JP3613422B2 - 回折格子を用いたカラー表示装置 - Google Patents

回折格子を用いたカラー表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折格子を用いたカラー表示装置に関し、特に、照明光の利用効率を大幅に向上させ、明るく色再現性の良好な回折格子を用いたカラー表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、顔料、染料等による吸収カラーフィルターを用いたカラー液晶表示装置においては、表示のためにバックライトは必要不可欠なものである。しかしながら、カラー液晶表示装置の背後から白色光をそのまま照射しただけでは、その利用効率は非常に低い。その原因として、主に下記に示す理由があげられる。
【0003】
▲1▼各色のセル以外のブラック・マトリックスが占める面積が広く、そこに当たった光は無駄になる。
▲2▼各画素へ入射する白色光の中、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルターを透過する色成分が制限されてしまうので、その他の補色成分は無駄となってしまう。
▲3▼カラーフィルターでの吸収による損失が伴う。
【0004】
このような問題を解決すべく、例えばマイクロレンズアレーをカラーフィルターの前面に設置し、白色光のバックライトをそれぞれカラーフィルターセルR、G、Bへ集光させるようにすることにより、バックライトの利用効率を上げる方法が従来より知られている。
【0005】
しかしながら、この方法でも、白色光3を各カラーフィルターセルR、G、Bへ分光して照射することはできないために、上記▲2▼に示す問題の解決はできない。
【0006】
さらに、このようなカラーフィルターを用いずに、ダイクロイックミラー3枚とマイクロレンズアレーを用いて、光の利用効率を向上させた液晶プロジェクターが特開平4−60538号において提案されている。この場合、上記のような顔料、染料等による吸収カラーフィルターが不要になり、上記の▲1▼〜▲3▼の問題が解決され、カラー映像の輝度は向上するが、3枚のダイクロイックミラーを必要とするため、光学系・装置が大きくなり嵩張ってしまう。また、コストも高いものになってしまう問題がある。
【0007】
そこで、本出願人は、特願平8−94128号において、回折格子を用いたカラー液晶表示装置を提案した。この液晶表示装置は、略平行光束を照射する照明手段と、前記の略平行光束中に略垂直に配置された平行で一様なピッチの干渉縞あるいは格子からなる回折格子と、前記回折格子の回折側に前記回折格子の面に対して傾いて配置された集光性レンズアレーと、前記集光性レンズアレーの焦点面近傍に画素面が配置された液晶表示素子とからなり、前記回折格子で波長分散され前記集光性レンズアレーの各要素レンズにより異なる位置に集光された赤波長成分を前記液晶表示素子の赤色を表示すべき画素に、緑波長成分を緑色を表示すべき画素に、青波長成分を青色を表示すべき画素にそれぞれ入射させるようにしたものである。この液晶表示装置は、バックライト利用効率が極めて高く明るく、かつ、分光された3原色のカラーバランスが良好で色再現性が良く、しかも、少ない部品で組立製作が容易で、コンパクトでコストがかからないものである。
【0008】
以下、この液晶表示装置を図4を参照にして説明する。
図4の液晶表示装置の要部断面図において、全体の構成は、不図示の白色照明光源からの略平行なバックライト12に対して傾いて配置された液晶表示素子1と、バックライト12入射側の何れかの位置に配置された入射側偏光板8と、液晶表示素子1の観察側に配置された観察側偏光板9と、液晶表示素子1のバックライト12入射側でバックライト12に対して略垂直に配置された一様なピッチの直線群(体積型の場合は平面群)の干渉縞あるいは格子からなるホログラムあるいは回折格子(以下、回折格子と言う。)11と、液晶表示素子1と回折格子11の間であって入射側偏光板8の入射側あるいは射出側(図の場合は射出側)に液晶表示素子1と平行に配置され、各微小凸レンズ10′が液晶表示素子1のRGB3つの分色画素からなる組各々に整列して配置されているマイクロレンズアレー10とからなっている。
【0009】
