JP3599822B2 - 無停止型コンピュータ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ICチップ・LSIパッケージ等の発熱体を備えた基板、ハードディスク、及び電源等を備えたコンピュータの冷却構造に係わり、特に、冷却能力を向上することによって半永久的な継続運転を可能とする無停止型コンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、この種のコンピュータの構造としては、CPU、PS(パワーサプライ:電源)、HDD(ハードディスクドライブ)、IO(インプット及びアウトプット)等の論理系ユニットと、冷却ファン等を備えた冷却系ユニットとが挿抜可能に匡体内に配置されており、論理系ユニットの前・後に冷却系ユニットを設け冷却風を導くように構成されている。また中には、論理系ユニットの少なくとも一部が二重に設けられているものもある。このようなユニット冷却構造に係わる公知技術として、例えば、以下のものがある。
▲1▼特開平4−14896号公報
この公知技術は、匡体ラック内に配設された各ユニットの温度上昇に対応して、吸気吸入口から導入される外気の導入量を調整する外気導入制御手段を設けることにより、効率良く冷却風を導入し空冷効果を向上させるものである。
【0003】
▲2▼特開昭62−51298号公報
この公知技術は、通風路内に吸気・排気を仕切る仕切り板を設け、この仕切り板をペルチェ素子で構成し、その発熱面・吸熱面が排気・吸気と接するようにすることにより、冷却能力の向上を図るものである。
【0004】
▲3▼特開平2−187984号公報
この公知技術は、ユニットタイプの磁気ディスクにおいて、ユニット正面の吸込口から吸い込み、背面の排気口から吐き出す構造とし、ドライブユニットの前面・後面に対向するキャビネット部分に吸気口・排気口を設けないようにすることにより、騒音の低下を図るものである。
【0005】
▲4▼特開平3−239397号公報
この公知技術は、キャビネット正面に吸気口を、底面に排気口を設けることにより、冷却性能を劣化させることなく、キャビネットの背面を壁に密着させて設置でき、かつキャビネット上面に物が置けるようにするものである。
【0006】
▲5▼特開平2−76299号公報
この公知技術は、ユニット内パッケージの冷却方法として、PCBラックに垂直に配設した複数個のPCBの両端にPCBガイドレールと空気口とを設け、空気口の排気側に熱感知の常閉型シャッタを設けることにより、PCBを効果的に冷却するものである。
【0007】
▲6▼特開平5−267874号公報
この公知技術は、高性能コンピュータにおいて、基板と独立に設けたチャンバの一面に冷却ファンを他面に冷却用のスリット孔を設けることにより、スリット孔からの冷却風によるチップの冷却を向上させるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公知技術には以下の課題が存在する。
(1)冷却ファン異常発生時等のためのシステム構造
上記公知技術▲1▼〜▲6▼はいずれも、一部の冷却ファンに異常(故障等)が発生した場合について特に配慮されておらず、よって異常時には冷却風が不足してコンピュータ温度が上昇し、ついには継続運転が不可能となって放熱のため停止させなくてはならなくなる可能性が生じていた。一部の冷却ファンをメンテナンスのために停止させる時も同様であった。
また、異常発生時やメンテナンス時に冷却ファンを交換する場合も、一旦電源をOFFにしなければならないことから、コンピュータを停止させなくてはならなかった。
【0009】
(2)匡体内の空冷効果向上のための流れ構造
上記公知技術▲1▼においては、匡体底部の吸気口の他にユニット個数に対応した複数個の外気導入手段を各ユニット近傍に設けることで、全ユニットに低温で新鮮な外気を供給するようにしているが、下部吸気口から導入される冷却風及び各外気導入手段からの冷却風の向きがすべて同方向(下から上向き)であるので冷却風同士の干渉が生じ、空冷向上効果が不十分であった。
また公知技術▲2▼においては、匡体底部に設けた1つの大吸気口から冷却風を上昇させて匡体中央部の排気口から排出する冷却風流れに関し、匡体内部から床面への発火物落下を防止するために、床面上又は大吸気口にハニカム等を設ける必要があるので、圧力損失が増大していた。そしてこれを克服しようとすると、ファンを大出力とする必要が生じ、騒音の増大を招いていた。
さらに公知技術▲4▼においては、上方のユニットほど吸気口より遠くなって冷却流が高温となることや、構造上上方ほど風量不足となることから、空冷効果が悪くなっていた。
【0010】
(3)ユニット内の空冷向上・均一化のための流れ構造
磁気ディスクユニットに関する上記公知技術▲3▼の構成を各ユニットに適用した場合においては、流路が入り組む分圧力損失が大きくなるので、冷却ファンを高圧にする必要が生じていた。
またPCBユニットに関する上記公知技術▲5▼の構成を各ユニットに適用した場合においては、空きスペースへの冷却風をなくし全ての冷却風を有効に使用し、ユニット内実装物の搭載枚数・台数による発熱体の温度のばらつきを防止できる。しかしながら、冷却風全体の量は調整されないことから、全ての冷却風がシャッタが開き状態である電子部品設置スペースに集中し、このスペースが冷却過剰となる可能性があった。そしてこのような冷却過剰状態がたびたび生じると、トータル的な製品寿命が短くなる可能性があった。
さらに上記公知技術▲6▼の構成は、ユニット内の一部分、例えばCPUユニット内のCPUパッケージに専用ファンを設けるものであり、CPUパッケージの冷却向上や均一化を図ることはできても、ユニット全体の冷却向上・均一化等には配慮されていなかった。またこの専用ファンは動的機器であることから故障する可能性があり、この場合の対策について配慮されていなかった。
【0011】
本発明の第1の目的は、少なくとも一部が二重に設けられいる論理系ユニットと、各論理系ユニットの前・後に設けられた冷却系ユニットとが、匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、一部の冷却ファンに異常が発生しても停止の必要なく継続運転可能な構成を提供することである。
【0012】
本発明の第2の目的は、少なくとも一部が二重に設けられいる論理系ユニットと、各論理系ユニットの前・後に設けられた冷却系ユニットとが、匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、電源をOFFにすることなく一部の冷却ファンを交換することができる構成を提供することである。
【0013】
本発明の第3の目的は、少なくとも一部が二重に設けられいる論理系ユニットと、各論理系ユニットの前・後に設けられた冷却系ユニットとが、匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、圧力損失の増大やファンの大出力化の必要を生じることなく、匡体内における十分な空冷効果の向上を得ることができる構成を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明によれば、演算を行うCPUユニットを少なくとも1つ備えた第1の論理系ユニット部、データの読み込み・書き込みを行うハードディスクユニットを少なくとも1つ備えた第2の論理系ユニット部、及びデータのインプット・アウトプットを制御するIOユニットを少なくとも1つ備えた第3の論理系ユニット部を含む少なくとも3つの論理系ユニット部を有する論理系ユニット群と;少なくとも1つの冷却ファンユニットを備え、各論理系ユニット部の上流側及び下流側の少なくとも一方に設けられて各論理系ユニット部に対する冷却をそれぞれ行う冷却ファンユニット部を複数個有する冷却系ユニット群とが備えられ;前記少なくとも3つの論理系ユニット部のうち少なくとも1つは2個のユニットが設けられて二重化されており、前記論理系ユニット群及び前記冷却系ユニット群に属するすべてのユニットは匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部に属するユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多く、前記第1の論理系ユニット部の冷却を行う第1の冷却ファンユニット部及び前記第2の論理系ユニット部の冷却を行う第2の冷却ファンユニット部を含んでおり、かつ前記第1の冷却ファンユニット部は前記第1の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第1の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記第2の冷却ファンユニット部は前記第2の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第2の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記冷却系ユニット群の冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットのうち、少なくとも2つのユニットは、形状・寸法・出力がすべて同一であって互いに配置位置を交換可能であるように構成されていることを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
