JP3588880B2 - 生体光計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体光計測装置に関し、特に生体内部の光吸収物質の濃度変化を光を用いて無侵襲で計測するものであって、さらには生体深部での濃度変化を高い検出感度で計測可能な生体光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体内部を簡便かつ無侵襲に測定する装置が臨床医療で望まれており、この要望に対し、生体光計測は非常に有効である。その第一の理由は、生体内部の酸素代謝機能は生体中の特定色素(ヘモグロビン、チトクロ−ムaa3、ミオグロビン等)すなわち光吸収物質の濃度に対応し、この色素濃度は光(可視から近赤外領域の波長)吸収量から求められるからである。また、光計測が有効である第二、第三の理由としては、光は光ファイバによって扱いが簡便であり、さらに安全基準の範囲内での使用により生体に害を与えないことが挙げられる。
【0003】
上記光計測の利点を利用して、可視から近赤外の波長の光を生体に照射し、照射位置から10〜50mm程度離れた位置での反射光から生体内部を測定する生体光計測装置が、例えば、特開昭63−277038号公報および特開平5−300887号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光を用いた生体計測では、生体の強い光散乱特性(散乱係数=約1.0[1/mm]程度)により、照射された光は生体内で大きく拡がるため、計測量には生体内部の広範囲な吸収物質濃度が含まれてしまう。特に、検出感度の空間特性は、光照射及び検出位置に近い生体の浅部の感度が生体の深部の感度に比して大きい点に問題がある。そのため、生体深部の吸収物質濃度変化を精度良く計測することは困難である。例えば、生体脳の血行動態変化を頭皮上から計測する場合には、上記理由により、皮膚や頭骨部の血行動態変化が計測値に大きく反映する点に問題がある。
【0005】
以下、上記従来技術を用いて生体深部での吸収物質の濃度変化の相対感度分布を求めた例を示す。生体表面を平面と仮定し、生体表面と平行な平面をX−Y平面と定義し、生体表面上x=32.5mmかつy=17.5mmの位置から光を照射し、光照射位置より30mm離れた位置x=32.5mmかつy=47.5mmの位置で集光した場合における、深さ2.5mmの位置での相対感度分布を図11に、深さ7.5mmの位置での相対感度分布を図12に、深さ12.5mmの位置での相対感度分布を図13に示す。これらの図では、生体表面の影響が非常に大きく、生体深部の吸収物質の濃度変化を高い精度で計測することは困難である。
【0006】
本発明の目的は、生体深部で吸収物質の濃度変化を高い精度で計測する生体光計測装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の代表的な構成は次の通りである。
(1)請求項1記載の、被検体の頭部表面であって、その表面を平面と見なせる程度の小さな領域にある第1の照射位置から前記領域の深さ方向にある前記頭部内部へ第1の照射光を照射させる第1の光照射手段と、前記領域にある第2の照射位置から前記頭部内部へ第2の照射光を照射させる第2の光照射手段と、前記領域にある第1の検出位置において前記頭部内部を透過した前記第1の照射光を検出する第1の検出手段と、前記領域にある第2の検出位置において前記頭部内部を透過した前記第2の照射光を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段を有し、
前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る第2の透過光の光路とが前記頭部内部の特定領域で重なり合うように前記第1および第2の照射位置と前記第1および第2の検出位置とが位置決めされており、
前記第1の照射位置と前記第1の検出位置とを結ぶ第1の直線と、前記第2の照射位置と前記第2の検出位置とを結ぶ第2の直線とは非平行であることを特徴とする生体光計測装置。
(2)請求項 2 記載の、被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その表面領域上において所定の大きさの直径を有する円の中心が点対称中心となるような点対称位置に第1の光照射手段と第1の光検出手段とが配置され、前記点対称位置であって前記第1の光照射手段および第1の光検出手段が配置された位置とは異なる位置に第2の光照射手段と第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第1の直線と、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第2の直線とは非平行であり、
前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段を有することを特徴とする生体光計測装置。
(3)請求項 4 記載の、被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その平面領域上において所定の大きさの直径を有する円上に等間隔に第1および第2の光照射手段と第1および第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第1の直線は前記円の中心を通り、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第2の直線は前記円の中心を通り、前記第1の直線と前記第2の直線とは非平行であり、
前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段とを有し、
前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る第2の透過光の光路とが前記頭部内部の特定領域で重なり合うことを特徴とする生体光計測装置。
(4)請求項 6 記載の、被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その平面領域上に所定の大きさの直径を有する第1の円上に等間隔に第1および第2の光照射手段と第1および第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第1の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第2の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第2の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第1の直線と前記第2の直 線とは非平行であり、
前記第1の円と同じ大きさの直径を有し、かつ、前記平面領域上にある第2の円上に等間隔に第3および第4の光照射手段と前記第1および前記第2の光検出手段が配置され、前記第3の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第3の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第4の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第4の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第3の直線と前記第4の直線とは非平行であり、
