JP3606167B2 - 自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造 - Google Patents

自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機と動力源との間にトルクコンバータに代え電磁式の入力クラッチを介在させた自動変速機に関し、特に該電磁式入力クラッチのリターンスプリングを取り付けるための構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機は、有段式自動変速機か無段変速機かをとわず通常、トルクコンバータを経て動力源であるエンジンの回転を入力するよう構成するのが普通である。
ところでトルクコンバータは、入出力要素間で流体伝動により動力伝達を行うため、滑らかな伝動が可能である反面、入出力要素間でスリップが発生して燃費効率の低下を免れない。
【0003】
そこで、トルクコンバータに代えて電磁クラッチや油圧式多板クラッチなどの入力クラッチを設け、これを経てエンジン回転を入力するようにした自動変速機が提案されている。
ところで特開平10−78052号公報や特開平5−149418号公報に記載のごとく、トルクコンバータに代えて油圧式多板クラッチを用いる場合、それ自身が大型であるほかに、当該多板クラッチ用の特開平5−149418号公報に記載のごとき複雑な締結制御油路が新たに必要であり、自動変速機の構成が大型で複雑になるとともにトルクコンバータ式自動変速機を大幅に設計変更しなければならない等の問題があり、実際上は油圧式多板クラッチよりも電磁式クラッチの方が入力クラッチとして有利である。
【0004】
一方で電磁式入力クラッチは、非作動時の引きずりを防止するためにリターンスプリングが必要であり、このリターンスプリングを取り付けるに際しては図3に示すようにこれを行うのが常識的である。
つまり、クラッチハブ34が電磁力により破線図示の位置にストロークされて電磁式入力クラッチが締結状態になる時にクラッチハブ34を経てエンジン回転を伝達される入力軸5上にスプリングリテーナ52を嵌合し、入力軸5に係着したスナップリング61により該スプリングリテーナ52を抜け止めする。
ここでスナップリング61の係着位置は、入力クラッチを締結状態にするクラッチハブ34の破線位置との関連において、入力クラッチの締結が妨げられることのない位置にし、かかるスナップリング61により抜け止めされたスプリングリテーナ52と、クラッチハブ34との間にリターンスプリングを縮設する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電磁式入力クラッチのリターンスプリングを上記のようにスナップリング61により入力軸5に取り付ける場合、入力軸5の長さとしてスナップリング61の溝幅にその引っ掛かり代分を加算した長さL1が、図2に示す通常の入力軸長よりも余分に必要となる。
【0006】
しかも入力軸5は、クラッチハブ34を経てエンジン回転を伝達されるため、径R1を小さくすることができず、かかる大径が不可避な入力軸5の延長部を収納する窪みを形成できる部品が存在しないことから、入力軸5の上記延長長さL1がそのまま自動変速機の軸線方向寸法を増大させるという問題を生ずる。
【0007】
請求項1に記載の第1発明は、この問題に鑑み、入力軸の延長に頼ることなくスプリングリテーナを所定位置に取り付け可能とし、この際、取り付け構造が入力軸の軸端面から問題となるほどに張り出すことのないようにするか、若しくは入力軸の軸端面から張り出す部分が発生してもその直径が小さくてこれを既存部品への窪みの形成により当該窪み内に難なく収容できるようにした自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造を提案することを目的とする。
【0008】
第1発明は同時に、上記リターンスプリングの取り付け作業を簡単且つ容易に行い得るようにした自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造を提案することを目的とする。
【0009】
第1発明は更に、上記のごとくリターンスプリングの取り付け作業を簡単且つ容易に行い得るようにしたことで、結果的にスプリングリテーナの取り付け構造に入力軸の軸端面から張り出す部分が発生することとなった場合にこれを、既存部品への窪みの形成により当該窪み内に収容できるようにした自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造を提案することをも目的とする。
