JP3610972B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機によって発電された電力で従動輪に駆動トルクを伝達する電動機を駆動するようにした車両の駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両の駆動力制御装置としては、前輪及び後輪の何れか一方を主駆動輪として内燃機関の動力によりミッションを介して駆動し、前輪及び後輪の他方を電動機で駆動し、さらに内燃機関の駆動力で発電機を駆動し、この発電機で発電した電力を電動機に供給するようにし、アクセルペダルが踏み込まれかつ車速が設定値以下であるときに電動機を作動させて前輪及び後輪を駆動するようにした前後輪駆動車両が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭55−138129号公報(第1頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1にあっては、内燃機関によって駆動される発電機で発電された電力によって電動機を駆動するようにしているので、発電機は電動機の逆起電力に打ち勝っていかなければ電動機へ電流を流せない。すなわち、図13に示すように、横軸に車速を縦軸に電圧をとったときに、発電機の発電能力線は実線図示のように車速が“0”であるときに“0”であり、車速が増加すると、車速が低い状態では増加率が小さく、その後車速の増加に伴って増加率が大きくなる二次曲線で表される一方、電動機の逆起電力は破線図示のように車速が“0”であるときに“0”で、その後車速の増加に伴って一定の増加率で増加する直線で表される。このため、車速が“0”から所定車速Vsまでの間では、発電機の発電能力線が電動機の逆起電力を下回っているので、発電機からの発電電流を流すことができず、電動機で駆動トルクを発生することができないが、車速が所定車速Vsを越えて増加すると、これに応じて発電機の発電電流が増加し、電動機で駆動トルクを発生することができる。
【0005】
ところで、内燃機関の出力側にはミッション(変速機)が配設されており、内燃機関回転速度は、車速が一定である場合に、ミッションの変速比によって変化し、この内燃機関によって駆動される発電機の発電量は内燃機関回転速度に応じて変化する。したがって、発電機の発電量を例えば変速機の低車速域で使用される最大変速比で設定した場合には、変速機が最大変速比より小さい変速比に選択されているときには発電機に入力される回転速度が低下して発電不足を生じることになり、電動機で必要な駆動トルクを発生できなくなるという未解決の課題がある。
【0006】
特に、変速機として自動変速機を適用した場合には、トルクコンバータを有するので、アクセルを踏込んでいない状態では、エンジン回転速度が低下し、発電不足傾向をより増長する。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、発電機で発電不足状態が生じる場合であっても電動機で必要な駆動トルクを発生することができる車両の駆動力制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両の駆動力制御装置は、主駆動輪を変速機を介して駆動する主駆動源と、該主駆動源によって駆動される発電機と、該発電機の電力により駆動され、従駆動輪に駆動トルクを伝達可能な電動機とを備えた車両の駆動力制御装置において、前記電動機の界磁電流を界磁電流制御手段で制御すると共に、変速機の変速比を変速比検出手段で検出し、この変速比検出手段で検出した変速比に基づいて前記発電機が発電不足状態になると判断したときに、界磁電流補正手段で、前記界磁電流制御手段で制御する界磁電流を前記電動機で発生する逆起電力が少なくなるように減少補正する。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、電動機で従駆動輪を駆動している4輪駆動状態で、変速機の変速比に基づいて発電機が発電不足状態になる状態になると判断したときに電動機の界磁電流を電動機で発生する逆起電力が少なくなるように減少補正するので、発電機の発電不足を解消して、必要とする駆動トルクを確実に発生することができるという効果が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面について説明する。
図1は本発明を4輪駆動車に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図であり、主駆動輪としての左右前輪1FL、1FRが内燃機関であるエンジン2によって駆動され、従駆動輪としての左右後輪1RL、1RRが電動機である直流モータ3によって駆動される。
【0010】
エンジン2の出力トルクTeは、トルクコンバータを有する自動変速機4及びディファレンシャルギア5を介して左右前輪1FL、1FRに伝達される。また、エンジン2の出力トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達される。
この発電機7は、エンジン2の回転速度Neにプーリ比を乗じた回転速度Ngで回転し、4WDコントローラ8によって調整される界磁電流Ifgに応じて、エンジン2に対し負荷となり、その負荷トルクに応じた電力を発電する。この発電機7が発電した電力は、電線9及びジャンクションボックス10を介して直流モータ3に供給される。直流モータ3の出力軸は、減速機11、クラッチとしての電磁クラッチ12及びデファレンシャルギヤ13に連結され、ディファレンシャルギヤ13の左右出力側が夫々駆動軸13L及び13Rを介して左右後輪1RL及び1RRに連結されている。
【0011】
