに先立つ前処理段階でキレート剤を使用することが知られている。前処理段階で使用される典型的なキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、DTPA、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)およびN−ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)が挙げられる。
論文「パルプおよび紙工業におけるキレート剤」、ハート、J.ロジャー(Hart,J.Roger)、Tappi Journal、第64巻、3号、第43−44頁(1981年3月)は、パルプの漂白におけるキレート剤の役割について論じている。この論文は、キレート剤が、漂白段階に先立つパルプの前処理において、および過酸化水素を安定化するために漂白段階中に漂白液への添加剤としての両方で使用され得ることを指摘する。EDTAおよびDTPAが好ましいキレートとして挙げられている。
この主題に関連した別の論文は「過酸化物の分解を減らす上でのDTPAの効果」、バンブリック(Bambrick),D.R.、Tappi Journal、第66巻、6号、第96−100頁(1985年6月)があり、これは、シリケートおよびマグネシウム化合物と組合せて、木材パルプの過酸化水素漂白におけるDTPAの役割について詳細に論じている。論文「過酸化水素:漂白液の安定化」カトニー(Kutney),G.W.、Pulp & Paper Canada、第86巻、12号、第182−189頁(1985年)は、過酸化水素漂白液を安定化させ、それによってより高いパルプの白色度を得るために使用されてきた、広い範囲の種々の化合物についての詳細な要約を与える。EDTA、DTPAおよびニトリロ三酢酸(NTA)を含むいくつかの異なるキレートが挙げられている。
最後に、論文「機械パルプの過酸化水素漂白の改善:シリケートの投与および他の添加剤の効果」、バートン(Burton),J.T.ら、Pulp & Paper Canada、第86巻、6号、第144−147頁(1987年)は、過酸化水素でパルプを漂白する際の異なる添加剤の効果について、いくらかのさらなる情報を与える。
キレートの中で、DTPAおよびジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTMPA、またDTPMPAともいう)が使用される。漂白液にこれらの添加剤を使用することの最終目的は、シリケート添加剤を置き換えることである。
これらの最後の2つの論文から、現在のパルプ漂白系においてシリケートの含量を減らすのが望ましいことは明らかである。さらに、パルプの漂白に使用されるキレートは、それらが実質的に生物分解性でないという不都合を持つ。パルプの漂白の分野における本研究の1つの目的は、例えばシリケート含量を減らすことにより、より生物分解性の漂白添加剤を提供することにより、および/または漂白液の活性を高め、それによってより少ない漂白液を使用して同程度の白色度を達成することにより、より環境に優しい漂白系を開発することにある。
パルプ処理において使用されるシリケートの量を減らすことの望ましさを示すことにつながる別の論文は、「インク抜き処方におけるキレート剤最適化(Chelant Optimization in De−Inking Formulation)」、マザー(Mathur),I.、Pulp & Paper Canada、94:10、第55−60頁(1993年)である。この論文は、EDTA、HEDTA、DTPAおよびDTPMPAがパルプのインク抜きにおいて使用されることを記載する。DTPAはインク抜き工程のために選ばれるキレートとして与えられている。
したがって、本発明の第1の目的は、現在よりももっと環境に優しい、シリケートを用いてまたは用いないで、EDTAおよび/またはDTPAを使用した工業的漂白系であるところの有効なパルプ漂白系を提供することである。
発明のこの目的および他の目的および利点は、要約および後に続く詳細な説明から明らかであろう。
発明の要約
本発明は、主たる漂白剤として過酸化水素を用いて木材パルプを漂白する段階を含む、木材パルプの漂白方法に関し、該漂白段階が、木材パルプの漂白を高めるために、有効量の、式(I):
Figure 0003616098
