JP3594929B2 - 搬送システムおよび容器のブロー成形設備 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、離散個別物（ｅｎｔｉｔｅ ｄｉｓｃｒｅｔｅ）の搬送システム、すなわち個別エレメントの搬送システムの分野に関するものである。
【０００２】
本発明は、とりわけ、あらかじめ射出によって製作したプレフォームのブローによって容器が得られる、容器のブロー設備への適用例の枠内で説明される。
【０００３】
ただし、本発明は、複数の「供給源」から出た個別物を、ただ１つの列に、定められたピッチで再配列（ｒｅｇｒｏｕｐｅｒ）しようとするあらゆる搬送システムに適用される。
【０００４】
このような再配列は、たとえば、ライン設備において、同一のステップを行うために低速の複数のマシンが並列に使用され、次いで個別物が、第２ステップで、高速のマシンによってすべて処理される場合に必要である。
【０００５】
以下に説明する例は、プレフォームの熱コンディショニング炉への供給の例である。このような炉は、一般に、熱可塑性材料がその後のブロー操作のために変形可能となる温度にプレフォームを加熱するために、赤外線ランプの前にプレフォームを運ぶ搬送用チェーンまたはベルト車を有する。
【０００６】
炉には一般に、単一の供給ユニットによってプレフォームが供給される。この供給ユニットは、一般に、プレフォームをばらで（ｅｎ ｖｒａｃ）貯蔵する槽と、傾斜ベルトコンベア付きエレベータと、分離装置（ｄｅｍｅｌｅｕｒ）と、垂直な向きのプレフォームがバッファストック（ｓｔｏｃｋ ｔａｍｐｏｎ）を形成するためにその低部に蓄積される傾斜供給レールとを有する。このレールの低部には、プレフォームを規則的間隔で通過させる自動ゲートがあり、それによって、プレフォームは溝付きホイールによって引き出される。
【０００７】
このような供給ユニットは、特に非常に微妙な分離操作が原因で、高速では信頼度が確保できないという不都合を有する。
【０００８】
したがって、ブロー設備の良好な作動のために、ここでは、並列に作動する２台の供給ユニットによって設備に供給する方法を提案する。したがって、各供給ユニットは、ブロー設備の半分の速度を確保すればよくなる。
【０００９】
したがって、炉のレベルでは、まるで設備が単一の供給ユニットを備えているかのようにすべてが行われるように、２台の供給ユニットによって供給されるプレフォームを再配列する搬送システムを備えることが必要となる。
【００１０】
このシステムは、単純であると同時に、信頼性が高く、あまり場所を取らないものでなければならない。
【００１１】
したがって、本発明は、各々が、少なくとも２台の上流側ユニットから供給を受ける再配列装置を備え、それらのユニットは、それぞれ第１のピッチに従って間隔をあけた個別物を再配列装置に導き、ならびに個別物が、第２のピッチに従って、唯１つの列で再配列装置から排出されるタイプの離散個別物の搬送システムであって、再配列装置が、再配列ホイールを備え、この再配列ホイールは回転駆動され、ホイールの周囲に径方向に開いた複数組の溝を備え、個別物は、それぞれ溝中に外側から内側に向って径方向に係合し、同一組の溝は径方向に同じ深さを有し、溝の組は、溝の深さによって区別され、溝の各組はもっぱら１つの上流側ユニットに関連付けられることを特徴とするシステムを提案する。
【００１２】
本発明の他の特徴によれば、
異なる溝の組は、互いに差し挟まれ、
各上流側ユニットは、再配列ホイールの軸の周囲で角度が固定された位置を占める別々の装填点のレベルに個別物を送出し、より深い溝の組に関連する装填点は、再配列ホイールの溝の軌道上のより上流側に配置され、
装填点を過ぎると、個別物は、再配列ホイールの平面に対して軸方向に外れた平面内に配置された、２つの内側および外側スライダの間を案内され、外側スライダは、溝の底部に向って個別物を押込み、
別々の２つの組の２つの溝間の深さの差は、径方向に沿った個別物の寸法より大きく、
再配列装置は、個別物の最終列の装填点と排出点との間に含まれるホイールの軌道の一部分で、個別物と協働して再配列ホイールの周縁部に向って個別物を押すスライダを有し、
上流側ユニットの少なくとも１つは、再配列ホイールの接線方向に配置された溝付きホイールを有し、
個別物は、熱可塑性材料製容器のブロー製造用のプレフォームである。
【００１３】
本発明はまた、プレフォームの熱コンディショニング炉を有するタイプの、あらかじめ射出されたプレフォームから容器をブロー成形するための設備であって、並列に配置され、それぞれが規則的間隔で１組のプレフォームを送出する、少なくとも２台の供給ユニットによってプレフォームが炉に供給され、プレフォームが、前述の特徴のいずれか１つを組み込んだ搬送システムによって供給ユニットと炉の間を輸送され、システムが、プレフォームの単一列を形成するためにプレフォームの組の再配列を行うことを特徴とする設備を提案する。
