JP3599175B2 - 端子金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子金具に関し、特にコネクタハウジングに係止可能なランスを一体に備えた端子金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
端子金具をコネクタハウジングに抜止係止する手段の一つとして、端子金具にランスを切り起こし形成して、コネクタハウジングのキャビティの壁面に形成された係止部と係合させるようにしたものがある。このような端子金具としては、例えば特開平5−242923号公報に開示されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなランスの先端縁は鋭い破断面となっているため、端子金具が抜け方向へ強く引っ張られるとランスの先端がキャビティの壁面に食い込んでしまうことがあった。特に、小型化の要請からキャビティ間の隔壁を薄く成形したようなコネクタハウジングの場合であると、ランスが壁面を貫通して、隣のキャビティの端子金具と短絡してしまうおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ランスの先端がコネクタハウジングの壁面に食い込むことを防止することの可能な端子金具を提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係る端子金具は、コネクタハウジングに対して弾性的に係止して端子金具自体を抜止めするランスが切り起こし形成された端子金具であって、前記ランスの先端部には、端縁部分を折り返して密着曲げした折り返し縁が形成されているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ランスには、この端子金具の抜け方向へ作用する外力に対して、前記ランスの先端が前記コネクタハウジングの壁面に食い込むことなく曲がり変形するように設定された易変形部が設けられているところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、ランスの先端部に折り返し縁を形成することで、従来のように端縁部分が鋭い破断面にならないため、端子金具が抜け方向へ引っ張られた際にランスがコネクタハウジングの壁面に食い込むことを防止できる。
【0007】
請求項2の発明によれば、端子金具が引っ張られたときに、ランスの先端がコネクタハウジングの壁面に食い込む前に易変形部が曲がり変形することで、ランスの食い込みをより確実に防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を雌側端子金具に適用した一実施形態について図1から図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、図1の右側を前側とし、図1に示す位置により上下を示す。
本実施形態の雌側端子金具20は、合成樹脂製のコネクタハウジング10に複数本装着されるものである。コネクタハウジング10には、図1に示すように、雌側端子金具20を個々に収容可能なキャビティ11が上下左右に複数個並んで形成されている。各キャビティ11の前端には、タブ挿入口12が小さく開口されており、ここから相手側コネクタハウジングに備えられた雄側端子金具のタブ部(図示しない)をキャビティ11内に挿入可能とされている。また、キャビティ11の後端には、端子挿入口13が開口しており、ここから雌側端子金具20をキャビティ11内に挿入できるようになっている。また、各キャビティ11の底壁14前端部には、ランス進入部15が凹設されており、ここには後述する雌側端子金具20のランス29が進入可能とされている。ランス進入部15の後側の壁面には、ランス29と係合可能な係止部16が形成されており、この係止部16はキャビティ11側が少し前端側へ張り出すような傾斜面となっている。
【0009】
一方、雌側端子金具20は、導電性の金属板をプレスにより切断後、折り曲げ加工して組み立てられている(図2から図4を参照)。雌側端子金具20は、前後に細長い形状をなしており、後部には電線Wの芯線をかしめ付けるワイヤバレル21と、電線Wの被覆をかしめ付けるインシュレーションバレル22とが前後に並んで設けられている。また、雌側端子金具20の前部には、雄側端子金具のタブ部を接続可能な接続部23が設けられている。
【0010】
接続部23は、全体として角筒状をなしており、その前端にはタブ部を挿入するためのタブ挿入口24が開口している。また、接続部23の内部には、タブ部に接続可能な弾性接触片25が設けられている。この弾性接触片25は、接続部23の底面前部に設けられた基部25Aから接続部23の後部側に延出する部分を天井面側へU字状に折り返して形成されており、その先端の変位部25Bは上下方向に弾性変位可能とされている。また、基部25Aには突起25Cが設けられており、この突起25Cと変位部25Bとの間にタブ部を挟み込むことで雌雄端子金具が電気的に接続されるようになっている。さらに、接続部23の上面には、斜め下前方へ向けて上下に弾性変位可能な支持片27が形成されている。この支持片27の先端は常に弾性接触片25の変位部25Bの上面に接触しており、これにより弾性接触片25が外側から弾性的に支持されている。また、接続部23の底面の一方の側縁からは、スタビライザ28が切り起こしによって下方へ突設されており、これにより雌側端子金具20のキャビティ11への挿入が案内されるようになっている。
【0011】
