JP3588427B2 - 偏波分散補償回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送路(光ファイバ)の偏波分散によって生じた光信号歪みを整形する偏波分散補償回路に関する。
【0002】
ここで、光ファイバの偏波分散(PMD:Polarization Mode Dispersion) とは、光ファイバの複屈折性のために光信号の偏光状態(偏波状態)によって伝搬速度が変化する現象であり、これが光信号歪みの要因の一つになっている。
【0003】
【従来の技術】
光通信の発展に伴い、既設の光ファイバに高速な光信号を伝搬させたいという要求が高まっている。しかし、既設の光ファイバは比較的高い偏波分散を有するので、高速な光信号を伝搬させたときの光信号歪みが大きな問題になる。
【0004】
これを解決するための偏波分散補償回路としては、2つの偏光プリズム(偏光ビームスプリッタ)および機械的可動鏡を用いたものが知られている(参考文献:F.Heismann et al.,”AUTOMATIC COMPENSATION OF FIRST−ORSER POLARIZATION MODE DISPERSION IN A 10 Gb/s TRANSMISSION SYSTEM”, WdC11, ECOC’98, 1998)。
【0005】
図7は、上記文献に記載されている従来の偏波分散補償回路の構成例を示す。図において、入力ポート101から入力された光信号は、偏光コントローラ102を介して第1の偏光プリズム103に入力される。ここで、光伝送路で遅れたTM光は直進するポートに出力され、進んだTE光は直交するポートに出力され、偏光分離が行われる。TE光は、2枚の反射鏡を含む機械的可動鏡104を介して第2の偏光プリズム105に入力され、直接入力されるTM光と偏光合成されて出力ポート106に出力される。この機械的可動鏡104を移動させることにより、TE光が空間的に伝搬する光路長が変化し、TE光とTM光の遅延量が調整されて偏波分散補償が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の偏波分散補償回路には、次のような問題点がある。
第1は、機械的可動鏡104を有しているので信頼性に欠けることである。偏波分散は時間的に大きく変動する特性をもつが、従来の偏波分散補償回路では偏波分散の変動に追従するために機械的可動鏡104を動かす必要があり、長期的な安定性が問題となる。
【0007】
第2は、空間的に光学系を構成しているので、各部品(103,104,105)の位置に厳しい精度が要求されることである。特に、従来の偏波分散補償回路では、機械的可動鏡104を動かしたときにも光学的な結合量が変化しないように、極めて厳しい位置精度が要求される。
【0008】
第3は、従来の偏波分散補償回路が個別部品を組み合わせた構成であり、かつバルク部品の偏光コントローラ102や可動部材の機械的可動鏡104を用いた構成であるので小型化に限界があることである。
【0009】
本発明は、バルク部品や可動部材を用いず、小型で信頼性に優れた導波路型の偏波分散補償回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の偏波分散補償回路は、基板上に、入力光を直交する2つの偏光成分に分離して2つの出力ポートに出力する導波路型偏光分離手段と、2つの偏光成分の位相差を調整する位相調整手段と、2つの偏光成分を同一偏光に変換する第1の偏光入れ替え手段と、位相調整手段で位相差が調整され、第1の偏光入れ替え手段で同一偏光になった2つの偏光成分を入力し、所定の分岐比で2つの出力ポートに合分波する分岐比可変光カプラと、分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分の遅延差を調整する遅延調整手段と、同一偏光成分を直交する2つの偏光成分に変換する第2の偏光入れ替え手段と、遅延調整手段で遅延差が調整され、第2の偏光入れ替え手段で直交する偏光になった2つの偏光成分を入力し、偏光合成して出力する導波路型偏光合成手段とを備え、位相調整手段に設定する位相差、分岐比可変光カプラに設定する分岐比、遅延調整手段に設定する遅延差を調整して入力光の偏波分散を補償する構成である。
【0011】
請求項2の偏波分散補償回路は、請求項1の構成における導波路型偏光分離手段と遅延調整手段との間の位相調整手段および分岐比可変光カプラを2段構成とし、第1および第2の位相調整手段に設定する位相差、第1および第2の分岐比可変光カプラに設定する分岐比、遅延調整手段に設定する遅延差を調整して入力光の偏波分散を補償する構成である。
