JP3606483B2 - 食品凍結装置 - Google Patents

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  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、凍結食品を製造する場合などに用いられる食品凍結装置に関し、さらに詳しくは冷熱源として用いられる低温液化ガスの利用効率の向上を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、凍結食品の製造に好適な装置として、例えば図12に示すものがある。この食品凍結装置50は、トンネル部1と、ベルトコンベア2と、低温液化ガス供給機構13と、排気機構14とから概略構成されている。
トンネル部1は両端に搬入口9と搬出口10とを有するトンネル状に構成され、その内面の上部にはトンネル部1内のガスを攪拌する複数の攪拌ファン3が取り付けられている。このトンネル部1内にはその搬入口9から搬出口10にいたるベルトコンベア2が設けられている。
また、トンネル部1上部の搬出口10近傍には、液化窒素、液化炭酸ガス等の低温液化ガスを供給する低温液化ガス供給機構13が備えられている。この低温液化ガス供給機構13は、冷熱源として用いられる低温液化ガスを供給する低温液化ガス供給配管33と、その供給量を制御する制御弁4と、供給された低温液化ガスをトンネル部1内に噴出するスプレーノズル5とを有する。
さらにトンネル部1の搬入口9近傍にはトンネル部1内のガスを排出する排気機構14が備えられている。この排気機構14は、トンネル部1のガスを導くチューブ状の排気ダクト8と、この排気ダクト8に設けられて強制的に上記ガスを排出する排気ファン12とを備えている。
【0003】
このような従来の食品凍結装置50を用いて食品を凍結するには、凍結すべき食品を搬入口9近傍のベルトコンベア2上に載せ、コンベア駆動装置7によりベルトコンベア2を搬出口方向に駆動させてトンネル部1内に食品を導入する。トンネル部1内に導入された食品はベルトコンベア2の駆動にしたがって、搬出口方向に搬送される。
上記のようにトンネル部1内を搬送される食品は、その搬送過程において、低温液化ガス供給機構13近傍に達した時点でスプレーノズル5から供給された低温液化ガスと接触して凍結する。凍結した食品はベルトコンベアの駆動にしたがって搬出口10から搬出される。
なお、トンネル部1内に導入された低温液化ガスは、上記食品を凍結しながら気化する。この気化したガスを、以下、冷熱源ガスという。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の装置にあっては、被凍結物と冷熱源ガスとの熱交換効率が低いため、揚げ物、焼き物など凍結前の温度が高い食品や包装された食品等を凍結処理する場合には凍結不良となる場合があった。
これを避けるためには、トンネル部1の長さを大きくしたり、生産量を確保するために幅を大きくするようにし、ベルトコンベアの駆動速度を低くして被凍結物のトンネル部内滞留時間を長くする必要があった。
しかし、トンネル部1の長さまたは幅を大きくした場合、装置の設置面積が大きくなり、省スペースの観点から不利であった。
またベルトコンベアの駆動速度を低くした場合には、処理速度が低くなり、生産性が低下するという問題があった。
また、トンネル部1の搬入口9と搬出口10は開口型であるため、冷熱源ガスがこの搬入口9あるいは搬出口10から逃散しやすく、冷熱源ガスの利用効率が悪いという問題点も有していた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、被凍結物と冷熱源ガスとの熱交換効率が高く、かつ冷熱源ガスの利用効率を向上し得る食品凍結装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の食品凍結装置は、両端に搬入口と搬出口とを有するトンネル部と、該トンネル部内を上記搬入口から搬出口へ延びる長手方向に沿って配した、被凍結物を搬送するベルトコンベアと、前記トンネル部内に低温液化ガスを供給する低温液化ガス供給機構と、前記トンネル部の低温液化ガス供給機構より搬入口側に設けられ、トンネル部内のガスを排出する排気機構と、前記トンネル部の内部に設けられた、トンネル部内のガスをトンネル部の長手方向を横切る短手方向に蛇行させつつ、搬入口方向へ移動させるガス流蛇行調節機構と、前記ベルトコンベア上に載置