JP3594250B2 - Pacs - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、医用診断装置,画像記憶装置,画像表示装置等を複合的に接続してネットワークを形成するPACSに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医用診断装置の多様化が進む中で、複数の診断モダリティ(X線装置,MRI,超音波装置等)にて得られた医用画像を参照しながら診断を行うことが多くなってきた。現在、多くの病院における画像診断は例えば、以下に示す如くの手順で行なわれている。
【0003】
(1)検査依頼科(例えば内科)の医師が、放射線科に患者の検査(例えばX線,CT,MRIなど)を依頼する。この依頼は検査依頼書の発行によってなされ、検査依頼書には「患者のID番号、氏名、生年月日、性別」、「検査依頼科名、検査依頼医名」、「検査のモダリティ、部位、方法」、「検査目的、臨床情報」などが記載される。
【0004】
(2)放射線科の検査技師が、検査依頼の指示に従って患者の検査を行う。
【0005】
(3)読影医が現像されたフィルムを読影する。この時、その患者の過去の検査の画像を参照することがしばしばあり、読影の質を高める上で重要である。画像を読み終えると読影レポートを作成する。読影医が読影レポートに記載する情報は、「画像を読んでの所見」、「結論」、「読影医の氏名」、「読影年月日」などである。
【0006】
(4)読影レポートが検査依頼医に送られる。
【0007】
また、このような画像診断を系統的に行うため、PACS(Picture Archiving and Communication System)と称するネットワークシステムが実用に供されている。PACSは、病院内で発生する医用画像(X線画像,CT画像,MR画像など)を保管,通信,表示することにより、医師が医用画像を見る業務を支援するためのシステムであり、画像を収集し加工する画像収集装置から送られてきた画像データをデータベースに保管し、画像が必要とされる時にデータベースから画像ワークステーションに画像データを転送し、画像ワークステーションでは、画像を陰極線管(CRT)等に表示させるという機能を持つ。そして、医師はCRTに表示された画像や、画像データをフィルム出力して診断を行う。また、診断に際して作成される読影レポートもPACS上で作成,保管することができる。
【0008】
ここで、PACSの構成要素である画像収集装置の一つとしてのフィルムディジタイズ装置について説明する。
【0009】
例えば、X線診断装置にて撮影されたフィルム画像は、診断の際に臨床医と放射線科医が同一のフィルムを参照することが多いので、コピーする必要がある。しかし、光学的な複写技術では、複写された写真の画質が劣化してしまう。そこで、画質の劣化を防ぐために撮影されたフィルム画像を一旦ディジタルの画像信号に変換し、この画像信号に濃度補正等の画像処理を加えた後、再度フィルム画像を作成するフィルムディジタイズ装置が多く用いられている。
【0010】
図33は、従来におけるフィルムディジタイズ装置の動作を概略的に示すための説明図であり、X線診断装置で撮影されたX線フィルム6がフィルムデジタイザ1に入力されると、このX線フィルム6がディジタル化され画像処理装置2にて濃度変換等の画像処理が加えられる。
【0011】
そして、画像処理後のディジタル画像データは画像記録部3に記憶され、モニタ4に出力されて画像表示される。また、レーザイメージャ5にてコピーされたX線フィルム8が作成される。
【0012】
そして、図33に示した画像処理装置2では、通常濃度補正曲線を用いて濃度の補正を行う。濃度補正曲線は例えば図34に示す如く複数の曲線(m,n,o,p,q,r)が設定されており、原画像の露光レベルに応じて適宜濃度補正曲線を選択して濃度補正を行う。この際、原画像の露光レベルを求める必要があり、このため図35に示すように原画像について横軸に画素値、縦軸に周波数をとったヒストグラムを作成する。そして、このヒストグラムから最小画素値及び25%画素値を求めて図36に示す露光分布図にあてはめて正常露光,露光不足,露光過度を判定する。
【0013】
図36は胸部のX線撮影フィルムから統計的に得られたものであり、最小画素値350,25%画素値500の点が平均値、そして、最小画素値の標準偏差SD1と25%画素値の標準偏差SD2で囲まれる図中点線で示される円(又は楕円)の中にあてはまれば正常露出、円よりも左下方向の場合は露出過度、右上方向の場合は露出不足と判定される。例えば、図35の例では最小画素値100,25%画素値200であるので、露出過度であると判定され、この露光過度レベルに応じた補正曲線が図34に示した各曲線から選択され、濃度補正が行われる。
【0014】
そして、オペレータは補正した画像データをモニタに表示し確認する。図33の画像記録部3では補正されたディジタル画像データを光に変換し一定のピッチで再度フィルムに露光することにより、補正済みX線写真を得る。また、処理された画像データは当該PACSに転送される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来におけるPACSにおいては以下に示すような課題がある。
【0016】
(課題1)フィルムディジタイズ装置等の画像収集装置にて得られた画像データは、画像処理が加えられた後、PACSのネットワークに転送されるので、転送先にて処理を加えたい場合には原画像に対して処理を加えることができない。このため、例えばCRTでは自動濃度補正を行なった場合に10%程度の失敗があると報告されている。
【0017】
(課題2)医用画像の収集条件,出力条件は各画像収集装置,画像出力装置でそれぞれ別個に設定しなければならず、操作が面倒である。
【0018】
(課題3)フィルム出力の条件を管理していないのでフィルム同士の比較読影を行うときに出力の条件が異なることがあり、この場合には適切な比較読影ができない。
【0019】
(課題4)また、フィルムとCRT出力とについても同様に、適切な比較読影ができない。
【0020】
(課題5)更に、CRT出力の画像処理条件を管理していないため、CRT同士の比較読影についても適切な比較読影ができない。
【0021】
この発明のPACSは、このような従来の課題を解決するためになされたもので、その第1の目的は、前記(課題1)を解決するため、画像出力装置において、画像収集装置で収集された原画像に対しての補正を行うことを可能とすることである。
【0022】
第2の目的は、前記(課題2)を解決するため、医用画像の収集,出力の条件を一括して設定可能とすることである。
【0023】
第3の目的は、前記(課題3)を解決するため、フィルム同士の比較読影を行う時にフィルム出力の条件を同一とすることである。
【0024】
第4の目的は、前記(課題4)を解決するため、フィルムとCRTとの比較読影を行う時に両者の出力条件を同一とすることである。
【0025】
第5の目的は、前記(課題5)を解決するため、複数のCRTを用いて比較読影を行うときに画像の出力条件を同一とすることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため請求項1の発明は、医用画像を収集する収集手段と、医用画像を転送する転送手段と、医用画像を保管する保管手段と、医用画像を出力する出力手段とを少なくとも1つつ有し、前記各手段を複合的に接続して構成されるPACSにおいて、前記収集手段は、収集された原画像データに対して所望の画像処理を加える手段と、処理された画像データを原画像に戻す変換を行うための変換データを当該処理された画像データに付加する手段とを有し、前記出力手段は、前記処理された画像データを前記変換データに基づいて原画像に変換する手段と、該原画像に対して所望の処理を加える手段とを有することを特徴とするものである。
【0036】
【作用】
請求項1の発明では、画像収集手段側で転送する画像データにこの画像データの処理の変換に関する変換データを付随させ、画像出力手段側ではこの変換データに基づいて処理を加えるので、原画像に対する処理を行うことができるようになる
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。そして、以下に示す第1実施例では、画像収集装置側で画像データの露光−濃度特性をリニアに変換した後、ネットワークに転送することによって画像出力装置側にて原画像に対する補正ができるものである。例えば、X線フィルムの露光−濃度特性は、図37に示す如くの特性曲線を有しており、これを図38に示すようにリニアな特性に変換する。
【0040】
また、第2実施例では、画像収集装置側で所定の画像処理を加えた際に、この画像処理の内容を画像データに付加してネットワークに転送し、画像出力装置側ではこの付加データに基づいて画像データを原画像に戻すことによって原画像に対する補正ができるものである。
【0041】
まず、第1実施例について説明する。図1は、本発明に係るPACSの基本的な構成を示す説明図である。図示のように、このPACSはシステムマネージャ11と、複数の画像収集装置12(図では2個(12−1,12−2))と、データベース13と、複数のワークステーション14(図では2個(14−1,14−2))と、ネットワーク15と、外部機器である検査オーダシステム17との間のインタフェースとしてのゲートウェイ16とで構成されている。
【0042】
ネットワーク15は、各装置間の通信のためのコマンド及びデータの伝送路であり、伝送媒体としては光ファイバ等が用いられる。なお、図1に示すネットワーク15はローカルエリアネットワークであるが、スター型等他の型のネットワークであっても良い。そして、ネットワーク15に接続されている各装置はそれぞれ通信プロトコルを持っており、互いに通信することができる。
【0043】
図2はシステムマネージャ11の構成を示すブロック図である。同図において、制御装置(SM−CTRL)11aは中央処理装置(CPU)やシステムメモリ等を含み、当該システムマネージャ11全体の動作を制御する。
【0044】
システムディスク(SM−SD)11bは、磁気ディスクで構成され、「システムマネージャを動作させるためのプログラム」、「読影参照画像準備規則情報」、「WS−読影対象検査種類情報」、「サンプリングピッチ決定テーブル」、「コントラスト決定テーブル」、「スタッカ分類テーブル」、「コピー枚数決定テーブル」等を記憶している。
【0045】
これらのプログラムやデータは、当該システムマネージャ11の電源投入時に読み出され、制御装置11a内のシステムメモリに書き込まれる。ここで、読影参照画像準備規則情報とは、読影時にどんな過去の検査の画像が参照されるかについての規則を示す情報である。この情報は、システムマネージャ11がデータベース(DB)13に対してある患者の過去の画像の準備を指示する場合に用いられる。読影参照画像準備規則情報に含まれるデータの種類を表1に示す。なお、この情報は書き換え可能である。
【0046】
【表1】
Figure 0003594250
本実施例における読影参照画像準備規則情報データは、具体的には表2に示す如くである。
【0047】
【表2】
Figure 0003594250
ここで、表2のデータは、次に示す規則を表わしている。
【0048】
(a)読影対象検査と同一検査部位・同一モダリティ・検査日付の新しい検査が第1優先
(b)読影対象検査と同一検査部位・同一モダリティ・検査日付の古い検査が第2優先