【0012】
遅延調整手段は一対の光遅延線で構成され、かつ一対の光遅延線の少なくとも一方が遅延量を可変する手段を含む構成である。この光遅延線の遅延量を可変する手段は、Nを正の整数としたときに、(N+1)個の2入力2出力光スイッチと、N組の長さの異なる光導波路対とを交互に接続し、初段の2入力2出力光スイッチの一方の入力ポートを光遅延線の入力ポートとし、最終段の2入力2出力光スイッチの一方の出力ポートを光遅延線の出力ポートとし、各2入力2出力光スイッチの入出力ポート間をスルー状態またはクロス状態に設定することにより各組の光導波路対のいずれか一方の光導波路を選択して遅延量を可変させる構成である。また、可変遅延線を形成するN組の光導波路対の各光路長差が、1:2:4:8:…:2N−1 のように2の階乗の比になるように構成することにより、N段で単位遅延量の1〜2−1倍の遅延量を自由に選択することができる。
【0013】
分岐比可変光カプラは、2入力2出力の2つの光カプラと、これらを接続する2本の導波路アームとを備え、一方の導波路アーム上に位相調整手段を形成したマッハツェンダ型干渉計により構成する。この位相調整手段を駆動することにより、任意の分岐比を実現することができる。
【0014】
導波路型偏光分離手段および導波路型偏光合成手段は、2入力2出力の2つの光カプラと、これらを接続する2本の導波路アームとを備え、一方の導波路アーム上に複屈折を調整する手段を形成した構成である。偏光入れ替え手段は、半波長板またはファラデー回転子を用いた構成である。
【0015】
また、以上の偏波分散補償回路において、偏波分散補償回路を構成する光導波路が石英系光導波路であり、位相調整手段が石英系光導波路上に形成された薄膜ヒータとしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の偏波分散補償回路の第1の実施形態を示す。なお、ここでは、シリコン基板上に形成した石英系光導波路を用いて構成した例について説明する。この石英系光導波路は、光ファイバとの整合に優れた安定な光回路を構成できるからであるが、これに限定されるものではなく、例えばLiNbO光導波路や半導体光導波路など、他の光導波路を用いてもよい。
【0017】
図1において、シリコン基板10上には、入力用チャネル光導波路11、導波路型偏光分離素子12、一対の光導波路13a,13b、分岐比可変光カプラ14、一対の光遅延線15a,15b、導波路型偏光合成素子16、出力用チャネル光導波路17が順次配置され、さらに一対の光導波路13a,13bおよび一対の光遅延線15a,15bの各一方に偏光入れ替え手段18a,18bが配置される。また、一対の光導波路13a,13bには、相対的な位相差を調整する位相調整手段19a,19bが配置される。
【0018】
導波路型偏光分離素子12の1つの入力ポートは入力用チャネル光導波路11となり、2つの出力ポートに一対の光導波路13a,13bを介して分岐比可変光カプラ14の2つの入力がそれぞれ光学的に接続される。偏光入れ替え手段18aは、ここでは光導波路13a側に配置しているが、光導波路13a,13bのいずれにあってもよい。位相調整手段19a,19bは、ここでは光導波路13a,13bにそれぞれ配置しているが、光導波路13a,13bのいずれか一方にあってもよい。また、偏光入れ替え手段18aと位相調整手段19aの位置は入れ替えてもよい。
【0019】
分岐比可変光カプラ14の2つの出力には、一対の光遅延線15a,15bの一端が光学的に接続され、その他端に導波路型偏光合成素子16の2つの入力ポートがそれぞれ光学的に接続される。導波路型偏光合成素子16の1つの出力ポートは出力用チャネル光導波路17となる。偏光入れ替え手段18bは、ここでは光遅延線15b側に配置しているが、光遅延線15a,15bのいずれにあってもよい。また、偏光入れ替え手段18bと光遅延線15bの位置は入れ替えてもよい。
【0020】
以下、式を用いて光伝送路の偏波分散とその補償回路について説明する。光伝送路の偏波分散特性は、偏波分散を1次の項まで近似すれば、「2つの直交する偏光状態e,eの間に群遅延時間差τを与える特性」と見なすことができる。この光伝送路の偏光伝達特性を式で表すと、
【0021】
【数1】
Figure 0003588427
となる。ここで、Aは光伝送路の偏波分散特性を表す Jones行列、fは光周波数、jは虚数単位である。また、Xは、光伝送路Uの固有偏光状態である Jonesベクトル対e,eを直線偏光の Jonesベクトル対e=(1,O) ,e=(0,1) に変換するユニタリ行列である。