上記エンジン2の吸気管路14(例えばインテークマニホールド)には、メインスロットルバルブ15とサブスロットルバルブ16が介装されている。メインスロットルバルブ15は、アクセルペダル17の踏み込み量等に応じてスロットル開度が調整制御される。このメインスロットルバルブ15は、アクセルペダル17の踏み込み量に機械的に連動するか、あるいはアクセルペダル17の踏み込み量を検出するアクセルセンサ18の踏み込み量検出値に応じて、エンジンコントローラ19が電気的に調整制御することで、そのスロットル開度が調整される。上記アクセルセンサ18の踏み込み量検出値は、4WDコントローラ8にも出力される。
【0012】
また、サブスロットルバルブ16は、ステップモータ20をアクチュエータとし、そのステップ数に応じた回転角により開度が調整制御される。このステップモータ20の回転角は、モータコントローラ21からの駆動信号によって調整制御される。なお、サブスロットルバルブ16にはスロットルセンサ22が設けられており、このスロットルセンサ22で検出されるスロットル開度検出値に基づいて、ステップモータ20のステップ数がフィードバック制御される。ここで、上記サブスロットルバルブ16のスロットル開度をメインスロットルバルブ15の開度以下等に調整することによって、運転者のアクセルペダルの操作とは独立して、エンジン2の出力トルクを減少させることができる。
【0013】
また、エンジン2にはその出力回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ23が設けられ、このエンジン回転速度センサ23で検出したエンジン回転速度Neを4WDコントローラ8に出力する。さらに、各車輪1FL〜1RRの夫々には、車輪速を検出する車輪速センサ24FL〜24RRが設けられ、これら車輪速センサ24FL〜24RRで検出した車輪速VwFL〜VwRRを4WDコントローラ8に出力する。さらにまた、自動変速機4のシフト位置を検出する変速比検出手段としてのシフト位置センサ25が設けられ、このシフト位置センサ25で検出したシフト位置を4WDコントローラ8に入力する。なおさらに、運転席近傍に4輪駆動状態とするか否かを選択する4WDスイッチ26が設けられ、この4WDスイッチ26のスイッチ信号を4WDコントローラ8に入力する。
【0014】
さらに、発電機7は、図2に示すように、デルタ結線された3相のステータコイルSCと、フィールドコイルFCとを有し、ステータコイルSCの各接続点がダイオードで構成される整流回路30に接続されて、この整流回路30から例えば最大42Vの直流電圧Vが出力される。
また、フィールドコイルFCは、その一端がダイオードD1を介して整流回路30の出力側に接続されていると共に、ダイオードD2を逆方向に介し、さらに4WDリレー31を介して所定電圧(例えば12ボルト)のバッテリ32に接続され、他端がフライホイールダイオードDFを順方向に介してダイオードD1及びD2のカソード側に接続されていると共に、電圧調整器(レギュレータ)を構成するバイポーラトランジスタ33を介して接地されている。
【0015】
ここで、整流回路30及びダイオードD1を介して界磁電流Ifgを供給する系統が自励回路を形成し、バッテリ31及びダイオードD2を介して界磁電流Ifgを供給する系統が他励回路を形成し、ダイオードD1及びD2が自励回路及び他励回路の電圧の何れか高い方を選択するセレクトハイ機能を有している。
また、4WDリレー31はそのリレーコイルの一端がバッテリ32にイグニッションスイッチ34を介して接続されたイグニッションリレー35の出力側に接続され、他端が4WDコントローラ8に接続されている。
【0016】
そして、発電機7は、4WDコントローラ8によってフィールドコイルFCに対する界磁電流Ifgを調整することで、エンジン2に対する発電負荷トルクTg及び発電する発電電圧Vが制御される。バイポーラトランジスタ33は、4WDコントローラ8からパルス幅変調(PWM)した発電機制御指令(界磁電流値)C1を入力し、その発電機制御指令C1に応じた値に発電機7の界磁電流Ifgを調整する。
【0017】
また、ジャンクションボックス10内にはモータリレー36及び電流センサ37が直列に接続されて設けられ、このモータリレー36は、4WDコントローラ8からの指令によって直流モータ3に供給する電力の断続を行う。また、電流センサ37は、発電機7から直流モータ3に供給される電機子電流Iaを検出し、検出した電機子電流Iaを4WDコントローラ8に出力する。また、直流モータ3に供給されるモータ電圧Vmが4WDコントローラ8で検出される。
【0018】
さらに、直流モータ3は、4WDコントローラ8からのモータ出力トルク指令としてのパルス幅変調した界磁制御指令によって界磁電流Ifmが制御され、その界磁電流Ifmの調整によって駆動トルクTmが調整される。この直流モータ3の温度がサーミスタ38で検出され、その温度検出値が4WDコントローラ8に入力されると共に、直流モータ3の出力軸の回転速度Nmが電動機回転速度検出手段としてのモータ用回転速度センサ39で検出され、その回転速度Nmが4WDコントローラ8に入力される。
【0019】
また、電磁クラッチ12は、その励磁コイル12aの一端が前記4WDリレー21の出力側に接続され、他端が4WDコントローラ8に接続され、この4WDコントローラ8内でスイッチング素子としてのスイッチングトランジスタ40を介して接地されている。そして、このトランジスタ40のベースに供給するパルス幅変調したクラッチ制御指令CLによって励磁コイル12aの通電電流が制御され、これによって直流モータ3から従駆動輪としての後輪1RL,1RRに伝達されるトルク伝達力が制御される。
【0020】
4WDコントローラ8は、図3に示すように、発電機制御部8A、リレー制御部8B、モータ制御部8C、クラッチ制御部8D、余剰トルク演算部8E、目標トルク制限部8F、余剰トルク変換部8Gを備えている。
上記発電機制御部8Aは、バイポーラトランジスタ33を通じて、発電機7の発電電圧Vをモニターしながら、この発電機7の界磁電流Ifgを調整することで、発電機7の発電電圧Vを所要の電圧に調整する。
【0021】
リレー制御部8Bは、発電機7から直流モータ3への電力供給の遮断・接続を制御する。
