JP3588352B2 - トルクにより開放される円盤ブレーキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動軸および従動軸の間に配設されトルクによって開放される円盤ブレーキに関するものであり、駆動軸および従動軸間に配設した制動ホイール装置と、制動ホイール装置と協調作動するように配設した摩擦面装置と、制動ホイール装置および摩擦面装置を互いに対して軸方向に押圧するように配設した少なくとも1つのスプリング装置と、駆動軸および制動ホイール装置の間に配設したカム手段とを含み、カム手段は、駆動軸のトルクもしくは回転および従動軸の起こり得る逆トルクの影響によって制動ホイール装置および摩擦面装置の間の相対的軸方向位置を変えて、制動装置をスプリング装置によって生じるばね力に逆らって少なくとも部分的に分離するものである。
【0002】
【従来の技術】
トルクによって開放される公知の円盤ブレーキは、例えばドイツ特許公報第197 26 656号に開示されている。これは、複雑な機械装置を用いてブレーキを開放するものである。また、他の同様の構造でも、実現が機械的に困難であると同時に問題が多く、したがってブレーキを係合および開放する最も一般的な方法は電磁アクチュエータを用いることであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の種類のブレーキはフィンランド特許出願第992194号に開示されている。これは、駆動軸と従動軸を相互に連結して互いに対して限定された回転角度で回転できるようにし、軸方向の変位を生じさせる手段、および制動装置を分離させる手段がカム手段を有し、これはブレーキホイール装置および従動軸の間に配設されたものである。電磁ブレーキと比較すると、この発明のブレーキの利点は主として、従動装置の摩擦結合などの欠点として一般に受ける損失(例えば、伝達歯車に関連して伝達されるキャリジの運動に対する抵抗)をブレーキの開放に利用していることである。従動装置が十分な量の逆トルクを有している場合は常に、ブレーキを開放することができる。アクチュエータ(かご型誘導電動機など)を始動させると、ブレーキが逆トルクとして受ける制動トルクに打ち勝つ必要があるため、ブレーキは常時、開いている。ブレーキの作動に別個の磁石は必要ないので、電動機の適用例ではブレーキ電圧を電動機電圧に従って配設する必要がなく、それが大きな利点である。整流器も必要がない。ブレーキの開放力は摩擦面の摩耗に依存しない。そのためブレーキを調節する必要がない。ブレーキの摩耗マージンはカム部品の幾何学的形状に依存する。
【0004】
他の装置、とくにカム面装置を利用しているかご型誘導電動機がドイツ特許公報第40 08 757号に開示されているが、これに示されている構造は極度に複雑であり、非常に多数の部品を有している。しかし、これは、装置の切り放しおよび連結をマイクロスイッチを用いて電気的に制御し、そのため機械的作動方法には無関係である。
【0005】
本発明は、上述のフィンランド特許出願第992194号で公知の方法を改善して、とくに荷重の方向から来るトルクを従来より適切に、安全上の危険を生じることなしに扱うことができるようにすることを目的とする。また、荷重の振り子運動によって生じる同期速度を越えるモータの加速を回避する必要がある。また、本ブレーキの適用範囲を電動機のみへの適用から拡大できることが望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの目的は、次のような本発明によるブレーキにより達成される。すなわち、本制動ホイール装置は、回転不能だが従動軸において軸方向に移動可能に配設した第1の制動ホイールと、第1の制動ホイールおよび従動軸の間に軸方向に可動に、かつ第1の制動ホイールと同軸に配設した第2の制動ホイールとを有し、スプリング装置が第1の制動ホイールに対して影響を及ぼし、摩擦面装置は、第1および第2の制動ホイールの間に配設した第1の組の摩擦面手段と、第2の制動ホイールおよび固定本体の間に配設した第2の組の摩擦面手段とを有し、これによって第1および第2の制動ホイールの間の摩擦結合は、第2の制動ホイールおよび固定本体の間の摩擦結合より小さく、カム手段は、駆動軸により機械的に制御される第1のカム部と、第2の制動ホイールへ回転不能に配設した第2のカム部とを有することを主たる特徴とする。