【0010】
請求項2に記載の第2発明は、上記リターンスプリングの取り付け時に、入力軸に形成された入力クラッチ潤滑油孔の開口が自動的に塞がれるようにして、そのための専用のプラグを不要にした自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造を提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的のため、第1発明による自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造は、
入力軸と共に回転するクラッチハブを電磁力によりリターンスプリングに抗して動力源に向かう軸線方向へストロークさせることで締結可能な電磁式入力クラッチを具え、前記動力源から該入力クラッチを経て前記入力軸に至る回転を変速して出力する自動変速機を前提とし、これに対し上記リターンスプリングを以下のごとくに取り付けた構成に特徴づけられるものである。
【0012】
つまり、前記動力源に近い前記入力軸の前端面に、該前端面へねじ込んだ1本のボルトでスプリングリテーナをネジ止めし、
該スプリングリテーナと前記クラッチハブとの間に前記リターンスプリングを縮設する。
【0013】
そして、前記動力源の出力軸と前記入力クラッチとの間の心出しを行うため動力源出力軸の対応端面に嵌合するよう設けたパイロットに、前記ボルトのヘッドを受容する窪みを形成する
【0014】
発明による自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造は、第1発明において、
前記入力軸に形成した入力クラッチ潤滑油孔の前記前端面における開口に前記1本のボルトをねじ込んで、該ボルトが入力クラッチ潤滑油孔の開口を塞ぐプラグとしても機能するよう構成したことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の効果】
電磁式入力クラッチは、入力軸と共に回転するクラッチハブを電磁力によりリターンスプリングに抗して動力源に向かう軸線方向へストロークさせる時、締結状態となる。
この時自動変速機は、当該入力クラッチを経て動力源からの回転を入力軸に供給され、この入力回転を変速して出力する。
【0016】
ところで第1発明においては、動力源に近い入力軸の前端面にスプリングリテーナをネジ止めし、このスプリングリテーナと上記クラッチハブとの間に入力クラッチのリターンスプリングを縮設するため、
入力軸の延長に頼ることなくこれにスプリングリテーナを取り付けることができ、この際、取り付け構造が入力軸の軸端面から問題となるほどに張り出すことのないようにするか、若しくは入力軸の軸端面から張り出す部分が発生してもその直径が入力軸よりも小さいことにより、当該張り出し部を既存部品への窪みの形成により当該窪み内に難なく収容できる。
従って、スプリングリテーナの取り付け構造(リターンスプリング取り付け構造)が自動変速機の軸線方向寸法を増大させるようなことが一切なく、従来装置において生じていた問題を解消することができる。
【0017】
発明においては更に、入力軸の前端面にねじ込んだ1本のボルトでスプリングリテーナの上記ネジ止めを行うため、リターンスプリングの取り付け作業を簡単且つ容易に行うことができる。
【0018】
発明においては同時に動力源の出力軸と入力クラッチとの間の心出しを行うため動力源出力軸の対応端面に嵌合するよう設けたパイロットに、上記ボルトのヘッドを受容する窪みを形成したから、
スプリングリテーナの取り付けを行うボルトのヘッドが入力軸の軸端面から張り出しても、これが自動変速機の軸線方向寸法を増大させることはない。
【0019】
発明においては、入力軸に形成した入力クラッチ潤滑油孔の前記前端面における開口に前記1本のボルトをねじ込んで、該ボルトが入力クラッチ潤滑油孔の開口を塞ぐプラグとしても機能するようにしたから、
リターンスプリングの取り付け時に、入力軸に形成された入力クラッチ潤滑油孔の開口が自動的に塞がれることとなり、入力クラッチ潤滑油孔の開口を塞ぐための専用のプラグが不要である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施の形態になるリターンスプリング取り付け構造を具えた自動変速機を示す。
