JP3603016B2 - 照明装置 - Google Patents

照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3603016B2
JP3603016B2 JP2000364303A JP2000364303A JP3603016B2 JP 3603016 B2 JP3603016 B2 JP 3603016B2 JP 2000364303 A JP2000364303 A JP 2000364303A JP 2000364303 A JP2000364303 A JP 2000364303A JP 3603016 B2 JP3603016 B2 JP 3603016B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lighting
light
cycle
ultraviolet
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000364303A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002169493A (ja
Inventor
常男 辰巳
Original Assignee
有限会社アートフォース
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社アートフォース filed Critical 有限会社アートフォース
Priority to JP2000364303A priority Critical patent/JP3603016B2/ja
Publication of JP2002169493A publication Critical patent/JP2002169493A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3603016B2 publication Critical patent/JP3603016B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線に感応する性質を有する被写体を照明する照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年になり、紫外線の照射を受けるとその紫外線に感応して発色する或いは紫外線を反射する絵の具、顔料、塗料、染色材等が開発され、これらを用いた絵画、版画、ポスター、建物内外壁の壁画、広告物、冊子等が種々作成されている。このような作成物は、白熱灯等による白色光照射下では、顔料等が本来有する色を発色させるのに対し、紫外線の照射を受けると顔料等の有する色とは異なる色の発色を紫外線に感応して起こす。このため、一つの作成物でありながら、紫外線に基づく発色の無い状況と発色のある状況を呈することができるので、絵画や広告物等の鑑賞者や看者に驚きややすらぎ等を与えている。
【0003】
こうした絵画等を被写体として照明する照明装置では、被写体への紫外線の照射状況を変化させればよい。このため、例えば、特開平11−339975号では、紫外線を発する紫外線灯と白色灯を併用し、被写体の発色に関与する紫外線を白色光で相殺して調整することで、発色状況を変更する照明装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の照明装置は、発色状況の変更により昼間雰囲気の図柄から夜間雰囲気の図柄に時間的に推移させることができる。しかしながら、鑑賞者や看者等が求める図柄推移の様子は多種多様であるので、紫外線に感応する性質を有する被写体の照明の多様化や改善の余地が残されていた。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、紫外線に感応する性質を有する被写体を照明するに当たっての照明の多様化や、より強い印象を与えると云った種々の改善を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の照明装置は、
紫外線に感応する性質を有する被写体を照明する照明装置であって、
紫外線を前記被写体に照射可能に設置された紫外線灯と、
白色光または所定波長範囲の可視光を前記被写体に照射可能に設置された可視光灯と、
紫外線光量が周期的に増減するよう、前記紫外線灯を周期的に点灯制御する第1制御手段と、
可視光光量が前記紫外線灯の点灯周期と同じ周期で増減しつつ、前記可視光光量が該点灯周期と位相差をもって周期的に増減するよう、前記可視光灯を点灯制御する第2制御手段と、
前記第1、第2の制御手段の点灯制御周期を変更設定する周期変更手段と、
前記位相差を変更設定する位相差変更手段とを備える
ことを特徴とする。
【0007】
上記構成を有する本発明の照明装置では、被写体への紫外線照射と白色光または所定波長範囲の可視光の照射(以下、この照射を可視光照射と呼ぶ)を、前者では紫外線光量が周期的に増減するものとし、後者では可視光光量が紫外線照射周期と位相差をもって周期的に増減するものとする。これにより、被写体における紫外線感応の様子は、紫外線照射をこれと位相がずれた可視光照射で相殺したものとなる。そして、この第1の照明装置では、紫外線照射周期と可視光照射周期とを変更するので、その変更後の周期に応じて被写体における紫外線感応の様子(状況)は推移する。この結果、被写体における紫外線感応の様子、具体的には絵画等における図柄の推移を短時間のうちに起こしたり、図柄推移をゆっくり起こしたりでき、こうした推移状況を種々調整できる。よって、本発明の照明装置によれば、紫外線に感応する性質を有する被写体を照明する際の照明の多様化を図ることができる。
【0008】
ここに云う白色光は、スペクトル分布がほぼ可視域全部に拡がって肉眼で白色に見える光を指し、白熱電球や白色蛍光灯、ハロゲンランプ等が発する光を含むものである。また、紫外線灯の光量増減波形と白色灯の光量増減波形は、正弦波のような増減波形の他、単調増加後に最大値で一定となりその後単調増加して最低値で一定となるような波形も含むものである。
【0009】
また、所定波長範囲の可視光としては、紫外線灯の照射する紫外線を相殺できる色(波長)の光であればよく、淡い黄色、淡いオレンジ等であってもよい。つまり、このような可視光とする場合には、被写体における紫外線感応の状況や被写体が紫外線感応を起こさない場合の被写体モチーフ等に応じて適宜選択すればよい。
【0010】