(ここで、R1は水素であり;R2およびR3は、水素、C1〜C22アルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C10アルカノール基、10個までの炭素原子を有するアルキルカルボニル基から選ばれ、またはR2およびR3は窒素原子と一緒になってピペリジノ基、1−ピロリジニル基またはモルホリノ基を形成することができ;Xは水素、アルカリ金属およびアンモニウムから選ばれる)
を有する、少なくとも1種の生物分解性の1−アミノアルカン−1,1−ジホスホネート キレート剤の存在中で行われることを特徴とする方法に関する。第2の実施態様においては、本発明は、過酸化水素を用いてのパルプの漂白を高めるために、式Iのキレート剤を使用することに関する。
本発明はまた、式Iのキレート剤の存在中で木材パルプを前処理する段階ならびにインク抜き工程において式Iのキレート剤を使用することを包含する。
【図面の簡単な説明】
図1は、種々の金属イオンの錯化のための、(4−モルホリノメチレン)ビスホスホン酸の計算された条件安定化定数のグラフである。
図2は、種々の金属イオンの錯化のための、EDTAの計算された条件安定化定数のグラフである。
図3は、種々の金属イオンの錯化のための、DTPAの計算された条件安定化定数のグラフである。
図4〜17は、実施例5〜9を例証するグラフである。その説明はそれぞれの実施例にある。
発明の詳細な説明
上記式Iのキレート剤およびそれを作る方法は、いくつかの刊行物から公知であり、例えば「1−ジアルキルアミノアルキリデンジホスホン酸の合成および錯体形成のための特性」、フクダ,M.ら、油化学、第25巻、6号、第362−64頁(1976年);米国特許明細書第3,899,496号および第3,979,385号;および、とりわけ、論文「いくつかの(アミノメチレン)ビスホスホン酸の酸性度および錯体形成特性」、グロス(Gross),H.ら、Zhur nal Obshchei Khimii、第48巻、9号、第1914−16頁(1978年9月)(以下では「グロス」と称する)である。
これらの刊行物は、式Iのキレート剤のいくつかの使用、例えば水の軟化、洗浄中の織物から堆積物を除去するための洗剤製品における使用、染浴での使用、および洗浄組成物のためのビルダーとしての使用を記載する。しかしながら、これらの刊行物のいずれも、式Iのキレートをパルプ漂白工程またはパルプ漂白液に使用すること、またはこれらの物質が潜在的に生物分解性であることを示唆しない。
さらに、式Iの化合物のいくつかの錯体の安定化定数はグロスから公知である。これらの安定化定数を用いると、キレート剤の錯体形成能を予測できる。しかし、錯体形成が系のpHに強く依存するので、この点で安定化定数は最良の指標ではない。したがって、アクゾ テクニカル リーフレット(Akzo Technical Leaflet)217において説明されているように、比較のためのより良い基準は、pHの変化について調整された安定化定数であるところの条件安定化定数である。
図1〜3によれば、上記式Iの化合物である、(4−モルホリノメチレン)−1,1−ジホスホン酸についての条件安定化定数は、EDTAおよびDTPAについての、比較できる定数よりはるかに低いことがわかる。このことから、本発明の化合物についてのキレート活性はEDTAまたはDTPAのいずれかについてのキレート活性よりもはるかに低いことを予測するであろう。したがって、これらのデータから、(4−モルホリノメチレン)−1,1−ジホスホン酸は、パルプの漂白工程においてDTPAよりはるかに悪く機能するであろうことが予測された。
しかしながら、本発明者らは、予期しないことに、本発明にかかる化合物がパルプ漂白工程においてEDTAまたはDTPAと少なくとも同様に機能し、それによって、環境により優しい生物分解性の、公知のキレートのための置換物を提供することにより、パルプ漂白工程において重要な改善を提供することを見出した。EDTAおよびDTPAは、実際に生物分解性を示さないことは公知である。
本願明細書において使用される「生物分解性」という用語は、物質のかなりのパーセントが、半連続活性汚泥試験(SCAS試験)および密閉びん試験(closed bottle test)において、28日間中に分解されることを意味する。生物分解性を決定するために使用した実験法に関してのさらなる詳細は、ここに添付した実施例に見出すことができる。
典型的なパルプ漂白工程は、少なくとも2つの段階、すなわち前処理段階および漂白段階を含む。前処理段階は、漂白段階に先立って、パルプ中の不純物、特にパルプの金属イオン濃度を減らす。本発明の目的のために、式Iの化合物がパルプの前処理に使用され得る。
