JP3588668B2 - スポット溶接におけるナゲット径の推定方法 - Google Patents

スポット溶接におけるナゲット径の推定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポット溶接後に形成されるナゲットの径を極めて正確に推定することが可能なスポット溶接におけるナゲット径の推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からスポット溶接の品質管理、品質向上を目的とする方法として、溶接電流通電中(ナゲット生成過程)における母材の熱膨張を利用した様々な方法が開発されている。
【0003】
たとえば、特公昭48−41422号公報、特公昭53−4057号公報に開示されているものは、溶接電流通電中の電極間の最大変位量Hmaxによりナゲット径を推定し、このナゲット径から溶接の信頼性を測っている。また、USP3400242号公報、特公昭53−4057号公報に開示されているものは、熱膨張速度dh/dtによりナゲット径を推定し、このナゲット径から溶接の信頼性を測っている。さらに、特開平7−232279号公報に開示されているものは、溶接電流通電終了後の収縮現象を検出し、これによって、溶接の信頼性を測ろうとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したいずれの方法においても、溶接中の散りの発生や、初期接触抵抗値のバラツキ、または近傍に存在する溶接済み打点への溶接電流の分流等により、形成されるナゲット径の正確な判断が困難であり、判定結果についても溶接品質を定量的に表すことは困難である。
【0005】
たとえば、電極間の最大変位量Hmaxによりナゲット径を推定する場合には、通電中の散りの発生により最大変位量が大きく変動してしまうことから、たとえ実際には正常なナゲット径が確保されているとしても、その判定結果は異常と出ることが多い。
【0006】
また、熱膨張速度dh/dtによりナゲット径を推定する場合には、熱膨張速度dh/dtが急激であれば、後に散りが発生し実際のナゲット径が小さくとも、その判断結果は正常と出ることが多く、低電流による溶接をした場合には、実際には正常なナゲット径が確保されているのにも拘らずに熱膨張速度dh/dtが緩やかであるために、判定結果は異常と出ることが多い。
【0007】
このように従来の方法ではいずれも一長一短あり、どのような条件の場合にも正確なナゲット径を推定することは不可能である。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて成されたものであり、スポット溶接後に形成されるナゲットの径を極めて正確に推定することが可能なスポット溶接におけるナゲット径の推定方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は次のように構成される。
【0010】
請求項1に記載の発明は、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と溶接電流値(X2)通電時間(X3)、溶接加圧力(X4)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b4を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、溶接中に散りが発生した場合には、散り発生直前の最大変位量Hpeakを保持し、継続される溶接電流により再度被溶接板材が熱膨張を開始した場合に、この点を基点Hbottomとして以後、Hbottomからの相対変位量Hrelを前記最大変位量Hpeakに加算し、散り発生後の電極変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
(1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
(2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
(3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
(1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
(2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
(3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
(4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
(5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4
Yi=a+byi+e
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:溶接電流(説明変数)
x3:通電時間(説明変数)
x4:溶接加圧力(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b4:回帰係数
e:誤差
【0011】
請求項2に記載の発明は、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と被溶接板材の板厚(X2)、材質(X3)、被溶接板材の組み合わせ(X4)、表面処理(X5)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b5を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、溶接中に散りが発生した場合には、散り発生直前の最大変位量Hpeakを保持し、継続される溶接電流により再度被溶接板材が熱膨張を開始した場合に、この点を基点Hbottomとして以後、Hbottomからの相対変位量Hrelを前記最大変位量Hpeakに加算し、散り発生後の電極変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
(1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
