JP3602586B2 - 餌料用組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はサポニン類と特異的鶏卵抗体を配合してなる、魚類や甲殻類などの水産動物の疾病に対して予防および治療効果を有する餌料用組成物、ならびにそれを用いた疾病の予防および治療法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、日本の水産養殖業においては、ブリ類の連鎖球菌、類結節症やタイのビブリオ病、イリドウイルス症、ヒラメのエドワジエラ症、ウナギのパラコロ病、エラ病、アユのビブリオ病、クルマエビのビブリオ病、バキュロウイルス症、シマアジのウイルス性神経壊死症、サケおよびマスの伝染性膵臓壊死症、伝染性造血器壊死症等の疾病が発生し、業界の重要な問題となっている。また、これらの疾病は一度発生すると養殖水域に蔓延し、多大な被害をもたらす。
これらの感染症に対する治療法として、化学療法剤および抗生物質を経口または浸漬法によって投与する方法が行なわれている。しかし、近年、これらの化学療法剤および抗生物質を連続投与すると薬剤耐性菌が出現するようになり、感染症の治療が困難になっていることから問題となっている。また、これらの水産動物薬が生体内に残留することによって、人体に影響することが懸念されている。また、ウイルス病については有効な薬剤がなく、その対策は急務となっている。
【0003】
近年、これらの化学療法剤および抗生物質に代わる安全な対策として、病原体に対する特異的鶏卵抗体(以下、IgYと略す)を用いる方法、天然物を用いる方法などが公開されている。IgYは鶏卵から簡便かつ大量に調製され(H.Hattaら、Agricultural and Biological Chemistry、54、2531−2535 、1990)、これまでにStreptococcus mutansに対するIgYが虫歯を予防する効果が高いことと(S. Otakeら、Journal of Dental Research、70、162− 166 、1991)、ロタウイルスに対するIgYがウイルス性下痢症に対する予防効果が高いことが報告されている(H. Hattaら、Bioscience、Biotechnology and Biochemistry、57、1077−1081、1993)。IgY をウナギのエドワジェラ症に応用したものでは、Edwardsiella tardaに特異的なIgY の経口投与が本疾病に対して予防効果を有することが示されている(M. A. Gutierrez ら、Journal of Fish Disease, 16, 113−122, 1993)。
【0004】
天然物に関しては、植物精油などの抗菌作用を有する天然物を餌料に配合すると疾病に対して予防および治療効果が認められることが報告されている(特公平4ー75745)。
サポニン類を用いた生体への物質の吸収性についての報告としては、サポニンを餌料に添加することによって餌料の消化吸収がよくなり、家畜などの成長がよくなることが示されている(特公平4ー365453)。また、ティラピアではサポニンをアジュバントとして、ヒト抗体をワクチン抗原として混合してこれらを経口投与すると、ヒト抗体が大量に体内に吸収されることが報告されている(P.G. Jenkins ら、Fish and Shellfish Immunology, 1, 279−295, 1991; Fish and Shellfish Immunology, 2, 193−209, 1992)。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
このような現状において、水産動物の感染症に対して予防および治療効果を有し、安全な餌料組成物の実用化が求められていた。また同時に、IgYの効果的な使用法の開発も求められていた。本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、サポニン類とIgYを配合した餌料用組成物を水産動物に経口投与すると、IgYが腸管から効率よく吸収され、各種疾病の予防及び治療効果が相乗的に高まることを見い出し本発明を完成させるに至った。なお、P. G. Jenkins ら(Fish and Shellfish Immunology,2,193−209,1992)の研究では、ヒト抗体はワクチン抗原として用いられており、本発明のIgYは静菌または抗菌作用を目的として用いられるものであることから、使用される目的が大きく異なる。また、今後静菌または抗菌作用を目的としてヒト抗体が使用される場合においても、ヒト抗体は大量に調製することが困難であり、産業的な実用化は不可能であると考えられる。さらに、ヒト抗体はヒトの体内に取り込まれたときにリウマチ因子と反応しやすく、補体を活性化する等の性質を持つことから、炎症などの副作用を引き起こす可能性があり、これらの要因もヒト抗体の実用化を困難にしている。それに対してIgYはすでに大量調製法が確立しており、産業的にも実用化できる状態にあり(八田ら、Japanese Journal of Dairy Food Science、41、217−221、1992)、リウマチ因子との反応性はなく、補体を活性化しないことから副作用の心配もない。さらに、発明のようにキラヤサポニンと抗体を併用した魚の感染症に対する相乗的な予防効果を見出した例も見られない。したがって、本発明の餌料組成分物はこれまで課題とされていた問題の解決方法の一つになりうると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のサポニン類としては種々の植物に含まれるサポニンの精製品またはサポニンを含有する植物の粗抽出物である。好ましくは水産用餌料に添加して利用するため、大量に供給可能なサポニン類の使用が望ましく、この目的に適するサポニン類としてキラヤサポニン、ビートサポニン、大豆サポニン、ユッカサポニン、杜仲茶サポニン、茶サポニンなどがあげられる。好ましくはキラヤサポニンである。その使用形態は液体、粉体、スラリーのいずれでもよい。また、本発明のIgYは各種病原体を鶏に免疫した後に産卵された卵の卵黄から分離されるもので、精製品あるいはIgYを含む卵黄である。その使用形態は液体、粉体、スラリーのいずれでもよい。