その条件安定化定数に基づいて、そのような化合物はパルプの前処理において劣って機能するであろうことが予測される。しかし、本発明者らは、式Iの化合物は、パルプの前処理において普通に使用されるキレートEDTAおよびDTPAの実行可能な代替物を提供すると同時に、生物分解性のさらに付け加えた利点を提供することを見出した。パルプ工業は、廃棄物処理に莫大な量の資本を費やす有名な廃棄物集中産業であるので、このことは重要な利点である。
典型的な前処理段階においては、大容量のパルプを、式Iの化合物を含む水を用いて、任意的に高められた温度で濯ぐ。このやり方で、多くの水溶性の不純物がパルプから洗い落とされ、式Iの化合物によって、パルプの金属イオン濃度を非常に減少させることができる。本発明のこの前処理は、化学パルプ(クラフトパルプおよび亜硫酸パルプ)および機械パルプ例えばSGW、PGW、TMPおよびCTPMの両方に適用できる。
さらに詳しくは、前処理は、0.1〜2.0重量%の式Iのキレートを用いて、5分間程度の短時間、所望ならば1晩程度の長時間行うことができる。より好ましい工程は、温度40〜90℃およびpH5〜9で、5分間〜1時間の前処理を行う。典型的には、前処理のためのパルプ濃度は1〜5%、好ましくは1〜3%であろう。さらに、以下に記載した漂白段階について述べたのと同様の任意の添加剤が前処理段階に適用され得る。
本発明はまた、パルプ漂白段階に関する。この工程は、化学パルプおよび機械パルプならびにリサイクルしたパルプの漂白に適している。特に、機械パルプであるSGW、PGW、TMPおよびCTPMならびに化学パルプであるクラフトパルプおよび亜硫酸パルプが含まれる。好ましい実施態様においては、この方法は機械パルプの漂白に適用される。
本発明の方法は、漂白温度40〜95℃、より好ましくは50〜75℃を使用する。典型的なパルプは、パルプの全重量の5〜40%の乾燥重量を有し、漂白に先立ち前処理されているであろう。漂白時間は一般に、10〜120分間、より好ましくは40〜90分間である。漂白は一般に、pH9〜12で行われ、pH10〜12がより好ましい。
この方法において、パルプ全重量に対して、典型的には0.1〜3.0重量%の過酸化水素が漂白剤として使用される。このために、1以上の生物分解性の式Iの化合物が、パルプ全重量に対して0.01〜2.0重量%の量で添加される。使用される式Iの化合物の最適量は、いくらか、漂白されるパルプの重金属含量に依存するであろう。金属含量が高いと、式Iのキレート剤がさらに必要となるであろう。
漂白剤およびキレート剤の他に、漂白工程に他の標準的な添加剤を使用することができる。例えば、パルプ全重量に対して0〜3重量%の慣用のシリケート添加剤を、キレート剤の他に使用できる。さらに、パルプ全重量に対して0〜0.2重量%の硫酸マグネシウムをまた、本発明の方法において使用できる。シリケートおよび硫酸マグネシウム成分は、漂白段階を通して、比較的一定のpHを維持するために、溶液を緩衝するのに添加される。
式Iのキレート剤の他に、本発明の方法において使用され得る他の添加剤としては、クエン酸、DTPA、DTPMPA、EDTA、グルコネートおよびリグノスルホネートのような、またいくらかキレート活性を有する製品が挙げられる。さらなる添加剤を用いるこの実施態様において、式Iのキレートは、パルプ漂白工程を環境的により優しいものにするために、公知のキレート剤の一部を置き換えるのに使用される。これらは、本発明の方法において使用されるまたは使用されないことができる任意的成分である。そのような成分が使用されるなら、パルプの全重量に対して約0.01〜2.0重量%の慣用の量が使用される。
カーク−オスマー エンサイクロペディア オブ ケ ミカル テクノロジー(Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)、第19巻、第413頁(第3版、1982年)から、機械パルプは一般に、初期の白色度値50〜65%(GE白色度)を示すことが知られている。白色度における1%ごとの増加は、そのような白色度の増加のコストが過大でない限り、重大でかつ工業的に興味深いということがまた知られている。
本発明のキレート剤の条件安定化定数が、それらが市販されていて使用されるパルプ漂白剤DTPAに劣るであろうことを予測するという事実にも拘らず、試験は、本発明のキレート剤が、DTPAと同様のオーダーの白色度の増加を与えることを示した。この結果は、総合的に予期されないことである。さらに、本発明のキレート剤は、それらが有意の程度の生物分解性を示すという、さらなる重要な予期されない利点を有する。