上記の本発明の照明装置は、紫外線照射周期と可視光照射周期との位相差を変更設定するので、位相差変更の度に感応感度差を変更できる。そして、位相差変更を定期的或いは不定期に行ったりその変更程度を種々調整すれば、感応感度差を種々の態様で発現させることができ、被写体照明のさらなる多様化を図ることができる。
【0012】
上記の構成を有する本発明の照明装置は、以下の態様を採ることもできる。
即ち、前記周期変更手段を、
前記点灯制御周期を予め設定された複数の点灯制御周期から選択する選択部を有するものとすることができる。
こうすれば、紫外線照射周期と可視光照射周期の周期変更に基づく被写体での紫外線感応状況を、容易に種々推移させることができる。例えば、予め長周期・中周期・短周期の3つの点灯制御周期を用意しておき、この3つの点灯制御周期から一つの周期を、スイッチやダイヤル等により選択するようにしておけば、これらスイッチ等の操作により容易に点灯制御周期を選択でき、被写体での紫外線感応状況をその選択した周期に基づいて容易に推移させることができる。つまり、絵画等における図柄の推移を、短時間のものから長時間のものに容易に変更したり、長時間での推移から短時間での推移、中時間での推移というように、容易に変更できる
【0013】
また、前記周期変更手段を、
前記点灯制御周期が所定期間ごとに異なる点灯制御周期となるよう、前記点灯制御周期を可変設定する可変設定部を有するものとすることができる。
こうすれば、被写体での紫外線感応状況推移を所定時間ごとに自動的に変更できるので、より一層の照明の多様化を図ることができる。例えば、絵画等における図柄の推移を、長時間での推移から短時間での推移、中時間での推移、再び短時間での推移というように、所定時間ごとに自動的に変更できる。
この場合、ゆらぎ周期で点灯制御周期を異なるものに可変設定すれば、紫外線感応状況の推移を起こす被写体の鑑賞者や看者等に、ゆらぎ制御に基づく心地よさを与えることが可能となる。また、これら鑑賞者に飽きや単調感を与えにくくできる。絵画等における図柄であれば、図柄推移に基づいて鑑賞者等が抱く感じ(例えば、鑑賞感)がゆらぎ周期で変わるので、この鑑賞感のゆらぎ変化により、安心感や充足感、やすらぎ感と云った心地よさを与えることができる。
【0014】
この他、前記第1制御手段が前記紫外線灯を点灯制御して照射される紫外線光量の最大値と最小値の少なくとも一方を調整する紫外線光量調整手段と、
前記第2制御手段が前記可視光灯を点灯制御して照射される可視光光量の最大値と最小値の少なくとも一方を調整する可視光光量調整手段の両光量調整手段の少なくとも一方を有するものとすることができる。
こうすれば、紫外線に対する被写体での感応感度差をより顕在化させたり、感度差が小さいものとすることができるので、被写体照明の多様化を図ることができる。つまり、上記した位相差の調整以外にも、これら光量制御により被写体照明を多様化できる。
【0015】
また、前記第1制御手段を、前記紫外線光量がゼロとならないよう前記紫外線灯を点灯制御するものとし、
前記第2制御手段を、前記可視光光量がゼロとならないよう前記可視光灯を点灯制御するものとすることができる。
こうすれば、紫外線灯或いは可視光灯の制御に際し光量ゼロを経由するスイッチングを要しないので、これらランプの長寿命化を図ることができる。特に、紫外線灯にあっては放電灯が多用されることから、耐久寿命の向上に有益である。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る照明装置の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は本発明の照明装置を額縁照明に適用した場合の照明付き額縁10を説明する説明図、図2はこの額縁10を横方向から見て説明する説明図、図3は額縁10が有する制御系構成を説明するためのブロック図である。
【0025】
図示するように、額縁10は、絵画やポスター等の図柄被写体Pを収納する額縁部分12の上端に照明装置20を有する。
【0026】
額縁部分12は、その正面にガラスを備え、内部凹所に図柄被写体Pを収納し、この図柄被写体Pは額縁裏面から差し替え可能となれている。
【0027】
図柄被写体Pは、図1(A)に示すように、波打つ湖面Lsとその背景の青々とした空Sbを湖岸から臨んだ場面を描いており、湖面左方には湖岸まで繁った樹木Jaが、湖面右方には湖岸に流れ落ちる滝Faとその奥の樹木Jbと手前の樹木Jcが描かれている。これらの図柄作成には、紫外線の照射を受けるとその紫外線に感応して発色する絵の具が用いられている。この絵の具は、太陽光照射下や白色蛍光灯、白熱灯等の白色光照射下では、絵の具本来が有する色(例えば、赤や青、黄色、ピンク、緑等の色)を発色させ、紫外線の照射を受けると、絵の具の有する色とは異なる色(例えば、紺色や藍、紫、赤、橙等の色)の発色を紫外線に感応して起こす。しかも、紫外線の受光光量が増えると感応発色した色の濃さをも変えることができる性質を有する。この性質を利用して、図柄被写体Pは、上記のモチーフで図柄作成に当たり、紫外線照射を受けた状況の図柄の発現を狙って描かれている。つまり、この図柄被写体Pは、図1(B)に示すように、紫外線照射下では、図柄全体が深い暗闇に埋もれたようになり、具体的には、湖面Lsのほとんどと、空Sbのほぼ全域、湖面周囲の樹木Ja、樹木Jb、樹木Jcが濃い紺色になり、空Sbには、多数の星StとオーロラOaと月Msが種々の色を発して現れ、湖面Lsには月明かりで照らされて波打つ様子の湖面部分Lrが月明かりが反射するよう現れ、滝Faにあってはこれも月明かりに照らされているように現れる。つまり、図柄被写体Pは、図1(A)の昼間シーンと図1(B)の夜間シーンを紫外線照射の状況に応じて発現するように作成されている。
【0028】
ここで、上記の図柄被写体Pに用いる素地について説明する。本実施例では、図柄被写体Pが絵画やスクリーン印刷等の印刷物である場合の用紙や画布、壁画である場合の壁面素地等の素地に、紫外線照射により感応して素地自体が発色するものとした。例えば、画布を紫外線に感応して白色や淡色に蛍光発色するものとし、この画布に上記のように昼間シーンと夜間シーンを想定して、上記の特殊な絵の具により図柄を描いた。
【0029】
このように素地を構成したので、後述するように紫外線照射を行った場合には、絵の具の発色による鑑賞効果のみならず、素地が露出した部分或いは素地に塗られた絵の具の層が薄い部分においても素地の紫外線発色効果を演出させる。このため、紫外線発色を起こすことのない素地を用いた場合に比して、図柄全体としての夜間シーンの演出効果・鑑賞効果を高めることができると共に、昼間シーンと夜間シーン相互の図柄推移効果も際だたせることができる。
【0030】