【００１４】
添付の図面を参照して、本発明の他の特徴および利点を詳細に説明する。
【００１５】
図１では、たとえばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）ボトルなどの熱可塑性材料製容器のブロー成形機１０が示されている。この機械１０は、主に、ブロー装置１２と熱コンディショニング炉１４とを有し、この炉内で、射出成形によってあらかじめ製作されたプレフォーム１１、１３が、プレフォームを構成する材料のガラス転位温度より高い温度にされる。独自の方法で、並列に配置された２台の供給ユニット１６、１７によって炉１４に供給することができる。ユニット１６、１７は、市販の標準部品とすることも可能であろう。
【００１６】
これらのユニット１６、１７は、たとえば、ホッパ形の槽１８、ベルトコンベア付きエレベータ２０、分離装置２２、および傾斜供給レール２４を備えるタイプである。プレフォームは、分離装置２２によって垂直な向きの槽１８から取り出され、単に重力によってレール２４の低部に蓄積される。こうして、プレフォームは、たとえばそれらのカラーの底部に位置するフランジによって支持される。レールの低部には、たとえば折畳式の突起物の形状に製作したゲート（図示せず）によって、プレフォームがピッチ調整用ホイール（ｒｏｕｅ ｄｅ ｍｉｓｅ ａｕ ｐａｓ）２６、２７に嵌め込まれるように、プレフォームを１つずつ通すことができる。ピッチ調整用ホイールは、ここでは、溝付きホイールによって構成される。したがって、ピッチ調整用ホイール２６、２７を備えた各供給ユニット１６、１７は、第１のピッチに従って間隔をあけた１組のプレフォームを供給することができる。このタイプの供給ユニットは、たとえば、出願人によって市販されておりブロー設備内で使用される。
【００１７】
図２では、２台のユニット１６、１７の２つのピッチ調整用ホイール２６、２７と、プレフォームの２つの組１１、１３がそれぞれ到達する、結合された２つの供給レール２４の下端が見られる。
【００１８】
知られている方法で、ピッチ調整用ホイール２６、２７は、各々、ほぼ半円形で、規則正しい間隔をあけた溝３０を周囲に備えたディスク２８で構成される。ディスク２８は、それらのそれぞれの軸Ａ１およびＡ２の周囲に連続して回転駆動される。供給システムのゲート（図示せず）は、溝３０が、レール２４の先端の正面に来ると、プレフォームは解放され、溝内に嵌め込まれ、溝がプレフォームを回転駆動するように、制御される。外側円形ガイド３２、３４は、径方向の深さが、一般に、プレフォームの直径のほぼ半分である溝３０からプレフォームが逃げないようにすることができる。ピッチ調整用ホイールによってプレフォームがかみ合わされてから、プレフォームは、常に個別的に搬送され、その移送は常に、かみ合わさったまま、すなわちプレフォームが緩められることなく行われる。実際に、特に炉の中でかみ合わされることが可能であるように、プレフォームがその向きを保つことが重要である。
【００１９】
本発明の教示によれば、２つのピッチ調整用ホイール２６、２７は、同じもので、同一の再配列ホイール３６に供給するためのものである。この再配列ホイールから排出されると、供給ユニットから供給されたプレフォームの２つの組１１、１３は、新しいピッチ、好ましくは炉１４内のプレフォームの搬送システムのピッチに従って間隔をあけたプレフォームの単一列に再配列される。
【００２０】
再配列ホイール３６はまた、２つのピッチ調整用ホイール２６、２７と同期してその軸Ａ３の周りを回転駆動されるディスクで構成される。本発明によれば、再配列ホイールは、ディスクの周辺に配置され、供給ユニットと同じ数の組に分配された溝を有する。溝の組は、それらの溝の径方向深さが異なり、それら溝は、軸Ａ３に対して径方向に向き、外側に向って開かれている。
【００２１】
したがって、図示されている例においては、再配列ホイール３６は、２組の溝３８、４０を有する。第１の組の溝３８は、たとえば、プレフォームの直径のおよそ２倍である、相対的に大きい径方向深さを有する。第２の組の溝４０は、ほぼ半円形を有し、プレフォームの直径のおよそ半分の深さを有する。
【００２２】
２組の溝は、ディスクの周囲に沿って、組のいずれか１つの溝、次に他の組の溝が、交互に存在するという意味において互いに差し挟まれる。再配列ホイールの溝３８、４０は、ピッチ調整用ホイール２６、２７の２つの溝３０を隔てるピッチの半分に等しいピッチの分だけ、円周方向に間隔をあけている。
