JP3588048B2 - ヘリカルスキャン・立体的コンピュータ断層撮影システムのための改良検出器アレイ幾何学配列 - Google Patents

ヘリカルスキャン・立体的コンピュータ断層撮影システムのための改良検出器アレイ幾何学配列 Download PDF

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Description

【0001】
【関連出願】
本出願は、1997年7月1日付けで出願された米国仮特許出願60/051,409号の利点を主張する。その内容は引用によって本明細書の記載に援用する。
【0002】
【発明の背景】
現代のコンピュータ断層撮影(CT)スキャナ・システムにおいては、X線のソースがX線ビームを発生し、それが物体(オブジェクト)の中を通ってセンサ・アレイの上に入射する。第三世代のCTシステムにおいて、これらソースおよびセンサ・アレイは物体の回りを回転するガントリ上に搭載されている。オブジェクトの連続する一連の投影がガントリ回転角の増分ごとに記録される。ガントリの半回転(「ハーフ・スキャン」システムの場合)または全回転(「フル・スキャン」システムの場合)の完了後、連続する回転角ごとのデータが、再構成として知られるプロセスによって組み合わされ、オブジェクトの断層画像を生成する。静止スキャン構成においては、オブジェクトがスキャンごとに適所に固定されが、並進スキャン、あるいは「ヘリカル」スキャンにおいては、オブジェクトおよびガントリが回転スキャン中互いに相対的に並進し、システムのスループットを改善する。
【0003】
図1の従来技術に示すように、従来の二次元CTスキャナにおいては、ポイント・ソース54および一次元アレイ検出器素子53からなるセンサ・アレイ52間で、X線ビーム51が平坦な扇形形状50で伝播する。扇形ビーム50は「軸横断方向の扇形」と称される。なぜならば、その扇形の平面が回転軸、すなわち、z軸に対して直行しているからである。二次元画像再構成プロセスは各回転角における生データを収集し、ハーフ・スキャンまたはフルスキャンの後、それらデータを平坦なピクセル画像に変換する。すなわち、X線がオブジェクト55を通過した部分のピクセル画像を作る。また、各スキャンに続いてそのオブジェクトをz軸に沿って並進させ、物体55のそれぞれ隣接する平坦な断面画像、すなわち「スライス」を生じ、それらを組み合わせて立体的な画像を作り出すこともできる。
【0004】
図2の従来技術に示すように、三次元CTスキャナにおいては、「円錐ビーム」とも称される円錐形のX線ビーム61がポイント・ソース54で発生し、ビーム軸yに沿ってオブジェクト55を投射し、二次元センサ・アレイ63上に入射する。アレイ63は、円筒形の面58上にある複数のロー56(ロー1...M)および複数のカラム62(カラム1...M)の検出器からなる。この構成において、X線の円錐ビーム61は、xy平面に沿ってだけではなく、z軸に沿っても逸れ(広がり)を生じる。
【0005】
各円錐ビーム61は、複数層の軸横断方向扇形ビームから構成され、そのうちの三つが番号60A、60B、60Cによって図示されている。各軸横断方向のビームは、X線のポイント・ソース54と、ロー1...Mの検出器素子56A、56B、56Cの一つとの間にその範囲が定められる。なお、xy平面に沿って存在している軸横断方向扇形ビーム60Bを除いて、60A、60C等残りの軸横断方向扇形ビームは回転のz軸に対して直行しておらず、したがって、最も厳密な意味では「軸横断方向」ではない。それどころか、60A、60C等、残りの扇形ビームのいずれもが、従来技術の図3に示すように、「円錐角度」と称される小さな角度βだけxy平面に対して相対的に傾いている。この定義範囲内で、xy平面に沿って投影される軸横断方向扇形ビーム60Bは、円錐角度が0°の軸横断方向扇形ビームと考えることができる。
【0006】
X線のポイント・ソース54およびカラム1ーNの検出器素子62も「軸方向の」扇形ビームの範囲を定め、そのうちの三つが、従来技術の図4に図示されるように、番号64A、64B、64Cによって表される。各軸方向扇形ビーム64は、回転軸に平行な平面上にある。ここでは、xy平面一直線上にあり、したがって、どの回転角度でも、z軸を通して投影される検出器カラムjの扇形ビーム64Bを除いて、残りのカラム1...Nの軸方向扇形形状は、xy平面から「軸方向角度」γだけ逸れている。yz平面に沿って投影される中央の軸方向扇形ビーム64Bは、軸方向の角度γが0°の軸方向扇形ビームと考えることができる。そして、回転中に、複数の連続ガントリ回転角の各角度ごとに一組の線投影が与えられる。xy平面上で測定された線投影の角度は、その投影の視角と称される。このように、回転角θにおいては、軸方向の角度γにおける各軸方向扇形ビーム範囲内の線投影が、φ=θ+γの同一視角と関連付けられる。
