JP3592744B2 - ガスタービン空冷翼 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は翼内部に対流冷却を適用したガスタービン空冷翼に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスタービン空冷翼について図5乃至図8により説明する。図5は空冷翼の断面図、図6はそのB−B断面図、図7は翼内面局所熱伝達率分布図、図8は他の形式の翼内面の局所熱伝達分布の説明図である。図5、図6において、ガスタービンの空冷翼1の内部は第1冷却通路6、第2冷却通路7、第3冷却通路8が設けられ、これらは連通し、冷却空気20はこれら通路を通り、空冷翼1の後方へ出るようになっている。これら通路内には、斜めフィン2が複数本、空冷翼1の腹側21に取付けられ、斜めフィン3はフィン2の傾斜とは逆方向の傾斜を有して空冷翼1の背側22に取付けられている。4、5は内部のリブで、内部を区分し、それぞれ、第1〜第3冷却通路を形成するものである。このような構成により翼は冷却空気がこれら第1〜第3通路6、7、8を通ることにより、冷却される。
【0003】
斜めフィン2、3は空冷翼1の内部の空気流れに乱れを生じさせて、フィンに沿った旋回流が発生し、冷却通路の熱伝達率を向上させて、冷却性能を向上させるものである。また、フィン2、3を流れに斜めにすることによって直交の場合より平均熱伝達率が向上することは従来周知のことである。
【0004】
しかし、従来の冷却翼1では図5に示すように斜めフィン2、3の傾斜の向きは、腹側21では斜めフィン2が第1、第2、第3冷却通路6、7、8と共に同じ向きに傾斜しており、背側22も斜めフィン3が第1、第2、第3冷却通路6、7、8共フィン2とは逆方向の同じ向きに傾斜している。このフィン2、3を共に同じ方向に傾斜させてもよいが、この場合には、図8に示すように局所熱伝達率の高い領域10、11が図示のようにリブ4に集中するようになり、全体を一様に冷却する観点からは好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図4は斜めフィンを互に逆方向に傾斜させた翼の局所熱伝達率の分布の説明図であり、図に示すように、片寄った分布となり、背側22の内面では局所熱伝達率の高い領域11が、腹側21の内面では同じく高い領域10が片寄って発生する。この理由は、斜めフィンを用いた場合にはフィンに沿った2次流れが生じ、この2次流れは伝熱面に向う流れでは局所熱伝達率が大きくなり、伝熱面から離れる流れでは局所熱伝達率が小さくなるため片寄った分布となる。
【0006】
このため、空冷翼1の内面の局所熱伝達率の高い領域は図7に10、11で示すように分布する。この図において、特に、リブ4の背側22には、内面冷却不足領域12aが、又、リブ5の腹側21には、同じく不足領域12bが生じ、この部分は冷却不足となる。従って、このような冷却不足の領域が片寄って発生しないような斜めフィンの配置が必要となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するために、空冷翼内の冷却通路の内面の腹側、背側に設けられた斜めフィンを各通路の同じ側の斜めフィンの傾きは同じとし、隣接する通路の同じ側のフィンとは交互に逆の傾きとして、かつ同一通路内では腹側と背側とでは互に逆の傾斜とするような構成とする。
【0008】
即ち、本発明は、ガスタービン空冷翼の内部をリブにより区切り、通路を複数列設け、かつ同複数列の通路は連通して冷却空気を流す冷却通路とし、同冷却通路の腹側と背側の両内面には熱伝達率を向上させるための前記冷却空気の流れ方向に対して腹側及び背側は同一通路内では各々同一方向に傾斜している斜めフィンを複数段設けたガスタービン空冷翼において、前記冷却通路内面の同じ側の各斜めフィンの傾斜方向は同一通路内では同じ方向にすると共に隣接する通路の同じ側の斜めフィンとは交互に逆の傾斜として、かつ、各冷却通路の前記背側、腹側の各斜めフィンとは互に逆方向の傾斜としたことを特徴とするガスタービン空冷翼を提供する。
【0009】
【作用】
本発明は前述の手段により、冷却空気は連通する冷却通路内を流れ、腹側及び背側は同一通路内では各々同一方向に傾斜すると共に同一通路内では腹側と背側とでは斜めフィンは互に逆方向に交差するように配置されているので、斜めフィンに沿った2次流れが生じ、この2次流れは伝熱面に向う流れでは局所熱伝達率が大きく、伝熱面から離れる流れでは小さくなる。従って、腹側と背側にそれぞれ局所熱伝達率の高い領域が片寄って生じ、各通路にも同様な高い領域が生じ、斜めフィンによる局所熱伝達率の高い領域が翼の腹側と背側の全面では一様な分布となるので従来の例に比べて均一になっており、従来発生した前縁側のリブの背側及び後縁側リブの腹側の冷却不足が解決される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の一実施例に係るガスタービン空冷翼の断面図、図2はそのA−A断面図、図3は本発明に係る翼内面の局所熱伝達率分布の説明図である。図1において、空冷翼1には従来と同じく、リブ4、5で第1、第2、第3冷却通路6、7、8が設けられ、冷却空気20は翼の下部より連通する第1、第2、第3冷却通路6、7、8を通り、後縁フィン9より流出する構成である。
【0011】
23(1)は第1冷却通路6の腹側21に設けられた斜めフィン(1)、23(2)は第2冷却通路7の同じく腹側21に設けられ、フィン23(1)とは逆向きの傾斜を有した斜めフィン(2)、23(3)は第3冷却通路8の腹側21に設けられ、先のフィン23(2)とは逆向きでフィン23(1)と同じ傾斜となる斜めフィン(3)である。同様に24(1)は、第1冷却室6の背後22に設けられ、腹側21のフィン23(1)とは互に逆方向に傾斜した斜めフィン(1)、24(2)は、第2冷却室7の背側22に設けられ、同様にフィン24(1)及び同じ通路7内のフィン23(2)とも逆向きの斜めフィン(2)、24(3)は第3冷却室8の背側22に設けられ、フィン24(2)及び同じ通路8内のフィン23(3)とも互に逆向きの傾斜を有する斜めフィン(3)で、これらは複数配置されている。