【0022】
ユニタリ行列Xは、一般に共通の位相項を除いて、3つのパラメータφ,ψ,θを用いて
【0023】
【数2】
Figure 0003588427
と表される。
【0024】
次に、図1の偏波分散補償回路の動作について、式を用いて説明する。入力用チャネル光導波路11から入力された光信号は、導波路型偏光分離素子12によりe=(1,O)成分とe=(0,1)成分に分離される。ここでは、光導波路13aにe成分が分離され、光導波路13bにe成分が分離される。光導波路13aに分離されたe成分は、偏光入れ替え手段18aによりe光に変換され、続いて位相調整手段19a,19bにより相対的な位相差αが与えられる。このとき、位相調整手段19a,19bの動作を表す Jones行列U(α) は、
【0025】
【数3】
Figure 0003588427
で与えられる。
【0026】
続いて、光信号のe,e成分は、分岐比可変光カプラ14により合分波される。このときの分岐比可変光カプラ14の分岐比をκ= sinβとすると、分岐比可変光カプラ14の動作を表す Jones行列U(β) は、
【0027】
【数4】
Figure 0003588427
で与えられる。
【0028】
分岐比可変光カプラ14から出力される光信号は、一対の光遅延線15a,15bに導かれ、ここで相対的な遅延差τを受ける。このときの光遅延線15a,15bの動作を表す Jones行列U(τ) は、
【0029】
【数5】
Figure 0003588427
で与えられる。
【0030】
光遅延線15bを出た光信号は、偏光入れ替え手段18bによりe成分からe光に変換され、光遅延線15aを出た光信号と導波路型偏波合成素子16で合波される。
【0031】
以上により、図1の偏波分散補償回路全体の動作を表す Jones行列Bは、
B=U(τ) U(β) U(α) …(6)
で与えられる。ここで、偏波分散補償回路のパラメータが
α=φ …(7)
β=ψ−π/4 …(8)
τ=τ …(9)
となるように設定すれば、光伝送路と偏波分散補償回路を合わせた Jones行列Cは、
【0032】
【数6】
Figure 0003588427
で与えられる。式(10)は、もはや偏波分散τを含んでいない。
【0033】
すなわち、図1に示す第1の実施形態の構成では、位相調整手段19a,19bと分岐比可変光カプラ14がいわゆる偏光コントローラとして作用し、光遅延線15a,15bが可変遅延線として作用し、全体として偏波分散補償回路を構成している。これにより、本発明の偏波分散補償回路は、光伝送路における1次の偏波分散を補償できることがわかる。
【0034】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の偏波分散補償回路の第2の実施形態を示す。図2において、シリコン基板20上には、入力用チャネル光導波路21、導波路型偏光分離素子22、一対の光導波路23a,23b、分岐比可変光カプラ24a、一対の光導波路23c,23d、分岐比可変光カプラ24b、一対の光遅延線25a,25b、導波路型偏光合成素子26、出力用チャネル光導波路27が順次配置され、さらに一対の光導波路23a,23bおよび一対の光遅延線25a,25bの各一方に偏光入れ替え手段28a,28bが配置される。また、一対の光導波路23a,23bおよび23c,23dには、相対的な位相差を調整する位相調整手段29a,29bおよび29c,29dが配置される。
【0035】
導波路型偏光分離素子22の1つの入力ポートは入力用チャネル光導波路21となり、2つの出力ポートに一対の光導波路23a,23bを介して分岐比可変光カプラ24aの2つの入力がそれぞれ光学的に接続される。偏光入れ替え手段28aは、ここでは光導波路23a側に配置しているが、光導波路23a,23bのいずれにあってもよい。位相調整手段29a,29bは、ここでは光導波路23a,23bにそれぞれ配置しているが、光導波路23a,23bのいずれか一方にあってもよい。また、偏光入れ替え手段28aと位相調整手段29aの位置は入れ替えてもよい。
【0036】
分岐比可変光カプラ24aの2つの出力には、一対の光導波路23c,23dを介して分岐比可変光カプラ24bの2つの入力がそれぞれ光学的に接続される。位相調整手段29c,29dは、ここでは光導波路23c,23dにそれぞれ配置しているが、光導波路23c,23dのいずれか一方にあってもよい。
【0037】