前記第1の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算し、前記第2の光検出手段で検出した前記第3の光照射手段からの照射光の第3の透過光信号に基づく第3の信号と前記第1の光検出手段で検出した前記第4の光照射手段からの照射光の第4の透過光信号に基づく第4の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成されたことを特徴とする生体光計測装置。
(5)請求項 8 記載の、被検体の頭部表面であって、その表面の特定の小さな領域を平面とみたとき、その平面領域上に所定の大きさの直径を有する第1の円上に等間隔に第1、第2および第3の光照射手段と第1、第2および第3の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段とを結ぶ第1の直線、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段とを結ぶ第2の直線および前記第3の光照射手段と前記第3の光検出手段とを結ぶ第3の直線はそれぞれ前記第1の円の中心を通り、それら第1乃至第3の直線は互いに非平行であり、
前記第1の円と同じ大きさの直径を有し、かつ、前記平面領域上にある第2の円上に等間隔に第4、第6および前記第2の光照射手段と第5、第6および前記第1の光検出手段が配置され、前記第2の光照射手段と前記第5の光検出手段とを結ぶ第4の直線、前記第4の光照射手段と前記第1の光検出手段とを結ぶ第5の直線および前記第6の光照射手段と前記第6の光検出手段とを結ぶ第6の直線はそれぞれ前記第2の円の中心を通り、それら第4乃至第6の直線は互いに非平行であり、
前記第1の光検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号と、前記第3の光検出手段で検出した前記第3の光照射手段からの照射光の第3の透過光信号に基づく第3の信号とを演算装置内で乗算又は加算し、かつ、前記第1光検出手段で検出した前記第4の光照射手段からの照射光の第4の透過光信号に基づく第4の信号と、前記第5の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第5の透過光信号に基づく第5の信号と、前記第6の光検出手段で検出した前記第6の光照射手段からの照射光の第6の透過光信号に基づく第6の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成されたことを特徴とする生体光計測装置。
(6)請求項13記載の、被検体表面の第1の照射位置から被検体内部へ可視から赤外領域の波長λ 1 の光を周波数 f1 で強度変調したものおよび前記λ 1 と異なる波長λ 2 の光を前記 f1 とは異なる周波数 f2 で強度変調したものを有する第1の照射光を照射するための第1の光照射手段と、
前記被検体表面の前記第1の照射位置とは異なる第2の照射位置から前記被検体内部へ前記波長λ 1 の光を前記 f1 および f2 とは異なる周波数 f3 で強度変調したものおよび前記波長λ 2 の光を前記 f1 f3 とは異なる周波数 f4 で強度変調したものを有する第2の照射光を照射するための第2の光照射手段とを有し、
前記第1の照射位置に対応する前記被検体表面上の第1の検出位置において前記第1の照射光の前記被検体内を透過する透過光のうち、前記周波数 f1 で強度変調されたもの及び前記周波数 f2 で強度変調されたものを個別に選択検出する第1の光検出手段とを有し、
前記第2の照射位置に対応する前記被検体表面上の前記第1の検出位置とは異なる第2の検出位置において前記第2の照射光の前記被検体内を透過する透過光のうち、前記周波数 f3 で強度変調されたもの及び前記周波数 f4 で強度変調されたものを個別に選択検出する 第2の光検出手段と、
前記第1の光検出手段で検出した前記周波数 f1 の信号の第1の透過光強度に基づく第1の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記周波数 f3 の信号の第2の透過光強度に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算すると共に、前記第1の光検出手段で検出した前記周波数 f2 の信号の第3の透過光強度に基づく第3の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記周波数 f4 の信号の第4の透過光強度に基づく第4の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成され、
前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る前記被検体内の第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る前記被検体内の第2の透過光の光路とが、前記被検体内の所定の計測領域において互いに重なり合うように前記第1および第2の照射位置と前記第1および第2の検出位置とが位置決めされており、
前記第1の照射位置と前記第1の検出位置とを結ぶ第1の直線と、前記第2の照射位置と前記第2の検出位置とを結ぶ第2の直線とは非平行であることを特徴とする生体光計測装置。
次の本発明に関連する構成を記載する。
複数の照射部から照射された照射光を被検体を透過した透過光として被検体の複数の検出位置で集光し、それぞれの照射部から発せられた照射光のそれぞれの光路が重なるように透過光を集光し、被検体の第1の所定領域の光学パラメータを検出する感度を向上させて、透過光の強度を演算処理する生体光計測装置。
【0008】
引き続き本発明に関連する事項を記載する。
複数の波長の照射光を被検体の複数の照射位置に照射する複数の照射部を有する光照射手段と、被検体を透過した透過光を被検体の複数の検出位置で集光する複数の集光部であり、それぞれの照射部から発せられた照射光のそれぞれの光路が重なるように透過光を集光する複数の集光部を有する集光手段と、透過光から複数の光照射位置ごとに波長ごとに透過光の光強度を検出する検出手段と、被検体の第1の所定領域の光学パラメータを検出する感度を向上させて、透過光の強度を演算処理する演算処理手段と、を有する生体光計測装置。
照射光に波長ごとに異なる周波数の強度変調を与え、透過光の中から所定の強度変調周波数の光を検出してもよく、または透過光の中から所定の強度変調周波数の光の強度を演算してもよい。さらに、透過光を波長ごとに分光し、分光された透過光の中から所定の強度変調周波数の光を検出してもよく、または分光された透過光の中から所定の強度変調周波数の光の強度を演算してもよい。前記光学パラメータは吸収係数である。
【0009】
引き続き本発明に関連する事項を記載する。
強度変調周波数を有する透過光または所定の強度変調周波数を有する所定の波長の透過光を光電変換により前記所定の強度変調周波数を有する透過光強度信号に変換する光電変換部と透過光強度信号が入力される位相検波部とを有し、位相検波部に光照射位置の所定の波長の光に与えた強度変調周波数に対応する信号を入力し、位相検波部からの出力信号を、所定の強度変調周波数をもつ透過光の強度として検出する構成。あるいは、透過光強度信号が入力されるアナログ−デジタル変換部を有し、透過光強度信号をアナログ−デジタル変換部に入力してフーリエ変換して周波数空間の生体透過光強度信号を求め、光照射位置の所定の波長毎または所定の光照射位置ごとに与えられた強度変調周波数に対応する信号をアナログ−デジタル変換部に入力してフーリエ変換することにより所定の参照周波数を求め、所定の参照周波数と等しい周波数における前記周波数空間の生体透過光強度信号を、所定の強度変調周波数をもつ透過光の強度として演算する構成