【0007】
本発明の詳細およびこれにより達成される利点は、以下の好ましい実施例の説明によってさらに詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明を好適な実施例によりさらに詳細に説明する。
【0009】
図1を参照して、本発明によるブレーキ構造を電動機に連結された状態で示す。例えば吊り上げ装置の横行モータに関するものでよい。モータ/ブレーキの組合せの構造を次に示す。
【0010】
固定子枠1は固定子パケット2を含み、これは、固定子2の内側に配設された回転子3にトルクを与える磁化力を発生する。回転子3は、トルクロックされ、すなわち回転不能で、かつモータの軸4に対して軸方向に、少なくとも一方の方向に移動不能に取り付けられている。軸4は、軸受け6によってその両端部からモータの本体5へ軸着されている。軸4が用いることができる第2の軸7を軸4を通して設けている。このような用法を実現するために、第1のカム部8が回転子3と同じトルクロック方法でモータ軸4へ固定されて、第1のカム部8と協調作動する第2のカム部9が軸4にゆるく配置されて軸4上で回転し、かつ軸方向に移動できるようにしている。
【0011】
カム部8および9はそこで、制動ホイール装置10、11と協調作動するように配設されている。制動ホイール装置は、上述の従動軸7へ回転不能だが軸方向に移動転可能に配設した第1の制動ホイール10と、第2のカム部9に隣接するモータの軸4上に取り付けられて第2のカム部9と同じように移動する第2の制動ホイール11とを有し、このようにするため第2のカム部9は、第2の制動ホイール11の対応する開口部13へ固定されたピン12を有している。
【0012】
摩擦面装置14、15もやはり1対の制動ホイール10および11と協調作動するように配設され、摩擦面装置は、第1の制動ホイール10および第2の制動ホイール11の間に取り付けられた摩擦ホイールもしくは摩擦パッドなどの第1の組の摩擦面手段14と、第2の制動ホイール11および本体5の間に配設された摩擦ホイールもしくは摩擦パッドなどの第2の組の摩擦面手段15とを有している。
【0013】
制動ホイール10および11の対と摩擦面手段14および15との間の各摩擦結合は、第2の摩擦ホイール11および第2の組の摩擦面手段15の間の摩擦結合の方が第1の制動ホイール10および第1の組の摩擦面手段14の間の摩擦結合より大きくなるような大きさである。これは、第2の組の摩擦面手段15の平均直径R2の方を第1の組の摩擦面手段14の平均直径R1より大きくして(他方、第2の制動ホイール11の直径を第1の制動ホイール10の直径より大きくして)実現される。当然、これは、第2の組の摩擦面手段15の摩擦面および/またはその摩擦係数が第1の摩擦面手段14のそれらを越える場合は、上述の各手段10、11、14、15を等寸法の直径にすることで実現できる。
【0014】
圧縮ばね16が従動軸7の第1の端部の側、すなわち制動ホイール対10、11の端部に取り付けられ、この圧縮ばねは、従動軸7の端部で固定されている止めナット17によって第1の制動ホイール10に押圧され、これによって制動ホイール10および11と摩擦面手段14、15とを軸方向に互いに対して押圧している。従動軸7の出力口18は軸7の第2の端部にあり、これは本体5へ軸受け19によって軸着されている。
【0015】