されている、被凍結部を載せる複数の棚部を備え、ガス流通方向が通気可能な食品運搬ラックとを備え、前記ガス流蛇行調節機構が、トンネル部の長手方向を横切る短手方向にガスを流す複数の撹拌ファンと、搬出口方向へのガスの流れを遮る複数の整流板とから構成され、前記撹拌ファンが、トンネル部の両側壁に長手方向に間隔を置いて、かつそれら両側間の相対位置をずらせて設けられ、前記整流板が、前記撹拌ファンの搬入口方向側に、その先端が前記ベルトコンベア上を搬送される食品運搬ラックに近接して設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、前記トンネル部の内部に、トンネル部内の所定区画内にあるガスの一部を搬入口方向へ流すと共に、残部を該所定区画内に循環させる通気孔を有する通気板が設けられ、該通気板は、前記撹拌ファンの搬出口方向側に、その先端が前記ベルトコンベア上を搬送される前記食品運搬ラックに近接して設けられた構成として良い。
さらに、前記通気板を、通気孔の開口開度が調整可能とした構成として良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1ないし図6は本発明の食品凍結装置の一実施例を示すものであり、図中符号20は食品凍結装置を示す。この食品凍結装置20は、トンネル部21と、ベルトコンベア22と、低温液化ガス供給機構43と、排気機構44とから概略構成されている。
【0010】
このトンネル部21は両端に搬入口28と搬出口36とを有するトンネル状に構成され、この搬入口28と搬出口36とにはそれぞれ搬入口扉28Aと搬出口扉36Aとが設けられている。
【0011】
この搬入口扉28Aは図4(A)に示すように、第一および第二の扉28B、28Cを有し、搬入口28を閉止して取り付けられている。この第一および第二の扉28B、28Cは、各々矢印(ハ)および矢印(ニ)に摺動自在に設けられており、図4(B)に示すように搬入口28を開放できるようになっている。
また、搬出口扉36A(図示略)は、上記搬入口扉28Aと同様に第一および第二の扉36B、36Cを有し、搬出口36に開閉自在に設けられている。
これら搬入口扉28Aと搬出口扉36Aは通常は閉状態とされている。
【0012】
このトンネル部21内には搬入口28から搬出口36にかけてベルトコンベア22が設けられている。このベルトコンベア22はモータなどの駆動手段によって駆動し、その駆動速度が調整可能となっている。このベルトコンベア22の駆動によって、その上面に載せられた被凍結物がトンネル部21内を搬入口28から搬出口36まで搬送されるようになっている。
このベルトコンベア22は上記トンネル部21よりやや長く設けられ、それによってトンネル部21の前に導入部22Aが、またトンネル部21の後に導出部22Bが設けられている。
【0013】
また、上記ベルトコンベア22上には、図3に示すような食品運搬ラック31が載せられている。この食品運搬ラック31は左右が開放された箱状体であり、その材質としては木材、合成樹脂、金属等の非通気性材料が用いられる。図中符号31A、31Aはこの食品運搬ラック31の開口を示す。
また食品運搬ラック31の内部には、食品を載せるための複数段の棚部31Cが形成され、これら棚部31Cは通気可能な金網で形成されている。1つの食品運搬ラック31に設けられるこの棚部31Cの数は3〜15段とされる。
【0014】
この食品運搬ラック31は、図1に示すように二列に並べてベルトコンベア22上に載せられており、このとき食品運搬ラック31はその開口31A、31Aがトンネル部の短手方向に向けられて配置されている。
なお、この食品運搬ラック31の運搬方式はこれに限らず、一列としたり、三列以上としても良い。
【0015】
また、トンネル部21の両側壁内側には、複数の攪拌ファン23が、長手方向に上記食品運搬ラック二つ分の間隔をおいて、かつそれら両側間の相対位置をずらせて設けられている。
また、この攪拌ファン23はベルトコンベア22上を運搬される食品運搬ラック31の開口31Aに近接して設けられている。
【0016】
また、図1および図6に示すように、トンネル部21の両側壁内側には攪拌ファン23の搬入口28方向側に整流板32が設けられている。この整流板32は、トンネル部21内のガスの搬出口36方向の流れを遮るためのもので、合成樹脂や金属等の非通気性材料で形成された細長板状のものであり、トンネル部21の短手方向に突出形成されている。またこの整流板32はベルトコンベア22上を搬送される食品運搬ラック31に先端が近接するように設けられている。