【0010】
引き続き本発明に関連する事項を記載する。
照射部と集光部とは、前記第1の所定領域のほぼ中心を通る直線と被検体の表面とが交わる点を中心とする少なくとも一つの円上であり、所定の直径を有する円上に等間隔に配置され、円の中心が点対称中心となるような点対称位置に照射部と集光部とが配置され、光照射位置のそれぞれからの複数の波長毎の透過光強度を複数の集光位置ごとに検出し、光照射位置のそれぞれからの複数の波長毎の透過光強度から集光位置と点対称位置にある照射位置からの波長毎の透過光強度を選択し、選択した透過光強度の中から同一円上で検出された透過光強度を選択し、同一円上で検出された所定波長を有する透過光の透過光強度を乗算または積算して演算処理することを特徴とする。さらに、直径が小さい前記円上に設置された集光部で集光された透過光を被検体の浅部の情報とし、直径が大きい円上に設置された集光部で集光された透過光を被検体の深部の情報として、透過光を演算処理する。
【0011】
照射部と集光部は、正方格子状に配置され、照射部と集光部はそれぞれ、正方格子の所定の複数のそれぞれの行の格子点上に、照射部が配置された正方格子の行と集光部が配置された正方格子の行とが交互になるように配置されることを特徴とする。あるいは、照射部と集光部は、正六角形格子状に配置され、正六角形格子の各格子点に交互に配置される。
【0012】
照射光は、805nm近傍の波長の光であり、透過光の強度から、酸化ヘモグロビン濃度変化、還元ヘモグロビン濃度変化および酸化ヘモグロビン濃度変化と還元ヘモグロビン濃度変化との和から演算される総ヘモグロビン濃度変化を求め、総ヘモグロビン濃度変化の時間変化を表示することを特徴とする。あるいは、透過光の強度から、総ヘモグロビン濃度変化を求めてもよく、照射光は、700nmから1100nmの範囲から少なくとも2波長の照射光であってもよい。
【0013】
酸化ヘモグロビン濃度変化と還元ヘモグロビン濃度変化との和から演算される総ヘモグロビン濃度変化、酸化ヘモグロビン濃度変化または還元ヘモグロビン濃度変化の時間変化を、酸化ヘモグロビン濃度変化と還元ヘモグロビン濃度変化との和から演算される総ヘモグロビン濃度変化、酸化ヘモグロビン濃度変化または還元ヘモグロビン濃度変化ごとに色、線の種類または線の太さを変えて表示することを特徴とする。酸化ヘモグロビン濃度変化を赤色または橙色、還元ヘモグロビン濃度変化を青色、藍色または緑色、総ヘモグロビン濃度変化を黒色または茶色で表示してもよい。また、酸化ヘモグロビン濃度変化と還元ヘモグロビン濃度変化との和から演算される総ヘモグロビン濃度変化、酸化ヘモグロビン濃度変化または還元ヘモグロビン濃度変化の画像を、濃度変化に対応した色あるいは輝度で表示してもよく、濃度変化が正の場合、濃度変化の値の絶対値が大になるほど濃い赤色または高い輝度で表示し、濃度変化が負の場合、濃度変化の値の絶対値が小になるほど濃い青色または低い輝度で表示してもよい。
【0014】
同一円上で検出された所定波長を有する透過光の透過光強度を、円の中心を通り被検体の表面に垂直な垂線上の被検体の所定の深さの所定範囲領域あるいは前記垂線を回転中心とする所定の回転体の所定範囲領域における、酸化ヘモグロビン濃度変化と還元ヘモグロビン濃度変化との和から演算される総ヘモグロビン濃度変化、酸化ヘモグロビン濃度変化または還元ヘモグロビン濃度変化を反映していると見做して演算することを特徴とし、円の直径が25mmから35mmとし、深さを12mmから25mmとすることを特徴とする。照射部または集光部と被検体との接触面に、柔軟かつ照射光の透過性の高い部材を用い被覆することにより、照射部または集光部が被検体に与える刺激をやわらげることができる。
【0015】
引き続き本発明に関連する事項を記載する。
照射部から発せられた照射光のそれぞれの光路が重なる様に、照射部と集光部を所定の直径の円上に複数配置し、集光部と対向位置にある照射部からの生体透過光のみを選択的に検出し、検出された透過光の透過光強度を乗算することにより、前記円の中心の位置からの所定の深さでの感度を向上させることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に基づく実施の形態を示す。本実施の形態では、生体中の酸化および還元ヘモグロビン濃度変化計測を目的として照射波長として2波長用い、光照射位置および光検出位置を2カ所設定した場合について説明するが、それぞれ波長数、光照射位置および光検出位置を増やすことは容易である。また、波長数を増加させることにより、酸化および還元ヘモグロビン濃度の変化に加えて、チトクロームやミオグロビン等他の光吸収物質濃度の変化を計測することができる。
【0017】
図1に、本発明による装置構成を示す。
特定波長の光が、光源1−1、1−2、1−3、1−4より発せられ、それぞれ光ファイバー2−1、2−2、2−3、2−4に入射される。ここで、光源1−1、1−3からの波長はλ1であり、光源1−2、1−4からの波長はλ2で、400nmから2400nmの範囲から選択する。特に、生体中の血行動態を計測する場合に、700nmから1100nmの範囲から、波長差が50nm以内となるように選択することが望ましい。また、光源1−1、1−2、1−3、1−4はそれぞれ光源駆動回路4−1、4−2、4−3、4−4により100Hzから10MHzの間の異なる周波数f1、f2、f3、f4で強度変調されている。各光源駆動回路4−1、4−2、4−3、4−4からの周波数信号は参照周波数信号として、それぞれ、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4に入力されている。
【0018】
光ファイバー2−1、2−2は光方向性結合器3−1と接続し、光ファイバー2−3、2−4は光方向性結合器3−2と接続しており、光源1−1、1−2からの光は混合され照射用光ファイバー5−1に入射され、光源1−3、1−4からの光は混合され照射用光ファイバー5−2に入射される。照射用光ファイバー5−1、5−2、および集光用光ファイバー8−1、8−2は光ファイバーホルダー6で固定されている。
【0019】
照射用光ファイバー5−1、5−2から被検者7に光を照射し、集光用光ファイバー8−1、8−2で生体透過光を集光する。ここで、照射用光ファイバー5−1、5−2と集光用光ファイバー8−1、8−2は、光ファイバーホルダー6の円上に等間隔に配置され、照射用光ファイバー5−1、5−2に対向した位置に集光用光ファイバー8−1、8−2が配置される。光ファイバーホルダー6は、遮光性を高めるため黒色の材料もしくは黒色の材料で被覆し、中空構造とすることが望ましい。また、照射用光ファイバー5−1、5−2および集光用光ファイバー8−1、8−2も黒色材料で被検者接触面以外を被覆することが望ましい。さらに、照射用光ファイバー5−1、5−2および集光用光ファイバー8−1、8−2の被検者接触面には、接触による痛みを軽減する目的で、例えばビニール樹脂などのような照射波長に対して透過性の良い材料で被覆する。
【0020】
