JP3609526B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な潤滑油組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、優れた酸化安定性を有し、長期にわたり無交換で使用可能なロングドレン化を達成した潤滑油組成物に関するものであり、内燃機関、自動変速機、緩衝器、パワーステアリング等に好適な潤滑油組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関、自動変速機、緩衝器、パワーステアリング等の駆動系機器、歯車装置等には、その作動を円滑にするために潤滑油が用いられている。特に内燃機関用潤滑油は、主としてピストンリングとシリンダライナ、クランク軸やコネクティングロッドの軸受、カムとバルブリフタを含む動弁機構など、各種摺動部分の潤滑のほか、エンジン内の冷却や燃焼生成物の清浄分散、さらには錆や腐食を防止するなどの作用を果たす。
【0003】
このように、内燃機関用潤滑油には多様な性能が要求され、しかも近年の内燃機関の低燃費化、高出力化、運転条件の過酷化などの高性能化に伴い、高度な潤滑性能が要求されてきている。
【0004】
内燃機関用潤滑油の基本的機能として、特にあらゆる条件下において内燃機関を円滑に作用させ、摩耗焼付防止を行なうと共に、高温高速かつ高負荷条件においても劣化が抑制され、長期間の連続使用に耐え得ることが要求されている。従って、このような要求性能を満たすために、例えば、潤滑油基油に対し酸化防止剤、摩耗防止剤、金属系清浄剤、無灰分散剤、摩擦調整剤等の種々の添加剤が配合されている。
【0005】
しかし、内燃機関用潤滑油にとってその劣化を抑制することにより更油期間を延長し、無交換での長期使用を果たすには従来提案されている添加剤処方では未だ不十分である。現在、市販の内燃機関用潤滑油の更油期間が、長くて一年間であり、または15,000km走行毎の油交換を必要としており、煩雑な交換作業が余儀なくされてきた。このような事情から潤滑油のさらなる長期間にわたるメインテナンスフリー化が求められ、ロングドレン性の優れた潤滑油の開発が切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記のような開発状況に鑑み、従来の内燃機関用潤滑油では達成困難であった高温高速かつ高負荷条件下において、優れた酸化安定性を有し、潤滑油成分の劣化が抑制されロングドレン化が達成された潤滑油組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、潤滑油成分の劣化に対して耐性を有する添加剤処分として特定の有機ジチオリン酸亜鉛、サリチル酸のアルカリ土類金属塩および特定組成のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを必須成分として使用することにより、酸化安定性に優れ、更油期間を延長できることを見出した。本発明は、このような知見に基いて完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
潤滑油基油に対し、
(a)炭素数5〜20の第二級炭化水素基を有する有機ジチオリン酸亜鉛、
(b)サリチル酸のアルカリ土類金属塩、
および
(c)ホウ素/窒素の原子数の比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを必須成分として含有させたことを特徴とする潤滑油組成物
を提供するものである。
【0009】
さらに、本発明の好ましい実施の態様として
▲1▼潤滑油基油に対し、
潤滑油組成物全重量基準で
(a)炭素数5〜20の第二級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン量として0.04重量%〜0.2重量%、
(b)サリチル酸のアルカリ土類金属塩を金属量として0.05重量%〜2重量%
および
(c)ホウ素/窒素の原子数の比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを窒素量として0.005重量%〜0.4重量% 必須成分として含有させてなる潤滑油組成物、
▲2▼潤滑油基油に対し、
潤滑油組成物全重量基準で
(a)炭素数5〜20の第二級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン量として0.05重量%〜0.15重量%、
(b)サリチル酸カルシウムをカルシウム量として0.1重量%〜1重量%
および
(c)ホウ素/窒素の原子数の比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを窒素量として0.005重量%〜0.4重量% 必須成分として含有させてなる潤滑油組成物、
を提供することができる。
【0010】
本発明の潤滑油組成物を構成する潤滑油基油としては、特に制限されるものではなく、従来、潤滑油の基油として慣用されているもの、例えば、各種の鉱油または合成油を用いることができる。鉱油としては、パラフィン系鉱油、中間基系鉱油、ナフテン系鉱油等を挙げることができ、具体的には、潤滑油原料をフェノール、フルフラール等の芳香族抽出溶剤を用いた溶剤精製により得られるラフィネート、アルミナまたはシリカーアルミナを担体とするコバルト、モリブデン、ニッケル等の水素化処理用触媒を用いた水素化処理により得られる水素化処理油あるいはワックスの異性化により得られる潤滑油留分等の鉱油、例えば、60ニュートラル油、100ニュートラル油、150ニュートラル油、300ニュートラル油、500ニュートラル油、ブライトストック等を用いることができる。また、合成油としては、例えば、ポリ−α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリブデン、ポリオールエステルすなわち、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪酸エステル、二塩基酸エステル、リン酸エステル、シリコーン油等を使用することができる。これらの鉱油および合成油は、単独で使用することもでき、任意の割合で混合して使用することもできる。本発明の潤滑油組成物に用いられるこれらの鉱油および合成油は、通常、100℃において、1cSt〜100cSt、特に3cSt〜20cStの動粘度を有するものが好ましい。