これら複数の攪拌ファン23と整流板32は、トンネル部21内のガスをトンネル部の長手方向に蛇行させて流すガス流蛇行調節機構48を形成している。
【0017】
また上記攪拌ファン23のやや搬出口36方向側には通気板35が設けられている。この通気板35は細長板状に形成されており、トンネル部21の短手方向に突出形成されている。またこの通気板35はベルトコンベア22上を搬送される食品運搬ラック31に先端が近接するように設けられている。
また図8に示すように、この通気板35には複数の通気孔37が設けられており、この通気孔37を通ってガスが出入りできるようになっている。またこの通気板35は合成樹脂や金属等で形成されている。
これら複数の通気板35はトンネル部内のガスの一部を搬入口方向へ流し、残部をトンネル部21内の所定区画内で循環させるためのものである。
【0018】
この整流板32および通気板35の幅、即ち図1に示す幅aは、10〜15cmとされている。この幅が10cm未満の場合、ガスの流れを遮る効果が不十分となる。またこの幅が15cmを越えると、トンネル部21内における食品運搬ラック31が通過できる幅が小さくなるため好ましくない。
【0019】
また、トンネル部21の上面には、上記攪拌ファン23に近接して、複数の低温液化ガス供給機構43が設けられている。
この低温液化ガス供給機構43は、上記攪拌ファン23のうち搬出口36に近いものから二つ以上の攪拌ファン23の近傍に設けられており、図2および図5に示すように、供給源(図示略)から液化窒素や液化炭酸ガス等の低温液化ガスを供給するガス供給配管33と、その供給量を調節する制御弁24と、低温液化ガスをトンネル部21内に噴射するスプレーノズル25と、トンネル部21内の温度を測定する温度センサー27と、この温度センサー27と連動して制御弁24の開閉を制御する温度調節計26とから構成されている。
【0020】
この低温液化ガス供給機構43においては、温度センサー27によってトンネル部21内の温度が測定され、測定温度に応じて温度調節計26によって制御弁24が開閉され、トンネル部21内の温度が予め設定した範囲となるようにトンネル部21内に低温液化ガスが導入されるようになっている。
また、この設定温度は温度調節計26によって任意に設定できるようになっている。
【0021】
また、トンネル部21の搬入口28近傍には、排気機構44が設けられている。この排気機構44は、トンネル部21内のガスを導くチューブ状の排気ダクト29と、排気ダクト29内に設けられて排気量を調節するダンパー34と、排気ダクト29に設けられた排気ファン30とから構成されている。
この排気機構44においては、排気ファン30の駆動によりトンネル部21内のガスが強制的に排気されるようになっている。
また、上記排気ファン30は周波数変換可能とされており、この周波数変換によって排気ファン30の回転速度が変化して排気量が調節されるようになっている。
【0022】
この食品凍結装置20を用いた凍結食品の製造は、以下のようにして行われる。 凍結すべき食品を食品運搬ラック31の棚部31Cに載せ、さらにこの食品運搬ラック31を、その両開口31A、31Aがトンネル部21の短手方向に向いた状態でベルトコンベア22の導入部22Aに二つ並べて載せた後、ベルトコンベア22を矢印(ロ)方向に駆動させて上記二つの食品運搬ラック31を搬入口28からトンネル部21内に導入する。
【0023】
このとき搬入口28の搬入口扉28Aは、食品運搬ラック31がトンネル部21内に導入される際に開状態とされ、食品運搬ラック31がトンネル部21内に入った後、再び閉状態とされる。
食品運搬ラック31がトンネル部21内に入った時点でベルトコンベア22は一担停止する。
この状態で一定時間が経過した後、ベルトコンベア22がさらに搬出口方向に駆動して新たに二つの食品運搬ラック31をトンネル部21内に導入し、再び一定時間停止する。
【0024】
このように、ベルトコンベア22を間欠的に駆動させて食品運搬ラック31を二つずつトンネル部21内に導入する操作を繰り返し、これによって導入された食品運搬ラック31はトンネル部21の矢印(ロ)方向へ移動する。
【0025】
ここで、低温液化ガス供給機構43において、図示しない供給源から供給された低温液化ガスが、スプレーノズル25からトンネル部21内に噴射される。