モータ制御部8Cは、後述する余剰トルク変換部8Gで算出される目標モータ界磁電流Ifmtに基づいて直流モータ3の界磁電流Ifmを調整することで、この直流モータ3のトルクを所要の値に調整する。
【0022】
クラッチ制御部8Dは、後述する余剰トルク演算部8Eで演算する発電負荷トルク目標値Tgtに基づいて対応するモータトルク目標値Tmtを算出し、このモータトルク目標値Tmtに基づいて下記式の演算を行って電磁クラッチ12に対するクラッチ伝達トルクTCLを算出し、このクラッチ伝達トルクTCLをクラッチ電流指令値ICLに変換し、これをパルス幅変調(PWM)してクラッチ電流指令値ICLに応じたデューティ比のクラッチ電流制御出力CLを求め、これをスイッチングトランジスタ40に出力する。
【0023】
CL=Tmt×KDEF ×KTM+TCL0
ここで、KDEF はディファレンシャルギヤ13での減速比、KTM はクラッチトルクマージン、TCL0 はクラッチイニシャルトルクである。
また、所定のサンプリング時間毎に、入力した各信号に基づき、図4に示すように、余剰トルク演算部8E→目標トルク制限部8F→余剰トルク変換部8Gの順に循環して処理が行われる。
【0024】
まず、余剰トルク演算部8Eでは、図5に示すような処理を行う。
すなわち、先ず、ステップS1で、車輪速センサ16FL、16FR、16RL、16RRからの信号に基づいて前輪(主駆動輪)1FL,1FRの平均車輪速から後輪1RL,1RR(従駆動輪)の平均車輪速を減算することで、前輪1FL、1FRの加速スリップ量であるスリップ速度ΔVFを求める。
【0025】
ここで、スリップ速度ΔVFの演算は、例えば、次のように行われる。
前輪1FL、1FRにおける左右輪速の平均値である平均前輪速VWf、及び後輪1RL、1RRにおける左右輪速の平均値である平均後輪速VWrを、それぞれ下記式により算出する。
VWf=(VWFL+VWFR)/2 …………(1)
VWr=(VWRL+VWRR)/2 …………(2)
次に、上記平均前輪速VWfと平均後輪速VWrとの偏差から、主駆動輪である前輪1L、1Rのスリップ速度(加速スリップ量)ΔVFを、下記(3)式により算出する。
【0026】
ΔVF=VWf−VWr …………(3)
次いで、ステップS2に移行して、上記ステップS1で求めたスリップ速度ΔVFが所定値、例えば“0”より大きい正値であるか否かを判定する。この判定結果がスリップ速度ΔVFが“0”以下即ち“0”又は負値であるときには、前輪1FL、1FRが加速スリップしていないと推定されるので、ステップS3に移行して、発電負荷トルク目標値Tgtを“0”に設定した後処理を終了して目標トルク制限部8Fの処理に移行する。
【0027】
一方、ステップS2において、スリップ速度ΔVFが“0”より大きい正値であるときには、前輪1FL、1FRが加速スリップしていると推定されるので、ステップS4に移行する。
このステップS4では、前輪1FL、1FRの加速スリップを抑えるために必要な吸収トルクTΔVFを、下記(4)式によって演算してからステップS5に移行する。この吸収トルクTΔVFは加速スリップ量に比例した量となる。
【0028】
TΔVF=K1×ΔVF …………(4)
ここで、K1は、実験などによって求めたゲインである。
ステップS5では、現在の発電機7の負荷トルクTGを、下記(5)式に基づき演算したのち、ステップS6に移行する。
Figure 0003610972
ここで、Vgは発電機7の電圧、Iaは発電機7の電機子電流、Ngは発電機7の回転数、K2は係数、K3は効率である。
【0029】
ステップS6では、下記(6)式に基づき、余剰トルクつまり発電機7で負荷すべき発電負荷トルク目標値Tgtを求めてから処理を終了して目標トルク制限部8Fの処理に移行する。
Tgt=TG+TΔVF …………(6)
次に、目標トルク制限部8Fの処理について、図6に基づいて説明する。
【0030】
すなわち、まず、ステップS11で、発電負荷トルク目標値Tgtが、発電機7の最大負荷容量HQより大きいか否かを判定する。発電負荷トルク目標値Tgtが発電機7の最大負荷容量HQ以下と判定した場合には処理を終了する。一方、発電負荷トルク目標値Tgtが発電機7の最大負荷容量HQよりも大きいと判定した場合には、ステップS12に移行する。
【0031】
ステップS12では、発電負荷トルク目標値Tgtにおける最大負荷容量HQを越える超過トルクΔTbを下記(7)式によって求めてからステップS13に移行する。
ΔTb=Tgt−HQ …………(7)
ステップS13では、スロットルセンサ22及びエンジン回転数検出センサ23からの信号に基づいて、図7に示すエンジントルク算出マップを参照して、現在のエンジントルクTeを演算してステップS14に移行する。
【0032】
ステップS14では、下記(8)式のように、エンジントルクTeから超過トルクΔTbを減算してエンジントルク上限値TeMを演算し、求めたエンジントルク上限値TeMをエンジンコントローラ19に出力した後に、ステップS15に移行する。
TeM=Te−ΔTb …………(8)
ここで、エンジンコントローラ19では、運転者のアクセルペダル17の操作に関係なく、入力したエンジントルク上限値TeMをエンジントルクTeの上限値となるようにこのエンジントルクTeを制限する。
【0033】
ステップS15では、最大負荷容量HQを発電負荷トルク目標値Tgtに設定してから処理を終了して余剰トルク変換部8Gの処理に移行する。
次に、余剰トルク変換部8Gの処理について、図8に基づいて説明する。
まず、ステップS20で、スリップ速度ΔVFが“0”より大きいか否かを判定する。ΔVF>0と判定されれば、前輪1FL、1FRが加速スリップしているので、ステップS21に移行する。また、ΔVF≦0と判定されれば、前輪1FL、1FRは加速スリップしていないので、ステップS21以降の余剰トルク変換処理を行うことなく処理を終了して余剰トルク演算部8Eの処理に戻る。
【0034】
ステップS21では、モータ用回転速度センサ39が検出したモータ3の回転速度Nmを入力し、そのモータ3の回転速度Nmをもとに図8中に示すモータ界磁電流目標値算出用マップを参照してモータ界磁電流目標値Ifmtを算出する。
