JP3607335B2 - 可変ポンプ制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、可変吐出ポンプの吐出量を制御する可変ポンプ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、一つのポンプで複数のアクチュエータを作動させるために、各アクチュエータのそれぞれに切換弁を接続し、それら切換弁の切換え状況に応じて、その回路の圧力信号を検出し、可変ポンプの吐出量を制御する場合がある。この場合の圧力信号の検出方法として、いわゆるネガティブコントロール(以下「ネガコン」という)形式と、ポジティブコントロール(以下「ポジコン」という)形式とがある。そして、ネガコンとは圧力信号に対してポンプ吐出量を反比例させる制御形式であり、ポジコンとは圧力信号とポンプ吐出量とを正比例させる制御形式をいう。
【0003】
また、ネガコンは、わりあいと簡単な装置で圧力を検出できるが、ポジコンはその圧力検出が難しいという面があった。すなわち、ネガコンの場合には、切換弁の最下流に絞りなどの圧力検出手段を設けておけば、その圧力信号の減少とともに、ポンプ吐出量を増大させたり、あるいは圧力信号の増大とともにポンプ吐出量を減少させることができる。しかし、ポジコンの場合には、各アクチュエータの最大圧を検出しなければならないので、各切換弁に圧力検出手段を個別に設けなければならない。
そこで、圧力検出が簡単なネガコン形式が、いまでも多く採用されている。この、従来から用いられているネガコン回路を示したのが図5である。
【0004】
すなわち、この従来のネガコン回路は、可変ポンプPに切換弁Vを接続しているが、この切換弁Vは、図示の中立位置にあるとき、その中立流路1を開くとともに、可変ポンプPの吐出油をタンクTに戻す。
上記中立流路1の最下流には、流量を絞る絞り3、4とを直列に設けるとともに、これら両絞り3、4の間に圧力信号用流路5を連通させる。この圧力信号用流路5には、圧力信号を電気信号に変換する電油変換器6を接続するとともに、この電油変換器6は、反転アンプ7を介して、電気アクチュエータ8に接続している。
電気アクチュエータ8は、反転アンプ7からの信号に応じて、可変ポンプPの吐出量を制御するものである。
【0005】
次に、この従来例の作用を説明する。
切換弁Vの切換量に応じて、中立流路1の開度が決まるが、その開度が大きければ大きいほど、切換弁Vのアクチュエータポート9あるいは10の開度が小さくなる。反対に、中立流路1の開度が小さければ小さいほど、アクチュエータポート9あるいは10の開度が大きくなる。
また、絞り3、4間の圧力、すなわち圧力信号用流路5の圧力は、中立流路1の開度が大きければ大きいほど高くなる。この高い圧力は、電油変換器6で電気信号に変換されるとともに、反転アンプ7でボジティブ信号に変換されて、電気アクチュエータ8に入力し、ポンプ吐出量を減少させる。
反対に、中立流路1の開度が小さくなれば、圧力信号用流路5の圧力が減少するので、今度は、可変ポンプPの吐出量を増大させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
油圧回路の圧力信号をもとにして可変ポンプを電気制御するためには、圧力信号と電気信号とを正比例させなければならない。
そこで、従来の装置では、反転アンプ7を用いてネガティブな信号体系をポジティブな信号体系に変換している。ところが、この反転アンプは、その出力信号が安定しないという問題を含んでいるため、この装置全体の制御も不正確になるという欠点があった。