スプレーノズル25によって噴射された低温液化ガス40は、気化して冷熱源ガスとなりながら、図5に示すように、攪拌ファン23によって矢印(ニ)方向へ送られ、開口31Aを通って二つの食品運搬ラック31内を通過する。
このとき、食品運搬ラック31の側板と上板によって、上記ガスの、トンネル部長手方向や上下方向の流れが阻止されるので、上記ガスのほぼ全量が矢印(ニ)方向へ直進する。上記過程で、上記ガスは食品運搬ラック31上の食品を冷却する。
【0026】
食品運搬ラック31を通過した上記ガスはやがてトンネル部21の側壁21Aに達して流れ方向が変わる。このとき、上記ガスは、その大部分が整流板32と通気板35に阻止されて、トンネル部21の長手方向には流れず、上方向および下方向に流れる。
【0027】
上下方向へ流れた上記ガスのうち上方向へ流れたものは、トンネル部21の上壁に当たって矢印(ハ)方向へ流れ、トンネル部21の側壁21Bに達して下方向へ流れ、攪拌ファン23に達して、再び攪拌ファン23によって矢印(ニ)方向へ送られる。
【0028】
一方、上記側壁21Aに当たって下方向へ流れた上記ガスは、ベルトコンベア22内を通って矢印(ハ)方向へ流れ、側壁21Bに当たって上方向に流れ、再び攪拌ファン23によって矢印(ニ)方向へ送られる。
このようにして上記ガスはトンネル部21の所定の区画内で略8字状の循環運動を行う。この循環運動によって上記ガスの流速が高まり、上記ガスと食品運搬ラック31上に載置された食品との熱交換が促進される。
【0029】
ここで、トンネル部21の搬入口28近傍に設けられた排気機構44による強制排気によってトンネル部21内の搬入口28近傍は若干陰圧となっている。
したがって、図7に示すように、低温液化ガス供給機構43Aのスプレーノズル(図示略)からトンネル部21内に供給された低温液化ガス40Aは、上記循環運動を行いながら、その一部が矢印(イ)方向へ吸引され、通気板35Aの通気孔37を通り抜けて次の段へ移動する。
【0030】
次の段に達した上記ガスは、攪拌ファン23Bによって上記循環運動を行い、その一部は側壁21Aの通気板35Bの通気孔を通過してさらに次の段に移動し、攪拌ファン23Cによって上記循環運動を行う。
【0031】
上記過程を繰り返すことで上記ガスはトンネル部21内をジグザグ状に蛇行しながら搬入口28方向へ移動し、排気機構44近傍に達した時点で排気機構44により強制的に系外に排出される。
また、上記のようにトンネル部21の側壁に整流板32が設けられているので、上記過程において上記ガスが矢印(ロ)方向へ逆流することなく効率的な蛇行運動が行われる。
上記ガスがトンネル部21の長手方向にジグザグ状に蛇行して流れるので、上記ガスの流路が長く、流速が高くなり、未凍結食品との熱交換が促進される。
【0032】
上記のようにして、食品運搬ラック31に載せられた食品は低温液化ガスと熱交換されてトンネル部21内で凍結する。凍結した食品を載せた食品運搬ラック31は、ベルトコンベア22の駆動にともなって矢印(ロ)方向へさらに移動して搬出口36に達し、搬出口扉36Aの開放とともに二つの食品運搬ラック31は搬出口36から搬出される。搬出された食品は選別工程や計量工程などの次の工程に搬送される。またこの食品運搬ラック31の搬出後、搬出口扉36Aは再び閉止される。
【0033】
本実施例に示す食品凍結装置においては、凍結すべき食品を多段式の食品運搬ラック31の複数の棚部31C上に載せた状態で搬送する構成としたので、より多くの食品を一時に処理することができ、従来の食品凍結装置に比べてより生産性を向上させることができる。
【0034】
また、トンネル部21の搬入口28と搬出口36に開閉可能な搬入口扉28Aと搬出口扉36Aを設けた構成としたので、食品運搬ラック31を搬入または搬出する時以外は上記搬入口28と搬出口36とを閉止でき、冷熱源ガスが搬入口28や搬出口36から逃散することを防止し、上記ガスの利用効率を高めることが可能である。
【0035】
また、本発明は、上記実施例のみに限られず、図9および図10のような変形例も可能である。図9に示す通気板45は細長板状であり、複数の丸穴状の通気孔47を備えた同一形状の第一および第二の細長板45A、45Bが重なり合って構成されているものである。この二枚の細長板45A、45Bは、どちらか一方がトンネル部21の内壁に固定されており、他方は矢印(ホ)−(ヘ)方向に摺動自在で、任意の位置で固定できるようになっている。
【0036】