照明装置20は、額縁10の上部背面に装置本体22を備え、この装置本体22から2本のアーム23で照明ユニット24を保持する。照明ユニット24は、装置本体側のアーム23の基部において回動自在とされており、図示する照明位置と額縁上方位置との間で回動可能とされている。なお、照明ユニット24は、この照明位置に回動されることで、照明のメインスイッチ(図示略)をONとする。
【0031】
照明ユニット24は、下端が開口した笠24aの内部に、直管円筒状の紫外線蛍光灯(以下、BLと略称する)25を略水平に備え、このBLに並べて白熱灯(以下、WLと略称する)26を点在配置して備える。図3に示すように、BL25とWL26は、それぞれインバータ27、28に接続されており、このインバータにより点灯させる。この場合、BL25並びにWL26は、照明ユニット24が照明位置に位置した状態において、図柄被写体Pをその全域に亘って照明するようにされている。それぞれのインバータは、後述の電子制御装置31からの制御信号に従ってBL25或いはWL26にその光量が増減するような波形で電流を供給し、BL25或いはWL26を光量増減させながら点灯制御できるよう構成されている。なお、BL25は人体に無害な波長域(約340〜400nm)の紫外線を照射するよう構成されている。また、WL26はその総てが同じタイミングで点灯される。
【0032】
次に、上記した照明装置20の制御系について説明する。図3に示すように、額縁10は制御装置30を有する。この制御装置30は、額縁上縁の装置本体22に内蔵されており、上記のインバータ27、28の他、電子制御装置31と、リモコン受光部32と、各種スイッチを有する設定スイッチ群33と、人体検知センサ34とオートON/OFFスイッチ35とを有する。リモコン受光部32は、装置本体22の前面に設けられており、リモートコントローラ(リモコン)RMの送信光を受光して、その受光状態に応じた制御信号を電子制御装置31に入力する。設定スイッチ群33は、その有するスイッチの操作状況に応じた制御信号を電子制御装置31に出力し、リモコンRMに替わって照明装置20の照明状況を設定する際に用いられる。つまり、本実施例では、リモコンRMと設定スイッチ群33のいずれかにより、照明状況を種々設定できる。人体検知センサ34は、光反射型の光センサで構成され、装置本体22の前面に設けられている。そして、この人体検知センサ34は、額縁10の正面近傍に鑑賞者が近づくと、その旨の制御信号を電子制御装置31に出力する。オートON/OFFスイッチ35は、照明装置20の呈する照明状態を種々変更したり、人体接近時においてのみ照明を行うようにしたりするためのものであり、スイッチONであると、照明状態の変更を可能とする旨の制御信号を電子制御装置31に出力する。スイッチOFFであれば、本額縁に人体が接近した状況での照明を行う旨の制御信号を電子制御装置31に出力する。なお、設定スイッチ群33およびオートON/OFFスイッチ35は、装置本体22の適宜箇所に設けられている。
【0033】
電子制御装置31は、上記したセンサやスイッチからの信号を入力し、照明装置20全般の照明を統括制御する。この電子制御装置31は、論理演算を行うCPU、後述のプログラム等を予め記憶したROM、データを一時的に記憶するRAM、電源遮断後もデータを保持するバックアップRAM、経過時間を掲示するタイマ、時刻或いは日付を特定するためのクロックを有する論理演算回路として構成され、これらをコモンバスを介して相互に接続させている。なお、上記したセンサ等は図示しない入出力ポートに接続されている。
【0034】
次に、上記した構成を備える本実施例の照明装置20が行う照明制御(ルーチン)について説明する。図4は照明ルーチンの処理内容を表すフローチャート、図5はこの照明ルーチンに含まれる人体検知照明の処理内容を表すフローチャート、図6は照明ルーチンで実行される処理内容を説明するための説明図である。
【0035】
図4に示すように、この照明ルーチンは、電源が投入されたときにのみ実施する初期処理、即ち、CPUの内部レジスタのクリアを経て、所定時間ごとに繰り返し実行される。照明ルーチンが実行されると、まず、オートON/OFFスイッチ35の操作状況をスキャンして、スイッチがONであるかOFFであるかを判定する(ステップS100)。ここでスイッチOFFであれば、後述の人体検知照明処理(ステップS200)に移行し、スイッチONであれば、照明状況を変更した上で図柄被写体Pを照明すべく、照明のモードをRAMの所定アドレスから読み込む(ステップS105)。照明モードは、図柄被写体Pの紫外線感応に関与する紫外線の光量増減のパターンで特定され、本実施例では、図6に示すように、この光量増減がゆっくりと推移するモードSと、光量増減が中程度の早さで推移するモードMと、光量増減が早い速度で推移するモードFが用意されている。これらの照明モードは、リモコンRMの所定ボタンの操作を経て設定される。つまり、リモコンRMは、このボタン操作の度にモード変更信号を光信号に変換して出力し、電子制御装置31は、その光信号を入力するごとに、照明モードをモードS、モードM、モードFの順に変更し、変更後の照明モードをRAMの所定アドエスに更新書き込みする。設定スイッチ群33の所定スイッチを操作することによっても、このように照明モードが更新される。なお、電源投入後の最初の本照明ルーチンの実行時にあっては、初期処理によりRAMには初期照明モードとしてモードSが書き込まれるので、当初はモードSがステップS105にて読み込まれる。この場合、変更後の照明モードをバックアップRAMに記憶するようにすれば、電源遮断時の照明モードが次回の電源オン後に読み込まれる。
【0036】
ここで、上記の照明モードについて詳しく説明する。
図6(A)に示すように、モードSにおけるBL25の点灯パターンは、光量ゼロ(消灯)から蛍光ランプの照射最大光量(max)までの間の所定範囲において、光量が長周期Tsで図中実線で示すように増減する。WL26の点灯パターンは、光量ゼロ(消灯)から白色灯の照射最大光量(max)までの間の所定範囲(例えば、20〜90%の範囲)において、光量が長周期Tsで図中点線で示すように増減する。この際、BL25の点灯パターンとWL26の点灯パターンは、光量増減波形が反転する位相差ΔTs(半周期分の位相差)となるようにされている。従って、紫外線光量の増加過程で白色光量の低減現象が起きるので、この過程では、図柄被写体Pの紫外線感応に基づく発色に関与する紫外線光量は、白色光による相殺が弱まり次第に増加する。この発色関与の紫外線光量は、紫外線光量が上限値で一定し白色光量が下限値で一定の過程では、もっとも大きな上限値で維持され、その後の紫外線光量低減と白色光量増加の過程では、次第に低減する。そして、紫外線光量が下限値一定で白色光量が上限値一定の過程では、発色関与紫外線は白色光により総て相殺された状況が維持される。このため、図柄被写体Pは、紫外線光量の増加過程において、発色関与紫外線光量の漸増に基づいて発色度合いを増大発現させ、紫外線光量が上限値で一定の過程では、発色度合いを最大に維持・発現させ、紫外線光量の低減過程では、発色関与紫外線光量の漸減に基づいて発色度合いを低減発現させ、その後の紫外線光量が下限値で一定の過程では、紫外線感応を起こさずこれに基づく発色を起こさない。