この発明の目的は、安価なネガコン回路を前提にしながら、反転アンプを用いずに、ポジティブ信号を出力する可変ポンプ制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、可変ポンプと、可変ポンプとアクチュエータ間に設けた切換弁と、切換弁が中立位置を保ったときに全開する中立流路と、この中立流路の圧力損失によって制御される出力制御弁と、パイロットポンプと、出力制御弁によって制御されるパイロット圧を圧力信号として取り出す圧力信号用流路と、この圧力信号で可変ポンプの吐出量を制御させる制御手段とを備え、上記出力制御弁は、ボディと、このボディに摺動自在に設けるとともに、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によって移動するスプールと、上記スプールに形成するとともに、スプールが移動するにつれて圧力信号用流路の圧力信号を低くする絞り部とからなり、上記出力制御弁のボディに、パイロットポンプと接続するパイロットポートと、タンクに連通する戻りポートと、圧力信号用流路が接続された圧力信号用ポートを形成するとともに、絞り部は、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によってスプールが移動したときに、パイロットポートと圧力信号用ポートを連通する開度を小さくする第1絞り部と、同時に圧力信号用ポートと戻りポートを連通する開度を大きくする第2絞り部とからなる点に特徴を有する。
【0008】
第2の発明は、可変ポンプと、可変ポンプとアクチュエータ間に設けた切換弁と、切換弁が中立位置を保ったときに全開する中立流路と、この中立流路の圧力損失によって制御される出力制御弁と、パイロットポンプと、出力制御弁によって制御されるパイロット圧を圧力信号として取り出す圧力信号用流路と、この圧力信号で可変ポンプの吐出量を制御させる制御手段とを備え、上記出力制御弁は、ボディと、このボディに摺動自在に設けるとともに、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によって移動するスプールと、上記スプールに形成するとともに、スプールが移動するにつれて圧力信号用流路の圧力信号を低くする絞り部とからなり、上記出力制御弁のボディに、パイロットポンプと接続するパイロットポートと、タンクに連通する戻りポートと、圧力信号用流路が接続された圧力信号用ポートを形成するとともに、絞り部は、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によってスプールが移動したときに、パイロットポートと圧力信号用ポートを連通する開度を小さくする第1絞り部と、同時にパイロットポートと戻りポートを連通する開度を大きくする第2絞り部とからなる点に特徴を有する。
第3の発明は、第1あるいは第2の発明において、上記出力制御弁のボディに、中立流路と接続する圧力導入ポートを設けるとともに、スプールにはこの圧力導入ポートとタンクポートを連通するノッチを形成し、中立流路の圧力損失をこのノッチによって発生させるとともに、この圧力損失の上流側の圧力によってスプールを移動させる点に特徴を有する。
第4の発明は、第1〜3の発明において、タンクポートをタンクに接続する通路と、中立流路とを結ぶ短絡通路を設けるとともに、短絡通路には固定絞りを設け、この固定絞りによって中立流路の圧力損失を発生させる点に特徴を有する。
【0009】
【作用】
この発明の可変ポンプ制御装置では、切換弁Vが中立位置にあるとき、つまりアクチュエータに圧油を送る必要がないときは、出力制御弁は低い圧力信号を発生するとともに、この圧力信号でポンプ吐出量を制御し、ポンプ吐出量を小さくすることができる。
そして、切換弁Vを切換えて、アクチュエータに流体を送る場合は、切換弁Vの切換量に応じて出力制御弁は圧力信号を高くするとともに、この圧力信号でポンプ吐出量を制御し、ポンプ吐出量を大きくすることができる。
【0010】
【実施例】
図1、2に示した第1実施例は、可変ポンプPに切換弁Vを接続するとともに、この切換弁Vは図示の中立位置にあるとき、その中立流路1を全開にする。そして、この切換弁Vの切換量に応じて、中立流路1とアクチュエータポート9、10の開度が相対的に決まることは従来と同様である。すなわち、切換弁Vを中立位置に保持した時、中立流路1が全開して、アクチュエータポート9、10の開度が完全に閉じるかあるいは最小になる。切換弁Vをこの中立位置から左右いずれかに徐々に切換えていくと、中立流路1が徐々に閉じ始めるとともに、アクチュエータポート9、10が開き始める。そして、切換弁Vを最大に切換えたときは、中立流路1が全閉するかあるいは最小になりアクチュエータポート9、10が全開する。