このような通気板45にあっては、二枚の細長板の相対位置によって通気孔47の開口開度が規定される。この開口開度を調節することによって、通気板45を通過するガス流量をコントロールすることができる。したがってトンネル部21内のガスの流れを最適化し、被凍結物と上記ガスとの熱交換効率をより高めることができる。
また、図10は、図9のものにおいて、スリット状の通気孔57を設けた構成とした通気板55を示すものである。
【0037】
次に、図11は本発明の他の実施例を示すものである。
この例が上記実施例と大きく異なるところは、トンネル部21の搬入口28の搬入口扉28A、および搬出口36の搬出口扉36Aを設けず、それに代えて遮断板38を各々搬入口28および搬出口36に取り付けた点である。
【0038】
この遮断板38は略コ字形の板状とされ、合成樹脂、金属、木材等の非通気性の材料で形成されている。この遮断板38は、この遮断板38とベルトコンベア22とで形成される開口を食品運搬ラック31が出入りする際に、食品運搬ラック31と、遮断板38の上部内縁38A、側部内縁38Bとが近接するよう設けられている。
【0039】
この例の食品凍結装置にあっては、遮断板38が非通気性材料で形成され、また食品運搬ラック31の側板31Bも非通気性材量で形成され、かつ食品運搬ラック31と遮断板38との隙間が極めて小さくされている。したがって、食品運搬ラック31が搬入口28や搬出口36から出入りする際に、トンネル部21内のガスがこれら遮断板38と食品運搬ラック31に阻止されて搬入口28や搬出口36から逃散しにくい。
【0040】
この例の食品凍結装置では、搬入口と搬出口に扉を設けることなくガスの逃散を防ぎ、冷熱源ガスの利用効率を高めることができる。また、扉の開閉が不要であるので、操作が容易である。
【0041】
【実施例】
次に実験例を挙げて本発明の効果を実証する。
(実験例1)
図1に示す本実施例の食品凍結装置20を用い、1個あたり重量80gの包装済みハンバーグ1000個の凍結処理を行った。
このときの温度調節計26の設定温度を−100℃とし、ベルトコンベア22の平均駆動速度を0.33m/分とした。また処理時間を20分とし、食品運搬ラック31の棚部31Cの数を三段とした。また、低温液化ガスとして液化窒素を使用した。
【0042】
この例の食品凍結装置の排気機構44から排出された排気の温度は、−10℃であった。またこの包装済みハンバーグを凍結するのに必要なトンネル部21の長さは約7mであった。
【0043】
(比較例1)
図12に示す従来の食品凍結装置を用い、1個あたり重量80gの包装済みハンバーグ1000個の凍結処理を行った。このときのベルトコンベア22の平均駆動速度を1.0m/分とした。その他の試験条件は実験例1と同様とした。
【0044】
この例の食品凍結装置の排気機構44から排出される排気の温度は、−50℃であった。またこの包装済みハンバーグを凍結するのに必要なトンネル部の長さは約20mであった。
【0045】
これらの結果から、従来の食品凍結装置を用いた場合には、排気ガスの温度と、気化時の窒素ガスとの温度(−196℃)との差が146℃であったのに対して、
本実施例の食品凍結装置を用いて凍結処理を行った場合には、上記温度差が186℃と大きかった。
したがって、本実施例の食品凍結装置20を用いることによって、供給された窒素の顕熱が、従来の装置を用いた場合に比べ27%多く利用されたことがわかった。
また、このときの供給された窒素の蒸発潜熱を含めた熱量は、従来の食品凍結装置を用いた場合に対して11.8%多く利用されていた。
また、本実施例の食品凍結装置20は、従来の装置に比べて小さい装置で同量の凍結処理を行うことができることがわかった。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本実施例に示す食品凍結装置においては、トンネル部の内部に、複数の撹拌ファンと整流板とからなるガス流蛇行調節機構を設けた構成としたので、冷熱源のガスがトンネル部内をトンネル部の長手方向を横切る短手方向に蛇行しながら、長手方向に流れる。
その結果、上記ガスの流路が長く、流速が大きくなり、被凍結物と冷熱源ガスとの熱交換効率が高くなる。したがって、初期温度の高い被凍結物や包装済みの被凍結物でも良好に凍結処理することができる。
【0047】
また、凍結すべき食品を多段式の食品運搬ラックの棚部上に載せた状態で搬送する構成としたので、より多くの食品を一時に処理することができ、従来の食品凍結装置に比べてより生産性を向上させることができる。
【0048】
