JP3593273B2 - 情報記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像情報又は音声情報とともに、付加的情報として前記映像情報又は前記音声情報の冗長性に関する情報を記録する情報記録装置に関し、より詳細には、前記冗長性に関する情報を用いて、編集・再生時における利便性を高めることができる情報記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、映像情報や音声情報をデジタル記録する機器においては、記録媒体(メディア)がテープ型であれディスク型であれ、映像情報や音声情報を変換して、データ量を圧縮した後、記録媒体に対して前記映像情報や前記音声情報の圧縮データ、及び撮影時刻などの付加的情報を記録するものが知られている。
【0003】
このようにして記録された映像情報及び音声情報を編集・加工する場合は、同一或いは異なる記録媒体に対して必要な部分だけを複写する方法か、デジタル情報の全部分を一旦ランダムアクセスが可能な固定記憶装置に複写し、編集・加工作業を該固定記憶装置上の情報に対して行った後、記録媒体に戻す方法のいずれかの方法が用いられる。
【0004】
この場合、記録媒体同士、若しくは記録媒体から異なる記憶装置へ情報を転送する速度は一般的には遅く、また映像情報のようにサイズの大きいデータの中から、目的の部分を探し出すには時間や手間がかかるという問題があった。
【0005】
そこで、例えば特開平5−290548号公報には、画像及び音声の本体データに加え、本体データの撮影時刻及び記録条件に関するデータを同一媒体または専用媒体に記録することにより、画像及び音声の再生時に、記録時刻及び記録条件に関するデータを使用し、予め指定されたアルゴリズムに従って自動編集を代行させるものが提案されている。
【0006】
また、特開平5−204571号公報には、動画像が記憶されたデータ記憶部から一定間隔でフレーム画像を抽出して、類似度を算出することによって、画像パターンの時間変化値を算出するとともに、属性記憶部に記憶された動画像データの時間属性から時間軸図形を生成し、この時間軸図形上に画像パターンの時間変化値を色または波形で表現することにより、容易に再生及び編集ポイントを決定することが可能なものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術においては、画像の重要性や冗長性が常に自動的に算出/記録されてしまい、重要性に関するユーザ(撮影者)の意思を反映させることができないため、ユーザ(撮影者)の意思に従った効果的な編集を行うことができないという問題があった。
【0008】
また、シーン全体における変化量に基づいて冗長性を算出した場合、例えば意図していない背景の移動が冗長性算出に影響を与えることとなり、必ずしもユーザ(撮影者)が対象としている被写体の変化に基づいた冗長性の算出ができないという問題があった。
【0009】
さらに、記録装置の処理能力や付加的情報の記録媒体の容量に応じて、転送すべき付加的情報の絞込みを行う必要があるが、このような付加的情報のデータ量を変化させることができないという問題があった。
【0010】
本発明は、上述したような点に鑑みてなされたものであり、映像情報又は音声情報の重要性や冗長性に関する情報を、ユーザ(撮影者)の意思が反映されたものとし、より効果的な編集を行うことが可能となる情報記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報記録装置は、映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置であって、前記領域抽出手段は、前記映像情報における肌色部分を検出し、該肌色部分を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とするものである。
【0014】
これによって、映像情報の重要度が高い領域を抽出し、該抽出された領域に絞って、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、例えばユーザが意図する被写体以外の背景部分などの変化が冗長性算出に影響を与えることを防止することが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。また、映像情報の冗長性に関する情報を算出する際の演算量を低減することも可能である。
加えて、映像情報における肌色部分を含む所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体となる人体の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0017】
また、本発明に係る情報記録措置は、映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置であって、前記領域抽出手段は、前記映像情報における注視部分を検出し、該注視部分を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とするものである。
【0018】