【0037】
図6(B)に示すモードMでは、BL25の点灯パターンとこれと半周期の位相差でずれたWL26の点灯パターンは、図中実線および点線で示すように、光量ゼロ(消灯)から白色灯の照射最大光量(max)までの間の所定範囲(例えば、20〜90%の範囲)において、光量が中周期Tmで増減する。このモードMであっても、発色関与紫外線光量は、上記のモードSの場合と同様にそれぞれの過程で漸増・上限維持・漸減・下限維持となるので、図柄被写体Pは、モードSでの周期(長周期Ts)より短い周期(中周期Tm)で、発色度合いの増大発現、最大維持、低減発現および非発色を繰り返す。図6(C)のモードFも同様に両点灯パターンが半周期の位相差をもって短周期Tfで繰り返されるので、このモードFでは、モードMでの周期(中周期Tm)より更に短い周期(短周期Tf)で、発色度合いの増大発現、最大維持、低減発現および非発色を繰り返す。
【0038】
上記した各照明モードにおいて点灯パターンの光量下限値をそれぞれのランプの照射最大光量(max)の約20%とした。よって、BL25およびWL26を消灯から点灯に通電制御する必要がなく、点滅を起こさないので、ランプの長寿命化をもたらすことができる。特に、放電現象を利用して点灯するBL25にあっては、光量下限値をランプの照射最大光量(max)の約20%程度とすることで、不用意に放電現象の消失を招くことがない。このため、BL25の失灯を起こさないので好ましい。
【0039】
なお、本実施例では、図柄被写体Pが昼間シーンと夜間シーンとを交互に発現させることばかりか、昼間シーンの維持と夜間シーンの維持をも考慮したものであるので、上記したように発色度合いの最大維持と非発色を起こすようにした。しかし、あるシーンとこれとは別のシーンを交互に発現させれば足りるような図柄被写体であれば、図7に示すように、BL25の点灯パターンとWL26の点灯パターンを正弦波形のように増減する波形とすることもでき、その周期を長周期、中周期、短周期とすればよい。
【0040】
図4に戻り照明ルーチンを説明すると、ステップS105に続いては、読み込んだ照明モードでのBL25およびWL26の両点灯パターンを特定する(ステップS110)。例えば、読み込んだ照明モードがモードSであれば、図6(A)の点灯パターンを特定する。その後、リモコンRM或いは設定スイッチ群33の操作状況から両点灯パターンの位相差が変更設定されたか否かを判定する(ステップS115)。ここで否定判定すれば後述のステップS125に移行し、肯定判定すれば位相差を設定変更後のものとする(ステップS120)。図8はBL25とWL26の点灯パターンの位相差が変更された様子を説明するための説明図である。
【0041】
位相差は、その初期状態においては既述した半周期とされているが、リモコンRMや設定スイッチ群33の所定スイッチにより種々変更可能である。よって、例えばモードMにおけるBL25とWL26の点灯パターンの位相差ΔTm(半周期=周期/2)を、図8に示すように、変更設定後の位相差ΔTm*(例えば周期/3)とする。
【0042】
このステップS120に続いては、或いはステップS115での否定判定に続いては、リモコンRM或いは設定スイッチ群33の操作状況から両点灯パターンの上下限値が変更設定されたか否かを判定する(ステップS125)。ここで否定判定すれば後述のステップS135に移行し、肯定判定すれば該当する点灯パターンの上下限値を設定変更後のものとする(ステップS130)。図9はBL25とWL26の点灯パターンの上下限値が変更された様子を説明するための説明図、図10はBL25とWL26の点灯パターンの上下限値が変更された別の様子を説明するための説明図である。
【0043】
点灯パターンの上下限値は、その初期状態においては既述したように照射最大光量(max)の20%、90%とされているが、リモコンRMや設定スイッチ群33の所定スイッチにより種々変更可能である。よって、例えばモードMにおけるBL25とWL26の点灯パターンの上下限値を、図9に示すように、照射最大光量(max)の30%、70%とする。なお、図9には、BL25とWL26の点灯パターンの上下限値を変更設定する場合も示したが、図10に示すように、BL25の点灯パターンについてのみ、その上下限値もしくはその一方を変更設定するようにしても良い。また、WL26の点灯パターンについてのみ、その上下限値もしくはその一方を変更設定するようにしても良い。
【0044】
このステップS130に続いては、或いはステップS125での否定判定に続いては、BL25とWL26の両点灯パターンの信号を、ステップS105で読み込んだ照明モードに則ってインバータ27、28に出力し(ステップS135)、その際には、設定後の位相差と上下限値を反映させる。これにより、BL25とWL26は位相差を持って点灯制御され、図柄被写体Pは、読み込み照明モードでの周期(モードSであれば長周期Ts)で、発色度合いの増大発現、最大維持、低減発現および非発色を繰り返し、この順に、夜間シーンから徐々に昼間シーンへの推移、昼間シーンの維持、昼間シーンから夜間シーンへの推移並びに夜間シーンの維持を起こし、これらの図柄推移を鑑賞者に提示する。
【0045】
ステップS135に続いては、照明モード、位相差、上下限値のいずれかが変更されたか否かをリモコンRMや設定スイッチ群33の操作状況から判定し(ステップS140)、いずれも変更ない場合は、ステップS135で決定したBL25とWL26の両点灯パターンの信号出力を継続する。一方、照明モード、位相差、上下限値のいずれかが変更された場合には、変更設定後の点灯パターンの信号出力を図るべく、上記のステップS100に移行して、既述した処理を実行する。つまり、オートON/OFFスイッチ35がONとされている状況下では、モードS、M、Fのうちからいずれかに設定された照明モードに従ってBL25とWL26とが位相差を持った点灯パターンで継続して点灯制御されると共に、その際には、両点灯パターンの位相差の変更設定、点灯パターンの上下限値の変更設定が成された上で、両ランプが点灯制御される。