本発明の方法において使用されるのに好ましい、式Iのキレート剤は、4−モルホリノメチレン−1,1−ジホスホン酸(MMBA)、[(ジメチルアミノ)メチレン]ビス−ホスホン酸(DMAMBPあるいはDMAMDPA)、および(1−アミノメチリデン)ビス−ホスホン酸(AMBP)である。最も好ましいキレート剤は、最大の程度の生物分解性を示す式Iの化合物である。これらは、R1が水素であるところの式Iの化合物を包含する。
別の実施態様においては、本発明は、パルプの過酸化水素での漂白を高めるために式Iの化合物を使用することに関する。この使用は実質的には、パルプを漂白する方法に関して先にのべたのと同様である。
他の面においては、本発明は、リサイクルされたパルプ製品の漂白において、式Iのキレートを使用することに関する。漂白は一般に、過酸化水素を用いて行われ、よって本発明のキレート剤(chelant)はまた、紙の漂白において使用できる。典型的には、古紙供給は、新聞、雑誌等を含むであろう。
漂白は、漂白工程において式Iのキレートを使用すること以外は慣用のやり方で、苛性環境で過酸化水素を用いて行う。一般に、0.1〜2.0重量%のキレート剤が使用されるであろう。もちろん、2種以上のキレート剤の混合物をまた、本発明の範囲内で使用できる。さらに、必要ならば、あるいは所望ならば、任意的な漂白添加剤例えばシリケートを使用できる。
本発明を、以下の限定的でない実施例によってさらに説明する。
実施例1
4−モルホリノメチレン−1,1−ジホスホン酸(MMBA)の生物分解性のための密閉びん試験
2次活性汚泥(secondary activated sludge)および1次沈降汚水(primary settled sewage)を、オランダ国、ドゥイヴェン(Duiven)のWWTP ニューグラーフ(Niewgraaf)汚水処理施設から、週ごとを基準として集め、試験に必要とされるまで−20℃で貯蔵した。これらの試料を、ガラス栓の付いた250〜300mlの生物学的酸素要求量(BDO)びん中で行った密閉びん試験のために、および150mlのSCASユニット中で行ったSCAS試験のために使用した。
水性貯蔵溶液は、1.0g/リットルのMMBAおよび、155g/リットルのK2HPO4と85g/リットルのNaH2PO4・H2Oとを含む緩衝液から成っていた。密閉びん試験のための水性栄養倍地は、水、8.5mg/リットルのKH2PO4、21.75mg/リットルのK2HPO4、33.3mg/リットルのNa2HPO4・2H2O、22.5mg/リットルのMgSO4・7H2O、27.5mg/リットルのCaCl2および0.25mg/リットルのFeCl3・6H2Oから調製した。塩化アンモニウムを栄養倍地から省略して、硝化を阻止した。
密閉びん試験は以下に従って行なった。化学品試験のためのOECDガイドライン(OECD Guidelines for Testing Chemicals)、セクション3:分解および蓄積(Degradation and Accumulation)No.302A、固有の生物分解性(Inherent Biodegradability)、変更SCAS試験(modified SCAS test)(1981年)パリ セデックス(Cedex) フランス;EEC、1988年:「オフィシャル ジャーナル オブ ザ ユーロピアン コミュニティーズ(Official Journal of the European Communities)」、L133、1988.05.30、パートC:生態毒性の測定方法(Methods for the Determination of Ecotoxicity)。生物分解性変更SCAS試験;およびISO/TC/SC 5水質−水性倍地中の有機化合物の好気性生物分解性の評価−半連続活性汚泥法(SCAS 1991年)。試験は、20〜25℃で散光中で行なった。
接種物のみを含むびん3本および試験物質と接種物とを含むびん3本を使用した。びんの中の試験化合物および酢酸ナトリウムの濃度はそれぞれ、2.0mg/リットルおよび6.7mg/リットルであった。接種物を、密閉びん中で2mg DW/リットルに希釈した。調製した各溶液をBODびんのそれぞれの群に分散させ、それですべてのびんが完全に空気の泡なしに満たされた。ゼロ時間のびんを直ちに、酸素電極を用いて溶存酸素の分析を行なった。残りのびんは密閉し、暗室中21℃で保温した。酸素濃度を7日間、14日間、21日間および28日間について測定した。