ここで、目標モータ界磁電流算出用マップは、自動変速機4がドライブ(D)レンジにおける最大変速比となる第1速の変速比を基準にして作成され、横軸にモータ回転速度Nmをとり、縦軸にモータ界磁電流目標値Ifmtをとり、モータ回転速度Nmが“0”から第1の設定値Nまでの間ではモータ界磁電流目標値Ifmtが予め設定された最大電流値IMAX を維持し、モータ回転速度Nmが第1の設定値Nを超えて増加すると、これに応じてモータ界磁電流目標値Ifmtが比較的大きな傾きで減少し、モータ回転速度Nmが第1の設定値Nより大きな第2の設定値Nからこの第2の設定値Nより大きい第3の設定値Nまでの間はモータ界磁電流目標値Ifmtが初期電流値IINより小さい低電流値Iを維持し、モータ回転速度Nmが第3の設定値Nを超えて増加すると、これに応じてモータ界磁電流目標値Ifmtがより大きな傾きで減少して“0”となるように特性線L1が設定されている。
【0035】
すなわち、回転速度Nmが“0”から設定値Nまでの間は一定の所定電流値IMAX とし、直流モータ3が回転速度設定値N以上になった場合には、公知の弱め界磁制御方式で直流モータ3の界磁電流Ifmを小さくする(図10参照)。すなわち、直流モータ3が高速回転になると直流モータ3における誘起電圧の上昇によりモータトルクが低下することから、上述のように、直流モータ3の回転数Nmが所定値N以上になったら直流モータ3の界磁電流Ifmを小さくして誘起電圧Eを低下させることで直流モータ3に流れる電流を増加させて所要モータトルクTmを得るようにする。この結果、直流モータ3が高速回転になってもモータ誘起電圧Eの上昇を抑えてモータトルクの低下を抑制するため、所要のモータトルクTmを得ることができる。また、モータ界磁電流Ifmを所定の回転速度未満と所定の回転速度以上との2段階で制御することで、連続的な界磁電流制御に比べ電子制御回路を安価に構成することができる。
【0036】
次いで、ステップS22に移行して、シフト位置センサ25で検出したシフト位置を読込み、シフト位置がドライブレンジにおける第1速の変速比より小さく第2速の変速比より大きい変速比に設定されたリバース(R)レンジであるか否かを判定し、シフト位置がリバース(R)レンジ以外のレンジであるときには直接ステップS24にジャンプし、シフト位置がリバース(R)レンジであるときにはステップS23に移行して、下記(9)式に示すように、ステップS21で算出した目標モータ界磁電流Ifmtに“1”未満の補正係数K(例えばK=0.8)を乗算して新たな目標モータ界磁電流Ifmtを算出する補正処理を行ってからステップS24に移行する。
【0037】
Ifmt=Ifmt×K …………(9)
ステップS24では、ステップS22又はステップS23で算出した目標モータ界磁電流Ifmtをモータ制御部8Cに出力してからステップS25に移行する。
このステップS25では、モータ回転速度Nmと、ステップS21又はステップS23で算出したモータ界磁電流目標値Ifmtとをもとに図8中に示したモータ誘起電圧算出用マップを参照してモータ誘起電圧Eを算出する。ここで、モータ誘起電圧算出用マップは、モータ界磁電流目標値Ifmtをパラメータとして横軸にモータ回転速度Nmをとり、縦軸にモータ誘起電圧Eをとり、モータ回転速度Nmが増加することにより、モータ誘起電圧Eが線形に増加し、モータ界磁電流目標値Ifmtが増加することによってもモータ誘起電圧Eが増加するように設定されている。
【0038】
次いで、ステップS26に移行して、上記余剰トルク演算部8Eが演算した発電負荷トルク目標値Tgtに基づき対応するモータトルク目標値Tmtを算出して、ステップS27に移行する。
ステップS27では、上記モータトルク目標値Tmt及びモータ界磁電流目標値Ifmtをもとに図9に示す電機子電流目標値算出用マップを参照して電子電流目標値Iatを算出する。この電機子電流目標値算出用マップは、モータ界磁電流目標値Ifmtをパラメータとして、横軸にモータトルク目標値Tmtをとり、縦軸に電機子電流目標値Iatをとり、モータ出力トルクTmが“0”であるときにはモータ界磁電流目標値Ifmtの値にかかわらず電機子電流目標値Iatが“0”となり、この状態からモータ出力トルクTmが増加するに応じて電機子電流目標値Iatが増加すると共に、モータ界磁電流目標値Ifmtが増加するに応じて電機子電流目標値Iatが減少し、モータ出力トルクTmが大きな値となると、モータ界磁電流目標値Ifmtが小さい方から順次に電機子電流目標値Iatが“0”に設定されるように構成されている。
【0039】
次いで、ステップS28に移行し、下記(9)式に基づき、電機子電流目標値Iat、電線9の抵抗及び直流モータ3のコイルの抵抗の合成抵抗R、及び誘起電圧Eから発電機7の電圧目標値Vを算出し、この発電機7の電圧目標値Vを発電機制御部8Aに出力した後、処理を終了して余剰トルク演算部8Eの処理に戻る。
【0040】
=Iat×R+E …………(9)
この図8の処理において、ステップS21及びステップS24の処理とモータ制御部8Cとが界磁電流制御手段に対応し、ステップS22及びS23の処理が界磁電流補正手段に対応している。
次に、上記第1の実施形態の動作を図10に示すタイムチャートを伴って説明する。
【0041】
今、自動変速機のセレクトレバーをパーキングレンジ(P)とし、イグニッションスイッチをオン状態とすることにより、エンジン2を始動させた状態で車両が停止しているものとする。
この停止状態で、運転者が4WDスイッチ26を図10(a)に示すように時点t1でオン状態に操作すると、この時点t1では、図10(c)に示すようにセレクトレバーがパーキングレンジにあるため、4WDリレー制御部8Bでは4WDリレー31をオフ状態に制御し、4WDコントローラ8へのパワー系電源の入力が停止されていると共に、バッテリ32からの発電機7のフィールドコイルFC、ジャンクションボックス10のモータリレー36、電磁クラッチ12のクラッチコイル12aへの電力供給が停止されている。
