JP3598262B2 - 多機能ロボット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形機の成形品取出し等の製品処理装置に付設される多機能ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形工場では、成形機から成形品の取出し、その箱詰め等を処理するため、搬送ロボットが用いられている。樹脂成形品には、小品種多量生産から多品種少量生産まで各種のものがある。多品種少量生産では、成形品の大きさや形状が製品毎に異なっている。このような成形品の取出しないし箱詰めは、作業効率の向上や安全性等の要請から、品種毎に移動ルートが異なる結果となり、そのため、搬送ロボットは、その移動ルートに対応した調整を行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の搬送ロボットは、多量生産品に向けて開発されたものであり、成形品の取出しや搬送等の機能については問題がないものの、成形品に対応して搬送ルートを変更する場合には、非常に厄介な設定処理が必要となり、しかも、簡易に移動ルートを変更できないという問題があった。そのため、多品種少量生産品には不向きであり、生産品毎の設定処理が生産能率を低下させてしまうおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明は、被搬送物の移動経路に応じて搬送処理の簡略化及び移動経路の最短化を実現するとともに、安全性を高めた多機能ロボットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の多機能ロボットは、成形機、製品加工等の製品処理装置に付設される多機能ロボットであって、前記製品処理装置から排出すべき被搬送物、又は前記製品処理装置に供給すべき被搬送物を把持する把持手段(ハンド部20)、搬送経路及びその位置を設定する操作手段(ティーチングボックス44)、この操作手段を通して搬送経路を記憶する記憶手段(メモリ36)、位置及び移動経路を以て移動手段を予め設定した制御領域内で制御する制御手段(主制御部32、制御部102)を備えて、被搬送物の搬送経路設定の容易化、最短搬送及び安全性向上等を実現している。
【0006】
請求項1に係る本発明の多機能ロボットは、被搬送物を所定の搬送経路で搬送する多機能ロボットであって、把持手段と、移動機構と、操作手段と、記憶手段と、制御手段とを備え、前記把持手段は、前記被搬送物を前記搬送経路上で把持し、前記移動機構は、前記把持手段を前記搬送経路上の少なくともX軸、Y軸又はZ軸を移動させ、前記操作手段は、前記把持手段の移動すべき位置に対応して前記X軸、Y軸又はZ軸を選択する軸選択スイッチ、回転により前記把持手段の移動位置を指令するハンドル、このハンドルの前記回転に応じて前記把持手段の位置を表示する表示手段、この表示手段に表示させた前記位置の記憶を指令する記憶指令スイッチ、前記ハンドルの回転に対して前記把持手段の移動量の倍率を選択する倍率選択スイッチを備え、前記記憶手段は、予め設定された記憶箇所を表す位置毎に前記記憶指令スイッチの操作により前記把持手段の移動すべき位置及び経路を表す情報を書き込み、前記制御手段は、前記操作手段と接続され、前記把持手段の制御領域が設定されるとともに前記移動機構を制御し、手動操作時、前記ハンドルの回転に応じ、且つ、前記倍率選択スイッチにより選択されている前記倍率に応じた移動速度を以て前記移動機構により前記把持手段を所望の位置に移動させ、前記把持手段の移動が前記制御領域を超えたとき、その移動を停止させて前記ハンドルの回転を前記制御領域に戻す方向のみ有効にし、前記制御領域内で移動させた前記把持手段の位置及び経路を前記記憶箇所の位置毎に前記記憶指令スイッチの指令により前記記憶手段に記憶させ、自動操作時、前記記憶手段に設定されている前記位置及び経路に応じて前記移動機構により前記把持手段を移動させる構成である。
【0007】
