JP3599995B2 - 回転照射治療装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、粒子線治療に用いられる回転構造体を備えた回転照射治療装置(回転ガントリー)の駆動及び制動構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、放射線を患部に照射して悪性腫よう組織等を破壊する治療方法においては、放射線源を患部を中心に回転させながら照射する方法が採られている。ここで、陽子線等による粒子線治療の場合は、放射線源が粒子加速器となり、この場合、粒子加速器は極めて大型なものであり、患部を中心として放射線源を回転させることは困難である。
【0003】
そこで、粒子線を回転フレームの回転中心方向に入射し偏向電磁石によって一旦外方向に偏向した後、さらに回転中心軸上の患部方向に曲げて照射を行うようにした回転照射治療装置が提供されている。図17は従来の回転照射治療装置を示す全体構成図、図18は図17の回転照射治療装置の回転フレームの回転軸方向から見た部分構成図、図19は従来の回転照射治療装置を示す鳥瞰図である。
【0004】
図において、1はトラス構造である回転フレームであり、この回転フレーム1には回転の重心不釣合を補正するためカウンタバランス2が取り付けられている。回転フレーム1のビーム入射方向の上流側および下流側には回転リング3が設けられ、この回転リング3は回転フレーム1と固着されている。支持装置4は、回転リング3を介して回転照射治療装置全体(支持装置4自体を除く)の重量を支持および駆動する役割を果し、単一もしくは複数の駆動ローラー4Aおよび複数の支持ローラー4Bから構成され、各々の回転リング3の外周下面に配置されている。駆動ローラー4Aは、回転照射治療装置の重量を支持するとともに、支持面と回転リング3の外周面間の摩擦力によって回転リング3を介して回転照射治療装置全体に駆動力を与える。その個数は回転照射治療装置の重量や駆動源の容量等に依存する。支持ローラー4Bは、支持装置4自体をのぞく回転照射治療装置全体の重量を支持するものであり、回転リング3の回転に追従して自由回転する。
【0005】
前記支持装置4の支持面は回転リング3の外周面と接触しており、回転中心の精度の良し悪しは、支持装置4の支持面の回転対称性の精度と回転照射治療装置全体の位置の基準面となる回転リング3の外周面の回転対称性の精度によって大きく左右される。
【0006】
駆動装置(モーター等)5は、駆動ローラー4Aに連結され回転駆動又は回転制動を行う。真空ダクト6は、図示しない粒子加速器で加速された荷電粒子を患部に照射させるため導く通路であり、偏向電磁石7および8は前記粒子線を所定の角度に偏向させる役割を果す。ビーム照射装置9は、前記粒子線の照射域を治療に適した形状に整えたり、エネルギーを変えたりして患部に照射するものである。コーンフレーム10は、その内部で電磁石等を、外部でケーブル等を支持するためのものであり、真空ダクト6、偏向電磁石7及び8、ビーム照射装置9、コーンフレーム10は前記回転フレーム1と一体で回転するようになっている。なお、真空ダクト6は粒子加速器(図示せず)から射出された粒子線が通る回転照射治療装置外の真空ダクト(図示せず)と回転ジョイント等で接続されており、回転照射治療装置の回転軸回りに回転可能である。11は治療を受ける患者を横たえるためのベッド構造体であり、患者の患部が回転照射治療装置の回転中心軸上に位置するように配設される。12は外部から回転フレーム1の内部に挿入された梁であり、ベッド構造体11は梁12に固定されている。13は回転フレーム1内に確保された空間であり、この中で照射が行われる。
【0007】
次に、従来の回転照射治療装置の動作について説明する。いま、駆動装置5により駆動ローラー4Aを回動させると、駆動ローラー4Aと回転リング3の接触面間の摩擦力を介して駆動力が伝達され、回転フレーム1を含めた回転照射治療装置全体が照射に最適な角度まで回転する。このとき、真空ダクト6、偏向電磁石7及び8、ビーム照射装置9、コーンフレーム10も回転フレーム1と一体で回転する。そして装置の角度を固定した後、粒子加速器(図示せず)から射出された粒子線がビーム輸送機器(図示せず)を通して真空ダクト6に入射される。真空ダクト6に入射された粒子線は偏向電磁石7及び8を経て、最終的に入射方向に対して直角の方向に偏向させられ、ビーム照射装置9に入射され成形されて、ベッド構造体11上の患者の患部に照射される。
【0008】