液晶表示素子1は、例えば、2枚のガラス基板2、3の間に挟持されたツイストネマチック等の液晶層6からなり、バックライト側のガラス基板2の内表面には、ブラック・マトリックス7と一様な透明対向電極4が設けられ、表示面側のガラス基板3の内表面には画素R、G、B毎に独立に透明画素電極5と不図示のTFTが設けられている。また、電極4、5の液晶層6側には不図示の配向層も設けられて構成されている。また、入射側偏光板8と観察側偏光板9とは、例えばそれらの透過軸は相互に直交するように配置されている。なお、観察側偏光板9はガラス基板3の外表面に貼り付けてもよく、入射側偏光板8は、液晶表示素子1とマイクロレンズアレー10の間に挟持して一体に貼り合わせてもよく、あるいは、回折格子11のバックライト12入射側に配置してもよい。さらに、マイクロレンズアレー10は液晶表示素子1の一方のガラス基板2と一体に貼り合わせてもよい。
【0010】
また、ホログラムあるいは回折格子11は、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相型、振幅型等の透過型ホログラム又は回折格子からなる。ここで、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないとは、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを回折し、他の波長はほとんど回折しないタイプのものではなく、1つの回折格子で何れの波長も回折するものを意味し、この回折効率の波長依存性が少ないホログラムあるいは回折格子11は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
【0011】
ところで、マイクロレンズアレー10とブラック・マトリックス7の間の距離は、マイクロレンズアレー10を構成する微小凸レンズ10′の焦点距離(ガラス基板2の屈折率も考慮して)と略等しく設定されており、したがって、平行光が微小凸レンズ10′によって集光される位置はブラック・マトリックス7の開口の位置となる。なお、マイクロレンズアレー10を構成する微小凸レンズ10′は、RGBの分色画素の繰り返し周期の各周期毎、すなわち、液晶表示素子1の紙面内の方向に隣接する3つの画素の組各々に対応して整列して配置されている。
【0012】
なお、ブラック・マトリックス7の間には、色純度を上げるため、従来のカラー液晶表示装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置するようにしてもよい。
【0013】
ところで、液晶表示素子1の面に対する回折格子11の面の傾き角αは次のような配置になっている。すなわち、回折格子11に対して略垂直に入射するバックライト12中の赤の波長成分12Rは回折角θで透過回折され、マイクロレンズアレー10中の何れかの微小凸レンズ10′に入射し、ブラック・マトリックス7の開口で規定されてR画素に集光する。同様に、バックライト12中の緑の波長成分12Gは回折角θで透過回折され、マイクロレンズアレー10中の何れかの微小凸レンズ10′に入射し、ブラック・マトリックス7の開口で規定されてG画素に、バックライト12中の青の波長成分12Bは回折角θで透過回折され、マイクロレンズアレー10中の何れかの微小凸レンズ10′に入射し、ブラック・マトリックス7の開口で規定されてB画素に、それぞれ集光する。このような位置関係になるように上記傾き角αが設定されている。
【0014】
以上のような構成であるので、回折格子11の液晶表示素子1と反対側の面から略垂直に白色バックライト12を入射させると、波長に依存して異なる角度で回折され、回折格子11の射出側に分散される。分散された各波長成分はマイクロレンズアレー10中の各微小凸レンズ10′に入射し、その中の、赤の波長成分12Rは赤を表示する画素Rの位置に、緑の波長成分12Gは緑を表示する画素Gの位置に、青の波長成分12Bは青を表示するが画素Bの位置にそれぞれ集光される。したがって、液晶表示素子1の画素毎に透明画素電極4と透明対向電極5間に印加する電圧を制御してその透過状態を変化させることにより、RGB分色画素の組み合わせにより所望のカラー表示を行うことができる。
【0015】
このような構成において、分光要素として一様なピッチの干渉縞あるいは格子からなる回折効率の波長依存性が少ない透過型回折格子11を用いることができるため、回折格子11の製作が容易でありコストが安い、回折格子11の回折効率が高くバックライト12利用効率が高い、回折格子11をマイクロレンズアレー10の各微小凸レンズ10′と位置合わせする必要がない、及び、マイクロレンズアレー10のピッチが各画素各々に対応して1個のマイクロレンズを配置する従来の場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しやすい等の特長がある。