実際、従来の二次元再構成アルゴリズムは、二次元検出器アレイで収集された円錐ビームのデータから三次元の立体画像を再構成するには不十分である。上述したように、各軸横断方向扇形ビームがz軸に対して円錐角度βごとに存在するので、二次元再構成へと導くべく、三次元の円錐ビームデータをz軸に沿って独立した平行層に正確に分解することができない。したがって、このデータを使って二次元再構成を行うと、xy平面に沿った中央の扇形ビーム60Bを除いて、扇形ビームデータの各組に再構成誤差が生じる。その再構成誤差は、円錐角度βが増大するにつれ悪化する。より正確な三次元再構成法として、静止スキャン構成のための円錐ビーム再構成法として知られる手法が以下の文献に記載されている。
L.A.フェルトカンプ(Feldkamp)、L.C.ディビス(Davis)およびJ.W.クレス(Kress)の“Practical Cone−beam Algorithm”(実用円錐ビームアルゴリズム)J.Opt.Soc.Am.A,第一巻、6号、612頁、1984年7月。上記論文は、z軸に対して静止しているオブジェクトをスキャンする場合に適用される。ヘリカル・スキャンとして知られる他の形式のスキャンにおいては、オブジェクトおよびガントリが、ガントリ回転中、通常z軸と平行な並進軸に沿って一定速度で相対的に並進する(一般的に、オブジェクトをガントリに対して並進させる)。オブジェクトからは、X線のソースおよびセンサが、データ収集時のヘリカル軌跡において、そのオブジェクトの回りを巡回しているように見える。単独ローの検出器を備えた従来システムのヘリカル・スキャンにおいては、投影データが、先ず最初に、その平坦画像を生じる各スライスのz位置に対して補間される。これら平坦画像はz軸に沿って隣接した位置に置かれる。そして、隣接したスライスが組み合わされ、各種モードの三次元表示のためにさらに処理される。あいにくなことに、円錐ビームシステムにおいては、z軸の並進によって、収集されたデータが標準の二次元または三次元の再構成法に必要なデータからさらにずれを生じる。その結果、円錐ビームシステムのヘリカル・スキャンから生じる再構成誤差は、静止型のスキャンの場合よりも悪くなる。円錐ビームのヘリカル・スキャンのための再構成および強調法は以下の文献に記述されている。
【0007】
A.H.フォー(Pfoh)に対して1994年3月1日付けで発行された、米国特許第5,291,402号“Helical Scanning Computed Tomography Apparatus”(ヘリカルスキャン・コンピュータ断層撮影装置)。
【0008】
H.フー(Hu)に対して1994年12月27日付けで発行された、米国特許第5,377,2505号“Reconstruction Method for Helical Scanning Computed Tomography Apparatus with Multi−row Detector Array”(複数ローの検出器アレイを備えたヘリカルスキャン・コンピュータ断層撮影装置のための再構成方法)。
【0009】
H.フー(Hu)、N.J.ペレ(Pele)およびH.フォー(Pfoh)に対して1995年7月4日付けで発行された、米国特許第5,430,783号“Reconstruction Method for Helical Scanning Computed Tomography Apparatus with Multi−row Detector Array Employing Overlapping Beams”(重複ビームを用いる複数ローの検出器アレイを備えたヘリカルスキャン・コンピュータ断層撮影装置のための再構成方法)。
【0010】
D.L.パーカー(Parker)“Optimal Short Scan Convolution Reconstruction for Fan Beam CT”(扇形ビームCTのための最適ショートスキャン・コンボルーション再構成)、Med.Phys.,第9巻、2号、254頁、1982年3/4月。
