JP3606510B2 - 車体パネルの組立ライン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は循環搬送路を備えた車体パネルの組立ラインに係り、特に、循環搬送路の供給ステーションに隣接する前作業エリアに対して、複数台の多関節ロボットによる効率的な車体パネル部品の供給取出しを行なうようにした組立ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
車体パネルの組立には通常パレットと呼ばれる支持部材が使用される。このパレットは車体パネル部品を位置決め載置した状態で各組立ステーションを順番に搬送される。パレットの搬送路は、通常閉ループの循環搬送路とされ、この循環搬送路に車体パネル部品の供給ステーションと取出しステーションが配設される。供給ステーションには、一般に前作業エリアが隣接して配置され、この前作業エリアにおいて循環パレット上では組付けが困難な部品を取付けるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前作業エリアに対する車体パネル部品の供給取出しは普通多関節ロボットによって行われるが、前作業エリアは人手による作業のため、多関節ロボットから所定の安全距離を確保する必要がある。このため、多関節ロボットと作業員との間に前作業エリアを設定することになるが、このような位置関係ではロボット相互の干渉の問題があるため2台以上の多関節ロボットは同じ側に配置できないのが常識である。ところが、1台の多関節ロボットだけでは前作業エリアに対する車体パネル部品の供給と取出しの間に遊び時間ができて作業タクトを上げることが困難である。
【0004】
本発明の目的は、前作業エリアの同じ側に複数台の多関節ロボットを相互干渉することなく配置し、もって前作業エリアに対する車体パネル部品の供給と取出しをほぼ同時に行なうことを可能にし、作業タクトを大幅に向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の組立ステーションが配設されると共に、車体パネル部品の供給ステーションと取出しステーションが配設された循環搬送路に沿って移動可能であって、複数種の車体パネル部品を選択的に位置決め載置するための複数種の位置決め治具を有するパレットを使用した車体パネルの組立ラインにおいて、少なくとも2台の多関節ロボットが移動する直線移動エリアの片側に前記循環搬送路を設けると共に、前記直線移動エリアの反対側に車体パネルのストックヤードを設け、前記循環搬送路の供給ステーションと前記直線移動エリアとに隣接して第1の前作業エリアを設け、前記第1の前作業エリアの外側に人手による組付け作業を行う第2の前作業エリアを設け、前記多関節ロボットのアーム軌跡を互いに高低異ならせ、前記ストックヤードから第2の前作業エリアを経由して第1の前作業エリアまでの車体パネル部品の供給取出しをアーム軌跡が高い多関節ロボットで行い、前記第1の前作業エリアから前記供給ステーションへの車体パネル部品の供給取出しをアーム軌跡が低い多関節ロボットで行い、もって第1および第2の前作業エリアに対する車体パネル部品の供給取出しを各多関節ロボットで相互干渉なしに独立的に行ない得るようにし、前記第1の前作業エリアで前作業が完了した車体パネル部品をアーム軌跡が低い多関節ロボットにより順次前記供給ステーションに送り出すようにしたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を自動車のサイドパネルの組立ラインに適用した一実施形態を図1〜図16に基づき説明する。図1は本発明に係る車体組立ラインの概略的平面図を示したものであって、同図において1はパレットPの循環搬送路であって、この循環搬送路1に隣接して、車体サイドパネル2のストックヤード3a〜3c、2台の多関節ロボット4,5の直線移動エリア6、前作業エリア7a,7b,8a,8bなどが設けられている。前作業エリア7bと前作業エリア8bは、互いに異なる車種のサイドパネル2を特別の位置決め治具を使用して手作業で行なうためのものであって、所定の組付けを終えたサイドパネル2は多関節ロボット5により前作業エリア7a,8aを経由して第2ステーション12に位置決めされたパレットPに供給されるようになっている。
【0007】