また上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明によれば、演算を行うCPUユニットを少なくとも1つ備えた第1の論理系ユニット部、データの読み込み・書き込みを行うハードディスクユニットを少なくとも1つ備えた第2の論理系ユニット部、及びデータのインプット・アウトプットを制御するIOユニットを少なくとも1つ備えた第3の論理系ユニット部を含む少なくとも3つの論理系ユニット部を有する論理系ユニット群と;少なくとも1つの冷却ファンユニットを備え、各論理系ユニット部の上流側及び下流側の少なくとも一方に設けられて各論理系ユニット部に対する冷却をそれぞれ行う冷却ファンユニット部を複数個有する冷却系ユニット群とが備えられ;前記少なくとも3つの論理系ユニット部のうち少なくとも1つは2個のユニットが設けられて二重化されており、前記論理系ユニット群及び前記冷却系ユニット群に属するすべてのユニットは匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部に属するユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多く、前記第1の論理系ユニット部の冷却を行う第1の冷却ファンユニット部及び前記第2の論理系ユニット部の冷却を行う第2の冷却ファンユニット部を含んでおり、かつ前記第1の冷却ファンユニット部は前記第1の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第1の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記第2の冷却ファンユニット部は前記第2の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第2の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、その冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットが、活線挿抜可能な構造となっていることを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0016】
好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部に属するユニットの個数をN+1個、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数をN個、その冷却対象である論理系ユニット部全体の冷却に必要な冷却風量を100%とするとき、前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部に属するN+1個の冷却ファンユニットのそれぞれの出力Wは、W≧100/N[%]となっていることを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0017】
また、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、冷却ファンユニットに異常が発生したことを検出する第1の検出手段と、その検出手段からの検出結果に基づき、異常が発生した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を制御する第1の制御手段とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0018】
さらに、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、冷却ファンユニットに停止を指示する停止指示手段と、この停止指示に応じて停止した冷却ファンユニットを検出する第2の検出手段と、停止した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を制御する第2の制御手段とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0021】
また、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、前記活線挿抜可能な構造となっている冷却ファンユニットのそれぞれは、該冷却ファンユニットへの通常時の給電を行う第1の給電回路と、この第1の給電回路と別に設けられた第2の給電回路と、該冷却ファンユニットの前記匡体への挿入時に前記第2の給電回路を開いて突入電流を少しずつ流すとともに、該突入電流をほぼ流し終えた後に前記第2の給電回路を閉じ前記第1の給電回路を開いて定常的な給電を行う電源受電回路とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0023】
また、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、各冷却ファンユニット部に属するいずれか1つの冷却ファンが抜かれたときにその収納されていた位置を密閉して冷却流の漏れを防止する漏れ防止手段をそれぞれ有することを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0025】
また、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、前記冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部の外周部を構成するとともに冷却ファンユニットの個数と同数に区分されて冷却ファンを収納する枠体をさらに有し、前記漏れ防止手段は、前記枠体に設けられ、冷却ファンユニットの挿抜方向に伸縮自在のじゃばらであることを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0026】
さらに、上記第1及び第3の目的を達成するために、好ましくは、前記無停止型コンピュータにおいて、前記筐体の正面における匡体高さ方向中央近傍で互いに上・下に分けて設けられた上側の第1の吸気口及び下側の第2の吸気口と;前記匡体の上面正面側、底面、上面背面側にそれぞれ設けられた第1の排気口、第2の排気口及び第3の排気口とをさらに有し;かつ、前記匡体内正面側における前記第1の吸気口の下方でなく前記第1の排気口の下方に位置する第1の領域、前記匡体内正面側における前記第2の吸気口の上方でなく前記第2の排気口の上方に位置する第2の領域、及び前記匡体内背面側における前記第3の排気口の下方に位置し仕切壁によって下端近傍以外を前記第1及び第2の領域と仕切られた第3の領域には、少なくとも1つの論理系ユニット部及びこの1つの論理系ユニット部を冷却する冷却ファンユニット部がそれぞれ配置されていることを特徴とする無停止型コンピュータが提供される。
【0037】
【作用】
以上のように構成した本発明においては、冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、冷却ファンユニット部に属するユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多くなっていることにより、例えばN+1個の冷却ファンユニットでN個の論理系ユニットを冷却している冷却ファンユニット部の場合に、冷却対象であるN個の論理系ユニットの冷却に必要な全体の冷却風量を100%として、1個の冷却ファンユニットの出力が100/N[%]以上となるように設定しておけば、N+1個のうち1個の冷却ファンユニットの異常発生時・メンテナンスのための停止時でも、残りのN個の冷却ファンユニットからの冷却風でN個の論理系ユニットに必要な100%風量を確保することができる。さらに、冷却系ユニット群の冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットのうち、少なくとも2つのユニットは、形状・寸法・出力がすべて同一であって互いに配置位置を交換可能であるように構成されていることにより、配置位置のローテーションを行って、特定の冷却ファンユニットに負荷が集中するのを防止して同一時間あたりの冷却ファンへの負荷が同等とすることができるので、冷却ファンの寿命を最大限に向上できる。また各冷却ファンユニットにおける負荷を変化させることができるので、冷却ファンの故障率の低下を図ることができる。さらに、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、第1の論理系ユニット部の冷却を行う第1の冷却ファンユニット部及び第2の論理系ユニット部の冷却を行う第2の冷却ファンユニット部を含んでおり、かつ第1の冷却ファンユニット部は第1の論理系ユニット部の下流側に設けられて第1の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、第2の冷却ファンユニット部は第2の論理系ユニット部の下流側に設けられて第2の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引する。ここで、一般に、冷却ファンユニット部を論理系ユニット部の上流側に設けられるいわゆるプッシュ型冷却とした場合、ある1つの冷却ファンユニットの異常発生時やメンテナンス時に交換のために匡体から抜いたとき、その抜けた部分が軽負荷領域となって他の冷却ファンユニットからの冷却風の回り込み・循環等が生じ、結果とし冷却風量の低下や不均一冷却が生じる場合がある。そこで、論理系ユニット群の中での特に重要性が高いCPU・ハードディスクのユニット部については、下流側に冷却ファンユニット部を設けるいわゆるプル型冷却とすることで冷却風量低下防止・均一冷却を特に確実に行うことができる。