(c)読影対象検査と同一検査部位・異なるモダリティ・検査日付の新しい検査が第3優先
(d)読影対象検査と同一検査部位・異なるモダリティ・検査日付の古い検査が第4優先
(e)読影対象検査と異なる検査部位・同一モダリティ・検査日付の新らしい検査が第5優先
(f)読影対象検査と異なる検査部位・同一モダリティ・検査日付の古い検査が第6優先
(g)読影対象検査と異なる検査部位・異なるモダリティ・検査日付の新しい検査が第7優先
(h)読影対象検査と異なる検査部位・異なるモダリティ・検査日付の古い検査が第8優先
また、WS−読影対象検査種類情報とは、どのワークステーション(WS)14でどのような検査の画像が読影されるかについての情報であり、表3に示すような形式で記憶されている。
【0049】
【表3】
Figure 0003594250
本実施例では、表3に示されているように、ワークステーション14は特定のモダリティの検査の画像を読影するものとして用いる。つまり、WS−1というIDを持つワークステーションでは、X線モダリティの未読影検査についてのみ読影される。但し、その患者の過去の画像については、どんなモダリティの画像でも参照することができる。なお、この情報は書換え可能である。
【0050】
サンプリングピッチ決定テーブルとは、画像収集装置12としてDFR(フィルムディジタイズ)システム(後述)を使用した際の、DFRシステムのディジタイザ部でのディジタイズサンプリングピッチ(画像のピクセルの大きさに相当する)を依頼医師名,検査種類,検査部位などから決定するための情報であり、図3に示す形で記憶されている。この情報は書き換え可能で書き替えられるつどにDFRシステムに転送される。
【0051】
コントラスト決定テーブルとは、ワークステーション14で適切なコントラストで表示するために適正コントラスト範囲を依頼医師名,検査種類,検査部位などから決定するための情報であり、図4に示す形で記憶されている。この情報は書き換え可能であり、書き替えられる度にワークステーション14及びDFRシステムに転送される。
【0052】
スタッカ分類テーブルとは、DFRシステムのフィルム出力部からフィルムを物理的に分類して出力するために分類を検査依頼科,検査種類,検査依頼医師などから決定するための情報であり、図5に示す形で記憶されている。この情報は書き換え可能で書き替えられるつどにDFRシステムに転送される。
【0053】
コピー枚数決定テーブルは、DFRシステムのフィルム出力部からフィルムを必要な枚数だけ出力するために分類を検査種類,検査状態,検査依頼医師,検査依頼科などから決定するための情報であり、図6に示す形で記憶されている。この情報は書き換え可能であり、書き替えられる度にDRFシステムに転送される。
【0054】
また、図2に示す検査ID番号発行装置(SM−EIDI)11cは、新しい検査依頼情報の受け付けに対応して、その検査の検査ID番号を発行する装置である。検査ID番号は、システム内で互いに異なるように発行される。検査ID番号の初期値は0であり、制御装置(SM−CTRL)11aから検査ID番号の発行を指示されると、現在の検査ID番号を1だけ増加させ、新しい検査ID番号を制御装置(SM−CTRL)11aに返す。従って、検査ID番号は1から始まる。
【0055】
検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM)11dは、検査オーダシステムから送られてきた検査依頼情報を検査ID番号とともに記憶する装置(例えば磁気ディスク)である。表4は、検査依頼情報記憶装置11dに記憶されるデータの種類を示している。
【0056】
【表4】
Figure 0003594250
検査歴記憶装置(SM−EHM)11eは、患者の検査歴を記憶する装置(例えば磁気ディスク)であり、1人の患者検査歴に含まれるデータの種類は例えば表5に示す通りである。
【0057】
【表5】
Figure 0003594250
読影レポート記憶装置(SM−IDRM)11fは、読影レポートを記憶する装置(例えば磁気ディスク)であり、この読影レポートに含まれるデータの種類は、例えば表6に示す通りである。
【0058】
【表6】
Figure 0003594250
情報検索装置(SM−SRCH)11gは、制御装置(SM−CTRL)11aからの指示により、与えられた指令によって、各情報記憶装置が記憶している情報を検索し、検索結果を制御装置(SM−CTRL)11a内のメモリに書き込む機能を有する装置である。
【0059】
ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hは、ネットワーク15とのインタフェースであり、これを経由して、他のサブシステムとの通信を行う。
【0060】
制御バス(SM−CBUS)11iは、システムマネージャ内での各種制御情報とデータの伝送路である。
【0061】
次に、図1に示した画像収集装置(IA)12(12−1,12−2)について説明する。この実施例では、画像収集装置12としてDFR装置(フィルムディジタイズ装置)を例に説明する。DFR装置は以下に示す如くの機能を有する。
【0062】
(a)フィルムの自動装填を行う。
(b)フィルムの自動現像を行う。
(c)フィルムと検査の対応付けを行う。
(d)フィルムへの識別情報,IDの記録を行う。
(e)フィルム濃度を読み取り、ディジタイズし、ディジタル画像を生成する。
(f)システムマネージャ(SM)11に検査依頼情報の転送を要求し、システムマネージャ(SM)11から送られてきた検査依頼情報を受けとる。
(g)検査や画像に付随する情報を入力・表示する。
(h)画像処理を行う。
(i)画像データ、検査や画像に付随する情報をデータベースに転送する。
【0063】
図8はDFR装置の制御系の構成を示すブロック図である。同図において、フィルム自動装填制御装置(DFR−SET)12cは、空のカセッテ(マガジン)に所定のサイズの未使用フィルムを装填する。そして、図7に示す撮影装置にて撮影を行う。同図(A)はカセッテの場合、同図(B)はマガジンの場合を示しており、同図(A)では、寝台の天板24a上に載置された被検体23aにX線管25aからX線ビーム30aが照射されると、被検体23aを透過した画像がカセッテ27内のフィルムに撮影される。
【0064】
これと同様に図2(B)では、天板24bの下側に配設された密着板28にマガジン29から送られたフィルムが装填され、被検体23bの透視画像が撮影されるとマガジン29に戻される。また、同図(A),(B)それぞれの場合についてX線管25a,25bの近傍に超音波センサ26a,26bが設けられており、X線管25a,25bから被検体23a,23bまでの距離が計測し得るようになっている。
【0065】
そして、X線撮影後、カセッテ(マガジン)からフィルムを自動的に取り出し、フィルムのサイズをレーザ測量により検出する等の処理を行う。
【0066】
図8に示すフィルム自動現像装置(DFR−DEV)12dは、フィルムを自動的に現像するものである。検査ID対応装置(DFR−ID)12eは、撮影したフィルムと検査種類との対応をとるために、フィルムにあらかじめ記録されたIDバーコードを読み取り検査と対応づける。
【0067】
フィルム識別装置(DFR−FID)12fは、フィルムの種類を決定する特性曲線を求め、フィルムを識別する。これは、フィルムの指定位置に記録された指定露光部分を読みだし、それをパラメータとしてDFR−SD12nの特性曲線決定テーブル(後述)を参照することによって行われる。
【0068】
フィルム識別情報,ID記録装置(DFR−DID)12gは、フィルム識別情報、SM11が発行した検査IDのバーコード、及び検査情報をフィルムに記録する。フィルム識別情報は、例えば図9に示すように濃度が徐々に変化する識別コード66であり、この識別コードがフィルム上に印刷される。なお、同図において符号65に示す“+”は位置決め用のマークである。
【0069】
また、このような識別コード66は、図10に示すように、NDフィルタの重ね合わせ枚数を変えてフィルムに光を照射することによって作成することができる。そして、フィルムをディジタイズする前、又は後に、図9に示す識別コード66にレーザを照射し、露光と濃度との特性(H−D曲線)を求めると、図11に示す如くの露光−濃度特性が得られるので、このH−D曲線からフィルムを特定することができる。
【0070】
また、検査IDのバーコードは、例えば図12に示すように基準となる長さに設定された基準バー59を3つ用意しておき、これを用いてバーを読取る前に基準長さを設定する。また、同一のバーコード60を2つ用意し、これらを読取った結果が等しいときに、バーの認識が正しいとする。更に、バーの位置を検索し易くするために“「”型のマーク61を符している。そして、実際にバーコードを読取る際には、図13に示すように、所定のスレッシホルドを越えた部分がバーとして認識される。
【0071】
また、検査情報とは、例えば図14に示すように検査ID,患者氏名,検査年月日等の情報であり、フィルム上に印刷される。
【0072】
図8に示すシステムディスク(DFR−SD)12nは磁気ディスクであり、DFRシステムを動作させるためのプログラム等を記憶している。プログラムは、DFRシステムの電源投入時に読みだされ、制御装置12i内のシステムメモリに書き込まれる。そして、次の情報を格納する。
【0073】
(a)サンプリングピッチ決定テーブル
(b)特性曲線決定テーブル
(c)ROI決定テーブル
(d)コントラスト決定テーブル
(e)スタッカ分類テーブル
(f)書き込みピッチ決定テーブル
(g)コピー枚数決定テーブル
このうち、(a)サンプリングピッチ決定テーブル,(d)コントラスト決定テーブル,(e)スタッカ分類テーブル,(g)コピー枚数決定テーブルはシステムマネージャ11で書き換えが行われるたびに、システムマネージャ11から転送されて内容の書き換えが行われる。
【0074】
(b)特性曲線決定テーブルとは、フィルムに記録された指定露光に対する濃度のパラメータからフィルムの特性曲線を分類するテーブルである。これは、フィルムに適した画像処理をするために必要であり、例えば図15に示す形で記憶されている。
【0075】
そして、前記したフィルム識別装置(DFR−FID)12fにて決定されたフィルムのタイプに一致する特性曲線を同図(B)に示す曲線▲1▼,▲2▼,▲3▼から選択し、同図(A)に示す決定テーブルから補正曲線タイプを選択する。その後、選択された補正曲線タイプに応じて図16に示す濃度補正曲線を選択する。
【0076】
(c)ROI決定テーブルとは、濃度補正のパラメータを得るヒストグラムの領域を決定する手法を検査種類と検査部位ごとに定めたテーブルで例えば図17に示す形で記憶されている。図示のように、このテーブルによれば、検査種類,検査部位毎にROIの抽出法が異なり、胸部であれば画像の中心に対して相似である面積の1/4の領域をROIとする。また、マンモや四肢のフィルムではある濃度(スレッシホルド)以上の領域をROIとする。そして、このROI抽出法に従って画像のヒストグラムを算出すると図18(A),(B),(C)の如くとなる。
【0077】
(f)書き込みピッチ決定テーブルとは、撮影フィルムサイズごとにイメージャの書き込みピッチ(画素に相当する)を定めるもので、例えば図19に示す形で記憶されている。
【0078】
図8に示す画像処理装置(DRR−IP)12hは、以下に示す濃度補正,周波数処理,コントラスト調整等の画像処理を行う。
【0079】
<濃度補正>