循環搬送路1は矩形状閉ループをなし、上下対向2辺にそれぞれ4ステーションが等間隔に割当てられ、これら各4ステーション間を後述のトランスファー機構によって複数台のパレットが直線搬送されるようになっている。また循環搬送路1の左右対向2辺には組立ステーションがなく、後述のトラバース機構によってパレットPが直線搬送されるようになっている。
【0008】
循環搬送路1に配設された第1〜第8ステーション11〜18の機能は以下の通りである。
【0009】
第1ステーション11:パレットPの位置決め治具の切換え
第2ステーション12:パレットPに対する車体サイドパネル2の位置決め載置
第3〜第6ステーション13〜16:車体サイドパネル22に対するフロントピラーなどの各種部品の取付け
第7ステーション17:車体サイドパネル22の取出し
第8ステーション18:第1ステーション11への空パレットPの搬送
以上の通りである。なお、図1において19a,19bは第1ステーション11に隣接配置された治具切換え用の2台の多関節ロボット、20a,20bは第4ステーション14に隣接配置されサイドパネル2の上縁部を位置決めクランプするクランプ治具、21a,21bは第5ステーション15に隣接配置されサイドパネル2を位置決めクランプするクランプ治具、31a,31bはサッシュなどのパネル部品をストックヤード32から取出してサイドパネル2に組付ける多関節ロボットである。
【0010】
次に、第3〜第6ステーション13〜16に配設されたトランスファー機構について説明する。このトランスファー機構は図示しないガイド手段にて直線移動がガイドされる図3のトランスファーロッド22aを有し、このトランスファーロッド22aの下面に一体化されたラック23aが、サーボモータ24aでチェーン駆動されるピニオン25aと噛合されている。トランスファーロッド22aの直線移動方向前後両端には、減速用センサ26と停止用センサ27がそれぞれ配設されている。そして、サーボモータ24aの正逆回転により一対の停止用センサ27,27間でトランスファーロッド22aが前後動するようになっている。第7〜第2ステーション17〜12にも図4のように同様のトランスファー機構が配設され、サーボモータ24b、ピニオン25b、ラック23bによってトランスファーロッド22bが直線往復移動されるようになっている。図5はトランスファーロッド22a,22bの駆動機構の他の例を示したものであって、減速機付きサーボモータ28とピニオン29とを回転軸30で直結し、このピニオン29をトランスファーロッド22a,22bのラック23a,23bと噛合させている。
【0011】
図5及び図7に示すように、パレットPはその下面の前後左右に車輪34を具備し、これら4つの車輪34が基礎面Gに敷設された左右一対のレール35上に載せられている。
【0012】
トランスファーロッド22a,22bの前端部、中間部及び後端部のロッド上面には、図6(A)(B)のように上向きに開口したカップ状の係合部36が配設されている。一方、パレットPの前後両端の下面には、カップ状係合部内に嵌合可能な下向凸状の被係合部37が配設されている。そして図6(A)のように第3ステーション〜第5ステーション13〜15の各パレットPの被係合部37に係合部36を係合させた状態でトランスファーロッド22a,22bが1ステーション分だけ前進した後、図6(B)のように各パレットPが図外のリフト機構にて持上げられて係合部36と被係合部37との係合が解除され、この状態でトランスファーロッド22a,22bが1ステーション分だけ後退する。以上の動作を繰返してパレットPが搬送される。なお、前記リフト機構としては例えば次に述べる図7の垂直エアシリンダ38などが使用される。
【0013】
8つのステーション11〜18のうちのパレットの正確な位置決めが必要な4つのステーション11,12,14,15には、図7に示すように、パレットPをリフトアップするための垂直エアシリンダ38が配設されている。この垂直エアシリンダ38はそのピストンロッドがパレットP下面の前後左右に均等高さで当接するように合計4つで配設され、ステーション11,12,14,15に到着したパレットPを垂直エアシリンダ38にてリフトアップするようになっている。ステーション11,12,14,15の左右両側方には、L字状の位置決めポスト39が配設され、この位置決めポスト39の上端部に下向きに形成された固定位置決めピン40が、パレットPの上面四隅に形成された位置決め孔41に嵌合されて、パレットPのリフトアップ時の位置決めがなされるようになっている。