集光用光ファイバー8−1、8−2で集光された生体透過光は、それぞれ光検出器9−1、9−2に入射され、各集光位置における生体透過光が光電変換および増幅される。光検出器9−1、9−2には、光電子増倍管やアバランシェフォトダイオードを用いる。光検出器9−1からの出力信号は2つに分配された後、位相検波器10−1、10−2に入力し、光検出器9−2からの出力信号は2つに分配された後、位相検波器10−3、10−4に入力する。
【0021】
各位相検波器に入力した信号には照射した全波長の生体透過光が混合しているが、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4には、それぞれ光源駆動回路4−1、4−2、4−3、4−4から参照周波数が入力されているので、位相検波器10−1では光源1−1からの生体透過光強度を、位相検波器10−2では光源1−2からの生体透過光強度を、位相検波器10−3では光源1−3からの生体透過光強度を、位相検波器10−4では光源1−4からの生体透過光強度を分離検出する。
【0022】
位相検波器10−1、10−3で検出した各生体透過光強度信号(対向位置から照射された同一波長λ1の生体透過光強度)を乗算器11−1に入力して乗算し、位相検波器10−2、10−4で検出した各生体透過光強度(対向位置から照射された波長λ2の生体透過光強度)を乗算器11−2に入力して乗算し、乗算器11−1、11−2からの出力信号をログアンプ12−1、12−2にそれぞれ入力する。さらに、各ログアンプからの出力信号をアナログ−デジタル変換器(以降A/D変換器と略す)13−1、13−2に入力し、デジタル信号に変換した後、演算装置14に取り込む。
【0023】
演算装置14では、取り込まれた2波長の透過光強度の時系列信号より、酸化ヘモグロビン濃度の変化および還元ヘモグロビン濃度変化および血液量を表す酸化ヘモグロビン濃度の変化と還元ヘモグロビン濃度の変化の和を演算し時系列グラフとして表示装置15に表示する。また、同様の装置で多点計測を行った場合には、画像として表示装置15に表示する。各ヘモグロビン濃度の変化を時系列グラフとして表示する際に、表示装置が色付き表示可能な場合には各ヘモグロビン濃度の変化ごとに色を変えて表示し、表示装置が色付き表示不可能な場合には各ヘモグロビン濃度の変化ごとに線種または線の太さを変えて表示する。例えば、酸化ヘモグロビン濃度の変化は赤色または橙色、還元ヘモグロビン濃度の変化は青色、藍色または緑色、総ヘモグロビン濃度の変化は黒色、灰色または茶色で表示する。また、画像を表示する場合には、等高線画像で表示してもよく、濃度変化値の変化に対応して色あるいは輝度を変えて表示してもよい。例えば、正の濃度変化値の絶対値が大きいほど濃い赤色または濃い灰色とし、負の濃度変化値の絶対値が大きくなるほど濃い青色または淡い白色とする。
【0024】
本発明の装置構成としては、図1に示した光検出器9から演算装置14までのデータ収集部について様々な組み合わせが考えられる。図2から図6に、光検出器9から演算装置14までのデータ収集部に関する装置構成例を示す。
【0025】
図2にデータ収集部に関する装置構成の第1例を示す。図中、丸印付き記号A、B、CおよびDは、図1に示した装置構成例と同様に参照周波数信号を表している。また、簡単のため図1の光源1から集光用光ファイバー8までは同じ構成としている。本データ収集部に関する装置構成例は、光検出器9−1、9−2と、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4と、A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4と、演算装置14とからなる。
【0026】
各位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4までは図1に示した構成と同じであるが、各位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4からの出力信号を各々A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4でデジタル信号に変換した後、演算装置14に入力する。演算装置14では、入力された全同一波長の生体透過光信号を乗算後、乗算結果を自然対数演算で行うか、または、各同一波長の生体透過光信号の自然対数演算後、自然対数演算の演算結果を加算する。ここで、同一波長の生体透過光信号の組み合わせは、A/D変換器13−1およびA/D変換器13−3からの出力信号の組と、A/D変換器13−2およびA/D変換器13−4からの出力信号の組の2組ある。
【0027】
図3にデータ収集部に関する装置構成の第2例を示す。図中、丸印付き記号A、B、CおよびDは、図1に示した装置構成例と同様に参照周波数信号を表している。また、簡単のため図1の光源1から集光用光ファイバー8までは同じ構成としている。本データ収集部に関する装置構成例は、光検出器9−1、9−2と、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4と、乗算器11−1、11−2と、A/D変換器13−1、13−2と演算装置14からなる。乗算器11−1、11−2、11−3、11−4までは図1に示した構成と同じであるが、各乗算器11−1および乗算器11−2からの出力信号を各A/D変換器13−1およびA/D変換器13−2でデジタル信号に変換した後、演算装置14に入力する。演算装置14では、各A/D変換器13−1、13−2からの信号に対してそれぞれ自然対数演算を行う。
【0028】
図4にデータ収集部に関する装置構成の第3例を示す。図中、丸印付き記号A、B、CおよびDは図1に示した装置構成例と同様に参照周波数信号を表している。また、簡単のため図1の光源1から集光用光ファイバー8までは同じ構成としている。本データ収集部に関する装置構成例は、光検出器9−1、9−2と、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4と、ログアンプ12−1、12−2、12−3、12−4と、加算器16−1、16−2と、A/D変換器13−1、13−2と演算装置14からなる。位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4までは図1に示した構成と同様であるが、各位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4からの出力信号をそれぞれログアンプ12−1、12−2、12−3、12−4に入力する。ログアンプ12−1およびログアンプ12−3からの各生体透過光強度信号(対向位置から照射された同一波長λ1の生体透過光強度)を加算器16−1に入力して加算し、ログアンプ12−2およびログアンプ12−4からの各生体透過光強度信号(対向位置から照射された同一波長λ2の生体透過光強度)を加算器16−2に入力して加算し、各加算器16−1、16−2からの出力信号を各々A/D変換器13−1、13−2に入力する。各A/D変換器13−1、13−2でデジタル信号に変換した後に演算装置14に入力する。
【0029】