【0011】
一方、本発明の潤滑油組成物を構成する添加剤(a)成分の有機ジチオリン酸亜鉛としては、次の一般式[I]
【0012】
【化1】
Figure 0003609526
で表される化合物を用いることができる。
【0013】
上記一般式[I]において、R 、R 、R およびR は、第二級炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。炭化水素基としては、炭素数5〜20のアルキル基;炭素数5〜20のアルケニル基;第二級アルキル基を有する炭素数6〜20のアリール基等を挙げることができる。特に好ましい炭化水素基は、炭素数5〜20の第二級アルキル基である。具体的には第二級炭素原子を有する炭素数5〜20のアルキル基であって、かつ、その第二級炭素原子で上記一般式[1]中の酸素原子に結合したものである。このような第二級炭素原子を有するアルキル基として、例えば、1−メチルペンチル、1−エチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、1−メチルオクチル、1−エチルヘプチル、1−メチルノニル、1−エチルオクチル、1−メチルウンデシル、1−エチルデシル、1−メチルヘプタデシル、1−エチルヘキサデシル等を挙げることができる。上記アルキル基の好ましい炭素数は6〜13である。アルキル基の炭素数が5未満であると有機ジチオリン酸亜鉛の分解温度が低下し、耐熱性に問題が生じるおそれがあるのでアルキル基の鎖長が長い方が好ましいが炭素数20を超えても耐熱性は炭素数の増加に応じてそれほど向上しない傾向にある。
【0014】
有機ジチオリン酸亜鉛の含有量は、潤滑油組成物全重量基準でリン量として
0.04重量%〜0.2重量%、好ましくは0.05重量%〜0.15重量%である。有機チオリン酸亜鉛が0.04重量%未満であると劣化に対する耐性が十分でなく、一方、0.2重量%を超えても、増量に応じた効果が得られない。
【0015】
また、本発明の潤滑油組成物を構成する必須成分としての添加剤(b)成分のサリチル酸のアルカリ土類金属塩としては、特に限定されるものではないが、次の一般式[II]
【0016】
【化2】
Figure 0003609526
で表される化合物を用いることができる。
【0017】
上記一般式[II]において、R は水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基であり、nは1〜4の整数であり、Mはアルカリ土類金属である。上記炭化水素基としては炭素数6〜20の比較的長鎖のものが好ましく、例えば、炭素数6〜20のアルキル基;炭素数6〜20のアルケニル基;炭素数6〜20のシクロアルキル基;炭素数6〜20のアリール基等を挙げることができ、アリール基は、置換基としてアルキル基を有していてもよい。特に、直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。アルカリ土類金属は、カルシウム、バリウムおよびマグネシウムであり、特にカルシウムが好適である。サリチル酸のアルカリ土類金属塩はその構造中に水酸基を有しており、そのため酸化防止剤としての作用をもつものと推定される。これらのサリチル酸のアルカリ土類金属塩の含有量は、潤滑油組成物全重量基準で金属量として0.05重量%〜2重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量%である。金属の含有量が0.05重量%未満では本発明の目的とする効果が得られず、一方2重量%を超えても含有量の増加に対応する効果は得られない。
【0018】
本発明の潤滑油組成物を構成する必須成分としての添加剤(C)成分のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドは、ポリアルケニルコハク酸とポリアミンとから得られるアルケニルコハク酸イミドのホウ素化合物誘導体であり、例えば、次の一般式[III]
【0019】
【化3】
Figure 0003609526
で表されるアルケニルコハク酸イミド
にホウ素成分を導入して得られるホウ素化合物誘導体である。
また、次の一般式[IV]
【0020】
【化4】
Figure 0003609526
で表されるビスタイプアルケニルコハク酸イミド
にホウ素成分を導入して得られるホウ素化合物誘導体も同様に用いることができる。
【0021】
上記一般式[III]および[IV]において、R は、炭素数1〜100のオレフィンオリゴマー基であり、R は炭素数2〜5のアルキレン基であり、mおよびnは1〜10の整数である。一般式[IV]の化合物において2個のR は、各々、同一であっても異なっていてもよい。上記オレフィンオリゴマーのオレフィンモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、2−メチルペンテン−1、1−オクテン等の炭素数2〜8のα−オレフィンを使用することができ、特に、炭素数3〜4のプロピレンおよびイソブチレンが好ましい。