即ち、被搬送物の搬送経路上の把持を把持手段を以て行なう。この把持手段は移動手段によって移動し、その移動経路はX軸、Y軸又はZ軸で特定される。したがって、把持手段はX軸、Y軸又はZ軸上を任意に移動し、その結果、被搬送物が搬送経路上を移動する。そして、手動操作時、操作手段からの入力情報に応じて、把持手段を移動し、又は停止させることにより、その位置が搬送情報として記憶手段に格納される。自動操作時には、その搬送情報に基づいて移動手段を制御し、把持手段を移動させることができる。把持手段の移動経路は、その位置を数値的に入力する必要はなく、被搬送物の搬送経路に応じて把持手段を制御領域内で移動又は停止させ、その位置を必要に応じて入力するだけで設定される。即ち、シミュレーション操作自体で搬送情報を入力することができ、その情報に基づいて、被搬送物を自動搬送させることができる。
【0008】
手動操作時、作業者の熟練に応じて、把持手段の位置や移動方向は瞬時に決定することができ、所望の位置に迅速に移動させることができ、設定作業の効率化を図ることができる。
【0009】
把持手段による被搬送物の把持及びその解除も搬送上の情報として捉えることができる。そこで、本発明では、制御手段に把持及びその解除を表す情報を手動操作時に入力し、記憶手段に格納して置けば、自動操作時、その情報に基づいて把持手段の制御を行なうことができる。
【0010】
また、請求項2に係る本発明の多機能ロボットは、前記表示手段(表示部86、ティーチングポイント表示部92、倍率表示部94、表示素子100)、前記把持手段が前記制御領域を超えたとき、前記把持手段の移動が前記制御領域をえる旨の表示を行ことを特徴とする。即ち、制御領域を越える場合には、把持手段の表示を停止させ、又は、領域を逸脱する警告を発することにより操作者に制御領域を逸脱したことを告知することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1及び図2は、本発明の多機能ロボットの一実施形態を示し、図1はその正面図、図2はその側面図である。この多機能ロボットは、固定部材として例えば、成形機本体2の上に設置されて、被搬送物としての成形品の取出し等の搬送に用いられる。ロボット本体4にはX軸走行レール6が設置され、このX軸走行レール6にはX軸移動台8が設置されている。このX軸移動台8には、X軸走行レール6と水平面内で直交方向を成すY軸走行レール10が固定されている。このY軸走行レール10には、Y軸移動台12が設置され、このY軸移動台12には垂直方向に移動するZ軸移動アーム14が取り付けられている。また、この実施形態では、Y軸走行レール10には補助搬送手段としてα軸移動台16が設けられ、このα軸移動台16には垂直方向に移動するβ軸移動アーム18が設けられている。そして、Z軸移動アーム14の先端部には被搬送物を把持する把持手段を成すハンド部20が取り付けられている。このハンド部20の被搬送物の把持には、真空吸着、磁力の他、機械的な把持等の各種の把持形態がある。
【0013】
次に、図3は、X軸移動台8の移動機構の原理的な構成を示している。駆動源としてのモータ22Xにはモータドライバから駆動出力Vが加えられる。モータ22Xの回転軸にはタイミングプーリ24が取り付けられており、このタイミングプーリ24の回転は、X軸走行レール6側のボールスクリュ26側のタイミングプーリ28にタイミングベルト30を介して伝達される。ボールスクリュ26には、その回転によって水平移動、即ち、X軸方向に移動するX軸移動台8が設置されている。
【0014】
このような構成は、Y軸移動台12及びZ軸移動アーム14の移動機構においても同様である。また、この移動機構はα軸移動台16及びβ軸移動アーム18における移動機構でも同様である。
【0015】
次に、図4は、この多機能ロボットにおける制御系統を示している。この制御系統には、全系統を司る制御手段として主制御部32が設置され、この主制御部32は外部制御手段としてのホストコンピュータ34と連携されている。主制御部32には、演算処理を行なう中央処理ユニット(CPU)とともに、各種のデータや搬送情報を書き込む記憶手段としてメモリ36が備えられている。このメモリ36は、制御プログラム等を格納した読出し専用メモリ(ROM)、演算途上のデータを格納する随時書込み可能なメモリ(RAM)に加えて、搬送情報を書き込む手段としてのEPROM等で構成され、外部記憶手段としてICカード38が設置されている。ICカード38は、コントローラ外部におけるデータ保管用メモリである。
【0016】