【0011】
上記参考文献において、データはガントリのフル回転にわたって、すなわち、「フル・スキャン」で収集され、スキャンされた領域に対して立体画像を再構成する。一方、ガントリ半回転、すなわち「ハーフ・スキャン」において収集されたデータに基づいて画像を再構成してもよい。ハーフ・スキャンの画像化は、フル・スキャンの場合と比べ、スループットレート、すなわち「ピッチ」が二倍になるという利点がある。ここで、「ピッチ」とは、ガントリの全回転の間にz軸に沿ってオブジェクトが並進する範囲を表している。静止型の円錐ビームシステムにおいて、フル・スキャンの再構成法は、ハーフ・スキャンの再構成法と比べて一般に優れた画像を提供する。これは、従来技術の図5で概略を示すように、フル・スキャンにおいては、視角φおよびφ+πのそれぞれにおける軸方向扇形ビーム66、68が反対方向に広がるためである。そのため、そのデータを相互に反対向きの他の視野からのデータと並べ替える場合、再構成の誤差をある程度打ち消すのに役立つ。その一方、ハーフ・スキャンの各視角φにおいて、該オブジェクトの同一領域の反対側の視野を示す視角φ+πに対応する扇形ビーム68が存在しない。
【0012】
従来技術の図5Bに示すようなヘリカル・スキャンにおいて、視角φおよびφ+πでそれぞれ対向する軸方向扇形ビーム66、68は、同じz位置に対応していない。その結果、ヘリカル型フル・スキャンは静止型のフル・スキャンの場合よりも再構成時に大きな誤差を持つ。フル・スキャンおよびハーフ・スキャンの円錐ビームシステムのいずれにおいても、軸方向のX線ビームの逸れ(広がり)が増大するにつれて再構成誤差も増加する。増設検出器ロー56を使用する場合、あるいは各ローの幅を拡大した場合、円錐角βが拡大し、その結果再構成誤差がさらに過酷なものとなる。
【0013】
【発明の概要】
本発明は、従来技術の制限を克服する円錐ビーム再構成のための改良方法および装置に向けられたものであり、改良検出器アレイ構成がより好ましい幾何学配列で提供され、円錐ビーム再構成時に取得データを効率的に利用できるようにする。
【0014】
第一の様態において、本発明は、物体(オブジェクト)の立体画像を再構成するコンピュータ断層撮影撮影システムを構成し、該システムは、ビーム軸を中心とした円錐ビームを該オブジェクトを通して検出器アレイに投射するエネルギーソースを備える。ソースおよび検出器アレイはオブジェクトに対して回転可能な関係にあり、オブジェクトおよびビームがビーム軸と垂直の並進軸に沿って相対的に並進するにしたがい、連続する視角でオブジェクトに応答信号電波を発生させる。検出器アレイは、ビームパスに位置する格子状のローおよびカラムに配列され、ビーム軸回りを傾斜角α(α≠0)で回転するセンサ素子アレイである。このように、カラムは、スキャン時、並進軸に対して傾斜角α(α≠0)の位置にある。
【0015】
好適実施形態において、該傾斜角αはオブジェクトの相対的並進レートの関数として、あるいはオブジェクトに対するソースおよび検出器アレイの回転レートの関数として求められる。好適な実施形態は、検出器アレイを搭載し傾斜角αの選択的調節を可能にするマウントをさらに備える。該マウントは、モータ駆動で傾斜角αの範囲を選択するものが好ましい。検出器アレイはプレーナーアレイであるか、あるいは、ソースを通る軸を中心とした円筒面上に位置するよう形作られる。
【0016】
第二の様態において、本発明は、物体(オブジェクト)の立体画像を再構成するコンピュータ断層撮影システムに使用される改良検出器アレイを構成する。該システムは、ビーム軸を中心とした円錐ビームを該オブジェクトを通して検出器アレイに投射するエネルギーソースを備える。ソースおよび検出器アレイはオブジェクトに対して回転可能な関係にあり、オブジェクトおよびビームがビーム軸と垂直の並進軸に沿って相対的に並進するにしたがい、連続する視角でオブジェクトに応答信号電波を発生させる。改良検出器アレイは格子状のローおよびカラムに配列される。そして、マウントが、ビーム軸に対して可変の傾斜角αで検出器アレイをビームパスに位置づけ、スキャン時、カラムが並進軸に対して傾斜角αの位置にくるようにする。好適実施形態において、該傾斜角αは−5度から+5度の間で可変である。
【0017】