装置回転の制動時は、内蔵されたブレーキにより駆動装置5が減速・停止し、その制動力が駆動ローラー4Aに伝えられる。そして、駆動ローラー4Aから駆動ローラー4Aと回転リング3の接触面間の摩擦力を介して回転リング3に制動力が伝達され、回転照射治療装置全体の回転が停止する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の回転照射治療装置の回転の駆動と制動は、駆動ローラー4Aと回転リング3との接触面間の摩擦力を利用するものであった。しかし、偏向電磁石7,8の大きさ及び重量が大であり、その重量によって回転フレーム1が歪むことによって、ビーム位置の精度が落ちないようにするため、回転フレーム1を構成する部材の剛性を高め、また回転フレーム1自体も偏向電磁石の大きさに合わせ大きくする必要がある。
【0010】
そして、部材の剛性をあげ、構造を大きくした結果、当然装置は大重量、大径となる。そうすると、装置の大重量および回転半径が大径による慣性力のため、駆動ローラー4Aと回転リング3の外周面の間にすべりが発生し、駆動と制動が不安定になり、リング外周面あるいは駆動ローラー4Aに摩耗等の損傷が発生し、かつ駆動面と回転中心位置の精度を定める基準面が同一であることから、長期間にわたる高精度な回転中心位置の維持が困難であるという問題点があり、そのために頻繁に回転リング3や駆動ローラー4Aのメンテナンスや交換をする必要があった。
【0011】
この発明は、前記のような問題点を解消するためになされたものであり、長期間安定した回転中心位置精度を持つ回転照射治療装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転中心軸に沿って入射される粒子線を一旦外方向に湾曲させた後所定治療空間に導く偏向装置を備え、前記偏向装置及び前記治療空間を含む回転構造体が前記回転中心軸の回りに回転可能な回転照射治療装置において、前記回転構造体の重量を支える支持ローラに係合し前記回転中心位置の精度を司る回転基準面と、上記支持ローラとは係合せず前記回転構造体に回転又は制動を伝達する回転駆動面又は制動面とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、回転構造体に固着された回転リングと、この回転リングと係合し回転照射治療装置の重量を支え回転リングの回転にあわせ自由回転する支持ローラーと、前記回転リングの支持ローラーと係合する面とは異なる面に係合して駆動力又は制動力を伝達する駆動ローラーと、前記駆動ローラーに連結された駆動装置を備えたものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、回転構造体に固着された回転リングと、この回転リングと係合し回転照射治療装置の重量を支え回転リングの回転にあわせ自由回転する支持ローラーと、前記回転リングとは別個に前記回転構造体に固着された回転駆動リングと、前記回転駆動リングに係合して駆動力又は制動力を伝達する駆動ローラーと、前記駆動ローラーに連結された駆動装置を備えたものである。
【0015】
請求項4記載の発明は、支持ローラーは回転リングの外周面に係合し、駆動ローラーは回転リング又は回転駆動リングの側面と係合する。
【0016】
請求項5記載の発明は、支持ローラーは回転リングの外周面に係合し、駆動ローラーは回転リング又は前記回転駆動リングの内周面と係合する。
【0017】
請求項6記載の発明は、支持ローラーは回転リングの内周面に係合し、駆動ローラーは回転リング又は回転駆動リングの外周面と係合するものである。
【0018】
請求項7記載の発明は、前記回転リング又は前記回転駆動リングと、前記駆動ローラーとの係合は、歯車を介して行われるものである。
【0019】
請求項8記載の発明は、回転リングは回転構造体の治療空間を挟んで粒子線の上流側と下流側とに配置したことを特徴とする。
【0020】
請求項9記載の発明は、回転構造体に固着された回転リングと、この回転リングと係合し回転照射治療装置の重量を支え回転リングの回転にあわせ自由回転する支持ローラーと、前記回転構造体の回転リングとは別の箇所に設けた例えば溝のような回転受動部と、この回転受動部分に係合して駆動力又は制動力を伝達する例えばベルト、チェーン等を有する駆動装置を備えたものである。
【0021】
請求項10記載の発明は、回転構造体に固着された回転リングと、この回転リングと係合し回転照射治療装置の重量を支え回転リングの回転にあわせ自由回転する支持ローラーと、前記回転構造体に設けられた駆動装置を備え、前記駆動装置の回転能動部と係合する回転受動部が建屋側に設けられている。