(2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
(3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
(1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
(2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
(3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
(4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
(5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4+b5x5
Yi=a+byi+e
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:被溶接板材の板厚(説明変数)
x3:被溶接板材の材質(説明変数)
x4:被溶接板材の組み合わせ(説明変数)
x5:被溶接板材の表面処理(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b5:回帰係数
e:誤差
【0012】
請求項3に記載の発明は、溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、熱収縮による電極間変位Hcntの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と溶接電流値(X2)、通電時間(X3)、溶接加圧力(X4)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b4を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、溶接中に散りが発生した場合には、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になるまで電極間変位量をサンプリングし、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になったときの電極間変位量Hcnt0と通電開始前の電極間変位の基準点H0との相対変位量の絶対値を散り発生以降のサンプリングデータに加算して散り発生後の電極間変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
(1)通電終了点を積分開始点taとする。
(2)通電終了後の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
(3)通電終了から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
(1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
(2)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
(3)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
(4)通電終了から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4
Yi=a+byi+e
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:溶接電流(説明変数)
x3:通電時間(説明変数)
x4:溶接加圧力(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b4:回帰係数
e:誤差
【0013】
請求項4に記載の発明は、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と被溶接板材の板厚(X2)、材質(X3)、被溶接板材の組み合わせ(X4)、表面処理(X5)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b5を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、溶接中に散りが発生した場合には、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になるまで電極間変位量をサンプリングし、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になったときの電極間変位量Hcnt0と通電開始前の電極間変位の基準点H0との相対変位量の絶対値を散り発生以降のサンプリングデータに加算して散り発生後の電極間変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
(1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
(2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
(3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
(1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
(2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
(3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
(4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
(5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4+b5x5
Yi=a+byi+e
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:被溶接板材の板厚(説明変数)
x3:被溶接板材の材質(説明変数)
x4:被溶接板材の組み合わせ(説明変数)