【0014】
このようにパレットPをリフトアップして位置決めする方式は、搬送路構造体の上下幅を最小にできて、設備コストを抑制できる等の利点がある。すなわち、(1)従来の組立ラインの一般的搬送路では、パレットPをリフトダウンして位置決めする方式が主流であるが(例えば特公平4−22747号「自動車ボデー組立用治具」参照)、このようにリフトダウンで位置決めする方式では、位置決めした位置で作業者がワークに対して作業をしなければならない場合、作業姿勢との関係から位置決め高さは作業者の腰高近くになるから、搬送路構造体の全体高さは腰高よりもかなり高くなり、設備の設置スペースは勿論のこと、搬送路構造体を高い位置に支持する架台構造が必要となって、設備コストの点でも不利である。
(2)リフトアップして位置決めする方式は、トランスファー機構自体を昇降させる必要がないから搬送路構造体全体がコンパクトになる。
(3)各ステーションでパレットPをリフトアップすることにより、パレットP上のワークに組付け作業をしながらトランスファーロッド22a,22bを後退させて次のパレットの移動に備えることができるから作業タクトが向上する。
(4)各ステーションでパレットPをリフトアップすることによりパレットPをレール35から縁切りすることができ、レール35及びパレットPの乗合精度を出す必要がなくなる。
(5)トランスファーロッドのように構造が簡単でコンパクトな装置によってパレットを移動させることができ、コンパクトであるため各ステーション間での人の通行も比較的簡単である。
【0015】
次に、トラバース機構について説明する。図2及び図8(A)(B)に示すように、トラバース機構は第2ステーション12と第3ステーション13間、及び第6ステーション16と第7ステーション17間に配設されている。第2、第3ステーション12,13と第6、第7ステーション16,17には、図8(A)(B)、図9(A)(B)及び図10に示すように、左右各6個の駆動ローラ44による水平送り機構を備えた昇降台45が配設されている(図10は第3、第7ステーション13,17の昇降台を示す)。昇降台45は図外の垂直エアシリンダにて昇降可能とされ、一方の昇降台45(第2、第6ステーション12,16)の上方にトランスファーロッド22a,22bで搬送されて来たパレットPをリフトアップし、この状態で駆動ローラ44がパレットPの前後両端下面に当接し、パレットPを水平に送り出すようになっている。また、他方の昇降台45(第3、第7ステーション13,17)はトラバース機構を介して水平送りされて来たパレットPを駆動ローラ44で受けて昇降台45上に引き寄せるようになっている。なお、第3、第7ステーション13,17の側方には図10に示すようにパレットPのトラバース方向前端が当接するパレットストッパ43が設けられている。
【0016】
昇降台45は詳しくはそのほぼ中央にモータ46が配設され、このモータ46の回転がチェーン47及び回転軸48を介して左右のスプロケット49に伝達される。このスプロケット49と片側6個の駆動ローラ44のスプロケット44a及びアイドルスプロケット50,51には無端チェーン52が掛け回されていて、モータ46を回転させると合計12個の駆動ローラ44が一斉に同方向に回転するようになっている。
【0017】
第2ステーション12と第3ステーション13間、及び第6ステーション16と第7ステーション17間には、図8に略示する水平搬送用チェーンコンベア56a,56bが配設されている。このチェーンコンベア56a,56bは、パレットPの前後両端の下面を支承可能な一対の無端チェーン57と、これら無端チェーン57の両端が掛け回されたスプロケット58,59と、引張り側のスプロケット58をチェーン駆動するモータ60とで構成されている。
【0018】
水平搬送用チェーンコンベア56a,56bの長手方向には、第2ステーション12とチェーンコンベア56aとの接続部近傍、第3ステーション13の外側近傍、第6ステーション16とチェーンコンベア56との接続部近傍、及び第7ステーション17の外側近傍に、パレットPの通過を検知する近接スイッチ61〜68が2個一組で配設されている。これら近接スイッチ61〜68の機能は以下の通りである。
【0019】
近接スイッチ61:第1ステーション11から第2ステーション12へのパレットPの到来を検知して第2ステーション12及び第3ステーション13の昇降台45の上昇とモータ46の駆動を開始し、また水平搬送用チェーンコンベア56aのモータ60の駆動を開始する。