【0022】
請求項11記載の発明は、回転構造体側の駆動装置の回転能動部と、建屋側の回転受動部との係合は、歯車を介して行われる。
【0023】
請求項12記載の発明は、回転構造体に固定されたブレーキディスクと、このブレーキディスクに制動力を与えるブレーキ装置を備えたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の回転照射治療装置を示す全体構成図、図2は図1の回転照射治療装置の回転フレームの回転軸方向から見た部分構成図である。
【0025】
図において、1はトラス構造である回転フレームであり、この回転フレーム1には回転の重心不釣合を補正するためカウンタバランス2が取り付けられている。回転フレーム1のビーム入射方向の上流側および下流側には回転リング3が設けられ、この回転リング3は回転フレーム1に固着されている。4Aは駆動ローラーであり、回転リング3上の側面(図1では回転照射治療装置の回転軸に垂直な面)に係合して駆動力を及ぼす。この駆動ローラー4Aは、回転リング3の側面の片側もしくは裏表両面(図1の場合は裏表両面)を駆動係合面とし、1面あたりの駆動ローラー4Aの数は単一もしくは任意の複数の場合があり、回転照射治療装置の重量や駆動源の容量等に依存する。支持ローラー4Bは、回転照射治療装置全体の重量を支持するものであり、回転リング3の外周面と係合して回転に追従して自由回転する。
【0026】
駆動装置(モーター等)5は、駆動ローラー4Aに連結され回転駆動又は回転制動を行う。真空ダクト6は、図示しない粒子加速器で加速された荷電粒子を患部に照射させるため導く通路であり、偏向電磁石7および8は前記粒子線を所定の角度に偏向させる役割を果す。ビーム照射装置9は、前記粒子線の照射域を治療に適した形状に整えたり、エネルギーを変えたりして患部に照射するものである。コーンフレーム10は、その内部で電磁石等を、外部でケーブル等を支持するためのものであり、真空ダクト6、偏向電磁石7及び8、ビーム照射装置9、コーンフレーム10は前記回転フレーム1と一体で回転するようになっている。なお、真空ダクト6は粒子加速器(図示せず)から射出された粒子線が通る回転照射治療装置外の真空ダクト(図示せず)と回転ジョイント等で接続されており、回転照射治療装置の回転軸回りに回転可能である。11は治療を受ける患者を横たえるためのベッド構造体であり、患者の患部が回転照射治療装置の回転中心軸上に位置するように配設される。12は外部から回転フレーム1の内部に挿入された梁であり、ベッド構造体11は梁12に固定されている。13は回転フレーム1内に確保された空間であり、この中で照射が行われる。
【0027】
次に、実施の形態1の回転照射治療装置の動作について説明する。まず図1において、回転照射治療装置の系全体が停止した状態にある。今いずれかひとつの駆動装置5から駆動ローラー4Aに回転駆動が与えられる。駆動ローラー4Aが複数の場合、同期速度制御にて複数の駆動ローラー4Aは同一の回転速度にコントロールされる。そして、駆動ローラー4Aから駆動ローラー4Aの駆動面と回転リング3上の側面の接触面間の摩擦力を介して回転力が伝達され回転リング3及び回転照射治療装置が回転する。回転照射治療装置全体の重量は回転リング3の、回転中心位置の精度を司る基準面である外周面を介して支持ローラー4Bによって保持される。支持ローラー4Bは駆動力を伝達していないため、回転リング3に追従して自由回転し、接触面間のすべりは発生しない。また、図1に示すように回転リング3の側面を駆動ローラー4Aで表裏両面から挟み込む構造にした場合、回転軸方向の位置決めを前記の構造で兼ねることができる。
【0028】
次に、回転照射治療装置の制動について説明する。制動時には内蔵されたブレーキにより駆動装置5が減速・停止し、その制動力が駆動ローラー4Aに伝えられる。駆動ローラー4Aから駆動ローラー4Aと回転リング3の接触面間の摩擦力を介して制動力が伝達され、回転フレーム1の回転が停止する。このときも回転照射治療装置の重量は回転リング3の外周面を介して支持ローラー4Bによって保持される。支持ローラー4Bは制動力を伝達していないため、回転リング3に追従して自由回転し、接触面間のすべりは発生しない。
【0029】
なお、図1においては、駆動ローラー4Aを回転リング3上の回転軸に対して垂直な面に係合して駆動力を及ぼすようにしたが、図3に示すように駆動ローラー4Aを回転リング3の傾斜する側面に係合して駆動力を及ぼすようにしてもよい。
【0030】
実施の形態2.