また、この主制御部32には、表示手段としてCRT40が接続され、かつ、操作パネル42が設けられ、また、操作手段としてティーチングボックス(T.BOX)44が接続されている。また、この主制御部32には、外部インターフェイス(I/O)46を介して周辺機器48、ロボット本体4側のハンド部の駆動制御部50が接続されている。
【0017】
そして、この主制御部32の軸制御出力は、X軸、Y軸及びZ軸側の制御を行なう第1の軸制御部52、α軸及びβ軸側の制御を行なう第2の軸制御部54に加えられる。
【0018】
軸制御部52には、主制御部32の制御出力に応じてX軸、Y軸及びZ軸の軸駆動出力が得られる。X軸駆動出力は、モータドライバ56Xに加えられ、その出力がモータ22Xに加えられる。モータ22Xの回転は、回転検出器(PG)58Xで検出され、その検出出力は、軸制御部52に帰還されているとともに、軸制御部52の出力側に設けられている加算器60に負極成分として加えられている。Y軸駆動出力は、モータドライバ56Yに加えられ、その出力がモータ22Yに加えられ、また、Z軸駆動出力は、モータドライバ56Zに加えられ、その出力がモータ22Zに加えられている。モータ22Y、22Zの回転は、回転検出器(PG)58Y、58Zによって検出され、その検出出力は、X軸側と同様に軸制御部52に帰還されているとともに、軸制御部52の出力側に設けられている加算器に負極成分として加えられる。
【0019】
次に、図5及び図6は、ティーチングボックス(T.BOX)44の一実施形態を示している。図5は、操作パネル面を示しており、このティーチングボックス44の操作パネル面には、緊急停止スイッチ61、予備スイッチ62、α軸指定スイッチ64、予備スイッチ66、β軸指定スイッチ68、製品チャックスイッチ70、X軸指定スイッチ72、吸着スイッチ74、Y軸指定スイッチ76、スプールチャックスイッチ78、Z軸指定スイッチ80、手動選択スイッチ82、軸選択スイッチ84、非常停止、サーボアラーム及びオーバーランを示す表示部86、オーバーラン脱出スイッチ88、位置記憶スイッチ90、ティーチングポイント表示部92、倍率表示部94、倍率選択スイッチ96及びハンドル98が設けられている。また、前記スイッチには、その操作時、点灯する表示素子100が設けられている。
【0020】
図6は、このティーチングボックス44の構成を示している。ティーチングボックス44には、主制御部32側のコンピュータとは独立するとともに、主制御部32と連携する制御手段としてマイクロコンピュータが用いられている。即ち、制御部102は、その中枢部を成しており、ROM104に記憶されている制御プログラムに従って各種の制御を行なう。この制御部102には、バッファ106を介して主制御部32が接続され、また、ハンドル98、スイッチ62〜96及び表示素子100が接続されている。
【0021】
次に、図7及び図8は、ティーチングボックス44におけるハンドル98による制御出力の発生を示している。ハンドル98には、固定子108に対してハンドル98で回転する回転子110を備えている。固定子108は接点112a、112b、回転子110は接点114a、114bを備えており、回転子110の回転により、接点112a、112bと接点114a、114bが交互に接触することになる。これらの接点接触区間でパルスを発生させるようにしたものであり、図8の(A)及び(B)はその出力パルスを示している。そして、ハンドル98の正転又は逆転関係は、接点114a、114bの到来する順序を以て正転又は逆転関係を峻別することができる。図8に示すように矢印は正転及び逆転を表している。そして、このようなハンドル98の回転によって発生したパルスは、制御部102に加えられてソフト処理により、そのパルス数が位置情報となる。即ち、ハンドル98は、把持手段であるハンド部20の位置を入力する位置入力手段である。
【0022】
次に、この多機能ロボットの動作を説明する。
【0023】