【0042】
この停止状態から時点t2でセレクトレバーをパーキング(P)レンジからリバースレンジ(R)及びニュートラル(N)レンジを経てドライブ(D)レンジに移動させ、時点t3でドライブ(D)レンジを選択してから例えば0.05秒程度の所定時間が経過した時点t4で4WDリレー制御部8Bによって4WDリレー31が図10(b)に示すようにオン状態に制御される。
【0043】
この状態では、車両が停止状態にあるため、前輪1FL,1FRの平均前輪速VWf及び後輪1RL,1RRの平均後輪速VWrが共に“0”であり、スリップ速度ΔVFも“0”となるため、余剰トルク変換部8Gで実行される図8の処理では、ステップS20からステップS21〜ステップS25の処理を実行することなく処理を終了して余剰トルク演算部8Eに戻ることになる。
【0044】
このため、発電機制御部8Aで発電電圧目標値Vに基づく発電機制御出力C1がオフ状態、モータ界磁出力MFもオフ状態に制御され、さらにクラッチ制御部8Dでクラッチ制御出力CLがオフ状態に制御される。したがって、発電機7での発電及び直流モータ3の駆動が停止されていると共に、クラッチ12が非締結状態に制御される。
【0045】
この状態から時点t5でアクセルペダル17を大きく踏込んで車両を急発進させたり、アクセルペダル17を大きく踏込まなくても降雨路、雪路、凍結路のような低摩擦係数路面で前進方向に発進させることにより、主駆動輪となる前輪1FL,1FRに加速スリップを生じると、前後の車輪速差が生じることにより、スリップ速度ΔVFが正の値となる。
【0046】
このとき、クラッチ制御部8Dでクラッチ制御出力CLが所定のデューティ比に制御されて電磁クラッチ12が締結状態となり、これと同時に余剰トルク演算部8Eにおける図5の処理で、スリップ速度ΔVFが正値となるので、ステップS2からステップS4に移行し、スリップ速度ΔVFにゲインK1を乗算して加速スリップを抑えるために必要な吸収トルクTΔVFを算出し、次いで、現在の発電電圧V、電機子電流Ia、発電機回転数Ngに基づいて前記(5)式の演算を行って現在の発電負荷トルクTGを算出する(ステップS5)。この現在の発電負荷トルクTGは、図10(d)に示すように、発進時には発電機回転数Ngが比較的小さいので、発電電圧V及び電機子電流Iaの増加に応じて増加する。さらに、吸収トルクTΔVFと現在の発電負荷トルクTGとを乗算して発電負荷トルク目標値Tgtを算出するので、この発電負荷トルク目標値Tgtも図10(e)に示すように増加する。
【0047】
この発進時には、発電機7での発電電圧Vが図10(j)に示すようにバッテリ電圧Vに比較して低いので、ダイオードD1がオフ状態となり、ダイオードD2がオン状態となって、バッテリ電圧Vが発電機7のフィールドコイルFCに供給される。このため、フィールドコイルFCに十分な界磁電流Ifgを供給することができ、発電電圧Vの増加が可能となり、直流モータ3に供給する電機子電流Iaを増加させることができる。
【0048】
ところで、発電機7で発生させる発電電圧Vは、余剰トルク変換部8Gの図8の処理で制御されることになるが、モータトルク目標値Tmtとモータ界磁電流目標値Ifmtとをもとに図9の電機子電流目標値算出用マップを参照して算出される電機子電流目標値Iatに線路抵抗Rを乗算した電圧値と直流モータ3での誘起電圧Eとを加算して算出される。
【0049】
ここで、モータ界磁電流目標値Ifmtは、モータ回転速度Nmをもとに図8の処理におけるステップS21でモータ界磁電流目標値算出用マップを参照して算出されるが、車両の発進時にはモータ回転速度Nmがまだ低いため、このときのモータ界磁電流目標値Ifmtが最大電流IMAX に設定される。
そして、自動変速機4のシフト位置がドライブ(D)レンジであり、車速が比較的低いので、自動変速機4が第1速のギヤ位置となるので、ステップS22から直接ステップS24に移行することにより、ステップS21で算出されたモータ界磁電流目標値Ifmtがそのままモータ制御部8Cに出力されることにより、直流モータ3が駆動開始される。
【0050】
このとき、続くステップS25で算出されるモータ誘起電圧Eも図10(h)に示すように増加するため、ステップS27で算出される電機子電流目標値Iatが図10(i)に示すように、時間の経過と共に上昇し、必要とするモータトルクTmを確保することができ、直流モータ3の回転速度Nmは図10(f)に示すように前輪1FL,1FRの加速スリップに応じて増加する。
【0051】
この結果、急発進時又は低摩擦係数路面での発進時に主駆動輪となる前輪1FL,1FRで加速スリップを生じた場合に、これを解消するように従駆動輪となる後輪1RL,1RRを直流モータ3が前輪1FL,1FRでの加速スリップを解消するように駆動されることになり、円滑な発進を行うことができる。
その後、時点t6で、発電電圧Vがバッテリ電圧Vを超えると、ダイオードD2がオフ状態となり、これに代えてダイオードD1がオン状態となることにより、バッテリ電圧Vが発電機7のフィールドコイルFCに供給される他励制御状態から発電機7の整流回路30から出力される発電電圧VがフィールドコイルFCに供給される自励制御状態に切換えられる。
【0052】
その後、時点t7で、発電負荷トルク目標値Tgtがピークに達し、その後減少することにより、電動機電流目標値Iatも徐々に減少し、これに応じて発電電圧Vも緩やかな増加状態となる。
その後、時点t8で、発電機負荷トルク目標値Tgtが比較的低い一定値を維持する状態となると、モータ回転速度Nmが増加傾向を継続することからモータ誘起電圧Eも増加傾向を継続し、モータ界磁電流目標値Ifmtが最大値IMAX を継続するので、電機子電流目標値Iatも比較的低い一定値を維持する状態となるが、発電電圧Vはモータ誘起電圧Eの増加に伴って増加する。
【0053】