前記実施の形態1では、回転照射治療装置の治療空間を挟んで上流側もしくは下流側どちらか一方の回転リング3を駆動ローラー4Aで駆動する場合について述べたが、図4に示すように、駆動ローラー4Aを回転フレーム1の上流側、下流側それぞれの回転リング3上の側面の一方もしくは両面に接触させ、同期速度制御させてこの面を介して駆動力および制動力を伝達するようにする。その結果、前記実施の形態1と同様の効果を奏する他、回転フレーム1の回転軸回りのねじりを減少させることができる。
【0031】
実施の形態3.
実施の形態3では、図5に示すように、回転リング3の側面の片側もしくは裏表両面に歯を刻んだ回転歯車14と駆動ローラー4Aに歯車を刻んだ駆動歯車15を設け、両者をかみ合わせるように構成した。
【0032】
実施の形態3では、回転歯車14と駆動歯車15により駆動力および制動力を回転照射治療装置全体に伝えるようにしたので、駆動面と回転中心位置の精度を司る基準面を分離できるとともに、駆動面での滑りを皆無にでき、安定した回転制御を施すことができる。
【0033】
実施の形態4.
実施の形態4では、図6に示すように、回転リング3とは別に回転フレーム1の任意の箇所に回転駆動リング16を設け、駆動ローラー4Aの係合面と回転駆動リング16の回転軸に平行な面との間の摩擦力により、駆動力および制動力を伝達するように構成した。
【0034】
実施の形態4によれば、回転リング3の基準面には駆動による損傷を全く与えず、長期間高精度な回転照射治療装置を維持できる。また回転駆動リング16は駆動および制動専用であるから、高い加工精度、材料的な高強度を要求されず、安価に作成することができ、損傷した場合の交換も容易である。
【0035】
なお、図6では、回転照射治療装置の回転軸に平行な面を駆動面とする場合について説明したが、回転照射治療装置の回転軸に垂直な面若しくは傾斜した面を駆動面としてもよく、前記と同様の効果を奏する。
【0036】
実施の形態5.
実施の形態4では、回転リング3とは別に回転フレーム1の任意の箇所に回転駆動リング16を設け、駆動ローラー4Aと回転駆動リング16との間の摩擦力により、駆動力および制動力を伝達する場合について述べたが、図7に示すように、回転駆動リング16の回転フレーム1の回転軸に平行な面の片側もしくは裏表両面に歯を刻んだ回転駆動歯車17と駆動ローラー4Aに歯車を刻んだ駆動歯車15を設け、相互の歯のかみ合いにより、駆動力および制動力を伝達するようにしても良い。これによれば、実施の形態4の特性を生かしつつ、駆動面での滑りを皆無にでき、安定した回転制御を施すことができる。
【0037】
なお、前記実施の形態では回転駆動歯車17において回転軸に平行な面を駆動面とする場合について説明したが、回転軸に垂直な面又は傾斜面を駆動面としてもよく、前記と同様の効果を奏する。
【0038】
実施の形態6.
前記実施の形態4〜5では、回転リング3とは別に設けた回転駆動リング16又は回転駆動歯車17により駆動と制動を行う場合について述べたが、実施の形態6では、図8に示すように、回転照射治療装置の回転軸回りに配置され、回転フレーム1に固定されたブレーキディスク18と該ブレーキディスク18を挟むブレーキパッド19を設け、該ブレーキパッド19をブレーキパッド押付装置20によりブレーキディスク18に押し付け制動するように構成する。
【0039】
実施の形態6によれば、駆動装置5および駆動ローラー4Aの配置を従来と同様にしたまま、別個に設けたブレーキディスク18と該ブレーキディスク18を挟むブレーキパッド19により制動することができる。ブレーキディスク18は制動専用であるため、回転駆動リング16等で駆動も兼ねる場合と比べて材料選択や加工精度の制限が少なくなり、安価に製造できるとともに、損傷した場合の交換が容易となる効果がある。
【0040】
実施の形態7.