自動変速機は、変速部7を図1にもとづき後で詳述するような構成としたVベルト式無段変速機とする。
21は変速機ケース、22はその後端側開口を塞ぐエンドカバー、23は変速機ケース21の前端開口に取着した入力クラッチハウジングをそれぞれ示す。
変速機ケース21および入力クラッチハウジング23間にはオイルポンプ24を介在させ、このオイルポンプ24は、ポンプハウジング25およびポンプカバー26により画成される空間内に内接歯車ポンプ要素を収納して構成した通常のギヤポンプとする。
【0021】
ポンプカバー26の内周に固定の中空スリーブ27を嵌着し、この中空スリーブ27内に入力軸5を回転自在に挿置する。
入力クラッチハウジング23内に突出する入力軸5の前端部上に電磁式入力クラッチ4を配置し、この入力クラッチ4を電磁クラッチ28と、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラッチパック29と、該電磁クラッチの内周に配置したローディングカム30とで構成する。
電磁クラッチ28は締結作動時に、トーショナルダンパ31およびドライブプレート32を介し動力源であるエンジン(図示せず)のクランクシャフトに結合されてエンジン駆動されているクラッチドラム33(オイルポンプ24の駆動軸を兼ねる)の回転をローディングカム30に伝達するものとする。
【0022】
電磁クラッチ28の締結でローディングカム30にエンジン回転が入力されると、ローディングカム30はボールが傾斜面を転動するカム作用により入力クラッチハブ34に図1の右方へのスラストを発生し、入力軸5にスプライン嵌合したクラッチハブ34をして同方向へ押動する。
これにより、クラッチハブ34の外周部が上記のスラストにより入力クラッチパック29を締結状態にし、結果として入力クラッチ4は、エンジン駆動されているクラッチドラム33にクラッチハブ34を結合して入力軸5にエンジン回転を伝達する締結状態になる。
【0023】
ここで、入力クラッチ4の非作動時における引きずりを防止するため入力クラッチ4にリターンスプリング51を設け、このリターンスプリングは図示のごときコイルスプリングでもよいし、勿論皿バネでもよい。
リターンスプリング51は一端をクラッチハブ34に着座させ、他端をスプリングリテーナ52に着座させて、クラッチハブ34を図1の左方へ付勢することにより入力クラッチ4の非作動時にクラッチパック29を解放させるものとする。
【0024】
従って、リターンスプリング51の他端を支持するスプリングリテーナ52は、クラッチハブ34と一体的に回転する入力軸5に取り付けるのがよく、この取り付けに際して以下のごとくにこれを行う。
つまり、入力軸5のエンジン側における前端面にスプリングリテーナ52を同軸に配置し、入力軸5に設けた入力クラッチ潤滑油孔5aの前端面開口を塞ぐようこれにねじ込んだ1本のボルト53のヘッド53aによりスプリングリテーナ52を入力軸5の前端面にネジ止めする。
かようにして取り付けたスプリングリテーナ52とクラッチハブ34との間にリターンスプリング51を縮設する。
【0025】
なお図1において54は、入力クラッチ4と前記したエンジンクランクシャフトとの間の心出しを行うためエンジンクランクシャフトの端面に形成した窪み内に嵌合するよう設けたパイロットで、該パイロット54の内側にボルト53のヘッド53aを受容するための窪み54aを形成する。
【0026】
ワンウェイクラッチ8は、オイルポンプ24とローディングカム30との間において入力軸5上に嵌合し、該ワンウェイクラッチ8の外周に回転係合させた環状体35を固定の前記中空スリーブ27の前端に固着して、環状体35および中空スリーブ27をワンウェイクラッチ8の反力受けとなし、これによりワンウェイクラッチ8がエンジン回転と逆の方向への入力軸5の回転を阻止して、坂道で車両を停車させておくヒルホールド機能を果たし得るようにする。
【0027】
変速機ケース21内に突出する入力軸5の後端にプライマリプーリ36を突き合わせて相対回転可能に嵌合し、該プライマリプーリ36と、セカンダリプーリ37と、これらプーリ間に掛け渡したVベルト38とで変速部7を構成する。
ここでプライマリプーリ36およびセカンダリプーリ37は、プーリV溝幅を相互に逆方向へ変更制御可能で、これによりプーリ36,37に対するVベルト38の巻き掛け円弧径を連続的に変化させることにより変速部7は無段変速を行い得るものとする。
かようにして変速された出力回転は、セカンダリプーリ37から図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動車輪に達し、車両を走行させることができる。
