JP3614824B2 - 脚式移動ロボットのための動作編集装置及び動作編集方法 - Google Patents

脚式移動ロボットのための動作編集装置及び動作編集方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットの所定の動作パターンを記述する一連のコマンド/データの作成・編集を支援するための動作編集装置及び動作編集方法に係り、特に、可動脚によりさまざまな作業を行なう脚式移動ロボットのための動作編集装置及び動作編集方法に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、実機上での実行可能性を考慮しながら動作パターンの編集を支援する脚式移動ロボットのための動作編集装置及び動作編集方法に係り、特に、編集された動作パターンを実行時の姿勢安定性を考慮しながら編集作業を支援する脚式移動ロボットのための動作編集装置及び動作編集方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の”ROBOTA(奴隷機械)”に由来すると言われている。わが国では、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からであるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0004】
最近では、イヌやネコのように4足歩行の動物の身体メカニズムやその動作を模したペット型ロボット、あるいは、ヒトのような2足直立歩行を行う動物の身体メカニズムや動作をモデルにしてデザインされた「人間形」若しくは「人間型」と呼ばれるロボット(humanoid robot)など、脚式移動ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている。
【0005】
ヒトの生体メカニズムや動作をエミュレートした脚式移動ロボットのことを、特に、「人間形」、若しくは「人間型」のロボット(humanoid robot)と呼ぶ。人間型ロボットは、例えば、生活支援、すなわち住環境その他の日常生活上の様々な場面における人的活動の支援などを行うことができる。
【0006】
脚式移動ロボットの用途の1つとして、産業活動・生産活動等における各種の難作業の代行が挙げられる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラント、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける清掃、火災現場その他における救助といったような危険作業・難作業の代行などである。
【0007】
また、脚式移動ロボットの他の用途として、上述の作業支援というよりも、生活密着型、すなわち人間との「共生」あるいは「エンターティンメント」という用途が挙げられる。この種のロボットは、ヒトあるいはイヌ(ペット)、クマなどの比較的知性の高い脚式歩行動物の動作メカニズムや四肢を利用した豊かな感情表現を忠実に再現する。また、あらかじめ入力された動作パターンを単に忠実に実行するだけではなく、ユーザ(あるいは他のロボット)から受ける言葉や態度(「褒める」とか「叱る」、「叩く」など)に対して動的に対応した、生き生きとした応答表現を実現することも要求される。
【0008】
従来の玩具機械は、ユーザ操作と応答動作との関係が固定的であり、玩具の動作をユーザの好みに合わせて変更することはできない。この結果、ユーザは同じ動作しか繰り返さない玩具をやがては飽きてしまうことになる。
【0009】
これに対し、知的なロボットは、動作に起因する行動モデルや学習モデルを備えており、外部からの音声や画像、触覚などの入力情報に基づいてモデルを変化させて動作を決定することにより、自律的な思考及び動作制御を実現する。ロボットが感情モデルや本能モデルを用意することにより、ロボット自身の感情や本能に従った自律的な行動を表出することができる。また、ロボットが画像入力装置や音声入出力装置を装備し、画像認識処理や音声認識処理を行うことにより、より高度な知的レベルで人間とのリアリスティックなコミュニケーションを実現することも可能となる。
【0010】
また、ユーザ操作などの外部からの刺激を検出したことに応答してこのモデルを変更する、すなわち「学習効果」を付与することによって、ユーザにとって飽きない又は好みに適応した動作パターンを提供することができる。
【0011】
昨今の脚式移動ロボットは高い情報処理能力を備えており、ロボットそのものを一種の計算機システムとして捉えることができる。したがって、ロボット上で実現される動作パターン、あるいは、複数の基本的な動作パターンの組合せによって構成される高度且つ複雑な一連の動作シーケンスは、コンピュータ・プログラミングと同様の作業によって構築される。
【0012】
実機を動作するモーション・データが数多く用意されることが、ロボット本体が普及していくためには必須である。したがって、ロボット用のモーション編集を行なうための開発環境の構築が強く望まれている。
【0013】
また、今後、産業界のみならず一般家庭や日常生活にもロボットが深く浸透していくことが予想される。とりわけ、エンターティンメント性を追求する製品に関しては、コンピュータやコンピュータ・プログラミングに関する高度な知識を持たない一般消費者層がロボットを購入して使用するケースが多いと予想される。このような一般ユーザにとっても、ロボットの動作シーケンスを対話的な処理により比較的容易且つ効率的に作成・編集することを支援するためのツール、すなわちモーション編集システムを提供することが好ましい。
【0014】
ロボットは、関節などの複数の制御点で構成されており、したがって、各制御点における位置や速度(関節角やその角速度)を入力していくことにより、機体動作を編集することができる。この点では、コンピュータ・グラフィックスにおけるキャラクタのアニメーション生成に類似する。しかしながら、仮想空間上での動作と実機動作とでは自ずと相違がある。脚式移動ロボットの場合には、単に関節角を駆動させただけでは所望の動作を実行することはできず、転倒することなく脚式作業を継続している必要がある。言い換えれば、姿勢の安定度を維持していることが、所望動作を実現することの前提となる。
【0015】
多くの場合、脚式移動ロボットの姿勢安定制御には、足底接地点と路面の形成する支持多角形の辺上あるいはその内側にモーメントがゼロとなる点を探索するというZMP安定度判別規範を用いる。2足の脚式移動ロボットの場合、この支持多角形が極めて高いことから、姿勢安定制御はとりわけ困難とされている。
【0016】
機体の各制御点における指示値を画面入力してロボットのモーションを組むというモーション編集システムは既に存在するが、しかしながら、編集されたモーションで実機動作させる場合の姿勢安定性をチェックしたり、姿勢が安定化するように所望のモーションを修正するようなシステムは未だない。せっかく組まれたモーションでは機体の姿勢安定性を維持できず、モーション自体を実行することができないのでは、実質的にモーションを編集したことにはならない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、可動脚によりさまざまな作業を行なう脚式移動ロボットのための、優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供することにある。
【0018】