不適正な露光の画像データを適正な露光となるように補正する操作であり、画像付随情報に示された当該画像データの検査部位に基づいてDFR−SD12nに記憶されているROI決定テーブル(図17)を参照してヒストグラムの領域を決定する。そして、このヒストグラムにて得られる画素値を基に、従来例で示した図36の露光分布図を用いて濃度補正を行う。
【0080】
<周波数処理>
濃度補正が終了した画像データに対して、周知のアンシャープマスキング法によるコントラスト強調を行い、DFR−IM12k(後述)に格納する。
【0081】
<コントラスト調整>
周波数処理が終わるとDFR−IM12kに格納されている画像データに対してコントラストの調整を行う。まず、画像付随情報の検査部位からDFR−SD12nのコントラスト・テーブルにより画素値の最大,最小値を取り出す。そして、DFR−IM12kに格納された画像データに対して画素のヒストグラムの最小値(x)と最大値(y)を取り出し、DFR−SD12nのコントラスト・テーブルの最小値、最大値になるように画素値を変換する。具体的には、コントラストテーブルの最小値(X),最大値(Y)とすると画素値pは、次の(1),(2)式で変換される。
【0082】
【数1】
Figure 0003594250
こうして、上記したサンプリングピッチ,特性曲線,ROI,コントラスト,スタッカの分類,書き込みピッチ,コピー枚数等の医用画像の収集,出力条件を一括して設定することができるので、設定が容易となり、前記した第2の目的を達成することができるようになる。
【0083】
図8に示す検査データイメージ作成装置(DFR−PAT)12jは、検査依頼情報,画像付随情報のデータをDFR−SD12nにて決定されるフォントで2値のデータに変換(図14参照)し、これを画像データに埋め込んでDFR−SD12nに格納する。
【0084】
画像記録装置(DFR−IM)12kは、処理された画素データを出力するレーザイメージャであり、DFR−SD12nの書き込みピッチ決定テーブル(図19)を参照して、フィルムサイズからイメージャ書き込みのレーザ光径と書き込みピッチを定め、画像データをフィルムに焼き付ける。また、フィルムを現像し、画像付随情報の検査種類,検査状態,検査医師名,検査依頼科からDFR−SD12nのコピー枚数決定テーブルによりコピー枚数を定め、検査依頼科,検査種類,検査依頼医師をもとにDFR−SD12nのスタッカ分類テーブルを参照して検査ID,患者IDを登録しスタッカに出力する。
【0085】
制御装置(DFR−CTRL)12iは、中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリである)などを含み、当該DFRシステム全体の動作を制御する。
【0086】
画像リニア化装置(DFR−IIN)12mは、DFR−FIDで決定されたフィルムの特性関数の逆関数を記憶しており、この逆関数を画像データに乗ずることで入射X線強度に対してリニアに変化する濃度となる画像データを作成し、DFR−IM12kに格納する。
【0087】
フィルム濃度読みとり装置(DFR−FR)12pは、フィルムにレーザ光を照射し、透過光をフォトマルで電気量として計測し、計測データをサンプリングすることでディジタルの濃淡画像データを得る。レーザ光径,サンプリングピッチは、DFR−SD12nのサンプリングピッチ決定テーブル(図3参照)を参照して決定する。
【0088】
入力装置(DFR−INPUT)12bは、オペレータが情報を入力するための手段であり、キーボード,タッチスクリーンなどが用いられる。
【0089】
表示装置(DFR−DISP)12aは、当該DFR装置に入力された情報やDFR−IM12kの画像データを表示するための装置であり、例えばCRTディスプレイを用いる。
【0090】
検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qは、検査情報と画像付随情報を一時的に記憶する装置(例えば半導体メモリ)で構成される。検査情報とは、検査を記述する情報である。検査情報に含まれるデータの種類を表7に示す。
【0091】
【表7】
Figure 0003594250
画像付随情報とは、画像を記述する情報であり、例えば表8に示す如くである。
【0092】
【表8】
Figure 0003594250
表8に示した画像付随情報に含まれるデータの種類の中で、データの値を自動的に決めることができるデータの種類とデータ値の決定方法は、次のとおりである。
【0093】
(1)画像番号
ディジタイズした順序で決める。N枚目のフィルムをディジタイズして得られた画像の画像番号はNである。
(2)画像のピクセルサイズ1(縦)と画像のピクセルサイズ2(横)DFR−SD12nのサンプリングピッチ決定テーブルを参照して決定した縦,横方向のサンプリングピッチを記述する。
(3)画像のマトリクスサイズ1(縦)と画像のマトリクスサイズ2(横)DFR−SET12cで得られたフィルムサイズを(2)のサンプリングピッチで除した値を記述する。
(4)画像のピクセルのビット長
データのビット幅を10ビットと仮定すると10を記述する。
(5)画像のデータ量
画像のマトリクスサイズ1と画像のマトリクスサイズ2と画像のピクセルのビット長の積を記述する。
(6)条件記録情報
初期コントラスト,サンプリングピッチ,書き込みピッチを記録する。
(7)フィルム種別,補正曲線情報
特性曲線の番号,補正曲線の種類を記述する。
(8)画像処理経過
フィルムにどのような条件で画像処理をしたか。画像データを記録したか。その履歴を記述する(後述の図32参照)。
【0094】
画像データ記憶装置(DFR−IMD)12rは、DFR装置で取り扱う画像データを、一時的に記憶する装置(例えば半導体メモリ)で構成される。
【0095】
画像圧縮装置(DFR−COMP)12sは、画像データを例えばDCTアルゴリズム(離散コサイン変換)により可逆圧縮する。
【0096】
ネットワーク・インタフェース(DFR−NWIF)12tは、ネットワークのインタフェースであり、これを経由して、他のサブシステムとの通信を行う。
【0097】
制御バス(DFR−CBUS)12uは、DFR装置内での各種制御情報の伝送路である。
【0098】
画像バス(DFR−IBUS)12vは、DFR装置内での画像データの伝送路である。また、図8には示していないが、DFR装置には時計が内蔵されている。
【0099】
次に、図1に示したデータベース13の機能について説明する。データベース13は以下に示す如くの機能を有する。
【0100】
(a)画像データ、検査情報、画像付随情報を保管する。
(b)システムマネージャ(SM)11からの指示によって、指定された検査の画像を低速媒体(本実施例では光ディスク)から高速媒体(本実施例では磁気ディスク)に読みだす。
(c)他の装置からの要求に応じてデータを供給する。
【0101】
図20はデータベース13の構成を示すブロック図であり、同図において、制御装置(DB−CTRL)13aは、中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリである)などを含み、データベース全体の動作を制御する。
【0102】
システムディスク(DB−SD)13bは、磁気ディスクであり、データベースを動作させるためのプログラムを記憶している。プログラムなどは、データベースの電源投入時に読みだされ制御装置13a内のシステムメモリに書き込まれる。
【0103】
検査ディレクトリ記憶装置(DB−DIR)13cは、検査ディレクトリを記憶する記憶装置(例えば磁気ディスク)である。検査ディレクトリに含まれる検査1件分のディレクトリ情報についてのデータの種類を表9に示す。
【0104】
【表9】
Figure 0003594250
情報検索装置(DB−SRCH)13dは、制御装置(DB−CTRL)13aからの指示により、検査ディレクトリ記憶装置(DB−DIR)13cが記憶している情報を検索し、検索結果を制御装置(DB−CTRL)13a内のシステムメモリに書き込む機能を有する装置である。
【0105】
画像記憶用光ディスク装置(DB−IOD)13eは、画像データと画像付随情報を長期にわたって記憶する記憶装置であり、記憶媒体は光ディスクが用いられる。
【0106】
画像記憶用磁気デイスク装置(DB−IHD)13fは、画像データと画像付随情報を一時的に記憶する記憶装置であり、記憶媒体は磁気ディスクが用いられる。この画像記憶用磁気デイスク装置13fが記憶するデータの種類は、画像記憶用光ディスク装置13eが記憶しているデータの種類と同一である。また、画像記憶用磁気ディスク装置の中にどんなデータが記憶されているかを表わす管理情報(各データの記憶アドレス,データ量)は、検査ID番号と関連づけられて画像記憶用磁気ディスク装置13f自体に記憶される。そして、画像収集装置(IA)12から送られてきた画像は、まずこの画像記憶用磁気ディスク装置13fに記憶される。
【0107】
画像記憶用光ディスク装置13eから読みだされた、読影時に参照される過去の画像は、画像記憶用磁気ディスク装置13fに書き込まれ、ワークステーション(WS)14からの要求に従って転送されるまで保管される。
【0108】
ブロックメモリ(DB−BLKM)13gは、半導体メモリで構成され、画像データ,画像付随情報などを一時的に記憶する記憶装置である。
【0109】
ネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hは、ネットワーク15と接続されるインタフェースであり、これを経由して、他のサブシステムとの通信を行う。 制御バス(DB−CBUS)13iは、データベース内での各種制御情報の伝送路である。画像バス(DB−IBUS)13jは、データベース内での画像データの伝送路である。
【0110】
次に、図1に示すワークステーション14の機能について説明する。ワークステーション14は、以下に示す如くの機能を有する。
【0111】
(a)圧縮された画像データをデコードする。
(b)検査依頼情報,検査歴,画像,読影レポートなどを表示する。
(c)読影レポートを入力する。
(d)画像データをフィルムに出力する。
(e)画像処理を行なう。
【0112】
図21はワークステーション14の構成を示すブロック図である。同図において、画像圧縮装置(WS−COMP)14aは、IA12で圧縮された画像データをデコードする。
【0113】
リニアデータ画像処理装置(WS−LIP)14bは、リニア化されたデータに対して、濃度補正,周波数処理などの画像処理を加える。画像出力装置(WS−FOUT)14cは、画像データをフィルムに出力する。画像処理装置(WS−IP)14dは、濃度補正,周波数処理などの画像処理を行う。
【0114】
制御装置(WS−CTRL)14eは、中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリである)などを含み、ワークステーション全体の動作を制御する。
【0115】
システムディスク(WS−SD)14fは、磁気ディスクであり、「ワークステーションを動作させるためのプログラム」、「胸部単純X線像の画像の撮影方法と相対的な表示位置との関係情報」、「読影医情報表」、「書き込みピッチ決定テーブル」などのプログラムやデータを記憶している。これらのプログラムやデータは、ワークステーションの電源投入時に読みだされ、制御装置内のシステムメモリに書き込まれる。また、「胸部単純X線像の画像の撮影方向と相対的な表示位置との関係情報」は、画像の表示位置を自動的に決定するための情報であり、例えば、次の表10に示す如くの情報である。