【0046】
このため、ステップS100〜140の処理により、モードS、M、Fが定めるそれぞれの周期(長周期Ts、中周期Tm、短周期Tf)に応じて図柄被写体Pにおける紫外線感応の様子(状況)を推移させることができる。この結果、図柄被写体Pの呈する図柄を昼間シーンから夜間シーンにゆっくりと推移させたり、或いは比較的早く推移させたり、若しくは短時間のうちに推移させたりできる。よって、シーン推移の状況を種々調整できるので、紫外線に感応する性質を有する図柄被写体Pの照明の多様化を図ることができるので、この図柄被写体Pの鑑賞効果を高めることができる。
【0047】
このようにシーン推移の状況を定める点灯パターン周期を設定するに当たり、本実施例では、リモコンRM或いは設定スイッチ群33のスイッチ操作だけで、モードS、M、Fのいずれかを選択的に設定し、点灯パターン周期を各モードに基づくものに設定できる。よって、点灯パターンの周期変更に基づく図柄被写体Pの紫外線感応状況を、スイッチ操作という簡単な操作で容易に種々推移させることができるので、図柄被写体Pの鑑賞効果を容易に高めることができる。
【0048】
点灯パターン周期を設定するに当たり、次のようにすることもできる。つまり、リモコンRM等に設けられた所定のスイッチが操作されるごとに、点灯パターンの周期をステップ状に長周期か或いは短周期化するようにする。こうすれば、スイッチ操作を通して、BL25とWL26の点灯パターン周期を任意のものに設定できる。よって、図柄被写体Pを鑑賞者に提示する際に、この被写体が呈する夜間シーンと昼間シーンの推移状況を鑑賞者の好みや被写体提示者の意図に応じて容易に調整・変更できるので、鑑賞効果や展示効果を高めることができる。
【0049】
また、BL25とWL26の点灯パターンの位相差を変更設定できるので、BL25からの紫外線をWL26の白色光で相殺させるその相殺程度を可変できる。よって、この相殺に基づく紫外線感応の様子をより多様化でき、これを通して図柄被写体Pの照明のさらなる多様化を図ることができ、昼間シーンと夜間シーンの推移を種々のものとできる。図をもって説明すると、図8に実線で示すBL25の点灯パターンのうち、照射光量が増大する初期の過程(時刻t1〜t2)では、WL26の光量が下限のままであるので、紫外線感応の感度は、BL25の点灯パターン通りに増大し、図柄被写体Pは、昼間シーンから徐々に夜間シーに推移する。しかし、WL26の白色光量が増大に転じた時刻t2以降では、紫外線感応の感度は、白色光と紫外線が同様にその光量を増大させることから、一定となり、図柄被写体Pは、この感度で定まる夜間シーンを維持する。
【0050】
ところで、時刻t2以降において、紫外線感応の感度は一定であるものの、白色光による紫外線の相殺程度は位相差が半周期の場合より少ないことから、この感度は小さなものとなる。つまり、図柄被写体Pは夜間シーンを発現させるものの、その発色の程度は、位相差が半周期の場合より抑えられたものとなる。
【0051】
そして、時刻t3とt4の間では、BL25の光量が上限一定のままWL26の光量が増大するので、感度は白色光量の増大に応じて低減し、白色光量が上限となった時点で感度は最低となる。よって、時刻t3とt4の間では、図柄被写体Pは、この短い時間間隔の間だけで、夜間シーンから昼間シーンに推移し、白色光量が上限となった以降からは昼間シーンを維持する。また、時刻t4から次の周期の開始時刻t5までの間では、BL25とWL26の光量低減が起きるものの、白色光により紫外線が総て相殺されたままであるので、この長時間の時間間隔の間では、図柄被写体Pは昼間シーンを維持する。つまり、位相差変更により、点灯パターンの周期が同じであってもシーンの推移状況を変更でき、照明の多様化を図ることができる。
【0052】
更に、本実施例では、図9や図10に示すように、BL25或いはWL26の点灯パターンにおける光量の上下限値を可変設定するので、紫外線の感応状況を、その感度差をより顕在化させたり、感度差が小さいものとすることができる。よって、この点からも、図柄被写体Pの照明の多様化を図ることができる。図10のように変更設定した場合は、図中点線の白色光パターンが下限で紫外線が上限の夜間シーンにおいて、紫外線上限値が小さいことで紫外線による発色程度は抑制される。つまり、夜間シーンでありながら、やや控えめな発色状態のシーンを提示できる。反対に、白色光の上限を小さくすれば、発色程度の高い夜間シーンを提示できる。
【0053】
次に、図4のステップS100でオートON/OFFスイッチ35がOFFとされている状況下での照明の様子について説明する。この場合は、額縁10に鑑賞者(人体)が近づいた場合にその鑑賞者により効果的に図柄被写体Pを提示すべく、人体検知照明処理(ステップS200)に移行する。このステップS200では、図5にその詳細を示すように、まず、人体検知センサ34をスキャンして額縁10の前方に鑑賞者たる人体が近づいたか否かを検知する(ステップS210)。ここで、否定判定すると、BL25とWL26を所定の光量で定常的に点灯するための制御信号(例えば、昼間シーンを提示するための信号、即ちBL25では下限光量の制御信号、WL26では上限光量の制御進行)を出力し(ステップS220)、図4のステップS100に移行する。人体検知センサ34で人体が検知されない間に亘っては、ステップS220での信号出力が継続されるため、昼間シーンが継続して提示される。
【0054】
一方、ステップS210での肯定判定に続いては、その人体検知の状況が所定時間(例えば、5秒間)継続しているか否かを判定し(ステップS230)、否定判定すれば上記のステップS220に移行する。つまり、人体が額縁10に近づいたとしても、5秒にも満たない時間でしか検知されない場合は、その人は立ち止まることなく小走りで歩きすぎるに過ぎないので、そういった場合は図柄被写体Pのシーン推移の提示は不要としてそのままの照明状況(昼間シーン)を継続する。このようにすれば、額縁10の前に人体が近づくたびに照明の制御状態を変更してしまうような事態を招かないので、制御負荷が軽減され好ましい。
【0055】
ステップS230で肯定判定した場合は、鑑賞者が額縁10の前で立ち止まって図柄被写体Pに注意を凝らしていると予想される。よって、この場合は、さらなる注意喚起を図るべく、光量増減を起こす標準的な点灯パターン(例えば、モードSの点灯パターン)に従ってBL25とWL26を点灯するための制御信号(例えば、昼間シーンを提示するための信号を出力し(ステップS240)、図4のステップS100に移行する。これにより、人鑑賞者がある程度の時間に亘って額縁10の前に立ち止まっている場合には、それまでのステップS220による昼間シーンの継続提示を止めて、昼間シーンと夜間シーンが交互に推移するよう図柄被写体Pをその鑑賞者に提示することができる。このため、図柄被写体Pの鑑賞効果や演出効果を高めることができ、鑑賞者の関心を高めることができると云った利点がある。