本発明のさらなる目的は、実機上での実行可能性を考慮しながら動作パターンの編集を支援することができる、脚式移動ロボットのための優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供することにある。
【0019】
本発明のさらなる目的は、編集された動作パターンを実行時の姿勢安定性を考慮しながら編集作業を支援することができる、脚式移動ロボットのための優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、複数の関節角を備えた脚式移動ロボットのための動作編集装置又は動作編集方法であって、
各関節角の変位値からなる機体の姿勢データを入力する姿勢データ入力部又はステップと、
該入力された1以上の姿勢データの組み合わせにより機体の動作データを編集する動作生成部又はステップと、
生成された動作データが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるかを検証し、及び/又は、姿勢安定化が可能な動作データへの修正を行なう姿勢安定化処理部又はステップと、
を具備することを特徴とする脚式移動ロボットのための動作編集装置又は動作編集方法である。
【0021】
動作編集装置又は動作編集方法によれば、オペレータから入力された機体のポーズに従って、ポーズ間の動きの補間などを行ない、ロボットのモーションを編集する。そして、姿勢安定化処理部は、編集されたモーションが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるか否かを、ZMP安定度判別規範に基づいて検証するとともに、姿勢安定化が可能な動作パターンへの修正を行なう。この結果、実機での動作が保証された動作データを効率的に編集することが可能となる。
【0022】
ここで、前記姿勢データ入力部又はステップは、キーボードなどを用いて各関節角毎の変位値の直接入力を受容するようにしてもよい。
【0023】
あるいは、前記姿勢データ入力部又はステップは、ロボットを表わした3Dキャラクタ表示上で、ユーザによるポーズ変更操作が印加されたことに応答して、各関節角の変位値を逆キネマティクスにより算出するようにしてもよい。
【0024】
この場合、ユーザは、直感的なポーズ入力を行なうことができる。また、機体のうちでポーズを変更したい1以上の部位を指定して、該3Dキャラクタ表示上でのユーザによるポーズ変更操作に応じて、該指定された部位のみポーズを変更するようにしてもよい。
【0025】
また、前記動作生成部又はステップは、前記姿勢データ入力部又はステップにより入力された1以上の姿勢データを時系列的に組み合わせて各ポーズ間を補間することによりモーションを生成するようにしてもよい。
【0026】
また、前記動作生成部又はステップは、機体のうちでポーズを変更したい部位グループ毎に割り当てられたトラック上でポーズを時系列的に配置して該当部位グループにおけるモーションを生成するようにしてもよい。
【0027】
また、前記動作生成部又はステップは、優先順位付けされた複数のトラック上で各部位グループ毎のモーションを生成するとともに、優先順位に従って各部位グループ毎のモーションが競合しないように各トラックのモーションを重畳して機体全体のモーションを生成するようにしてもよい。
【0028】
また、前記姿勢安定化部又はステップは、前記動作生成部又はステップにより生成された動作データを基に、前記ロボットの機体に印加される各モーメントの釣合い関係を記述したZMP釣合い方程式を生成して、このZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正するようにしてもよい。
【0029】
このとき、所定の優先順位に従った順番で、各部位毎に目標軌道を修正するようにしてもよい。例えば、機体上で質量操作量の大きさの順に各部位に目標軌道修正のための優先順位を与えるようにしてもよい。
【0030】
また、前記動作データ修正手段又はステップは、ZMP軌道を規制しながら、ZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正することによって、所望の足部軌道を得るようにすることができる。
【0031】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0033】
A.脚式移動ロボットの機械的構成
図1及び図2には、本発明に係る動作編集システムによる動作編集となる脚式移動ロボット100の外観構成を示している。この脚式移動ロボット100は、「人間形」又は「人間型」と呼ばれ、図示の通り、脚式移動ロボット100は、胴体部と、頭部と、左右の上肢部と、脚式移動を行う左右2足の下肢部とで構成され、例えば胴体に内蔵されている制御部(図示しない)により機体の動作を統括的にコントロールするようになっている。
【0034】
左右各々の下肢は、大腿部と、膝関節と、脛部と、足首と、足平とで構成され、股関節によって体幹部の略最下端にて連結されている。また、左右各々の上肢は、上腕と、肘関節と、前腕とで構成され、肩関節によって体幹部の上方の左右各側縁にて連結されている。また、頭部は、首関節によって体幹部の略最上端中央に連結されている。
【0035】
制御部は、この脚式移動ロボット100を構成する各関節アクチュエータの駆動制御や各センサ(後述)などからの外部入力を処理するコントローラ(主制御部)や、電源回路その他の周辺機器類を搭載した筐体である。制御部は、その他、遠隔操作用の通信インターフェースや通信装置を含んでいてもよい。
【0036】
このように構成された脚式移動ロボット100は、制御部による全身協調的な動作制御により、2足歩行を実現することができる。かかる2足歩行は、一般に、以下に示す各動作期間に分割される歩行周期を繰り返すことによって行われる。すなわち、
【0037】
(1)右脚を持ち上げた、左脚による単脚支持期
(2)右足が接地した両脚支持期
(3)左脚を持ち上げた、右脚による単脚支持期
(4)左足が接地した両脚支持期
【0038】
脚式移動ロボット100における歩行制御は、あらかじめ下肢の目標軌道を計画し、上記の各期間において計画軌道の修正を行うことによって実現される。すなわち、両脚支持期では、下肢軌道の修正を停止して、計画軌道に対する総修正量を用いて腰の高さを一定値で修正する。また、単脚支持期では、修正を受けた脚の足首と腰との相対位置関係を計画軌道に復帰させるように修正軌道を生成する。
【0039】
歩行動作の軌道修正を始めとして、機体の姿勢安定制御には、一般に、ZMPに対する偏差を小さくするための位置、速度、及び加速度が連続となるように、5次多項式を用いた補間計算により行う。ZMP(Zero Moment Point)を歩行の安定度判別の規範として用いている。ZMPによる安定度判別規範は、歩行系から路面には重力と慣性力、並びにこれらのモーメントが路面から歩行系への反作用としての床反力並びに床反力モーメントとバランスするという「ダランベールの原理」に基づく。力学的推論の帰結として、足底接地点と路面の形成する支持多角形(すなわちZMP安定領域)の辺上あるいはその内側にピッチ軸及びロール軸モーメントがゼロとなる点、すなわち「ZMP(Zero Moment Point)」が存在する。
【0040】
図3には、この脚式移動ロボット100が具備する関節自由度構成を模式的に示している。同図に示すように、脚式移動ロボット100は、2本の腕部と頭部1を含む上肢と、移動動作を実現する2本の脚部からなる下肢と、上肢と下肢とを連結する体幹部とで構成された、複数の肢を備えた構造体である。
【0041】