前記実施の形態1〜2では、駆動ローラー4Aを回転リング3の側面(回転軸に垂直な面又は傾斜した面)に接触させ、この面を駆動力及び制動力の伝達面とする場合について説明したが、実施の形態7では、回転リング3の内周面に駆動ローラー4Aを接触させて駆動力及び制動力を伝達するようにしても良い。
【0041】
図9は実施の形態7による回転照射治療装置を示す全体構成図、図10は実施の形態7の駆動および制動構造を回転体の回転軸方向から見た部分図である。図において、回転リング3の内周面に駆動力及び制動力伝達用の内周面3dを設け、この内周面3dに駆動ローラー4Aを接触させ、相互の面の摩擦力によって駆動力及び制動力を伝達するようにする。なお、係合する相互の面は、回転軸に対して平行な面であっても、所定角度傾斜した面であっても良い。
【0042】
以上のように実施の形態7によれば、従来の配置を大幅に変更すること無く、長期間の回転中心位置の高精度を達成できる。
【0043】
実施の形態8.
前記実施の形態7では回転リング3の内周面に駆動ローラー4Aを接触させ、相互の面の摩擦力によって駆動力及び制動力を伝達するようにした場合について述べたが、図11に示すように、回転リング3の内周面3dに歯を刻んだ回転歯車14と駆動ローラー4Aに歯車を刻んだ駆動歯車15を設け、伝達するようにしても良い。この実施の形態8によれば、実施の形態4の特性を生かしつつ、駆動面での滑りを皆無にでき、安定した回転制御を施すことができる。
【0044】
実施の形態9.
実施の形態1から8では、回転リング3等の回転軸回りに設置したリング状構造物と駆動ローラー4Aの組み合わせにより、回転基準面を介さずに回転フレーム1を駆動及び制動する場合について述べたが、実施の形態9では、回転フレームの回転構造体の一部に溝等を設け、外部よりベルト、チェーン等により駆動するようにしても良い。
【0045】
図12は実施の形態9による回転照射治療装置の全体構成図、図13は駆動および制動構造を回転体の回転軸方向から見た断面図である。図において、コーンフレーム10に溝21を設ける。そして、図12の断面図に示すようにコーンフレーム10の溝21にベルト22を掛け、ベルト22を駆動装置23で駆動することにより回転フレーム1を駆動及び制動する。
【0046】
実施の形態9によれば、部品の交換が容易になる。なお本実施の形態では、溝21をコーンフレーム10に設けたが、溝21は回転フレーム1に新たな回転リングを設けそこに溝を設置してもよく、前記実施の形態と同様の効果を奏する。また溝とベルトの組み合わせは歯車とチェーンの組み合わせ等でもよい。
【0047】
実施の形態10.
前記実施の形態1から9では回転フレーム1外に設置した駆動装置によって回転フレームに駆動力および制動力を与える場合について述べたが、図14に示すように、回転フレーム1内に固定した駆動装置5から駆動ローラー4Aに駆動力および制動力を与え、駆動ローラー4Aと回転フレーム1外の建屋と一体化した固定駆動リング24との間の摩擦力により、駆動力および制動力を伝達するようにしても良い。
【0048】
実施の形態10によれば、回転フレーム1に回転駆動リング16を取り付けた場合より駆動力の伝達を受けるリングの固定が確実になり、安定した回転制御が可能となる。
【0049】
実施の形態11.
前記実施の形態10では、回転フレーム1内に固定した駆動装置から駆動ローラー4Aに駆動力および制動力を与え、駆動ローラー4Aと回転フレーム1外の建屋と一体化した固定駆動リング24との間の摩擦力により、駆動力および制動力を伝達するようにした場合について述べたが、図15に示すように、固定駆動リング24に歯を刻んだ固定駆動歯車25と駆動ローラー4Aに歯車を刻んだ駆動歯車15を設け、伝達するようにしても良い。この構造によれば、実施の形態10の特性を生かしつつ、駆動面での滑りを皆無にでき、さらに安定した回転制御を施すことができる。
【0050】
実施の形態12.