【0022】
ホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの代表例としては分子量約400〜3,000のアルケニル基が付加されたコハク酸イミド、好ましくはポリブテニルコハク酸イミドをホウ酸化処理してホウ素を分子構造内に導入することにより得られるものである。
【0023】
本発明の特異性の一つはホウ素含有アルケニルコハク酸イミドのホウ素/窒素の原子数の比が0.2〜0.4に特定された点である。ホウ素/窒素の原子数の比が0.2未満であるとホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの耐熱性が十分得られず、ホウ素/窒素の原子数の比が大きくなると分散性が逆に低下するという問題が生じる。また、ホウ素/窒素の原子数の比が0.4を超えると過剰なホウ素が遊離し、全酸価の増加を招くという難点も包蔵されている。従って、ホウ素/窒素の原子数の比を0.2〜0.4と設定することにより耐熱性と分散性のバランスを図ることができる。従って、ホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの製造方法としては特に制限されるものではなく如何なる方法でも採用することができるが、ホウ素/窒素の原子数の比を上記範囲になるように製造条件を設定することが重要である。例えば、アルキレンアミンとホウ素化合物との反応生成物にポリアルケニルコハク酸無水物を反応させることにより得られる反応生成物(特公昭42−8013号公報参照。)、アミノアルコールとホウ酸とオキシエタンカルボン酸との縮合生成物(特開昭54−87705号公報参照。)またはポリアルケニルコハク酸無水物にポリアルキレングリコール、第二級アルカノールアミンおよびホウ素化合物を順次反応させて得られる反応生成物等をホウ素/窒素の原子数の比を上記範囲に調整した上で利用することができる。
【0024】
これらのホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの含有量は、潤滑油組成物全重量基準で、窒素量として0.005重量%〜0.4重量%、好ましくは、0.1重量%〜0.2重量%である。含有量が0.005重量%未満では劣化に対する耐性の向上はほとんど見られない。また0.4重量%を超えると、含有量の増加に相当する効果は得られず、製造上増量して配合する意味もない。
【0025】
本発明の潤滑油組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、潤滑油に従来慣用されている各種添加剤、例えば、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、他の摩擦調整剤、他の摩耗剤、他の無灰分散剤、消泡剤、防錆剤、腐食防止剤などを適宜配合することができる。
【0026】
酸化防止剤としては、例えば、アルキル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチルアミンなどのアミン系酸化防止剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられ、これらは、通常、0.05重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0027】
粘度指数向上剤としては、例えば、ポリメタクリレート系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロピレン共重合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体系等が挙げられ、これらは、通常、0.5重量%〜35重量%の割合で使用される。流動点降下剤としては、例えば、ポリアルキルメタクリレート、塩素化パラフィン−ナフタレン縮合物、アルキル化ポリスチレン等が挙げられる。
【0028】
他の摩擦調整剤としては、例えば、多価アルコール部分エステル、アミン、アミド、硫化エステル等が挙げられる。
【0029】
他の耐摩耗剤としては、例えば、硫黄化合物、りん酸エステル、亜りん酸エステル等を挙げることができ、これらは通常0.05重量%〜5重量%の割合で使用される。
【0030】
他の無灰分散剤としては、例えば、コハク酸アミド系、ベンジルアミン系、エステル系のもの等が挙げられ、これらは、通常、0.5重量%〜7重量%の割合で使用される。
【0031】
消泡剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサンやポリアクリル酸等が挙げられる。
【0032】
防錆剤としては、例えば、脂肪酸、アルケニルコハク酸部分エステル、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸アミン、酸化パラフィン、アルキルポリオキシエチレンエーテル等が挙げられる。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールやベンゾイミダゾール等が挙げられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
【0034】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
【0035】
本発明の効果を判定するための潤滑油組成物の酸化試験はSAE952533に記載の方法に準拠して行なった。酸化安定性を全酸価増加、残全塩基価、40℃粘度比、凝集ペンタン不溶分、ブロッターテストおよびDSC酸化開始時間により評価した。
【0036】
実施例1