【0016】
なお、回折格子11をバックライト12に対して斜めに配置することも考えられるが、上記のように回折格子11をバックライト12に対して略垂直に配置すると、回折格子11が同じ寸法であるとして、バックライト12の断面積が大きくなるので、バックライト12の平行度がより高くでき、各画素RGBに入射する色成分の混色がより少なくなり、色再現性をより向上させることができる。また、バックライト12を回折格子11に略垂直に入射させると、斜め入射の場合より分散角が大きく取れるので、同じ分散角でよいとするなら回折格子11のピッチをより大きくでき、回折格子11の波長依存性をより少なくできる。そのため、分光されたRGB3色のカラーバランスがより良くなり、この点からも色再現性がより向上できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
図4のような配置においては、回折格子11からの回折光12R、12G、12Bは斜め方向に射出するので、より大きな分散角が得られるので望ましいが、回折格子11を液晶表示素子1とマイクロレンズアレー10に対して角度をなして離間して配置しなければならず、かつ、バックライト12を液晶表示素子1とマイクロレンズアレー10に対して斜めの方向から照明しなければならないため、表示装置20全体の嵩が大きく大型なものとなってしまう。また、液晶表示素子1全体に回折格子11で分散した各色の光12R、12G、12Bが入射しなくてはならないが、離れた位置から斜めに射出するために見込み角分大きな面積の回折格子11を用いなければならない。
【0018】
本発明は本出願人の先の出願に係るカラー表示装置のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光の利用効率が極めて高いので明るく、かつ、分光されたRGB3色のカラーバランスが良く、しかも、光学系が少なく小さい部品で構成可能でコンパクトでコストがかからない回折格子を用いたカラー表示装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の回折格子を用いたカラー表示装置は、略平行光束を照射する照明手段と、前記の略平行光束中に略垂直に配置された平行で一様なピッチの干渉縞あるいは格子からなる回折格子と、その回折格子から斜め方向に射出する回折光を略垂直方向に角度変換する偏向素子と、略垂直方向に向けられた回折光に対して略垂直に配置された集光性レンズアレーと、その集光性レンズアレーの焦点面近傍に画素面が配置された空間光変調器とからなり、前記回折格子で波長分散され前記集光性レンズアレーの各要素レンズにより異なる位置に集光された赤波長成分を前記空間光変調器の赤色を表示すべき画素に、緑波長成分を緑色を表示すべき画素に、青波長成分を青色を表示すべき画素にそれぞれ入射させるようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
この場合、集光性レンズアレーの要素レンズは、空間光変調器の隣接する3つの画素を1組としてその組の繰り返し周期と同じ周期で配置されていることが望ましい。
【0021】
また、空間光変調器としては、例えば液晶表示素子からなることが望ましい。
【0022】
また、回折格子は、2枚以上あるいは2層以上の重畳あるいは多重記録されてなる回折格子からなっていてもよい。
【0023】
また、空間光変調器に表示された画素群からなる映像を投影光学系により投影するように構成することもできる。
【0024】
本発明においては、回折格子、偏向素子、集光性レンズアレー、空間光変調器を略一体に平行に配置することができ、それに略垂直に略平行光束を照射することができるので、表示装置全体を薄く小型のものとすることができ、しかも、分光手段として回折格子を用いているので、光の利用効率が極めて高く明るく、かつ、分光されたRGB3色のカラーバランスの良いものとなる。しかも、回折格子を空間光変調器等と略密着させているので小型のものとすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回折格子を用いたカラー表示装置のいくつかの実施例について図面を参照にして説明する。
本発明の原理は、図4のような配置において、回折格子11とマイクロレンズアレー10の間にシート状光偏向手段を配置して、回折格子11と液晶表示素子1を平行に近接配置することにより、バックライト12を背後から略垂直に照明するようにして、表示装置20全体を薄く小型のものとすると共に、回折格子11も小型でよいものとすることである。まず、シート状光偏向手段の1例のプリズムシート組立体について図1を参照にして説明する。