その後、時点t9で、モータ回転速度Nmが設定回転速度N1に達すると、モータ界磁電流目標値Ifmtが減少して界磁弱め制御が開始される。このとき、モータ回転速度Nmが増加を継続しているので、モータ誘起電圧Eは図10(h)に示すように一定値となる。一方、電機子電流目標値Iatは、モータ界磁電流目標値Ifmtの減少に伴って図10(i)に示すように緩やかな増加傾向となり、発電電圧Vも図10(j)に示すように緩やかな増加状態となる。
【0054】
その後、時点t10で、モータ回転速度Nmが設定回転速度N2に達すると、モータ界磁電流目標値Ifmtが一定値の低電流値Iとなることにより、モータ回転速度Nmの増加に応じてモータ誘起電圧Eが図10(h)に示すように増加し、電機子電流目標値Iatは図10(i)に示すように一定値を維持し、発電電圧Vはモータ誘起電圧Eの増加に応じて増加する。
【0055】
その後、時点t11で、モータ回転速度Nmが設定回転速度N3に達すると、モータ界磁電流目標値Ifmtが図10(g)に示すように“0”となるので、モータ誘起電圧Eも“0”となり、電機子電流目標値Iatも“0”に近い値となり、発電電圧Vも“0”に近い値となる。
この間にクラッチ制御部8Dでは、発電負荷トルク目標値Tgtに基づいて図8のステップS26で算出されるモータトルク目標値Tmtが徐々に低下し、このモータトルク目標値Tmtが予め設定したクラッチ遮断閾値まで低下したときに電磁クラッチ12に供給するクラッチ制御出力CLをオフ状態として電磁クラッチ12を締結状態から解放状態に制御して、4輪駆動状態を終了して2輪駆動状態に移行する。
【0056】
一方、車両の停止状態で、セレクトレバーをパーキング(P)レンジからリバース(R)レンジとして、車両を後進方向に発進する場合には、基本的には上記ドライブ(D)レンジでの前進方向への発進と同様の処理が行われて、急発進や低摩擦係数路面での発進による加速スリップを解消するように電動モータ3が駆動されて、その駆動トルクによって加速スリップを解消する制御が行われる。
【0057】
しかしながら、このリバース(R)レンジでの発進状態では、自動変速機4の変速比が前述したドライブ(D)レンジでの第2速の変速比よりは大きい値に設定されているが最大変速比となる第1速の変速比よりは小さく設定されているので、車速に対するエンジン回転速度Neは、図11に示すように、実線図示のドライブ(D)レンジの第1速の特性線L1に対してリバース(R)レンジでは点線図示の特性線LRで示すように傾きが小さくなる。
【0058】
このため、リバース(R)レンジで後進走行する場合は、ドライブ(D)レンジの第1速で走行しているときに発電機8の発電電圧が電動モータ3の逆起電力を越える状態となって発電電流を発生させることができる発電可能状態となる車速Vgに達しても、発電機8が発電状態に達しておらず、車速V1より速い車速Vrとなったときに初めて発電機8が発電可能状態となり、リバース(R)レンジでの発電機8の発電量が全体的にドライブ(D)レンジの第1速の発電量に比較して少なくなっている。
【0059】
このため、リバース(R)レンジでの後進走行状態では、ドライブ(D)レンジの第1速での前進走行状態に対して発電機8の発電量が低下することにより、特に発進状態及び車速が増加して4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行する際に、電動モータ3に供給する電機子電流Iaが電機子電流目標値Iatを下回る状態となり、発電不足によって電動モータ3で発生する駆動トルクが下回って、正確な電動モータ制御を行うことができなくなる。
【0060】
本実施形態では、リバース(R)レンジで走行する状態となると、図8の処理において、ステップS22からステップS23に移行して、ステップS21で算出したモータ界磁電流目標値Ifmtに対して例えば0.8に設定された補正係数Kを乗算して、ステップS21で算出したモータ界磁電流目標値Ifmtに対して減少補正したモータ界磁電流目標値Ifmtを算出し、この減少補正したモータ界磁電流目標値Ifmtをモータ制御部8Cに出力して、電動モータ3のモータ界磁電流Ifmをモータ界磁電流目標値Ifmtに一致するように制御する。
【0061】
このため、リバース(R)レンジでの走行状態では、図12(b)に示すように、モータ界磁電流Ifmがドライブ(D)レンジでの走行時のモータ界磁電流Ifmに対して小さい値となり、これに応じて電動モータ3で発生するモータ誘起電圧Eがモータ回転速度にモータ界磁電流Ifmを乗じた値に比例するので、このモータ誘起電圧Eが図12(c)に示すようにドライブ(D)レンジに比較して減少することになる。この結果、モータ誘起電圧Eの減少分に応じて発電機8で発生する発電電流が増加することになり、電動モータ3に対して電機子電流目標値Iatより大きな駆動電流を供給することができ、電動モータの電機子電流Iaを図12(d)に示すように電機子電流目標値Iatに正確に制御して、必要とするモータトルクTmを正確に発生することができる。
【0062】
因みに、リバース(R)レンジでの後進走行時にモータ界磁電流目標値Ifmtをドライブ(D)レンジのモータ界磁電流目標値Ifmtに維持する場合には、図12(c)で点線図示のようにモータ誘起電圧Eが高い状態を維持するため、発電機7の発電能力を上回ることになる。このため、電動モータ3の電機子電流Iaが図12(d)で点線図示のように必要な電機子電流を流すことができず、電動モータ3で必要なモータトルクTmを発生することができず、加速スリップの解消に影響を与える。
【0063】
特に、エンジン2の出力側にトルクコンバータを有する自動変速機4を連結していることから、アクセルペダル17を解放したときに、エンジン回転数速度Neが急激に低下することになり、これに応じて発電機7の回転速度も低下することから発電不足状態を増長するが、本実施形態では、上述したように、リバース(D)レンジで、モータ界磁電流Ifmの弱め制御を行うことにより、モータ誘起電圧Eを減少させて、発電機7で発生する発電電流を増加させるので、エンジン回転速度Neがアイドル回転速度近傍に低下しても発電電流を確保して、電動モータ3の電機子電流Iaを電機子電流目標値Iatに一致させて、適正なモータトルクTmを発生させる正確なモータ制御を行うことができる。