上記中立流路1には、出力制御弁Cを接続しているが、この出力制御弁Cの具体的な構成を示したのが図2である。
【0011】
この出力制御弁Cは、ボディbにスプール孔11を形成するとともに、このスプール孔11の一方の側にはスプリング室12を形成する。そして、スプール孔11にスプール13を摺動自在に組み込んでいる。
上記スプリング室12にはスプリング14を設けているが、このバネ力をスプール13の一端に作用させるとともに、このバネ力によってスプール13の他端をスプール孔11の他端に圧接し、図2に示すノーマル状態を保っている。
ボディbには、5つのポート15,16,17,18,26を形成している。スプール孔11の他方側の圧力導入ポート15は中立流路1と接続し、タンクポート16はタンクTと接続している。
【0012】
また、パイロットポート17には、パイロットポンプPPを接続する一方、戻りポート18にはタンクTを接続している。さらに、圧力信号用ポート26には、圧力信号用流路5を接続するとともに、この圧力信号用流路5には、電油変換器6を接続し、圧力信号を導いている。この電油変換器6は、電気アクチュエータ8に接続している。この電気アクチュエータ8は、上記電油変換器6からの信号に応じて、可変ポンプPの吐出量を制御するものである。これら電油変換器6と電気アクチュエータ8とで、この発明の制御手段を構成している。
なお、スプリング室12は、ドレーン流路19を介してタンクポート16と常時連通している。
【0013】
また、スプール13には、3つのランド部13a、13b、13cを形成するとともに、各ランド部13a〜13cの対向部間の受圧面積を等しくしている。上記ランド部13aには、ノッチ20を形成するとともに、中間に位置するランド部13bには、第1絞り部24と第2絞り部25とを形成している。
上記ノッチ20は、スプール13がスプリング14のバネ力に抗して図右方向に移動したときに、圧力導入ポート15とタンクポート16とを連通するものである。
また、上記第1絞り部24は、パイロットポート17と圧力信号用ポート26とを連通するものである。この第1絞り部24は、スプール13が図示のノーマル位置からスプリング14に抗して移動すると、その開度が小さくなり、パイロットポンプ PP から圧力信号用流路5への圧油が流れるときの圧力損失が大きくなるようにしている。
【0014】
そして、上記第2絞り部25は、戻りポート18と圧力信号用ポート26を連通するものであり、スプール13が図示のノーマル位置にあるとき、圧力信号用ポート26に対して全閉状態を保ち、圧力信号用流路5とタンクTとの連通を遮断する。ただし、スプール13がスプリング14に抗して移動すると、第2絞り部25が圧力信号用ポート26側に徐々に開き、圧力信号用流路5とタンクTとを連通させる。
【0015】
さらに、この実施例では、タンクポート16をタンクTに接続する通路と、上記中立流路1とを短絡通路1aによって接続している。この短絡通路1aには、固定絞り23を設けるとともに、この固定絞り23によって、中立流路1の圧力損失が生じ、固定絞り23の上流側の圧力、つまり中立流路1の圧力が上昇することになる。
なお、パイロットポンプ PP とタンクT間には、リリーフバルブ27を設けているが、このリリーフバルブ27はパイロット最高圧を一定にして、必要以上に回路圧が上昇することがないようにしている。
【0016】
次に、この第1実施例の作用を説明する。
切換弁Vが中立位置にあるとき、中立流路1は全開状態にあるので、可変ポンプPの吐出油全量が中立流路1に流れ込む。この中立流路1に流れ込んだ圧油は、固定絞り23を通過しながらタンクTに流れるが、このときに圧力損失が発生し、固定絞り23の上流側の圧力、つまり中立流路1の圧力が上昇する。この上昇した圧力が、圧力導入ポート15 を介してスプール13端部に作用する。
