JP3592150B2 - プラントの運転支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラントの運転支援装置に関し、焼却炉や溶融炉等のプラントの運転制御においてオペレータに適切な操作を案内するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば下水汚泥の焼却プラントにおいては、運転状況を把握するための観測因子として、炉内温度、汚泥処理量、排ガス中のO2濃度およびNOx濃度、熱回収設備として設けた廃熱ボイラで発生する蒸気量等があり、操作因子として、炉内に投入する汚泥供給量、炉内に供給する燃焼空気量およびその空気温度がある。
【0003】
このような、多変量の対応づけで多入力・多出力系の制御手順(ルール)を定め、観測因子の状況を見ながら適合する制御ルールに基づいて個々の操作因子の操作量を決定している。
運転支援装置を備えたプラントにおいて、運転員は、所定の制御周期(例えば30〜60分)毎に燃焼空気量や汚泥供給量等の設定調整を行なっており、この設定調整に際して運転支援装置は、観測因子の炉内温度や排ガス中のNOx濃度などからプラントの運転状況を判断し、必要とする調整項目(炉内温度や排ガス中のNOx濃度)とその調整に必要な操作因子(空気温度、燃焼空気量、汚泥供給量)の操作量を自動的に判断し、その結果を操作ガイダンスとして画面表示又は音声によって運転員に伝達している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したように運転員が設定調整する手動操作制御を行なう場合には、操作を人的作業によって行なうので、短い制御周期で設定調整することは困難であり、運転員に伝達する操作ガイダンスは、長い制御周期で大きな操作量を出す制御ルールを前提とするものである。一方、人を介在させないで自動制御を行なう場合には、短い制御周期で設定調整することが可能であるので、短い制御周期で小さな操作量を出す制御ルールを必要とする。
【0005】
したがって、操作ガイダンスに基づく手動操作制御と自動制御は、それぞれ別系統の制御ルールを設計することが必要であり、プラントの運転制御システムを手動操作制御から自動制御に切り換える際には、全く別の設計思想に基づく制御ルールの構築を必要とする。
また、長い制御周期において運転状況を判断する場合に、前回の設定調整と次回の設定調整の間においてプラントの運転状況が急変したときには、現状に沿わない誤った状態が長く持続して運転状況を悪化させてしまうことなり、その反動として次回の設定調整における操作量が大きくなり、不安定な運転状態に陥る恐れがある。
【0006】
本発明は上記した課題を解決するものであり、短周期で運転状況を判断しながら長周期で設定調整するに必要な操作ガイダンスを運転員に指示することができるプラントの運転支援装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のプラントの運転支援装置は、センサー手段によって計測した制御量のプロセス値に基づいて運転状況を認知するとともに、プロセス値を制御目標値に近づけるに必要な操作手段の操作量を判断し、操作手段を所定の長周期の制御周期で手動操作制御するプラントにおいて運転を支援する装置であって、
センサー手段で計測するプロセス値を所定の短周期の制御周期で取り込み、プロセス値と予め設定する制御目標値とを比較してその偏差を調整するに必要な操作手段の操作量を算出する制御演算部と、この算出した操作量を積算する操作量積算部と、この積算した積算操作量と予め設定する最低操作量とを比較し、積算操作量が最低操作量を超えた時、もしくは所定の長周期の制御周期が到来した時にガイダンスの出力を指示する比較判断部と、ガイダンスの出力指示を受けて、操作手段において当該積算操作量の操作を行なうべきことを指示するメッセージデータを出力するガイダンス出力部と、ガイダンス出力部から出力するメッセージデータを表示する表示手段とを備えたものである。
【0008】
上記した構成により、制御演算部での制御周期(例えば1分)毎に出力される操作量には負値と正値があり、積算操作量は制御周期毎の操作量を積算することによって増減する。したがって、積算操作量は運転状況の微小な短期変動を吸収しながら、運転状況の長期的な傾向を示す指標となる。
一方、最低操作量はプラントの手動操作制御において操作する最小の操作量であり、積算操作量が最低操作量を超えた時、もしくは所定の長周期の制御周期が到来した時点で、その積算操作量の操作が必要な状態が現出したことをメッセージとして表示することにより、運転員は、長周期の制御周期で操作手段を設定調整しながら、急激な運転状況の変動に対しても適切な時期に設定調整を行なうことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態におけるプラントの運転支援装置は、下水汚泥を焼却する焼却炉や溶融炉等のプラントに適用するものである。プラントの各所には、炉内温度、汚泥処理量、排ガス中のO2濃度およびNOx濃度、熱回収設備として設けた廃熱ボイラで発生する蒸気量等の各種の制御量を計測するセンサー手段を設けており、これらの制御量を調整するために、炉内に汚泥を投入する汚泥供給装置、炉内に燃焼空気を供給するブロア、燃焼空気を予熱する空気予熱器等の出力を操作する操作手段を設けている。
【0010】