【0020】
近接スイッチ62:第2ステーション12から第3ステーション13へとパレットP後端が通過したことを検知して第2ステーション12のモータ46を停止すると共に昇降台45の下降を開始する。
【0021】
近接スイッチ63:パレットP前端が通過したことを検知して第3ステーション13の昇降台45のモータ46を減速する。
【0022】
近接スイッチ64:パレットP前端の通過(到達)を検知して水平搬送用チェーンコンベア56aと第3ステーション13の昇降台45のモータ46の駆動を停止する。
【0023】
近接スイッチ65:第5ステーション15から第6ステーション16へのパレットPの到来を検知して第6ステーション16及び第7ステーション17の昇降台45の上昇とモータ46の駆動を開始し、また水平搬送用チェーンコンベア56bのモータ60の駆動を開始する。
【0024】
近接スイッチ66:第6ステーション16から第7ステーション17へとパレットP後端が通過したことを検知して第2ステーション12のモータ46を停止すると共に昇降台45の下降を開始する。
【0025】
近接スイッチ67:パレットP前端が通過したことを検知して第7ステーション13の昇降台45のモータ46を減速する。
【0026】
近接スイッチ68:パレットP前端の通過(到達)を検知して水平搬送用チェーンコンベア56bと第7ステーション17の昇降台45のモータ46の駆動を停止する。
【0027】
パレットPは例えば図11に示すような水平フレーム体で構成され、その上に複数のスライド部材69が配設されている。これらスライド部材69は、水平方向で直交する上下一組のLM(直動)ガイド70をサンドイッチ状に挟んだ三層板構造を基本とし、上から1層目の基板71aが水平任意方向に移動可能とされている。基板71a上には二股状ブラケット72を上端に有する支柱73が立設され、ブラケット72に支持された水平軸74に六角板75の中心が回転自在に軸支されている。六角板75の一つ置きの辺々には、車体サイドパネル2の所定の位置決め孔に嵌合可能な3種類の位置決めピン76か、あるいは車体サイドパネル2の所定部位を支承するための柱状の3種類のパネル受け77が放射状にボルトを使用して取付けられている。3種類の位置決めピン76及びパネル受け77は、それぞれ3種類の所定の組立車種に対応しており、組立ラインに流されてくる車種に対応して後述の多関節ロボット19a,19bによって回転式に切換えられるようになっている。なお、位置決めピン76及びパネル受け77はボルトによる取付けのため、必要に応じて他種類のものに簡単に交換可能であって、これにより多くの車種変更に対応可能であると共に、後述の第1ロック手段による位置調整単位ピッチよりも細かい調整が必要な場合でも、寸法が異なる位置決めピン76及びパネル受け77の交換で対応可能である。
【0028】
1層目及び2層目の基板71a,71bの一側端上面には、第1ロック手段として、図12に示すように水平な支軸81を中心として上下方向に揺動可能なL字状ロックアーム82が配設されている。一方、3層目の基板71c上には1層目及び2層目の基板71a,71bの移動方向に沿ってロックバー83が配設されている。このロックバー83にはロックアーム82の先端のテーパ状凹部84に係合可能な台形凸部85が所定ピッチで形成され、ロックアーム82を台形凸部85に係合させることにより、1層目及び2層目の基板71a,71bが水平方向に移動不能にロックされるようになっている。
【0029】
ロックアーム82は、それ自体を図12(A)のようなロック位置及び図12(B)のような非ロック位置のいずれかに自己保持する機構を有している。このような自己保持機構としては巻ばね、圧縮ばね又は引張りばねなどを使用した公知のトグル機構が好適である。図13は圧縮ばね86を使用したトグル機構を示すもので、ロックアーム82を軸支する支柱73上端とロックアーム82との間に圧縮ばね86を配設し、ロック位置では圧縮ばね86がロックアーム82をロック保持方向に附勢し、非ロック位置では圧縮ばね86がロックアーム82をロック解除方向に附勢するようになっている。このような自己保持機構を採用することにより、ロックアーム82を多関節ロボット19a,19bの先端アタッチメント33でロック方向又は非ロック方向に中立点を越えていったん回動させれば、後は先端アタッチメント33をロックアーム82から離しても、そのロック状態又は非ロック状態を継続的して維持することができる。なお、多関節ロボット19a,19bによるロックアーム82の操作を円滑にするために、ロックアーム82にロボットアーム19a,19bの先端アタッチメント33を当て易いロッド部87などを設けておくとよい。