分岐比可変光カプラ24bの2つの出力には、一対の光遅延線25a,25bの一端が光学的に接続され、その他端に導波路型偏光合成素子26の2つの入力ポートがそれぞれ光学的に接続される。導波路型偏光合成素子26の1つの出力ポートは出力用チャネル光導波路27となる。偏光入れ替え手段28bは、ここでは光遅延線25b側に配置しているが、光遅延線25a,25bのいずれにあってもよい。また、偏光入れ替え手段28bと光遅延線25bの位置は入れ替えてもよい。
【0038】
本実施形態の偏波分散補償回路では、位相調整手段29a,29bと分岐比可変光カプラ24aにより構成された第1の偏光コントローラと、位相調整手段29c,29dと分岐比可変光カプラ24bにより構成された第2の偏光コントローラが縦続に接続された構成になっている。これにより、1つの偏光コントローラのみを有する第1の実施形態の構成に比べて、調整できる位相量の制限を緩和することができる。
【0039】
従来、傾いた1/2波長板と傾いた1/4波長板で構成されたバルク部品の偏光コントローラを2段縦続に接続すると、各波長板を傾ける角度に制限があっても、各1/2波長板と各1/4波長板を用いたリセット動作により、無限に変化していく偏光状態に追従させることができる、いわゆるエンドレスな偏光コントローラを構成できることが知られている(参考文献:N.G.Walker and G.R.Walker,”Polarization Control for Coherent Commnication”, J. of Lightwave Technol., vol.8, no.3, pp.438−458, 1999)。
【0040】
本実施形態の構成でも数学的には全く同様に、位相調整手段29a〜29dおよび分岐比可変光カプラ24a,24bを用いてリセット動作が可能であり、エンドレスな偏光コントロールが可能となる。したがって、位相調整手段29a〜29dの位相調整量に制限があるような場合でも、時々刻々変化する光信号の偏光状態に常に追従して偏波分散補償を行うことが可能となる。
【0041】
次に、図1,2に示す本発明の偏波分散補償回路を導波路型偏光分離素子12(22)および導波路型偏光合成素子16(26)、偏光入れ替え手段18(28)、位相調整手段19(29)、分岐比可変光カプラ14(24)、光遅延線15(25)に分割し、それぞれの構成および機能について説明する。図3は、導波路型偏光分離素子12(22)の構成例を示す。図4は、分岐比可変光カプラ14(24)の構成例を示す。図5は、光遅延線15(25)の構成例を示す。
【0042】
(導波路型偏光分離素子12(22)の構成)
導波路型偏光分離素子12(22)と導波路型偏光合成素子16(26)は可逆の構成であるので、以下導波路型偏光分離素子12について説明する。図3に示す導波路型偏光分離素子12(22)は、2入力2出力の2つの光カプラ31,32と、それらを接続する2本のアーム導波路33a,33bと、一方のアーム導波路33a上に形成される複屈折調整用のアモルファスシリコン薄膜(応力付与膜)34と、両アーム導波路33a,33b上に形成される動作点調整用の薄膜ヒータ35a,35bとにより構成される。
【0043】
このアモルファスシリコン薄膜34にレーザを照射して、いわゆるレーザトリミングを行うことにより、x偏光に対する干渉計の位相差φとy偏光に対する干渉計の位相差φの間にπの位相差を与えることができる。したがって、薄膜ヒータ35a,35bにより動作点を調整することにより、例えばy偏光が一方の出力ポートから出力され、x偏光が他方の出力ポートから出力されるような偏光分離機能が実現する。導波路型偏光合成素子16(26)は、導波路型偏光分離素子12(22)と逆の経路により偏光合成して出力する構成となる。
【0044】
なお、ここでは導波路型偏光分離素子(導波路型偏光合成素子)として、石英系光導波路とアモルファスシリコン薄膜および薄膜ヒータによるマッハツェンダ型干渉計を用いた構成を示したが、これはこの組み合わせが光ファイバとの整合性に優れ、制御性がよいためである。しかし、本発明の偏波分散補償回路における導波路型偏光分離素子(導波路型偏光合成素子)はこれに限定されるものではなく、半導体光導波路の構造やLiNbO導波路のプロトン交換を用いた導波路型偏光分離素子など、他の導波路型偏光分離素子を用いてもよい。
【0045】
(偏光入れ替え手段18(28)の構成)