x5:被溶接板材の表面処理(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b5:回帰係数
e:誤差
【0023】
【発明の効果】
本発明に係るスポット溶接におけるナゲット径の推定方法によれば、各請求項ごとに次のような効果を奏することになる。
【0028】
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、溶接中に散りが発生した場合には、散り発生直前の最大変位量を保持するようにしたので、溶接中に散りが発生した場合においてもナゲット径を高精度で推定することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
最近のスポット溶接装置(設備)の現状は、自動化が進み、そのほとんどがロボットを用いたスポット溶接であり、溶接条件出力(起動指令)はロボットによって出力される。
【0030】
また、マルチスポット溶接(治具に電極加圧装置を固定し、同時に多点溶接をする設備)においても、溶接条件出力(起動指令)は、上位制御装置により出力されるため、いずれの装置からも容易に溶接条件を取り出すことができる。
【0031】
さらには、高機能な溶接タイマ(溶接電流制御装置)の場合には、電極加圧装置制御機能を備え、外部からの起動に従い、電極の加圧、開放制御を行えるものがある。
【0032】
本発明方法は、このような制御装置に付加あるいは内蔵させることで溶接諸条件を抽出し、スポット溶接におけるナゲット径の推定をするものである。
【0033】
図1は、本発明にかかるスポット溶接におけるナゲット径の推定方法を実行する装置の全体構成を示すブロック図である。
母材10には、その上下方向から溶接ガン11に取り付けられた電極チップ12A,12Bが圧接される。この圧接された状態で電源回路15から両電極チップ12A,12Bに溶接電流が供給される。この溶接電流の電流値や通電時間(溶接時間)は、中央演算装置20の指令に基づいて動作する電流制御回路16によって制御される。
【0034】
電極チップ12Aは、サーボモータ等から構成される閉圧装置18によって昇降される。電極チップ12Aの位置は、たとえばエンコーダ等からなる電極位置検出装置19によって検出される。この電極位置検出装置19によって溶接中における電極チップ12Aの微少な上下動が検出される。なお、閉圧装置18の動作は、中央演算装置20の指令に基づいて動作する閉圧制御回路22によって制御される。また、電極位置検出装置19で検出された電極チップ12Aの変位量は、電極位置検出回路24を介し閉圧装置18の位置制御のため、閉圧制御回路22にフィードバックされる。
【0035】
記憶回路26は、後述する積分開始点や積分終了点などの各種の緒元データ、回帰式などを記憶するものである。
【0036】
以上のように構成された装置によって図2及び図3に示すようなフローチャートが実行される。
このフローチャートは本発明方法の手順を示すものである。以下に、このフローチャートを図4から図9を参照しながら詳細に説明する。
【0037】
S1
まず、中央演算装置20は、記憶回路26に記憶されている緒元データを読み込む。
この緒元データは、たとえば溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)、被溶接板材の板厚、材質、表面処理、被溶接板材の組み合わせ等である。
【0038】
また、予め実験によって算出された回帰係数を直接記憶させておくことも可能である。
後述のように推定ナゲット径は、回帰式を計算することによって求めるのであるが、この回帰式によって求めた推定値が実測値と極めて近くなるように、実験結果から回帰式を構成する各回帰係数を求めておく。このように、予め回帰係数を記憶させておけば、推定ナゲット径は簡単な代数式を演算することによって容易に求めることができる。
もちろん、この回帰係数は、実験結果を記憶させておくことによって、回帰式を演算する際に逐次演算するようにしても良い。
【0039】
S2,S3,S4
中央演算装置20は、閉止制御回路22に閉止指令を出力する。この指令を受けた閉止制御回路22は、閉圧装置(サーボモータ)18を作動させ、電極チップ12Aを母材10に近付ける。電極チップ12Aが所定の圧力で母材10を加圧したら、中央演算装置20は、電極チップ12Aの現在位置を記憶する。この記憶された位置が電極間現在位置の原位置、すなわちゼロ位置になる。なお、母材を所定の圧力で加圧したかどうかの判断は閉止制御回路22によって行う。サーボモータの場合には、加圧力制御をすることができるからである。
【0040】
S5
母材10を所定の圧力で加圧したら、中央演算装置20は電流制御回路16に溶接指令を出力する。
【0041】
この指令を受けた電流制御回路16は電源回路15を作動させ、電極チップ12Aと12Bとを介して母材10に所定の電流を通電させる。この通電させる電流は、図4に示すような所定の周波数の交流電流である。
【0042】
S6,S7
電極チップ12Aが開くまでの間、すなわち溶接期間中は電極位置検出装置19によって電極チップ12Aの変位の変動状況を高速でサンプリングして記憶回路26に記憶させておく。
【0043】
電極チップ12A,12Bに通電して母材10にスポット溶接を施す場合、電極間変位は短時間の間で通常図4に示すように変化する。つまり、通電が開始されると共に母材10の膨張が始まって一定量まで膨張し、通電終了と共に収縮する。電極位置検出装置19はこの電極間変位の経時変化を検出し、電極位置検出回路24を介して中央演算装置20に出力する。中央演算装置20はこの検出されている電極間変位を一定の時間ごとにサンプリングして記憶回路26に記憶させる。サンプリング周期は、溶接に要する時間、電極間変位の要求精度に応じて最適な時間に設定する。
【0044】
溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpをサンプリングするものにあっては、溶接電流通電中の電極間の変位をサンプリングして記憶させておく。通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntをサンプリングするものにあっては、溶接電流通電終了直後からの電極間の変位をサンプリングして記憶させておく。