【0030】
なお、前述のようにロックアーム82を2つ使用して直交2方向でロック及びロック解除操作する代わりに、図12(C)のようにマトリックス状の多数のロック孔78を有する位置決め板79を最下層の基板71cに固定すると共に、1層目の基板71aに上下動可能なロックピン80を配設し、ロックピン80をロック孔78に選択的に嵌合させることにより1層目の基板71aの水平方向位置を変更するようにしてもよい。この場合は1つのスライド部材69に対するロック及びロック解除操作が1操作となって作業タクトをさらに向上させることができる。
【0031】
六角板75もロックアーム82と同様に回動ロック保持と回動非ロック保持が可能とされている。詳しくは図14、図15に示すように、六角板75の位置決め治具77(76)が取付けられていない辺々にV字状切込み91を有する被ロック部材92が取付けられている。一方、六角板75を軸支する支柱73には、第2ロック手段としてのロックアーム93が、支軸94を中心として上下方向に揺動自在に取付けられている。このロックアーム93と支柱73との間には圧縮ばね95が配設され、ロックアーム93の先端の断面V字状の刃部96が被ロック部材92のV字状切込み91に嵌合することにより六角板75の回動がロックされるようになっている。そして、ロックアーム93の図14で実線で示すロック位置で圧縮ばね95がロックアーム93をロック方向に附勢し、鎖線で示す非ロック位置で圧縮ばね95がロックアーム93を非ロック位置に附勢するようになっている。従って、ロックアーム93を多関節ロボット19a,19bの先端アタッチメント33でロック方向又は非ロック方向に中立点を越えていったん回動させれば、後は先端アタッチメント33をロックアーム93から離しても、そのロック状態又は非ロック状態を継続して維持することができる。ロックアーム93の刃部96と反対側には、ロボットアーム19a,19bの先端アタッチメント33を当て易いロッド部97が取付けられている。
【0032】
六角板75には、圧縮ばね95によるロックアーム93の自己保持機構とは別に、六角板75の回動位置を暫定的に仮保持するための機構が付設されている。この仮保持機構は、図14で支柱73と六角板75との間に設けられたロックボール101と、このロックボール101を六角板75側に附勢する圧縮ばね102と、六角板75の背面側に形成された3つの円形凹部103で構成される。ロックボール101が円形凹部103と出会うと圧縮ばね102の力でロックボール101が円形凹部103に嵌合し、六角板75の回動位置が暫定的に仮保持される仕組みである。なお、3つの円形凹部103の中心は水平軸74を中心とする1つの円上に位置することは勿論である。
【0033】
以上のように、スライド部材69のスライド位置や六角板75の回動位置を自己保持する機構を設けることにより、多関節ロボットによるスライド部材69の移動操作と六角板75の回動操作が非常に簡単になる。すなわち、ロックアーム82,93を多関節ロボット19a,19bのアーム先端でロック解除又はロック状態のまま連続的に把持しつつスライド部材69や六角板75を移動させる場合、アーム先端を移動方向に厳密に一致させないとスライド部材69や六角板75に無理な力が作用してこれらを変形損傷するおそれがある。このため、従来の治具切換え式パレットでは多関節ロボットのティーチングや制御が複雑となっていたが、本発明ではロックアーム82,93を把持し続ける必要がないから、ティーチングや制御が比較的簡単である。
【0034】
前記多関節ロボット19a,19bの先端アタッチメント33には、図13及び図15に示すように、接触式センサ88が取付けられている。このセンサ88は、パレットP上の位置決めピン76やパネル受け77が、直前の組立車種に対応した所定のものに切換えられているか否かを確認するためのものである。すなわち、第1ステーション11において次の組立車種用に位置決めピン76やパネル受け77を切換えるが、それより前に、上流ステーションでの工程ストップなどで位置決めピン76やパネル受け77を人為的に切換え元の位置に戻すことを失念したままパレットPを送ってしまった場合、そのままでは位置決めピン76やパネル受け77が所定のものに切換わらない。そこで、第1ステーション11においてセンサ88を位置決めピン76やパネル受け77に軽く当接させて想定外の切換えの有無をチェックするようにしている。