標準の密閉びん試験から1つの点ではずれた。すなわち、同一びん中の濃度を3重に測定するために特別の漏斗を使用した。密閉びん試験は、BDOびんに正確に付けられた同じ特別の漏斗を用いて、びん中の酸素減少の推移を測定することによって、長くされた。次に、酸素電極をBODびんに挿入して酸素濃度を測定し、かつ電極により散らされた倍地を漏斗中に集めた。電極を取り去った後、集めた倍地を漏斗からびんへと流し込み、次いで漏斗を除去し、びんを再び密閉した。
理論的酸素要求量(ThOD)を、MMBAの分子量を用いて計算した。生物学的酸素要求量(BOD)を、実際の酸素消費量を、密閉びん中の試験物質の濃度で割って計算した。生物分解性のパーセントは、BOD対ThODの比である。結果を表1に示す。
Figure 0003616098
実施例2
4−モルホリノメチレン−1,1−ジホスホン酸(MMBA)の生物分解性のためのSCAS試験
実施例1と同様の物質をSCAS試験のために使用した。水性貯蔵溶液は、1.0g/リットルのMMBAおよび、155g/リットルののK2HPO4と85g/リットルのNaH2PO4・H2Oとを含む緩衝液から成っていた。SCAS試験は、実施例1で述べたのと同じガイドラインに従って行なった。試験は、20〜25℃で散光中で行なった。
各SCASユニットを、活性汚泥150mlで満たし、通気を開始した。23時間後、通気を止め、汚泥を45分間沈降させた。沈降する前に、相互汚染を防ぐためにユニットごとに別のブラシを用いて、ユニットの壁を洗って、液面より上に固体が蓄積するのを防いだ。栓を開いて、100mlの上澄液を取り出した。次に、1次沈降汚水99mlおよび濃縮したホスフェート緩衝液1mlを,各SCASユニットに残留している汚泥に加え、通気を改めて開始した。ユニットは、毎日、1次沈降汚水を供給された。
0日目に、個々の沈降汚泥を混合し、得られた複合汚泥50mlを各SCASユニットに加えた。94mlの1次沈降汚水、5mlの脱イオン水および1mlの濃縮したホスフェート緩衝液を、対照ユニットに加え、94mlの1次沈降汚水、5mlのMMBA貯蔵溶液および1mlの濃縮したホスフェート緩衝液を、各試験ユニットに加えた。通気を23時間継続した。上記したような、満たすおよび取り出すことの手順を、試験中1週当たり6回繰り返した。
試験は、次のことにおいて標準SCAS法から少しはずれた:満たすおよび取り出すことの手順を、毎日ではなく1週当たり6回行なったこと、1mlの濃縮したホスフェート緩衝液を1週当たり6回加えてSCASユニットのpHを一定に保持したこと、および廃液試料を孔径8μmのシュライヒャーおよびシェル(Schleicher and Schull)の膜(硝酸セルロース)を用いて濾過したこと。
非除去有機炭素(non−purgeable organic carbon)(NPOC)を、濾過した試料を酸性化し、それをDohrmann DC−190 NPOC装置に注入することにより測定した。上澄液のpHをマイクロコンピュータ pHメータConsort P207を用いて測定し、溶存酸素濃度を酸素電極(WTW Trioxmatic EO200)およびメータ(WTW OXI 530)を用いて電気化学的に測定した。温度は、コントロール ワン(Control one)(例えばIBT、ロッテルダム)で測定した。接種物の乾燥重量(DW)を、あらかじめ重量を測っておいた8μmのシュライヒャーおよびシェルのフィルターで、100mlの活性汚泥を濾過することにより測定し、フィルターを104℃で1.5時間乾燥し、冷却後フィルターの重量を測定した。
SCAS試験ユニットにおけるパーセント除去を、以下の等式を用いて計算した。
パーセント除去=100×[CT−(Ct−Cc)]/CT
CT=通気期間の最初で、沈降した汚水に加えた、非除去有機炭素としての試験化合物の濃度。
Ct=通気期間の最後に、試験物の上澄液中に見出された非除去有機炭素の濃度。
Cc=対照の上澄液中に見出された非除去有機炭素の濃度。
結果を表2に示す。
Figure 0003616098
実施例3
20%パルプ濃度、初期白色度57.7%および金属含量1.9ミリモル/kg(Fe、Cu、Mn、Zn)を有する加熱機械パルプ(TMP)を、10および30kg/t100過酸化水素(対照)を用いて、かつ等モル量の、0.97kg DTPA−H5/t100(市販されていて入手可能な漂白添加物)または0.72kg MMBA/t100(本発明に従う添加剤)と組合せて、30kg/t100シリケートおよび1kg/t100硫酸マグネシウムの存在中で、60゜で120分間漂白した。漂白液の初期のpHは、25℃で測定して11.5であった。結果を表3に示す。前処理段階は、キレート剤を含まず、よって温度25℃およびpH6.2での水洗から成っていた。