運転員は所定の長周期TL(30〜60分)の制御周期において、プラントの各所に設けたセンサー手段によって計測する各種の制御量のプロセス値に基づいてプラントの運転状況を認知するとともに、プロセス値を制御目標値に近づけるに必要な操作手段の操作量を判断して手動操作制御する。
図1において、運転支援装置1は、制御演算部2、操作量積算部3、比較判断部4、ガイダンス出力部5、表示手段6およびスイッチ7からなる。
【0011】
制御演算部2は、各種のセンサー手段で計測する炉内温度、排ガス中のO2濃度およびNOx濃度等のプロセス値を所定の短周期TS(1分)の制御周期で取り込む。そして、各操作項目n(制御量)毎に、プロセス値と予め設定する制御目標値とを比較してその偏差を調整するに必要な各操作手段の操作量(Yn)を算出する。
【0012】
操作量積算部3は、制御演算部2で算出した操作量(Yn)を積算し、積算操作量(sYn)を出力する。比較判断部4は、積算操作量(sYn)と予め設定する最低操作量(Hn)とを比較し、積算操作量(sYn)が最低操作量(Hn)を超えた時、もしくは所定の長周期TLの制御周期が到来した時にガイダンスの出力を指示する。
【0013】
ガイダンス出力部5は、ガイダンスの出力指示を受けて、各操作手段において当該積算操作量(sYn)の操作を行なうべきことを指示するメッセージデータを出力する。表示手段6は、ガイダンス出力部5から出力するメッセージデータを表示する。スイッチ7は、制御演算部2で算出した操作量(Yn)を直接に操作手段に出力する場合に、信号出力系統を切り換えるものである。
【0014】
上記した構成により、図2に示すように、制御演算部2は、短周期TS(1分)毎に各操作項目nのプロセス値と制御目標値とを比較して操作量(Yn)を算出する。この操作量はプロセス値が過剰であれば負値となり、プロセス値が過少であれば正値となる。このため、操作量積算部3において操作量(Yn)を積算して得られる積算操作量(sYn)は、制御周期毎に増減する値となり、積算操作量(sYn)はプラントの運転状況の微小な短期変動を吸収しながら、運転状況の長期的な傾向を示す指標となる。
【0015】
比較判断部4は、積算操作量(sYn)と最低操作量(Hn)とを比較判断してガイダンスの出力をガイダンス出力部5に指示する。この最低操作量(Hn)はプラントの手動操作制御において操作する最小の操作量であるので、積算操作量(sYn)が最低操作量(Hn)を超えた時、もしくは所定の長周期TLの制御周期が到来した時点で、表示手段6が積算操作量(sYn)の操作が必要な状態が現出したことをメッセージとして表示することにより、運転員は、長周期TLの制御周期で各操作手段を設定調整しながら、短周期TSにおける急激な運転状況の変動に対しても適切な時期に設定調整を行なうことができる。ガイダンス出力部5は、表示手段6にメッセージデータを出力するとともに、操作量積算部3の値を初期化する。
【0016】
スイッチ7を操作して信号出力系統を切り換えることにより、制御演算部2で算出した操作量(Yn)を直接に操作手段に出力して、短周期TSの制御周期で自動制御することができ、自動制御と手動操作制御をスイッチ7の操作で簡単に切り換えることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、積算操作量が手動操作制御の最低操作量を超えた時、もしくは所定の長周期の制御周期が到来した時点で、その積算操作量の操作が必要なことをメッセージとして運転員に伝達することにより、長周期の制御周期で操作手段を設定調整しながら、急激な運転状況の変動に対しても適切な時期に設定調整を行なうことができる。ガイダンス出力する判断基準の変更は、最低操作量を調整変更するだけでよく、演算周期や制御ルールを変更し直す必要はない。操作項目毎に独立して動作でき、任意のタイミングで必要となったもののみガイダンス出力して設定調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における運転支援装置を示すブロック図である。
【図2】同実施の形態における制御周期での処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 運転支援装置
2 制御演算部
3 操作量積算部
4 比較判断部
5 ガイダンス出力部
6 表示手段
7 スイッチ
Claims (1)
- センサー手段によって計測した制御量のプロセス値に基づいて運転状況を認知するとともに、プロセス値を制御目標値に近づけるに必要な操作手段の操作量を判断し、操作手段を所定の長周期の制御周期で手動操作制御するプラントにおいて運転を支援する装置であって、
センサー手段で計測するプロセス値を所定の短周期の制御周期で取り込み、プロセス値と予め設定する制御目標値とを比較してその偏差を調整するに必要な操作手段の操作量を算出する制御演算部と、この算出した操作量を積算する操作量積算部と、この積算した積算操作量と予め設定する最低操作量とを比較し、積算操作量が最低操作量を超えた時、もしくは所定の長周期の制御周期が到来した時にガイダンスの出力を指示する比較判断部と、ガイダンスの出力指示を受けて、操作手段において当該積算操作量の操作を行なうべきことを指示するメッセージデータを出力するガイダンス出力部と、ガイダンス出力部から出力するメッセージデータを表示する表示手段とを備えたことを特徴とするプラントの運転支援装置。
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