【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香性皮革およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、ハーブの芳香性を長期間保持させるように付与した芳香性皮革とその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
皮革は、原皮（生皮、塩蔵皮など）からなめし処理、染色・加脂処理、仕上げ処理などの多数の処理を施すことにより、初めて衣料、靴、カバンなどの製品の加工に供することができる状態になる。しかしながら、このように多数の処理工程を経ながら、皮革には独特の臭いがあり、この皮の臭いが特定の人々には必ずしも好まれていないため、特に高級品分野への用途展開に対してネックになっていた。
【０００３】
本発明者は、このような皮の臭いを消失させる対策を多面的に検討した結果、ハーブ抽出液で皮革を処理すると、その臭いを消失させることができることを知見した。しかしながら、このようにハーブ抽出液で処理した皮革は、他の皮製品と一緒に保管しておくと、再びその皮製品の皮の臭いを吸着するという特性があり、臭いの消失効果は一時的なものにしかできなないという欠点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、皮独特の臭いを消失するだけでなくハーブの芳香性を永続的に持続させ、他の皮製品の臭いを再び吸着しないようにする芳香性皮革およびその製造方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明による芳香性皮革は、直径が０．５〜１０μｍの多孔質マイクロカプセルにハーブ香料を内包させ、該多孔質マイクロカプセルを皮革のコラーゲン繊維組織の間に侵入分散させてなることを特徴とするものである。
このようにハーブ香料を内包した多孔質マイクロカプセルをコラーゲン繊維組織に侵入分散させたので、皮革内にマイクロカプセルを半永久的に定着させ、ハーブ香料を少しずつ放出するので皮革に芳香性が付与され、しかもその芳香性を長期間永続させることができる。このため他の皮製品と一緒に保管しても、その皮製品の臭いが移って吸着しないようにすることができる。
【０００６】
本発明による芳香性皮革の製造方法は、直径が０．５〜１０μｍの多孔質マイクロカプセルにハーブ香料を内包させ、なめし処理後の皮革を前記多孔質のマイクロカプセルと共に揉み処理し、該マイクロカプセルを前記皮革のコラーゲン繊維組織内に侵入分散させることを特徴とするものである。
このようにコラーゲン繊維相互がほぐされた状態になったなめし処理後の皮革にマイクロカプセルと共に揉み処理を施すことにより、マイクロカプセルをコラーゲン繊維組織内部に奥深く侵入させ定着させることができる。処理後の皮革にはハーブ芳香性が付与され、しかもそれを永続的に持続させるようにすることができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の芳香性皮革に使用される多孔質マイクロカプセルの一例を示す断面図である。
多孔質のマイクロカプセル１は、内部に中空部１ａを有すると共に、その周囲を微多孔質の外殻１ｂに取り囲まれた球状に形成されている。このように形成されたマイクロカプセル１は、中空部１ａの中および外殻１ｂの微多孔空隙中に、それぞれハーブ香料が溶解された精油ｐを内包している。
【０００８】
本発明の芳香性皮革は、図２に例示するように、図１のようにハーブ香料を内包した多孔質のマイクロカプセル１が、皮革３のコラーゲン繊維２の組織内に侵入し、かつこれら多数のマイクロカプセル１が皮革３全体に広く分布した状態になるように構成されている。
このように皮革３におけるコラーゲン繊維２の組織内に侵入分散したマイクロカプセル１は、コラーゲン繊維間に保持されているため、外力によって簡単に脱落することがなく、かつ外殻１ｂの微細孔を通してハーブ香料を徐々に放出する。したがって、その芳香性が付与され、皮革３が本来有していた皮の臭いを消失する。しかも、その芳香性を長期間永続させることができるので、他の皮製品と一緒にしても、再び皮の臭いを吸着することがない。
【０００９】
本発明において、マイクロカプセルを構成する材料は、ハーブ香料に対して不活性な無機材料を使用することが好ましい。このような無機材料としては、例えは炭酸カルシウム，炭酸バリウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩；珪酸カルシウム，珪酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属珪酸塩；酸化鉄，シリカ，アルミナ，酸化銅，酸化コバルト，酸化ニッケルなどの金属酸化物などを挙げることができる。その他に炭酸コバルト，炭酸ニッケル，塩基性炭酸銅，水酸化アルミニウムなども使用することができる。
【００１０】
本発明に使用する多孔質マイクロカプセルは、上記のように無機材料の微粉末を球状に集合させて形成したものである。その内部形態は、図１に例示するように内部に中空部を形成し、多孔質の外殻で囲まれた球状体に形成されたものが、多量のハーブ香料の精油を内包できるため好ましいが、このような中空部を形成せずに全体が多孔質構造体に構成されたものであっても、その多孔質の空隙内にハーブ香料の精油を包含できるので使用することができる。
【００１１】