【0045】
なお、記憶回路26の記憶容量に余裕があれば、電極間変位のサンプリングを電極チップ12Aが母材10を加圧してから開くまでの間(溶接電流通電中と通電終了後の両方を含む)行って、溶接電流通電中と通電終了後のいずれかに対して積分処理を行うようにしても良い。
【0046】
S8,S9
つぎに、中央処理装置20は、記憶装置26に記憶されている回帰式を読み込んで、最適な回帰式の設定をする。つまりナゲット径の推定計算をするために必要な回帰式を準備する。
【0047】
この回帰式は、次の2種類が用意されている。
第1の回帰式は、後述する電極間変位積分値と溶接電流値、通電時間、溶接加圧力から推定ナゲット径を求める回帰式であり、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位を積分処理して求めた電極間変位積分値を用いる場合と溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位を積分処理して求めた電極間変位積分値を用いる場合のいずれにも対応できるものである。
【0048】
この回帰式は、次のように表わされる。
Figure 0003588668
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:溶接電流(説明変数)
x3:通電時間(説明変数)
x4:溶接加圧力(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b4:回帰係数
e:誤差
第2の回帰式は、後述する電極間変位積分値と被溶接板材の板厚、材質、表面処理、被溶接板材の組み合わせから推定ナゲット径を求める回帰式であり、溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位を積分処理して求めた電極間変位積分値を用いる場合と溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位を積分処理して求めた電極間変位積分値を用いる場合のいずれにも対応できるものである。
【0049】
この回帰式は、次のように表わされる。
Figure 0003588668
y:推定ナゲット径(目的変数)
x1:電極間変位積分値(説明変数)
x2:被溶接板材の板厚(説明変数)
x3:被溶接板材の材質(説明変数)
x4:被溶接板材の組み合わせ(説明変数)
x5:被溶接板材の表面処理(説明変数)
Yi:i番目の実測ナゲット径
yi:i番目の推定ナゲット径
a:切片
b、b0〜b5:回帰係数
e:誤差
S10
つぎに、電極間変位積分値の演算にあたり積分範囲を決定する。この積分範囲は、記憶回路26に記憶されているが、積分範囲を決定する積分開始点taは、熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理を行うには下記のいずれかを選択する。
【0050】
▲1▼溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
▲2▼通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
▲3▼通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
【0051】
また、熱収縮による電極間変位Hcntの積分処理を行うには下記のいずれかを選択する。
▲1▼通電終了点を積分開始点taとする。
▲2▼通電終了後の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
▲3▼通電終了から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
【0052】
さらに、積分範囲を決定する積分終了点tbは、熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理を行うには下記のいずれかを選択する。
▲1▼上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
▲2▼通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
▲3▼前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
▲4▼通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
▲5▼通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
【0053】
また、熱収縮による電極間変位Hcntの積分処理を行うには下記のいずれかを選択する。
▲1▼上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
▲2▼前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
▲3▼通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
▲4▼通電終了から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理を行うには、上記の▲1▼〜▲3▼の3つの積分開始点taのいずれかと上記の▲1▼〜▲5▼の5つの積分終了点tbのいずれかとの組み合わせによって積分範囲を決定する。
【0054】
また、熱収縮による電極間変位Hcntの積分処理を行うには、上記の▲1▼〜▲3▼の3つの積分開始点taのいずれかと上記の▲1▼〜▲4▼の5つの積分終了点tbのいずれかとの組み合わせによって積分範囲を決定する。
【0055】
いずれの組み合わせにするかは、溶接条件を考慮して最適な組み合わせを選択する。また、この積分範囲は、予め最適な組み合わせのものを選択しておいて、その選択した積分開始点と積分終了点とを記憶回路26に記憶させておくようにしても良い。
【0056】
S11
中央演算装置20は、概念的には、記憶回路26に記憶した電極間変位を取り出して図5に示すようなグラフを作り、このグラフにS4のステップで選択した積分範囲を当てはめて積分処理を実行する。
【0057】