頭部を支持する首関節(Neck)は、首関節ヨー軸1と、首関節ピッチ軸2と、首関節ロール軸3という3自由度を有している。
【0042】
また、各腕部は、その自由度として、肩(Shoulder)における肩関節ピッチ軸4と、肩関節ロール軸5と、上腕ヨー軸6、肘(Elbow)における肘関節ピッチ軸7と、手首(Wrist)における手首関節ヨー軸8と、手部とで構成される。手部は、実際には、複数本の指を含む多関節・多自由度構造体である。
【0043】
また、体幹部(Trunk)は、体幹ピッチ軸9と、体幹ロール軸10という2自由度を有する。
【0044】
また、下肢を構成する各々の脚部は、股関節(Hip)における股関節ヨー軸11と、股関節ピッチ軸12と、股関節ロール軸13と、膝(Knee)における膝関節ピッチ軸14と、足首(Ankle)における足首関節ピッチ軸15と、足首関節ロール軸16と、足部とで構成される。
【0045】
但し、エンターティンメント向けの脚式移動ロボット100が上述したすべての自由度を装備しなければならない訳でも、あるいはこれに限定される訳でもない。設計・製作上の制約条件や要求仕様などに応じて、自由度すなわち関節数を適宜増減することができることは言うまでもない。
【0046】
上述したような脚式移動ロボット100が持つ各自由度は、実際にはアクチュエータを用いて実装される。外観上で余分な膨らみを排してヒトの自然体形状に近似させること、2足歩行という不安定構造体に対して姿勢制御を行うことなどの要請から、アクチュエータは小型且つ軽量であることが好ましい。本実施形態では、ギア直結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニットに内蔵したタイプの小型ACサーボ・アクチュエータを搭載することとした(この種のACサーボ・アクチュエータに関しては、例えば本出願人に既に譲渡されている特開2000−299970号公報に開示されている)。本実施形態では、直結ギアとして低減速ギアを採用することにより、人間との物理的インタラクションを重視するタイプのロボット100に求められている駆動系自身の受動的特性を得ている。
【0047】
B.脚式移動ロボットの制御システム構成
図4には、脚式移動ロボット100の制御システム構成を模式的に示している。同図に示すように、脚式移動ロボット100は、ヒトの四肢を表現した各機構ユニット30,40,50R/L,60R/Lと、各機構ユニット間の協調動作を実現するための適応制御を行う制御ユニット80とで構成される(但し、R及びLの各々は、右及び左の各々を示す接尾辞である。以下同様)。
【0048】
脚式移動ロボット100全体の動作は、制御ユニット80によって統括的に制御される。制御ユニット80は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等の主要回路コンポーネント(図示しない)で構成される主制御部81と、電源回路やロボット100の各構成要素とのデータやコマンドの授受を行うインターフェース(いずれも図示しない)などを含んだ周辺回路82とで構成される。
【0049】
本発明を実現する上で、この制御ユニット80の設置場所は特に限定されない。図4では体幹部ユニット40に搭載されているが、頭部ユニット30に搭載してもよい。あるいは、脚式移動ロボット100外に制御ユニット80を配備して、脚式移動ロボット100の機体とは有線若しくは無線で交信するようにしてもよい。
【0050】
図3に示した脚式移動ロボット100内の各関節自由度は、それぞれに対応するアクチュエータによって実現される。すなわち、頭部ユニット30には、首関節ヨー軸1、第1及び第2の首関節ピッチ軸2A及び2B、首関節ロール軸3の各々を表現する首関節ヨー軸アクチュエータA、首関節ピッチ軸アクチュエータA2A及びA2B、首関節ロール軸アクチュエータAが配設されている。
【0051】
また、体幹部ユニット40には、体幹ピッチ軸9、体幹ロール軸10の各々を表現する体幹ピッチ軸アクチュエータA、体幹ロール軸アクチュエータA10が配備されている。
【0052】
また、腕部ユニット50R/Lは、上腕ユニット51R/Lと、肘関節ユニット52R/Lと、前腕ユニット53R/Lに細分化されるが、肩関節ピッチ軸4、肩関節ロール軸5、上腕ヨー軸6、肘関節ピッチ軸7、手首関節ヨー軸8の各々を表現する肩関節ピッチ軸アクチュエータA、肩関節ロール軸アクチュエータA、上腕ヨー軸アクチュエータA、肘関節ピッチ軸アクチュエータA、手首関節ヨー軸アクチュエータAが配備されている。
【0053】
また、脚部ユニット60R/Lは、大腿部ユニット61R/Lと、膝ユニット62R/Lと、脛部ユニット63R/Lに細分化されるが、股関節ヨー軸11、股関節ピッチ軸12、股関節ロール軸13、膝関節ピッチ軸14、足首関節ピッチ軸15、足首関節ロール軸16の各々を表現する股関節ヨー軸アクチュエータA11、股関節ピッチ軸アクチュエータA12、股関節ロール軸アクチュエータA13、膝関節ピッチ軸アクチュエータA14、足首関節ピッチ軸アクチュエータA15、足首関節ロール軸アクチュエータA16が配備されている。
【0054】
各関節に用いられるアクチュエータA,A,A…は、より好ましくは、ギア直結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニット内に搭載したタイプの小型ACサーボ・アクチュエータ(前述)で構成することができる。
【0055】
頭部ユニット30、体幹部ユニット40、腕部ユニット50、各脚部ユニット60などの各機構ユニット毎に、アクチュエータ駆動制御用の副制御部35,45,55,65が配備されている。
【0056】
機体の体幹部40には、加速度センサ95と姿勢センサ96が配設されている。加速度センサ95は、X,Y,Z各軸方向に配置する。機体の腰部に加速度センサ95を配設することによって、質量操作量が大きな部位である腰部を制御目標点として設定して、その位置における姿勢や加速度を直接計測して、ZMPに基づく姿勢安定制御を行なうことができる。
【0057】
また、各脚部60R,Lには、接地確認センサ91及び92と、加速度センサ93,94がそれぞれ配設されている。接地確認センサ91及び92は、例えば足底に圧力センサを装着することにより構成され、床反力の有無により足底が着床したか否かを検出することができる。また、加速度センサ93,94は、少なくともX及びYの各軸方向に配置する。左右の足部に加速度センサ93,94を配設することにより、ZMP位置に最も近い足部で直接ZMP釣合い方程式を組み立てることができる(後述)。
【0058】
質量操作量が大きな部位である腰部にのみ加速度センサを配置した場合、腰部のみが制御目標点に設定され、足部の状態は、この制御目標点の計算結果を基に相対的に算出しなければならず、足部と路面との間では以下の条件を満たすことが、前提となってしまう。
【0059】
(1)路面はどんな力やトルクが作用しても動くことがない。
(2)路面での並進に対する摩擦係数は充分に大きく、滑りが生じない。
【0060】
これに対し、本実施形態では、路面との接触部位である足部にZMPと力を直接する反力センサ・システム(床反力センサなど)を配備するとともに、制御に用いるローカル座標とその座標を直接的に計測するための加速度センサを配設する。この結果、ZMP位置に最も近い足部で直接ZMP釣合い方程式を組み立てることができ、上述したような前提条件に依存しない、より厳密な姿勢安定制御を高速で実現することができる。この結果、力やトルクが作用すると路面が動いてしまう砂利上や毛足の長い絨毯上や、並進の摩擦係数が充分に確保できずに滑りが生じ易い住居のタイルなどであっても、機体の安定歩行(運動)を保証することができる。