この多孔質マイクロカプセルの製造方法としては、例えば特公昭５７−５５４５４号公報に記載されるように、珪酸ナトリウム等の水溶性無機化合物の水溶液と水に対する溶解度が５％以下の有機溶媒とを混合して調整したＷ／Ｏ型乳濁液を作り、この乳濁液中の上記無機化合物と反応して水不溶性沈澱を生成する水溶解性無機化合物の水溶液と、上記乳濁液とを混合することにより、この乳濁液を構成するエマルジョン粒子の大きさ及び形態をそのまま受け継いだ微小球を製造することができる。また、特公昭５５−３７４９２号公報などに開示される製造方法によるものが好ましく使用される。
【００１２】
本発明において使用されるマイクロカプセルの大きさは、図１に示す直径ｄが０．５〜１０μｍの範囲、より好ましくは０．５〜５μｍの範囲であることが望ましい。マイクロカプセルをこのような大きさにすることにより、皮革のコラーゲン繊維組織の内部に効率よく侵入分散させることができる。
直径が０．５μｍよりも小さいマイクロカプセルは、製造することが実質的に困難である。また、直径が１０μｍよりも大きいと、皮革のコラーゲン繊維組織に奥深く侵入させることが難しくなり、皮革表面部分に付着した状態になりやすいため、ハーブ芳香の永続的な持続が難しくなり、また皮革表面が白濁して外観悪化を招くようになる。
【００１３】
また、マイクロカプセルの外殻に形成される微細孔の大きさ（径）は、２０〜６０Åの範囲にすることが好ましい。外殻の微細孔が２０Åよりも小さいとと、ハーブ香料を放出しにくくするため、芳香性の付与効果が難しくなる。また、６０Åよりも大きくなると芳香の放出速度が速くなり、長期間芳香性を持続させることが難しくなる。
【００１４】
本発明に使用するハーブ香料としては、その形態は特に限定されないが、好ましくは精油にして使用することが好ましい。ハーブ香料をマイクロカプセルに内包させる方法としては、ハーブ香料が配合された精油を中空多孔質マイクロカプセルを構成する外殻の微細孔から浸入させ封入するようにすればよい。
ハーブ植物を原料とする精油の作り方には、水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法などがあり、いずれの方法で製造したものでもよい。
【００１５】
水蒸気蒸留法による精油は、ハーブ植物をそのまま或いは粉末状に砕いて釜に入れ、下から水蒸気を吹き込んで香料成分を気化上昇させ、その蒸気を管に集めて冷却し、液化させて得るようにしたものである。一般に精油は水の比重よりも軽いので、上澄みになって浮くため、それを捕集するようにする。
圧搾法による精油は、ハーブ植物を直接押しつぶして香料成分を絞り出すことにより得られるものである。
【００１６】
溶剤抽出法による精油は、ハーブ植物をエーテルやヘキサンなどの揮発性溶剤に浸漬して香料成分を抽出し、この抽出液から溶剤のみを揮発させて固形物を得、この固形物を再びアルコール溶剤に溶かして精油成分を分離し、これからアルコールをとばして最終的に精油だけ残すようにして得られるものである。
上述のようにして得られた精油は、ハーブの有効成分を濃縮したものであるので、原則として原液のままで使用することはなく、一般には植物油を基剤としてこの基剤に０．３〜２．５％程度を混合した希釈液にして使用することが望ましい。
【００１７】
本発明に使用するハーブとしては、特に限定されるものではないが、例えばコリンアンダー、ローズマリー、タイム、ハイビスカス、レモングラス、マリーゴールド、オレガノ、ペパーミント、ジャーマンカモミール、サフラワー、ラベンダー、カモマイル、クローブ、セージ、ゼラニウム、バジル、フェンネル、マジョラムなどを挙げることができる。
【００１８】
本発明の芳香性皮革の製造方法は、なめし処理後の皮革を使用し、この皮革を上述のようにハーブ香料を内包したマイクロカプセルと共に揉み処理を行うようにする。このようになめし処理後の皮革に対して揉み処理を行うことにより、マイクロカプセルを効率よくコラーゲン繊維組織の奥深くに侵入させることができる。
【００１９】
なめし処理前の皮はコラーゲン繊維が複雑に絡み合っているので、このようななめし処理前の皮にマイクロカプセルと共に揉み処理を行っても、コラーゲン繊維組織内にマイクロカプセルを奥深く侵入させることは難しい。なめし処理とは、原皮（生皮，塩蔵皮など）から肉片や毛，脂肪，表皮層などを取り除き、それを石灰（アルカリ）で処理してコラーゲン繊維のからみ合いをほぐし、その後にコラーゲン繊維にクロムなめし剤および／または植物性なめし剤などを結合させて耐久性を与えるようにすることである。したがって、なめし処理後の皮革はコラーゲン繊維の相互が十分に解きほぐされており、マイクロカプセルを容易に浸入させることができる。
【００２０】
本発明において、マイクロカプセルと共に皮革に与える揉み処理は、その形式は特に限定されないが、皮革に衝撃および／または剪断力を与えるような処理であればよい。
例えば、皮革の製造工程の石灰漬け処理や浸酸処理などに従来から使用されている回転ドラムを使用し、この回転ドラムに皮革とマイクロカプセルとを投入して連続的に回転させる方法が最も簡単で最適である。ドラムの回転によって皮革とマイクロカプセルがドラム内周面を上昇したり、落下する動作を繰り返して揉み操作が与えられ、それによってマイクロカプセルが皮革に均一にまぶし込まれると共に、コラーゲン繊維の組織内に深く浸透していく。
【００２１】
このようにしてコラーゲン繊維の組織内に侵入したマイクロカプセルは、外力が加えられても簡単には脱落することがないように定着する。したがって、皮革にハーブ芳香性が与えられて皮本来の臭いが消失し、かつハーブ香料は中空多孔質マイクロカプセルから少しずつ放出されるため芳香性を長期間持続させ、他の皮革製品と一緒に保管しても、その臭いを吸着することはない。