【0035】
次に、車体サイドパネル2のストックヤード3a〜3c、2台の多関節ロボット4,5の直線移動エリア6及び前作業エリア7a,7b,8a,8bについて説明する。ストックヤード3a〜3cには車種毎に区分されて多数のサイドパネル2がストックされている。このストックヤード3a〜3cと循環搬送路1との間に直線移動エリア6が設けられ、一方の多関節ロボット4が前作業エリア7a,8aの側方から第7ステーション17までの間を直線移動できるようになっている。また、他方の多関節ロボット5は前作業エリア7a,8aの側方から第2ステーション12までの間を直線移動できるようになっている。
【0036】
一方の多関節ロボット4は図16に示すように架台104上に設置されて走行可能とされ、他方の多関節ロボット5は基礎面Gに沿って走行可能とされている。このため2台の多関節ロボット4,5のアームの軌跡は互いに高低異なっており、2台の多関節ロボット4,5は前作業エリア7a,7b,8a,8bに対して同じ側に配設されているにも拘わらず、相互干渉することなく独立的に車体サイドパネルの移動を行なうことができる。このように、ワークの供給取出しエリアに対して同じ側に複数の多関節ロボットを配置できることは、次のようなメリットが生ずる。
【0037】
すなわち、人手による作業のため多関節ロボットから所定の安全距離を保って作業をする必要性がある場合、例えば図1のように多関節ロボットと作業員との間に前作業エリア7b,8bが位置することになるが、このような位置関係ではロボット相互の干渉の問題があるため2台以上の多関節ロボットは同じ側に配置できないのが常識である。ところが、1台の多関節ロボットだけでは作業エリア7b,8bに対するワークの供給と取出しの間に遊び時間ができて作業タクトを上げることが困難である。しかし、アーム軌跡を高低異ならせることで2台以上の多関節ロボットを同じ側に配設可能になれば、前作業エリア7b,8bに対するワークの供給と取出しをほぼ同時に行なえて作業タクトを大幅に向上させることができるのである。
【0038】
車体パネルの組立ラインは以上のように構成され、この組立ラインによるサイドパネル2の組立ては次のようになされる。まず、多関節ロボット4がストックヤード3a〜3cから組立車種に対応したサイドパネル2をピックアップし、前作業エリア7b又は8bの位置決め治具にセットする。前作業エリア7b又は8bで作業員Mによる所定の組付け作業が終わると、サイドパネル2は別の多関節ロボット5で前作業エリア7a又は8aに移動され、ここから第2ステーション12のパレットPにセットされる。
【0039】
第2ステーション12でサイドパネル2がセットされたパレットPは、トラバース機構にて第3ステーション13へ搬送され、ここでサイドパネル2に対する所定の組付け作業が作業員Mによって行なわれる。サイドパネル2を載せたパレットPは、以後、トランスファー機構によって第4、第5ステーション14,15に間欠的に搬送され、両ステーション14,15において作業員Mによる所定の組付け作業と、多関節ロボット31a,31bによるサッシュなどの部品組付けが行われる。
【0040】
サイドパネル2に対する組付け工程は以上で終了し、サイドパネル2を載せたパレットPはトランスファー機構によって第6ステーション16に搬送され、ここからさらにトラバース機構により第7ステーション17へと搬送された後、第7ステーション17側方まで直線移動して来た多関節ロボット4によってパレットPからサイドパネル2が取出される。サイドパネル2が取出された空のパレットPは、トランスファー機構により第8ステーション18、第1ステーション11へと順次間欠的に搬送され、第1ステーション11でリフトアップ方式で位置決めされた状態で、多関節ロボット19a,19bのセンサ88によって位置決めピン76やパネル受け77などの位置決め治具の位置チェックと、次に車種変更がある場合は、これら位置決め治具76,77が多関節ロボット19a,19bによって次の車種に適合した治具に切換えられる。車種変更がない場合は位置決め治具の位置チェックのみで空パレットPがトランスファー機構で第2ステーション12へと搬送される。以後、前述したサイクルが繰返され、新たなサイドパネル2の組付けがなれさる。