【0116】
【表10】
Figure 0003594250
この表10の記載の意味は、次の通りである。
「P→A」;X線が患者の背中から入射したことを示す。この場合は正面像になる。
「L→R」;X線が患者の左側から入射したことを示す。この場合は右側面像になる。
「R→L」;X線が患者の右側から入射したことを示す。この場合は左側面像になる。
C;中心に表示することを示す。
L;P→Aの像(正面像)の左側に表示することを示す。
R;P→Aの画像(正面像)の右側に表示することを示す。
そして、この表に示す情報は書き換え可能である。
また、読影医情報表は読影医IDと読影医氏名の対応表であり、例えば表11に示す如くである。
【0117】
【表11】
Figure 0003594250
この情報もやはり書き換え可能である。書き換え可能なデータを変更したい場合は、この表を文字表示装置(WS−CDISP)14hに表示させ、入力装置(WS−INPUT)14gから新しいデータを入力し、更新されたデータを更新前のデータにオーバライトすることにより書き換えることができる。
【0118】
入力装置(WS−INPUT)14gは、オペレータがコマンドや読影レポートなどの情報を入力するための手段でありキーボード,タッチスクリーンなどが用いられる。
【0119】
文字表示装置(WS−CDISP)14hは、検査依頼情報,検査歴,読影レポートなど、主として文字を表示するための装置であり、CRTディスプレイ,液晶パネルディスプレイなどが用いられる。
【0120】
画像等記憶装置(WS−IM)14iは、磁気ディスクで構成され、読影参照優先順位情報,検査依頼情報,検査歴,読影レポート,画像付随情報,画像データ、などを一時的に記憶する装置である。
【0121】
画像用フレームメモリ(WS−IFM)14jは、半導体メモリで構成され、多数枚の画像データを一時的に記憶する装置である。
【0122】
画像表示マネージャ(WS−IDM)14kは、画像を表示するための動作を制御する。画像表示マネージャの構成を図22に示す。また、この画像表示マネージャは、「制御部」、画像データを記憶する「画像メモリ」、表示データを記憶する「表示用メモリ」、表示データをディジタルデータからアナログデータに変換するための「ディジタル/アナログ変換手段」を含んでいる。
【0123】
そして、これらは表示装置の数と同じだけ配設される。
【0124】
また、画像表示マネージャは、「表示するデータの種類」、「データを表示する表示装置の指定情報」、「画像データ」を受け取ることができる。
【0125】
そして、画像の表示のみを行う場合には画像表示装置の制御部は、表示するデータの種類として、画像のみを受け取り、また、データを表示する表示装置の表示装置番号を受け取る。そして、データが、指定された表示装置番号の表示用メモリに書き込まれ、このデータがディジタル/アナログ変換手段によってアナログデータに変換される。
【0126】
画像表示装置(WS−IDISP)14mは、主として画像を表示するための装置であり、階調表示のできるCRTディスプレイである。図では4台ある。
【0127】
ネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nは、ネットワーク15と接続するためのインタフェースであり、これを経由して、他のサブシステムとの通信を行う。
【0128】
制御バス(WS−CBUS)14pは、ワークステーション内での各種制御情報の伝送路である。画像バス(WS−IBUS)14qは、ワークステーション内での画像データの伝送路である。なお、ワークステーションには時計が内蔵されている。
【0129】
以下、本発明に係るPACSを用いて、撮影された画像データの読影を行う手順について説明する。いま、画像データの例として胸部単純X線画像を取上げると、以下の手順で読影が行われる。
【0130】
(1)検査依頼情報の受付
(2)画像の収集と保管
(3)読影のための画像の準備
(4)読影医による画像の読影、比較読影、読影レポートの入力
(5)読影レポートの完成と保管
<検査依頼情報の受付け>
図1に示す検査オーダシステム17で作成された検査依頼情報がシステムマネージャ11のネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hに到着すると、制御装置(SM−CTRL)11aは、検査依頼情報をネットワーク・インタフェース(SM−NEIF)11hから取り出して制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに転送する。
【0131】
制御装置(SM−CTRL)11aは、検査依頼情報を受けると検査ID番号発行装置(SM−EIDI)11cに対して、検査ID番号の発行を指示する。そして、検査ID番号発行装置(SM−EIDI)11cは現在の検査ID番号を1つインクリメントさせ、新しい番号を制御装置(SM−CTRL)11aに返す。この番号はこの検査に固有なもので本実施例では880841のケースについて記述する。
【0132】
次いで、制御装置(SM−CTRL)11aは、発行された検査ID番号と検査依頼情報を結合させ、検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM)11cに書き込む。書き込まれた検査依頼情報は例えば表12に示す如くである。
【0133】
【表12】
Figure 0003594250
<画像の収集と保管>
いま、図7に示したフィルム撮影装置において、カセッテ27を用いた場合について説明する。
【0134】
撮影にあたって14”*14”のカセッテを準備する。そして、カセッテ27にフィルムが装填されていない場合、技師はDFR装置のカセッテ取り入れ口にカセッテ27をセットする。次いで、図8に示すDFR−CTRL12iの指令により、DFR−SET12cが起動され、カセッテに14”*14”のサイズの未使用フィルムを自動的に取り出す。以上の動作はDFR装置の内部の暗室で行われる。
【0135】
そして、撮影準備が以下の手順で行われる。
【0136】
(1)オペレータはまず、入力装置(DFR−INPUT)12bから検査ID番号880841を入力する。制御装置(DFR−CTRL)12iは、入力された検査ID番号を検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qに書き込み、さらに表示装置(DFR−DISP)12aに表示する。
【0137】
(2)続いて、DFRシステムの制御装置(DFR−CTRL)12iは、ネットワーク・インタフェース(DFR−NWIF)12tを介してシステムマネージャ(SM)11と通信を行い、システムマネージャ(SM)11に対して、入力された検査ID番号を送り、検査依頼情報の転送を要求する。
【0138】
(3)DFRシステムからの要求を受け取ったシステムマネージャ(SM)11は、送られてきた検査ID番号を図2に示す情報検索装置(SM−SRCH)11gに渡し、検査依頼情報の検索を指示する。
【0139】
(4)システムマネージャ(SM)11の情報検索装置(SM−SRCH)11gは、検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM)11dにアクセスし、渡された検査ID番号と同じ検査ID番号を持つ検査依頼情報を検索し、該当する検査依頼情報を読みだして、システムマネージャ(SM)11の制御装置(SM−CTRL)11i内のシステムメモリに書き込む。
【0140】
(5)システムマネージャ(SM)11の制御装置(SM−CTRL)11aは、読みだされた検査依頼情報を、ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hに転送し、ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hにDFR装置へのデータ転送を指示する。ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hは検査依頼情報をDFR装置宛に送り出す。
【0141】
(6)DFR装置のネットワーク・インタフェース(DFR−NWIF)11hがシステム・マネージャ(SM)11から検査依頼情報を受取ると、DFR装置の制御装置(DFR−CTRL)12iは、転送されてきた検査依頼情報をネットワーク・インタフェース(DFR−NWIF)12tから読みだし、制御装置(DFR−CTRL)12i内のシステムメモリに書き込む。
【0142】
(7)DFR装置の制御装置(DFR−CTRL)12iは、いまシステムメモリに書き込んだ検査依頼情報の中から表示するべき項目、即ち、患者の氏名,患者ID番号,患者生年月日,患者の性別,検査モダリティ名,検査部位名,検査方法,検査依頼科名,検査依頼医師名について、データを表示装置(DFR−DISP)12aの所定の位置に表示する。
【0143】
(8)技師は、表示されている患者と検査の情報を見て正しいことを確認する。間違いがあれば正しいデータを入力装置(DFR−INPUT)12bから入力する。制御装置(DFR−CTRL)12iは検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIL)12qに記憶されている該当項目のデータを書き換え、訂正されたデータを表示装置(DFR−DISP)12aの所定の位置に表示する。
【0144】
(9)技師は、画像付随情報を入力する。この場合、入力装置(DFR−INPUT)12bから、画像についての“撮影方向”を入力する。制御装置(DFR−CTRL)12iは、入力された撮影方向データを検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qに書き込み、さらに表示装置(DFR−DISP)12aの所定の位置に表示する。
【0145】
(10)技師は必要なデータの入力が終わると、DFRシステムの入力装置(DFR−INPUT)12bから入力終了コマンドを入力する。
【0146】
この時点での表示装置(DFR−DISP)12aの画面に表示されている情報を図23に示す。また、この時点で検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qに書き込まれている検査情報のデータを表13に、画像付随情報のデータを表14に示す。
【0147】
【表13】
Figure 0003594250
【表14】
Figure 0003594250
一方、技師はカセッテにフィルムをセットして図24に示すように患者データの焼き付けを行う。そして、フィルム識別情報,ID記録装置(DFR−DID)12gでは、検査ID880841に対応するバーコードが作成され(図12参照)、CRTに表示される。
【0148】
また、図24に示すように、フィルム上に指定フォント(ゴシック)で患者データが焼き付けられた画像データをCRTに表示する。
【0149】
更に、フィルム識別情報,ID記録装置(DFR−DID)12gは、NDフィルタの上から光をあてることで図10のように識別コードをフィルム上に焼き付ける。焼き付けは一瞬で終了し、フィルム識別情報,ID記録装置(DFR−DID)12gからカセッテを取りだした後すぐに○田真一の撮影検査に入る。
【0150】
図7に示すフィルム撮影装置にてX線撮影が行われると、技師は撮影済みフィルムのカセッテを撮影装置から取り出し、DFR装置に投入する。
【0151】