このとき、スプリング室12は、ドレーン流路19を介してタンクTと常時連通しているので、圧力導入ポート15の圧力によって、スプール13はスプリング14のバネ力に抗して移動する。
【0017】
スプール13がスプリング14に抗して移動すると、その移動量に応じてノッチ20の開度が大きくなり、この開度に応じて油がタンクポート16を介してタンクTに流れ込むと同時に、中立流路1に圧力損失が生じる。
したがって、上記固定絞り23とノッチ20とが相まって、中立流路1の圧力損失が生じ、スプール13に作用する圧力が制御される。このように、ノッチ20と固定絞り23との両方を設けたのは、ポンプ吐出圧の変動に対してスプール13の移動を敏感にさせるためである。
そして、結局はノッチ20上流側である圧力導入ポート15内の圧力による作用力と、スプリング14のバネ力が等しくなる位置でスプール13が止まる。
【0018】
同時に、スプール13の移動量に応じて、上記第1絞り部24の開度は小さくなる一方、第2絞り部25の開度が大きくなる。圧力信号用ポート26に対する第1,第2絞り部24,25の開度に応じて圧力信号用流路5に導かれる圧力が制御されることになる。
すなわち、切換弁Vが中立位置にあるときは、圧力導入ポート15の油圧は最大となっているので、スプール13の移動量も最大となる。このように、スプール13の移動量が最大になれば、第1絞り部24の開度が最小になるとともに、第2絞り部25の開度が最大となる。そのために、圧力信号用流路5に導かれる圧力は最低となる。
この低い圧力は、圧力信号として上記電油変換器6に導かれるとともに、電油変換器6はこの圧力信号と正比例した電気信号を従来と同様の電気アクチュエータ8に直接伝達するが、このときの圧力信号が最低圧なので、電気信号も最低となり、可変ポンプPの吐出量も最小となる。
【0019】
また、切換弁Vを徐々に切換えて中立流路1の開口を閉じていくと、圧力導入ポート15に導かれる流量も少なくなる。当然スプール13の他端に作用する圧力が低下するので、スプール13はスプリング14のバネ力によって図中左方向に移動するとともに、ノッチ20の開度は小さくなる。
このようにノッチ20の開度が小さくなると、ここを通過する流量も少なくなるので、圧力導入ポート15の圧力は高くなっていく。
そして、結局はノッチ20上流側の油圧による作用力と、スプリング14のバネ力が等しくなる位置でスプール13が止まる。
【0020】
上記のように切換弁Vを徐々に切換えると、その切換量に応じて圧力導入ポート15内の圧力が低くなる。圧力導入ポート15内の圧力が低くなればなるほど、スプール13が図示のノーマル位置に近くなる。したがって、第1絞り部24の開度が大きくなるとともに、第2絞り部25の開度が小さくなり、圧力信号用流路5に導かれる圧力信号が高くなる。
この高い圧力が、圧力信号として圧力信号用流路5を介して電油変換器6に導かれるとともに、電油変換器6は、この圧力信号と正比例した電気信号を電気アクチュエータ8に伝達し、可変ポンプPの吐出量を大きくする。
【0021】
切換弁Vを最大に切換えたときは、中立流路1が全閉あるいは最小になるので圧力導入ポート15の油圧は最低になり、スプリング14のバネ力によってスプール13は図2に示すように圧力導入ポート15の壁面に接することになる。
このとき、上記第1絞り部24の開度は最大となり、第2絞り部25の開度はゼロとなるので、圧力信号用流路5の圧力は最高となる。
そして、この最高圧力が、圧力信号として圧力信号用流路5を介して電油変換器6に導かれるとともに、電油変換器6は、その圧力信号と比例した電気信号を電気アクチュエータ8に伝達し、可変ポンプPの吐出量は最大となる。
【0022】
以上述べたように、スプール13は中立流路1の圧力損失によって発生する圧力に正比例して移動するとともに、スプールが移動するにつれて圧力信号用流路5の圧力信号は低くなる。
つまり、この第1実施例の可変ポンプ制御装置では、切換弁Vが中立位置にあるとき、つまりアクチュエータに圧油を送る必要がないときは、出力制御弁Cは低い圧力信号を発生させるとともに、この圧力信号とポンプ吐出量とを正比例させて、ポンプ吐出量を少なくすることができる。