第三の様態において、本発明は、物体(オブジェクト)の立体画像を再構成するコンピュータ断層撮影システムに使用される検出器アレイを構成する。該システムは、オブジェクトに対してアレイと回転可能な関係にあり、オブジェクトおよびソースが回転平面と垂直の並進軸に沿って相対的に並進するにしたがい、連続する視角でオブジェクトに応答信号電波を発生させるソースを備える。検出器アレイはローおよびカラムに配列された検出器素子の二次元アレイであり、並進軸に対して非対称の形状からなる。
【0018】
第一の好適実施形態において、素子が互いに直交関係となるよう検出器カラムは検出器ローに直交している。この構成においては、トップローおよびボトムローの検出器素子がアレイの逆コーナーで部分的に過疎化および/または過密化され、実質ヘリカル輪郭を有するアレイを提供する。
【0019】
第二の好適実施形態において、アレイの各検出器カラムの位置を中心カラムに対してΔZ量ずつ並進軸に沿って移動させる。ΔZは、システムピッチによって、あるいは(j−j)*δ*D*R/(π*r)によって求められる。ここで、jはカラム番号、jは中心カラム番号、δはロー間の角度間隔、Dはシステム回転角πの並進距離、RはX線ソースから検出器アレイへの放射距離、rはX線ソースから回転中心への放射距離である。
【0020】
第三の好適実施形態において、検出器カラムの一部分の集合の素子が中心カラムの素子に対して並進軸に沿って引き延ばされる(離隔される)。ここで、中心カラムまでの距離が拡大するにつれ、該検出器素子を漸近的に離隔するようにしてもよい。
【0021】
上記実施形態の各々において、検出器アレイのカラムおよびローの素子は円筒面上に位置していてもよい。またその代わりに、カラムおよびソース間の距離を検出器アレイの中心カラムに対するカラム位置の関数として徐々に縮小してもよい。
【0022】
本発明は、“Method and Apparatus for Reconstructing Volumetric Images in a Helical Scanning Computed Tomography system with Multiple Rows of Detectors”(複数ローの検出器を備えたヘリカルスキャン・コンピュータ断層撮影システムにおける立体画像の再構成方法および装置)と題し、1998年3月11日に出願され、ここに参照として援用される米国特許出願09/038,320号に記載され、「一定z補間」と称する再構成手法を利用するシステムに適用可能である。さらに本発明は、“Reconstruction of Volumetric Images by Successive Approximation in Cone−beam Computed Tomography Systems”(円錐ビーム・コンピュータ断層撮影システムの連続近似法による立体画像の再構成)と題し、1998年4月24日に出願され、ここに参照として援用される米国特許出願09/066,494号に記載され、「連続近似法」と称する改善された再構成手法にも適用可能である。
【0023】
【好適実施形態の詳細説明】
I.概要
従来の静止型、単一ロー検出器、ハーフスキャン・コンピュータ断層撮影システムにおいて、正確な再構成に要する軸横断方向扇形ビームデータは、ハーフ・スキャン回転角π、プラス追加の角度2γmaxの範囲内にある。追加の角度とは、上述したパーカーの文献に記載されたように、扇形ビームの角度スパンである。余分な2γmax角がなければ、回転角θを開始する、あるいは回転角θ+πを終了する近辺で投影が欠けたり、冗長(二重サンプリング)になったりする投影がでてくる。この余分な2γmaxスキャン角が、開始角および終了角近辺の再構成で投影の欠けを確実になくす。これら二重にサンプリングされたデータに対し、開始角θにおける扇形左側の各投影は、対向角度θ+πにおける扇形右側の平行投影と対にされ、オブジェクトを貫く同一パスに沿って、反対方向に投影される。この冗長度は、反対向きの投影を平均化する適切な重み付けを適用することにより相殺され、すべてのデータが利用されるにもかかわらず、開始および終了角間の不連続性が最小限にとどめられる。
【0024】
この現象は、複数ローの検出器を備えた円錐ビームシステムのヘリカル・スキャンにおいてはずっと複雑になり、一対の各冗長投影は異なるローの検出器から収集される。z次元を無視したxy空間において投影は平行であるが、異なるローの検出器は異なる円錐角βを有しているので、これら投影もz軸に対して相対的に異なる角度を持つ。このため、円錐ビームシステムにおいて冗長投影を重み付けして相殺する手法は、単一ロー検出器を備えた従来システムものと比べてほとんど効果を奏しない。さらに、スキャンされたオブジェクトに対するX線の広がり比が第一および第二のハーフ回転間で対称をなす静止フル・スキャンと異なり、円錐ビーム・ヘリカル型ハーフ・スキャンはそのような対称性を欠いている。