【0026】
このプリズムシート組立体30は2枚の近接配置したプリズムシート40、50からなり、プリズムシート組立体30の入射側に平行に配置した回折格子11によって斜めに回折分光された成分中の例えば中間の角度に回折された緑の波長成分12Gを、プリズムシート組立体30の射出側の面からに垂直に射出させる作用を有するものである。したがって、プリズムシート組立体30の射出側に平行にマイクロレンズアレー10と液晶表示素子1を配置することができる。
【0027】
すなわち、プリズムシート組立体30は、空気層25を介して入射側から第1のプリズムシート40と第2のプリズムシート50とからなり、第1のプリズムシート40は、同一形状の微小プリズム41を密に並べてなるもので、入射側は平面42からなり、第2のプリズムシート50に面した射出側は断面鋸歯状の面からなる。その射出側の面は、入射側の平面42で屈折された光束12G’が略垂直に射出するストライプ状の斜面43と、この光束12G’が入射せず斜面43に対して略垂直なストライプ状の壁面44とが交互に角度をなして位置するように接続された面である。したがって、全ての斜面43相互、壁面44相互は平行に配置されている。
【0028】
また、第2のプリズムシート50は、同一形状の微小プリズム51を密に並べてなるもので、射出側は平面52からなり、第1のプリズムシート40に面した入射側は断面鋸歯状の面からなる。その入射側の面は、第1のプリズムシート40の入射側の平面42で屈折され、斜面43を略垂直に出た光束12G’が斜めに入射するストライプ状の斜面53と、平面52に対して略垂直なストライプ状の壁面54とが交互に角度をなして位置するように接続された面である。そして、斜面53は、光束12G’を平面52に対して略垂直な方向に屈折するような傾き角度に設定されている(図1の場合、35.5°)。したがって、全ての斜面53相互、壁面54相互は平行に配置されている。
【0029】
このような配置であるので、第1のプリズムシート40の入射側の平面42に平行に回折格子11を配置し、回折格子11に略垂直に白色バックライト12を入射させると、回折格子11によって例えば回折角40°(=θ)で回折された緑の波長成分の光束12Gは、平面42で第1のプリズムシート40を構成する透明媒質の屈折率(図1の場合、1.5)に応じた屈折角(図1の場合、25°)で屈折され、射出側の斜面43から垂直に出る。第1のプリズムシート40から射出された平行光束12G’は、空気層25を経て第2のプリズムシート50の入射側の斜面53に所定の入射角(図1の場合、60.5°)で入射し、第2のプリズムシート50を構成する透明媒質の屈折率(図1の場合、1.5)に応じた屈折角(図1の場合、斜面53の法線に対して35.5°)で屈折され、射出側の平面52から垂直に平行光束12G”として射出する。
【0030】
回折格子11で緑の波長成分12Gと異なる回折角θ、θで回折されたそれぞれ赤の波長成分12R、青の波長成分12Bはそれぞれの回折角θ、θに応じた入射角で第1のプリズムシート40の平面42に入射し、その入射角に応じた射出角で第2のプリズムシート50の平面52から射出するが、第2のプリズムシート50から垂直に射出する緑の波長成分12G”の右側に所定角度なして赤の波長成分12R”が、緑の波長成分12G”の左側に所定角度なして青の波長成分12B”が位置する。
【0031】
したがって、このようなプリズムシート組立体30を用いて、図2に示すように、バックライト12入射側から順に、バックライト12に略垂直に、図4と同様な回折格子11、図1のプリズムシート組立体30、入射側偏光板8、図4と同様なマイクロレンズアレー10、図4と同様な液晶表示素子1、観察側偏光板9を平行に配置することにより表示装置20を構成することができる。すなわち、図2の構成は、図4において、回折格子11と入射側偏光板8の間に図1のプリズムシート組立体30を挿入し、回折格子11とプリズムシート組立体30を入射側偏光板8、マイクロレンズアレー10、液晶表示素子1、観察側偏光板9に平行に配置しただけで、その他は同じであり、液晶表示素子1、回折格子11、マイクロレンズアレー10等の構成も同じである。
【0032】