【0023】
また、アクチュエータを作動させるために、切換弁Vを切換えると、出力制御弁Cはその切換量に応じた圧力信号を発生させるとともに、この圧力信号とポンプ吐出量とを正比例させて、ポンプ吐出量を大きくすることができる。
したがって、第1実施例の可変ポンプ制御装置によれば、ネガコン回路を用いながら、ポジティブ信号を出力させることができ、しかも従来のように反転アンプ7を必要としない。
なお、ノッチ20や、第1絞り部24および第2絞り部25の設定により、スプール13の移動量に対して圧力信号の特性を直線的なものや2次曲線的なものに設定することも可能である。
【0024】
図3、4に第2実施例を示す。
この第2実施例は、上記第1実施例におけるパイロットポート17、戻りポート18、圧力信号用ポート26の位置を変えたものである。
すなわち、この第2実施例は、第1実施例と同様に、スプール13に3つのランド部13a、13b、13cを形成するとともに、それら各ランド部13a、13b、13cの対向部間の受圧面積を等しくしている。
そして、中間に位置するランド部13bには、第1絞り部28を形成しているが、この第1絞り部28はスプール13の移動に応じて、パイロットポート17と圧力信号用ポート26とを連通する開度を変化するものである。
上記第1絞り部28は、スプール13が図示のノーマル位置にあるとき、圧力信号用ポート26に対する開度を最大に保つ。反対に、スプール13がスプリング14に抗して移動すればするほど、第1絞り部28は圧力信号用ポート26に対する開度を小さくする。
【0025】
また、スプリング室12側に位置するランド部13cには、第2絞り部29を形成しているが、この第2絞り部29は、スプール13の移動に応じて、パイロットポート17と戻りポート18とを連通する開度を変化するものである。すなわち、スプール13が図示のノーマル位置にあるとき、第2絞り部29は、戻りポート18に対する開度を最小に保つ。反対に、スプール13がスプリング14に抗して移動すればするほど、第2絞り部29は戻りポート18に対する開度を大きくする。
上記以外の構成は、第1実施例と同様である。
【0026】
次に、第2実施例の作用を説明する。
切換弁Vを切換えると、上記第1実施例と同様に、切換弁Vの切換量に応じてスプール13がスプリング14に抗して移動する。
このようにスプール13が移動すればするほど、パイロットポート17と圧力信号用ポート26とを連通する第1絞り部28の開度が小さくなる一方、パイロットポート17と戻りポート18とを連通する第2絞り部29の開度が大きくなる。
そして、上記第1、第2絞り部28,29の開度に応じて圧力信号用流路5に導かれる圧力が制御されることになる。すなわち、切換弁Vが中立位置にあって、圧力導入ポート15の圧力が高くなれば、スプール13の移動量も大きくなる。このようにスプール13の移動量が大きくなればなるほど、上記したように第1絞り部28の開度が小さくなるとともに、第2絞り部29の開度が大きくなる。そのために圧力信号用流路5に導かれる圧力信号が低くなる。
【0027】
反対に、切換弁Vを切換えると、圧力導入ポート15内の圧力が低くなる。圧力導入ポート15内の圧力が低くなればなるほど、スプール13が図示のノーマル位置に近くなる。したがって、上記したように第1絞り部28の開度が大きくなるとともに、第2絞り部29の開度が小さくなり、圧力信号用流路5に導かれる圧力信号が高くなる。
以上のことからも明らかなように、この第2実施例においても、上記第1実施例と同様に、ネガコン回路を用いながら、ポジティブ信号を出力させることができ、しかも従来のような反転アンプを必要としない。
【0028】
【発明の効果】
この発明の装置によれば、安価なネガコン回路を用いながら、ポジティブ信号を出力できる。しかも、この場合に、従来のように反転アンプを必要としないので、出力信号が安定するとともに、装置全体も安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の可変ポンプ制御装置の回路図である。