偏光入れ替え手段18(28)は、光導波路に半波長板を挿入して実現される。偏光入れ替え手段18a(28a)は、例えばy偏光をx偏光に入れ替えるものであり、導波路型偏光分離素子12(22)で偏光分離されたx偏光およびy偏光を共にx偏光とし、偏光入れ替え手段18b(28b)は、x偏光の一方をy偏光に入れ替えて導波路型偏光合成素子16(26)に入力して偏光合成する。なお、偏光入れ替え手段は、半波長板に限定されるものではなく、例えばファラデー回転子など他の偏光入れ替え手段を用いてもよい。
【0046】
(位相調整手段19(29)の構成)
位相調整手段19(29)は、光導波路上に薄膜ヒータを形成して実現される。光導波路上に形成された薄膜ヒータでは、熱光学効果によって2つの偏光成分の相対的な位相差を調整する。
【0047】
なお、位相調整手段は、石英系光導波路上に形成される薄膜ヒータに限定されるものではなく、半導体光導波路のキャリア変調による屈折率変化やLiNbO光導波路の電気光学効果など、他の位相調整手段を用いてもよい。
【0048】
(分岐比可変光カプラ14(24)の構成)
図4に示す分岐比可変光カプラ14(24)は、2入力2出力の2つの光カプラ41,42と、それらを接続する2本のアーム導波路43a,43bによりマッハツェンダ型干渉計を構成し、一方のアーム導波路43a上に薄膜ヒータ44が形成された構成である。この薄膜ヒータ44を駆動して2本のアーム導波路の光路長差を0〜πの範囲で調整すれば、光カプラ41の2入力から光カプラ42の2出力への分岐比を変えることができる。
【0049】
なお、分岐比可変光カプラは、石英系光導波路で形成したマッハツェンダ型干渉計の熱光学効果を用いた構成に限定されるものではなく、半導体光導波路のキャリア変調による光吸収量変化やLiNbO光導波路の電気光学効果など、他の手法を用いてもよい。
【0050】
(光遅延線15(25)の構成例)
図5に示す光遅延線15(25)は、N(正の整数:ここではN=7)組の光導波路対51a〜51gと、(N+1)個の2入力2出力光スイッチ52a〜52hから構成される。2入力2出力光スイッチ52aは、2つの光カプラ53a,54aと、それらを接続する2本の導波路アームからなるマッハツェンダ型干渉計構成をとり、一方(または両方)の導波路アーム上にTO移相器として動作する薄膜ヒータ55aが形成されている。他の2入力2出力光スイッチ52b〜52hについても同様である。
【0051】
第1の2入力2出力光スイッチ52aの一方の入力ポートは光遅延線15(25)の入力ポートとなり、2つの出力ポートに光導波路対51aが接続される。光導波路対51aの他端には、第2の2入力2出力光スイッチ52bの2つの入力ポートが接続され、その2つの出力ポートには次の光導波路対51bが接続される。同様に、各組の光導波路対51a〜51gの前後に2入力2出力光スイッチ52a〜52hが接続され、各2入力2出力光スイッチの設定に応じて各組の光導波路対の短い光導波路または長い光導波路のいずれかが選択されるようになっている。第8の2入力2出力光スイッチ52hの一方の出力ポートは、光遅延線15(25)の出力ポートとなる。
【0052】
また、各組の光導波路対51a〜51gは短い光導波路と長い光導波路が対になっており、その間の光路長差が、
ΔD,2ΔD,4ΔD,8ΔD,…,2N−1ΔD
のいずれかになるように設定されている。なお、各組の光導波路対51a〜51gの光路長差はこの順番に限らず、順番を入れ替えて配置してもよい。
【0053】
このような構成の光遅延線15(25)の動作について説明する。ただし、2入力2出力光スイッチ52は、薄膜ヒータ55に電力を加えないときに入出力ポートが「スルー状態」となり、電力を加えたときに「クロス状態」になるものとする。なお、2入力2出力光スイッチには、薄膜ヒータ55に電力を加えないときに「クロス状態」となり、電力を加えたときに「スルー状態」になるものもある。
【0054】
すべての2入力2出力光スイッチ52a〜52hを「スルー状態」にすると、光遅延線15(25)の入力ポートに入力された光信号は各組の光導波路対51a〜51gの短い光導波路を通過して出力ポートへ至る。このときの光遅延線全体での遅延量をDとする。次に、2入力2出力光スイッチ52c,52d,52f,52hを「クロス状態」とすると、光導波路対51c,51f,51gの長い光導波路を通過し、その他は短い光導波路を通過して出力ポートへ至る。このときの光遅延線全体の遅延量は、
+4ΔD+32ΔD+64ΔD=D+100ΔD
となる。このように、各2入力2出力光スイッチ52a〜52hを「スルー状態」または「クロス状態」に切り替えることにより、光遅延線15(25)の遅延量を一般にDからD+(2−1)ΔDまでΔD刻みで実現することができる。