たとえば、選択された積分開始点taが、通電中の電極間変位が一定レベルに達した点であり、積分終了点tbが積分開始点から一定時間経過した点とされている場合には、図5に示すように、最適な条件で溶接が行われた場合に得られる電極間変位に対しては、積分区間aが適用され、この範囲で積分処理が実行される。また、悪条件下で溶接が行われた場合に得られる電極間変位に対しては、積分区間bが適用され、この範囲で積分処理が実行される。
【0058】
S12
この積分処理によって得られた結果X1と、溶接電流値X2、通電時間X3、溶接加圧力X4を推定ナゲット径yを求める前記した第1の回帰式に代入し、同時に予め記憶されているか、又は逐一求められた回帰係数b0〜b4を第1の回帰式に代入して、推定ナゲット径yを求め、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定する。
【0059】
または、この積分処理によって得られた結果X1と、被溶接板材の板厚X2、材質X3、被溶接板材の組み合わせX4、表面処理X5を推定ナゲット径yを求める前記した第2の回帰式に代入し、同時に予め記憶されているか、又は逐一求められた回帰係数b0〜b5を第2の回帰式に代入して、推定ナゲット径yを求め、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定する。
【0060】
ナゲット径の推定は、通常は第1の回帰式か第2の回帰式のいずれかに基づいて行うが、両方の回帰式を用いて行っても良い。
【0061】
以上は、正常な状態で溶接が行われた場合の処理であるが、溶接中に散りが発生した場合には電極チップ12Aの急激な位置変動が生じ、正確な溶接強度の推定を妨げることになる。本発明では、このような場合であっても、推定値の信頼性が維持できるように電極間変位量のサンプリングの処理を工夫している。
【0062】
図3は、図2のフローチャートのサブルーチンを示すフローチャートである。以下にこのフローチャートの処理を説明する。
【0063】
S21
中央演算装置20は、溶接中に散りの発生が生じたかどうかを常に判断している。この判断は電極位置検出装置19によって検出される電極チップ12Aの位置の急変が検出されたかどうかによって行う。
【0064】
図6に示すように、散りの発生のない良好な溶接が行われたときには、電極チップ12Aの変位は見られない。一方、図7に示すように、散りが発生した場合には、その発生と同時に溶融した母材が飛び散るために電極チップ12Aの変位が急変する。中央演算装置20はこの急変を検出して散りの発生の有無を判断する。
【0065】
S22,S23
散りの発生が検出された場合には、散りが発生したことを記憶すると共に、中央演算装置20は、その検出がされたときの電極チップ12Aの位置を記憶する。たとえば、図8に示すように、散りが発生すると電極間変位Hexp′は大きく減少方向に転ずるので、この時、散り発生直前の最大変位量Hpeakを記憶回路26に記憶させる。
【0066】
S24〜S27
継続される溶接電流により再度母材10が熱膨張を開始するまで、中央演算装置20は、散り発生直前の最大変位量Hpeakをサンプリングの度に継続して記憶する。
【0067】
S27〜S29
継続される溶接電流により母材10が再度熱膨張を開始し、検出される電極間変位が増加方向に転じた場合には、図8に示すように、この点を基点Hbottomとし、以降、相対変位量Hrelを前述の最大変位量Hpeakに加算し、これを電極間変位量Hexp″として記憶する。この処理によって、散り発生時の補正後の電極間変位量Hexp″は、正常な溶接時に得られる電極間変位データHexpに近似されることになる。
【0068】
S30
散りの発生が検出されなければ、上記のような処理をする必要はないので、図2のフローチャートの説明と同じ処理が行われる。
【0069】
【実施例】
次に、一般的な軟鋼板の単相交流スポット溶接の熱膨張時の電極間変位を例に説明する。
【0070】
一般的な軟鋼板スポット溶接の標準条件として、各板厚ごとに最良条件(Aクラス)、中等条件(Bクラス)、普通条件(Cクラス)の条件が知られている。この溶接条件に基づき、電極間変位の積分範囲ta〜tbを決定する。
【0071】
たとえば、Aクラスであれば、溶接電流値が大きく通電時間が短いため、積分範囲は比較的短くなる。Cクラスになると、溶接電流値は低く、通電時間が長いため、積分範囲は長くなる。
【0072】
積分範囲を簡易的に算出するのであれば、以下のようにして行う。
積分開始点ta=推定最大変位量Hmax×k (kは0.1〜0.3程度)または、積分開始点ta=通電開始時間tw+通電時間×k (kは0〜0.3程度)
積分終了点tb=積分開始点ta+通電時間×k (kは0.3〜1程度)
今回例に挙げるのは、板厚t=0.8mmの軟鋼板の最良条件(Aクラス)で溶接電流7800A、通電時間8サイクル(160msec)、加圧力190kgfである。
この条件で正常な溶接が行われた場合、通電時間の半分の時間で熱膨張はピークを迎え、その膨張量は100μm〜200μmである。
【0073】
このため、積分範囲を以下のように決定する。
1つは、通電中の通電開始時間から通電終了時間であり、もう一つは、積分開始点taを熱膨張による検出変位量が安定するmax/4(50μm)を越えた点とし、積分終了点をta+通電時間とするものである。このほか、溶接電流値、加圧力、母材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、電極先端形状や材質、溶接方式(単相交流、インバータ溶接など)より、電極間変位から溶接品質の特徴が抽出できるように考慮する。
【0074】
この積分範囲に基づき電極間変位を積分すると、溶接諸条件の影響を受け難いスポット溶接打点のナゲット径(溶接強度)が推定可能となる基礎データが求められる。
【0075】
つぎに、多変量解析法により回帰式を求める。
例として、推定ナゲット径yを目的変数として説明変数に前述の2種類の電極間変位積分値(基礎データ)x1,x2,溶接電流値x3、溶接加圧力x4を取り、また、記憶されている回帰係数b0〜b4を用いて回帰式を求める。この時の回帰式は、
y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4 を用いる。