カセッテがDFR装置内に投入されるとフィルム自動装填制御装置(DFR−SET)12cからカセッテが自動的に取り出され、このカセッテサイズが14”*14”であると検出される。そして、このカセッテには再度、未使用の14”*14”のフィルムが装填される。次いで、カセッテに14”*14”のフィルムがセットされた後、カセッテは閉じられて取り出し口から排出される。一方、撮影済みのフィルムはフィルム自動現像装置(DFR−DEV)12dに送られ自動的に現像される。
【0152】
そして、現像されたフィルムは、まず検査ID対応装置(DFR−ID)12eにてIDが読出される。これは、図14に示したID識別部の領域を固定0.1mmサンプリングピッチ・レーザ光径でスキャンし、基準バーサイズ,バーコード(2個)を読み出すことによって行われる。ここで図12に示したように、基準バーサイズをもとにバーコードを解釈すると一方では検査ID880841が得られる。そして、もう一方のバーコードの解釈も検査ID880841であることをつきあわせて同じであるので検査IDは880841と確定する。
【0153】
次に画像全体をスキャンする。このスキャンのサンプリングピッチは次のように決められている。即ち、制御バスを介して検査ID880841の○田真一の撮影部位は「胸部」であるという情報をDFR−CTRL12iが撮影装置に要求し、DFR−SD12nのサンプリングピッチ決定テーブル(図3)からピッチが0.1と決定される。
【0154】
また、フィルム濃度読み取り装置(DFR−FR)12pで収集したディジタル画像データは、DFR−IM12kに格納される。そして、フィルム識別装置(DFR−FID)12fでは、DFR−IM12kの画像データからフィルムの識別を行う。これは、図14に示したフィルム識別コードのa点からe点(図9参照)までの濃度(0,0.5,2.0,3.2,4.0)を測定し、DFR−SD12nに記憶されている特性曲線決定テーブル(図15(A)参照)からこのフィルムの特性が図15(B)に示す▲3▼であることが識別される。そして、この識別結果はDFR−CTRL12iに通知され、図25に示すように画像付随情報に書き込まれる。
【0155】
次いで、画像データの処理は画像処理装置(DFR−IP)12hの制御下で行われる。以下、この処理について説明する。
【0156】
(1)表14に示した検査情報より○田真一の検査部位は「胸部」なので図18に示すROI決定テーブルよりROIは画像の中心に対して相似である面積1/4の領域とされる。このROIの画像ヒストグラムは図18(C)に示すとおりである。
(2)補正曲線は図15(B)に示す▲3▼と決定されているので、DFR−CTRL12iでは図16に示す▲3▼の補正曲線群の中から過露光に適合する補正曲線を選択する。この場合は、補正曲線qが選択される。そして、この補正曲線qを用いて画像データを変換し、再度DFR−IM12kに格納する。
(3)コントラスト強調を行うため、DFR−IM12kの画像データに対してアンシャープマスキングを行い、DFR−IM12kに再格納する。
(4)次に、コントラスト調整を行う。即ち、○田真一の検査部位は「胸部」なのでDFR−SD12nのコントラスト決定テーブル(図4参照)から画素の最大値,最小値は800,200となる。
また、濃度変換した後の画素ヒストグラムは例えば図26に示すようになり、画素の最大値,最小値は600,300である。よって画素値pについて次の(3),(4)式に示す変換を行い、DFR−IM12kに再格納する。
【0157】
【数2】
Figure 0003594250
(5)表示装置(DFR−DISP)12aで処理画像をモニタに表示する。さらに、検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qでは、図25に示すように検査ID880841の画像付随情報を完成させる。
【0158】
こうして、画像処理装置(DFR−IP)12hでの処理が終了する。その後、画像圧縮装置(DFR−COMP)12sでDFR−IMの画像データを圧縮し、画像付随情報とともにDFR−IMD12rに記憶する。圧縮された画像データはネットワーク・インタフェース(DFR−NWIF)12tを介してデータベース(DB)13に転送される。処理されたDFR−IMD12rの画像データと画像付随情報は画像バスを介して画像記録装置(DFR−IM)12kに転送される。または、画像リニア化装置(DFR−IIN)12mでリニア化した画像データと画像付随情報は画像バスを介して画像記録装置(DFR−IM)12kに転送される。
【0159】
即ち、ここで画像データがリニア化されて、ネットワーク15を介して画像出力装置側に転送されるので、画像出力装置では原画像に対する画像処理を行うことが可能となり、前記した第1の目的を達成することができる。
【0160】
次いで、画像記録装置(DFR−IM)12kでは処理画像の出力が行われる。ここではまず、書き込みピッチが決定される。DFR−SD12nの書き込みピッチテーブル(図19参照)によると検査ID880841の場合、フィルムサイズ14”*14”でサンプリングピッチが0.1mmなので書き込みピッチは0.08mmである。そして、検査ID880841の画像付随情報は検査情報・画像付随情報記憶装置(DFR−EIIM)12qで作成した画像付随情報をもとに、検査データイメージ作成装置(DFR−PAT)12jにより2値の画像イメージが作成される。
【0161】
また、検査ID880841の検査種類は「単純」撮影なので、DFR−SD12nのコピー枚数決定テーブル(図6参照)からコピー枚数は2枚と決定され、この枚数分だけフィルムに画像データが焼き付けられる。
【0162】
以上の動作によって書き込みピッチ0.1mmでフィルム上に画像付随情報と画像イメージが2部作成され、処理液で現像される。
【0163】
こうして、フィルムのディジタイズが終了すると、オリジナルフィルムは所定のスタッカに排出される。また、コピーされたフィルムはDFR−CTRL12iの指令下で排出される。即ち、検査ID880841の依頼科は表13の検査依頼情報によると呼吸器なので、図5に示すスタッカ分類表によるとスタッカ番号3に出力されるよう登録され、フィルムはスタッカ3に2部送られる。
【0164】
また、検査ID880841のフィルムを後に検索したいときには、入力装置(DFR−INPUT)12bから検査ID880841を入力すればスタッカ分類表によりスタッカ3にフィルムがあることが表示装置(DFR−DISP)12aの上にメッセージとして表示される。
【0165】
その後、検査情報・画像付随情報・画像データの登録と保管が以下に示す手順で行われる。
【0166】
(1)データベースのネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hにDFR装置からのデータが到着すると、データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、転送されてきたデータをネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hから読み出し、ブロックメモリ(DB−BLKM)13gに書き込む。
(2)制御装置(DB−CTRL)13aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)13gに書き込まれている画像データと画像付随情報を、画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13fに書き込む。
(3)制御装置(DB−CTRL)13aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)13gに書き込まれている画像データと画像付随情報を、画像記憶用光ディスク装置(DB−IOD)13eに書き込む。そして、各画像(この場合2枚分)について、画像付随情報の記憶アドレスと画像データの記憶アドレスを得る。また、各画像について、画像付随情報のデータ量を求める。
(4)制御装置(DB−CTRL)13aは、さらに、検査ディレクトリ記憶装置(DB−DIR)13c内にある検査ディレクトリにその検査のディレクトリ情報を書き込む。検査ディレクトリに含まれる情報の種類は、前記した表9に示した通りである。各画像についての画像付随情報の記憶アドレスと画像データと画像付随情報のデータ量は、上述の(1)〜(3)のステップで得られたデータが書き込まれる。その他のデータは検査情報と画像付随情報に含まれているので、その中から必要なデータをコピーすればよい。
(5)制御装置(DB−CTRL)13aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)13gからその検査の検査情報を読みだし、ネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hを介してシステムマネージャ(SM)11に転送する。
【0167】
次に検査歴を追加する際の手順について説明する。検査歴の追加は以下に示す手順で行われる。
【0168】
(1)システムマネージャ(SM)11のネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hにデータベースから検査情報を到着すると、システムマネージャ(SM)11の制御装置(SM−CTRL)11aはネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hから検査情報を読みだし、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込む。
(2)制御装置(SM−CTRL)11aは、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに読み込んだ検査情報の中から患者ID番号を取り出し、情報検索装置(SM−SRCH)11gに送り、その患者ID番号を持つ患者の検査歴の検索を指示する。
(3)情報検索装置(SM−SRCH)11gは、検査歴記憶装置(SM−EHM)11eにアクセスして指示された検索を行い、制御装置(SM−CTRL)11aから与えられた患者ID番号を持つ患者の検査歴を読みだして、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込む。
(4)制御装置(SM−CTRL)11aは、データベースから転送されてきた検査情報の中から検査歴データとして必要なものだけを取り出し、システムメモリに読みだされている検査歴データに追加する。制御装置(SM−CTRL)11aは、新しいデータを追加された検査歴を検査歴記憶装置(SM−EHM)11eに書き込む。こうしてその患者の検査歴に最新の検査が追加される。
【0169】
本実施例におけるこの患者の検査歴(新しいデータの追加されたもの)データを表15に示す。
【0170】
【表15】
Figure 0003594250
<読影のための画像準備>
こうして、画像データ,画像付随情報が作成されると、画像を読影するための準備が行われる。まず、データベース13への過去画像の準備が以下の手順で行われる。
【0171】
(1)システムマネージャの制御装置(SM−CTRL)11aは、制御装置(SM−CTRL)11aのシステムメモリにあるその患者の検査歴データの中の検査部位名,モダリティ名,検査年月日のデータを各検査について調べ、各検査に読影参照優先順位を与える。そして、各検査の検査ID番号と対応づけて、読影参照優先順位情報として記憶する。読影参照優先順位情報データを表16に示す。なお、この表において読影参照優先順位が0である検査は読影対象検査を意味する。