また、本発明においては、冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、その冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットが、活線挿抜可能な構造、例えば、冷却ファンユニットへの通常時の給電を行う第1の給電回路と、この第1の給電回路と別に設けられた第2の給電回路と、冷却ファンユニットの匡体への挿入時に第2の給電回路を開いて突入電流を少しずつ流すとともに、突入電流をほぼ流し終えた後に第2の給電回路を閉じ第1の給電回路を開いて定常的な給電を行う電源受電回路とを有することにより、仮に1つの冷却ファンユニットの異常発生時やメンテナンス時に、電源をOFFにすることなく、他の冷却ファンユニットの運転を継続したまま、その冷却ファンユニットを交換することができる。
【0038】
また、第1の検出手段で冷却ファンユニットに異常が発生したことを検出し、その検出手段からの検出結果に基づき、第1の制御手段で異常が発生した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を制御することにより、例えば、N+1個の冷却ファンユニットでN個の論理系ユニットを冷却している冷却ファンユニット部の場合に、冷却対象であるN個の論理系ユニットの冷却に必要な全体の冷却風量を100%として、通常回転数において1個の冷却ファンユニットの出力が余裕能力のない約100/N+1[%]と設定してあったとしても、N+1個のうち1個の冷却ファンユニットに異常が発生した場合に残りのN個の冷却ファンユニットの回転数を(N+1)/N倍に増加させることで、冷却風でN個の論理系ユニットに必要な100%風量を確保することができる。すなわちこの場合は、第1の制御手段のない場合に比し、冷却ファンユニットの初期設定冷却能力を小さくすることができ、例えば定格出力の小さなファンを用いることができる。
また例えば、通常回転数において1個の冷却ファンユニットの出力が余裕能力のある100/N[%]以上に設定してあったとしても、正常な冷却ファンユニットの回転数を必要に応じて上げ、冷却風量を増加させることが可能となるので、論理系ユニットへの必要冷却能力に対して余裕を持つことができ、第1の制御手段がない場合に比しさらに確実に冷却能力を維持できる。
【0039】
さらに、停止手段で冷却ファンユニットに停止を指示し、この停止指示に応じて停止した冷却ファンユニットを第2の検出手段で検出し、停止した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を第2の制御手段で制御することにより、例えば、N+1個の冷却ファンユニットでN個の論理系ユニットを冷却している冷却ファンユニット部の場合に、冷却対象であるN個の論理系ユニットの冷却に必要な全体の冷却風量を100%として、通常回転数において1個の冷却ファンユニットの出力が余裕能力のない約100/N+1[%]と設定してあったとしても、N+1個のうち1個の冷却ファンユニットをメンテナンスのために停止させた場合に残りのN個の冷却ファンユニットの回転数を(N+1)/N倍に増加させることで、冷却風でN個の論理系ユニットに必要な100%風量を確保することができる。すなわちこの場合は、第2の制御手段のない場合に比し、冷却ファンユニットの初期設定冷却能力を小さくすることができ、例えば定格出力の小さなファンを用いることができる。
また例えば、通常回転数において1個の冷却ファンユニットの出力が余裕能力のある100/N[%]以上に設定してあったとしても、正常な冷却ファンユニットの回転数を必要に応じて上げ、冷却風量を増加させることが可能となるので、論理系ユニットへの必要冷却能力に対して余裕を持つことができ、第2の制御手段がない場合に比しさらに確実に冷却能力を維持できる。
【0043】
また、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、各冷却ファンユニット部に属するいずれか1つの冷却ファンが抜かれたときにその収納されていた位置を密閉して冷却流の漏れを防止する漏れ防止手段、例えば、冷却ファンユニットの個数と同数に区分されて冷却ファンを収納する枠体に設けられ、冷却ファンユニットの収納時及び挿抜時には枠体に密着して回避するよう構成されたガイド板や、冷却ファンユニットの挿抜方向に伸縮自在のじゃばらを設けることにより、冷却ファンユニットの交換時に匡体から抜いたときに冷却風が漏れることを防止でき、冷却風が無駄になるのを防止して有効利用を図ることができる。
【0044】
さらに、筐体の正面における匡体高さ方向中央近傍に上側の第1の吸気口及び下側の第2の吸気口を互いに上・下に分けて設け;匡体の上面正面側、底面、上面背面側にそれぞれ第1の排気口、第2の排気口及び第3の排気口を設け;かつ、匡体内正面側における第1の吸気口の下方でなく第1の排気口の下方に位置する第1の領域、匡体内正面側における第2の吸気口の上方でなく第2の排気口の上方に位置する第2の領域、及び匡体内背面側における第3の排気口の下方に位置し仕切壁によって下端近傍以外を第1及び第2の領域と仕切られた第3の領域に、少なくとも1つの論理系ユニット部及びこの1つの論理系ユニット部を冷却する冷却ファンユニット部をそれぞれ配置することにより、第1の吸気口から吸い込まれた冷却風は、匡体内正面側上方の第1の領域に配置された冷却ファンユニット及び論理系ユニットを上昇し、第1の排気口から排出される。一方第2の吸気口から吸い込まれた冷却風は、匡体内正面側下方の第2の領域に配置された冷却ファンユニット及び論理系ユニットを下降し、第2の排気口から排出される。したがって、上方の論理系ユニット及び下方の論理系ユニットともに、第1及び第2の吸気口から吸い込まれた直後の新鮮な冷却風が導かれ、また2つの冷却風は互いに上下方向に分配されて逆方向となっており干渉を起こすことがないので、十分な空冷効果を得ることができる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施例を図1〜図18により説明する。
図1は本実施例による無停止型コンピュータ100の実装構成を表す外装部(後述)を取り外した状態での斜視概念図、図2は外装部のうち左側面板を取り外した状態での側面図、図3は図2中II−II線でみた矢視正面図、図4は図2中III−III線でみた矢視背面図である。
【0056】
図1〜図2において、無停止型コンピュータ100は、主として演算を行うCPUユニット2a,2bと、1ユニット当たり6台のDC/DCコンバータ18が実装されているCPU用DC/DCユニット7a,7bと、1ユニット当たり6台のハードディスクドライブ(HDD)22と2台のDC/DCコンバータ18が実装され、データの読み書きを行うハードディスクドライブユニット3a,3bと、データのインプット・アウトプットを制御するIOユニット5a,5bと、拡張IOユニット(または回線ユニット)6a及び6bと、1ユニット当たり1台ずつのAC/DCコンバータ23及びバッテリー24が実装され、各ユニットに直流電力を供給するための交直流変換機能を備えた電源ユニット(パワーサプライ;PS)4a,4bと、これらのユニットから発生する熱をそれぞれ冷却する冷却ファンユニット92a〜c,93a〜c,95a,95b,96a,96bと、1個のメインパネル20、2個のサブパネル21、2台のDAT(デジタルオーディオテープレコーダ)19が実装された、キー操作を行うためのフロントパネル8a,8b、匡体1内において上端が天板14に下端が電源ユニット4a,4bに固定され匡体1内の正面側と背面側等を仕切る仕切板65等が、筐体1内に実装物として収納されている。そしてすべてのユニットが挿抜可能に匡体1内に収納されており、特に、冷却ファンユニット92a〜c,93a〜c,95a,95,96a,96bは活線挿抜可能となっている。なお、電源ユニット4a,4bのバッテリー24の長さは筐体1の背面付近まで長く伸びており(図4参照)、筐体1底部には発火物落下対策用の排気用の直径2mm程度のパンチングメタル(図示せず)が設けられている。。
【0057】