図5にデータ収集部に関する装置構成の第4例を示す。図中、丸印付き記号A、B、CおよびDは図1に示した装置構成例と同様に参照周波数信号を表している。また、簡単のため図1の光源1から集光用光ファイバー8までは同じ構成としている。本データ収集部に関する装置構成例は、光検出器9−1、9−2と、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4と、ログアンプ12−1、12−2、12−3、12−4と、A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4と、演算装置14からなる。位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4までは図1に示した構成と同じであるが、各位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4からの出力信号をそれぞれログアンプ12−1、12−2、12−3、12−4に入力する。ログアンプ12−1、12−2、12−3、12−4からの出力信号を各々A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4でデジタル信号に変換した後演算装置14に入力する。演算装置14では、入力された全同一波長の生体透過光信号を加算する。ここで、同一波長の生体透過光信号の組み合わせは、A/D変換器13−1およびA/D変換器13−3からの出力信号の組と、A/D変換器13−2およびA/D変換器13−4からの出力信号の組の2組ある。
【0030】
図6にデータ収集部に関する装置構成の第5例を示す。図中丸印付き記号A、B、CおよびDは図1に示した装置構成例と同様に参照周波数信号を表している。また、簡単のため図1の光源1から集光用光ファイバー8までは同じ構成としている。本データ収集部に関する装置構成例は、光検出器9−1、9−2と、A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4、13−5、13−6と、演算装置14からなる。光検出器9−1、9−2までは図1に示した構成と同じであるが、各光検出器9−1および光検出器9−2からの出力信号を各々A/D変換器13−1およびA/D変換器13−2に入力する。各A/D変換器13−1および13−2からの出力信号を演算装置14に入力する。また、照射光に与えた参照周波数信号A、B、CおよびDを各A/D変換器13−3、13−4、13−5、13−6に入力し、デジタル信号に変換した後演算装置14に入力する。演算装置では、各A/D変換器13−1、13−2、13−3、13−4、13−5、13−6からの信号をフーリエ変換する。A/D変換器13−3、13−4、13−5、13−6からの信号をフーリエ変換し、得られた最高強度の周波数を各々f1、f2、f3およびf4とする。A/D変換器13−1からの信号をフーリエ変換した結果の中から、周波数f1およびf2に相当する信号強度をI(f1)およびI(f2)とし、A/D変換器13−2からの信号をフーリエ変換した結果の中から、周波数f3およびf4に相当する信号強度をI(f3)およびI(f4)とする。ここで、I(f1)およびI(f3)は対向位置から照射された同一波長(図1の光源1−1および1−3からの光)の生体透過光信号であるので、それぞれ相互に乗算して自然対数演算を行い、I(f2)およびI(f4)も対向位置から照射された同一波長(図1の光源1−2および1−4からの光)の生体透過光信号であるので、それぞれ相互に乗算して自然対数演算を行う。
【0031】
以上、1つの円上に照射用光ファイバー2本と集光用光ファイバー2本を配置した場合について説明を行った。以下、照射用光ファイバー数および集光用光ファイバー数を多数配置する場合の実施の形態を示す。
【0032】
図7に照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバー配置の第1例を示す。本配置例では2重の同心円上に、照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーを各3本ずつ前記各同心円上に配置する例を示すが、照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーを同心円上に多重化して設けることにより、種々の所定の深さの位置で測定の感度を高めることができる。
【0033】
照射用光ファイバー5−1、5−2、5−3は同心円17−1の上に120度ごとに配置し、各照射用光ファイバーに対向する位置に、集光用光ファイバー8−1、8−2、8−3を配置する。照射用光ファイバー5−4、5−5、5−6は上記同心円17−1の内部に設けた同心円17−2の上に120度ごとに配置し、各照射用光ファイバーの対向(180度)位置に、集光用光ファイバー8−4、8−5、8−6を配置する。このような配置位置の固定手段は前記光ファイバーホルダー6を用いて行う。同心円17−1の上で検出される乗算した生体透過光強度を深部の情報として割り当てて生体内部のヘモグロビン濃度変化を演算し、同心円17−2の上で検出される乗算した生体透過光強度を浅部の情報として割り当てて生体内部のヘモグロビン濃度の変化を演算することができる。また、同心円17−2の上で検出される乗算した生体透過光強度から計算されるヘモグロビン濃度変化に感度分布から推定される所定の重み係数を乗じ、同心円17−1の上で検出される乗算した生体透過光強度から計算されるヘモグロビン濃度の変化から減算することで、所定の深さの深部の相対感度をさらに向上することも可能である。
【0034】
図8に照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバー配置の第2例を示す。本配置例では、本発明に基づき生体の様々な位置での計測を行う場合の効率的な配置例を示している。本例では1つの円上に2組の照射用光ファイバーと集光用光ファイバーの配置例を示す。
【0035】
1つの円上に2組の照射用光ファイバーと集光用光ファイバーを配置し、計測領域の拡張を行う場合には、図8に示すように正方格子頂点上に照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーを配置し、各格子の対角線方向には相互に照射用光ファイバーと集光用光ファイバーが位置するように配置する。ここでは、計測位置を9か所、即ち円18−1から円18−9までの9個設定した場合、図8のように、照射用光ファイバー5−1から照射用光ファイバー5−12までと、集光用光ファイバー8−1から集光用光ファイバー8−12までを正方格子頂点上に配置する。この配置により、異なる円の交差点に配置した照射用光ファイバーと集光用光ファイバーは、円交差数と同数の計測位置に関して機能するため、より少ない本数の光ファイバーでの計測が可能となる。さらに広い領域の計測を行うため、計測位置を増加させることは容易である。このような計測領域の広域化によって得られた結果より生体深部の血行動態の画像を得ることができる。
【0036】
図9に照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバー配置の第2例を示す。本配置例では、本発明に基づき生体の様々な位置での計測を行う場合の効率的な配置例を示している。本例では1つの円上に3組の照射用光ファイバーと集光用光ファイバーの配置例を示す。
【0037】
1つの円上に3組の照射用光ファイバーと集光用光ファイバーを配置し、計測領域の拡張を行う場合には、図9に示すように正6角形格子頂点上に照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーを配置し、各格子頂点の対向位置の頂点には相互に照射用光ファイバーと集光用光ファイバーが位置するように配置する。ここでは、計測位置を4か所、即ち円18−1から円18−4までの4個設定した場合、図8のように、照射用光ファイバー5−1から照射用光ファイバー5−8までと、集光用光ファイバー8−1から集光用光ファイバー8−8までを正6角形格子頂点上に配置する。この配置により、異なる円の交差点に配置した照射用光ファイバーと集光用光ファイバーは、円交差数と同数の計測位置に関して機能するため、少ない本数の光ファイバーでの計測が可能となる。さらに広い領域の計測を行うため、計測位置を増加させることは容易である。このような計測領域の広域化によって得られた結果より生体血行動態の画像を得ることができる。