【0172】
【表16】
Figure 0003594250
(2)システムマネージャの制御装置(SM−CTRL)11aは、読影参照優先順位情報データをシステムメモリから読みだしてネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hに転送し、ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hにデータをデータベース(DB)13に送るよう指示する。ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hは、読影参照優先順位情報データをデータベース(DB)13に向けて送り出す。
【0173】
次いで、データベース13内部では、低速媒体から高速媒体への過去画像の読み出しが以下の手順で行われる。
【0174】
(1)データベースのネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hに読影参照優先順位情報データが到着すると、データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、読影参照優先順位情報データをネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hから読みだし、制御装置(DB−CTRL)13a内のシステムメモリに書き込む。
(2)データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、読影参照優先順位情報データに含まれている検査ID番号を情報検索装置(DB−SRCH)13dに与え、該当検査の検査ディレクトリ情報の検索・読みだしを指示する。
(3)情報検索装置(DB−SRCH)13dは、検査ディレクトリ記憶装置にアクセスして検査ディレクトリを検索し、検査ID番号が880841,100902,102287,60563である検査の検査ディレクトリデータを読みだして、制御装置(DB−CTRL)13a内のシステムメモリに書き込む。
(4)データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、検査ID番号が880841の検査(未読影である)の画像データと画像付随情報データが画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eに書き込まれていることを確認する。もし、記憶されていないならば、画像記憶用光ディスク装置(DB−IOD)13eから、その検査の全ての画像データと画像付随情報データを読みだし、画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eに書き込む。
(5)次に、データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、検査ID番号が100902,102287,60563である各検査のすべての画像データと画像付随情報データを画像記憶用光ディスク装置(DB−IOD)13eから読みだし、画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eに書き込む。画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eへの過去の検査の画像の読みだしは、読影参照優先順位情報データに含まれている優先順位の順序で実行される。従って、途中で画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eが一杯となり、それ以上書き込むことができなくなった場合、優先順位の小さい検査の画像が画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eに書き込まれる。つまり、読影時に参照される可能性の高い過去の検査の画像が、画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)13eに書き込まれることになる。
【0175】
こうして、データベース13内での過去画像の読み出しが行われると、次に、ワークステーション14への画像の準備の指示が行われる。システムマネージャ(SM)11がデータベースへの過去の画像の準備の指示を行った時点で、システムマネージャ(SM)11のシステムメモリには、患者(○田真一)の検査歴(新しいデータを追加されたもの)データとの読影参照優先順位情報データとが存在し、以下の手順で指示が進められる。
【0176】
(1)システムマネージャの制御装置(SM−CTRL)11aは、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込まれているその患者の読影参照優先順位情報データのうち、読影対象検査(優先順位が0の検査であり、この場合は検査ID番号が880841である検査)の検査ID番号を情報検索装置(SM−SRCH)に送り、その検査ID番号を持つ検査の検査依頼情報の検索・読みだしを指示する。
(2)情報検索装置(SM−SRCH)11gは、検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM)11dにアクセスして指示された検索を行い、制御装置(SM−CTRL)11aから与えられた検査ID番号を持つ検査の検査依頼情報データを読みだして、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込む。
(3)システムマネージャ11の制御装置(SM−CTRL)11aは、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込まれているその患者の読影参照優先順位情報データのうち、全ての検査の検査ID番号(この場合4検査分)を情報検索装置(SM−SRCH)11gに送り、それらの検査ID番号を持つ検査の読影レポートの検索・読みだしを指示する。
(4)情報検索装置(SM−SRCH)11gは、読影レポート記憶装置(SM−IDRM)11fにアクセスして指示された検索を行い、制御装置(SM−CTRL)11aから与えられた検査ID番号を持つ検査の読影レポートを読みだして、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込む。
(5)システムマネージャの制御装置(SM−CTRL)11aは、WS−読影対象検査種類情報を参照して、検査ID番号が880841の胸部単純X線検査の画像が読影されるワークステーションのIDを選択する。WS−読影対象検査種類情報に含まれているデータは、前記した表3に示す通りである。WS−読影対象検査種類情報によれば、患者(○田真一)の読影対象検査である胸部単純X線検査(検査ID番号は880841)の画像はWS−1またはWS−2というIDを持つワークステーションで読影されることがわかる。この場合は、WS−1を選択したとしよう。なお、ワークステーションの負荷をできるだけ同じにしたいので、この次のX線検査の画像の読影はWS−2とし交互に割当てる。
(6)システムマネージャの制御装置(SM−CTRL)11aは、制御装置(SM−CTRL)11a内のシステムメモリに書き込まれている検査依頼情報(この場合、検査ID番号は880841である)と患者(○田真一)の検査歴データと読影参照優先順位情報データと患者の過去の検査の読影レポート(この場合3検査分)をネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hに転送し、それらのデータをWS−1に送るよう指示する。ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hは、与えられたデータをWS−1に向けて送り出す。
【0177】
そして、以下に示す手順でワークステーション14への画像の準備が行われる。
【0178】
(1)ワークステーションWS−1のネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nにシステムマネージャが送りだしたデータ(検査依頼情報,検査歴,読影参照優先順位情報,読影レポート)が到着すると、ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、到着したデータをネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nから読みだし、制御装置(WS−CTRL)14e内のシステムメモリに書き込む。
【0179】
(2)ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、検査依頼情報,検査歴,読影参照優先順位情報,読影レポートを画像等記憶装置(WS−IM)14iに書き込む。
【0180】
(3)ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、読影参照優先順位情報を見て、参照優先順位の最も小さい検査の検査ID番号(880841)をネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nに転送し、データベースへの画像転送要求を指示する。ネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nは、与えられた検査ID番号と画像要求コマンドをデータベース(DB)13に向けて送り出す。
【0181】
(4)データベースのネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hに検査ID番号と画像要求コマンドが到着すると、データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、送られてきたデータをネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hから読みだし、制御装置(DB−CTRL)13a内のシステムメモリに書き込む。
【0182】
(5)データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、送られてきた検査ID番号の画像データと画像付随情報データが画像記憶用磁気ディスク記憶装置(DB−IHD)13fにあるか調べ、あればその検査ID番号の検査に含まれる全ての画像データと画像付随情報データを読みだし、ネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hを経由して、ワークステーションWS−1に送る。検査ID番号880841の検査の画像の画像データと画像付随情報データが画像記憶用磁気ディスク記憶装置(DB−IHD)13fにある確率は非常に高い。
【0183】
もし、何らかの理由でそれらのデータが画像記憶用磁気ディスク記憶装置(DB−IHD)13fから消去されていた場合は、情報検索装置に指示して検査ディレクトリ記憶装置からその検査ID番号の検査ディレクトリを読みだし、各画像データと画像付随情報データについての画像記憶用光ディスク記憶装置(DB−IOD)13e内の記憶アドレスを得て、画像記憶用光ディスク記憶装置(DB−IOD)13eから画像データと画像付随情報を読みだし、ネットワーク・インタフェース(DB−NWIF)13hを経由して、ワークステーションWS−1に送る。