【００２２】
【発明の効果】
上述したように、本発明の芳香性皮革は、ハーブ香料を内包した多孔質マイクロカプセルをコラーゲン繊維組織に侵入分散させた構成にしたので、皮革内にマイクロカプセルを半永久的に定着させてハーブ香料を少しずつ放出するので皮革に芳香性が付与され、しかもそのハーブ芳香を長期間永続させることができる。このため他の皮製品と一緒に保管しても、その革製品の臭いが吸着移行しないようにすることができる。
【００２３】
また、本発明の芳香性皮革の製造方法は、なめし処理後の皮革をハーブ香料を内包した多孔質マイクロカプセルと共に揉み処理するため、そのマイクロカプセルをコラーゲン繊維組織の内部に奥深く侵入させて定着させるようにすることができ、それによってハーブ芳香性を付与させ、しかもそれを永続的に持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の芳香性皮革に使用されるマイクロカプセルの一例を示す縦断面図である。
【図２】本発明の芳香性皮革を例示する要部断面図である。
【符号の説明】
１ （多孔質の）マイクロカプセル
１ａ 中空部
１ｂ 外殻
２ コラーゲン繊維
３ 皮革
ｐ （ハーブ香料の）精油[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aromatic leather and a method for producing the same, and more particularly to an aromatic leather imparted so as to maintain the aromaticity of herbs for a long period of time and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Leather can be used for the processing of products such as clothing, shoes and bags for the first time by applying a number of treatments such as tanning, dyeing / greasing, finishing, etc. from raw leather (raw leather, salted leather, etc.) become. However, through these numerous processing steps, leather has a unique odor, and this leather odor is not always preferred by certain people, so it is especially suitable for use in high-end products. It was a neck.
[0003]
The present inventor has made a multifaceted study of measures for eliminating such a odor of the skin, and as a result, has found that the odor can be eliminated by treating the leather with the herb extract. However, the leather treated with the herb extract in this way has the property of adsorbing the odor of the skin of the leather product when stored together with other leather products, and the odor elimination effect is temporary. There was a drawback that it could only be made.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an aromatic leather and a method for producing the same that not only eliminate the unique odor of the skin but also permanently maintain the fragrance of the herb and prevent the odor of other skin products from being adsorbed again. There is.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
Aromatic leather according to the present invention, a characterized in that a diameter of the encasing an herbal perfume porous microcapsules 0.5 to 10 [mu] m, infested distributed between collagen fibers organization of the leather the porous microcapsules To do.