【００２３】
２つのピッチ調整用ホイール２６、２７は、再配列ホイール３６の接線方向に配置され、それらは、溝３０が接点のレベルに来ると、再配列ホイールの溝３８、４０のちょうど正面に来るように、再配列ホイールと同期している。本発明によれば、所与のピッチ調整用ホイールの溝３０は、必然的に再配列ホイール３６の所与の組の溝の正面に来る。逆に、再配列ホイール３６の２つの接点は、同一組の溝３８、４０が、２つのピッチ調整用ホイールのいずれか１つの溝の正面にしか来ることができないように、選択される。再配列ホイールの溝内へのプレフォームの装填は、外側から内側に向って径方向に行われる。ピッチ調整用ホイールから再配列ホイールに移る瞬間でさえ、プレフォームは、完璧に保持され、割出しされ、その結果、同一組の２つのプレフォーム間のピッチを正確に保つことができる。
【００２４】
さらに、本発明によるガイドシステムは、再配列ホイールの溝内にかみ合わされるプレフォームの径方向位置を決定することができるスライダを有する。これらスライダは、たとえば固定プレートの要素の形態で作られ、該要素は、ホイールのディスクの平面に対して軸方向に外れた平面内に配置され、その縁がスライダを形成し、プレフォームはそのスライダ上で径方向に支えられ、ホイールによって回転駆動されるとその上をスライドする。
【００２５】
図２では、接点が、排出用ホイール４２と再配列ホイール３６との接点からより遠い、第１のピッチ調整用ホイール２６は、再配列ホイールの深い溝３８内にプレフォーム１１を導くためのものであることがわかる。したがって、この第１の組のプレフォーム１１の装填は、内側スライダ４４と第１の外側スライダ４６とによって、この接点において行われる。外側スライダ４６は、プレフォームが、第１の装填用ホイール２６の溝３０から逃げることを強いる。次に、２つのスライダ４４、４６は、この第１の組のプレフォームと協働し、軸Ａ３の周りを角度方向にプレフォームが前進するにつれて、溝３８の底部で内側に向って径方向にプレフォームが押される。
【００２６】
スライダ４４、４６の作用の下に、この第１の組のプレフォーム１１は、再配列ホイール３６と第２のピッチ調整用ホイール２７との接点に角度方向に到達する前に、対応する溝３８の底部に到達することがわかる。
【００２７】
ここに図示された例において、第１のピッチ調整用ホイール２６に対応する外側スライダ４６と、第２のピッチ調整用ホイール２７のガイド３４とは、プレートの同一エレメントの２つの縁によって形成され、そのプレートはこうして、ガイド３４と、第１の外側スライダ４６とのそれぞれ先端部分によって画定された先細の突出部４８を有する。この突出部４８の先端は、第２の組のプレフォームの装填点の直前の角度方向に位置し、この場所は、再配列ホイール３６と第２のピッチ調整用ホイール２７との接点に対応する。この突出部４８は、第１の組の溝３８の底部と第２の組の溝４０の底部との間の軸Ａ３に対して径方向に延在する。当然のことながら、突出部４８は、再配列ホイール３６の溝３８によって移送される第１の組のプレフォーム１１の障害となってはならない。
【００２８】
本発明によれば、第１のプレフォーム１１は、このように、第２のピッチ調整用ホイール２７のガイド３４を妨害することがないように、内側に向って径方向に解放されることがわかる。
【００２９】
第２の外側スライダ５０は、第２の組のプレフォーム１３の装填点と、排出用ホイール４２と再配列ホイール３６の接点に対応するあらゆるプレフォームの排出点との間で、軸Ａ３の周りに円弧に沿って延在する。この第２のスライダ５０は、第１の機能として、それらの溝４０の底部で支持される第２の組のプレフォームを保持する。そうでなければ、これらプレフォームはホイール３６上に留置かれることはできないだろう。
【００３０】
第１の外側スライダ４６とは反対に、内側スライダ４４は、第２の組のプレフォーム１３の装填点と排出点との間の第２の区間に沿って延びる。この第２の区間の輪郭は、ひとたび第１の組のプレフォームが、第２の組のプレフォームの装填点を越えると、第１の組のプレフォーム１１を外側に向って径方向に押戻すようなものである。実際に、この場所を越えると、第１の組のプレフォーム１１は、第２のピッチ調整用ホイールのガイドを妨害する恐れはもうなくなる。内側スライダの第２の区間は、このように、第１の組のプレフォーム１１を径方向に第２組のプレフォーム１３と同じ半径上に戻すことができる。
【００３１】
このようにして、排出点のレベルで、２つの組のプレフォーム１１、１３は、内側スライダ４４と第２の外側スライダ５０との間で径方向にかみ合わされる。こうして、それらプレフォームは、排出用ホイール４２によって従来の方法でかみ合わされることができる。