匡体1は、外装部(外形寸法は高さ1800mm、奥行き800mm、幅600mm程度)は、正面板26、背面板27、右側面板15、左側面板16、天板14、及び底板60からなる外装部に覆われており、また底部には移動のためのキャスタ13が4箇所取り付けられている。天板14内の正面側にはしゃ音用ガイド板12が取り付けられている。
また、正面板26及び背面板27は空洞部を備えた厚みのある構造となっており、正面板26においては、外側部分にある取り入れ口26a,26bを介して取り入れられた冷却風が空洞部内を通過して流れた後に内側部分にある導入口26a,26bから匡体1の吸入口10a,10b(後述)へと導かれ、背面板27においては、外側部分にある取り入れ口27を介して取り入れられた冷却風が空洞部内を通過して流れた後に内側部分にある導入口27から匡体1の吸入口10cへ(後述)と導かれる。
【0058】
冷却ファンユニット92a〜c,93a〜c,95a,95b,96a,96b以外の内蔵物、すなわちCPUユニット2及びハードディスクドライブユニット3等はすべて2ユニットずつ二重に実装されている。そして冷却ファンユニット92,93,95,96は上記内蔵物に対してそれぞれ3ユニット設けられている。但し、これに限られず、内蔵物のユニット構成より少なくとも1ユニット多くなっていれば足りる。
また、各冷却ファンユニット92a、92b、92cには冷却ファン17が1ないし2台実装されている。すなわち、CPUユニット2a,2bを冷却する冷却ファンユニット92a〜cと、ハードディスクドライブユニットユニット3a,3bを冷却する冷却ファンユニット93a〜cとでは2台実装され、IOユニット5a,5bを冷却する冷却ファンユニット95a〜cと、拡張IOユニット6a,6bを冷却する冷却ファンユニット96a〜cとでは1台実装されている。そして、冷却ファン17が2台実装されている冷却ファンユニット92a,92b,92c及び93a,93b,93cは互いに同一形状・同一寸法・同一出力となっており、同様に、冷却ファン17が1台実装されている冷却ファンユニット95a,95b,95c及び96a,96b,96cは互いに同一形状・同一寸法・同一出力となっている。
【0059】
筐体1の正面側中央には2つの吸気口10a,10bが設けられており、また筐体1の背面側中央付近にも1つの吸気口10cが設けられている。さらにフロントパネル8a,bの上には、吸気口10aからの冷却風を直径4mm程度の無数の小孔(=パンチングメタル)の導風口62aを介して導入した後さらにCPUユニット2a,2bへと導く導風ユニット61aが設けられ、フロントパネル8a,bの下には、吸気口10bからの冷却風をパンチングメタルの導風口62bを介して導入した後さらにハードディスクドライブユニット3a,3bへ導く導風ユニット61bが設けられている。そしてこの導風ユニット61b内には冷却風を導く導風板11が取り付けられている。なお、同様に導風ユニット61a内にも導風板を取り付けてもよい。
また、吸気口10a,10bにはそれぞれエアフィルター50が取り付けられており、これらエアフィルター50と導風ユニット61a,bの導風口62a,bとは所定距離だけ離れている。
【0060】
上記構成における匡体1内の冷却風の流れを以下に説明する。
正面板26の取り入れ口26aから流入した冷却風48aは、正面板26内部の空洞を介し導入口26aを通過した後、フロントパネル8a,8bの上部の吸気口10aのエアフィルター50を通って筐体1に入る。その後冷却風48aは、二重のCPUユニット2a,2b、二重のCPU用DC/DCユニット7a,7bを通過し、三重の冷却ファンユニット92a,92b,92cに入り、筐体1上部の排出口(図示せず)を介し天板14の取り出し口(図示せず)から外気に流出する。
【0061】
一方、正面板26の取り入れ口26bから流入した冷却風48bは、正面板26内部の空洞を介し導入口26bを通過した後、フロントパネル8a,8bの下部の吸気口10bのエアフィルター50を通って筐体1に入る。その後冷却風48bは、直列に二重に実装されたハードディスクドライブユニットユニット3a,3bを通過し、三重の冷却ファンユニット93a,93b,93cに入る。その後一部の冷却風48bは、二重化されたPSユニット4a,4bを通過し、筐体1底部の排出口(図示せず)を介し底板60の取り出し口(図示せず)から流出するが、その他の冷却風48bは筐体1底部から流出せず、仕切板65の下方から筐体1背面へと回り込んで背面側に実装された二重の拡張IOユニット6a,6bに流入し、上昇する。このとき、背面板27の取り入れ口27から流入した冷却風48cが、背面板27内部の空洞を介し導入口27を通過した後、吸気口10cのエアフィルター50を通って筐体1に入っており、これら冷却風48bと冷却風48cとは合流して冷却風48dとなり、筐体1背面中央付近に実装された三重の冷却ファンユニット95a,95b,95cに流入する。そして冷却風48dは、二重のIOユニット5a,5bを通過し、筐体1上部の排出口(図示せず)を介し天板14の取り出し口(図示せず)から外気に流出する。
【0062】
次に、CPUユニットの2a,2bの構造を説明する。
CPUユニット2aの縦断面を図5に示す。図5において、CPUユニット22は、コンピュータの心臓部で、計算処理を行うCPUパッケージ(PK)28と、データと計算結果を転送するオシュレータ(OSC)パッケージ29と、データを一定時間記憶するメモリパッケージ30と、板金から構成されパッケージを実装固定する外壁37a及び中間壁37bとで構成されている。なおこのとき、CPUパッケージ28、オシュレータパッケージ29、メモリパッケージ30は、両端位置が外壁37aや中間壁37bに固定されるかほぼ達しているので、中間壁37bとともに、外壁37a内部を所定数のブロックに区分する隔壁の役割を果たしている。
【0063】
CPUパッケージ28には、片面にCPU LSI32、両面にIC33が搭載されており、さらにCPU LSI32には放熱フィン31が搭載されている。OSCパッケージ29には比較的形状・発熱量の大きなIC35、比較的形状・発熱量の小さなIC36が両面に実装されている。なおIC33を両面に実装することによりデータの転送時間の短縮が図られている。
メモリパッケージ30には、形状・発熱量の同等なIC34が十数個搭載されたミドルパッケージ49が数段にわたって搭載されている。
そして、外壁37のうち冷却風48aと直角方向となる部分と隔壁37bとには、冷却風48aの供給のために多数のスリット孔38a及び38bがそれぞれ設けられている。このとき、その個数や開口面積は、各ブロック内に発熱体をフル搭載したとき(すなわち図5のような搭載状態のとき)における各ブロック内発熱量に対応する風量を供給するように配慮されている。
【0064】
IC33はCPU LSI32を囲むように実装されているため、CPU LSI32の下流側のIC33は通常の基板に平行に冷却風を流す方式では十分な冷却は非常に困難であると思われるが、本実施例では隔壁37bのスリット孔38bを比較的しぼっていることで、CPUパッケージ28及びOSCパッケージ29内に高速かつ有効な冷却風を供給することができるので、下流側のIC33にも十分な冷却を行っている。
【0065】
なお以上はCPUユニット2aを例にとって説明したが、CPUユニット2bもほぼ同様の構造である。
【0066】
さらに次に、ハードディスクドライブユニット3a,3bの構造を説明する。図6はハードディスクドライブユニット3a,3bの縦断面図である。図6において、ハードディスクドライブユニット3a,3bは上下に2段実装されており、それぞれ、データ記録用のハードディスクドライブユニット22が6台、ハードディスクドライブユニット電源供給用DC/DCコンバータ18が2台、板金で構成され内蔵物を固定するための外壁39で構成されている。なおこのとき、ハードディスクドライブユニット22は両端位置が外壁39に固定されているので、外壁39内部を所定数のブロックに区分する隔壁の役割を果たしている。
【0067】
外壁39のうち冷却風48bと直角方向となる部分には、ハードディスクドライブユニット22間の隙間及びDC/DCコンバータ18間の隙間と同一の大きさのスリット孔40が設けられており、これにより、ハードディスクドライブユニット22、DC/DCコンバータ18への冷却風48bは均一に分配され、温度分布も均一になっている。
【0068】
さらに次に、IOユニット5a,5bの構造を説明する。
図7はIOユニット5aの横断面図である。図7において、IOユニット5aは、13枚のIOパッケージ42と、IOパッケージ42への電源供給用の1枚のDC/DCコンバータ43と、板金からなりパッケージを固定する外壁41とから成り立っている。またIOパッケージ42には比較的形状の小さいIC44と、比較的形状の大きいIC45とが片面に実装されている。なおこのとき、IOパッケージ42は、両端位置が外壁41に固定されるので、外壁41内部を所定数のブロックに区分する隔壁の役割を果たしている。
【0069】
外壁41のうち冷却風48dと直角方向となる上流側部分には、冷却風48dの供給のための多数のスリット孔46が設けられている。このとき、その個数や開口面積は、発熱体をフル搭載したとき(すなわち図7のような搭載状態のとき)における各ブロック内発熱量に対応する風量を供給するように配慮されている。これらスリット孔46から流入してIOパッケージ42、DC/DCコンバータ43に沿って流れた冷却風48は外壁41の上部に有る排気口47から流出する。