【0055】
なお、ここでは光スイッチとして石英系光導波路の熱光学効果を用いた2入力2出力光スイッチを示した。これは、この組み合わせが消光比に優れた安定な光スイッチを実現できるからであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、半導体光スイッチやマイクロメカニカルスイッチ等の他の光スイッチを用いてもよい。
【0056】
また、図1(図2)に示す本発明の偏波分散補償回路の実施形態では、一対の光遅延線15a,15b(25a,25b)の両方が遅延量を変える構成としたが、一対の光遅延線のうちの一方の遅延量が固定で、他方の遅延量が可変となる構成としてもよい。
【0057】
(偏波分散補償回路の作製)
本発明の偏波分散補償回路の作製は、石英系光導波路を用いて行った。まず、シリコン基板上に火炎堆積法によりSiO下部クラッド層を堆積し、次にGeOをドーパントとして添加したSiOガラスのコア層を堆積した後に、電気炉で透明ガラス化した。次に、コア層をエッチングしてコア部を作製した。続いて、所定の光導波路上に薄膜ヒータ、電気配線、アモルファスシリコン薄膜を蒸着した。最後に、所定の光導波路にレーザを照射して残留応力を開放した。
【0058】
図6は、作製した偏波分散補償回路に偏波分散により分離した光パルスを入力したときの補償特性を示す。半値全幅50psec 、繰り返し周波数10GHzの光パルスを、偏波分散量 1.8psec/(km)1/2 の光ファイバを 600km伝送した後に評価した。図6には、伝送前、伝送後で偏波分散補償前、伝送後で偏波分散補償後の光パルス形状を示す。偏波分散により劣化した光パルス形状が補償されていることがわかる。なお、完全に元の光パルス波形に戻っていないのは、高次の偏波分散の影響であるが、多くの場合は高次の偏波分散による信号劣化は小さい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、主要部材を光導波路によって構成することができるので、小型で信頼性に優れた偏波分散補償回路を実現することができる。このような本発明の偏波分散補償回路と従来の光ファイバ伝送路と組み合わせることにより、高速な光信号伝送が可能となり、通信品質の向上と経済性を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏波分散補償回路の第1の実施形態を示す図。
【図2】本発明の偏波分散補償回路の第2の実施形態を示す図。
【図3】導波路型偏光分離素子12(22)の構成例を示す図。
【図4】分岐比可変光カプラ14(24)の構成例を示す図。
【図5】光遅延線15(25)の構成例を示す図。
【図6】本発明の偏波分散補償回路による補償特性を説明する図。
【図7】従来の偏波分散補償回路の構成例を示す図。
【符号の説明】
10,20 シリコン基板
11,21 入力用チャネル光導波路
12,22 導波路型偏光分離素子
13,23 光導波路
14,24 分岐比可変光カプラ
15,25 光遅延線
16,26 導波路型偏光合成素子
17,27 出力用チャネル光導波路
18,28 偏光入れ替え手段
19,29 位相調整手段
31,32,41,42 光カプラ
33,43 アーム導波路
34 アモルファスシリコン薄膜
35,44 薄膜ヒータ
51 光導波路対
52 2入力2出力光スイッチ
53,54 光カプラ
55 薄膜ヒータ

Claims (9)

  1. 基板上に、
    入力光を直交する2つの偏光成分に分離して2つの出力ポートに出力する導波路型偏光分離手段と、
    前記導波路型偏光分離手段の2つの出力ポートに分離された2つの偏光成分の位相差を調整する位相調整手段と、
    前記導波路型偏光分離手段の2つの出力ポートに分離された2つの偏光成分を同一偏光に変換する第1の偏光入れ替え手段と、
    前記位相調整手段で位相差が調整され、前記第1の偏光入れ替え手段で同一偏光になった2つの偏光成分を入力し、所定の分岐比で2つの出力ポートに合分波する分岐比可変光カプラと、
    前記分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分の遅延差を調整する遅延調整手段と、
    前記分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分を直交する2つの偏光成分に変換する第2の偏光入れ替え手段と、
    前記遅延調整手段で遅延差が調整され、前記第2の偏光入れ替え手段で直交する偏光になった2つの偏光成分を入力し、偏光合成して出力する導波路型偏光合成手段とを備え、