【0061】
主制御部80は、各センサ91〜93の出力に応答して制御目標をダイナミックに補正することができる。より具体的には、副制御部35,45,55,65の各々に対して適応的な制御を行い、脚式移動ロボット100の上肢、体幹、及び下肢が協調して駆動する全身運動パターンを実現する。
【0062】
ロボット100の機体上での全身運動は、足部運動、ZMP(Zero Moment Point)軌道、体幹運動、上肢運動、腰部高さなどを設定するとともに、これらの設定内容に従った動作を指示するコマンドを各副制御部35,45,55,65に転送する。そして、各々の副制御部35,45…では、主制御部81からの受信コマンドを解釈して、各アクチュエータA,A,A…に対して駆動制御信号を出力する。ここで言う「ZMP」とは、歩行中の床反力によるモーメントがゼロとなる床面上の点のことであり、また、「ZMP軌道」とは、例えばロボット100の歩行動作期間中にZMPが動く軌跡を意味する(前述)。
【0063】
C.モーション編集システム
図5には、本発明の一実施形態に係るモーション編集システムの機能構成を模式的に示している。
【0064】
図示のモーション編集システム1000は、ポーズ入力部1001と、モーション編集部1002と、姿勢安定化処理部1003と、モーション再生部1004とを備えている。
【0065】
ポーズ入力部1001は、例えば、キーボードとマウス、ディスプレイなどのユーザ・インターフェースで構成され、オペレータは、モーション編集部1002によって提供されるGUI(Graphical User Interface)画面に従ってロボット100のポーズを入力することができる。
【0066】
機体のポーズは、機体の全身に配設された各関節軸の変位角で表わされる。本実施形態に係るモーション編集部1002は、ポーズの入力方式として、各関節軸の変位角の直接入力を受け容れる以外に、機体の3Dアニメーション・キャラクタを介して支持されたポーズから逆キネマティクスにより各関節軸の変位角を求める方式を備えている。
【0067】
モーション編集部(Motion Editor)1002は、ポーズ入力部1001を介してオペレータから入力された機体のポーズに従って、ポーズ間の動きの補間などを行ない、モーションを編集する。このとき、2以上のポーズを時系列的に組み合わせていくだけでなく、部位毎に編集されたポーズを並列的に組み合わせることも可能である。
【0068】
姿勢安定化処理部(Stabilizer)1003は、モーション編集部1002において編集されたモーションが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるか否かを、ZMP安定度判別規範に基づいて検証するとともに、姿勢安定化が可能な動作パターンへの修正を行なう。
【0069】
ここで、ZMPによる安定度判別規範は、歩行系から路面には重力と慣性力、並びにこれらのモーメントが路面から歩行系への反作用としての床反力並びに床反力モーメントとバランスするという「ダランベールの原理」に基づく。姿勢安定化処理部1003は、足底接地点と路面の形成する支持多角形内のZMP安定領域内にZMPが収容されるように、モーション実行中のZMP軌道を計画する。オペレータは、所望のZMP位置又はZMP軌道をあらかじめ指定することができる。
【0070】
モーション再生部1004は、モーション編集部1002によって編集され、姿勢安定化処理部1003によって修正されたモーション・データを基に、機体動作のシミュレーションを画面表示する。
【0071】
このようなモーション編集システム100による編集結果は、所定フォーマットのモーション・ファイルとして保管される。このモーション・ファイルを脚式移動ロボット100にインストールすることによって、実機動作によりモーションを再生することができる。
【0072】
C−1.ポーズの入力
オペレータは、モーション編集部1002によって提供されるGUI(Graphical User Interface)画面に従ってロボット100のポーズを入力することができる。機体のポーズは、機体の全身に配設された各関節軸の変位角で表わされる。
【0073】
本実施形態では、ポーズの入力方式として、各関節軸の変位角の直接入力する方法と、機体の3Dアニメーション・キャラクタを介して支持されたポーズから逆キネマティクスにより各関節軸の変位角を求める方式を用意する。
【0074】
前者の直接入力方式では、例えば図6に示すような入力画面を用いてポーズを指示することができる。同図に示す画面では、機体の関節自由度構成に沿って関節角入力ボックスが配設されているので、オペレータは所望の関節付近の入力ボックス内にマウスでカーソルを置いた後、キーボードを使って所望の値を与えることができる。また、入力ボックスの右端の”+”ボタンをクリックすることによって、すでに入力されている値をインクリメントすることができる。入力ボックスに新しい値を書き込むと、現在実行中のポーズとして保管される。
【0075】
なお、直接入力方式の場合、図6に示すような入力画面上でユーザのマニュアル入力に頼る以外に、モーション・キャプチャや、実機上でのダイレクト・ティーチングにより得られた各関節角の変位量を入力データとして用いることもできる。
【0076】
また、図7には、機体の3Dアニメーション・キャラクタを介して指示されたポーズから逆キネマティクスにより各関節軸の変位角を求めるための概略的な処理手順を示している。
【0077】
同図に示すように、逆キネマティクスによるポーズ指定方式は、ポーズを変更したい部位を指定した後、脚式移動ロボット100を表わした3Dキャラクタ上の指定部位に動きを与える。指定部位の操作には、マウスのドラッグなどの機能を利用することができる。そして、指定部位を動作後、逆キネマティクスにより、画面上のポーズを形成するための各関節角の変位量が算出される。算出値は、図6に示した変位角指定画面の入力ボックスに反映される。
【0078】
図8には、機体の3Dアニメーション・キャラクタを介してポーズを指示するための3Dビューア画面の構成例を示している。
【0079】
オペレータは、図示の3Dビューア画面に表示されている3Dキャラクタ上で指定された部位をマウスでドラッグすることにより、その部位に所望の動きを与えることができる。
【0080】
このビューア画面の左側縁には、カメラ・モード・ボタンが配設されており、”Front”、”Back”、”Left”、”Right”、”Top”、”Bottom”など、3Dキャラクタを眺める(表示する)向きを指定することができる。
【0081】
また、ビューア画面の下端縁には、部位指定ボタンが配置されており、オペレータは、これらのうちいずれかを押すことによって、動きを与えたい部位を指定することができる。図示の例では、左から順に、左腕、右腕、左脚、右脚を指定するボタンが配設されている。また、A、B、Cの各ボタンの定義はユーザ・プログラムブルであり、オペレータは2以上の部位を同時指定する場合のショートカット・ボタンとして利用することができる。
【0082】
また、ビューア画面の左下端には、IK(逆キネマティクス)ボタンが配設されている。このIKボタンを選択すると、図9に示すようなIK関節角グループ化ウィンドウが出現する。
【0083】
このIK関節角グループ化ウィンドウ内では、機体の関節自由度構成が描かれており、オペレータはポーズを変更したい部位を直接クリックすることによって指定することができる。あるいは、画面右端縁に沿って配設された部位指定ボタンを利用して、グループ化したい部位を選択することもできる。