【0070】
なお、以上はIOユニット5aを例にとって説明したが、IOユニット5bについても構造はほぼ同様である。
【0071】
次に、冷却ファンユニットの92a〜c,93a〜c,95a,95b,96a,96bの構造に関し、活線挿抜を可能とする機能について説明する。
図8は、冷却ファンユニット92aにおける活線挿抜機構部分の概念図である。図8に示すように、冷却ファンユニット92aにおいて、コネクタ111の受ピンはすべて等長であり、コネクタ111からケーブル112a,112b、さらにコネクタ124,125を介し、ユニット全体の制御を行う制御部82aに接続されている。
制御部82aには、電源受電回路121a,121bが設けられており、挿入時に通常動作時の本来の給電経路を開かず、別の回路で突入電流を少しずつ流し、ほぼ突入電流を流し終えた後に本来の給電回路を開いて制御部82a全体に給電する。このうち電源受電回路121aは、制御部82a全体を制御する制御回路123用で5V電圧に対応しており、電源受電回路121bは、図示しないファンのモータ用である。また制御回路123は、機能の1つとして、冷却ファンユニット92aが抜き取り可能である状態のときに、コネクタ126及びケーブル114を介し、抜き取り許可表示用LEDを点灯させる。またレバー113は、テコの原理で冷却ファンユニット92aをガイドレール131(後述)間にスライドして移動させるためのものである。
なお、活線挿抜のために、コネクタ111、テーブル112a,11b、レバー113、抜き取り許可表示用LED115等を一体化させてある。
【0072】
匡体1には、冷却ファンユニット92a〜cの間をそれぞれ接続するための3つのコネクタ132、コネクタ132を実装するプリント基板133、冷却ファンユニット92aをスムーズに搭載/挿抜するためのガイドレール131が設けられている。
ガイドレール131は溝構造となっており、この溝を冷却ファンユニット92aの突起部材116がスライドする構造となっている。プリント基板133にはコネクタ132のほかに、図示しない電源や、各冷却ファンユニット92a〜92cを関連づけて制御するプロセッサ105(後述する図3参照)等の制御回路が搭載される。
コネクタ132は、グランドピン132a、電源ピン132b、及び信号ピン132cを有し、ピン長がグランドピン132a、電源ピン132b、信号ピン132cの順に短くなっている。これにより、コネクタ132の接続時にこの順に接続される。
【0073】
以上は冷却ファンユニット92aについて説明したが、冷却ファンユニット92b,92cについても構造はほぼ同様であり、前述したようにこれら3つはともに関連づけて制御されている。すなわち、各冷却ファンユニット92a,92b,92cを制御する制御回路82a,82b,82cが、図9に示すように、プロセッサ5に共通バスで接続される。なおこのプロセッサ105は冷却ファンユニット92a〜c外に設けられ冷却ファンユニット92a〜cとはケーブルで接続されている構成でもよい。
【0074】
また以上は、CPUユニット2a,2bを冷却する冷却ファンユニット92a〜cについて説明したが、他の冷却ファンユニット93a〜c、95a及び95b、96a及び96bについても同様の構造・機能を備えている。
【0075】
さらに、冷却ファンユニットに限らず、他のユニット、すなわちCPUユニット2a,2bやハードディスクドライブユニット3a,3b等にもこのような構造を適用し活線挿抜構造としてもよい。
【0076】
次に、上記のような活線挿抜機能にもとづき、冷却ファンユニットを抜いた場合の冷却風の漏れ防止機能について、冷却ファンユニット92a〜cを例にとって図10(a)〜(d)により説明する。
図10(a)において、冷却ファンユニット92a〜cは、3つに区分され、図示右手前側の正面と、上面と、底面とが開口している外周枠体63に収納されている。冷却ファンユニット92a,92cではさまれた冷却ファンユニット92bを外周枠体63から抜いた場合(図10(b))、まず、冷却ファンユニット92bを抜いた部分の流路をふさぐように、風漏れ防止板51a,51bが倒れて来る(図10(c))。この場合、風漏れ防止板51a,51bは蝶つがい等で回転できるようになっている。そしてさらに、風漏れ防止板51a,51bには冷却風48aが図示手前に逃げ出すことを防止する風漏れ防止板51c,51dが蝶つがい等で回転できる様に設置されている。この風漏れ防止板51c,51dが冷却ファンユニット92a,92cではさまれた部分の手前側を覆うように起きあがる(図10(d))。なお通常時すなわち冷却ファンユニットが外周枠体63に収納されているときは、挿抜時と同様、外周枠体63に密着して回避している。
【0077】
なお、以上は冷却ファンユニット92a〜92cについて示したが、他の冷却ファンユニット93a〜c,95a,95b,96a,96bにおいてても同様の構造となっている。また、冷却ファンユニットに限られず、他のユニット、すなわちCPUユニット2a,2bやハードディスクドライブユニット3a,3b等をこのような構造としてもよい。
【0078】
また、以上のような冷却ファンユニットの1つが故障等により停止した場合においては、無停止型コンピュータ100に備えられた図示しない検出手段がこれを検出し、故障していない冷却ファンユニットの回転数を上昇させる動作を行う。これを冷却ファンユニット92a〜cを例に取って、図11により説明する。前述したように、冷却ファンユニット92a〜cは、主としてCPUユニット2a,2bを冷却するものである。このときに必要な冷却風量を100%とすると、冷却ファンユニット92a〜cはそれぞれ、定格電圧における通常回転数において100/3≒33%の風量を供給可能な性能を備えている。
【0079】
ここで、図11において、例えば冷却ファンユニット92aに異常が発生した(故障による停止等)場合には、個々の冷却ファンユニットの回転数を検知するアドレス番号に基づきどの実装位置のファンが停止したかを検出手段が把握し、この異常検出した冷却ファンと同じユニット部(すなわち92a〜c;93a〜c;95a,b;96a,bでそれぞれ1ユニット部を構成する)に属する正常な冷却ファンユニット92b,92c(=定格電圧にて稼動中)に信号を与え、正常な冷却ファンユニット92b,92cへの供給電圧を増加させる。これにより、冷却ファンユニット92b,92cのファン回転数を上昇させ、冷却に必要な冷却風量を確保する。
更に、異常が検出された冷却ファンユニット92aが正常なものに交換され、正常状態に戻ると、異常が検知された箇所のアドレスが形状な値に変わる。そして異常検出状態が解除され、交換された冷却ファンユニット92aが動作開始するとともに他の冷却ファンユニット92b,cの電圧が定格電圧に戻され、回転数はもとの回転数に減少し、正常動作状態に復帰する。
【0080】
なお、上記は冷却ファンユニット92aに異常が発生した場合を例にとって説明したが、冷却ファンユニット92b若しくは92cに異常が発生した場合も同様に他の冷却ファンユニットが回転数が増加される。また、他のユニット部、すなわち冷却ファンユニット93a〜c、冷却ファンユニット95a,b、冷却ファンユニット96a,bのうち1つに異常が発生した場合も同様に、同じユニット部に属する他の冷却ファンユニットの回転数が増加される。
また、上記は異常事態発生時についての制御を説明したが、これに限られず、例えば、メンテナンスのために、無停止型コンピュータ100に備えられた停止指示手段で1つの冷却ファンユニットを停止して取り替える場合にも適用できる。この場合、停止指示手段の指示で停止した冷却ファンユニットの停止状態を検出手段で検出してもよいし、あるいは停止指示自体を検出してもよい。
さらに、上記は、1つのユニット部(冷却ファンユニット92a〜c)で必要冷却性能(100%)ちょうどを備え、1つが故障したときに残りの冷却ファンユニットをパワーアップして対応するものであったが、最初から1つの故障に対応して大きめのパワーを設定しておいてもよい。すなわち、上記の例で言えば、冷却ファンユニット92a〜cのそれぞれは、定格出力の通常回転数においてそれぞれ50%ずつの冷却性能を備えていてもよい。この場合も、1つに異常が発生しても残りの2つの冷却ファンユニットで100%を確保できる。
【0081】
以上において、本実施例の無停止型コンピュータ100の作用効果を以下に説明する。
まず、冷却ファンユニット92a〜c(又は93a〜c;95a,b;96a,b)は、ユニットの個数が、その冷却対象であるユニットの個数よりも1個多くなっていることにより、例えば3個の冷却ファンユニット92a〜cで2個のCPUユニット2a,2bを冷却している場合において、1個の冷却ファンユニット92aに異常が発生した時でも、検出手段で冷却ファンユニットに異常が発生したことを検出し、これに基づき、残りの冷却ファンユニット92b,cの回転数を上昇させることにより、この冷却ファンユニット92b,cからの冷却風で必要な風量を確保することができる。