Since the porous microcapsules encapsulating herbal fragrance penetrated into the collagen fiber tissue and dispersed in this way, the microcapsules were semipermanently fixed in the leather and the herbal fragrance was released little by little, giving the leather fragrance. Moreover, the fragrance can be maintained for a long time. For this reason, even if stored together with other leather products, the smell of the leather products can be prevented from being transferred and adsorbed.
[0006]
Method for producing aromatic leather according to the present invention, the diameter encasing an herbal perfume within the porous microcapsules 0.5 to 10 [mu] m, and treated massaging leather after tanning with microcapsules of the porous, the microcapsules Is dispersed in the collagen fiber tissue of the leather.
By subjecting the leather after the tanning treatment in which the collagen fibers are loosened in this way to the saccharification treatment together with the microcapsules, the microcapsules can penetrate deeply into the collagen fiber tissue and be fixed. The treated leather is given herb fragrance and can be made permanent.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of a porous microcapsule used in the aromatic leather of the present invention.
The porous microcapsule 1 has a hollow portion 1a inside and is formed in a spherical shape surrounded by a microporous outer shell 1b. The microcapsule 1 formed in this way contains the essential oil p in which the herb flavor is dissolved in the hollow portion 1a and in the microporous space of the outer shell 1b.
[0008]
In the aromatic leather of the present invention, as illustrated in FIG. 2, the porous microcapsule 1 encapsulating herb fragrance penetrates into the tissue of the collagen fiber 2 of the leather 3 as shown in FIG. The microcapsules 1 are widely distributed throughout the leather 3.
Since the microcapsules 1 that have entered and dispersed into the tissue of the collagen fibers 2 in the leather 3 are held between the collagen fibers in this way, the microcapsules 1 do not easily fall off due to an external force, and the herbs pass through the micropores of the outer shell 1b. The fragrance is gradually released. Therefore, the fragrance is imparted and the leather odor inherent to the leather 3 disappears. And since the fragrance can be perpetuated for a long time, even if it is combined with other skin products, the smell of the skin is not adsorbed again.
[0009]
In the present invention, the material constituting the microcapsule is preferably an inorganic material that is inactive with respect to the herb flavor. Examples of such inorganic materials include alkaline earth metal carbonates such as calcium carbonate and barium carbonate; alkaline earth metal silicates such as calcium silicate and magnesium silicate; iron oxide, silica, alumina, copper oxide and cobalt oxide. And metal oxides such as nickel oxide. In addition, cobalt carbonate, nickel carbonate, basic copper carbonate, aluminum hydroxide and the like can also be used.
[0010]
The porous microcapsules used in the present invention are formed by collecting fine powders of inorganic materials into a spherical shape as described above. As for the internal form, it is preferable that a hollow part is formed inside as illustrated in FIG. 1 and formed into a spherical body surrounded by a porous outer shell because a large amount of herbal perfume essential oil can be included. Even if the whole is formed into a porous structure without forming such a hollow portion, it can be used because the essential oil of the herb fragrance can be included in the porous space.
[0011]
As a method for producing this porous microcapsule, for example, as described in JP-B-57-55454, an aqueous solution of a water-soluble inorganic compound such as sodium silicate and an organic solvent having a water solubility of 5% or less are mixed. The prepared W / O emulsion is prepared, and an aqueous solution of a water-soluble inorganic compound that reacts with the inorganic compound in the emulsion to form a water-insoluble precipitate is mixed with the emulsion. As a result, it is possible to produce microspheres that directly inherit the size and form of the emulsion particles constituting the emulsion. In addition, a production method disclosed in Japanese Patent Publication No. 55-37492 is preferably used.
[0012]
The size of the microcapsules used in the present invention is desirably such that the diameter d shown in FIG. 1 is in the range of 0.5 to 10 μm, more preferably in the range of 0.5 to 5 μm. By setting the microcapsules to such a size, the microcapsules can be efficiently penetrated and dispersed inside the collagen fiber tissue of the leather.
Microcapsules with a diameter of less than 0.5 μm are substantially difficult to manufacture. Also, if the diameter is larger than 10 μm, it will be difficult to penetrate deeply into the collagen fiber tissue of the leather, and it will tend to adhere to the surface of the leather, making it difficult for the herb fragrance to last forever. Becomes cloudy and deteriorates the appearance.
[0013]
The size (diameter) of the micropores formed in the outer shell of the microcapsule is preferably in the range of 20 to 60 mm. When the fine pores of the outer shell are smaller than 20 mm, it is difficult to release the herb fragrance, so that the effect of imparting fragrance becomes difficult. Moreover, when it becomes larger than 60 cm, the release rate of the fragrance increases, and it becomes difficult to maintain the fragrance for a long time.