【0084】
また、同ウィンドウの上方には、IK関節角グループの属性を指定するためのチェック・ボックスが配設されている。
【0085】
“Maintain End Effect Orientation”をチェックすることにより、脚部を操作するときの足底の姿勢を維持するようにすることができる。
【0086】
また、”Move X/Move Y/Move Z”をチェックすることにより、3Dキャラクタの指定部位を操作するときの操作方向を各方向に限定することができる。
【0087】
このようにポーズを変更したい部位を指定した後、図8に示す3Dビューア画面に戻って、3Dキャラクタ上で指定された部位をマウスでドラッグすることにより、ポーズを変更する。図10には、左右両足を変更部位として指定した後、3Dキャラクタを用いてポーズを変更する様子を描いている。この場合、オペレータは、例えば股関節付近をマウス・カーソルでつかんで、画面上を上下左右に走査することができる。図10に示す例では、オペレータが印加する操作に応じて、足底の位置や姿勢を変化させずに、腰の位置や姿勢だけを変化させている。
【0088】
C−2.モーションの生成
モーション編集部(Motion Editor)1002は、ポーズ入力部1001を介してオペレータから入力された機体のポーズに従って、ポーズ間の動きの補間などを行ない、モーションを編集する。このとき、2以上のポーズを時系列的に組み合わせていくだけでなく、部位毎に編集されたポーズを並列的に組み合わせることも可能である。
【0089】
作成されたポーズは、「トラック」と呼ばれるモーション編集フィールド上に登録される。すなわち、図6に示すような関節軸の変位角入力画面により指定されたポーズ、あるいは図8に示すような3Dビューア画面上で指示され逆キネマティクスにより求められたポーズは、トラック上に逐次配置されていく。図11には、あるトラック上に複数のポーズが時系列的に配置されている様子を示している。
【0090】
トラックの横軸は時間軸に相当する。作成されたポーズを表わすアイコンが、トラック上でデフォルト間隔をあけて順次配置されていく。トラック上でアイコンを水平方向にドラッグすることにより、ポーズの再生時刻をスライドさせることができる。隣接するポーズ間は、例えばリニア補間やスプライン補間などの手法を用いて補間されて、モーションとなる。
【0091】
1つのトラック上では、指定部位が同じポーズしか扱われない。すなわち、IK関節角グループ毎にトラックが用意される。例えば、あるトラック上で右腕を指定部位としたポーズからなるモーションを編集中に、左脚を指定部位とするポーズが入力されてきた場合(あるいは、右腕以外の部位、又は右腕とともにそれ以外の部位が指定されている場合)、別のトラックに登録される。
【0092】
図12には、IK関節角グループ毎にトラックが配設されている様子を示している。各トラックは、該当するIK関節角グループにおいて規定されたポーズからなるモーションを取り扱う。図示の例では、上から順に、右腕、左脚、左脚…、全身の順にトラックが配置されている。
【0093】
優先順位に従って上からトラックが配置されるようになっている。図示のようにトラック単位すなわちIK関節角グループ単位でポーズの作成を行なった後、再生を行なうと、優先順位に従って機体動作の再生が行なわれる。
【0094】
図12に示す例では、優先順位の高い右腕のポーズの発現が優先される。次いで、左脚のポーズの発現が優先されるが、右腕と左脚とでは機体ハードウェアの干渉はないので、左脚のポーズはほぼそのまま再生されることになる。
【0095】
また、左脚をIK関節角グループとするトラックがさらに続いた場合には、優先順位が上位のトラックと緩衝するので、モーション再生時にこのトラックのポーズは発現されない。
【0096】
また、全身を指定部位とするトラックが続く場合、右腕、左脚など優先するトラックと競合しない範囲でポーズの発現が行なわれる。
【0097】
このようなトラック毎に部位単位でのポーズの編集を許容するようなシステムにおいては、高優先順位のトラックを特定の部位に割り当て、上半身や下半身、全身など比較的大きな部位の組み合わせのポーズ編集には低優先順位のトラックを使用することが、編集作業の効率上好ましいと思料される。
【0098】
C−3.姿勢安定化処理
姿勢安定化処理部1003は、モーション編集部1002において編集されたモーションが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるか否かを、実機上の各関節角に変位量を投入して、ZMP安定度判別規範に基づいて検証するとともに、姿勢安定化が可能な動作パターンへの修正を行なう。
【0099】
ZMPを安定度判別規範に用いたロボットの姿勢安定度制御は、基本的には足底接地点と路面の形成する支持多角形の辺上あるいはその内側にモーメントがゼロとなる点を探索することにある。すなわち、ロボットの機体に印加される各モーメントの釣合い関係を記述したZMP釣合い方程式を導出して、このZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように機体の目標軌道を修正する。
【0100】
姿勢安定化処理部1003は、足底接地点と路面の形成する支持多角形内のZMP安定領域内にZMPが収容されるように、編集されたモーションのZMP軌道を計画する。オペレータは、所望のZMP位置又はZMP軌道をあらかじめ指定することができる。
【0101】
C−3−1.ZMP釣合い方程式の導入
脚式移動ロボット100は無限のすなわち連続的な質点の集合体であるが、ここでは有限数で離散的な質点からなる近似モデルに置き換えることによって、安定化処理のための計算量を削減するようにしている。より具体的には物理的には図3に示す多関節自由度構成を具備する脚式移動ロボット100を、図13に示すように多質点近似モデルに置き換えて取り扱う。図示の近似モデルは、線形且つ非干渉の多質点近似モデルである。
【0102】
図13において、O−XYZ座標系は絶対座標系におけるロール、ピッチ、ヨー各軸を表し、また、O’−X’Y’Z’座標系はロボット100とともに動く運動座標系におけるロール、ピッチ、ヨー各軸を表している。但し、図中におけるパラメータの意味は以下の通りである。また、ダッシュ(´)付きの記号は運動座標系を記述するものと理解されたい。
【0103】
【数1】
Figure 0003614824
【0104】
同図に示す多質点モデルでは、iはi番目に与えられた質点を表す添え字であり、mはi番目の質点の質量、r ’はi番目の質点の位置ベクトル(但し運動座標系)を表すものとする。本実施形態に係る脚式移動ロボット100の機体重心は腰部付近に存在する。すなわち、腰部は、質量操作量が最大となる質点であり、図13では、その質量はm、その位置ベクトル(但し運動座標系)はr’(r’hx,r’hy,r’hz)とする。また、機体のZMPの位置ベクトル(但し運動座標系)をr’zmp(r’zmpx,r’zmpy,r’zmpz)とする。
【0105】
世界座標系O−XYZは絶対座標系であり、不変である。本実施形態に係る脚式移動ロボット100は、腰部と両脚の足部にそれぞれ加速度センサ93、94、96が配置されているので、実機上ではこれらセンサ出力により腰部並びに立脚それぞれと世界座標系の相対位置ベクトルrが検出される。これに対し、運動座標系すなわち機体のローカル座標系はO−X’Y’Z’は、ロボットともに動く。