【0076】
上記の方法により実際にサンプリングしたデータと実測ナゲット径の相関を確認したところ、相関係数は、0.994となり、残差標準偏差は、103.9μm(約0.1mm)となった。
【0077】
さらに、母材の板厚、材質、膨脹係数、表面処理、重ね合わせ枚数、電極チップ形状、溶接システムの機械的応答性、電気的応答性等、必要に応じ説明変数に加えることで、様々な条件に対して高精度にスポット溶接ナゲット径(溶接強度)を推定することが可能である。
【0078】
つぎに、通電終了後の熱収縮時における電極間変位について説明する。
【0079】
基本的な積分範囲の算出方法や、回帰式の求め方は前述の熱膨脹時と同一であるので、その説明は省略する。収縮時の電極間変位積分では、電極先端形状により熱膨張時に検出される電極間変位量の減衰を補正することを特徴としている。スポット溶接では溶接電流により母材が加熱、膨張、溶融されるが、電極先端の接触面積が小さい場合、膨張から溶融の過程で、電極先端接触面積と加圧力のバランスがとれる位置まで、電極先端が母材に沈み込む。
【0080】
このため、検出される電極間変位は、熱膨張量−沈み込み量となり、本来の熱膨張量よりも少なく検出される。これに比べて、通電終了後の熱収縮における電極間変位は、常に、電極先端接触面積と加圧力のバランスがとれた位置からの熱収縮であるため、安定した電極間変位の検出が可能である。
【0081】
したがって、熱膨張時の電極間変位の積分値と熱収縮時の電極間変位の積分値を比較し、変位積分量の大きい方を用いるか、この比率を補正係数kとして膨脹時の変位積分量に乗ずることによって、さらに高精度にスポット溶接ナゲット径(溶接強度)を推定することが可能である。
【0082】
溶接中に散りが発生した場合、継続して電極変位量Hexp′をサンプリングするが、この時のサンプリングは、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位が0になるまで行う。データは特に加工せずそのまま記憶回路26に記憶させる。
【0083】
サンプリング終了後、記憶回路26内のデータを読み込み、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になったときの電極間変位量をHcnt0とすると、図9に示すように、この電極間変位量Hcnt0と通電開始前の電極間変位の0位置(基準点)H0との相対変位量の絶対値Hrelを、散り発生以降のサンプリングデータHsampleに加算し、散り発生以降の電極間変位量Hexp′を補正する。
【0084】
散り発生後の相対変位量Hrel=Hcnt0−H0
補正後の変位量Hexp′=Hsample+Hrel となる。
【0085】
また、散り発生時のデータ欠落部(散りによる電極間変位変動部で熱膨張によらない部分)は、散り発生直前の最大変位量Hpeakと電極間変位の変動が収束したときの変位量を直線で補間する。この処理により散り発生時の補正後の電極間変位量Hexp″は、正常な溶接時の電極間変位データHexpに近似されることになる。
【0086】
そして、この補正された時系列データHexp″を前述の積分範囲ta〜tbで積分し、積分値を算出した後に推定ナゲット径を求める回帰式を求める。
【0087】
推定ナゲット径yを目的変数として説明変数に前述の2種類の電極間変位積分値(基礎データ)x1,x2,溶接電流値x3、溶接加圧力x4を取り、また、記憶されている回帰係数b0〜b4を用いて回帰式を求める。この時の回帰式は、
y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4 を用いる。
【0088】
実測ナゲット径Yと推定ナゲット径yの誤差eが最小となるように、最小二乗法を用いて回帰式の各偏回帰変数bを求める。このときのi番目の実測ナゲット径Yiと推定ナゲット径yiの2変数は線形的な関係であり、切片aと傾きbと誤差eの下記の単回帰式で表される。
【0089】
Yi=a+byi+e
さらに、補正された電極間変位積分値に散りの発生から再膨張するまでの時間と、散りによる電極間変位の変動量を説明変数に加えた回帰式を求めることで、散り発生時においても高精度にナゲット径を推定することができる。
【0090】
このようにした求めたナゲット径の判定は次のようにして行う。
一般的に、溶接品質の定量的な指標として溶接強度の試験を行う。溶接方法は、引っ張り剪断試験、引っ張り試験が代表的なものとして挙げられる。しかしながら、生産現場でこのような試験機にかけられる製品はほとんど存在しないため、代用特性として溶接ナゲット径を用いた判定が行われるのである。
【0091】
さて、軟鋼板を例にとると、前述の標準条件下で溶接を行った場合、ナゲット径の大きさは、4.5t0.5〜5.5t0.5mmを判定基準とし、求められた推定ナゲット径yがこの数値の間にあれば、正常なスポット溶接が行われたものと判断する。
【0092】
以上のように、本発明では、従来のように、単に溶接電流通電中の電極間変位の最大変位量や母材の熱膨張速度など基づいてナゲット径を推定するのではなく、電極間変位を一定区間積分することによって電極間積分値を算出し、これによってナゲット径を推定するようにしている。したがって、溶接状況に応じた最適な積分区間を適用することができ、ナゲット径の推定を極めて高精度で行うことができ、これによって溶接強度の推定も信頼性の極めて高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスポット溶接におけるナゲット径の推定方法を実行する装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】正常な溶接が行われた場合の電極間変位の状況を示す図である。
【図5】最適条件下と悪条件化のそれぞれの場合の電極間変位の状況を示す図である。
【図6】正常な溶接が行われた場合の電極間変位の状況を示す図(実例)である。
【図7】散りが発生した場合の電極間変位の状況を示す図(実例)である。
【図8】散りが発生した場合の電極間変位の補正の手法を説明するための図である。
【図9】散りが発生した場合の電極間変位の補正の手法を説明するための図である。
【符号の説明】
10…母材、
11…溶接ガン、
12A,12B…電極チップ。

Claims (4)