Figure 0003616098
実施例4
[(ジメチルアミノ)メチレン]ビスホスホン酸(DMAMBP)および(1−アミノエチリデン)ビスホスホン酸(AEBP)を、公知の方法で合成し、過酸化水素安定化の試験をした。
A.0〜1%の過酸化水素濃度の測定
96μlを15mlに希釈するために希釈器一組を用いて、過酸化水素溶液の96μlの試料を取り扱った。173gの硫酸および45mlの15%(重量/体積)Ti(SO4溶液を、脱イオン水で500mlに希釈して貯蔵溶液を得、そしてさらに、貯蔵溶液58.5mlを脱イオン水で1リットルに希釈することによって得た着色試薬を有する、撹拌されたビーカー中に、この溶液を入れた。黄色の混合物15mlを得た。この混合物を、キュベットを通して取り出し、吸光度を測定して過酸化水素濃度を決定した。
B.過酸化水素安定化試験
15本のポリエチレンびんを、20ppmのCu(II)、40ppmのFe(III)および50ppmのMn(II)を含む金属溶液5.0mlで満たした。1本の対照びんは水で満たした。1本を除くこれらのびん全部に、脱イオン水中に0.5重量/重量%のDMAMBPまたはAEBPを含む金属イオン封鎖剤溶液5.0mlおよびp−フェノールスルホン酸ナトリウム溶液(0.1M)10.0mlを加えた。さらなる脱イオン水を用いて、溶液の全重量を30gにした。次に、必要に応じて水酸化ナトリウムまたは塩酸のいずれかで、pHを9.5に調整した。次いで、さらなる脱イオン水を用いて、溶液の全重量を45gにした。これらの溶液に、10%過酸化水素溶液5.0mlを加えた。
かくして、2ppmのCu(II)、4ppmのFe(III)、5ppmのMn(II)、0.05%の金属イオン封鎖剤、0.02Mのp−フェノールスルホン酸ナトリウムおよび1重量%の過酸化水素を含む溶液を製造した。
びんの加熱浴中に入れ、50℃(120rpm)で振とうした。30分ごとに試料を素早く取り出し、番号を付けた予備びんに入れた。試料から、過酸化水素含量を、上記した方法を用いて測定した。結果を表4に示す。
Figure 0003616098
この実施例は、DMAMBPおよびAEBPが過酸化水素安定化に有効であることを証明した。過酸化水素安定化は、本発明の化合物のキレート化能の良い指標である。
先の実施例は、説明および記載のみのために提示されたのであり、いかなるやり方でも本発明を限定するように解釈されるべきではない。発明の範囲は、添付された請求の範囲から決定されるべきである。
実施例5
a.実験
以下の試験において、使用したパルプは、(他に記載しない限り)スカンジナビア粉砕機(Scandinavian mill)からのTMPであった。漂白する前に、パルプを貯蔵タンクから取り出し、評価を始める前に脱水した。実験条件は以下のようであった:
未処理パルプ特性:
白色度:60.2%ISO
金属含量:Ca:590ppm
Cu:3ppm
Fe:2ppm
Mg:75ppm
Mn:34ppm
パルプを、以下の条件で種々のキレート剤を用いて前処理した(Q−段階):
DTPA,
パルプ濃度:5%
温度:50℃
時間:30分
DTPA投入量:2kg/tパルプ
MMBA,
パルプ濃度:5%
温度:50および90℃
時間:30および60分
MMBA投入量 2〜6kg/tパルプ
DMAMDPA,
パルプ濃度:5%
温度:90℃
時間:30分
DTPA投入量 6kg/tパルプ
漂白段階(P−段階)を以下に示すようにして行った:
パルプ濃度:15%
温度:60℃
時間:水ガラス置換物としてのMMBAについて2時間および4時間
過酸化物投入量 10〜40kg/tパルプ
全アルカリ投入量を各過酸化物投入量について最適化した。
b.錯化剤としてのMMBA(Q−段階)
MMBAを、TMPパルプにおける前処理段階において、錯化剤として試験した。処理後、パルプを脱水し、脱イオン水で洗い、次いで、パルプ中の金属含量を分析する前に再び脱水した。参照は、DTPAで前処理した。