【0056】
次に、変形例について説明する。図11は第1の変形例における強調照明処理の内容を表すフローチャートである。この強調照明処理の一連の処理は、図5に示す人体検知照明処理(ステップS200)に替わるものである。
【0057】
図示するように、この強調照明処理では、ステップS200におけるステップS210〜220と同様、人体検知センサ34による人体検知の判定(ステップS310)、その判定結果に応じた一定光量でのランプ継続点灯制御(ステップS320)、人体検知時間の継続状況判定(ステップS330)を行う。そして、このステップS330での肯定判定を通して鑑賞者は額縁10の前で立ち止まって図柄被写体Pに注意を凝らしていると予想される局面では、まず、モードFの照明モードに従った点灯パターンでBL25とWL26を点灯制御するための制御信号を出力し(ステップS340)、その信号出力を所定時間S1(例えば、5分前後)に亘って継続する(ステップS345)。その後は、照明モードをモードFからモードMに変更してそのモードMに応じた点灯パターンでBL25とWL26を点灯制御するための制御信号を出力し(ステップS350)、その信号出力を所定時間S2(例えば、5〜10分)に亘って継続する(ステップS355)。次いで、照明モードをモードMからモードSに変更してそのモードSに応じた点灯パターンでBL25とWL26を点灯制御するための制御信号を出力し(ステップS360)、その信号出力を人体検知センサ34が人体を検知している間に亘って継続する(ステップS365)。
【0058】
このようにランプを点灯制御する変形例では、鑑賞者が額縁10の前で立ち止まって図柄被写体Pに注意を凝らしていると予想される局面となると、その当初は、ランプの周期的な点灯パターンが短周期で繰り返されるモードFにより、BL25とWL26を点灯制御する。このため、図柄被写体Pに近づいた鑑賞者は、当該被写体への興味や関心を持って立ち止まった時点において、図柄被写体Pにおける紫外線感応状況の推移(即ち、昼間シーンと夜間シーンの推移)を短周期(短時間)のうちに察知或いは鑑賞でき、その後は、照明モードをモードM、モードSと切り換えるので、この推移をゆっくりとじっくり鑑賞できる。このため、図柄被写体Pに近づいた人体(鑑賞者や看者等)にその被写体が呈する紫外線感応状況の推移(シーン推移)をより強く印象付けることができ、これら鑑賞者等の関心をより一層且つ確実に高めることができるという利点がある。
【0059】
次に、他の変形例について説明する。図12は第2の変形例における照明の様子を説明するための説明図である。
【0060】
図示するように、この変形例では、所定の照明期間Thが経過するごとに照明モードをモードF→モードM→モードS→モードF・・・のように切り換え変更する点に特徴がある。つまり、リモコンRMや設定スイッチ群33の所定スイッチが操作されると、電子制御装置31は、最初の照明期間Thにおいては、モードFでの点灯パターンでBL25とWL26を点灯するための制御信号を出力し、その後の照明期間ThではモードMで、次の照明期間ThではモードSでの点灯パターンでBL25とWL26を点灯するための制御信号を出力し、こうした信号出力を照明期間Thごとに実行する。
【0061】
こうすれば、図柄被写体Pが呈する紫外線感応状況推移(即ち、夜間シーンと昼間シーンの推移)を照明期間Thごとに自動的に変更できるので、より一層の照明の多様化を図ることができる。この変形例は、昼間シーンと夜間シーンの推移を、短時間での推移からそれより短い時間での推移に変更し、更には、より短い時間での推移に周期的に変更して、図柄に対する関心や演出効果、鑑賞効果を高めることができる。なお、この逆に推移させることもでき、この場合は、長時間推移後には短時間推移とし、その後に中間の時間間隔での推移とする。
【0062】
図13はまた別の変形例における照明の様子を説明するための説明図である。
【0063】
図示するように、この変形例では、所定の照明期間Thが経過するごとに照明モードをモードF、モードMおよびモードSのうちのいずれかのモードに不規則的に変更する点に特徴がある。つまり、リモコンRMや設定スイッチ群33の所定スイッチ(例えば、不規則点灯スイッチ)が操作されると、電子制御装置31は、最初の照明期間Thにおいては、モードMでの点灯パターンでBL25とWL26を点灯するための制御信号を出力し、その後の照明期間ThではモードSで、次の照明期間ThではモードMでの点灯パターンでBL25とWL26を点灯するための制御信号を出力し、こうした信号出力を照明期間Thごとに実行する。
【0064】
ここで、照明モードをモードS、M、Fのうちのいずれかに不規則的に設定する手法の一例について説明する。電子制御装置31は、ROMに乱数発生プログラムを有する。そして、不規則点灯スイッチが操作された状況下での照明に際して、この乱数発生プログラムを照明期間Thごとにロードして乱数を発生させる。その一方、電子制御装置31は、図14に示すように、乱数とモードとを対応付けたモードテーブルを記憶している。よって、発生させた乱数をこのモードテーブルに照合して照明期間Thごとに照明モードを定め、照明モードを不規則的に設定している。
【0065】
このようにして照明モードが不規則的に設定される間は、図13に示すように、照明モードは、例えば、モードM→モードS→モードM→モードF→モードS→モードS→モードM・・・のように一定の照明期間Thで推移する。よって、このモード推移に伴って、図柄被写体Pが呈する紫外線感応状況推移(即ち、夜間シーンと昼間シーンの推移)を照明期間Thごとに自動的に且つ不規則的に変更できるので、より一層の照明の多様化を図ることができる。
【0066】
このように照明モードを照明期間Thごとに変更設定するに当たっては、その照明期間Thを、人間の五感に心地よさを呈したり刺激に対する単調感を緩和するゆらぎ周波数で定まるゆらぎ周期(1/f)に設定することもできる。こうすれば、図柄被写体Pが呈する紫外線感応状況推移(即ち、夜間シーンと昼間シーンの推移)をゆらぎ制御で発現させ、この推移を目にする鑑賞者や看者等に、シーン推移に基づいて鑑賞者等が抱く感じ(例えば、鑑賞感)をゆらぎ周期で変更推移させるので、この鑑賞感のゆらぎ変化により、安心感や充足感、やすらぎ感と云った心地よさを与えることができる。また、これら鑑賞者に飽きや単調感を与えにくくすることもできる。