【0106】
多質点モデルは、言わば、ワイヤフレーム・モデルの形態でロボットを表現したものである。図13を見ても判るように、多質点近似モデルは、両肩、両肘、両手首、体幹、腰部、及び、両足首の各々を質点として設定される。図示の非厳密の多質点近似モデルにおいては、モーメント式は線形方程式の形式で記述され、該モーメント式はピッチ軸及びロール軸に関して干渉しない。多質点近似モデルは、概ね以下の処理手順により生成することができる。
【0107】
(1)ロボット100全体の質量分布を求める。
(2)質点を設定する。質点の設定方法は、設計者のマニュアル入力であっても、所定の規則に従った自動生成のいずれでも構わない。
(3)各領域i毎に、重心を求め、その重心位置と質量mを該当する質点に付与する。
(4)各質点mを、質点位置rを中心とし、その質量に比例した半径に持つ球体として表示する。
(5)現実に連結関係のある質点すなわち球体同士を連結する。
【0108】
なお、図13に示す多質点モデルの腰部情報における各回転角(θhx,θhy,θhz)は、脚式移動ロボット100における腰部の姿勢すなわちロール、ピッチ、ヨー軸の回転を規定するものである(図14には、多質点モデルの腰部周辺の拡大図を示しているので、確認されたい)。
【0109】
機体のZMP方程式は、制御目標点において印加される各モーメントの釣合い関係を記述したものである。図14に示したように、機体を多数の質点mで表わし、これらを制御目標点とした場合、すべての制御目標点mにおいて印加されるモーメントの総和を求める式がZMP釣合い方程式である。
【0110】
世界座標系(O−XYZ)で記述された機体のZMP釣合い方程式、並びに機体のローカル座標系(O−X’Y’Z’)はそれぞれ以下の通りとなる。
【0111】
【数2】
Figure 0003614824
Figure 0003614824
【0112】
上式は、各質点mにおいて印加された加速度成分により生成されるZMP回り(半径r−rzmp)のモーメントの総和と、各質点mに印加された外力モーメントMの総和と、外力Fkにより生成されるZMP回り(k番目の外力Fの作用点をsとする)のモーメントの総和が釣り合うということを記述している。
【0113】
このZMP釣合い方程式は、総モーメント補償量すなわちモーメント・エラー成分Tを含んでいる。このモーメント・エラーをゼロ又は所定の許容範囲内に抑えることによって、機体の姿勢安定性が維持される。言い換えれば、モーメント・エラーをゼロ又は許容値以下となるように機体運動(足部運動や上半身の各部位の軌道)を修正することが、ZMPを安定度判別規範とした姿勢安定制御の本質である。
【0114】
本実施形態では、腰部と左右の足部にそれぞれ加速度センサ96,93及び94が配設されているので(図4を参照のこと)、実機動作においてはこれらの制御目標点における加速度計測結果を用いて直接的に且つ高精度に上記のZMP釣合い方程式を導出することができる。この結果、高速でより厳密な姿勢安定制御を実現することができる。
【0115】
C−3−2.全身協調型の姿勢安定制御
図15には、モーション編集部1002により生成された機体のモーションを安定化処理するための手順をフローチャートの形式で示している。但し、以下の説明では、図13及び図14に示すような線形・非干渉多質点近似モデルを用いて脚式移動ロボット100の各関節位置や動作を記述するものとする。
【0116】
まず、足部運動の設定を行う(ステップS1)。足部運動は、2以上の機体のポーズを時系列的に連結されてなるモーション・データである。
【0117】
モーション・データは、モーション編集部1002により生成されたデータであり、足部の各関節角の変位を表わした関節空間情報と、関節位置を表わしたデカルト空間情報で構成される。
【0118】
次いで、設定された足部運動を基にZMP安定領域を算出する(ステップS2)。ZMPは、機体に印加されるモーメントがゼロとなる点であり、基本的には足底接地点と路面の形成する支持多角形の辺上あるいはその内側に存在する。ZMP安定領域は、この支持多角形のさらに内側に設定された領域であり、該領域にZMPを収容させることによって機体を高度に安定した状態にすることができる。
【0119】
そして、足部運動とZMP安定領域を基に、足部運動中におけるZMP軌道を設定する(ステップS3)。
【0120】
また、機体の上半身(股関節より上側)の各部位については、腰部、体幹部、上肢、頭部などのようにグループ設定する(ステップS11)。
【0121】
そして、各部位グループごとに希望軌道を設定する(ステップS12)。上半身の希望軌道の設定は、モーション編集部1002において行なわれる。
【0122】
次いで、各部位のグループ設定の調整(再グルーピング)を行ない(ステップS13)、さらにこれらグループに対して優先順位を与える(ステップS14)。ここで言う優先順位とは、機体の姿勢安定制御のため処理演算に投入する順位のことであり、例えば質量操作量に応じて割り振られる。この結果、機体上半身についての各部位についての優先順位付き希望軌道群が出来上がる。
【0123】
また、機体上半身の各部位グループ毎に、モーメント補償に利用できる質量を算出しておく(ステップS15)。
【0124】
そして、足部運動とZMP軌道、並びに上半身の各部位グループ毎の希望軌道群を基に、ステップS14により設定された優先順位に従って、各部位グループの運動パターンを姿勢安定化処理に投入する。
【0125】
この姿勢安定化処理では、まず、処理変数iに初期値1を代入する(ステップS20)。そして、優先順位が先頭からi番目までの部位グループについての目標軌道設定時における、目標ZMP上でのモーメント量すなわち総モーメント補償量を算出する(ステップS21)。目標軌道が算出されていない部位については、希望軌道を用いる。
【0126】
次いで、ステップS15において算出された当該部位のモーメント補償に利用できる質量を用いて、そのモーメント補償量を設定して(ステップS22)、モーメント補償量を算出する(ステップS23)。
【0127】
次いで、算出されたi番目の部位のモーメント補償量を用いて、i番目の部位についてのZMP方程式を導出して(ステップS24)、当該部位のモーメント補償運動を算出することにより(ステップS25)、優先順位が先頭からi番目までの部位についての目標軌道を得ることができる。
【0128】
このような処理をすべての部位グループについて行なうことにより、安定運動(例えば歩行)が可能な全身運動パターンが生成される。
【0129】
C−3−3.ZMP軌道の規制
姿勢安定化処理部1003は、モーション編集部1002において編集されたモーションを、姿勢安定化が可能な動作パターンに修正する。
【0130】
一方、モーション編集部1002は、足部運動の生成に際し、足底の接地位置を指定することはできるが、この段階では機体の重心位置を設定することはできない。そこで、姿勢安定化処理部1003において、オペレータからのZMP軌道の入力を受け容れて、これに基づいてZMP釣合い方程式を立てて、姿勢安定化制御を行なう。
【0131】
ここで、図16に示すような、基本立ち姿勢から右足を開いて再び右足を閉じて基本立ち姿勢に戻るというモーションをモーション編集部1002で作成したとする。
【0132】
図17には、図16で示したモーションに対して、ZMP軌道を規制して姿勢安定化処理を行なった結果を示している。
【0133】
まず、初期姿勢としての基本立ち姿勢からZMPを左足方向に移動させることにより、右足を開く。
【0134】