また、接続部23の底面には、略中央部分を斜め下後方へ切り起こすことでランス29が形成されている。このランス29は上下に弾性変形可能とされるとともに、キャビティ11の係止部16に弾性的に係合可能とされている。また、ランス29の先端部には、端縁部分を上側に折り返すことで、凸状の丸みを帯びた折り返し縁31が形成されている。さらに、ランス29の長さ方向中央よりやや基端寄りの位置には、幅方向両側から一部が切欠された一対の切欠部32が設けられている。両切欠部32に挟まれた部分は易変形部33とされており、ランス29のうち最も幅寸法が小さい部位となっている。易変形部33は、後述するように、ランス29をキャビティ11の係止部16に係止させた状態で雌側端子金具20の抜け方向へ作用する外力に対して、ランス29の先端がキャビティ11の底壁14に食い込む力よりも小さい力で曲がり変形するような強度に設定されている。
【0012】
本実施形態は以上の構成であり、次に図5から図9を参照しつつその作用を説明する。
まず電線Wを接続した雌側端子金具20を端子挿入口13からキャビティ11内に挿入する。ランス29は、キャビティ11の底壁14に突き当たると、図5に示すように上方に弾性変位する。このとき、従来のようにランス29の先端が鋭い破断面となっている場合には、キャビティ11の底壁14との間に引っかかりを生じるため挿入抵抗が大きくなるが、本実施形態では丸みを帯びた折り返し縁31が底壁14に摺接するため、挿入抵抗が低減され、挿入作業を円滑に行うことができる。また、何らかの事情で挿入中の雌側端子金具20を引き抜くときにも同様に円滑に引き抜くことができる。
【0013】
雌側端子金具20をキャビティ11の奥まで押し込むと、上方へ撓んでいたランス29が復帰変形してランス進入部15内に入り込み、係止部16と係止し、雌側端子金具20は抜止めされた状態となる(図6参照)。上記のようにして全てのキャビティ11に雌側端子金具20を装着した後、コネクタハウジング10には相手側のコネクタハウジング(図示しない)が嵌合される。
【0014】
さて、コネクタハウジング10の組付作業中や使用中には、雌側端子金具20に接続された電線Wが誤って強く引っ張られることがある。すると、図7に示すように、雌側端子金具20は後方(抜け方向)へ移動して、ランス29の先端が係止部16に突き当たり、強く押し付けられる。しかし、ランス29の先端には、従来のように鋭い破断面ではなく、丸みを帯びた折り返し縁31が形成されているため、ランス29が底壁14に食い込んだり、貫通したりする事態が防止される。
【0015】
雌側端子金具20がさらに強く引っ張られると、ランス29の強度に比してキャビティ11の底壁14の強度が低い場合には、ランス29の先端が底壁14に食い込むおそれがある。しかし、本実施形態においては、ランス29には易変形部33が設けられ、この易変形部33は、雌側端子金具20の抜け方向へ作用する外力に対して、ランス29がキャビティ11の底壁14に食い込む力よりも小さい力で曲がり変形するような強度に設定されているため、雌側端子金具20が引っ張られると、図8に示すように、易変形部33が折れ曲がり、底壁14の損傷が防止される。
【0016】
易変形部33が変形した雌側端子金具20は、使用できないためキャビティ11より引き抜いて交換される。雌側端子金具20を引っ張ると、ランス29全体が係止部16の上面に乗り上がって前方へ延ばされるように変形し、円滑に引き抜くことができる。コネクタハウジング11には損傷がないため、新しい雌側端子金具20を装着することで正常に使用できる。
【0017】
以上のように本実施形態によれば、ランス29の先端部に折り返し縁31を形成することで、従来のように端縁部分が鋭い破断面にならないため、雌側端子金具20が抜け方向へ引っ張られた際にランス29がコネクタハウジング10の壁面に食い込むことを防止できる。
【0018】
また、ランス29には易変形部33が設けられており、雌側端子金具20に抜け方向への外力が作用すると、ランス29の先端がコネクタハウジング11の壁面に食い込む前に易変形部33が曲がり変形することで、ランス29の食い込みをより確実に防止することができる。
【0019】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ランス29に一対の切欠部32を形成することで易変形部33を設けたが、本発明によれば、易変形部は設けなくとも良く、また、設ける場合にも例えば厚みをランスの他の部位より薄くするなど上記以外の形状としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるコネクタハウジングに雌側端子金具を装着した状態を示す側断面図
【図2】雌側端子金具を示す斜視図
【図3】雌側端子金具の底面図
【図4】雌側端子金具の側断面図
【図5】雌側端子金具をキャビティへ挿入する過程を示す側断面図
【図6】雌側端子金具をコネクタハウジングに装着した状態を示す側断面図
【図7】雌側端子金具が抜け方向へ引っ張られた状態を示す側断面図
【図8】ランスの易変形部が折れ曲がった状態を示す側断面図
【図9】雌側端子金具が引き出される過程を示す側断面図
【符号の説明】
10…コネクタハウジング
14…底壁(コネクタハウジングの壁面)
29…ランス
31…折り返し縁
33…易変形部
Claims (2)
- コネクタハウジングに対して弾性的に係止して端子金具自体を抜止めするランスが切り起こし形成された端子金具であって、
前記ランスの先端部には、端縁部分を折り返して密着曲げした折り返し縁が形成されていることを特徴とする端子金具。 - 前記ランスには、この端子金具の抜け方向へ作用する外力に対して、前記ランスの先端が前記コネクタハウジングの壁面に食い込むことなく曲がり変形するように設定された易変形部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
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