【0028】
プライマリプーリ36の前端は軸受39により変速機ケース21に支持し、また後端は軸受40によりエンドカバー22に支持する。
そして入力軸5とプライマリプーリ36との嵌合部に周知の前後進切り換え機構41を配置し、この前後進切り換え機構41を単純遊星歯車組42と、油圧式の湿式多板前進クラッチ43および湿式多板後退ブレーキ44とで構成する。
単純遊星歯車組42は、リングギヤを前進クラッチ43のクラッチドラム45を介して入力軸5に駆動結合することにより入力要素となし、サンギヤをプライマリプーリ36に駆動結合して出力要素となし、キャリアを後退ブレーキ44のハブ46に結合して適宜反力受けの機能を果たし得るようになす。
【0029】
前進クラッチ43はその締結時に、単純遊星歯車組42のリングギヤおよびサンギヤ間を駆動結合して遊星歯車組42の全ての要素を一体化させることにより入力軸5の回転をそのままプライマリプーリ36に伝達して車両の前進走行を可能にする。
後退ブレーキ44はその締結時に、単純遊星歯車組42のキャリアを固定してこれを反力要素とすることにより入力軸5の回転を逆転下に減速してプライマリプーリ36に伝達し、車両の後退走行を可能にする。
従って前進クラッチ43および後退ブレーキ44は、変速部7を動力伝達可能状態にする発進用摩擦要素を構成する。
【0030】
図1に示す自動変速機の作用を説明するに、走行を希望せず中立(N)レンジや駐車(P)レンジの非走行レンジにしている間、電磁クラッチ28の通電を行わず、これをOFFしておくことにより入力クラッチ4を解放状態にする。
また前進クラッチ43および後退ブレーキ44も、これらへの作動圧をドレンすることにより解放状態にし、プライマリプーリ36にエンジン回転が伝達されることがないようにし、車両を停車状態にしておくことができる。
【0031】
前進走行を希望して前進(D)レンジにする時、前進クラッチ43を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させると、ローディングカム30のカム作用を介しクラッチハブ34がリターンスプリング51に抗して図1の右方へ図2の実線位置から破線位置にαだけ移動され、入力クラッチ4を締結させることにより入力軸5にエンジン回転を伝達することができる。
かかる入力軸5へのエンジン回転は、上記のごとくに締結された前進クラッチ43および遊星歯車組42を経てそのままプライマリプーリ36に至り、この回転はプライマリプーリ36とセカンダリプーリ37を主たる構成要素とする変速部7の前記した無段変速作用下に車輪へ伝達されて車両を前進走行させることができる。
なお発進時は、電磁クラッチ28の通電を徐々に行ってその締結速度を加減することにより滑らかな前発進が可能である。
【0032】
後退走行を希望して前進(R)レンジにする時、後退ブレーキ44を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させると、ローディングカム30のカム作用を介しクラッチハブ34がリターンスプリング51に抗して図1の右方へ図2の実線位置から破線位置にαだけ移動され、入力クラッチ4を締結させることにより入力軸5にエンジン回転を伝達することができる。
かかる入力軸5へのエンジン回転は、上記のごとくに締結された後退ブレーキ44および遊星歯車組42を経て逆転下に減速されてプライマリプーリ36に至り、この回転はプライマリプーリ36とセカンダリプーリ37を主たる構成要素とする変速部7の前記した無段変速作用下に車輪へ伝達されて車両を後退走行させることができる。
なお発進時は、電磁クラッチ28の通電を徐々に行ってその締結速度を加減することにより滑らかな後発進が可能である。
【0033】
上記の走行状態から制動により一時的に停車させたり、NレンジやPレンジへの切り換えを行う場合、電磁クラッチ28をOFFしておくことにより入力クラッチ4を解放させるが、この時リターンスプリング51はクラッチハブ34を図2の破線位置から実線位置に確実に戻して入力クラッチ4の引きずりを防止することができる。
【0034】