さらに、冷却ファンユニット92a〜c(又は93a〜c、95a,b、96a,b)は、形状・寸法・出力がすべて同一であって互いに配置位置を交換可能であるように構成されていることにより、配置位置のローテーションを行って、特定の冷却ファンユニットに負荷が集中するのを防止して同一時間あたりの冷却ファンへの負荷が同等とすることができるので、冷却ファンの寿命を最大限に向上できる。また各冷却ファンユニットにおける負荷を変化させることができるので、冷却ファンの故障率の低下を図ることができる。
また、すべての冷却ファンユニット92a〜c,93a〜c,95a,95,96a,96bが、冷却ファンユニットへの通常時の給電を行う回路と別に設けられた給電回路を備えており、電源受電回路121a,b等によって、冷却ファンユニットの匡体1への挿入時にその別の給電回路を開いて突入電流を少しずつ流すとともに、突入電流をほぼ流し終えた後に別の給電回路を閉じ通常時の給電回路を開いて定常的な給電を行う。すなわち、これらすべては活線挿抜可能な構造となっていることにより、仮に1つの冷却ファンユニットの異常発生時やメンテナンス時に、電源をOFFにすることなく、他の冷却ファンユニットの運転を継続したまま、その冷却ファンユニットを交換することができる。
さらに、冷却ファンユニット92a〜cはCPUユニット2a,2bの下流側に設けられてCPUユニット2a,2bを通過する冷却風を吸引し、冷却ファンユニット93a〜cはハードディスクドライブユニット3a,3bの下流側に設けられてハードディスクドライブユニット3a,3bを通過する冷却風を吸引する。ここで、一般に、冷却ファンユニット部を冷却対象の上流側に設けられるいわゆるプッシュ型冷却とした場合、ある1つの冷却ファンユニットの異常発生時やメンテナンス時に交換のために匡体1から抜いたとき、その抜けた部分が軽負荷領域となって他の冷却ファンユニットからの冷却風の回り込み・循環等が生じ、結果とし冷却風量の低下や不均一冷却が生じる場合がある。そこで、論理系ユニット群の中での特に重要性が高いCPUユニット2a,2bやハードディスクドライブユニット5a,5bについて、下流側に冷却ファンユニット部を設けるいわゆるプル型冷却とすることで冷却風量低下防止・均一冷却を特に確実に行うことができる。
また、冷却ファンユニット92a〜c(又は93a〜c;95a,b;96a,b)は、いずれか1つの冷却ファンが抜かれたときにその収納されていた位置を密閉して冷却流の漏れを防止する風漏れ防止板51a〜dが設けられることにより、冷却ファンユニットの交換時に匡体1から抜いたときに冷却風が漏れることを防止でき、冷却風が無駄になるのを防止して有効利用を図ることができる。
さらに、吸気口10aから吸い込まれた冷却風48aは、匡体1内正面側上方の冷却ファンユニット92a〜cやCPUユニット2a,b及びCPU用DC/DCユニット7a,7bを上昇し、匡体1上部の排気口から排出される。一方吸気口10bから吸い込まれた冷却風48bは、匡体1内正面側下方の冷却ファンユニット93a〜c及びハードディスクドライブユニット3a,b並びに電源ユニット4a,4bを下降し、匡体1下部の排気口から冷却風48bとして排出される。したがって、上方のCPUユニット2a,bやCPU用DC/DCユニット7a,7b、及び下方のハードディスクドライブユニット3a,bや電源ユニット4a,4bともに、吸気口10a,bから吸い込まれた直後の新鮮な冷却風48a,bが導かれ、また2つの冷却風48a,bは互いに上下方向に分配されて逆方向となっており干渉を起こすことがないので、十分な空冷効果を得ることができる。
このとき、吸気口10bから吸い込まれ下降した冷却風48bの一部48bは、仕切壁61の下方からバイパスされて匡体1内の背面側に流入する。そして背面側配置された拡張IOユニット6a,b、冷却ファンユニット95a,b、及びIOユニット5a,bを上昇し、匡体1の上部排気口から排出されることになる。したがって、下向きの冷却風をすべて匡体1底面の排気口から排出する従来に比しその排気口からの風量を少なくすることができるので、床面への落下物防止用のハニカム等が排気口近傍に設けられても圧力損失がほとんどなく、よってファンの大出力化の必要もない。また、CPUユニット2a,2bへの冷却風48aとハードディスクユニット3a,3bへの冷却風の経路を、吸気口から排気口まで完全に分離することができる。さらに、吸気口・排気口等が両サイドにないので、計算速度・処理能力を向上させるために、筐体1を増設する際に本装置の両サイドに配置することが可能であり、実装スペースの向上を図ることができる。
【0082】
さらに、吸気口10bからの冷却風48bの一部48bが背面側にバイパスされて上昇するのに、吸気口10cからの冷却風が合流して冷却風48dとなるので、背面側における空冷効果をさらに向上させることができる。
また、正面板26の取り入れ口26a,bから取り入れられた冷却風48a,bは正面板26の外側部分と内側部分との間の中空形状(空洞)を通った後、導入口26a,bを介し吸入口10a,bへと導かれる。また背面板27の取り入れ口27から取り入れられた冷却風48cは背面板27の外側部分と内側部分との間の中空形状(空洞)を通った後、導入口27を介し吸入口10cへと導かれる。よって冷却風48a,b,cの騒音がいずれも空洞で吸収されるので、コンピュータの低騒音化を図ることができる。
さらに、導風ユニット61a,bの正面側に、吸気口10a,bから略水平方向に所定距離をおいて導風口62a,bが設けられることにより、エアフィルター50がパンチングメタルから離れて設けられることとなるので、エアフィルター50を通過する冷却風48a,bの風速が減少し、その分エアフィルター50での圧力損失を低減することができる。
また、導風板11が導風ユニット61b内に設けられ、吸気口10bから略水平方向に吸い込まれた冷却風48bを下方へ誘導することにより、冷却風48bの向きを強制的に下方へ向けることができ、冷却風がハードディスクドライブユニットユニット3a,3bの正面側を流れるようになる。よって、ハードディスクドライブユニットユニット3a,3bの内蔵物のある筐体1表面側に冷却風を通すことができ、ハードディスクドライブユニット3a,3bにほぼ同等に冷却風48bを供給できるので、上下2段のハードディスクドライブユニットユニット3a,3bの温度分布を均一にすることができる。
【0083】
さらに、天板14の中空形状内の正面側にしゃ音用ガイド板12を設けることにより、吸気口10aから吸い込まれ上昇してきた冷却風48aによる音が正面側に漏れるのを遮断し、オペレータへの騒音を低減することができる。
また、天板14の高さはコンピュータが設置される床面から1800mm以上となるように構成されていることにより、書類等の物体を天板14上に置きにくくして、取り出し口を介した冷却風48dの排出が阻害されるのを防止することができる。さらに、匡体高さ中央付近(床面から900mm付近)に正面側から操作可能な操作用フロントパネル8a,8bとを設けることにより、すべてのオペレータに対してキー操作を容易にすることができる。
さらに、CPUユニット2a,2b(又はIOユニット5a,5b等)の外壁37a及び隔壁37bのうち、冷却風48aの流れ方向と略直角方向に設けられた部分には、複数個のスリット48aが開口されていることにより、ユニット内の各ブロックに配置されたパッケージ等に速度の速い冷却風を供給できるので、発熱体の熱伝達率を上昇させて発熱体の温度を効率よく減少することができる。よってユニット内全体の冷却向上を図ることができる。そしてこのとき、スリット48aが開口されるだけで流路が入り組むことがないので圧力損失が上昇することはなく、またスリット48aの開口位置及び大きさ等は、供給風量が各ブロック内に配置された発熱体の発熱量に対応するように配慮されるので、ブロック内部のパッケージ等の搭載状態に関係なく、ユニット内各所における冷却風供給量が常に一定となり、また均一冷却となる。よって、開閉シャッターを用いる場合のように一部の部品に冷却過剰が生じることがない。このことを図12〜図18により説明する。
【0084】
図12はCPUユニット2a,2bにおいて、CPUパッケージ28の搭載枚数が1枚(最小搭載枚数)となっている時の縦断面図であり、図13はメモリパッケージ30が1枚(最小搭載枚数)の時の縦断面図であり、図14はCPUパッケージ28、メモリパッケージ30ともに1枚の時の縦断面図である。このように、CPUパッケージ28やメモリパッケージ30の搭載枚数に関係なく、外壁37a及び隔壁37bのスリット孔38a,bのしぼりのみによって各ブロック内の風量が決定されるので、各ブロック内の風量を同一として均一温度とすることができる。
また同様に、図15はハードディスクドライブユニット3a,3bにおいて、下段のハードディスクドライブユニット3bのハードディスクドライブ22が1台(最小構成)の時の縦断面図であり、図16は上段のハードディスクドライブユニット3aのハードディスクドライブ22が1台(最小構成)の時の縦断面図であり、図17は上段・下段のハードディスクドライブユニット3a,3bがともにハードディスクドライブ22搭載枚数が1台(最小構成)の時の縦断面図である。このように、ハードディスクドライブ22の搭載枚数に関係なく、外壁39のスリット孔40のしぼりのみによって各ブロック内の風量が決定されるので、各ブロック内の風量を同一とし均一温度とすることができる。