このような構成において、回折格子11の液晶表示素子1と反対側の面から略垂直に白色バックライト12を入射させると、波長に依存して異なる斜めの角度で赤の波長成分12R、緑の波長成分12G、青の波長成分12Bが回折され、回折格子11の射出側に分散される。分散された各波長成分は、プリズムシート組立体30により偏向され、緑の波長成分12G”が第2のプリズムシート50から略垂直に、緑の波長成分12G”の右側に所定角度なして赤の波長成分12R”が、左側に所定角度なして青の波長成分12B”が位置するように角度変換され、マイクロレンズアレー10中の各微小凸レンズ10′に入射し、その中の、赤の波長成分12Rは赤を表示する画素Rの位置に、緑の波長成分12Gは緑を表示する画素Gの位置に、青の波長成分12Bは青を表示するが画素Bの位置にそれぞれ集光される。したがって、液晶表示素子1の画素毎に透明画素電極4と透明対向電極5間に印加する電圧を制御してその透過状態を変化させることにより、RGB分色画素の組み合わせにより所望のカラー表示を行うことができる。
【0033】
このような表示装置20において、回折格子11、プリズムシート組立体30、入射側偏光板8、マイクロレンズアレー10、液晶表示素子1、観察側偏光板9を略一体に平行に配置することができ、それに略垂直に白色バックライト12を入射させるようにすることができるので、表示装置20全体を薄く小型のものとすることができ、しかも、分光手段として回折格子11を用いているので、光の利用効率が極めて高く明るく、かつ、分光されたRGB3色のカラーバランスの良いものとなる。しかも、回折格子11を液晶表示素子1等と略密着させているので小型のものとすることができる。
【0034】
ところで、図1のプリズムシート組立体30の構成において、空気層25の代わりにプリズムシート40、50の屈折率と異なる接着剤等の媒質を用いてもよい。また、回折格子11と第1のプリズムシート40の間に空気層を介さないで直接接着してもよい。なお、プリズムシート40、50の入射側、射出側の面、特に平面42、52、斜面43、53には反射防止膜をコーティングすることが望ましい。また、光学作用を行わない壁面44、54には光吸収膜をコーティングすることが望ましい。
【0035】
なお、以上の実施例のプリズムシート組立体30は単に例示のためのものであり、2枚のプリズムシート40、50の代わりに、第2のプリズムシート50と同様な形状のプリズムシート1枚からなるものを用いてもよい。あるいは、同一形状の微小反射プリズムを密に並べてなるものを用いてもよい。
【0036】
次に、図2に示したような構成の本発明の表示装置20をそのまま用いて直視型の表示装置として、あるいは、投影表示用の空間光変調素子として利用して投影表示装置として用いることができる。直視型の表示装置として用いるには、液晶表示素子1の観察側に拡散層を設けることが望ましい。投影表示装置として用いるには、例えば図3に示すような配置にする。図3は図2の表示装置を投影表示装置として構成する場合の断面図であり、図3のカラー表示装置20は、例えばメタルハライドランプ15と放物面鏡16の組み合わせからなる照明装置14からの白色の平行なバックライト12によって照明するようにし、そのバックライト12が回折格子11が略垂直に入射するようにインライン配置にされ、また、液晶表示素子1の入射側に一体にマイクロレンズアレー10が配置されている。そして、カラー表示装置20で変調された表示像は、表示装置20の近傍に配置されたフィールドレンズ17を経て、投影レンズ18により拡大されてスクリーン19上に拡大結像され、明るいカラー投影像を得ることができる。なお、図3中には、表示装置20を通過した各原色成分の光路をR、G、Bで示してある。
【0037】
ところで、以上の説明においては、回折格子11としては、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相型、振幅型等の単層あるいは1枚の透過型ホログラム又は回折格子からなるものを前提にしていたが、これに限らず、特願平7−290819号、同7−290820号記載のもののように、波長分散の空間的な波長分布は相互に略一致しており、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異なっている2枚以上あるいは2層以上の重畳あるいは多重記録されてなる透過型ホログラム又は回折格子であってもよい。さらに、特願平8−208078号で提案したように、入射側の透過型ホログラム又は回折格子と射出側の透過型ホログラム又は回折格子は相互に波長分散による空間的な波長分布が異なり、かつ、回折効率分布が異なっている2枚の透過型ホログラム又は回折格子を重畳又は多重に記録されてなるものであってもよい。