本発明は、ヘリカル型ハーフ・スキャンで収集されたデータに対して改善された円錐ビーム再構成法の必要性に焦点をあてたものである。この新規手法は、扇形ビーム再構成アルゴリズムの悪影響を回避し、より正確な三次元画像を生成する。また、xy空間で平行ビーム背景映写を利用することにより演算量も削減する。
【0025】
本発明の改善された手法において、収集されたデータは、各検出器で検出した信号強度の対数関数として、先ず投影に変換され、オフセット非線形性に対して必要な修正を適用すると共に、公知のコンピュータ断層撮影法に従う他の修正も行う。隣り合う回転角から、図6に示すように、(検出器ローごとの)円錐ビームの投影が平行ビーム投影Rij(φ)にリオーダされる。そして、平行ビームの視角φごとに、リオーダされた投影がxy空間で互いに平行になる。しかしながら、投影Rij(φ)は異なる円錐ビームの回転角からリオーダされているので、視角φ範囲内の平行ビーム投影は、z軸、すなわち並進軸の方向に並進されるオブジェクトに対して異なるz位置にある。これを補正すべく、本発明は、検出器アレイにおいてローは異なっても同一検出器カラムやチャネルに由来する投影を、ここに「一定z補間」と称されるプロセスで一定z位置に補間する。
【0026】
一定z位置に補間された平行ビーム投影は、ローごとに等角間隔でサンプリングされる。フィルタリングされた背景映写に備え、各検出器からの投影は等しい空間間隔に補間される。そして、これら等間隔の投影に対し、平行ビーム投影からの二次元画像を再構成する畳み込みと同様の方法で、各検出器ごとの合成核によってフィルタ処理が施される。
【0027】
再構成の最終段階において、畳み込まれた平行ビーム投影は三次元背景映写法によって背景映写される。好ましい構成においては、φの値ごとに、平行ビームの視角φおよびφ+πにおける全てのローの投影が一つにグループ化され、これらスキャンされたボクセルに対して背景映写がなされる。各ボクセルは、視角φまたはφ+πのいずれかで該ボクセルを通過する畳み込み投影から背景映写される。ボクセルは正確な投影パスに位置していないので、ボクセルに対する背景映写の値は隣接する投影から補間される。
【0028】
以下の説明においては、ポイントソースから二次元アレイの検出器に円錐ビームが送出されると仮定する。また、ソースを通る軸を中心とした円筒面上に検出器アレイがあり、検出器カラムは回転軸、すなわちz軸と平行で、xy平面には垂直であると仮定する。本発明は、他のあらゆるヘリカル・スキャンの幾何学配列にも同じく適用できるが、以下、図解上、上記前提を当てはめる。なお、本発明の目的上、用語「チャネル」は既定ロー検出器の中のある検出器素子を示し、用語「カラム」は、隣接する検出器ローにおける、すなわち回転軸と平行な一列のチャネル(または素子)の配列を示す。
【0029】
II.扇形から平行ビームへの投影リオーダ
次に、検出器のローごとに収集された扇形ビーム投影を他のローから独立した平行ビーム投影にリオーダする初期ステップを、各種図面に関して詳細に説明する。ここで、Pij(φ)は、j番目カラムおよびi番目ローに位置する検出器から円錐ビーム回転角θで得られた線投影の広がりを表し、Rij(φ)は、平行ビーム視角φでリオーダされたi番目ローのj番目カラムにおけるリオーダ投影の広がりを表すとすると次式が得られる。
【0030】
【数1】
Figure 0003588048
ここで、δは隣接カラム間の角度間隔を表し、jは中心カラムを表す。検出器アレイがM列のローを有し、ローごとにN列のカラム、すなわちN個の検出器チャネルを有するとすると、
【数2】
Figure 0003588048
検出器アレイ63(図7参照)が回転軸に対して対称をなしていると仮定する。軸横断方向扇形の扇形角は2γmaxであるから、角度間隔δは下記式によって扇形角と関係づけられる。
【数3】
Figure 0003588048
スキャン時、ガントリがz軸回りを回転し、以下のガントリ回転角の連続間隔でデータを収集する。
【数4】
Figure 0003588048
ここで、kは整数、Δθは連続する扇形ビーム投影間のガントリ回転角の増分である。
【0031】