【0082】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0083】
例えば、上記の実施例とその変形例では、照明ユニット24の笠24aに複数のWL26を備え付け、これら総てのWL26を同一の点灯パターンおよびタイミングで点灯するようにしたが、次のようにすることもできる。即ち、あるWL26については上記の点灯パターンで光量増減の点灯制御を行い、その他のWL26は上限レベルでの光量一定の点灯制御を行う。そして、上記の点灯パターンで点灯制御していたWL26を光量一定の点灯制御に切り換え、それまで光量一定の点灯制御であった一つのWL26を点灯パターンでの点灯制御に切り換える。こうした制御の切換を、所定時間ごとに順次行う。こうすれば、次の利点がある。
【0084】
光量増減の点灯パターンでの制御対象となるWL26を図3における左方のWL26から隣のものに順次切り換える。そうすると、点灯パターンでの点灯制御がなされているWL26のみがBL25の紫外線相殺に周期的に関与し、その他のWL26では、上限値故に紫外線をその間においてほぼ完全に相殺する。
【0085】
よって、点灯パターンでの点灯制御がなされているWL26のみが照射可能な図柄被写体Pの部分的な領域では、BL25の点灯パターンでの紫外線をWL26の点灯パターンでの白色光による相殺が既述したように起き、紫外線発色に基づくシーン(例えば、夜間シーン)と紫外線発色に基づかないシーン(例えば、昼間シーン)は顕著に推移する。しかし、上限で一定制御されている残りのWL26が照射可能な領域では、紫外線のほぼ完全な相殺により紫外線発色に基づかないシーンを維持したままである。そして、点灯パターンでの点灯制御の対象となるWL26を順次切り換えるので、紫外線発色に基づくシーンと紫外線発色に基づかないシーンが顕著に推移する領域が図柄被写体Pにおいてずれていく。このため、図柄被写体Pが呈する図柄をこのシーン推移のずれに応じたものとすれば、シーン推移がずれていく様子までをも鑑賞者にアピールでき、鑑賞効果や演出効果を高めることができる。
【0086】
こうした点灯制御は、壁画等の大面積に亘って図柄が描かれ、この図柄の各領域をスポット的に照射するよう構成した照明装置に容易に適用できる。
【0087】
また、上記の実施例とその変形例では、絵画等の図柄被写体Pを照明する額縁を例に採り説明したが、これに限るものではない。つまり、立体的な展示物の表面装飾に紫外線感応特性を有する顔料や絵の具を用いた被写体はもとより、水中に埋没させた平板状或いは立体状の被写体を照射する種々の照明装置に適用することもできる。また、上記顔料や絵の具で描いた図柄を有するたカードや葉書等を陳列するショーケース等の照明装置にも適用できる。
【0088】
また、図4や図5或いは図11に示す照明制御を実行中に、その時々の照明状態を維持するように構成することもできる。つまり、リモコンRMにポーズボタンを設け、当該ボタンが操作されると電子制御装置31に所定の割込信号を入力する。電子制御装置31は、この割込信号を受けると、それまで実行していた照明制御を中断し、中断時のBL25の光量を維持したままBL25を継続点灯させる制御信号と、中断時のWL26の光量を維持したままWL26を継続点灯させる制御信号を出力する。これにより、ポーズボタン操作後は、その時のシーンを継続して提示できる。なお、再度ポーズボタンが操作されると、新たな割り込み信号に基づいて、両ランプの点灯パターンに従った点灯制御を再開する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明装置を額縁照明に適用した場合の照明付き額縁10を説明する説明図である。
【図2】この額縁10を横方向から見て説明する説明図である。
【図3】額縁10が有する制御系構成を説明するためのブロック図である。
【図4】照明ルーチンの処理内容を表すフローチャートである。
【図5】この照明ルーチンに含まれる人体検知照明の処理内容を表すフローチャートである。
【図6】照明ルーチンで実行される処理内容を説明するための説明図である。
【図7】BL25の点灯パターンとWL26の点灯パターンを正弦波形のように増減する波形とした場合を説明する説明図である。
【図8】BL25とWL26の点灯パターンの位相差が変更された様子を説明するための説明図である。
【図9】BL25とWL26の点灯パターンの上下限値が変更された様子を説明するための説明図である。
【図10】BL25とWL26の点灯パターンの上下限値が変更された別の様子を説明するための説明図である。
【図11】第1の変形例における強調照明処理の内容を表すフローチャートである。
【図12】第2の変形例における照明の様子を説明するための説明図である。
【図13】また別の変形例における照明の様子を説明するための説明図である。
【図14】照明モードをモードS、M、Fのうちのいずれかに不規則的に設定する一手法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10...額縁
12...額縁部分
20...照明装置
22...装置本体
23...アーム
24...照明ユニット
24a...笠
25...BL(紫外線蛍光灯)
26...WL(白熱灯、白色蛍光灯)
27、28...インバータ
30...装置本体
30...制御装置
31...電子制御装置
32...リモコン受光部
33...設定スイッチ群
34...人体検知センサ
35...オートON/OFFスイッチ
RM...リモコン

Claims (6)

  1. 紫外線に感応する性質を有する被写体を照明する照明装置であって、
    紫外線を前記被写体に照射可能に設置された紫外線灯と、
    白色光または所定波長範囲の可視光を前記被写体に照射可能に設置された可視光灯と、
    紫外線光量が周期的に増減するよう、前記紫外線灯を周期的に点灯制御する第1制御手段と、
    可視光光量が前記紫外線灯の点灯周期と同じ周期で増減しつつ、前記可視光光量が該点灯周期と位相差をもって周期的に増減するよう、前記可視光灯を点灯制御する第2制御手段と、
    前記第1、第2の制御手段の点灯制御周期を変更設定する周期変更手段と、
    前記位相差を変更設定する位相差変更手段とを備える
    ことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置であって、
    前記周期変更手段は、
    前記点灯制御周期を、予め設定された複数の点灯制御周期から選択する選択部を有する照明装置。