図4および5は、前処理段階における、種々のpHでのパルプ中のマンガンおよびマグネシウム含量を示す。MMBAは、pH8.5付近で有効に作用する。結果は、MMBAはパルプ中のマンガン濃度を下げるのに有効であることを示す。マンガンは、漂白段階において過酸化物に悪影響を及ぼす。しかしながら、それはまたマグネシウムの濃度を下げる。マグネシウムは、漂白段階、特にクラフトパルプを漂白するときに、有益な効果を有する。この実施例は、4kg MMBAは、パルプ中のマンガン含量を10mg/kgより下に減少させたことを示す。これは、漂白段階において肯定的な応答を得るのに十分である。pH2〜3での低い金属含量は、酸効果に依存する。30および60分間の前処理実験は、パルプ中のマンガンの低い濃度を達成するには30分間で十分であることを示す。
c.漂白段階(P−段階)
MMBAで処理した後、パルプを、40kg過酸化物/tパルプで漂白した。図6は、Q−段階において異なる量のMMBAおよび2kg DTPAを用いたときの、P−段階後の白色度を示す。P−段階においては、過酸化物、水ガラスおよびアルカリを使用した(Eka標準)。2kg DTPAおよび6kg MMBAは、同様の白色度の結果を与えた。しかし、MMBAはアルカリの変化に関してより敏感であり、DTPAのように良くマンガン濃度を制御できない。
d.漂白段階におけるマグネシウムの添加
クラフトパルプでTCFを漂白するとき、漂白段階に過剰のマグネシウムを添加することがしばしば必要である。MMBA/DTPAを用いての前処理後に、このパルプに過剰のマグネシウムを用いた試験は、白色度に影響を示さない。いかなる理論によっても縛られることを望まないが、この白色度に影響がないことは、漂白段階における水ガラスの添加に依存し得ると考えられる。この場合、水ガラスは、クラフトパルプにおけるマグネシウムと同じ作用をするようである。
実施例6
水ガラスの置換物としてのMMBA
これらの試験のために、使用したパルプはDTPAで前処理した。試料は、アルカリ最適化した、40kg過酸化物/tパルプで漂白した。参照漂白のために、40kg水ガラス/tパルプを使用した。試験において、水ガラスを、図7に示したようなやり方で、徐々にMMBAで置き換えた。結果は、水ガラスが最も高い白色度を与えることを示す。高い量のMMBAはおそらく、過酸化物を安定化しすぎ、故に、より低い白色度をもたらした。過酸化物の残留量がこれらの試料では非常に高いことがまた明らかである。
水ガラス置換物としてMMBAを用いた別の試験を行い、今度は投入量はそれぞれ、2〜6kg/tパルプであった。先の試験は、漂白段階でMMBAを用いたときは、漂白時間が長くなるにつれては白色度が増すことを示す。MMBAを用いた試料の漂白時間は故に、4時間に調整した。水ガラスを用いた参照試料については、漂白時間は、標準の手順に従い、2時間であった。図8は、4kg MMBA/tパルプの投入量は、40kg水ガラス/tパルプと同様の白色度を与えることを示す。水ガラス置換物としてDTPAおよびMMBAを用いて前処理したパルプにおいて、試験をまた行った。結果は、DTPAは、MMBAまたは水ガラスより高い白色度を与えないことを示す。
実施例7
別のキレート剤、DMAMDPAをまた、前処理段階(Q−段階)で錯化剤として、および漂白段階(P−段階)で水ガラスの置換物として、試験した。試験は、6kg DMAMDPA/tパルプで行った。
a.錯化段階(Q−段階)
前処理後、パルプを脱水し、脱イオン水で洗い、次いで、パルプ中の金属含量を分析する前に再び脱水した。Q−段階後の、パルプ中のマンガンおよびマグネシウム含量を図9および10に示す。マンガン含量が最低であるところの最適pHは、8付近である。DMAMDPAは、MMBAより、アルカリ投入量に対して感度が低いと思われる。
b.漂白段階(P−段階)
Q−段階からの、最も低いマンガン含量を有するパルプを、標準の手順(Eka標準)(すなわち40kg過酸化物/tパルプ、40kg水ガラスおよびアルカリが最適化された)にしたがってP−段階で漂白した。図11および12は、白色度および残留過酸化物による結果を示す。示されているように、参照(2kg DTPA/tパルプ)は、DMAMDPAよりいくらか高い白色度を与える。
実施例8
水ガラス置換物としてのDMAMDPA
Q−段階において、2kg DTPA/tパルプまたは6kg DMAMDPA/tパルプで処理したパルプを使用した。40kg過酸化物/tパルプを使用し、アルカリは最適化された。図13および14は、白色度および残留過酸化物による結果を示す。2kg DTPA/tパルプ(Q−段階)または6kg DMAMDPA/tパルプを用いた結果は、白色度において最良の結果を与えることを示す。白色度は、水ガラスとともにDTPAを用いたより、0.2ユニット良い。
実施例9