【0064】
しかも、発電機7で発電した余剰の電力によって電動モータ3を駆動して、従駆動輪である後輪1RL,1RRを駆動するので、車両の加速性を向上させることができる。
このとき、主駆動輪1FL,1FRの路面反力限界トルクを越えた余剰のトルクで電動モータ3を駆動するため、エネルギー効率が向上し、燃費の向上に繋がる。
【0065】
ここで、常時、後輪1RL,1RRを駆動状態とした場合には、力学的エネルギー→電気的エネルギー→力学的エネルギーと何回かエネルギー変換を行うために、変換効率分のエネルギー損失が発生することで、前輪1FL,1FRだけで駆動した場合に比べて車両の加速性が低下する。このため、後輪1RL,1RRの駆動は減速として抑えることが望まれる。これに対し、本実施形態では、滑り易い路面等では前輪1FL,1FRにエンジン2の出力トルクTeの全てを伝達してもその全てが駆動力として使用されないことに鑑みて、前輪1FL,1FRで有効利用できない駆動力を後輪1RL,1RRに出力して加速性を向上させるものである。
【0066】
また、上記実施形態では、変速比検出手段で検出した変速比が予め設定した設定変速比より低下するとき即ちドライブ(D)レンジに変えてリバース(R)レンジが選択されたときに、発電機が発電不足状態となると判断して、モータ界磁電流目標値Ifmtを減少補正する界磁電流補正手段を設けたので、発電機の発電不足状態となることを正確に検出して、電力不足状態に陥ることを確実に回避することができる。
【0067】
さらに、上記実施形態では、電動機の回転速度を検出する電動機回転速度検出手段としてのモータ用回転速度センサ39を備え、モータ用回転速度センサ39で検出したモータ回転速度Nmに基づいてモータ界磁電流目標値を算出するように構成されているので、電動モータ3で発生する駆動トルクを正確に制御することができる。
【0068】
さらにまた、上記実施形態では、界磁電流補正手段が、変速比が設定変速比より低下するときに、1未満の補正係数を前記界磁電流制御手段で算出した電動機界磁電流目標値に乗算するように構成されているので、電動機界磁電流目標値を確実に減少補正して、発電機の発電不足を解消することができる。
なお、上記実施形態においては、自動変速機4のシフト位置をシフト位置センサ25で検出して、リバース(R)レンジとなったときに、変速比が低下して電力不足が発生するものと判断した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自動変速機4の入力側回転速度及び出力側回転速度を検出して、これらの比から変速比を検出するようにしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、リバース(R)レンジ以外のレンジに代えてリバース(R)レンジが選択されたときに、発電不足が発生するものと判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、4輪駆動状態で、ドライブ(D)レンジの第1速ギヤ位置からこれより変速比の低い第2速ギヤ位置にシフトアップしたときにも、発電不足を生じることから、第2速ギヤ位置へのシフトアップを検出して、モータ界磁電流目標値Ifmtに上記実施形態より小さい値の補正係数Kを乗算してモータ界磁電流目標値Ifmtを減少補正するようにしてもよい。この場合の変速比検出は、自動変速機4の入力側回転速度及び出力側回転速度を検出してその比を算出するか、又は自動変速機4を制御する変速コントローラから出力される変速指令値を検出することにより、第1速ギヤ位置であるか第2速ギヤ位置であるを検出することが好ましい。
【0070】
さらに、上記実施形態においては、自動変速機4を適用した場合について説明した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ベルト式無段変速機やトロイダル型無段変速機等の無段変速機を適用するようにしてもよい。この場合には、無段変速機の変速比を無段変速機の入力側回転速度及び出力側回転速度を検出することにより検出し、最大変速比から所定変速比変化量だけ変化したときにモータ界磁電流目標値Ifmtを減少補正するか、変速比の変化量に応じた補正係数Kを設定して減少補正するようにしてもよい。また、手動変速機であってもよい。
【0071】
さらにまた、上記実施形態においては、電力不足状態を検出したときに、モータ界磁電流目標値Ifmtに補正係数Kを乗じて減少補正する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータ界磁電流目標値Ifmtから所定値の補正係数を減算して新たなモータ界磁電流目標値Ifmtを算出するようにしてもよい。
【0072】
なおさらに、上記実施形態においては、電機子電流目標値Iatとモータ誘起電圧Eとに基づいて発電機7の発電電圧Vを算出し、この発電電圧Vに基づいて発電機7の界磁制御出力MFを制御する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電機子電流目標値Iatと電流センサ37で検出した直流モータ3に供給される実際の電機子電流Iaとの偏差ΔIaに比例制御ゲインを乗算するか、偏差ΔIaの積分値に積分制御ゲインを乗算して発電機界磁電流Ifgを算出し、この発電機界磁電流Ifgに応じたデューティ比を算出し、このデューティ比の制発電制御出力をパイポーラトランジスタ33に供給するようにしてもよい。
【0073】
また、上記実施形態においては、クラッチとして電磁クラッチ12を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、流体圧クラッチを適用することもでき、この場合には流体圧クラッチに供給する流体圧を制御する圧力制御弁を電気的に制御することにより、クラッチ締結力を制御すればよく、その他クラッチ締結力を電気的制御が可能な任意のクラッチを適用することができる。