また、トンネル部の内部に通気孔を有する通気板を設けた構成とすることによって、トンネル部内のガスの一部が搬入口方向へ通過できる。また上記ガスの残部がトンネル部内の所定区画内を略8字状に循環する。
上記略8字状の循環運動によって、上記ガスの流路を長く、流速をより大きくすることができ、被凍結物と上記ガスとの熱交換効率をさらに高めることができる。
また上記ガスの一部が搬入口方向へ通過できるので上記ガスの長手方向の蛇行流れがスムースになる。
【0049】
また、通気板の通気孔の開口開度を調整可能とすることによって、通気板を通過するガス流量をコントロールすることができる。したがってトンネル部内のガスの流れを最適化し、被凍結物と上記ガスとの熱交換効率をより高めることができる。
【0050】
また、トンネル部の搬入口と搬出口に開閉可能な搬入口扉と搬出口扉を設けた構成とすることによって、食品運搬ラックを搬入または搬出する時以外は上記搬入口と搬出口を閉止でき、上記ガスが搬入口や搬出口から逃散することを防止し、上記ガスの利用効率を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品凍結装置の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す食品凍結装置の側面図である。
【図3】実施例の食品凍結装置の食品運搬ラックを示す斜視図である。
【図4】実施例の食品凍結装置の搬入口扉を示す図で、(A)は閉止状態、(B)は開放状態を示す。
【図5】図1に示す食品凍結装置のA−A’線に沿う平面において切断した横断面図である。
【図6】図1に示す食品凍結装置の斜視図である。
【図7】図1に示す食品凍結装置を示す平面図である。
【図8】図1に示す食品凍結装置の通気板を示す図である。
【図9】図1に示す食品凍結装置の通気板の変形例を示す図である。
【図10】図1に示す食品凍結装置の通気板の変形例を示す図である。
【図11】本発明の食品凍結装置の他の実施例を示す図である。
【図12】従来の食品凍結装置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
20・・・食品凍結装置、21・・・トンネル部、22・・・ベルトコンベア、23・・・攪拌ファン、28・・・搬入口、28A・・・搬入口扉、31・・・食品運搬ラック、31C・・・棚部、32・・・整流板、35、45、55・・・通気板、36・・・搬出口、36A・・・搬出口扉、37、47、57・・・通気孔、43・・・低温液化ガス供給機構、44・・・排気機構、48・・・ガス流蛇行調節機構

Claims (3)

  1. 両端に搬入口と搬出口とを有するトンネル部と、
    該トンネル部内を上記搬入口から搬出口へ延びる長手方向に沿って配した、被凍結物を搬送するベルトコンベアと、
    前記トンネル部内に低温液化ガスを供給する低温液化ガス供給機構と、
    前記トンネル部の低温液化ガス供給機構より搬入口側に設けられ、トンネル部内のガスを排出する排気機構と、
    前記トンネル部の内部に設けられ、トンネル部内のガスをトンネル部の長手方向を横切る短手方向に蛇行させつつ、搬入口方向へ移動させるガス流蛇行調節機構と、
    前記ベルトコンベア上に載置されている、被凍結物を載せる複数の棚部を備え、ガス流通方向が通気可能な食品運搬ラックとを備えた食品凍結装置において、
    前記ガス流蛇行調節機構が、トンネル部の長手方向を横切る短手方向にガスを流す複数の撹拌ファンと、搬出口方向へのガスの流れを遮る複数の整流板とから構成され、
    前記撹拌ファンが、トンネル部の両側壁に長手方向に間隔を置いて、かつそれら両側間の相対位置をずらせて設けられ、
    前記整流板が、前記撹拌ファンの搬入口方向側に、その先端が前記ベルトコンベア上を搬送される食品運搬ラックに近接して設けられていることを特徴とする食品凍結装置。
  2. 前記トンネル部の内部に、トンネル部内の所定区画内にあるガスの一部を搬入口方向へ流すと共に、残部を該所定区画内に循環させる通気孔を有する通気板が設けられ、
    該通気板は、前記撹拌ファンの搬出口方向側に、その先端が前記ベルトコンベア上を搬送される前記食品運搬ラックに近接して設けられていることを特徴とする請求項1記載の食品凍結装置。
  3. 前記通気板は、通気孔の開口開度が調整可能とされたことを特徴とする請求項2記載の食品凍結装置。
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