【0184】
(6)ワークステーションWS−1のネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nにデータベース(DB)13が送りだした画像データと画像付随情報データが到着すると、ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、到着したデータをネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nから読みだし、画像等記憶装置(WS−IM)14iに書き込む。
【0185】
(7)データベースの制御装置(DB−CTRL)13aは、上記と同様の手続きによって、読影参照優先順位情報に含まれている他の検査について、画像データと画像付随情報データをデータベース(DB)13に要求して転送してもらい、画像等記憶装置(WS−IM)14iに書き込む。データベース(DB)13への画像要求は参照優先順位の小さい順に行われるので、過去の検査の画像については、100902,102287,60563の検査ID番号の順に画像データと画像付随情報データを入手することになる。
【0186】
<読影医による画像の読影と読影レポートの入力>
ワークステーションには、一般的に複数患者の画像が準備されている。読影医は、読影を行う場合、どの患者の画像を先に読影するかについては無関心なのが普通である。よって、読影対象検査の検査年月日が古いものから順に読影するように、ワークステーションは自動的に順序を決めておく。
【0187】
読影医がワークステーション(WS−1)を用いて、患者○田真一(患者ID番号87802)の胸部単純X線検査(検査ID番号880841)の画像を読影し、読影レポートを作成する場合の動作を以下に説明する。
【0188】
まず、画像読影のためのデータ表示の準備として、以下の手順でデータの準備を行う。
【0189】
(1)検査歴の読み出し
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、患者ID番号が870802である検査歴データを画像等記憶装置(WS−IM)14iから読みだし、制御装置(WS−CTRL)14e内のシステムメモリに書き込む。
【0190】
(2)画像付随情報と画像データの読みだし
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、読影参照優先順位情報を見て、優先順位が0である検査ID番号(870892である)について、すべての画像の画像付随情報を画像等記憶装置(WS−IM)14iから読みだし、制御装置(WS−CTRL)14eのシステムメモリに書き込む。
【0191】
また、優先順位が1である検査ID番号(100902である)について、すべての画像データ(この場合画像2枚分)を画像等記憶装置(WS−IM)14iから読みだし、画像用フレームメモリ(WS−IFM)14jに書き込む。
【0192】
次に、優先順位が1,2,3である各検査ID番号(それぞれ100902,102287,60563である)についても、すべての画像の画像付随情報を画像等記憶装置(WS−IM)14iから読みだして制御装置(WS−CTRL)14eのシステムメモリに書き込み、すべての画像データを画像等記憶装置(WS−IM)14iから読みだして、画像用フレームメモリ(WS−IFM)14jに書き込む。
【0193】
ここで重要なことは、画像データの読みだしが、読影参照優先順位の小さい順に行われることである。
【0194】
これにより、もし、その患者の画像の枚数が多くて画像用フレームメモリ(WS−IFM)14jにすべての画像データを書き込めない場合でも、参照される可能性の大きい画像のデータを画像用フレームメモリに置くことができる。
【0195】
(3)読影レポートの読み出し
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、読影参照優先順位情報を見て、優先順位の番号が小さい順に、(検査ID番号103541,100902,102287,60563の順序である)について、画像等記憶装置(WS−IM)14iから読影レポートを読みだし、制御装置(WS−CTRL)14eのシステムメモリに書き込む。
【0196】
(4)画像処理
リニア化された画像データについては、リニアデータ画像処理装置(WS−LIP)14bによって画像処理が行われる。検査ID880841の画像データについては以下のとおりである。
【0197】
(a)画像付随情報に記述されたオリジナルフィルムの特性曲線によってWS−IMの画像データを変換しWS−IM14iに格納する。
(b)○田真一の検査部位は「胸部」なのでROIは画像の中心に対して相似である面積1/4の領域とする。このROIの画素ヒストグラムは図18(C)に示すとおりである。
(c)温度補正を行う。
図16▲3▼の補正曲線群の中から過露光に適合する補正曲線を求めていることがWS−CTRL14eに通知されている。この場合補正曲線qが選択されている。補正曲線qを用いて画像データを変換し再度WS−IM14iに格納する。
(d)コントラスト強調を行う。
WS−IMの画像データに対してアンシャープマスキングを行い、WS−IM14iに格納する。
(e)コントラスト調整を行う。
○田真一の検査部位は「胸部」なのでWS−SD14fのコントラスト・テーブルから画素の最大値、最小値は800,200となる。濃度変換した後の画素ヒストグラムは図26のように、画素の最大値、最小値は600,300である。よって画素値pについて次の(5),(6)式の変換を行い、WS−IM14iに再格納する。
【0198】
【数3】
Figure 0003594250
一方、検査ID100902の画像データについては以下のとおりである。
【0199】
(a)画像付随情報に記述された検査ID100902のオリジナルフィルムの特性曲線によってWS−IM14iの画像データを変換しWS−IM14iに格納する。特性曲線は仮に図15(A)にて▲2▼と決定されているとする。
(b)検査ID100902の検査部位は「胸部」なのでROIは画素の中心に対して相似である面積1/4の領域とする。
(c)濃度補正を行う。
図15(A)▲2▼の補正曲線群の中から過露光に適合する補正曲線を求めていることがWS−CTRL14eに通知されている。最小画素値(200)を平均画素値(350±ε)に変換する曲線として図16▲3▼の曲線群から選択すると補正曲線pが選択される。補正曲線pを用いて画像データを変換し再度WS−IM14iに格納する。
(d)コントラスト強調を行う。
WS−IM14iの画像データに対してアンシャープマスキングを行い、WS−IM14iに再格納する。
(e)コントラスト調整を行う。
検査ID100902の検査部位は「胸部」なのでWS−SD14fのコントラスト・テーブルから画素の最大値、最小値は800,200となる。濃度変換した後の画素ヒストグラムは図27に示すように、画素の最大値、最小値は200,700である。よって画素値pについて次の(7),(8)式の変換を行い、WS−IM14iに再格納する。
【0200】
【数4】
p=200+(700−200)/2−((700−200)/2−p)(800−200)(700−200) …(7)(p<(700−200)/2+200)p=200+(700−200)/2−((700−200)/2−p)(800−200)(700−200) …(8)(p≧(700−200)/2+200)この変換の結果図28に示すようなヒストグラムが得られる。そして、このような処理によれば、フィルムどうしの比較読影,フィルムとCRT画像との比較読影,CRT画像どうしの比較読影を行う際の出力条件を同一とすることができるようになり、前記した第3,第4,第5の目的を達成することができる。
【0201】
(5)画像の表示
ワークステーションWS14は、読影対象検査の画像を表示する。いま、画像表示装置(WS−IDISP)14mは4台あるので、読影対象検査(検査ID番号880841)の画像と、最も参照されそうな検査(検査ID番号100902)の画像を、一度に表示することが可能なので、この表示を自動的に行う。表示は次の手順で行う。
【0202】
(a)ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、横に一列に並べられた4台の画像表示装置(WS−IDISP)14mのうちの最も左側の画像表示装置に、検査ID番号880841の画像を表示する。
【0203】
(b)ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、次に横に一列に並べられた4台の画像表示装置(WS−IDISP)14mのうちの左側から2番目の画像表示装置に、検査ID番号100902の画像を表示する。この時点での画像表示装置(CRT1〜CRT4)と、表示されている画像の種類の関係を図29に示す。
【0204】
また、画像表示装置(WS−IDISP)14mに画像を表示する場合は、その検査の検査ID番号とその検査の中での画像信号(どちらも画像付随情報にある)を表示する。フィルム読影を行う場合は検査ID100902の画像を画像出力装置(WS−FOUT)14cからフィルム出力する。最初に書き込みピッチを決定する。WS−SDの書き込みピッチテーブルによると検査ID100902の場合、フィルムサイズ14”*14”でサンプリングピッチが0.1mmなので書き込みピッチは0.1mmである。
【0205】
(6)検査依頼情報の表示
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、さきほどシステムメモリに読みだした検査依頼情報の中から、検査目的,臨床情報、すでに患者に与えられている疾患名など、所定のデータを選択して、文字表示装置(WS−CDISP)14hに表示させる。
【0206】
(7)検査歴の表示
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、さきほどシステムメモリに読みだした検査歴データの中から所定のデータを選択して、例えば図30に示すように文字表示装置(WS−CDISP)14hに表示させる。
【0207】
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、検査歴の中では、検査年月日が新しい順に検査に番号をつけて表示する。また、読影参照優先順位情報を見て、優先順位が0である検査(読影対象となっている検査である)について、表示された検査歴の検査の番号の前に★の印を表示し、優先順位が1である検査(最も参照されそうな検査である)について、表示された検査歴の検査の番号の前に☆の印を表示する。これにより、読影対象検査と最も参照されそうな検査が何であるかを一目で判別することができる。
【0208】
(8)過去の読影レポートの表示
ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、さきほどシステムメモリに読みだした患者の過去の読影レポートの中から、読影参照優先順位が最も小さい検査番号の読影レポートを選択して、文字表示装置(WS−CDISP)14hに表示する。
【0209】
そして、読影医は、画像を読み、表示されている以外の画像,読影レポートを表示する場合は、そのためのコマンドを入力装置(WS−INPUT)14gから入力して操作する。
【0210】