【0038】
(参考例)
図10に、本発明の参考例に係る装置構成を示す。
連続的な波長スペクトルを有する光が、白色光源19−1、19−2より発せられ、硝子フィルタ20−1、20−2を通過して計測に必要な波長域が選択され、レンズ21−1、21−2によって、照射用光ファイバー5−1、5−2に入射される。ここで、光源19−1および光源19−2からの波長は400nmから2400nmの範囲である。特に、生体中の血行動態を計測する場合に、700nmから1100nmの範囲となるように硝子フィルター20−1および硝子フィルター20−2で選択することが望ましい。また、光源19−1および光源19−2はそれぞれ光源駆動回路4−1および光源駆動回路4−2により100Hzから10MHzの間の異なる周波数f1および周波数f2で強度変調されている。各光源駆動回路4−1、4−2からの周波数信号は参照周波数信号として、それぞれ、位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4に入力されている。照射用光ファイバー5−1および照射用光ファイバー5−2は、集光用光ファイバー8−1および集光用光ファイバー8−2と供に光ファイバーホルダー6で固定されている。
【0039】
照射用光ファイバー5−1、5−2から被検者7に光を照射し、集光用光ファイバー8−1、8−2で生体透過光を集光する。ここで、照射用光ファイバー5−1、5−2と集光用光ファイバー8−1、8−2は、光ファイバーホルダー6に円上で等間隔に配置され、照射用光ファイバー5−1、5−2から対向した位置に集光用光ファイバー8−1、8−2が配置される。
【0040】
集光用光ファイバー8−1、8−2で集光された生体透過光は、それぞれ分光器22−1、22−2に入射され、所定の波長ごとに分光される。ここでは、分光された複数波長の中から波長λ1および波長λ2を選択する。分光器22−1からの波長λ1の生体透過光が光検出器9−1に、分光器22−1からの波長λ2の生体透過光が光検出器9−2に、分光器22−2からの波長λ1の生体透過光が光検出器9−3に、分光器22−2からの波長λ2の生体透過光が光検出器9−4に入力され、各光検出器で光電変換および増幅される。光検出器9−1、9−2、9−3、9−4として、光電子増倍管あるいはアバランシェフォトダイオードが用いられる。光検出器9−1からの出力信号は位相検波器10−1に入力され、光検出器9−2からの出力信号は位相検波器10−2に入力され、光検出器9−3からの出力信号は位相検波器10−3に入力され、光検出器9−4からの出力信号は位相検波器10−4に入力される。
【0041】
各位相検波器に入力した信号には同波長の異なる強度変調周波数を持つ生体透過光が混合しているが、各位相検波器10−1、10−2、10−3、10−4には、それぞれ光源駆動回路4−1、4−2から参照周波数が入力されているので、位相検波器10−1では光源19−1からの波長λ1の生体透過光強度を、位相検波器10−2では光源19−1からの波長λ2の生体透過光強度を、位相検波器10−3では光源19−2からの波長λ1の生体透過光強度を、位相検波器10−4では光源19−2からの波長λ2の生体透過光強度を分離検出することができる。
【0042】
位相検波器10−1および位相検波器10−3で検出した各生体透過光強度信号(対向位置から照射された波長λ1の生体透過光強度)を乗算器11−1に入力して乗算し、位相検波器10−2および位相検波器10−4で検出した各生体透過光強度(対向位置から照射された波長λ2の生体透過光強度)を乗算器11−2に入力して乗算し、各乗算器からの出力信号をログアンプ12−1およびログアンプ12−112−2にそれぞれ入力する。さらに、各ログアンプからの出力信号をアナログ−デジタル変換器13−1、13−2に入力し、デジタル信号に変換した後、演算装置14に取り込む。
【0043】
演算装置14では、取り込まれた2波長の透過光強度の時系列信号より、酸化ヘモグロビン濃度の変化、還元ヘモグロビン濃度の変化および血液量を表す酸化ヘモグロビン濃度の変化と還元ヘモグロビン濃度の変化の和を演算し時系列グラフとして表示装置15に表示する。
【0044】
図1で示した装置構成では、光ファイバーホルダー6に照射用光ファイバーと集光用光ファイバーとの組をさらに増やして設置してもよい。例えば、照射用光ファイバーと集光用光ファイバーとの組を4組設けて、測定した測定結果を図14、図15および図16に示す。生体表面を平面と仮定し、前記生体表面と平行な平面をX−Y平面と定義し、生体表面上に、中心がx=32.5mmかつy=32.5の直径30mmの円上に、円の中心を点対称中心とするように照射用光ファイバーと集光用光ファイバーとを4組配置した。測定結果を、深さ2.5mmの位置での相対感度分布(図14)、深さ7.5mmの位置での相対感度分布(図15)、深さ12.5mmの位置での相対感度分布(図16)として示す。従来例による測定結果(図11、図12および図13)と本発明の測定結果(図14、図15および図16)とを比較すると、所定の生体深部において測定感度を向上させることができた。
【0045】
本実施の形態では、所定の円上の対向位置からの生体透過光強度を同一波長ごとに全て乗算する様な構成で説明したが、同様に、同一波長ごとに全て加算する様な装置構成でも物理的な意味は低下するが、深部の相対感度を向上することは可能である。また、複数の位置で計測した生体透過光強度を四則演算する装置構成を用いて、目的とする計測領域の感度を向上してもよい。また、本発明により、深部に感度分布が必要な計測として、脳機能活動に伴う血行動態の変化を頭皮上から計測を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によって、生体の所定の深さの吸収物質濃度を精度良く計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光計測装置の構成を示す図。
【図2】本発明に係る光計測装置におけるデータ収集部の他の構成図。
【図3】本発明に係る光計測装置におけるデータ収集部の他の構成図。
【図4】本発明に係る光計測装置におけるデータ収集部の他の構成図。
【図5】本発明に係る光計測装置におけるデータ収集部の他の構成図。
【図6】本発明に係る光計測装置におけるデータ収集部の他の構成図。
【図7】本発明に係る光計測装置における照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーの配置を示す図。
【図8】本発明に係る光計測装置における照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーの他の配置を示す図。
【図9】本発明に係る光計測装置における照射用光ファイバーおよび集光用光ファイバーの他の配置を示す図。
【図10】本発明の参考例に係る光計測装置の他の構成を示す図。
【図11】従来技術による生体深さ2.5mmでの感度分布を示す図。
【図12】従来技術による生体深さ7.5mmでの感度分布を示す図。
【図13】従来技術による生体深さ12.5mmでの感度分布を示す図。