ここで、ZMP軌道を規制しているので、ZMPは左足に保たれる。
【0135】
その後、右足を閉じると、初期姿勢に戻る。
【0136】
また、図18には、図16で示したモーションに対して、ZMP軌道を規制して姿勢安定化処理を行なった結果を示している。
【0137】
まず、初期姿勢としての基本立ち姿勢からZMPを左足方向に移動させることにより、右足を開く。
【0138】
このとき、ZMP軌道を規制していないので、姿勢安定化処理により、ZMPが両足の中心まで戻る。
【0139】
そして、ZMPを右足方向へ移動させた後、ZMPを再度左足方向へ移動させると、右足を閉じ、初期の姿勢へ戻る。
【0140】
[追補]
以上、特定の実施例を参照しなら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0141】
本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と称される製品には限定されない。すなわち、電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行う機械装置であるならば、例えば玩具等のような他の産業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用することができる。
【0142】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0143】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、可動脚によりさまざまな作業を行なう脚式移動ロボットのための、優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供することができる。
【0144】
また、本発明によれば、実機上での実行可能性を考慮しながら動作パターンの編集を支援することができる、脚式移動ロボットのための優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供するができる。
【0145】
また、本発明によれば、実機上での実行時の姿勢安定性を考慮しながら動作パターンの編集作業を支援することができる、脚式移動ロボットのための優れた動作編集装置及び動作編集方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に供される脚式移動ロボットが直立している様子を前方から眺望した様子を示した図である。
【図2】本発明の実施に供される脚式移動ロボットが直立している様子を後方から眺望した様子を示した図である。
【図3】脚式移動ロボットが具備する関節自由度構成を模式的に示した図である。
【図4】脚式移動ロボット100の制御システム構成を模式的に示した図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るモーション編集システムの機能構成を模式的に示した図である。
【図6】脚式移動ロボット100のポーズを規定する各関節軸の変位角を指定するための画面の構成例を示した図である。
【図7】逆キネマティクスにより各関節軸の変位角を求める場合の概略的な処理手順を示した図である。
【図8】機体の3Dアニメーション・キャラクタを介してポーズを指示するための3Dビューア画面の構成例を示した図である。
【図9】IK関節角グループ化ウィンドウの構成例を示した図である。
【図10】左右両足を変更部位として指定した後、3Dキャラクタを用いてポーズを変更する様子を描いた図である。
【図11】あるトラック上に複数のポーズが時系列的に配置されている様子を示した図である。
【図12】IK関節角グループ毎にトラックが配設されている様子を示した図である。
【図13】脚式移動ロボット100の多質点近似モデルを示した図である。
【図14】多質点モデルの腰部周辺の拡大図を示した図である。
【図15】モーション編集部1002により生成された機体のモーションを安定化処理するための手順を示したフローチャートである。
【図16】モーション編集部1002により生成したモーションを示した図である。
【図17】ZMP軌道を規制した場合の図16で示したモーションに対する姿勢安定化処理結果を示した図である。
【図18】ZMP軌道を規制しない場合の図16で示したモーションに対する姿勢安定化処理結果を示した図である。
【符号の説明】
1…首関節ヨー軸
2A…第1の首関節ピッチ軸
2B…第2の首関節(頭)ピッチ軸
3…首関節ロール軸
4…肩関節ピッチ軸
5…肩関節ロール軸
6…上腕ヨー軸
7…肘関節ピッチ軸
8…手首関節ヨー軸
9…体幹ピッチ軸
10…体幹ロール軸
11…股関節ヨー軸
12…股関節ピッチ軸
13…股関節ロール軸
14…膝関節ピッチ軸
15…足首関節ピッチ軸
16…足首関節ロール軸
30…頭部ユニット,40…体幹部ユニット
50…腕部ユニット,51…上腕ユニット
52…肘関節ユニット,53…前腕ユニット
60…脚部ユニット,61…大腿部ユニット
62…膝関節ユニット,63…脛部ユニット
80…制御ユニット,81…主制御部
82…周辺回路
91,92…接地確認センサ
93,94…加速度センサ
95…姿勢センサ
96…加速度センサ
100…脚式移動ロボット
1000…モーション編集システム
1001…ポーズ入力部
1002…モーション編集部
1003…姿勢安定化処理部
1004…モーション再生部

Claims (20)

  1. 複数の関節角を備えた脚式移動ロボットのための動作編集装置であって、
    各関節角の変位値からなる機体の姿勢データを入力する姿勢データ入力部と、
    該入力された1以上の姿勢データの組み合わせにより機体の動作データを編集する動作生成部と、
    生成された動作データが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるかを前記動作編集装置上で検証し、姿勢安定化が可能な動作データへの修正を行なう姿勢安定化処理部と、
    姿勢安定化の際に動作データの修正を行なう優先順位を各部位に設定する優先順位設定部とを備え、
    前記動作生成部は、機体のうちで姿勢データを変更したい部位グループ毎に割り当てられた各トラック上で姿勢データを時系列的に配置することにより部位グループ毎の動作データを生成するとともに、部位グループ毎の動作データが競合しないように各トラックの動作データを部位グループに設定された優先順位に従って重畳して機体全体の動作データを生成する、
    ことを特徴とする脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  2. 複数の関節角を備えた脚式移動ロボットのための動作編集装置であって、
    各関節角の変位値からなる機体の姿勢データを入力する姿勢データ入力部と、
    該入力された1以上の姿勢データの組み合わせにより機体の動作データを編集する動作生成部と、
    生成された動作データが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるかを前記動作編集装置上で検証し、姿勢安定化が可能な動作データへの修正を行なう姿勢安定化処理部と、
    姿勢安定化の際に動作データの修正を行なう優先順位を各部位に設定する優先順位設定部とを備え、
    前記姿勢安定化処理部は、設定された優先順位に従って部位毎に目標軌道を修正する、