さらに同様に、図18はIOユニット5aにおいて、IOパッケージ42が1枚(最小搭載)の時の断面図である。このように、IC44やIC45の搭載枚数に関係なく、外壁41のスリット孔46のしぼりのみによって各ブロック内の風量が決定されるので、各ブロック内の風量を同一として均一温度とすることができる。
【0085】
本発明の第2の実施例を図19〜図21により説明する。第1の実施例と同等の部材には同一の符号を付す。
本実施例による無停止型コンピュータ200が第1の実施例の無停止型コンピュータ100と異なる主要な点の1つは、CPUユニット2a,2bを冷却する冷却ファンユニット92a〜cがCPUユニット2a,2bより上流側に設けられるとともに、ハードディスクドライブユニット3a,3bを冷却する冷却ファンユニット93a〜cがハードディスクドライブユニット3a,3bより上流側に設けられており、どちらともいわゆるプッシュ型の冷却方式となっている。そして逆に、IOユニット5a,5bを冷却する冷却ファンユニット95a,b、及び拡張IOユニット6a,6bを冷却する冷却ファンユニット96a,bは、いわゆるプル型の冷却方式となっている。このような無停止型コンピュータ200の実装構成を表す外装部を取り外した状態での斜視概念図を図19に示す。
【0086】
また、無停止型コンピュータ200が第1の実施例の無停止型コンピュータ100と異なる主要な点のもう1つは、冷却ファンユニットを抜いた場合の冷却風の漏れ防止機能に係る構成である。これを図20及び図21により説明する。
図20(a)(b)は第1の実施例の図10(a)〜(d)に相当する図である。この図20において、冷却ファンユニット92a〜cは、3つに区分され、図示右手前側の正面と、上面と、底面とが開口している外周枠体63に収納されている。正常の実装時、外周枠体63内の奥部に挿入配置された伸縮じゃばら52a〜cが、冷却ファンユニット9a,9b,9cによって押圧されて奥部にたたまれており、冷却風の漏れを防止している。ここでたとえば、冷却ファンユニット92a,92cではさまれた冷却ファンユニット92bをメンテナンス等ために外周枠体63から抜いた場合、伸縮じゃばら52bが冷却ファンユニット92bを抜いた分だけ、冷却ファンユニット92bを抜いた側に伸びる。このようにすることにより、冷却ファンユニットを抜いた場合の風漏れをほとんどなくすことができる。このときの挙動を図20中A−A線断面でみた断面図を図21に示す。
【0087】
本実施例によっても、プル型冷却に関するものを除き、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0088】
なお、上記第1及び第2の実施例においては、各ユニットを冷却する冷却ファンユニットは、冷却対象のユニットの上流側か下流側のどちらか一方であったが、これに限られず、冷却ファンユニットを追加して上流側・下流側の両方に設けてもよく、この場合、実装物が構成するユニットの冷却を十分に行うことができる。また、冷却ファンユニットに備えられる冷却用のファンを、通常のファンより寿命が長い長寿命冷却ファンにすることにより、冷却ファンが故障するまでの時間が長くでき、コンピュータの無停止性が向上することができる。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、ユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多くなっているので、冷却ファンユニットの異常発生時・メンテナンスのための停止時でも、残りの冷却ファンユニットからの冷却風で論理系ユニットに必要な100%風量を確保することができる。したがって、コンピュータを停止させることなくそのまま継続して運転が可能である。また、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、その冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットが、活線挿抜可能な構造となっているので、仮に1つの冷却ファンユニットの異常発生時やメンテナンス時に、電源をOFFにすることなく、他の冷却ファンユニットの運転を継続したまま、その冷却ファンユニットを交換することができる。すなわち、冷却ファンユニット交換時にコンピュータを停止させる必要がない。さらに、第1の吸気口から吸い込まれた冷却風は、匡体内正面側略上方の第1の領域に配置された冷却ファンユニット及び論理系ユニットを上昇して第1の排気口から排出され、第2の吸気口から吸い込まれた冷却風は、匡体内正面側略下方の第2の領域に配置された冷却ファンユニット及び論理系ユニットを下降して第2の排気口から排出されるので、上方の論理系ユニット及び下方の論理系ユニットともに、十分な空冷効果を得ることができる。そして、第2の吸気口から吸い込まれ第2の領域を下降した冷却風の一部は、仕切壁の下方からバイパスされて第3の領域の下部に流入し、冷却ファンユニット及び論理系ユニットを上昇して第3の排気口から排出されるので、床面への落下物防止用のハニカム等が第2の排気口近傍に設けられても圧力損失がほとんどなく、よってファンの大出力化の必要もない。すなわち、圧力損失・ファンの大出力化の必要なく、十分な空冷効果を得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である実施例による無停止型コンピュータの実装構成を表す外装部を取り外した状態での斜視概念図である。
【図2】図1に示した無停止型コンピュータの外装部のうち左側面板を取り外した状態での側面図である。
【図3】図2中III−III線でみた矢視正面図である。
【図4】図2中IV−IV線でみた矢視背面図である。
【図5】図1に示したCPUユニットの縦断面である。
【図6】図1に示したハードディスクドライブユニットの縦断面である。
【図7】図1に示したIOユニットの縦断面である。
【図8】図1に示した冷却ファンユニットにおける活線挿抜機構部分の概念図である。
【図9】図8に示した制御回路どうしの接続を示す概念図である。
【図10】図1に示した冷却ファンユニットにおける冷却ファンユニットを抜いた場合の冷却風の漏れ防止機能を説明するための斜視図である。
【図11】冷却ファンユニットの1つが故障等により停止した場合における、無停止型コンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図12】図5に示したCPUユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図13】図5に示したCPUユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図14】図5に示したCPUユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図15】図6に示したハードディスクドライブユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図16】図6に示したハードディスクドライブユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図17】図6に示したハードディスクドライブユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図18】図7に示したIOユニットにおける作用効果を説明するための縦断面図である。
【図19】本発明の第2の実施例である実施例による無停止型コンピュータの実装構成を表す外装部を取り外した状態での斜視概念図である。
【図20】図19に示した冷却ファンユニットにおける冷却ファンユニットを抜いた場合の冷却風の漏れ防止機能を説明するための斜視図である。
【図21】図19に示した冷却ファンユニットにおける冷却ファンユニットを抜いた場合の冷却風の漏れ防止機能を説明するための側断面図である。
【符号の説明】
1 筐体
2,2a,2b CPUユニット
3a,b ハードディスクドライブユニットユニット
4a,b 電源ユニット
5a,b IOユニット
6a,b 拡張IOユニット
7a,b CPU用DC/DCユニット
8a,b フロントパネル
10a〜c 吸気口
11 導風板
12 しゃ音用ガイド板
13 キャスタ
14 天板
15 左側面板
16 右側面板
17 冷却ファン
18 DC/DCコンバータ
19 DAT
20 メインパネル
21 サブパネル
22 ハードディスクドライブ
23 AC/DCコンバータ
24 バッテリー
26 正面板
26a,b 導入口
26a,b 取り入れ口
27 背面板
27 導入口
27 取り入れ口
28 CPUパッケージ
29 OSCパッケージ
30 メモリパッケージ
31 放熱フィン
32 CPU LSI
33 IC
34 IC
35 IC
36 IC
37a 外壁
37b 隔壁
38a,b スリット孔
39 外壁