【0012】
このように斜めフィン23(1)、23(2)、23(3)を腹側21において第1、第2、第3冷却通路6、7、8で交互に傾きを変えて各冷却通路に複数段配置し、又、斜めフィン24(1)、24(2)、24(3)を背側22において同じく第1、第2、第3冷却通路6、7、8で交互に傾きを逆にして各冷却通路で複数段配置し、かつ、腹側21と背側22のフィン23、24は互に傾きを逆にする配置としている。
【0013】
このような斜めフィンの配置とすることにより、図3に示すように、第1冷却通路6においては、局所熱伝達率の高い領域10は腹側21のリブ4側に、11は背側22のリブ4から離れた所に生ずる。同じく、第2冷却通路7では冷却空気20は第1冷却通路6とは逆向きの流入となり、かつ斜めフィン(2)も通路7とは逆の傾斜となっており、図示の如く腹側21では10はリブ5の近くに、背側22では高い領域11がリブ5より離れ、リブ4の近くに生ずる。同様に第3冷却通路8では図示のように腹側21の10はリブ5より離れ、背側22では11がリブ5の近くに生ずることになる。
【0014】
従って、本実施例での局所熱伝達率の高い領域の分布は図7の従来の例と比較すると、一様な分布となっており、図7の従来の分布で内面冷却不足領域が背側22では12a、腹側21では12bのように生じているが、このような片寄りがなく均一な分布となり、腹側21、背側22共一様に冷却されるようになるものである。
【0015】
【発明の効果】
以上、具体的に説明したように、本発明によれば、ガスタービン空冷翼の冷却通路内の斜めフィンの傾きを従来のものと異なり、ガスタービン空冷翼の内部をリブにより区切り、通路を複数列設け、かつ同複数列の通路は連通して冷却空気を流す冷却通路とし、同冷却通路の腹側と背側の両内面には熱伝達率を向上させるための前記冷却空気の流れ方向に対して腹側及び背側は同一通路内では各々同一方向に傾斜している斜めフィンを複数段設けたガスタービン空冷翼において、前記冷却通路内面の同じ側の各斜めフィンの傾斜方向は同一通路内では同じ方向にすると共に隣接する通路の同じ側の斜めフィンとは交互に逆の傾斜として、かつ、各冷却通路の前記背側、腹側の各斜めフィンとは互に逆方向の傾斜としたため、ガスタービン空冷翼の冷却空気による内部の局所熱伝達率分布が一様になり、結果として翼のメタル温度分布が従来より一様になり、熱応力が低減し、翼寿命が増加するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るガスタービン空冷翼の断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る翼内面の局所熱伝達率分布の説明図である。
【図4】従来の斜めフィンによる局所熱伝達率分布の説明図である。
【図5】従来のガスタービン空冷翼の断面図である。
【図6】図5におけるB−B断面図である。
【図7】従来の翼内面の局所熱伝達率分布の説明図である。
【図8】従来の他の形式の空冷翼内面の局所熱伝達率分布の説明図である。
【符号の説明】
1 空冷翼
4 リブ
5 リブ
6 第1冷却通路
7 第2冷却通路
8 第3冷却通路
20 冷却空気
21 腹側
22 背側
23 斜めフィン
24 斜めフィン
Claims (1)
- ガスタービン空冷翼の内部をリブにより区切り、通路を複数列設け、かつ同複数列の通路は連通して冷却空気を流す冷却通路とし、同冷却通路の腹側と背側の両内面には熱伝達率を向上させるための前記冷却空気の流れ方向に対して腹側及び背側は同一通路内では各々同一方向に傾斜している斜めフィンを複数段設けたガスタービン空冷翼において、前記冷却通路内面の同じ側の各斜めフィンの傾斜方向は同一通路内では同じ方向にすると共に隣接する通路の同じ側の斜めフィンとは交互に逆の傾斜として、かつ、各冷却通路の前記背側、腹側の各斜めフィンとは互に逆方向の傾斜としたことを特徴とするガスタービン空冷翼。
Priority Applications (1)
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JP08448694A JP3592744B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ガスタービン空冷翼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08448694A JP3592744B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ガスタービン空冷翼 |
Publications (2)
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JPH07293203A JPH07293203A (ja) | 1995-11-07 |
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Family
ID=13831988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP08448694A Expired - Fee Related JP3592744B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | ガスタービン空冷翼 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3592744B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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-
1994
- 1994-04-22 JP JP08448694A patent/JP3592744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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