【００３２】
したがって、このように提案された再配列装置は、完璧に信頼性が高くなる。なぜなら、その装置が運ぶ個別物、たとえばプレフォームは、溝内にかみ合わされたままであることから、それらの軌道に沿って、絶えず完璧に割出しが行われるままとなるからである。したがって、分岐型メカニズムによって起こりうることとは反対に、プレフォームは絡み合ったり、この機構の一部に対してブロックされたりする恐れはまったくなくなる。プレフォームは、当然のことながら、ピッチ調整用ホイールおよび再配列ホイール上の軌道に沿って垂直な向きを保つ。
【００３３】
以上、上流側ユニットが、ピッチ調整を行う溝付きホイールを備える場合について本発明を説明した。ただし、ピッチ調整システムを使用せずに、または異なるシステムを使用して、本発明による再配列ホイールを利用することもできるだろう。たとえば、個別物は、同期化された移送用アームによって再配列ホイールに直接的に導くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】炉が、並列に作動する２台の装置によってプレフォームを供給される、容器のブロー設備を示す概略図である。
【図２】本発明による搬送システムの概略図である。

Claims (9)

1. 少なくとも２つの上流側ユニット（１６、１７）から供給を受ける再配列装置（３６）を備え、該上流側ユニットは、それぞれ再配列装置に一組の個別物（１１、１３）を導き、ならびに個別物が、ただ１つの列で再配列装置（３６）から排出されるタイプの離散個別物の搬送システムであって、
   再配列装置が、再配列ホイール（３６）を備え、該再配列ホイールは回転駆動され、再配列ホイールの周囲に径方向に開いた複数組の溝（３８、４０）を備え、個別物は、それぞれ溝中に外側から内側に向って径方向に係合し、同一組の溝は径方向に同じ深さを有し、溝の組は、該溝の深さによって区別され、溝の各組はもっぱら１つの上流側ユニットに関連付けられることを特徴とする搬送システム。
2. 溝（３８、４０）のそれぞれの組が、互いに差し挟まれることを特徴とする、請求項１に記載の搬送システム。
3. 各上流側ユニット（１６、１７）が、再配列ホイール（３６）の軸（Ａ３）の周囲で角度が固定された位置を占める別々の装填点のレベルに個別物を送出し、より深い溝（３８）の組に関連する装填点は、再配列ホイール（３６）の溝の軌道上のより上流側に配置されることを特徴とする、請求項１または２に記載の搬送システム。
4. 個別物は、装填点を過ぎると、再配列ホイール（３６）の平面に対して軸方向に外れた平面内に配置された、２つの内側（４４）および外側（４６）スライダの間を案内され、外側スライダ（４６）が、個別物を溝（３８）の底部に向って押込むことを特徴とする、請求項３に記載の搬送システム。
5. 別々の２つの組の２つの溝（３８、４０）の深さの差が、径方向に沿った個別物の寸法より大きいことを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の搬送システム。
6. 再配列装置がスライダ（４４）を有し、該スライダが、個別物の最終組の装填点と排出点との間に含まれるホイールの軌道の一部分で、個別物と協働して、個別物を再配列ホイール（３６）の周縁部に向って押すことを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の搬送システム。
7. 上流側ユニットの少なくとも１つが、再配列ホイール（３６）の接線方向に配置された、溝付きホイール（２６、２７）を備えることを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の搬送システム。
8. 個別物が、熱可塑性材料製容器のブロー製造用のプレフォームであることを特徴とする、請求項１から７のいずれか一項に記載の搬送システム。
9. プレフォームの熱コンディショニング炉（１４）を有するタイプの、あらかじめ射出されたプレフォームから容器をブロー成形するための設備であって、
   並列に配置され、それぞれが規則的間隔で１組のプレフォームを送出する、少なくとも２台の供給ユニットによってプレフォームが炉（１４）に供給され、プレフォームが、請求項１から８のいずれか一項に記載の搬送システムによって供給ユニットと炉の間を輸送され、搬送システムが、プレフォームの単一列を形成するためにプレフォームの組の再配列を行うことを特徴とする設備。

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