こうして、画像の読影を終えたら、医師はワークステーション(WS)14に読影レポートを入力する。入力には入力装置(WS−INPUT)14gが、表示には文字表示装置(WS−CDISP)14hが用いられる。読影レポートは、単語や句や文章を選択することにより入力される。選択されるべき単語、句、文章は、ワークステーション(WS)14の制御装置(WS−CTRL)14eのシステムディスクに予め登録されており、この辞書はシステム全体で共通に使用されるものである。読影レポートの入力手順は以下の通りである。
【0211】
(1)読影レポート作成画面の表示
読影医がワークステーションWS−1の入力装置(WS−INPUT)14gから読影レポート作成コマンドを入力すると、ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、読影レポートのフォーマットを例えば図31に示す如く文字表示装置(WS−CDISP)14hに表示させる。図31において点線で囲まれた領域は、読影医が選択すべき単語、句、文章を表示するための領域である。
【0212】
(2)読影レポートの入力
読影医は、表示されたフォーマットに従い、各所見について、異常の種類,異常が存在する領域,過去の画像との比較結果,比較した過去の画像の検査ID番号,比較した過去の画像の画像番号、の5項目を入力する。比較した過去の検査の検査ID番号および比較した過去の検査の画像信号については、画像とともに表示されている番号を入力する。過去の画像との比較なしに読影してその所見を得た場合、比較した過去の検査には0を入力する。制御装置(WS−CTRL)14eは入力されたデータを画面の所定位置に表示するとともに、所見番号と対応づけてシステムメモリに記憶する。所見の入力が終了すると、結論を入力する。読影医は入力装置(WS−INPUT)14gから読影レポート入力終了コマンドを入力する。
【0213】
<読影レポートの完成と保管>
読影レポートの入力が終了すると、以下に示す処理にて読影レポートを完成させる。
【0214】
(1)読影医は必要と認めたならば、入力装置(WS−INPUT)14gからの入力により、既に入力した読影レポートを修正する。ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、システムメモリに記憶している読影レポートを変更し、変更されたデータを文字表示装置(WS−CDISP)14hの読影レポート作成領域に表示する。
【0215】
(2)修正が終了したら、読影医は入力装置(WS−INPUT)14gから読影終了コマンドを入力する。
【0216】
(3)制御装置(WS−CTRL)14eは、文字表示装置に読影医ID番号の入力を促す表示を行い、読影医は自分に割り当てられている読影医ID番号を入力する。制御装置(WS−CTRL)14eは、入力された読影医ID番号が、読影医情報表(表13を参照)に存在するかどうか調べる。存在すれば、読影レポートに付加する読影医氏名として、その読影医ID番号に対応する読影医氏名を選択する。
【0217】
(4)制御装置(WS−CTRL)14eは、作成された読影レポートの所見と結論に対して、図31に示す読影レポートに含まれるデータの種類のうちの患者ID番号から読影年月日までのデータを付加する。これらのデータのうち、読影医師名と読影年月日以外のものは、患者の検査歴に含まれている。読影医氏名は、上記(3)で決定されたものが使用される。また、読影年月日はワークステーションが内蔵している時計より決定することができる。
【0218】
そして、読影レポートが完成すると、以下の手順でこの読影レポートが転送・保管される。
【0219】
(1)ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)14eは、完成した読影レポートをネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nに送り、システムマネージャ(SM)11に読影レポートを転送するよう指示する。ネットワーク・インタフェース(WS−NWIF)14nは、読影レポートをシステムマネージャ(SM)11に送る。
【0220】
(2)システムマネージャ(SM)11のネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hにワークステーションからの読影レポートが到着すると、システムマネージャ(SM)11の制御装置(SM−CTRL)11aは、ネットワーク・インタフェース(SM−NWIF)11hから読影レポートを読みだし、制御装置(SM−CTRL)11aのシステムメモリに書き込む。さらに、システムメモリから読影レポート記憶装置(SM−IDRM)11fに読影レポートを転送し、そこに保管する。
【0221】
これをもって、前述した検査依頼情報の受付から読影レポートの完成と保管までの一連の業務が終了した。
【0222】
このようにして、本実施例では、DFR装置等の画像収集手段にて画像データをリニアに変換し、ワークステーションに設けられたCRT等の画像出力装置ではリニアに変換された画像データに対して所定の画像処理を加えて表示する。従って、画像出力装置側では原画像に対する処理と同様の処理を加えることができるようになり、自動濃度補正を行ったときの失敗を防止することができるようになる。また、DFR装置のシステムディスクにて、サンプリングピッチ、フィルムの特性曲線、ROI、コントラスト、フィルムを出力するスタッカ、書き込みピッチ、コピー枚数等の画像収集条件、画像出力条件を一括して設定することができるので設定の操作が容易となる。更に、前記画像収集条件、画像出力条件の設定により、フィルムの出力条件、CRTの出力条件を統一することができるので技師による読影が容易となる。
【0223】
次に、本発明の第2実施例について説明する。この実施例では画像データをリニア化する手段を使用せず、画像収集装置では画像処理された画像データがその付随情報と一緒にデータベースに転送される。この時、画像付随情報には、図32のように画像処理の経過を追加して記述する。ワークステーションに画像データと画像付随情報を転送してワークステーションでの画像処理をする前に、画像収集装置で一旦処理された画像データのコントラストを最小の範囲に戻してからリニアデータに変換する。このために、ワークステーションのWS−SD14fに濃度補正曲線群データ(図16参照)を持つ。
【0224】
つまり、画像データに付随させて当該画像データの処理経過を示すデータを転送すれば、画像データを受ける側ではこの処理経過に基づいて処理済みの画像データを原画像に戻すことができ、これによって原画像に対する処理を行うことができるようになる。それ以外は、前記した第1実施例と同様である。
【0225】
このようにして、第2実施例においても前記第1実施例と同様に、画像出力装置側で原画像に対する処理を行うことができるので、自動濃度変換処理時の失敗を防止することができるようになる。
【0226】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像出力手段側で原画像に対する処理を行うことができるので、自動濃度補正処理を行う際の失敗を防止することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPACSの概略的な構成を示す図である。
【図2】システムマネージャ(SM)の構成を示すブロック図である。
【図3】サンプリングピッチ決定テーブルの例を示す説明図である。
【図4】コントラスト決定テーブルの例を示す説明図である。
【図5】スタッカ分類テーブルの例を示す説明図である。
【図6】コピー枚数決定テーブルの例を示す説明図である。
【図7】フィルム撮影装置の概略的な構成を示す説明図である。
【図8】DFR装置の構成を示すブロック図である。
【図9】フィルム識別コードの例を示す説明図である。
【図10】フィルム識別コードの作成方法を示す説明図である。
【図11】フィルムの露光−濃度特性を示す説明図である。
【図12】バーコード表示の例を示す説明図である。
【図13】バーコードの検出を示す説明図である。
【図14】DFR装置にて得られる画像に付加する情報を示す説明図である。
【図15】フィルムの種類に応じた露光−濃度特性を示す説明図である。
【図16】フィルムの種類に応じた濃度補正曲線を示す説明図である。
【図17】ROI決定テーブルの例を示す説明図である。
【図18】各撮影部位の画像のヒストグラムの例を示す説明図である。
【図19】書き込みピッチ決定テーブルの例を示す説明図である。
【図20】データベース(DB)の構成を示すブロック図である。
【図21】ワークステーション(WS)の構成を示すブロック図である。
【図22】画像表示マネージャの詳細な構成を示すブロック図である。
【図23】画像付随情報を入力後のCRT画面の表示例を示す説明図である。
【図24】DFR装置から出力されるフィルムに付加される情報を示す説明図である。
【図25】画像付随情報の例を示す説明図である。
【図26】コントラストを変換した後の画素値の特性を示す第1の説明図である。
【図27】コントラストを変換する前の画素値の特性を示す説明図である。
【図28】コントラストを変換した後の画素値の特性を示す第1の説明図である。
【図29】各画像表示装置の表示例を示す説明図である。
【図30】検査歴の表示例を示す説明図である。
【図31】読影レポートのフォーマットの表示例を示す説明図である。
【図32】画像処理経過表を示す説明図である。
【図33】従来におけるDFR装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図34】濃度補正曲線を示す説明図である。
【図35】画像ヒストグラムを示す説明図である。
【図36】露光パラメータを示す説明図である。
【図37】フィルムの違いによる露光−濃度特性の差異を示す説明図である。
【図38】露光−濃度特性をリニア化した結果の特性を示す説明図である。
【符号の説明】
11 システムマネージャ(SM) 12 画像収集装置(IA)
13 データベース(DB) 14 ワークステーション(WS)
15 ネットワーク 16ゲートウェイ
17 検査オーダシステム 23a,23b 被検体
25a,25b X線管 26a,26b 超音波センサ
27 カセッテ 28 吸着盤 29 マガジン
53 撮影情報入力装置 53a IDターミナル 59 基準バー
60 バーコード 61 検索マーク 65 位置決め用マーク
66 識別コード

Claims (2)

  1. 医用画像を収集する収集手段と、医用画像を転送する転送手段と、医用画像を保管する保管手段と、医用画像を出力する出力手段とを少なくとも1つつ有し、前記各手段を複合的に接続して構成されるPACSにおいて、
    前記収集手段は、収集された原画像データに対して所望の画像処理を加える手段と、処理された画像データを原画像に戻す変換を行うための変換データを当該処理された画像データに付加する手段とを有し、
    前記出力手段は、前記処理された画像データを前記変換データに基づいて原画像に変換する手段と、該原画像に対して所望の処理を加える手段とを有することを特徴とするPACS。
  2. 前記収集手段の1つは、X線フィルムに撮影された画像をディジタルの濃淡画像に変換して画像処理を行うフィルムディジタイズ装置であることを特徴とする請求項1記載のPACS。
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