これによって、映像情報におけるユーザの注視部分を含む所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0019】
更に、本発明に係る情報記録装置は、映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置であって、前記領域抽出手段は、前記音声情報における水平方向の定位を検出し、該定位を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とするものである。
【0020】
これによって、音声情報における水平方向の定位を含む所定の領域、すなわち発音された方位における所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体となる発話者の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0021】
加えて、本発明に係る情報記録装置は、以上の情報記録装置において、前記冗長性に関する情報の前記第2記憶手段への記憶形態を任意に可変して、前記冗長性に関する情報のデータ量を制御する記録情報制御部を設けたものである。
【0022】
これによって、第2記憶手段における冗長性に関する情報の記憶形態を任意に可変することができるため、例えば冗長性に関する情報を詳細に残したい場合には、それらを全て記憶して、冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、より細かな編集作業を行うことが可能となる。一方、記憶時間を長く取りたい場合には、それらを組み合わせて一意の冗長性データとして纏めることで、記憶データ量を削減することが可能となり、使い勝手を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の情報記録装置の一実施形態を、撮影情報の編集システムに適用した場合について、図1乃至図7とともに説明する。ここで、図1は本実施形態の編集システムにおける情報記録装置を示すブロック図、図2は本実施形態の編集システムにおける注目領域抽出部を示すブロック図である。
【0024】
図3は映像の移動量と冗長性の関係を示す説明図、図4は音声の変化量と冗長性の関係を示す説明図、図5は本実施形態の編集システムにおける冗長性処理部を示すブロック図、図6は本実施形態の編集システムにおける情報再生装置を示すブロック図、図7は本実施形態の編集システムにおける一構成例を示す説明図である。
【0025】
情報記録装置を示す図1において、1は撮影者の撮影開始動作により、撮影映像信号をA/D変換して取り込む映像入力部、2はステレオ音声信号をA/D変換して取り込む音声入力部、3は撮影者の視線位置に関する情報を取り込む視線入力部である。
【0026】
4は映像入力部1より入力された映像信号を、複数のマクロブロックに分割し、直交変換、量子化を行った後、コーデック独自の圧縮処理を行う映像圧縮部、5は音声入力部2より入力されたステレオ音声信号を量子化し、最小可聴限界、マスキング特性などの聴覚特性を利用した圧縮処理を行う音声圧縮部である。
【0027】
6は映像圧縮部4で圧縮された映像データ、音声圧縮部5で圧縮された音声データを、1次記憶メディア(デジタルテープ媒体、光ディスク媒体など)7へ記録するための1次記憶インターフェース、8は入力映像信号、入力音声信号、及び撮影者の視線位置に関する情報に基づいて、重要性の高い注目領域を抽出する注目領域抽出部である。
【0028】
9は量子化が行われた直後のマクロブロック単位の映像情報に対して、注目領域抽出部8で抽出された注目領域における映像の変化情報を計測し、映像冗長性指標値として出力する映像比較部、10は量子化後の音声情報に対して、音声の変化情報を計測し、音声冗長性指標値として出力する音声比較部である。
【0029】
11は撮影シーンの重要度をユーザが任意に設定するための重要シーン設定スイッチ、12は長時間モード又は詳細モードの2つのモードを選択するための記録情報選択スイッチ、13は重要シーン設定スイッチ11で設定された重要度に従い、映像冗長性指標値、音声冗長性指標値を可変するとともに、記録情報選択スイッチ12で選択されたモードに応じて、映像冗長性指標値、音声冗長性指標値、及び圧縮映像データの記録形態を可変する冗長情報処理部である。
【0030】
14は冗長情報処理部13より得られた冗長性指標値の他に、冗長性指標値変化の大きい部分や、重要シーン設定スイッチ11がオンされた瞬間のサムネイル画像、撮影時刻に関する情報などを、2次記憶メディア(RAMやFLASH−ROM、磁気ディスクや小型ディスク装置など)15に記録したり、外部通信ポート16から外部機器へ送出するための2次記憶インターフェースである。
【0031】
上記構成において、注目領域抽出部8は、図2に示すように、撮影画像内の注目部位として人物映像部分を特定するため、入力映像信号から肌色を含む領域を検出する肌色情報検出部17と、撮影者の視線位置に関する情報に基づいて注視領域を特定する注視領域特定部18とを設けている。尚、視線位置は細かく変化するので、細かい変化値を丸めて、注視している領域の情報へと変換する必要がある。
【0032】