図1に示す例示的な実施例において、スラストリング20もやはり第2の制動ホイール11に隣接した回転子の軸4へそこから所定の距離をおいて配設されて、第2の制動ホイール11の軸方向の運動を制限している。スラストリング20上では、制動ホイール装置の軸方向の運動はばねの方向に小さくなるように制限され、その場合、ばね力と、これによって制動ホイール10を減速させるトルクは、わずかに増大するだけである。したがって、モータから従動軸7へ進むトルクは、制動状態におけるよりわずかに大きくなるだけである。トルクをこのように制限することによって、使用する装置が保護される。
【0016】
上述のモータ/ブレーキの組合せは次のように作動する。
【0017】
図1において、ブレーキは閉じているが、これはブレーキが従動軸7を減速させることを意味する。モータに電流が投入されると、軸4へトルクを供給し、これによって次に第1のカム部8が第2のカム部9に関連して回転する。互いに対面しているカム部8および9の各面にはピッチが設けられているので、この回転で第2のカム部9が軸方向に運動する。この軸方向の運動によって、制動ホイール10および11は、第2の制動ホイール11およびスラストリング20の間の間隙G1が閉じるまで、制動ばね16に対して押圧される。スラストリング20が用いられている場合、モータ/ブレーキの組合せはトルク絞り装置として作動する。これは、モータによって生じるトルクの一部だけをアクチュエータ(例えば伝動装置)へ伝えることを意味する。間隙G1が閉じているときにアクチュエータ(図示しない)へ送られるトルクは、ばね16の力、摩擦係数および摩擦手段15の平均直径R1の関数になる。横行モータが関係する場合は、当該荷重を相応な時間で所望の伝達速度まで加速するほど十分に被伝達トルクを選択することができる。トルクが所定の値まで小さくなることは、伝動装置が簡単になる。これは、とくに極数変換型かご型誘導モータで高いトルクピークを出すことができるためである。スラスト20を外すと、制動ホイール10および止めナット17の間の間隙G1より大きい間隙G2を閉じることができ、本装置はもはや前述のトルク絞り装置は含まず、その代わりモータにより生じる全トルクは従動軸7へ伝達される。
【0018】
モータの電流を切ると、ばね16が制動ホイール10、11と摩擦面手段14、15とを軸方向に(同図では左へ)互いに押圧し、これによってブレーキが作動し、従動軸7の回転が止まる。制動ホイール10のトルクは制動ホイール11のトルクより小さいので、荷重もしくは従動軸7の方向から来るトルクは、制動ホイール11を回転させることはできないが、第1の制動ホイール10および第2の制動ホイール11の間に滑りが発生する可能性がある。したがって、荷重の方向から来るトルクの影響を受けてブレーキを開くことができるようなトルクは、カム部8および9の間でも生じない。これは、本発明の可能な適用範囲が大きく広がる安全上の特徴と考えられる。
【0019】
例えば、主としてインバータ駆動装置として作られているクレーンのトランスファー駆動装置において、本発明は次のような更なる特徴を提供する。すなわち、横行モータに従来の電磁ブレーキが設けられている場合、荷重の振り子運動によってモータは同期速度以上に加速される。その場合、モータは発電機として作動し、電力を帰還させる。このような電力は一般に制動抵抗へ流される。そこで、横行モータに本発明によるブレーキが設けられている場合、このブレーキは、モータが同期速度に到達すると直ちに作動し、荷重により引っ張られる速度以上に加速することができない。したがって、荷重が引っ張るにつれて、カム部8および9の間のトルクは消滅し、ブレーキは閉じる。したがって、ブレーキ抵抗は必要ない。本発明はインバータモータと電極数変換型モータとの間においても同等に作動する。
【0020】