    前記位相調整手段に設定する位相差、前記分岐比可変光カプラに設定する分岐比、前記遅延調整手段に設定する遅延差を調整して前記入力光の偏波分散を補償する構成であることを特徴とする偏波分散補償回路。
  2. 基板上に、
    入力光を直交する2つの偏光成分に分離して2つの出力ポートに出力する導波路型偏光分離手段と、
    前記導波路型偏光分離手段の2つの出力ポートに分離された2つの偏光成分の位相差を調整する第1の位相調整手段と、
    前記導波路型偏光分離手段の2つの出力ポートに分離された2つの偏光成分を同一偏光に変換する第1の偏光入れ替え手段と、
    前記第1の位相調整手段で位相差が調整され、前記第1の偏光入れ替え手段で同一偏光になった2つの偏光成分を入力し、所定の分岐比で2つの出力ポートに合分波する第1の分岐比可変光カプラと、
    前記分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分の位相差を調整する第2の位相調整手段と、
    前記第2の位相調整手段で位相差が調整された2つの偏光成分を入力し、所定の分岐比で2つの出力ポートに合分波する第2の分岐比可変光カプラと、
    前記第2の分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分の遅延差を調整する遅延調整手段と、
    前記分岐比可変光カプラの2つの出力ポートに出力される同一偏光成分を直交する2つの偏光成分に変換する第2の偏光入れ替え手段と、
    前記遅延調整手段で遅延差が調整され、前記第2の偏光入れ替え手段で直交する偏光になった2つの偏光成分を入力し、偏光合成して出力する導波路型偏光合成手段とを備え、
    前記第1および第2の位相調整手段に設定する位相差、前記第1および第2の分岐比可変光カプラに設定する分岐比、前記遅延調整手段に設定する遅延差を調整して前記入力光の偏波分散を補償する構成であることを特徴とする偏波分散補償回路。
  3. 前記遅延調整手段は一対の光遅延線で構成され、かつ一対の光遅延線の少なくとも一方が遅延量を可変する手段を含む構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏波分散補償回路。
  4. 前記光遅延線の遅延量を可変する手段は、Nを正の整数としたときに、(N+1)個の2入力2出力光スイッチと、N組の長さの異なる光導波路対とを交互に接続し、初段の2入力2出力光スイッチの一方の入力ポートを光遅延線の入力ポートとし、最終段の2入力2出力光スイッチの一方の出力ポートを光遅延線の出力ポートとし、各2入力2出力光スイッチの入出力ポート間をスルー状態またはクロス状態に設定することにより各組の光導波路対のいずれか一方の光導波路を選択して遅延量を可変させる構成であることを特徴とする請求項3に記載の偏波分散補償回路。
  5. 前記N組の光導波路対の各光路長差が、1:2:4:8:…:2N−1 のように2の階乗の比になっていることを特徴とする請求項4に記載の偏波分散補償回路。
  6. 前記分岐比可変光カプラは、2入力2出力の2つの光カプラと、これらを接続する2本の導波路アームとを備え、一方の導波路アーム上に位相調整手段を形成したマッハツェンダ型干渉計構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏波分散補償回路。
  7. 前記導波路型偏光分離手段および前記導波路型偏光合成手段は、2入力2出力の2つの光カプラと、これらを接続する2本の導波路アームとを備え、一方の導波路アーム上に複屈折を調整する手段を形成した構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏波分散補償回路。
  8. 前記第1および第2の偏光入れ替え手段は、半波長板またはファラデー回転子を用いた構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏波分散補償回路。
  9. 偏波分散補償回路を構成する光導波路が石英系光導波路であり、請求項1、請求項2または請求項6に記載の位相調整手段が石英系光導波路上に形成された薄膜ヒータであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の偏波分散補償回路。
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