本発明のサポニン類の有効量は、キラヤサポニン(商品名:キラヤニンC−100、部分加水分解サポニンとして約10%、丸善製薬(株)製)では、水産動物に対して2日に1回5mg/体重kgから50mg/体重kgであり、IgY(IgY含量約100%、太陽化学(株)製)の有効量は2日に1回50mg/体重kg以上である。また、サポニンとIgYの混合比は1:20から20:1である。好ましくは1:10から1:1である。サポニンとIgYともに混合比が1:20より少なくなっても20:1より大きくなっても期待される相乗効果は得られない。
本発明の餌料用組成物は水産動物の感染症を予防および治療するために、上述の有効量となるように酵母粉末、澱粉分解物、ビタミン粉末、魚粉、魚油等の水産用餌料素材と混合できる。
【0007】
本発明の餌料用組成物の製造方法は、例えば有効成分が液体の場合には澱粉分解物などの粉末原料に吸着させ、他の餌料用粉体原料とブレンダーを用いて混合する方法が挙げられる。また、有効成分が粉体の場合にはそれらと他の餌料原料と混合することにより製造すればよい。また、混合時間等は特に限定されない。他の製造法としては、有効成分をフィードオイルや液糖等の液体素材に乳化混合する方法が挙げられる。この場合、サポニンの優れた乳化作用を好ましく利用することができる。乳化機としてはホモミキサー、コロイドミル、ラインミキサー等が挙げられるが、特に限定はされない。乳化時間、乳化温度等の製造条件については特に限定されず、乳化状態になるような条件を適宜選択すればよい。
以下実施例、試験例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
【0008】
【実施例】
実施例1
IgYの調製は八田ら(特公平5−42901)の方法で行った。すなわち、Enterococcus seriolicidaホルマリン死菌108 細胞をメン鶏の足筋肉に注射した。初回免疫の後、1週間間隔で3回免疫を繰り返した。その後の追加免疫は2ヵ月に1度行った。凝集抗体価の上昇した卵黄を回収し、スプレードライを行って得られた卵黄粉末をIgYとして用いた。(卵黄1.5倍希釈液として、凝集抗体価256、他の病原体についても同様)また、後述の試験例で用いるIgYは、実施例で調製したIgYをλ−カラギナン処理し、DEAE−Sepharoseを用いたイオン交換クロマトグラフィーを行なって精製した。
キラヤサポニン(商品名:キラヤニンCー100、部分加水分解サポニンとして約10%、丸善製薬(株)製)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、ブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicidaに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例2
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、ブリの類結節症の原因菌Pasteurella piscicida に対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例3
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、タイのイリドウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例4
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、ウナギのパラコロ病の原因菌Edwardsiella tardaに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
【0009】
実施例5
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、ウナギのエラ病の原因ウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例6
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、クルマエビのビブリオ病の原因菌Vibrio sp.に対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例7
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、クルマエビのバキュロウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例8
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、シマアジの神経壊死症の原因ウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