【0038】
以上、本発明の回折格子を用いたカラー表示装置を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例えば、マイクロレンズアレー10を構成する微小凸レンズ10′は、液晶表示素子1の紙面内の方向に隣接する3つの画素の組各々に整列している必要は必ずしもない。要は、回折格子11で分散された各色の波長成分を対応す色を表示する画素の位置に集光する配置であればよい。また、液晶表示素子の代わりに他の透過型空間光変調器を用いてもよい。さらに、回折格子11、マイクロレンズアレー10等の構成する光学素子の表面に反射防止膜等を設けることが望ましい。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の回折格子を用いたカラー表示装置によると、回折格子、偏向素子、集光性レンズアレー、空間光変調器を略一体に平行に配置することができ、それに略垂直に略平行光束を照射することができるので、表示装置全体を薄く小型のものとすることができ、しかも、分光手段として回折格子を用いているので、光の利用効率が極めて高く明るく、かつ、分光されたRGB3色のカラーバランスの良いものとなる。しかも、回折格子を空間光変調器等と略密着させているので小型のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリズムシート組立体の1例の構成と作用を示す断面図である。
【図2】本発明の回折格子を用いたカラー表示装置の1実施例の要部断面図である。
【図3】図2のカラー表示装置を用いた投影表示装置の断面図である。
【図4】本出願人が先に提案した液晶表示装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1…液晶表示素子
2、3…ガラス基板
4…透明対向電極
5…透明画素電極
6…液晶層
7…ブラック・マトリックス
8…入射側偏光板
9…観察側偏光板
10…マイクロレンズアレー
10′…微小凸レンズ
11…ホログラムあるいは回折格子
12…バックライト
12G、12G’、12G”…緑の波長成分
12R、12R”…赤の波長成分
12B、12B”…青の波長成分
14…照明装置
15…メタルハライドランプ
16…放物面鏡
17…フィールドレンズ
18…投影レンズ
19…スクリーン
20…カラー表示装置
25…空気層
30…プリズムシート組立体
40…第1のプリズムシート
41…微小プリズム
42…平面
43…斜面
44…壁面
50…第2のプリズムシート
51…微小プリズム
52…平面
53…斜面
54…壁面
R、G、B…分色画素(画素)

Claims (5)

  1. 略平行光束を照射する照明手段と、前記の略平行光束中に略垂直に配置された平行で一様なピッチの干渉縞あるいは格子からなる回折格子と、その回折格子から斜め方向に射出する回折光を略垂直方向に角度変換する偏向素子と、略垂直方向に向けられた回折光に対して略垂直に配置された集光性レンズアレーと、その集光性レンズアレーの焦点面近傍に画素面が配置された空間光変調器とからなり、前記回折格子で波長分散され前記集光性レンズアレーの各要素レンズにより異なる位置に集光された赤波長成分を前記空間光変調器の赤色を表示すべき画素に、緑波長成分を緑色を表示すべき画素に、青波長成分を青色を表示すべき画素にそれぞれ入射させるようにしたことを特徴とする回折格子を用いたカラー表示装置。
  2. 前記集光性レンズアレーの要素レンズは、前記空間光変調器の隣接する3つの画素を1組としてその組の繰り返し周期と同じ周期で配置されていることを特徴とする請求項1記載の回折格子を用いたカラー表示装置。
  3. 前記空間光変調器が液晶表示素子からなることを特徴とする請求項1又は2記載の回折格子を用いたカラー表示装置。
  4. 前記回折格子は、2枚以上あるいは2層以上の重畳あるいは多重記録されてなる回折格子からなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の回折格子を用いたカラー表示装置。
  5. 前記空間光変調器に表示された画素群からなる映像を投影光学系により投影するように構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の回折格子を用いたカラー表示装置。
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