【図14】本発明の装置により求めた生体深さ2.5mmにおける感度分布を示す図。
【図15】本発明の装置により求めた生体深さ7.5mmにおける感度分布を示す図。
【図16】本発明の装置により求めた生体深さ12.5mmにおける感度分布を示す図。
【符号の説明】
1−1,1−2,1−3,1−4…光源、2−1,2−2,2−3,2−4…光ファイバー、3−1,3−2…光方向性結合器、4−1,4−2,4−3,4−4…光源駆動装置、5−1,5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7,5−8…照射用光ファイバー、6…光ファイバーホルダー、7…被検者、8−1,8−2…集光用光ファイバー、9−1,9−2…光検出器、10−1,10−2,10−3,10−4…位相検波器、11−1,11−2…乗算器、12−1,12−2…ログアンプ、13−1,13−2,13−3,13−4…アナログ−デジタル変換器、14…演算装置、15…表示装置、16−1,16−2…加算器、17−1,17−2…同心円、18−1,18−2,18−3,18−4,18−5,18−6,18−7,18−8,18−9…円、19−1,19−2…白色光源、20−1,20−1…硝子フィルタ、21−1,21−1…レンズ、22−1,22−2…分光器。

Claims (13)

  1. 被検体の頭部表面であって、その表面を平面と見なせる程度の小さな領域にある第1の照射位置から前記領域の深さ方向にある前記頭部内部へ第1の照射光を照射させる第1の光照射手段と、前記領域にある第2の照射位置から前記頭部内部へ第2の照射光を照射させる第2の光照射手段と、前記領域にある第1の検出位置において前記頭部内部を透過した前記第1の照射光を検出する第1の検出手段と、前記領域にある第2の検出位置において前記頭部内部を透過した前記第2の照射光を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段を有し、
    前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る第2の透過光の光路とが前記頭部内部の特定領域で重なり合うように前記第1および第2の照射位置と前記第1および第2の検出位置とが位置決めされており、
    前記第1の照射位置と前記第1の検出位置とを結ぶ第1の直線と、前記第2の照射位置と前記第2の検出位置とを結ぶ第2の直線とは非平行であることを特徴とする生体光計測装置。
  2. 被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その表面領域上において所定の大きさの直径を有する円の中心が点対称中心となるような点対称位置に第1の光照射手段と第1の光検出手段とが配置され、前記点対称位置であって前記第1の光照射手段および第1の光検出手段が配置された位置とは異なる位置に第2の光照射手段と第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第1の直線、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第2の直線とは非平行であり、 前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段を有ることを特徴とする生体光計測装置。
  3. 前記円の中心の下にある前記頭部内部での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度が前記頭部内部の他の部位での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度よりも高くなることを特徴とする請求項2記載の生体光計測装置。
  4. 被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その平面領域上において所定の大きさの直径を有する円上に等間隔に第1および第2の光照射手段と第1および第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第1の直線は前記円の中心を通り、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第2の直線は前記円の中心を通り、前記第1の直線と前記第2の直線とは非平行であり、
    前記第1の検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算する手段とを有し、
    前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る第2の透過光の光路とが前記頭部内部の特定領域で重なり合うことを特徴とする生体光計測装置。
  5. 前記円の中心の下にある前記頭部内部での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度が前記頭部内部の他の部位での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度よりも高くなることを特徴とする請求項4記載の生体光計測装置。
  6. 被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみなし、その平面領域上に所定の大きさの直径を有する第1の円上に等間隔に第1および第2の光照射手段と第1および第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第1の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第2の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第2の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第1の直線と前記第2の直線とは非平行であり、
    前記第1の円と同じ大きさの直径を有し、かつ、前記平面領域上にある第2の円上に等間隔に第3および第4の光照射手段と前記第1および前記第2の光検出手段が配置され、前記第3の光照射手段と前記第2の光検出手段と結ぶ第3の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第4の光照射手段と前記第1の光検出手段と結ぶ第4の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第3の直線と前記第4の直線とは非平行であり、
    前記第1の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算し、前記第2の光検出手段で検出した前記第3の光照射手段からの照射光の第3の透過光信号に基づく第3の信号と前記第1の光検出手段で検出した前記第4の光照射手段からの照射光の第4の透過光信号に基づく第4の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成されたことを特徴とする生体光計測装置。
  7. 前記第1および第2の円の中心の下にある前記頭部内部での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度が前記頭部内部の他の部位での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度よりも高くなることを特徴とする請求項に記載の生体光計測装置。