[0014]
The form of the herb flavor used in the present invention is not particularly limited, but it is preferably used as essential oil. As a method for encapsulating the herb fragrance in the microcapsule, the essential oil blended with the herb fragrance may be infiltrated through the fine pores of the outer shell constituting the hollow porous microcapsule.
There are methods for producing essential oils made from herb plants, such as steam distillation, squeezing, and solvent extraction, and any method may be used.
[0015]
The essential oil produced by steam distillation is obtained by crushing the herb plant as it is or powdered into a kettle, blowing steam from below to evaporate the fragrance components, collecting the steam in a tube, cooling it, and liquefying it. It is a thing. In general, the essential oil is lighter than the specific gravity of water, so it floats in the supernatant and is collected.
The essential oil obtained by the pressing method is obtained by directly crushing the herb plant and squeezing out the perfume ingredients.
[0016]
For essential oils by solvent extraction, the herb plant is immersed in a volatile solvent such as ether or hexane to extract perfume ingredients, and only the solvent is volatilized from this extract to obtain a solid. It is obtained by dissolving the essential oil component by dissolving in alcohol and then leaving the essential oil only by skipping the alcohol.
Since the essential oil obtained as described above is a concentrate of the herbal active ingredients, as a rule, it is not used as it is as a stock solution. It is desirable to use it as a diluted solution mixed with about 2.5%.
[0017]
The herb used in the present invention is not particularly limited. Sage, geranium, basil, fennel, marjoram and the like.
[0018]
In the method for producing aromatic leather according to the present invention, leather after tanning is used, and this leather is subjected to sagging treatment with the microcapsules encapsulating herb fragrance as described above. Thus, by performing a scouring process on the leather after the tanning process, the microcapsules can be efficiently penetrated deep into the collagen fiber tissue.
[0019]
Since the skin before the tanning treatment is intertwined with collagen fibers in a complex manner, it is difficult to penetrate the microcapsule deeply into the collagen fiber tissue even if the skin before the tanning processing is rubbed with the microcapsules. Tanning treatment removes flesh, hair, fat, epidermis, etc. from raw hides (raw hides, salted hides, etc.) and treats them with lime (alkali) to loosen the entanglement of collagen fibers, and then chrome the collagen fibers. It is to combine a tanning agent and / or a vegetable tanning agent to give durability. Therefore, in the leather after the tanning treatment, the collagen fibers are sufficiently loosened, and the microcapsules can be easily infiltrated.
[0020]
In the present invention, the stagnation treatment applied to the leather together with the microcapsules is not particularly limited as long as it is a treatment that applies impact and / or shearing force to the leather.
For example, the simplest method is to use a rotating drum that has been used in the past in the leather manufacturing process, such as lime pickling or acid soaking, and to put leather and microcapsules into this rotating drum and rotate it continuously. Is the best. The rotation of the drum causes the leather and microcapsules to move up and down the drum's inner surface repeatedly, giving it a squeezing operation, and the microcapsules are evenly dusted into the leather and into the collagen fiber tissue. It penetrates deeply.
[0021]
The microcapsules that have entered the collagen fiber tissue in this way are fixed so that they do not easily fall off even when an external force is applied. Therefore, herbal fragrance is given to the leather, the original odor of the skin disappears, and the herb fragrance is released little by little from the hollow porous microcapsules, so that the fragrance is maintained for a long period of time, along with other leather products Even if stored, the smell is not absorbed.
[0022]
【The invention's effect】
As described above, the aromatic leather of the present invention has a structure in which the porous microcapsules encapsulating the herb fragrance are infiltrated and dispersed into the collagen fiber tissue. Is released little by little, so that the fragrance is imparted to the leather and the herb fragrance can be maintained for a long time. For this reason, even if stored together with other leather products, the smell of the leather product can be prevented from being absorbed and transferred.
[0023]
Further, in the method for producing aromatic leather of the present invention, since the tanned leather is rubbed together with the porous microcapsules encapsulating the herb fragrance, the microcapsules are deeply penetrated into the collagen fiber tissue and fixed. Thereby imparting herbal fragrance and persisting it permanently.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of a microcapsule used in the aromatic leather of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a main part illustrating an aromatic leather of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 (Porous) microcapsule 1a Hollow part 1b Outer shell 2 Collagen fiber 3 Leather p (Herbal fragrance) essential oil