図2において、本発明によるブレーキ構造は吊り上げ装置内に作られている。参照番号4'は、モータMが回転させる伝動装置の入力軸(駆動軸)を示すのに用いている。入力軸4'は2次ホイールSに駆動係合され、これへトルクを送っている。2次ホイールSは、トルクロックによって第1のカム部8'に固定され、このカム部は、伝動装置の2次軸7'(従動軸)に軸受けB1によって軸着されている。
【0021】
2次軸7’には制動ホイール装置10’、11’が取り付けられ、この装置の第1の制動ホイール10’は、回転不能だが軸方向に移動可能に2次軸7’へ直接配設されている。しかし、第1の制動ホイール10’および2次ホイールSの間にある第2の制動ホイール11’が第2のカム部9’へ堅く固定され、このカム部は、2次軸7’に軸受けB2によって軸着され、第1のカム部8’と協調作動する。
【0022】
摩擦面装置14’、15’が制動ホイールの対10’および11’と協調作動するように配設され、この摩擦面装置は、第1の制動ホイール10’と第2の制動ホイール11’との間に取り付けられた摩擦ホイールもしくは摩擦パッドなどの第1の組の摩擦面手段14’と、第2の制動ホイール11’と装置の本体5’へ固定されている本体止め具5a’との間に配設された摩擦ホイールもしくは摩擦パッドなどの第2の組の駆動摩擦面手段15’とを有している。
【0023】
制動ホイールの対10’および11’と摩擦面手段14’および15’との間の各摩擦結合は、第2の摩擦ホイール11’と第2の組の摩擦面手段15’との間の摩擦結合の方が第1の制動ホイール10’と第1の組の摩擦面手段14’との間の摩擦結合より大きくなるような大きさである。これは、図1に示すように、第2の組の摩擦面手段15’の平均直径R2’を第1の摩擦面手段14’の平均直径R1より大きくして実現される。図1に記載する他の実現方法もこの場合、当然可能である。
【0024】
1組のばね16’を2次軸7’の第1の端部の側に、すなわち制動ホイールの対10’、11’の端部に取り付け、このばねの組は軸7’の端部において、たとえばねじを用いて固定されているスラストリング17’によって第1の制動ホイール10’に押圧され、これにより制動ホイール10’、11’と、摩擦面手段14’、15’とを互いに軸方向に押圧している。
【0025】
図2に説明した吊り上げ装置/ブレーキ装置は次のように作動する。
【0026】
吊り上げ装置に関連したフック(図示しない)が荷重(図示しない)を保持すると、伝動装置の各歯車段を介して軸7’へその第2の端部18’からトルクを与え、これによって第1の制動ホイール10’も荷重により生じるトルクを受けて回転しようとする。しかし、1組のばね16’も第2の制動ホイール11’を第2の組の摩擦面手段15’に押圧するので、第2の制動ホイール11’もやはり当該トルクを受ける。摩擦面手段14’の平均直径R1’が摩擦面手段15’の平均直径R2’より小さいので、ホイール11’を減速させるトルクはホイール10’を減速させるトルクより大きくなる。したがって、ホイール10’と摩擦面手段14’との間に滑りが起こる可能性があり、荷重によって生じるトルクは、カム部8’および9’の対応する回転により生じる軸方向の力を用いてブレーキを開放することができない。モータMに電流が再投入されると、カム部8’および9’の間にトルクが発生し始める。このトルクによって、1組のブレーキを開放するカム部8’および9’の間に相応の回転が生じ、これによって荷重をブレーキからの抵抗を受けずに吊り上げることができる。
【0027】
以上の説明から、当該ブレーキがいわゆる荷重ブレーキであることが分かる。以前の荷重ブレーキ構造と比較すると、上述の構造は重要な利点がある。本発明のこのような新規の方式はかなり単純であり、部品も少ない。従来技術の方式との他の大きな違いは、つめ装置も締め付け装置も必要としないことである。
【0028】