【0010】
実施例9
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、サケおよびマスの伝染性膵臓壊死症の原因ウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例10
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kg、70%ソルビトール96kgをホモミキサーを用いて均質化した後、サケおよびマスの伝染性造血器壊死症の原因ウイルスに対するIgY2kgを添加し、冷却しながらホモミキサーで混合して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例11
キラヤサポニン(前記と同様のものを使用)2kgとブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicidaに対するIgY2kgを混合し、これらを澱粉分解物(商品名:パインデックス,松谷化学工業(株)製)10kgに吸着させた後に、ビール乾燥酵母86kgを混合して粉末化して、キラヤサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例12
ビートサポニン2kgとブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicidaに対するIgY2kgを混合し、これらを澱粉分解物10kgに吸着させた後に、ビール乾燥酵母86kgを混合して粉末化して、ビートサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
【0011】
実施例13
大豆サポニン2kgとブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicidaに対するIgY2kgを混合し、これらを澱粉分解物10kgに吸着させた後に、ビール乾燥酵母86kgを混合して粉末化して、大豆サポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例14
ユッカサポニン2kgとブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicidaに対するIgY2kgを混合し、これらを澱粉分解物10kgに吸着させた後に、ビール乾燥酵母86kgを混合して粉末化して、ユッカサポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
実施例15
杜仲茶サポニン2kgとブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicida に対するIgY2kgを混合し、これらを澱粉分解物10kgに吸着させた後に、ビール乾燥酵母86kgを混合して粉末化して、杜仲茶サポニンとIgYを含有する餌料用組成物100kgを調製した。
【0012】
試験例1
ブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicida に対するIgYの腸管からの取り込み試験をブリを用いて行った。
本IgYとキラヤサポニン(部分加水分解サポニンとして約80%)を混合した餌料を経口投与し、魚の血しょう中へのIgYの取り込みを検討した。IgYおよびキラヤサポニンをリン酸緩衝食塩水に溶解させた。そして、体重50から80gのブリにIgYは50mg/体重kg、キラヤサポニンは 0.5、5、50、500 mg/体重kgとなるように各投与量で5尾ずつゾンデを用いて強制経口投与した。投与から3時間後に魚を取り上げ、ヘパリン処理したシリンジを用いて心臓穿刺法によって血液を得た。採取した血液を遠心し、血しょうを回収した。回収した血しょう中から抗ニワトリIgGウサギIgGおよびペルオキシダーゼ標識抗ニワトリIgGウサギIgGを用いた酵素抗体法によってIgYを定量した。その結果は表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
表1の結果より、キラヤサポニンは5〜50mg/体重kgの投与量でIgYの腸管からの取り込みを増加させることが明らかになった。
キラヤサポニンと併用する最適なIgY量を検討した。実験魚には先ほどと同様の50から80gの魚を用い、IgYは10、20、50、100、200、500mg/体重kgとなるように、キラヤサポニンは50mg/体重kgとなるように(リン酸緩衝食塩水,pH7.2)に溶解させて、ゾンデを用いて経口投与した。さらに、前述と同様に血しょうを採取し、IgY量を測定した。その結果は図1に示した。
図1の結果より、IgYの取り込みは10から200mg/体重kgまで増加し、それ以上では横ばいになった。
キラヤサポニンとIgYを併用して経口投与した魚の血しょう中でのIgYの消長を検討した。キラヤ皮抽出物は50mg/体重kg、IgYは50mg/体重kgとなるようにPBSに溶解させて、ゾンデを用いて強制経口投与した。さらに、前述と同様に血しょうを採取し、IgY量を測定した。その結果は図2に示した。図2の結果より、IgYは血しょう中には15分後から検出され、1から3時間後に最も取り込まれ、48時間後には検出されなくなった。
試験例2
キラヤサポニンとIgYを併用して経口投与したブリの腸球菌症に対する感染予防効果を試験した。