    ことを特徴とする脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  3. 前記姿勢データ入力部は、各関節角毎の変位値の直接入力を受容する、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  4. 前記姿勢データ入力部は、
    脚式移動ロボットの3Dキャラクタを表示する手段と、
    該3Dキャラクタ表示上でのユーザによるポーズ変更操作を受容する手段と、
    該3Dキャラクタ表示に印加されたポーズ変更を基に各関節角の変位値を逆キネマティクスにより算出する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  5. 前記姿勢データ入力部は、機体のうちでポーズを変更したい1以上の部位を指定する手段をさらに備え、該3Dキャラクタ表示上でのユーザによるポーズ変更操作に応じて、該指定された部位のみポーズを変更する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  6. 前記動作生成部は、前記姿勢データ入力部により入力された1以上の姿勢データを時系列的に組み合わせて各ポーズ間を補間することによりモーションを生成する、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  7. 前記姿勢安定化処理部は、
    前記動作生成部により生成された動作データを基に、前記ロボットの機体に印加される各モーメントの釣合い関係を記述したZMP釣合い方程式を生成するZMP釣合い方程式生成手段と、
    前記ZMP釣合い方程式生成手段により生成されたZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正する動作データ修正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  8. 前記優先順位設定部は、質量操作量の大きさの順に各部位に目標軌道修正のための優先順位を与える、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  9. 前記部位は、腰部、左腕、右腕、左脚、右脚を含む、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  10. 前記動作データ修正手段は、ZMP軌道を規制しながら、ZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正する
    ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  11. 複数の関節角を備えた脚式移動ロボットのための動作編集方法であって、
    各関節角の変位値からなる機体の姿勢データを入力する姿勢データ入力ステップと、
    該入力された1以上の姿勢データの組み合わせにより機体の動作データを編集する動作生成ステップと、
    生成された動作データが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるかを当該動作編集過程で検証し、姿勢安定化が可能な動作データへの修正を行なう姿勢安定化処理ステップと、
    姿勢安定化の際に動作データの修正を行なう優先順位を各部位に設定する優先順位設定ステップとを備え、
    前記動作生成ステップでは、機体のうちで姿勢データを変更したい部位グループ毎に割り当てられた各トラック上で姿勢データを時系列的に配置することにより部位グループ毎の動作データを生成するとともに、部位グループ毎の動作データが競合しないように各トラックの動作データを部位グループに設定された優先順位に従って重畳して機体全体の動作データを生成する、
    を具備することを特徴とする脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  12. 複数の関節角を備えた脚式移動ロボットのための動作編集方法であって、
    各関節角の変位値からなる機体の姿勢データを入力する姿勢データ入力ステップと、
    該入力された1以上の姿勢データの組み合わせにより機体の動作データを編集する動作生成ステップと、
    生成された動作データが実機上で姿勢を安定させながら動作可能であるかを当該動作編集過程で検証し、姿勢安定化が可能な動作データへの修正を行なう姿勢安定化処理ステップと、
    姿勢安定化の際に動作データの修正を行なう優先順位を各部位に設定する優先順位設定ステップとを備え、
    前記姿勢安定化処理ステップでは、設定された優先順位に従って部位毎に目標軌道を修正する、
    ことを特徴とする脚式移動ロボットのための動作編集装置。
  13. 前記姿勢データ入力ステップでは、各関節角毎の変位値の直接入力を受容する、
    ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  14. 前記姿勢データ入力ステップは、
    脚式移動ロボットの3Dキャラクタを表示するステップと、
    該3Dキャラクタ表示上でのユーザによるポーズ変更操作を受容するステップと、
    該3Dキャラクタ表示に印加されたポーズ変更を基に各関節角の変位値を逆キネマティクスにより算出するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  15. 前記姿勢データ入力ステップでは、機体のうちでポーズを変更したい1以上の部位を指定する手段をさらに備え、該3Dキャラクタ表示上でのユーザによるポーズ変更操作に応じて、該指定された部位のみポーズを変更する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  16. 前記動作生成ステップでは、前記姿勢データ入力ステップにおいて入力された1以上の姿勢データを時系列的に組み合わせて各ポーズ間を補間することによりモーションを生成する、
    ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  17. 前記姿勢安定処理化ステップは、
    前記動作生成ステップにおいて生成された動作データを基に、前記ロボットの機体に印加される各モーメントの釣合い関係を記述したZMP釣合い方程式を生成するZMP釣合い方程式生成ステップと、
    前記ZMP釣合い方程式生成ステップにおいて生成されたZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正する動作データ修正ステップと、
    ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  18. 前記優先順位設定ステップでは、質量操作量の大きさの順に各部位に目標軌道修正のための優先順位を与える、
    ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  19. 前記部位は、腰部、左腕、右腕、左脚、右脚を含む、
    ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
  20. 前記動作データ修正ステップでは、ZMP軌道を規制しながら、ZMP釣合い方程式上で現れるモーメント・エラーを打ち消すように動作データを修正する
    ことを特徴とする請求項17に記載の脚式移動ロボットのための動作編集方法。
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