【0074】
さらに、上記実施形態においては、発電機7の入力軸をベルト6を介してエンジン2に連結した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、発電機7の入力軸をトランスファの出力側から前輪1FL,1FRまでの回転部分に連結するようにしてもよく、この場合には、エンジン2のアイドリング時の負荷を減少させることができる。
【0075】
さらにまた、上記実施形態においては、モータ回転数検出手段としてモータ回転速度センサ39を適用し、このモータ回転速度センサ39でモータ回転速度Nmを直接検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車輪速センサ24RL及び24RRで検出した車輪速VwRL及びVwRRとディファレンシャルギヤ13の減速比とに基づいてモータ回転速度を推定するようにしてもよい。
【0076】
なおさらに、上記実施形態においては、前輪1FL,1FRを主駆動輪とし、後輪1RL,1RRを従駆動輪とする4輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、後輪1RL,1RRを主駆動輪とし、前輪1FL,1FRを従駆動輪とするようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明を4輪駆動車に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前後方向に2輪以上の駆動輪を備え、一部の主駆動輪を内燃機関で駆動し、残りの従駆動輪を電動機で駆動する場合に本発明を適用することができ、その他内燃機関等の回転駆動源によって回転駆動される発電機によって車輪を駆動する電動機を駆動する電動式駆動装置に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略装置構成図である。
【図2】第1実施形態における制御系のブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る4WDコントローラを示す機能ブロック図である。
【図4】第1の実施形態における4WDコントローラでの制御処理手順を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における余剰トルク演算部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における目標トルク制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】エンジン回転速度Neをパラメータとしてスロットル開度θとエンジントルクTeとの関係を示すエンジントルク算出マップを示す図である。
【図8】第1の実施形態における余剰トルク変換部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】モータ界磁電流目標値をパラメータとしてモータトルク目標値と電機子電流目標値との関係を示す電機子電流目標値算出マップを示す図である。
【図10】実施形態の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図11】ドライブレンジの1速ギヤ位置とリバースレンジをパラメータとして車速とエンジン回転速度との関係を示す特性線図である。
【図12】実施形態のドライブレンジとリバースレンジとの動作を比較するタイムチャートである。
【図13】発電能力線とモータ逆起電力との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪
1RL,1RR 後輪
2 エンジン
3 直流モータ
4 自動変速機
7 発電機
8 4WDコントローラ
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 電磁クラッチ
23 エンジン回転速度センサ
24FL〜24RR 車輪速センサ
25 シフト位置センサ
FC フィールドコイル
SC ステータコイル
37 電流センサ
39 モータ用回転速度センサ

Claims (4)

  1. 主駆動輪を変速機を介して駆動する主駆動源と、該主駆動源によって駆動される発電機と、該発電機の電力により駆動され、従駆動輪に駆動トルクを伝達可能な電動機とを備えた車両の駆動力制御装置において、
    前記電動機の界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、前記変速比検出手段で検出した変速比に基づいて前記発電機が発電不足状態になると判断したときに、前記界磁電流制御手段で制御する界磁電流を前記電動機で発生する逆起電力が少なくなるように減少補正する界磁電流補正手段とを備えたことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 前記界磁電流補正手段は、前記変速比検出手段で検出した変速比が予め設定した設定変速比より低下するときに、発電機が発電不足状態となると判断して、前記界磁電流制御手段で制御する界磁電流を減少補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記電動機の回転速度を検出する電動機回転速度検出手段を備え、前記界磁電流制御手段は、前記電動機回転速度検出手段で検出した電動機回転速度に基づいて電動機界磁電流目標値を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記界磁電流補正手段は、変速比が設定変速比より低下するときに、1未満の補正係数を前記界磁電流制御手段で算出した電動機界磁電流目標値に乗算するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の車両の駆動力制御装置。
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