キラヤサポニンは5mg/体重kgとなるようにPBSに溶解させて、感染の48時間前にゾンデを用いて強制経口投与した。この試験でキラヤサポニンの投与量を5mg/体重kgとしたのは、キラヤサポニンはこの投与量でブリの細胞性免疫機能を24から96時間にわたって高めるためである。さらに、キラヤサポニン5mg/体重kgとIgY50mg/体重kgをそれぞれPBSに溶解させて、感染の3時間前にゾンデを用いて強制経口投与した。これらの投与の後にEnterococcus seriolicidaの生菌1.5 X 10 5 CFU/mlを魚の腹腔内に注射した。さらに感染後10日間魚を観察して生残率を調べた。その結果は図3に示した。
図3の結果より、キラヤサポニンとIgYの混合物を経口投与したものは生残率60%であったのに対して、キラヤサポニン、IgY、PBSをそれぞれ経口投与した魚の生残率は10%、20%、0%であった。
【0015】
本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下の通りである。
(1)サポニン類と特異的鶏卵抗体を有効成分とする餌料用組成物。
(2)特異的鶏卵抗体がブリの腸球菌症の原因菌に対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(3)特異的鶏卵抗体がブリの類結節症の原因菌に対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(4)特異的鶏卵抗体がタイのイリドウイルス症の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(5)特異的鶏卵抗体がウナギのパラコロ病の原因菌に対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(6)特異的鶏卵抗体がウナギのエラ病の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(7)特異的鶏卵抗体がクルマエビのビブリオ病の原因菌に対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(8)特異的鶏卵抗体がクルマエビのバキュロウイルス症の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(9)特異的鶏卵抗体がシマアジのウイルス性神経壊死症の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(10)特異的鶏卵抗体がサケおよびマスの伝染性膵臓壊死症の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(11)特異的鶏卵抗体がサケおよびマスの伝染性造血器壊死症の原因ウイルスに対して特異的である前記(1)記載の餌料用組成物。
(12)サポニン類がキラヤサポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
(13)サポニン類がビートサポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
(14)サポニン類が大豆サポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
(15)サポニン類がユッカサポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
(16)サポニン類が杜仲茶サポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
(17)サポニン類が茶サポニンである前記(1)〜(11)記載の餌料用組成物。
【0016】
【発明の効果】
本発明の餌料用組成物は魚類や甲殻類などの水産動物の疾病に予防および治療効果を有する。しかも、本発明品の有効成分が食品または餌料として用いられているサポニン類および特異的鶏卵抗体であることから、安全性は極めて高い。また、サポニン類と特異的鶏卵抗体を併用することによって、特異的鶏卵抗体単独、サポニン類単独の使用に比べて疾病の予防および治療効果が相乗的に高くなり、産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】キラヤサポニンと併用したときのIgYの最適な投与量を示した図である。
【図2】IgYとキラヤサポニンを併用した魚の血しょう中のIgYの消長を示した図である。
【図3】IgYとキラヤサポニンを併用した魚の腸球菌症に対する予防効果を示した図である。
Claims (3)
- サポニンと水産動物感染症原因菌に対する特異的鶏卵抗体を含有することを特徴とする餌料用組成物。
- サポニンと、ブリの腸球菌症の原因菌Enterococcus seriolicida、ブリの類結節症の原因菌Pasteurella piscicida、タイのイリドウイルス、ウナギのパラコロ病の原因菌Edwardsiella tarda、ウナギのエラ病の原因ウイルス、クルマエビのビブリオ病の原因菌Vibrio sp.、クルマエビのバキュウロウイルス、シマアジのウイルス性神経壊死症の原因ウイルス、サケおよびマスの伝染性膵臓壊死症の原因ウイルス、サケおよびマスの伝染性造血器壊死症の原因ウイルスからなる群より選ばれる少なくとも1種の水産動物感染症菌に対する特異的鶏卵抗体を含有することを特徴とする餌料用組成物。
- 請求項1または2記載の餌料用組成物を含有することを特徴とする餌料。
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