概して、荷重ブレーキにおける問題は強い熱の発生にある。これは、荷重ブレーキ軸に絞られた荷重トルクによって荷重トルクの大きさの1.25ないし1.5倍のトルクが荷重ブレーキへ加わるように荷重ブレーキのパラメータが選択されていることが原因である。これは、荷重が下降すると、位置エネルギーが熱に変換されるばかりでなく、25ないし50%増しになることを意味する。図3に示す構造は、荷重の位置エネルギーのみが熱に変換される状況を示す。これは、下降運動が始まり、モータのトルクで荷重ブレーキのトルクが軽くなると、ブレーキのトルクが荷重のトルクと同じになって、荷重が重力の影響で下がり始めることによる。したがって、図2によるブレーキ構造では、装置に生じる熱ひずみが従来の荷重ブレーキ構造より実質的に小さいと言うことは、納得できる。これはとくに、大型の装置で、生成熱を環境へ放出させる容量が小型装置の容量より比較的小さい場合(これは、装置の出力が大きくなると、装置の体積も大きくなることによる。体積は寸法の3乗の関数であるのに対して、放熱面積は寸法の2乗の関数である。)に重要な特徴となる。熱ひずみが小さいと、伝動系の潤滑剤の作動寿命が延びる。
【0029】
図3は、図2による方法を示すが、相違点は、第2のカム部9’および第2の制動ホイール11’から成る集合体に連接してスラストリング20’が第1の制動ホイール10’と第2の制動ホイール11’との間で2次軸7’へ取り付けられ、スラストリングは、第2の制動ホイール11’の運動G1を制限して、制動ホイール組10’、11’全体の1組のばね16’に対する運動G2より小さくなるようにしたことである。その結果、第1の制動ホイール10’と第1の摩擦面手段14’の組との間に生成されるトルクが絞られる。これによって、次のような利点が生ずる。すなわち、ホイール10’と摩擦面手段14’との間で優勢なトルクの大きさ以下の大きさのトルクが軸7’に加わるような荷重だけを吊り上げ可能なことである。したがってこの装置は、荷重ブレーキへ連結可能な滑りクラッチとしても働く。
【0030】
本発明の以上の説明は本発明の基本概念の説明を意図したものである。しかし当業者は、本発明およびその細部を添付の特許請求の範囲の記載内でさまざまな方法で実現することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は2つの制動ホイールを用いる概念に基づいいる。その場合、上記ホイールにより生じる各制動トルクは、さまざまなように調節される。これによって、本ブレーキは、さまざまな目的に容易に適応させることができ、以前では個々の装置を必要としていた特性の追加を本ブレーキに付与することができる。
【0032】
電動機の適用例に加えて、本発明によるブレーキは、例えばクレーンの吊り上げ装置内に配設された荷重ブレーキとして使用することができる。
【0033】
本ブレーキを吊り上げ装置の横行モータなどの電動機へ取り付ける場合、電動機回転子、第1のカム部、第2のカム部および第2の制動ホイールを順番に駆動軸へ配設し、しかも回転子および第1のカム部が回転不能で、かつ軸方向に移動不能なようにし、これに対して第2のカム部および第2の制動ホイールは軸方向に移動可能にする。
【0034】
本ブレーキを荷重ブレーキとして吊り上げ装置内に取り付ける場合、第1のカム部、第2のカム部および第2の制動ホイールを従動軸へ軸着して、第1のカム部が軸方向に移動不能で、第2のカム部および第2の制動ホイールが軸方向に可動なようにし、これによって第1のカム部には、駆動軸と駆動係合する伝動部品を設ける。したがって、駆動軸および従動軸は典型的には互いに一定の距離をおいて平行に配置され、その伝動部品は両者間にはめば歯車として配設される。
【0035】
本発明によるブレーキはまた、制動ホイール装置の軸方向の運動をスプリングの方向に最小にするように制限することによってトルク絞り機能を与えてもよく、その場合、ばね力と、それによる第1の制動ホイールの制動トルクもわずかに増大する。これによって、上述のいずれの適用例においてもかなりの利点を生ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動機に関連して本発明によるブレーキを示す図である。