この多機能ロボットでは、図9に示すように、X軸移動台8、Y軸移動台12、Z軸移動アーム14等には作動可能領域が設定され、その限界点について、機械的なストッパが設定され、その内側の安全領域について、マイナスOT及びプラスOTが設定され、これらの近接スイッチによってオーバーランを検知している。OTは、オーバートラベルを略したものであり、X軸、Y軸及びZ軸の各軸上のオーバーラン領域である。これらの領域の位置は、位置情報として番号で設定される。この場合、位置設定時、即ち、ティーチング時、ハンドル操作で各軸が各OTの位置を超えたとき、その位置情報としてハンドル98を回しても、そのパルスカウントとモータ22X、22Y、22Zの駆動を行なわないようにさせ、警報を表示(OT表示)させ、それ以上にハンドル98を回してもカウントしないように、自動回避プログラムを作動させている。
【0024】
ここで、位置情報の基準としての原点について説明する。モータの種類には、モータ自体の回転情報、回転角度情報、位置情報を出力するもの、回転角度及び位置情報をエンコーダから出力するもの(インクリメント型)がある。この実施形態のモータ22X、22Y又は22Zにはこのインクリメント型を使用している。そこで、原点の設定は、各軸をマイナス方向に動かし、マイナスOT(図9)の点でモータ22X、22Y又は22Zを逆回転させて、モータ22X、22Y又は22Zから位置情報として零相のパルスが到来したところを原点として記憶させる。これが原点の設定である。
【0025】
また、位置情報は、図5に示すティーチングボックス44には、ティーチングポイントとして「16」が表示されているが、この「16」は16番目の記憶箇所を示している。この位置情報は、1〜99までの情報とし、例えば、X軸が100mm、Y軸が100mm、Z軸が50mmの位置で記憶したとすると、これを位置情報「1」と設定し、その後の各位置を2〜99の位置情報として記憶することとしている。
【0026】
そこで、位置設定では、各軸をそれぞれ倍率変更等の操作を経て目標の位置までハンドル98を操作することにより、X軸移動台8、Y軸移動台12又はZ軸移動アーム14を移動させ、各軸の各位置を決定し、その位置をティーチングポイントとして記憶する。こうして、位置設定が完了した後、運転時にはその記憶位置、即ち、その座標をX軸移動台8、Y軸移動台12又はZ軸移動アーム14が移動し、ハンド部20を設定位置に移動させることができる。その場合、移動速度等の位置以外の設定情報は、外部コントローラによって速度等を任意に設定でき、設定時の移動倍率と移動速度とは無関係である。即ち、設定時の移動速度は、作業者の熟練等による任意のものであり、運転時の速度は、速度情報により高速化することができる。
【0027】
図10は、ハンド部20の搬送経路の設定プログラムを示している。電源投入により、全系統の初期設定が行なわれる。ステップS1に示すように、モード選択を行なう。このモード選択は、手動モード、即ち、ティーチングモードか自動操作かの選択である。ティーチングモードの設定は、手動選択スイッチ82によって行なう。その操作により、手動選択スイッチ82にある表示素子100が点灯し、それを表示する。このモード選択の後、ステップS2ではその判定を行なう。ここでは、ティーチングモードか否かを判定し、ティーチングモードでない場合には、再びステップS1に戻る。ステップS2でティーチングモードと判定された場合には、ステップS3に移行し、軸選択を行なう。この軸選択は、軸選択スイッチ84を操作し、所望のX軸指定スイッチ72、Y軸指定スイッチ76又はZ軸指定スイッチ80を操作する。この軸選択により、ハンド部20の移動経路が選択される。
【0028】
ステップS4では、倍率選択を行なう。この倍率選択は、倍率選択スイッチ96によって行い、操作の繰り返しにより、この実施形態では、1倍、10倍、100倍の選択が巡回的に行なわれる。このような巡回設定は、処理の迅速化に寄与する。
【0029】
そして、ステップS5ではハンドル98を回転させる。この回転により、予めX軸移動台8、Y軸移動台12又はZ軸移動アーム14の移動が開始される。この移動は、移動経路を特定するための準備であり、ステップS6ではティーチングポイント(T.P)を選択する。このティーチングポイントは、ハンド部20の移動位置を示す位置情報である。この位置情報は、ティーチングポイント表示部92に表示される。実施形態の「16」はその位置の記憶ポイント番号を示している。
【0030】
ステップS7では、その表示されたティーチングポイントに対し、位置記憶スイッチ90を操作すると、その位置が主制御部32のメモリ36に格納される。この場合、「16」が位置記憶情報番号として記憶される。
【0031】
このようにして設定された位置情報に基づいて、自動操作時には、被搬送物をハンド部20で吸着等により保持し、設定されている経路を経て搬送することができる。
【0032】
次に、図11は、X軸移動台8、Y軸移動台12又はZ軸移動アーム14等の移動についての倍率選択プログラムを示している。このプログラムによれば、ハンドル98の操作によるパルス入力時、倍率選択スイッチ96の操作により、3種類の倍率、×1、×10、×100が選択される。ここで、ティーチングボックス44による倍率選択は、ハンドル98で発生する1パルスに対するX、Y、Z軸上の移動速度の比重を決めるために設定されるものであって、手動の場合のみ有効である。即ち、ステップS11に示すように、倍率選択スイッチ96で「×1」を選択すると、1パルス×1/100mmの移動が得られ、次に、ステップS12に示すように、「×10」を選択すると、1パルス×1/10mmの移動が得られ、次に、ステップS13に示すように、「×100」を選択すると、1パルス×1/1mmの移動が得られ、更に、倍率選択スイッチ96を操作すると、パルス入力を無視し、ステップS11に戻る。即ち、倍率選択スイッチ96の順次操作により、倍率×1、×10、×100及びパルス入力無視が巡回的に選択される。
【0033】
次に、図12は、ティーチングモードにおけるソフトオーバーラン(オーバートラベル)時のプログラムを示している。ソフトオーバートラベルの設定を行なうことにより、ハード的なサーボ機構が遮断状態へ移行するのを回避して、ティーチング操作時のコントローラ本体のスイッチ操作を無くし、作業性の向上に寄与している。ステップS21ではティーチングボックス44のハンドル98の操作により、パルスを発生する。ステップS22では、ソフトオーバートラベル(OT)か否かを判定する。ソフトオーバートラベルでない場合には、ステップS23に移行し、パルスを発生させ、ゲートを開く。ステップS22でソフトオーバートラベルの場合、又はステップS23を経てステップS24に移行する。ステップS24では、パルスを発生させ、ゲートを閉じる。ステップS25では、オーバートラベル(OT)領域進入表示を点灯し、ステップS26ではOT領域回避制御を行い、OT領域直前の位置へ軸を戻す。ステップS27ではOT領域回避動作が完了したか否かを判定し、完了していない場合にはステップS23に戻り、また、その動作が完了している場合にはステップS28に移行し、OT表示を消灯した後、ステップS21に戻る。
【0034】
次に、図13は、X軸移動台8、Y軸移動台12及びZ軸移動アーム14のオーバーラン時のプログラムを示している。ステップS31ではOTが発生したか否かを判定し、発生しない場合にはステップS32に移行してOT表示を消灯し、ステップS33で回転方向表示を消灯してステップS31に戻る。
【0035】
ステップS31でOTが発生した場合には、ステップS34に移行し、OT表示を点灯し、オーバーラン状態が発生したとする。ステップS35ではオーバーラン脱出スイッチ88を押す。ステップS36では、プラスOTか否かを判定し、プラスOTの場合にはステップS37に移行し、ステップS37ではハンドル98の回転をマイナス方向のみ有効にし、ステップS38に移行して回転方向表示をマイナス表示としてステップS31に戻る。
【0036】
また、ステップS36でプラスOTでない場合には、ステップS39に移行する。ステップS39では、マイナスOTか否かを判定し、マイナスOTでない場合にはステップS31に戻り、また、マイナスOTの場合には、ステップS40に移行してハンドル98をプラス方向のみを有効にし、ステップS41に移行して回転方向表示をプラス表示としてステップS31に戻る。
【0037】
このような操作により、オーバーランの脱出ができ、搬送操作の安全性が維持される。
【0038】
なお、この実施形態では、成形品の搬送を例に取って説明したが、本発明の多機能ロボットは、各種の被搬送物の搬送に利用することができ、この実施形態に限定されるものではない。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果が得られる。
a.成形機、製品加工等の製品処理装置に付設されて、被搬送物の位置や移動経路を任意に設定でき、被搬送物を所望の経路ないし最短経路で搬送させることができ、搬送経路設定の簡略化及び搬送の効率化を実現することができる。
b.把持手段の移動経路は、その位置を数値的に入力する必要はなく、作業者が、被搬送物の搬送経路に応じて把持手段を制御領域内に移動又は停止させ、その位置を必要に応じて入力するだけで設定することができ、設定した位置情報により、被搬送物を搬送することができ、安全性及び搬送効率を向上させることができる。
c.表示手段に把持手段の位置を表示し、把持手段が制御領域を越えるような操作入力が加えられたとき、把持手段の移動が制御領域を越える旨の表示を行わせることにより、把持手段の移動位置及び制御領域の逸脱を告知でき、安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多機能ロボットの一実施形態を示す正面図である。
【図2】多機能ロボットを示す側面図である。
【図3】多機能ロボットの移動機構を示す斜視図である。
【図4】多機能ロボットの制御系統を示すブロック図である。
【図5】ティーチングボックスを示す図である。
【図6】ティーチングボックスにおける制御系統を示すブロック図である。
【図7】ティーチングボックスにおけるハンドルのパルス発生機構を示す図である。
【図8】ハンドル操作で生じるパルス及びその回転方向を示す図である。
【図9】多機能ロボットの作動可能領域等を示す図である。
【図10】多機能ロボットの位置設定のプログラムを示すフローチャートである。
【図11】倍率選択スイッチによる倍率選択プログラムを示すフローチャートである。
【図12】ティーチングボックスのハンドル操作のプログラムを示すフローチャートである。
【図13】オーバーランを回避する場合のプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 ハンド部(把持手段)
32 主制御部(制御手段)
36 メモリ(記憶手段)
44 ティーチングボックス(操作手段)
84 軸選択スイッチ
86 表示部(表示手段)
90 位置記憶スイッチ
92 ティーチングポイント表示部(表示手段)
94 倍率表示部(表示手段)
96 倍率選択スイッチ
98 ハンドル
100 表示素子(表示手段)
102 制御部(制御手段)

Claims (2)

  1. 被搬送物を所定の搬送経路で搬送する多機能ロボットであって、
    把持手段と、移動機構と、操作手段と、記憶手段と、制御手段とを備え、
    前記把持手段は、前記被搬送物を前記搬送経路上で把持し、
    前記移動機構は、前記把持手段を前記搬送経路上の少なくともX軸、Y軸又はZ軸を移動させ、
    前記操作手段は、前記把持手段の移動すべき位置に対応して前記X軸、Y軸又はZ軸を選択する軸選択スイッチ、回転により前記把持手段の移動位置を指令するハンドル、このハンドルの前記回転に応じて前記把持手段の位置を表示する表示手段、この表示手段に表示させた前記位置の記憶を指令する記憶指令スイッチ、前記ハンドルの回転に対して前記把持手段の移動量の倍率を選択する倍率選択スイッチを備え、
    前記記憶手段は、予め設定された記憶箇所を表す位置毎に前記記憶指令スイッチの操作により前記把持手段の移動すべき位置及び経路を表す情報を書き込み、
    前記制御手段は、前記操作手段と接続され、前記把持手段の制御領域が設定されるとともに前記移動機構を制御し、
    手動操作時、前記ハンドルの回転に応じ、且つ、前記倍率選択スイッチにより選択されている前記倍率に応じた移動速度を以て前記移動機構により前記把持手段を所望の位置に移動させ、前記把持手段の移動が前記制御領域を超えたとき、その移動を停止させて前記ハンドルの回転を前記制御領域に戻す方向のみ有効にし、前記制御領域内で移動させた前記把持手段の位置及び経路を前記記憶箇所の位置毎に前記記憶指令スイッチの指令により前記記憶手段に記憶させ、
    自動操作時、前記記憶手段に設定されている前記位置及び経路に応じて前記移動機構により前記把持手段を移動させる
    構成としたことを特徴とする多機能ロボット。
  2. 前記表示手段は、前記把持手段が前記制御領域を超えたとき、前記把持手段の移動が前記制御領域を超える旨の表示を行うことを特徴とする請求項1記載の多機能ロボット。
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