  3. 請求項1記載の照明装置であって、
    前記周期変更手段は、
    前記点灯制御周期が所定期間ごとに異なる点灯制御周期となるよう、前記点灯制御周期を可変設定する可変設定部を有する照明装置。
  4. 請求項3記載の照明装置であって、
    記所定期間をゆらぎ周期とする照明装置。
  5. 請求項1ないし請求項4いずれか記載の照明装置であって、
    前記第1制御手段が前記紫外線灯を点灯制御して照射される紫外線光量の最大値と最小値の少なくとも一方を調整する紫外線光量調整手段と、
    前記第2制御手段が前記可視光灯を点灯制御して照射される可視光光量の最大値と最小値の少なくとも一方を調整する可視光光量調整手段の両光量調整手段の少なくとも一方を有する照明装置。
  6. 請求項1ないし請求項5いずれか記載の照明装置であって、
    前記第1制御手段は、前記紫外線光量がゼロとならないよう前記紫外線灯を点灯制御し、
    前記第2制御手段は、前記可視光光量がゼロとならないよう前記可視光灯を点灯制御する照明装置。
JP2000364303A 2000-11-30 2000-11-30 照明装置 Expired - Fee Related JP3603016B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000364303A JP3603016B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000364303A JP3603016B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 照明装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002169493A JP2002169493A (ja) 2002-06-14
JP3603016B2 true JP3603016B2 (ja) 2004-12-15

Family

ID=18835272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000364303A Expired - Fee Related JP3603016B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3603016B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5012189B2 (ja) * 2007-05-14 2012-08-29 Dic株式会社 照明装置
CN102106187A (zh) * 2008-06-16 2011-06-22 塔卡国际株式会社 显示用照明装置以及显示装置
JP6195190B2 (ja) * 2013-07-26 2017-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 照明装置
WO2015071879A1 (en) * 2013-11-18 2015-05-21 Koninklijke Philips N.V. Method and system for providing a dynamic lighting effect to specular and refractive objects
JP6669428B2 (ja) 2014-08-13 2020-03-18 株式会社小糸製作所 照明装置と照明方法及び表示システム
FR3032515B1 (fr) * 2015-02-05 2017-01-27 Maquet Sas Equipement d'eclairage a stimulation optimale des fonctions non visuelles.
JP3208805U (ja) * 2016-12-05 2017-02-16 株式会社Yamatoda バックライト装置及びこれを備えた液晶ディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002169493A (ja) 2002-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0774615B1 (en) Illuminating apparatus and frames
US8681071B2 (en) Lighted multiple panel display
JP3603016B2 (ja) 照明装置
JP5276661B2 (ja) ディスプレイ用照明装置およびディスプレイ装置
CN203286484U (zh) 一种闪烁型led发光装置
JP2003208128A (ja) 表示装置
EP1310940A9 (en) Color display device and method
JP2010097155A (ja) 記憶型表示装置の照明装置
JP2005308895A (ja) 液晶表示装置
JP2006034321A (ja) トリックアート額縁
KR200269118Y1 (ko) 간판등 제어장치
JP2001109410A (ja) 字幕式情報表示装置
KR200326095Y1 (ko) 백라이트가 구비된 액자
RU51777U1 (ru) Рекламное световое устройство с комбинированной подсветкой изображения
JP2004259125A (ja) 自動販売機
JP2005043525A (ja) 看板装置
JP2007218942A (ja) 表示方法および表示装置
CN207473983U (zh) 智能发光装置
JP2004294921A (ja) 屋外用表示装置、屋外用表示装置の表示方法および屋外用表示装置制御プログラム
JP3809667B2 (ja) 照明装置
JP3034307U (ja) エッチングガラス使用のカラー照明付き鏡
KR100468243B1 (ko) 점멸 조광기로 윈도우용 접착필름을 이용하여 전시장을디스플레이 조명하는 광고조명방법
CN106686829B (zh) 调光灯的智能控制方法及***
RU41181U1 (ru) Рекламное световое устройство
KR200255428Y1 (ko) 장식용 와이어램프

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071001

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees