JP3596476B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は配線基板の製造方法に関するものであり、特に、プリント基板や半導体パッケージにおける多層配線基板等の配線基板をビルドアップ工法によって形成する際におけるビアホールの埋め込みをボイドフリーで行なうための構成に特徴のある配線基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品をコンパクトに電子機器に組み込むためにプリント基板が一般的に使用されており、このプリント基板は、積層板の両側に張り合わせた銅箔を電子回路パターンにしたがってエッチングして銅回路を形成するものであり、高密度に電子部品を実装することは困難ではあるが、コスト面で有利であるという特徴がある。
【0003】
一方、ハイブリッドIC用としては、ビルドアップ工法を用いた多層配線構造が用いられており、これはセラミック基板上に導体と絶縁体の厚膜ペーストを順次印刷して積み重ねたのち焼成するものであり、コスト面では不利であるが、高密度実装が可能になるという特徴がある。
【0004】
近年、電子機器に対する小型化、高性能化、及び、低価格化などの要請に伴い、プリント基板に形成する電子回路パターンの微細化、多層化、及び、電子部品の高密度実装化が急激に進み、プリント基板に対してもビルドアップ多層配線構造の採用が試みられている。
【0005】
図8参照
図8は、この様な高密度多層配線基板の概略的断面図であり、この様なビルドアップ多層配線構造においては、例えば、両面に銅回路42を設けるとともに、内部に貫通導体43、電源層44、及び、GND層45等を設けた両面銅張積層板(FR−4)41上にエポキシ樹脂層46からなる層間絶縁膜を介して電子回路パターンを構成する銅配線層47を多層に設けるものであり、この多層の銅配線層47間をビアホールを埋め込むビア48によって相互接続する。
【0006】
ここで、図9を参照して従来のビアホールの埋込工程を説明するが、各図においては一方の表面しか図示していないが、実際には、両側の面に対して処理を行なうものである。
図9(a)参照
まず、表面に銅回路42を設けた、例えば、板厚が0.8mmで、30cm×30cmの両面銅張積層板(FR−4)41上に厚さ30μmのエポキシ樹脂層46をラミネートしたのち、110℃で60分間のベーキング処理を行い、次いで、例えば、UV−YAGレーザ、即ち、YAGレーザの第4高調波を利用して波長が266nmのレーザ光51を照射して両面銅張積層板41に設けた銅回路42に接続するためのビアホール52を形成する。
例えば、このビアホール52は、直径が30μmφで、アスペクト比を1.0とする。
【0007】
図9(b)参照
次いで、酸化性溶液であるデスミア処理溶液中に両面銅張積層板41を、例えば、80℃において10分間浸漬することによって、ビアホール52内部のレーザ加工において発生した残渣を除去するとともに、エポキシ樹脂層46の表面に微細な凹凸を形成する。
なお、この場合のデスミア処理溶液は、
KMnO 60g/l
NaOH+イオン交換水 200ml/l
からなる混合溶液を用いる。
【0008】
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、200ml/リットルの硫酸+硫酸ヒドロキシルアミン+活性剤+有機酸+イオン交換水を含む中和溶液中で、両面銅張積層板41を例えば、45℃で5分間浸漬して中和処理し、次いで、再び、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、100ml/lのモノエタノールアミン+活性剤+イオン交換水を含む脱脂溶液中で、両面銅張積層板41を、例えば、65℃で5分間浸漬して脱脂処理を行う。
【0009】
次いで、
Na 150g/l
98%HSO 10ml/l
からなる混合溶液中に、例えば、25℃において2分浸漬することによって、ソフトエッチングを行ない、銅回路42の表面に形成されている自然酸化膜を除去する。
【0010】
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、10ml/lの98%HSOからなる溶液中に、例えば、25℃において2分浸漬することによって、脱スマット処理を行なって、ソフトエッチング工程において発生した反応生成物の残渣を除去する。
【0011】
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、塩化ナトリウム+硫酸水素ナトリム+添加剤からなるプリディップ液中に浸漬して、次工程のキャタリスト工程におけるキャタリスト液とのなじみを改善する。
【0012】
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、塩化水素+スズ塩+パラジウム塩+イオン交換水からなるキャタリスト液と、塩化ナトリウム+硫酸水素ナトリム+添加剤からなるプリディップ液とを含む混合溶液中に、例えば、30℃において5分浸漬して、銅回路42及びエポキシ樹脂層46の露出表面に、SnとPdのコロイド物質を析出させる。
【0013】
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、硫酸+錯化剤+イオン交換水からなるアクセレーター液中に、例えば、35℃において5分浸漬してコロイド物質中のSnを離脱させて、銅回路42及びエポキシ樹脂層46の露出表面に、Pd触媒53のみを付着させる。
【0014】
図9(c)参照
次いで、両面銅張積層板41を水洗処理したのち、硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路42及びエポキシ樹脂層46の露出表面に無電解銅メッキ層からなるメッキシード層54を形成する。
【0015】
なお、この場合の硫酸銅系の無電解銅メッキ液は、例えば、硫酸銅及びEDTAを主成分とする混合液に対し、NaOH及びホルマリンを少量混合したものであり、例えば、PH=12.5とし、浴温度を72℃とした状態で30分間の無電解銅メッキ処理を行う。
この無電解銅メッキ工程において、銅回路42及びエポキシ樹脂層46の露出表面に析出したPd触媒53が触媒として作用し、均一で且つ密着性の良好なメッキシード層54が形成される。
【0016】
図9(d)参照
次いで、メッキシード層54を形成した両面銅張積層板41を水洗処理したのち乾燥し、次いで、上述の脱脂処理と同様にモノエタノールアミン+活性剤+イオン交換水を含む脱脂溶液を用いて脱脂処理を行ったのち、電解銅メッキ処理を施すことによってメッキシード層54上に電解銅メッキ層55を形成してビアホール52を埋め込む。
【0017】
この場合の電解メッキ浴は、例えば、
硫酸銅 70g/l
硫酸 200g/l
塩素イオン 50mg/l
光沢剤 5ml/l
からなり、浴温度を25℃とし、陰極電流密度を3.0A/dmを流し、空気攪拌しながら120分間電解銅メッキ処理を行う。
【0018】
次いで、図示を省略するものの、エポキシ樹脂層46上に堆積した電解銅メッキ層55及びメッキシード層54を所望のパターンにエッチングすることによって銅配線層を形成する。
【0019】
以降は、水洗処理及び乾燥処理を行なったのち、上述のエポキシ樹脂層46のラミネート、レーザ加工等の一連の処理を必要回数繰り返すことによって図8に示した高密度多層配線基板が形成され、最後に、水洗処理したのち、ベンゾトリアゾール液中に両面銅張積層板41を浸漬して防錆処理を行う。
この防錆処理において、ベンゾトリアゾール中のアミン基(NH)が銅メッキ層の表面に吸着し、銅表面の酸化が防止される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ビアホールの埋込方法においては、ビアホール52の開口部における銅イオンCu2+の供給量がビアホール52の底部における供給量よりも多いため、ビアホール52の開口部における銅メッキ被膜が厚くなり、特に、ビアホール52の直径が、40μm以下になると、ビアホール52の内部にボイド56が発生しやすくなり、高密度多層配線基板の信頼性を著しく低下させるという問題がある。
【0021】
因に、上記の図9(d)の工程で終了させたビアホール数が1000の両面銅張積層板10枚に対して、ボイド56の発生率を測定したところ、10000のビアホール52に対し8736のビアホール52においてボイド56が発生しており、発生率は約87%であった。
【0022】
なお、ビアホール52を電解メッキ処理に比べて堆積速度の遅いPd触媒53を利用した無電解メッキによって全て埋め込んだ場合にも、ボイド56が発生し、高密度多層配線基板の信頼性を著しく低下させるという問題がある。
【0023】
また、銅メッキ層の堆積をビアホール52の底部から行なうために、ビアホール52内に露出する銅回路42自体をシード層として用いて電解メッキ処理を行なうことも考えられるが、この場合には、銅回路42をデージーチェーンの様に独立配線がないようにパターンをつないでおかなければならないという問題があり、さらに、パターンの粗密により電解メッキ層の膜厚がばらつくという問題がある。
【0024】
したがって、本発明は、ビアホールを銅を主成分とするメッキ層でボイドフリーの状態に埋め込むことを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1における符号1は両面銅張積層板等を構成するベース層である。
図1参照
(1)本発明は、配線基板の製造方法において、有機絶縁層3に設けたビアホール4内に露出する銅または銅を主成分とする導電層2の表面を活性化処理することによって触媒活性な状態の表面領域5を設けたのち、表面領域5を自己触媒とした無電解銅メッキ法によって少なくとも表面領域5に接する第1の埋込層6を形成し、次いで、Pdからなる触媒を形成し、触媒を用いた無電解銅メッキ法によってビアホール4の少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする。
【0028】
この様に、ビアホール4、特に、直径が50μm以下のビアホール4内に露出する導電層2を活性化処理することによって、ビアホール4の形成工程においてダメージを受けた導電層2の表面を綺麗な状態の導電層2とすることができ、この様な綺麗な状態の導電層2が無電解銅メッキ工程における自己触媒として作用することになる。
また、無電解銅メッキ処理であるので、導電層2をシード層として用いた電解銅メッキ処理のように、デージーチェーン接続する必要はなく、工程が簡素化され、且つ、膜厚がばらつくことがない。
【0029】
なお、従来におけるソフトエッチング工程では、導電層2の表面の自然酸化膜は除去することはできるもの、ビアホール4の形成工程に伴うダメージを回復することはできないので、露出した導電層2の表面は自己触媒として作用することがない。
【0033】
また、第1の埋込層6形成以降の工程を触媒を用いた無電解銅メッキ法によって行なうことによって、ビアホール4の開口部側からもメッキ層が堆積するので、埋込工程に必要な時間を短縮することができる。
また、ビアホール4の底部には既に第1の埋込層6が形成され、ビアホール4のアスペクト比が低下しているので、ビアホール4の開口部側からもメッキ層が堆積してもボイドが発生することがない。
なお、本発明における無電解銅メッキ層或いは電解銅メッキ層とは、純粋な銅メッキ層に限られるものではなく、銅を主成分とするメッキ層を意味するものである。
【0034】
)また、本発明は、配線基板の製造方法において、少なくともカルボキシル基を含む有機物からなる有機絶縁層3に設けたビアホール4内に露出する銅または銅を主成分とする導電層2の表面を活性化処理することによって触媒活性な状態の表面領域5を設けたのち、表面領域5を自己触媒とした無電解銅メッキ法によって少なくとも表面領域5に接する第1の埋込層6を形成し、次いで、有機絶縁層3を構成するイミド環の開環処理を伴うCuからなる触媒析出工程を行い、触媒を用いた無電解銅メッキ法によってビアホール4の少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする。
【0035】
この様に、有機絶縁層3が少なくともカルボキシル基を含む有機物からなる場合、銅を触媒として析出することができるので、ビア7内にPd等のCuと異種の金属が存在せず、それによって、密着性に優れるとともに、電気伝導性に優れたビア7を形成することができる。
【0036】
)また、本発明は、上記()または()において、第1の埋込層6を形成したのち、触媒を形成し、触媒を用いた無電解銅メッキ法によってビアホール4の残り全てを埋め込むことを特徴とする。
【0037】
この様に、触媒を用いた無電解銅メッキ法によってビアホール4の残り全てを埋め込むことによって、工程数及び薬液数の増加を抑制することができる。
【0038】
)また、本発明は、上記()または()において、第1の埋込層6を形成したのち、触媒を形成し、触媒を用いた無電解銅メッキ法によって無電解銅メッキ層を形成し、この無電解銅メッキ層をシード層として用いた電解銅メッキ法によってビアホール4の残り全てを埋め込むことを特徴とする。
【0039】
この様に、電解銅メッキ法を併用することによって、ビアホール4の埋込工程に要する時間を大幅に短縮することができ、スループットの向上及び低コスト化が可能になる。
【0040】
)また、本発明は、上記()乃至()のいずれかにおいて、活性化処理が、酸処理によることを特徴とする。
【0041】
)また、本発明は、上記()において、酸処理が、硫酸と過酸化水素を含む混合溶液を用いた酸処理であることを特徴とする。
【0042】
この様に、活性化処理は、酸処理、特に、硫酸と過酸化水素を含む混合溶液、例えば、10%のHSO+10%のHからなる混合溶液を用いた酸処理が好適である。
【0043】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明の実施の形態を説明する前に、図2を参照して本発明の前提となる参考例の配線基板の製造工程を説明する。
なお、各図においては一方の表面しか図示していないが、実際には、両側の面に対して処理を行なうものである。
図2(a)参照
まず、従来と同様に、表面に銅回路12を設けた、例えば、板厚が0.8mmで、30cm×30cmの両面銅張積層板(FR−4)11上に厚さ30μmのエポキシ樹脂層13をラミネートしたのち、110℃で60分間のベーキング処理を行い、次いで、例えば、UV−YAGレーザ、即ち、YAGレーザの第4高調波を利用して波長が266nmのレーザ光14を照射して両面銅張積層板11に設けた銅回路12に接続するためのビアホール15を形成する。
例えば、このビアホール15は、直径が30μmφで、アスペクト比を1.0とする。
【0044】
次いで、酸化性溶液であるデスミア処理溶液中に両面銅張積層板11を、例えば、80℃において10分間浸漬することによって、エポキシ樹脂層13の表面に微細な凹凸を形成する。
なお、この場合のデスミア処理溶液は、従来と同様に、
KMnO 60g/l
NaOH+イオン交換水 200ml/l
からなる混合溶液を用いる。
【0045】
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、200ml/リットルの硫酸+硫酸ヒドロキシルアミン+活性剤+有機酸+イオン交換水を含む中和溶液中で、両面銅張積層板11を例えば、45℃で5分間浸漬して中和処理し、次いで、再び、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、100ml/lのモノエタノールアミン+活性剤+イオン交換水を含む脱脂溶液中で、両面銅張積層板11を、例えば、65℃で5分間浸漬して脱脂処理を行う。
【0046】
図2(b)参照
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、
98%HSO 10ml/l
10ml/l
からなる活性化処理液16中に、例えば、25℃において2分浸漬することによって、銅回路12の表面を活性化処理して活性化領域17を形成する。
【0047】
この活性化処理によって、銅回路12の表面の自然酸化膜が除去されるとともに、ビアホール15を形成する際のレーザ加工に伴うダメージを回復することができ、ホルマリンを還元剤とする無電解銅メッキ浴に対して触媒能力のある活性な銅表面からなる活性化領域17が形成される。
【0048】
図2(c)参照
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路12の表面の活性化領域17上に、即ち、ビアホール15の底部側から無電解銅メッキ層18を形成する。
【0049】
なお、この場合の硫酸銅系の無電解銅メッキ液は、従来と同様に、例えば、硫酸銅及びEDTAを主成分とする混合液に対し、NaOH及びホルマリンを少量混合したものであり、例えば、PH=12.5とし、浴温度を72℃とした状態で無電解銅メッキ処理を行う。
【0050】
図2(d)参照
引き続いて、この無電解銅メッキ工程を、例えば、300分行なうことによって、ビアホール15全体を無電解銅メッキ層18によって埋め込む。
因に、この場合の成膜速度は、10μm/時程度となる。
【0051】
次いで、図示を省略するものの、Pd触媒を用いた無電解メッキ法によって全面にシード層を形成したのち、配線パターンに対応する開口を有するメッキフレームを設け、このメッキフレームをマスクとして選択的に電解銅メッキ処理を行なうことによって銅配線層を形成し、次いで、メッキフレームを除去したのち、銅配線層をマスクとして露出するメッキシード層を除去する。
【0052】
以降は、上述のエポキシ樹脂層13のラミネート、レーザ加工等の一連の処理を必要回数繰り返すことによって高密度多層配線基板が形成され、最後に、水洗処理したのち、ベンゾトリアゾール液中に両面銅張積層板11を浸漬して防錆処理を行うことによって、高密度多層配線基板が完成する。
【0053】
この参考例において、上記の図2(d)の工程の後に上述の防錆処理を行なったビアホール数が1000の両面銅張積層板10枚に対して、ボイドの発生率を測定したところ、10000のビアホール15に対してボイド発生率は0%であった。
【0054】
また、この状態の10枚の両面銅張積層板に対して、−65℃〜125℃における温度サイクル試験を48サイクル/日で実施したのちの層間接続不良を測定したところ、層間接続不良は0/10000と良好であった。
【0055】
即ち、参考例においては、銅回路12の表面に形成した活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によってビアホール15を埋め込んでいるので、無電解銅メッキ層18の析出はビアホール15の底部側からのみ生じ、無電解銅メッキ層18中にボイドは発生することがない。
【0056】
また、銅回路12をシード層とした電解メッキ処理と異なり、銅回路12をデージーチェーン接続する必要はなく、したがって、最終的に接続部を切断する必要もなくなるので、製造工程が簡素化され、且つ、析出するメッキ層の膜厚がばらつくことがない。
【0057】
以上の事項を前提として、次に、図3及び図4を参照して、本発明の第の実施の形態の配線基板の製造工程を説明する。
なお、この場合も各図においては一方の表面しか図示していないが、実際には、両側の面に対して処理を行なうものであり、また、上記の参考例と同一の工程については説明を簡略化する。
【0058】
図3(a)参照
まず、上記の参考例と全く同様に、表面に銅回路12を設けた、例えば、板厚が0.8mmで、30cm×30cmの両面銅張積層板(FR−4)11上に厚さ30μmのエポキシ樹脂層13をラミネートしたのち、レーザ加工によってビアホール15を形成する。
【0059】
次いで、上述のデスミア処理、中和処理、脱脂処理、及び、活性化処理を行なうことによって、銅回路12の表面を活性化処理してホルマリンを還元剤とする無電解銅メッキ浴に対して触媒能力のある活性な銅表面からなる活性化領域17を形成する。
【0060】
図3(b)参照
次いで、上記の参考例と同様に、硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路12の表面の活性化領域17上に無電解銅メッキ層18を形成する。
【0061】
なお、この場合の硫酸銅系の無電解銅メッキ液は、上記の参考例と同様に、例えば、硫酸銅及びEDTAを主成分とする混合液に対し、NaOH及びホルマリンを少量混合したものであり、例えば、PH=12.5とし、浴温度を72℃とした状態で120分間無電解銅メッキ処理を行うものであり、例えば、底部より10μm程度の厚さに無電解銅メッキ層18を形成する。
【0062】
図3(c)参照
次いで、従来の触媒析出工程と同様に、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、塩化ナトリウム+硫酸水素ナトリム+添加剤からなるプリディップ液中に浸漬して、次工程のキャタリスト工程におけるキャタリスト液とのなじみを改善する。
【0063】
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、塩化水素+スズ塩+パラジウム塩+イオン交換水からなるキャタリスト液と、塩化ナトリウム+硫酸水素ナトリム+添加剤からなるプリディップ液とを含む混合溶液中に、例えば、30℃において5分浸漬して、銅回路12及びエポキシ樹脂層13の露出表面に、SnとPdのコロイド物質を析出させる。
【0064】
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、硫酸+錯化剤+イオン交換水からなるアクセレーター液中に、例えば、35℃において5分浸漬してコロイド物質中のSnを離脱させて、銅回路12及びエポキシ樹脂層13の露出表面に、Pd触媒19のみを付着させる。
【0065】
図4(d)参照
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路12及びエポキシ樹脂層13の露出表面に無電解銅メッキ層からなるメッキシード層20を形成する。
【0066】
なお、この場合の硫酸銅系の無電解銅メッキ液は、上述の無電解銅メッキ液と同じであり、例えば、硫酸銅及びEDTAを主成分とする混合液に対し、NaOH及びホルマリンを少量混合したものであり、例えば、PH=12.5とし、浴温度を72℃とした状態で30分間の無電解銅メッキ処理を行う。
【0067】
図4(e)参照
次いで、メッキシード層20を形成した両面銅張積層板11を水洗処理したのち、乾燥し、次いで、上述の脱脂処理と同様にモノエタノールアミン+活性剤+イオン交換水を含む脱脂溶液を用いて脱脂処理を行ったのち、電解銅メッキ処理を施すことによってメッキシード層20上に電解銅メッキ層21を形成してビアホールを埋め込む。
【0068】
この場合の電解メッキ浴は、従来の電解銅メッキ浴と同様であり、例えば、
硫酸銅 70g/l
硫酸 200g/l
塩素イオン 50mg/l
光沢剤 5ml/l
からなり、浴温度を25℃とし、陰極電流密度を3.0A/dmを流し、空気攪拌しながら90分間電解銅メッキ処理を行う。
【0069】
次いで、図示を省略するものの、エポキシ樹脂層13上に堆積した電解銅メッキ層21及びメッキシード層20を所望のパターンにエッチングすることによって銅配線層を形成する。
【0070】
以降は、水洗処理及び乾燥処理を行なったのち、上述のエポキシ樹脂層13のラミネート、レーザ加工等の一連の処理を必要回数繰り返すことによって高密度多層配線基板が形成され、最後に、水洗処理したのち、ベンゾトリアゾール液中に両面銅張積層板11を浸漬して防錆処理を行う。
【0071】
この第の実施の形態において、上記の図4(e)の工程の後に上述の防錆処理を行なったビアホール数が1000の両面銅張積層板10枚に対して、ボイドの発生率を測定したところ、10000のビアホール15に対してボイド発生率は0%であった。
【0072】
また、この状態の10枚の両面銅張積層板に対して、−65℃〜125℃における温度サイクル試験を、48サイクル/日で実施したのちの層間接続不良を測定したところ、層間接続不良は0/10000と良好であった。
【0073】
この様に、第の実施の形態においては、埋込成長の初期段階を銅回路12の表面に形成した活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によって行い、以降の成長を、例えば、2μm/分と成膜速度の早い電解銅メッキ処理によって行なっているので、埋め込みに必要な時間を大幅に短縮することができ、且つ、電解銅メッキ処理工程においては、ビアホール15のアスペクト比が小さくなっているので、電解銅メッキ層21中にボイドが発生することがない。
【0074】
次に、図5を参照して、本発明の第の実施の形態の配線基板の製造工程を説明する。 なお、この場合も各図においては一方の表面しか図示していないが、実際には、両側の面に対して処理を行なうものであり、また、上記の第の実施の形態と同一の工程については説明を簡略化する。
【0075】
図5(a)参照
まず、上記の第の実施の形態と全く同様に、表面に銅回路12を設けた、例えば、板厚が0.8mmで、30cm×30cmの両面銅張積層板(FR−4)11上に厚さ30μmのエポキシ樹脂層13をラミネートしたのち、レーザ加工によってビアホール15を形成する。
【0076】
次いで、上述のデスミア処理、中和処理、脱脂処理、及び、活性化処理を行なうことによって、銅回路12の表面を活性化処理してホルマリンを還元剤とする無電解銅メッキ浴に対して触媒能力のある活性な銅表面からなる活性化領域17を形成する。
【0077】
図5(b)参照
次いで、上記の第の実施の形態と全く同様に、硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路12の表面の活性化領域17上に無電解銅メッキ層18を形成する。
【0078】
図5(c)参照
次いで、上記の第の実施の形態と全く同様に、プリディップ処理、キャタリスト処理、及び、アクセレーター処理を行なうことによって銅回路12及びエポキシ樹脂層13の露出表面にPd触媒19を析出させる。
【0079】
図5(d)参照
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、第の実施の形態と全く同様の硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて無電解銅メッキ処理を施すことによって、ビアホール15を無電解銅メッキ層22で埋め込むとともに、エポキシ樹脂層13の平坦面にも無電解銅メッキ層22を堆積させる。
【0080】
次いで、図示を省略するものの、エポキシ樹脂層13上に堆積した無電解銅メッキ層22を所望のパターンにエッチングすることによって銅配線層を形成する。
【0081】
以降は、水洗処理及び乾燥処理を行なったのち、上述のエポキシ樹脂層13のラミネート、レーザ加工等の一連の処理を必要回数繰り返すことによって高密度多層配線基板が形成され、最後に、水洗処理したのち、ベンゾトリアゾール液中に両面銅張積層板11を浸漬して防錆処理を行う。
【0082】
この第の実施の形態においては、埋込成長の初期段階を銅回路12の表面に形成した活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によって行い、以降の成長を、Pdを触媒とした無電解銅メッキ処理によって行なっているので、メッキ膜の成長は、ビアホール15の開口部側からも起こるので、埋め込みに必要な時間を短縮することができる。
【0083】
また、上記の電解銅メッキ処理を併用する第の実施の形態に比べて所要時間は長くなるものの、製造工程が簡素化されるとともに、薬液は無電解メッキ液のみで良く、電解メッキ液は不要となる。
【0084】
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第の実施の形態の配線基板の製造工程を説明する。
なお、この場合も、各図においては一方の表面しか図示していないが、実際には、両側の面に対して処理を行なうものである。
図6(a)参照
まず、表面に銅回路12を設けた、例えば、板厚が0.8mmで、30cm×30cmの両面銅張積層板(FR−4)11上に厚さ30μmのポリイミド樹脂層(ユーピレックスS25:宇部興産社製商品名)31をラミネートしたのち、110℃で60分間のベーキング処理を行い、次いで、例えば、UV−YAGレーザ、即ち、YAGレーザの第4高調波を利用して波長が266nmのレーザ光を照射して両面銅張積層板11に設けた銅回路12に接続するためのビアホール15を形成する。
例えば、このビアホール15は、直径が30μmφで、アスペクト比を1.0とする。
【0085】
次いで、上記の参考例と全く同様に、デスミア処理、中和処理、脱脂処理、及び、活性化処理を行なうことによって、銅回路12の表面を活性化処理してホルマリンを還元剤とする無電解銅メッキ浴に対して触媒能力のある活性な銅表面からなる活性化領域17を形成する。
【0086】
図6(b)参照
次いで、両面銅張積層板11を水洗処理したのち、上記の参考例と全く同様の硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いて活性化領域17を自己触媒とした無電解銅メッキ処理を施すことによって、銅回路12の表面の活性化領域17上に底部側から約10μmの厚さに無電解銅メッキ層18を形成する。
【0087】
図6(c)参照
次いで、両面銅張積層板11をNaOH及び界面活性剤を主成分とする70℃の溶液中に10分間浸漬してポリイミド樹脂層31を膨潤させ、水洗処理したのち、上述のデスミア処理、中和処理、及び、脱脂処理を再び行なう。
【0088】
次いで、脱脂処理した両面銅張積層板11を再び水洗処理したのち、例えば、5mol/lのKOHからなるアルカリ溶液中に両面銅張積層板11を、例えば、70℃において20分浸漬することによって、ポリイミド樹脂層31を構成するイミド環を開環する。
【0089】
このアルカリ溶液を用いたイミド環開環処理によって、イミド環が開環して〔−(NH)C=O〕結合と〔−(C=O)OH〕結合が形成され、〔−(C=O)OH〕のHがKによって置換されて、ポリイミド樹脂層31の表面に〔−(C=O)OK〕結合、即ち、−COOK結合が形成される。
【0090】
図6(d)参照
次いで、イミド環開環処理した両面銅張積層板11を再び水洗処理したのち、例えば、0.05mol/lのCuSOを含有するCuイオン含有溶液中に両面銅張積層板11を、例えば、25℃において3分浸漬することによって、−COOKのKをCu2+で置換して、カルボキシル基にCuイオンを吸着させる。
【0091】
図7(e)参照
次いで、アルカリ処理した両面銅張積層板11を再び水洗処理したのち、例えば、0.02mol/lのNaBHを含有する還元溶液中に両面銅張積層板11を、25℃において、5分浸漬することによって、−COOCu2+のCu2+をNaで置換してCu2+を還元し、還元したCu2+をCu触媒32としてポリイミド樹脂層31及び無電解銅メッキ層18の表面に析出させる。
【0092】
図7(f)参照
次いで、上述の硫酸銅系の無電解銅メッキ液を用いてポリイミド樹脂層31及び無電解銅メッキ層18の表面に析出させたCu触媒32を触媒とした無電解銅メッキ処理を行なうことによって全面に無電解銅メッキ層からなるメッキシード層20を形成する。
【0093】
図7(g)参照
以降は、上記の第の実施の形態の電解銅メッキ工程と全く同様に、メッキシード層20を形成した両面銅張積層板11を水洗処理したのち、乾燥し、次いで、脱脂処理及び電解銅メッキ処理を施すことによってメッキシード層20上に電解銅メッキ層21を形成してビアホールを埋め込む。
【0094】
次いで、図示を省略するものの、ポリイミド樹脂層31の平坦部上に堆積した電解銅メッキ層21及びメッキシード層20を所望のパターンにエッチングすることによって銅配線層を形成する。
【0095】
以降は、水洗処理及び乾燥処理を行なったのち、上述のポリイミド樹脂層31のラミネート、レーザ加工等の一連の処理を必要回数繰り返すことによって高密度多層配線基板が形成され、最後に、水洗処理したのち、ベンゾトリアゾール液中に両面銅張積層板11を浸漬して防錆処理を行う。
【0096】
この第の実施の形態においては、層間絶縁膜としてカルボキシル基を構成要素として含むポリイミド樹脂を用いているので、イミド環開環処理を伴う処理によって触媒としてCu触媒を析出させることができ、それによって、メッキシード層20をCu触媒32を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によって形成することができる。
【0097】
したがって、この第の実施の形態においては、埋め込み層中にCuと異なった異種金属が介在することがなく、それによって、上記の第2の実施の形態より密着性が改善されるとともに、電気伝導性をさらに改善することができる。
【0098】
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、本発明は各実施の形態に記載された構成・条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、デスミア処理工程を酸化処理工程として行っているが、サンドブラスト法、コロナ放電処理法、低温プラズマ処理法等の物理的粗面化処理方法や、アルカリ溶液処理等の化学的粗面化処理法を用いても良いものである。
【0099】
また、上記の第の実施の形態においては、イミド環開環処理工程において、KOH水溶液を用いているが、KOH水溶液に限られるものではなく、他の強アルカリ水溶液、例えば、NaOH水溶液を用いても良いものである。
【0100】
また、上記の第の実施の形態においては、還元処理工程において、還元剤としてNaBH4 を用いているが、NaBH4 に限られるものではなく、ヒドラジン、DMAB(ジメチルアミンボラン)、トリメチルアミノボラン(TMAB)、KBH4 等の他の金属イオン還元剤を用いても良いものである。
【0101】
また、上記の第の実施の形態においては、ポリイミド樹脂については特に言及していないが、ポリビフェニル系イミド、ポリケトン系イミド、ポリピロメリット酸イミド、或いは、全ての芳香族ポリイミド等を用いても良いものであり、構成要素中にカルボキシル基を含んでいれば良い。
【0102】
また、上記の第の実施の形態のように、Cu触媒を用いた無電解銅メッキ処理を用いる場合には、上記の第の実施の形態と同様に、ビアホール全体を無電解銅メッキ層によって埋め込むとともに、この無電解銅メッキ層をパターニングすることによって銅配線層を形成しても良いものである。
【0103】
また、上記の各実施の形態においては、銅配線層をベタ膜で形成した銅メッキ層をフォトリソグラフィー工程によって所定形状にパターニングすることによって形成しているが、銅配線層のパターニング工程はこの様な工程に限られるものではない。
【0104】
例えば、上記の第乃至第の実施の形態のように触媒を用いた場合には、全面に触媒を形成し、無電解メッキ法によってメッキシード層を形成した後、レジストパターンからなるメッキフレームを設けて電解メッキ法によって電解銅メッキ層を選択的に形成し、次いで、メッキフレームを除去した後、塩化銅等のエッチング液によって露出しているメッキシード層を除去するセミアディティブ法によって銅配線層を形成しても良いものである。
【0105】
さらには、まず、活性化領域を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によって初期埋込層を形成したのち、全面にメッキフレームを形成し、次いで、露出表面に触媒を形成したのち、無電解メッキ法によってメッキシード層を形成し、次いで、電解メッキ法によって電解銅メッキ層を形成して配線層とするフルアディティブ法を用いても良いものである。
【0106】
また、上記の各実施の形態においては、銅回路、銅配線層、及び、ビアを触媒に用いるPd以外、純粋な銅によって形成しているが、純粋な銅に限られるものではなく、Zn等の他の金属元素を少量混入した銅を主成分とする導電体によって構成しても良いものである。
【0107】
また、上記の実施の形態においては、ビルドアップ工法による高密度多層配線基板として説明しているが、この様な高密度多層配線基板に限られるものではなく、例えば、ウェハレベルCSP(Chip Size PackageまたはChip Scale Package)、或いは、TCP(Tape Carrier Package)等における多層配線層の形成工程にも適用されるものである。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、銅回路或いは銅配線層に対するビアを形成する際に、銅回路或いは銅配線層の表面に活性化処理を施して活性化領域を形成し、この活性化領域を自己触媒とした無電解銅メッキ処理によって少なくともビアを構成する初期埋込層を形成しているので、ビア中にボイドが発生することがなく、それによって、高密度多層配線基板等の配線基板の信頼性の向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の前提となる参考例の製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第の実施の形態の途中までの製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第の実施の形態の図3以降の製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第の実施の形態の途中までの製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第の実施の形態の図6以降の製造工程の説明図である。
【図8】高密度多層配線基板の概略的断面図である。
【図9】従来のビアホールの埋込工程の説明図である。
【符号の説明】
1 ベース層
2 導電層
3 有機絶縁層
4 ビアホール
表面領域
第1の埋込層
7 ビア
11 両面銅張積層板
12 銅回路
13 エポキシ樹脂層
14 レーザ光
15 ビアホール
16 活性化処理液
17 活性化領域
18 無電解銅メッキ層
19 Pd触媒
20 メッキシード層
21 電解銅メッキ層
22 無電解銅メッキ層
31 ポリイミド樹脂層
32 Cu触媒
41 両面銅張積層板
42 銅回路
43 貫通導体
44 電源層
45 GND層
46 エポキシ樹脂層
47 銅配線層
48 ビア
51 レーザ光
52 ビアホール
53 Pd触媒
54 メッキシード層
55 電解銅メッキ層
56 ボイド

Claims (6)

  1. 有機絶縁層に設けたビアホール内に露出する銅または銅を主成分とする導電層の表面を活性化処理することによって触媒活性な状態の表面領域を設けたのち、前記表面領域を自己触媒とした無電解銅メッキ法によって少なくとも前記表面領域に接する第1の埋込層を形成し、次いで、Pdからなる触媒を形成し、前記触媒を用いた無電解銅メッキ法によって前記ビアホールの少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 少なくともカルボキシル基を含む有機物からなる有機絶縁層に設けたビアホール内に露出する銅または銅を主成分とする導電層の表面を活性化処理することによって触媒活性な状態の表面領域を設けたのち、前記表面領域を自己触媒とした無電解銅メッキ法によって少なくとも前記表面領域に接する第1の埋込層を形成し、次いで、前記有機絶縁層を構成するイミド環の開環処理を伴うCuからなる触媒の析出工程を行い、前記触媒を用いた無電解銅メッキ法によってビアホールの少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 上記第1の埋込層を形成したのち、上記触媒を形成し、前記触媒を用いた無電解銅メッキ法によって上記ビアホールの残り全てを埋め込むことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 上記第1の埋込層を形成したのち、上記触媒を形成し、前記触媒を用いた無電解銅メッキ法によって無電解銅メッキ層を形成し、前記無電解銅メッキ層をシード層として用いた電解銅メッキ法によって上記ビアホールの残り全てを埋め込むことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  5. 上記活性化処理が、酸処理によることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  6. 上記酸処理が、硫酸と過酸化水素を含む混合溶液を用いた酸処理であることを特徴とする請求項5記載の配線基板の製造方法。
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