【図2】吊り上げ装置に関連して本発明によるブレーキを示す図である。
【図3】図2の改造構造を示す図である。
【符号の説明】
4、4’ 駆動軸
7、7’ 従動軸
8、8’、99’ カム手段
10、10’、11、11’ 制動ホイール装置
14、14’、15、15’ 摩擦面装置
16、16’ ばね装置
Claims (7)
- −駆動軸および従動軸の間に配設された制動ホイール装置と、
−該制動ホイール装置と協調作動するように配設された摩擦面装置と、
−前記制動ホイール装置および摩擦面装置を軸方向に互いに対して押圧するように配設された、少なくとも1つのばね装置と、
−前記駆動軸および制動ホイール装置の間に配設され、該駆動軸のトルクもしくは回転および前記従動軸の起こり得る逆トルクの影響によって前記制動ホイール装置および摩擦面装置の間の相対的軸方向位置を変えて、ばね装置により生じるばね力に逆らって制動係合を少なくとも部分的に分離するカム手段とを含み、駆動軸および従動軸の間に配設されトルクにより開放される円盤ブレーキにおいて、
−前記制動ホイール装置は、回転不能だが軸方向に移動可能に前記従動軸へ配設された第1の制動ホイールと、第1の制動ホイールおよび前記駆動軸の間に軸方向に移動可能に、かつ第1の制動ホイールと同軸に配設された第2の制動ホイールとを含み、前記ばね装置は第1の制動ホイールに影響を及ぼし、
−前記摩擦面装置は、第1および第2の制動ホイールの間に配設された第1の組の摩擦面手段と、第2の制動ホイールおよび固定された本体の間に配設された第2の組の摩擦面手段とを含み、これによって、第1の制動ホイールおよび第2の制動ホイールの間の摩擦結合は第2の制動ホイールおよび前記固定された本体の間の摩擦結合より小さく、
−前記カム手段は、前記駆動軸により機械的に制御される第1のカム部と、第2の制動ホイールへ回転不能に配設された第2のカム部とを含むことを特徴とするトルクにより開放される円盤ブレーキ。 - 請求項1に記載の円盤ブレーキにおいて、第2の制動ホイールの軸方向の運動は、前記制動ホイール装置全体の前記ばね装置に逆らった軸方向の運動より小さくなるように制限され、トルク絞り機能を達成することを特徴とする円盤ブレーキ。
- 請求項1または2に記載の円盤ブレーキにおいて、該ブレーキは吊り上げ装置の横行モータなどの電動機に関連して取り付けられ、これによって該電動機の回転子、第1のカム部、第2のカム部および第2の制動ホイールが順番に前記駆動軸へ、かつ前記回転子および第1のカム部が回転不能で軸方向に移動不能になるように配設され、第2のカム部および第2の制動ホイールは軸方向に可動であることを特徴とする円盤ブレーキ。
- 請求項3に記載の円盤ブレーキにおいて、スラストリングが第2の制動ホイールに隣接してそこから所定の距離に配設され、第2の制動ホイールの軸方向の運動を制限することを特徴とする円盤ブレーキ。
- 請求項1または2に記載の円盤ブレーキにおいて、該ブレーキは吊り上げ装置内に取り付けられ、これによって第1のカム部、第2のカム部、第2の制動ホイールが前記従動軸へ、第1のカム部が軸方向に移動不能で、第2のカム部および第2の制動ホイールが軸方向に可動に軸着され、これによって第1のカム部に対して伝動要素が設けられ、該伝動要素は前記駆動軸と駆動係合することを特徴とする円盤ブレーキ。
- 請求項5に記載の円盤ブレーキにおいて、前記駆動軸および従動軸は平行に互いに所定の距離に配置され、該伝動要素は、はめば歯車にして両者間に配設されていることを特徴とする円盤ブレーキ。
- 請求項5または6に記載の円盤ブレーキにおいて、スラストリングが第1および第2の制動ホイールの間で前記従動軸へ配設され、第2の制動ホイールの軸方向の運動が制限されることを特徴とする円盤ブレーキ。
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