【0041】
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば前記実施形態は車体パネルの組立ラインに適用したものであるが、本発明はこれに限らず多種多様なワークの組立にも同様に適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明は前述の如く、パレットの位置決め治具を搬送路の側方のロボットによって切換えるようにしたので、パレット自体に切換え用動力手段を装備する必要がなく、構造簡単低コストな汎用治具パレットによる車体パネルの組立ラインを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体パネルの組立ラインの平面図。
【図2】循環搬送路の平面図。
【図3】第1トランスファーロッドの側面図。
【図4】第2トランスファーロッドの側面図。
【図5】トランスファーロッドの駆動手段の側面図。
【図6】(A)(B)はトランスファーロッドによるパレットPの搬送を説明するための概略側面図。
【図7】パレットPのリフトアップ位置決め機構の側面図。
【図8】(A)(B)はトラバース機構によるパレットPの搬送を説明するための概略側面図。
【図9】(A)はローラリフタの平面図、(B)はローラリフタの短手方向側面図。
【図10】ローラリフタの長手方向側面図。
【図11】パレットPの概略斜視図。
【図12】(A)はスライド部材のロック機構の斜視図、(B)はスライド部材のロック機構の側面図、(C)はスライド部材のロック機構の他の例を示す平面図。
【図13】スライド部材のロック機構の変形例の側面図。
【図14】回転切換式位置決め治具の側面図。
【図15】回転切換式位置決め治具のロック機構を示す側面図。
【図16】前作業エリアに対する車体パネル部品の供給取出しを行なう多関節ロボットの側面図。
【符号の説明】
1 循環搬送路
2 車体サイドパネル
4,5 多関節ロボット
11〜18 ステーション
22a,22b トランスファーロッド
23a,23b ラック
24a,24b サーボモータ
25a,25b ピニオン
34 車輪
35 レール
36 係合部
37 被係合部
38 垂直エアシリンダ
39 位置決めポスト
40 固定位置決めピン
41 位置決め孔
44 駆動ローラ
45 昇降台
46 モータ
56a,56b 水平搬送用チェーンコンベア
57 無端チェーン
61〜68 近接スイッチ
69 スライド部材
70 LMガイド
75 六角板
76 位置決めピン
77 パネル受け
82 ロックアーム(第1ロック手段)
83 ロックバー
86 圧縮ばね
88 接触式センサ
92 被ロック部材
93 ロックアーム(第2ロック手段)
95 圧縮ばね
101 ロックボール
102 圧縮ばね
103 円形凹部
104 架台

Claims (1)

  1. 所定の組立ステーションが配設されると共に、車体パネル部品の供給ステーションと取出しステーションが配設された循環搬送路に沿って移動可能であって、複数種の車体パネル部品を選択的に位置決め載置するための複数種の位置決め治具を有するパレットを使用した車体パネルの組立ラインにおいて、
    少なくとも2台の多関節ロボットが移動する直線移動エリアの片側に前記循環搬送路を設けると共に、前記直線移動エリアの反対側に車体パネルのストックヤードを設け、前記循環搬送路の供給ステーションと前記直線移動エリアとに隣接して第1の前作業エリアを設け、前記第1の前作業エリアの外側に人手による組付け作業を行う第2の前作業エリアを設け、前記多関節ロボットのアーム軌跡を互いに高低異ならせ、前記ストックヤードから第2の前作業エリアを経由して第1の前作業エリアまでの車体パネル部品の供給取出しをアーム軌跡が高い多関節ロボットで行い、前記第1の前作業エリアから前記供給ステーションへの車体パネル部品の供給取出しをアーム軌跡が低い多関節ロボットで行い、もって第1および第2の前作業エリアに対する車体パネル部品の供給取出しを各多関節ロボットで相互干渉なしに独立的に行ない得るようにし、前記第1の前作業エリアで前作業が完了した車体パネル部品をアーム軌跡が低い多関節ロボットにより順次前記供給ステーションに送り出すようにしたことを特徴とする車体パネルの組立ライン。
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