  1. 溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、
    前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、
    溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と溶接電流値(X2)通電時間(X3)、溶接加圧力(X4)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b4を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、
    溶接中に散りが発生した場合には、散り発生直前の最大変位量Hpeakを保持し、継続される溶接電流により再度被溶接板材が熱膨張を開始した場合に、この点を基点Hbottomとして以後、Hbottomからの相対変位量Hrelを前記最大変位量Hpeakに加算し、散り発生後の電極変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
    積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
    (1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
    (2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
    (3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
    積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
    (1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
    (2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
    (3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    (4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
    (5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4
    Yi=a+byi+e
    y:推定ナゲット径(目的変数)
    x1:電極間変位積分値(説明変数)
    x2:溶接電流(説明変数)
    x3:通電時間(説明変数)
    x4:溶接加圧力(説明変数)
    Yi:i番目の実測ナゲット径
    yi:i番目の推定ナゲット径
    a:切片
    b、b0〜b4:回帰係数
    e:誤差
  2. 溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、
    前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、
    溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理して求めた電極間変位積 分値(X1)と被溶接板材の板厚(X2)、材質(X3)、被溶接板材の組み合わせ(X4)、表面処理(X5)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b5を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、
    溶接中に散りが発生した場合には、散り発生直前の最大変位量Hpeakを保持し、継続される溶接電流により再度被溶接板材が熱膨張を開始した場合に、この点を基点Hbottomとして以後、Hbottomからの相対変位量Hrelを前記最大変位量Hpeakに加算し、散り発生後の電極変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
    積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
    (1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
    (2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
    (3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
    積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
    (1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
    (2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
    (3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    (4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
    (5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4+b5x5
    Yi=a+byi+e
    y:推定ナゲット径(目的変数)
    x1:電極間変位積分値(説明変数)
    x2:被溶接板材の板厚(説明変数)
    x3:被溶接板材の材質(説明変数)
    x4:被溶接板材の組み合わせ(説明変数)
    x5:被溶接板材の表面処理(説明変数)
    Yi:i番目の実測ナゲット径
    yi:i番目の推定ナゲット径
    a:切片
    b、b0〜b5:回帰係数
    e:誤差
  3. 溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、
    熱収縮による電極間変位Hcntの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、
    溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と溶接電流値(X2)、通電時間(X3)、溶接加圧力(X4)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b4を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、
    溶接中に散りが発生した場合には、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になるまで電極間変位量をサンプリングし、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になったときの電極間変位量Hcnt0と通電開始前の電極間変位の基準点H0との相対変位量の絶対値を散り発生以降のサンプリングデータに加算して散り発生後の電極間変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
    積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
    (1)通電終了点を積分開始点taとする。
    (2)通電終了後の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
    (3)通電終了から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
    積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
    (1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
    (2)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    (3)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
    (4)通電終了から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4
    Yi=a+byi+e
    y:推定ナゲット径(目的変数)
    x1:電極間変位積分値(説明変数)
    x2:溶接電流(説明変数)
    x3:通電時間(説明変数)
    x4:溶接加圧力(説明変数)
    Yi:i番目の実測ナゲット径
    yi:i番目の推定ナゲット径
    a:切片
    b、b0〜b4:回帰係数
    e:誤差
  4. 溶接電流通電中の熱膨張による電極間変位Hexpを積分処理することにより実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定するスポット溶接におけるナゲット径の推定方法であって、
    前記熱膨張による電極間変位Hexpの積分処理は、以下の積分開始点ta及び積分終了点tbによる組み合わせから決定される積分区間内で行い、
    溶接電流通電終了後の熱収縮による電極間変位Hcntを積分処理して求めた電極間変位積分値(X1)と被溶接板材の板厚(X2)、材質(X3)、被溶接板材の組み合わせ(X4)、表面処理(X5)から推定ナゲット径(y)を求める下記の回帰式を、多変量データ(多数の溶接諸条件から観察されたデータ)に基づいて統計的モデルを探索(推定ナゲット径yと実測ナゲット径Yについて最小二乗法により誤差eが最小となるように各偏回帰係数b、b0〜b5を決定)しながら演算し、実溶接ナゲット径(溶接強度)を推定し、
    溶接中に散りが発生した場合には、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になるまで電極間変位量をサンプリングし、通電終了後の熱収縮による電極間変位の変位速度が0になったときの電極間変位量Hcnt0と通電開始前の電極間変位の基準点H0との相対変位量の絶対値を散り発生以降のサンプリングデータに加算して散り発生後の電極間変位量Hexpを補正し、この補正後の電極間変位量から電極間変位積分値を演算し、この電極間変位積分値を用いて前記回帰式を演算することを特徴とするスポット溶接におけるナゲット径の推定方法。
    積分開始点taは、下記のいずれかを採用する。
    (1)溶接条件(溶接電流、通電時間、溶接加圧力、被溶接板材の材質、変位量検出分解 能、サンプリング周期、溶接方式(単相交流、インバータ)に基づいて予め積分開始点taを定める。
    (2)通電中の電極間変位が一定レベルに達したか、または越えた点を積分開始点taとする。
    (3)通電開始から一定時間経過した点を積分開始点taとする。
    積分終了点tbは、下記のいずれかを採用する。
    (1)上記溶接条件に基づいて予め積分終了点tbを定める。
    (2)通電中または通電終了後の電極間変位量が最大値を越えた後、一定レベルまで低下したか、または一定レベルを越えた点を積分終了点tbとする。
    (3)前記積分開始点taから一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    (4)通電中の電極間変位の熱膨張速度が0になった点を積分終了点tbとする。
    (5)通電開始から一定時間経過した点を積分終了点tbとする。
    回帰式 y=b0+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4+b5x5
    Yi=a+byi+e
    y:推定ナゲット径(目的変数)
    x1:電極間変位積分値(説明変数)
    x2:被溶接板材の板厚(説明変数)
    x3:被溶接板材の材質(説明変数)
    x4:被溶接板材の組み合わせ(説明変数)
    x5:被溶接板材の表面処理(説明変数)
    Yi:i番目の実測ナゲット径
    yi:i番目の推定ナゲット径
    a:切片
    b、b0〜b5:回帰係数
    e:誤差
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