前記実施の形態1〜11では、回転照射治療装置の重量を支持ローラー4Bにより回転リングの外周面を支える形式で支持していたが、図16に示すように、建屋の床等に配置した支持棒26の先に支持ローラー4Bを設置し、この支持ローラー4Bで回転リング3の内周面を基準面として支持するようにしても良い。
【0051】
実施の形態12によれば、従来と同様、回転リング3の外周面を駆動する駆動方式のままで、回転基準面と駆動面を分離することができ、大幅な配置変更無しで長期間の回転中心位置の高精度を達成できる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、回転照射治療装置において、回転構造体の重量を支える支持ローラに係合し回転中心位置の精度を司る回転基準面と、上記支持ローラとは係合せず前記回転構造体に駆動力又は制動力が伝達される駆動面とを有する構成としたので、長期間に渡って損傷の少ない回転中心位置の基準面が保たれ、回転中心位置が長期間高精度に維持でき、機器損傷による調整作業の低減、メンテナンスの簡略化に伴うコスト低減が達成される。
【0053】
特に、請求項2の発明によれば、支持ローラーは駆動力又は制動力を伝達していないため、回転リングに追従して自由回転し接触面間でのすべりは発生しない。
【0054】
また、請求項3の発明によれば、駆動力を回転構造体に与えるために、回転リングとは別に回転駆動リングを設けたので、回転中心位置の精度を司る基準面には駆動による損傷を全く与えず、長期間高精度な回転照射治療装置を達成でき、また回転駆動リングは駆動及び制動専用であるから、高加工精度、高強度を要求されず、安価に作成することができる。
【0055】
また、請求項7、11の発明によれば、歯のかみ合いにより駆動力を伝達することにより、駆動面の滑りをなくし、安定した回転制御を施すことができる。
【0056】
また、請求項8の発明によれば、回転構造体の回転軸回りのねじりを減少させることができる。
【0057】
また、請求項9の発明によれば、駆動力伝達をベルト等にしたことにより、部品の交換が容易にでき、製作コストと部品交換コストが安価となる。
【0058】
また、請求項10の発明によれば、回転構造体に回転駆動リングを取り付けた場合より駆動力の伝達を受けるリング等の固定が確実になり、安定した回転制御が可能となる。
【0059】
また、請求項12の発明によれば、回転構造体に固定されたブレーキディスクをブレーキパッド等で挟むことにより制動するようにしたので、駆動装置および駆動ローラーの配置を従来と同様にしたまま、制動することができる。またブレーキディスクは制動専用であるため、回転駆動リング等で駆動も兼ねる場合と比べて材料選択や加工精度の制限が少なくなり、安価に製造できるとともに、損傷した場合の交換が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1の回転フレームの回転軸方向から見た部分図である。
【図3】この発明の実施の形態1の他の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図6】この発明の実施の形態4の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図7】この発明の実施の形態5の回転照射治療装置示す全体構成図である。
【図8】この発明の実施の形態6の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図9】この発明の実施の形態7の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図10】この発明の実施の形態7の回転照射治療装置の回転軸方向から見た部分図である。
【図11】この発明の実施の形態8の回転照射治療装置を示す部分構成斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態9の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図13】この発明の実施の形態9の回転照射治療装置の回転軸方向から見た断面図である。
【図14】この発明の実施の形態10の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図15】この発明の実施の形態11の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図16】この発明の実施の形態12の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図17】従来の回転照射治療装置を示す全体構成図である。
【図18】従来の回転照射治療装置の回転照射治療装置の回転軸方向から見た部分図である。
【図19】従来の回転照射治療装置を示す鳥瞰図である。
【符号の説明】
1 回転フレーム、2 カウンタバランス、3 回転リング、3d 内周面、4 支持装置、4A 駆動ローラー、4B 支持ローラー、5 駆動装置、6 真空ダクト、7 偏向電磁石、8 偏向電磁石、9 ビーム照射装置、10 コーンフレーム、11 ベッド構造体、12 梁、13 空間、14 回転歯車、15 駆動歯車、16 回転駆動リング、17 回転駆動歯車、18 ブレーキディスク、19 ブレーキパッド、20 ブレーキパッド押付装置、21 溝、22 ベルト、23 駆動装置、24 固定駆動リング、25 固定駆動歯車、26 支持棒。

Claims (1)

  1. 回転中心軸に沿って入射される粒子線を一旦外方向に湾曲させた後所定治療空間に導く偏向装置を備え、前記偏向装置及び前記治療空間を含む回転構造体が前記回転中心軸の回りに回転可能な回転照射治療装置において、
    前記回転構造体の重量を支える支持ローラに係合し前記回転中心位置の精度を司る回転基準面と、上記支持ローラとは係合せず前記回転構造体に回転又は制動を伝達する回転駆動面又は制動面とを有することを特徴とする回転照射治療装置。
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