【図2】第1実施例で出力制御弁Cがノーマル状態にある断面図である。
【図3】第2実施例の可変ポンプ制御装置の回路図である。
【図4】第2実施例で出力制御弁Cがノーマル状態にある断面図である。
【図5】従来の可変ポンプ制御装置の回路図である。
【符号】
P 可変ポンプ
V 切換弁
1 中立流路
T タンク
5 圧力信号用流路
6 電油変換器
8 電気アクチュエータ
C 出力制御弁
b ボディ
13 スプール
17 パイロットポート
18 戻りポート
20 ノッチ
23 固定絞り
26 圧力信号用ポート
24 第1絞り部
25 第2絞り部
28 第1絞り部
29 第2絞り部
Claims (4)
- 可変ポンプと、可変ポンプとアクチュエータ間に設けた切換弁と、切換弁が中立位置を保ったときに全開する中立流路と、この中立流路の圧力損失によって制御される出力制御弁と、パイロットポンプと、出力制御弁によって制御されるパイロット圧を圧力信号として取り出す圧力信号用流路と、この圧力信号で可変ポンプの吐出量を制御させる制御手段とを備え、上記出力制御弁は、ボディと、このボディに摺動自在に設けるとともに、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によって移動するスプールと、上記スプールに形成するとともに、スプールが移動するにつれて圧力信号用流路の圧力信号を低くする絞り部とからなり、上記出力制御弁のボディに、パイロットポンプと接続するパイロットポートと、タンクに連通する戻りポートと、圧力信号用流路が接続された圧力信号用ポートを形成するとともに、絞り部は、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によってスプールが移動したときに、パイロットポートと圧力信号用ポートを連通する開度を小さくする第1絞り部と、同時に圧力信号用ポートと戻りポートを連通する開度を大きくする第2絞り部とからなることを特徴とする可変ポンプ制御装置。
- 可変ポンプと、可変ポンプとアクチュエータ間に設けた切換弁と、切換弁が中立位置を保ったときに全開する中立流路と、この中立流路の圧力損失によって制御される出力制御弁と、パイロットポンプと、出力制御弁によって制御されるパイロット圧を圧力信号として取り出す圧力信号用流路と、この圧力信号で可変ポンプの吐出量を制御させる制御手段とを備え、上記出力制御弁は、ボディと、このボディに摺動自在に設けるとともに、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によって移動するスプールと、上記スプールに形成するとともに、スプールが移動するにつれて圧力信号用流路の圧力信号を低くする絞り部とからなり、上記出力制御弁のボディに、パイロットポンプと接続するパイロットポートと、タンクに連通する戻りポートと、圧力信号用流路が接続された圧力信号用ポートを形成するとともに、絞り部は、中立流路の圧力損失によって発生する圧力によってスプールが移動したときに、パイロットポートと圧力信号用ポートを連通する開度を小さくする第1絞り部と、同時にパイロットポートと戻りポートを連通する開度を大きくする第2絞り部とからなることを特徴とする可変ポンプ制御装置。
- 上記出力制御弁のボディに、中立流路と接続する圧力導入ポートを設けるとともに、スプールにはこの圧力導入ポートとタンクポートを連通するノッチを形成し、中立流路の圧力損失をこのノッチによって発生させるとともに、この圧力損失の上流側の圧力によってスプールを移動させることを特徴とする請求項1あるいは2記載の可変ポンプ制御装置。
- タンクポートをタンクに接続する通路と、中立流路とを結ぶ短絡通路を設けるとともに、短絡通路には固定絞りを設け、この固定絞りによって中立流路の圧力損失を発生させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の可変ポンプ制御装置。
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