ところで本実施の形態においてはリターンスプリング51の取り付けに際し、入力軸5に形成した入力クラッチ潤滑油孔5aの前端面開口に1本のボルト53をねじ込んで入力軸5の前端面にスプリングリテーナ52をネジ止めし、このスプリングリテーナ52とクラッチハブ34との間にリターンスプリング51を縮設したから、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、かかるリターンスプリング51の取り付け構造によれば、1本のボルト53をねじ込むだけで簡単にスプリングリテーナ52を取り付け得るとともに、図2および図3の比較から明らかなごとく、図3にL1で示すような入力軸5の延長に頼ることなくこれにスプリングリテーナ52を取り付けることができる。
【0035】
そして、この際ボルト53のヘッド53aが入力軸5の前端面から張り出すといえども、図2に示すボルトヘッド53aの径R2が図3に示す入力軸5の径R1よりも小さいことから、ボルトヘッド53aは、図1に示すごとくクランクシャフト心出し用のパイロット54に形成した窪み54a内に難なく収容することができ、ボルトヘッド53aが自動変速機の軸線方向寸法を増大させるようなことは一切ない。
またボルト53が、入力軸5に形成した入力クラッチ潤滑油孔5aの前端面開口に塞ぐプラグの機能を兼ねるから、スプリングリテーナ52(リターンスプリング51)の取り付け時に入力クラッチ潤滑油孔5aの開口が自動的に塞がれることとなり、入力クラッチ潤滑油孔5aの開口を塞ぐための専用のプラグが不要になり、コスト的にも有利である。
【0036】
なお図4に示すように、ボルト53のヘッド53aをできるだけ薄くして、締結はレンチ孔53bに挿入した工具により行うようにすれば、ボルトヘッド53aが入力軸5の前端面から問題となるほどに張り出すことがなくなり、クランクシャフト心出し用のパイロット54に窪み54aを形成する必要さえなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるリターンスプリング取り付け構造を具えた自動変速機を示す要部縦断側面図である。
【図2】同実施の形態になるリターンスプリング取り付け構造の要部拡大断面図である。
【図3】一般的なリターンスプリング取り付け構造を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態になるリターンスプリング取り付け構造に用いるスプリングリテーナ取り付けボルトを示す一部切り欠き側面図である。
【符号の説明】
4 電磁式入力クラッチ
5 入力軸
5a 入力クラッチ潤滑油孔
7 変速部
8 ワンウェイクラッチ
21 変速機ケース
22 エンドカバー
23 入力クラッチハウジング
24 オイルポンプ
25 ポンプハウジング
26 ポンプカバー
27 中空スリーブ
28 電磁クラッチ
29 入力クラッチパック
30 ローディングカム
31 トーショナルダンパ
32 ドライブプレート
33 クラッチドラム
34 クラッチハブ
35 環状体
36 プライマリプーリ
37 セカンダリプーリ
38 Vベルト
41 前後進切り換え機構
42 単純遊星歯車組
43 油圧式前進クラッチ
44 油圧式後退ブレーキ
45 クラッチドラム
46 ハブ
51 リターンスプリング
52 スプリングリテーナ
53 スプリングリテーナ取り付けボルト
53a ボルトヘッド
54 パイロット
54a ボルトヘッド受容窪み

Claims (2)

  1. 入力軸と共に回転するクラッチハブを電磁力によりリターンスプリングに抗して動力源に向かう軸線方向へストロークさせることで締結可能な電磁式入力クラッチを具え、前記動力源から該入力クラッチを経て前記入力軸に至る回転を変速して出力する自動変速機において、
    前記動力源に近い前記入力軸の前端面に、該前端面へねじ込んだ1本のボルトでスプリングリテーナをネジ止めし、
    該スプリングリテーナと前記クラッチハブとの間に前記リターンスプリングを縮設し
    前記動力源の出力軸と前記入力クラッチとの間の心出しを行うため動力源出力軸の対応端面に嵌合するよう設けたパイロットに、前記ボルトのヘッドを受容する窪みを形成したことを特徴とする自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造。
  2. 請求項において、前記入力軸に形成した入力クラッチ潤滑油孔の前記前端面における開口に前記1本のボルトをねじ込んで、該ボルトが入力クラッチ潤滑油孔の開口を塞ぐプラグとしても機能するよう構成したことを特徴とする自動変速機用電磁式入力クラッチのリターンスプリング取り付け構造。
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