過酸化物およびMMBAを用いた漂白
スカンジナビア粉砕機からの、混合オフィス廃棄物を、漂白試験に使用した。過酸化物を用いて、MMBAを用いてまたは用いないで、2つの漂白の試験を行った。各試験はアルカリに依存して最適化した。図15および16を見よ。アルカリの最適投入量は、2つの試験でほぼ同じであったが、MMBAが添加されると、白色度が約2%ISO増加した。図17を見よ。MMBAが添加されると、過酸化物の残留量が増加した。過酸化物はMMBAにより安定化され、このことはより選択的な漂白および過酸化物のより少ない分解をもたらすことが明らかである。

Claims (9)

  1. 主たる漂白剤として過酸化水素を用いてパルプを漂白する段階を含む、パルプの漂白方法において、該漂白段階が、パルプの漂白を高めるために、有効量の、式(I):
    Figure 0003616098
    (ここで、R1は水素であり;R2およびR3は、水素、C1〜C22アルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C10アルカノール基、10個までの炭素原子を有するアルキルカルボニル基から選ばれ、またはR2およびR3は窒素原子と一緒になってピペリジノ基、1−ピロリジニル基またはモルホリノ基を形成することができ;Xは水素、アルカリ金属およびアンモニウムから選ばれる)
    を有する、少なくとも1種の生物分解性の1−アミノアルカン−1,1−ジホスホネート キレート剤の存在中で行われることを特徴とする方法。
  2. パルプ全重量に対して0.01〜2.0重量%の該生物分解性キレート剤を使用する請求項1記載の方法。
  3. クエン酸、DTPA、EDTA、DTPMPA、およびキレート活性を有するグルコネートおよびリグノスルホネートから選ばれる、他の添加剤を、パルプ全重量に対して0.01〜2.0重量%使用する請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 該漂白段階を、さらに、パルプ全重量に対して0.1〜3.0重量%の少なくとも1種のシリケートおよび0.2重量%までの硫酸マグネシウムの存在中で行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 該漂白段階を、40〜95℃の温度で、10〜120分間の時間をかけて、pH9〜12で行い、使用する過酸化水素の量が、パルプ全重量に対して0.1〜3.0重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 該キレート剤が、4−モルホリノメチレン−1,1−ジホスホン酸である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 式I:
    Figure 0003616098
    (ここで、R1は水素であり;R2およびR3は、水素、C1〜C22アルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C10アルカノール基、10個までの炭素原子を有するアルキルカルボニル基から選ばれ、またはR2およびR3は窒素原子と一緒になってピペリジノ基、1−ピロリジニル基またはモルホリノ基を形成することができ;Xは水素、アルカリ金属およびアンモニウムから選ばれる)
    のキレート剤を、過酸化水素でのパルプの漂白を高めるために使用する方法。
  8. キレート剤が、4−モルホリノメチレン−1,1−ジホスホン酸であり、かつパルプが機械パルプである請求項7記載の方法。
  9. 過酸化水素を用いて木材パルプを漂白する方法における改善方法であって、過酸化水素を用いてパルプを漂白する段階に先立ち、十分量の式(I):
    Figure 0003616098
    (ここで、R1は水素であり;R2およびR3は、水素、C1〜C22アルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C10アルカノール基、10個までの炭素原子を有するアルキルカルボニル基から選ばれ、またはR2およびR3は窒素原子と一緒になってピペリジノ基、1−ピロリジニル基またはモルホリノ基を形成することができ;Xは水素、アルカリ金属およびアンモニウムから選ばれる)
    のキレート剤でパルプを前処理して、パルプの金属含量を減らすことを含む方法。
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