潤滑油基油としてトリメチロールプロパンエステル20重量%とポリ−α−オレフィン80重量%との混合物(動粘度;4.0cSt@100℃)を用い、これに、炭素数6の第二級アルキル基(1,3−ジメチルブチル基)を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛、カルシウムサリシレートおよびホウ素/窒素の原子数の比(B/N比。以下同じ。)が0.20のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを配合し、さらに、表2に示すフェノール系、アミン系およびモリブデン系の酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤を配合し潤滑油組成物を調製した。このようにして得られた潤滑油組成物の酸化試験結果を表1に示す。
【0037】
実施例2
B/N比が0.20のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの代わりにB/N比が0.26のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを用いたこと以外すべて実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製した。酸化試験結果を表1に示す。
【0038】
実施例3
B/N比が0.20のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドの代わりにB/N比が0.40のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを用いたこと以外すべて実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製した。酸化試験結果を表1に示す。
【0039】
実施例4
ジアルキルジチオリン酸亜鉛を炭素数6の第二級アルキル基を有するものから炭素数10の第二級アルキル基を有するものに変更し、ホウ素含有アルケニルコハク酸イミドをB/N比が0.20のものから0.26のものに変更したこと以外すべて実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製した。酸化試験結果を表1に示す。
【0040】
実施例5
潤滑油基油として鉱油(動粘度;4.0cSt@100℃)を用いたこと以外すべて実施例2と同様にして潤滑油組成物を調製した。酸化試験結果を表1に示す。
【0041】
比較例1〜5
潤滑油基油としてトリメチロールプロパンエステル20重量%とポリ−α−オレフィン80重量%との混合物(動粘度;4.0cSt@100℃)を用い、これに表1に示す添加剤各成分を同表に示す割合で配合することにより潤滑油組成物を調製した。これらの潤滑油組成物の酸化試験結果を表1に示す。比較例1および2は、ホウ素含有アルケニルコハク酸イミドのB/N比が各々0.15および0.42の事例を示し、比較例3ではカルシウムスルホネートを用いた事例を示す。また、比較例4では、ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基が炭素数3であり、比較例5は炭素数6の第一級アルキル基(n−ヘキシル基)を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を用いた事例である。上記比較例はいずれも本発明の範囲を逸脱した事例を示したものである。各々の酸化試験結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003609526
【0043】
【表2】
Figure 0003609526
以上の実施例および比較例から、劣化に対して耐性が強くロングドレン化が達成された潤滑油組成物は(a)炭素数5〜20の第二級アルキル基を有する有機ジチオリン酸亜鉛、(b)サリチル酸のアルカリ土類金属塩および(c)B/N比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを必須成分として配合することにより得られることが明らかとなり、極めて特異な添加剤処方を提供するものであることが理解される。
【0044】
【発明の効果】
本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基油に対し(a)炭素数5〜20の第二級アルキル基を有する有機ジチオリン酸亜鉛、(b)サリチル酸のアルカリ土類金属塩および(c)B/N比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを必須成分として配合することにより得られたものであり、この結果潤滑油成分の劣化に対する耐性が強化された。従って、ロングドレン化を達成した潤滑油組成物を実現することができ、内燃機関、自動変速機、緩衝器、パワーステアリング等の潤滑油、特に内燃機関用潤滑油として好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. 潤滑油基油に対して、
    (1)炭素数5〜13の第二級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン量として0.04重量%〜0.2重量%、
    (2)サリチル酸のアルカリ土類金属塩を金属量として0.05重量%〜2重量%、
    および
    (3)ホウ素/窒素の原子数の比が0.2〜0.4のホウ素含有アルケニルコハク酸イミドを窒素量として0.005重量%〜0.4重量%必須成分として含有させたことを特徴とする潤滑油組成物。
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