40 スリット孔
41 外壁
42 IOパッケージ
43 DC/DCコンバータ
44 IC
45 IC
46 スリット孔
47 排気口
48a,b,c,d 冷却風
48b,b 冷却風
49 ミドルパッケージ
50 エアフィルター
51a〜d 風漏れ防止板
52a〜c 伸縮じゃばら
65 仕切板
92a〜c 冷却ファンユニット
93a,b 冷却ファンユニット
95a,b 冷却ファンユニット
96a〜c 冷却ファンユニット
100 無停止型モータ
121a 電源受電回路
121b 電源受電回路
200 無停止型モータ

Claims (9)

  1. 演算を行うCPUユニットを少なくとも1つ備えた第1の論理系ユニット部、データの読み込み・書き込みを行うハードディスクユニットを少なくとも1つ備えた第2の論理系ユニット部、及びデータのインプット・アウトプットを制御するIOユニットを少なくとも1つ備えた第3の論理系ユニット部を含む少なくとも3つの論理系ユニット部を有する論理系ユニット群と;少なくとも1つの冷却ファンユニットを備え、各論理系ユニット部の上流側及び下流側の少なくとも一方に設けられて各論理系ユニット部に対する冷却をそれぞれ行う冷却ファンユニット部を複数個有する冷却系ユニット群とが備えられ;前記少なくとも3つの論理系ユニット部のうち少なくとも1つは2個のユニットが設けられて二重化されており、前記論理系ユニット群及び前記冷却系ユニット群に属するすべてのユニットは匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、
    前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部に属するユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多く、前記第1の論理系ユニット部の冷却を行う第1の冷却ファンユニット部及び前記第2の論理系ユニット部の冷却を行う第2の冷却ファンユニット部を含んでおり、かつ前記第1の冷却ファンユニット部は前記第1の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第1の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記第2の冷却ファンユニット部は前記第2の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第2の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、
    前記冷却系ユニット群の冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットのうち、少なくとも2つのユニットは、形状・寸法・出力がすべて同一であって互いに配置位置を交換可能であるように構成されていることを特徴とする無停止型コンピュータ。
  2. 演算を行うCPUユニットを少なくとも1つ備えた第1の論理系ユニット部、データの読み込み・書き込みを行うハードディスクユニットを少なくとも1つ備えた第2の論理系ユニット部、及びデータのインプット・アウトプットを制御するIOユニットを少なくとも1つ備えた第3の論理系ユニット部を含む少なくとも3つの論理系ユニット部を有する論理系ユニット群と;少なくとも1つの冷却ファンユニットを備え、各論理系ユニット部の上流側及び下流側の少なくとも一方に設けられて各論理系ユニット部に対する冷却をそれぞれ行う冷却ファンユニット部を複数個有する冷却系ユニット群とが備えられ;前記少なくとも3つの論理系ユニット部のうち少なくとも1つは2個のユニットが設けられて二重化されており、前記論理系ユニット群及び前記冷却系ユニット群に属するすべてのユニットは匡体内に挿抜可能に配置されている無停止型コンピュータにおいて、
    前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部に属するユニットの個数が、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数よりも1個多く、前記第1の論理系ユニット部の冷却を行う第1の冷却ファンユニット部及び前記第2の論理系ユニット部の冷却を行う第2の冷却ファンユニット部を含んでおり、かつ前記第1の冷却ファンユニット部は前記第1の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第1の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、前記第2の冷却ファンユニット部は前記第2の論理系ユニット部の下流側に設けられて該第2の論理系ユニットを通過する冷却風を吸引し、
    前記冷却系ユニット群の複数個の冷却ファンユニット部のうち、少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、その冷却ファンユニット部に備えられたすべての冷却ファンユニットが、活線挿抜可能な構造となっていることを特徴とする無停止型コンピュータ。
  3. 請求項1又は2記載の無停止型コンピュータにおいて、
    前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部に属するユニットの個数をN+1個、その冷却対象である論理系ユニット部に属するユニットの個数をN個、その冷却対象である論理系ユニット部全体の冷却に必要な冷却風量を100%とするとき、前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部に属するN+1個の冷却ファンユニットのそれぞれの出力Wは、
    W≧100/N[%]
    となっていることを特徴とする無停止型コンピュータ。
  4. 請求項1又は2記載の無停止型コンピュータにおいて、
    冷却ファンユニットに異常が発生したことを検出する第1の検出手段と、その検出手段からの検出結果に基づき、異常が発生した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を制御する第1の制御手段とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータ。
  5. 請求項1又は2記載の無停止型コンピュータにおいて、
    冷却ファンユニットに停止を指示する停止指示手段と、この停止指示に応じて停止した冷却ファンユニットを検出する第2の検出手段と、停止した冷却ファンユニットが属する冷却ファンユニット部の残りの冷却ファンユニットの回転数を制御する第2の制御手段とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータ。
  6. 請求項記載の無停止型コンピュータにおいて、
    前記活線挿抜可能な構造となっている冷却ファンユニットのそれぞれは、該冷却ファンユニットへの通常時の給電を行う第1の給電回路と、この第1の給電回路と別に設けられた第2の給電回路と、該冷却ファンユニットの前記匡体への挿入時に前記第2の給電回路を開いて突入電流を少しずつ流すとともに、該突入電流をほぼ流し終えた後に前記第2の給電回路を閉じ前記第1の給電回路を開いて定常的な給電を行う電源受電回路とをさらに有することを特徴とする無停止型コンピュータ。
  7. 請求項1又は2記載の無停止型コンピュータにおいて、
    前記少なくとも1つの冷却ファンユニット部は、各冷却ファンユニット部に属するいずれか1つの冷却ファンが抜かれたときにその収納されていた位置を密閉して冷却流の漏れを防止する漏れ防止手段をそれぞれ有することを特徴とする無停止型コンピュータ。
  8. 請求項記載の無停止型コンピュータにおいて、
    前記冷却ファンユニット部は、該冷却ファンユニット部の外周部を構成するとともに冷却ファンユニットの個数と同数に区分されて冷却ファンを収納する枠体をさらに有し、前記漏れ防止手段は、前記枠体に設けられ、冷却ファンユニットの挿抜方向に伸縮自在のじゃばらであることを特徴とする無停止型コンピュータ。
  9. 請求項1又は2記載の無停止型コンピュータにおいて、
    前記筐体の正面における匡体高さ方向中央近傍で互いに上・下に分けて設けられた上側の第1の吸気口及び下側の第2の吸気口と;前記匡体の上面正面側、底面、上面背面側にそれぞれ設けられた第1の排気口、第2の排気口及び第3の排気口とをさらに有し;かつ、前記匡体内正面側における前記第1の吸気口の下方でなく前記第1の排気口の下方に位置する第1の領域、前記匡体内正面側における前記第2の吸気口の上方でなく前記第2の排気口の上方に位置する第2の領域、及び前記匡体内背面側における前記第3の排気口の下方に位置し仕切壁によって下端近傍以外を前記第1及び第2の領域と仕切られた第3の領域には、少なくとも1つの論理系ユニット部及びこの1つの論理系ユニット部を冷却する冷却ファンユニット部がそれぞれ配置されていることを特徴とする無停止型コンピュータ。
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