  8. 被検体の頭部表面であって、その表面の特定の小さな領域を平面とみたとき、その平面領域上に所定の大きさの直径を有する第1の円上に等間隔に第1、第2および第3の光照射手段と第1、第2および第3の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段とを結ぶ第1の直線、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段とを結ぶ第2の直線および前記第3の光照射手段と前記第3の光検出手段とを結ぶ第3の直線はそれぞれ前記第1の円の中心を通り、それら第1乃至第3の直線は互いに非平行であり、
    前記第1の円と同じ大きさの直径を有し、かつ、前記平面領域上にある第2の円上に等間隔に第4、第6および前記第2の光照射手段と第5、第6および前記第1の光検出手段が配置され、前記第2の光照射手段と前記第5の光検出手段とを結ぶ第4の直線、前記第4の光照射手段と前記第1の光検出手段とを結ぶ第5の直線および前記第6の光照射手段と前記第6の光検出手段とを結ぶ第6の直線はそれぞれ前記第2の円の中心を通り、それら第4乃至第6の直線は互いに非平行であり、
    前記第1の光検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と、前記第2の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号と、前記第3の光検出手段で検出した前記第3の光照射手段からの照射光の第3の透過光信号に基づく第3の信号とを演算装置内で乗算又は加算し、かつ、前記第1光検出手段で検出した前記第4の光照射手段からの照射光の第4の透過光信号に基づく第4の信号と、前記第5の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第5の透過光信号に基づく第5の信号と、前記第6の光検出手段で検出した前記第6の光照射手段からの照射光の第6の透過光信号に基づく第6の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成されたことを特徴とする生体光計測装置。
  9. 前記第1および第2の円の中心の下にある前記頭部内部での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度が前記頭部内部の他の部位での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度よりも高くなることを特徴とする請求項記載の生体光計測装置。
  10. 被検体の頭部表面であって、その表面を平面とみて、その平面領域上に第1の大きさの直径を有する第1の円上に等間隔に第1および第2の光照射手段と第1および第2の光検出手段が配置され、前記第1の光照射手段と前記第1の光検出手段とを結ぶ第1の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第2の光照射手段と前記第2の光検出手段とを結ぶ第2の直線は前記第1の円の中心を通り、前記第1の直線と前記第2の直線とは非平行であり、
    前記第1の円よりも大きな直径を有し、その中心が前記第1の円の中心と同じ点であり、かつ、前記平面領域上にある第2の円上に等間隔に第3および第4の光照射手段と第3および第4の光検出手段が配置され、前記第3の光照射手段と前記第3の光検出手段とを結ぶ第3の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第4の光照射手段と前記第4の光検出手段とを結ぶ第4の直線は前記第2の円の中心を通り、前記第3の直線と前記第4の直線とは非平行であり、
    前記第1の光検出手段で検出した前記第1の光照射手段からの照射光の第1の透過光信号に基づく第1の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記第2の光照射手段からの照射光の第2の透過光信号に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算すると共に、前記第3の光検出手段で検出した前記第3の光照射手段からの照射光の第3の透過光信号に基づく第3の信号と前記第4の光検出手段で検出した前記第4の光照射手段からの照射光の第4の透過光信号に基づく第4の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成されたことを特徴とする生体光計測装置。
  11. 前記第1および第2の円の中心の下にある前記頭部内部での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度が前記頭部内部の他の部位での吸収物質の濃度変化の光検出手段での検出感度よりも高くなることを特徴とする請求項10記載の生体光計測装置。
  12. 前記検出感度の高い部位は前記第1および第2の円の下であって、深さ方向に異なる2箇所にあることを特徴とする請求項11記載の生体光計測装置。
  13. 被検体表面の第1の照射位置から被検体内部へ可視から赤外領域の波長λ1の光を周波数f1で強度変調したものおよび前記λ1と異なる波長λ2の光を前記f1とは異なる周波数f2で強度変調したものを有する第1の照射光を照射するための第1の光照射手段と、
    前記被検体表面の前記第1の照射位置とは異なる第2の照射位置から前記被検体内部へ前記波長λ1の光を前記f1およびf2とは異なる周波数f3で強度変調したものおよび前記波長λ2の光を前記f1〜f3とは異なる周波数f4で強度変調したものを有する第2の照射光を照射するための第2の光照射手段とを有し、
    前記第1の照射位置に対応する前記被検体表面上の第1の検出位置において前記第1の照射光の前記被検体内を透過する透過光のうち、前記周波数f1で強度変調されたもの及び前記周波数f2で強度変調されたものを個別に選択検出する第1の光検出手段とを有し
    前記第2の照射位置に対応する前記被検体表面上の前記第1の検出位置とは異なる第2の検出位置において前記第2の照射光の前記被検体内を透過する透過光のうち、前記周波数f3で強度変調されたもの及び前記周波数f4で強度変調されたものを個別に選択検出する第2の光検出手段と、
    前記第1の光検出手段で検出した前記周波数f1の信号の第1の透過光強度に基づく第1の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記周波数f3の信号の第2の透過光強度に基づく第2の信号とを演算装置内で乗算又は加算すると共に、前記第1の光検出手段で検出した前記周波数f2の信号の第3の透過光強度に基づく第3の信号と前記第2の光検出手段で検出した前記周波数f4の信号の第4の透過光強度に基づく第4の信号とを前記演算装置内で乗算又は加算するように構成され
    前記第1の照射位置から前記第1の検出位置に至る前記被検体内の第1の透過光の光路と、前記第2の照射位置から前記第2の検出位置に至る前記被検体内の第2の透過光の光路とが、前記被検体内の所定の計測領域において互いに重なり合うように前記第1および第2の照射位置と前記第1および第2の検出位置とが位置決めされており、
    前記第1の照射位置と前記第1の検出位置とを結ぶ第1の直線と、前記第2の照射位置と前記第2の検出位置とを結ぶ第2の直線とは非平行であることを特徴とする生体光計測装置。
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