また、主に発話している人物位置を特定するために、入力ステレオ音声信号に対して、フィルタリング処理を行い人声の周波数領域を抽出した後、左右の差分計算を行うことにより、水平方向の定位を算出する音声差分算出部19と、肌色情報検出部17、注視領域特定部18、音声差分算出部19の各々にて検出された領域情報に対し、重み付け加算した後、特に値の大きい領域を注目領域情報として映像比較部9へ送出する領域情報算出部20とを設けている。
【0033】
映像比較部9では、注目領域抽出部8からの注目領域情報で特定された範囲に対して、予め保存している前フレームデータとのマクロブロック単位での比較を行うことにより、時間的な移動量の算出が行われる。また、注目領域での比較から有意な移動量の算出ができなかった場合などには、画面全体の移動量の算出を行う。
【0034】
ここで、画面全体の映像の移動量と冗長性の関係を示した図3(a)において、A部分は急激に画面全体の移動が起こっており、手ぶれやパーン移動だと考えられるため冗長性は高く、一方、B部分は徐々に画面が移動しており、対象物を追っている場合だと考えられるため冗長性は低くなる。
【0035】
また、注視領域の移動量と冗長性の関係を示した図3(b)において、A部分のように移動量が少ない場合は、静止や休止状態を示していると考えられるため冗長性は高く、一方、B部分のように移動量が大きい部分は、活動状態を示していると考えられるため冗長性は低い。これらの情報を元に、映像全体の冗長性を示す指標値を単位時間(この場合は0.5秒)で算出し、冗長性情報処理部13へ送出する。
【0036】
さらに、音声比較部10では、特に人物や動物から発せられた声の変化を抽出するため、0.3〜4kHzの周波数帯を中心に、音声の時間的な変化を検出し、音声の冗長性を示す指標値が算出される。
【0037】
ここで、音声変化と冗長性との関係を示した図4において、A部分はあまり大きくない信号変化が断続的に起こっており、特定話者の会話に注目している場合だと考えられるため冗長性は低く、一方、B部分は大きな信号変化が連続的に起こっており、人ごみにまぎれている場合など話者が特定されていない場合だと考えられるため冗長性は高い。
【0038】
以上のように、シーン内で撮影者が注目している部分を特定し、その部分に対してのみ冗長性指標値の算出を行うようにしたので、より撮影者の意図に近い冗長性演算が可能になるとともに、演算領域を特定することから、演算量を削減することが可能である。
【0039】
次に、冗長情報処理部13は、図5に示すように、重要シーン設定スイッチ11からの設定信号に基づいて、映像冗長性指標値及び音声冗長性指標値のレベル修正を行う冗長性指標値レベル変更部21と、記録情報選択スイッチ12で選択された長時間モード又は詳細モードの2つのモード信号に基づいて、映像冗長性指標値及び音声冗長性指標値の2次記憶メディア15への記録形態を可変する記録情報作成部22とを設けている。
【0040】
重要シーン設定スイッチ11は、通常オフの状態になっており、重要度が高く撮影者が特に残しておきたいと思う映像を撮影するときにのみオンにする。その信号変化を受けて、冗長性指標値レベル変更部21では、映像冗長性指標値及び音声冗長性指標値のレベルを低減する。その結果、指定した範囲の冗長性が低く設定されて記録されるため、後述する自動編集時にこの範囲が選択され易くなる。
【0041】
尚、重要シーン設定スイッチ11を、オン/オフスイッチではなく、レベルスイッチとすることも可能で、この場合には、より細かに重要度の設定を実現することができる。そして、冗長性指標値レベル変更部21にてレベル修正がなされた映像冗長性指標値及び音声冗長性指標値は、記録情報作成部22へ送出される。
【0042】
以上のように、重要シーン設定スイッチ11により、撮影中の映像又は音声の重要性を任意に設定することが可能であるため、撮影者の意図に応じて2次記憶メディア5に記録する冗長性指標値を変化させることができる。よって、この冗長性指標値に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことが可能となる。
【0043】
さらに、記録情報選択スイッチ12は、長時間モードと詳細モードとの2つのモードを選択することが可能であり、長時間モードが選択された場合は、記録情報作成部22では、映像冗長性指標値及び音声冗長性指標値の各々を加算した数値を単位時間の代表値とする。一方、詳細モードが選択された場合には、各々の冗長性指標値を加算せず、2つの冗長性指標値をそれぞれ別に記録情報として送出する。
【0044】
従って、長時間モード時の冗長性指標値は、詳細モード時の半分以下へ圧縮されるので、2次記憶メディア15の容量が少ない場合や、長時間録画を行う場合などに応じて、撮影者が冗長性指標値の記録形態を任意にコントロールすることが可能になる。
【0045】
また、記録情報作成部22では、冗長性指標値ばかりでなく、冗長性指標値変化の大きい部分や、重要シーン設定スイッチ11がオンされた瞬間のサムネイル画像、撮影時刻に関する情報などを記録形式へと変換し、これらの情報は2次記憶インターフェース14を介して2次記憶メディア15に記録される。
【0046】
尚、2次記憶メディア15に記録する2次記憶情報は、1次記憶メディア7に記録する動画像情報に比べて格段に少なくて済む(毎秒数バイト)ため、媒体のコストを低く抑えるとともに、高速な媒体を利用し易くなる。
【0047】
また、2次記憶メディア15に記録された情報は、2次記憶メディア15の取り外しや、外部通信ポート16からの有線又は無線の通信手段によって、編集機能付きの再生装置へと送られる他、1次記憶メディア7へ追加的に記録することも可能である。前者の場合、再生装置への転送を高速に行うことが可能となり、後者の場合、映像・音声情報と冗長性に関する情報とを一括管理することができるというメリットがある。
【0048】
以上のように、記録情報選択スイッチ12により、用途(撮影時間の長短など)に応じて長時間モードと詳細モードとの2つのモードを選択することが可能であり、選択されたモードに基づいて冗長性情報の2次記憶メディア5への記録形態を切り替え、記録データ量を変化させることができるため、使い勝手を向上させることができる。
【0049】
次に、上記のようにして記録された情報に対し、再生・編集・加工の作業を行う情報再生装置について、図6とともに説明する。まず、初期段階では、2次記憶メディア15より(直接、或いは、外部通信ポート30を介して)得られる2次記憶情報(冗長性情報、撮影記録時間、サムネイル情報など)が、2次記憶情報処理部31を介して編集処理部33に送出される。そして、得られた2次記憶情報に基づいて、各シーンの開始及び終了時刻、サムネイル画像などの編集作業画面を表示出力部33にて表示する。
【0050】
この情報に基づいて、編集者は操作入力部34を通じて、編集後の総映像時間や映像のパターンなどを設定することができる。ここで、映像パターンとしては、人物重視、風景重視などを設定することが可能であり、人物重視の場合は、冗長性の低い部分を中心に、風景重視の場合には、冗長性の高い部分を中心に取得するよう設定することとなる。
【0051】
このように操作入力部34を通じて入力された設定と、2次インターフェース26から読み出した冗長性情報とに基づいて、編集処理部32で必要となるシーンが計算され、1次記憶インターフェース26を通じて自動的に1次記憶メディア27(或いは、外部通信ポート30を介して1次記憶メディア7)から1次記憶情報を読み込む。
【0052】
また、情報記録装置側において、2次記憶情報が詳細モードで記録されている場合には、編集者に対して編集シナリオの設定機能を提示することができる。編集者は外部入出力装置35を通じて編集シナリオを入力し、スクリプト管理部36にて管理される。
【0053】
編集シナリオとしては、運動会、遠足などを設定することが可能であり、これらが設定された場合、映像及び音声の冗長性変化のパターンと、スクリプト管理部36から読み出された編集シナリオで想定される変化パターンとを、編集処理部32で比較演算する。
【0054】
その結果、撮影情報がどのようなシーンのものかが推定されて、1次記憶インターフェース26を通じて自動的に1次記憶メディア27(或いは、外部通信ポート30を介して1次記憶メディア7)から1次記憶情報を読み込み、必要なシーンが取得される。
【0055】
編集処理部33で加工された映像データ及び音声データは、それぞれ映像復調部37、音声復調部38で復調された後、表示出力部33にて表示される。また、1次記憶メディア27(或いは、別の記録媒体)への書き込みが行われる。
【0056】
これによって、例えば冗長性の少ない部分を抽出して編集したい場合など、操作入力部34により希望に沿った自動編集作業を編集処理部32に指示することにで、指示された冗長性に対応する部分の映像及び音声情報が1次記憶メディア7より読み出され、編集結果として表示出力部33にて表示されるとともに、1次記憶メディア27(或いは、別の記録媒体)に記録される。これは、1次記録情報の短時間再生機能を実現したものである。
【0057】
尚、上述のような編集システムは、図7に示すように、情報記録装置としてのビデオカメラ41、情報再生装置としての編集機器42、テレビ受像機43を有線接続して構成することができるが、単一の撮像記録装置内で構成しても良い。この場合は、1次記憶メディア7、27として同一の記憶媒体を用いることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る情報記録装置は、上述したような構成としているので、映像情報又は音声情報の重要度をユーザが任意に設定することができるため、シーン毎にユーザの意図に従った重み付けを施すことが可能となり、前記映像情報又は前記音声情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0059】
本発明に係る情報記録装置は、映像情報の重要度が高い領域を抽出し、該抽出された領域に絞って、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、例えばユーザが意図する被写体以外の背景部分などの変化が冗長性算出に影響を与えることを防止することが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。また、映像情報の冗長性に関する情報を算出する際の演算量を低減することも可能である。
【0060】
本発明に係る情報記録装置は、映像情報における肌色部分を含む所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体となる人体の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0061】
本発明に係る情報記録装置は、映像情報におけるユーザの注視部分を含む所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0062】
本発明に係る情報記録装置は、音声情報における水平方向の定位を含む所定の領域、すなわち発音された方位における所定の領域に対して、映像情報の冗長性に関する情報を算出することができるため、ユーザが意図する被写体となる発話者の動きに関する情報を得ることが可能となり、前記映像情報の冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、重要度が高い部分が削除されることを防止し、容易にユーザの意図に従った編集を行うことができる。
【0063】
本発明に係る情報記録装置は、第2記憶手段における冗長性に関する情報の記憶形態を任意に可変することができるため、例えば冗長性に関する情報を詳細に残したい場合には、それらを全て記憶して、冗長性に関する情報に基づく編集作業の際に、より細かな編集作業を行うことが可能となる。一方、記憶時間を長く取りたい場合には、それらを組み合わせて一意の冗長性データとして纏めることで、記憶データ量を削減することが可能となり、使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の編集システムにおける情報記録装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態の編集システムにおける注目領域抽出部を示すブロック図である。
【図3】映像の移動量と冗長性の関係を示す説明図である。
【図4】音声の変化量と冗長性の関係を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態の編集システムにおける冗長性処理部を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態の編集システムにおける情報再生装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態の編集システムにおける一構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 映像入力部
2 音声入力部
3 視線入力部
4 映像圧縮部
5 音声圧縮部
6 1次記憶インターフェース
7 1次記憶メディア
8 注目領域抽出部
9 映像比較部
10 音声比較部
11 重要シーン設定スイッチ
12 記録情報設定スイッチ
13 冗長情報処理部
14 2次記憶インターフェース
15 2次記憶メディア
16 外部通信ポート
Claims (4)
- 映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、
前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、
該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、
該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置において、
前記領域抽出手段は、前記映像情報における肌色部分を検出し、該肌色部分を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とする情報記録装置。 - 映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、
前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、
該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、
該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置において、
前記領域抽出手段は、前記映像情報における注視部分を検出し、該注視部分を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とする情報記録装置。 - 映像情報又は音声情報を記憶する第1記憶手段と、
前記映像情報の重要度が高い領域を抽出するための領域抽出手段と、
該領域抽出手段にて抽出された領域における、前記映像情報の冗長性に関する情報を算出する冗長情報算出手段と、
該冗長情報算出手段にて算出された冗長性に関する情報を記憶する第2記憶手段とを備えた情報記録装置において、
前記領域抽出手段は、前記音声情報における水平方向の定位を検出し、該定位を含む所定の領域を抽出するものであることを特徴とする情報記録装置。 - 前記請求項1乃至3に記載の情報記録装置において、
前記冗長性に関する情報の前記第2記憶手段への記憶形態を任意に可変して、前記冗長性に関する情報のデータ量を制御する記録情報制御部を設けたことを特徴とする情報記録装置。
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