平行ビームの視角φとして、同一回転角の増分Δθを有するものが適宜選択されるとすると、φ=φ=m*Δθとなる。ここで整数mは0,1,2,...。そして、増加する回転角がカラム間の角度間隔と等価となるようなレート、すなわちΔθ=δでデータを取得すると、式1は以下のようになる。
【数5】
Figure 0003588048
ここで、k=m+j−j
式5において、(m+j−j)は整数なので、リオーダ投影Rij(φ)は、連続する扇形ビームの回転角でPij(θ)から得られる。
【0032】
連続する扇形ビーム投影の増加回転角がカラム角度間隔よりも大きい場合、すなわちΔθ>δまたはΔθ>a*δ、ここでa>1の場合、式1は以下のようになる。
【数6】
Figure 0003588048
この場合、(j−j)がaで割り切れないならkは整数ではない。
【0033】
Figure 0003588048
ある。これにより下記式が与えられる。
【数7】
Figure 0003588048
式6および式7を組み合わせると、リオーダ投影Rij(φ)が以下のように算出される。
【数8】
Figure 0003588048
これは線補間が用いられた場合である。これより、式8は、増加回転角がカラム角度間隔より大きい場合、すなわちΔθ>δの場合のシステムにおけるリオーダ投影Rij(φ)の偏差に当てはまる。一方、式5は双方が等しい場合、すなわちΔθ=δの場合に当てはまる。
【0034】
III.一定z補間
視角φの全てのチャネルjに対して図6に示すように、結果として得られたリオーダ投影Rij(φ)は同一ローiの検出器から得られたので、互いに平行となるが、他のローi’からのリオーダ投影Rij(φ)とは平行にならない。なぜならば、ローiおよびi’間の円錐角が異なるからである。さらに、ヘリカル・スキャンでは、各投影が異なるz位置で同一検出器の扇形ビームからリオーダされるので、z軸沿いのリオーダ投影ロケーションはカラムに依存する。背景映写プロセスの先駆けとして後で行われる畳み込み処理の正確さを期すため、リオーダ投影は畳み込みに選択されるスライスの平面上、あるいはほぼその平面上になければならない。このため、xy空間においては平行だがz位置では著しく離れているローiのリオーダ投影Rij(φ)は、xy空間ではなお平行であるが、再構成スライスの一定z位置における投影組に補間、すなわち再サンプリングされる。
【0035】
本発明の次のステップ、一定z補間と称されるプロセスでは、同一カラム範囲内のリオーダ投影Rij(φ)を用いて一定z位置で投影を生じるので、畳み込み処理に適している。一定z補間の後、全てのカラムの補間されたリオーダ投影は、正確にはz軸と垂直ではないが(すなわち、それらの円錐角が変わるが)、視角φごとに各補間ローiの一定z位置にきっちりと対応付けされる。
【0036】
中央ローの検出器iに対応する投影パスを除いて、z軸と正確に直交する投影パスはない。そのため、各投影のz座標は、ソースおよび検出器素子間のそのパスに沿って変化する。ここで、投影パスの「中点」として称される基準点がその投影のz位置を表すものとして選択される。「中点」は投影パスと、該投影パスに直交しz軸を横切る平面(あるいは、より厳密に言えば、z軸を通る平面と、該投影を含む軸方向扇形と直交する平面)とが交差する点として定義される。なお、投影線の中点は、必ずしもソースおよび検出器間の途中にあるとは限らず、また回転軸と一致するとも限らない。中点のz座標は投影パスのz位置を決める。同一軸方向扇形、すなわち同一カラムの投影中点はz軸と平行な線に沿って存在するが、軸横断方向扇形、すなわち同一ローの投影中点は円弧からわずかに逸れた曲線上に存在する。
【0037】
軸横断方向扇形上の中点軌跡を図7に示し、検出器ロー84の検出器チャネル1...Nに対応してc...cと印を付ける。次に、中点c...cの平面図を図8に示す。ここでは、A等の投影パスが、xy平面と直交する軸方向扇形の中央ローの検出器から得られる。検出器カラムjを一例として用いると、cが投影パスAの中点であり、bがX線ソースを中心としz軸を横切る円弧83上に存在している。中央検出器カラムjの投影Aj0に対し、中点cj0が円弧83と交差し、回転中心Oと一致する。他の検出チャネルに対しては、X線ソース82から中点cまでの距離aが円弧83の半径よりやや短くなる。距離aは以下のように表される。
【数9】
Figure 0003588048
ここで、jは中央検出器カラム番号であり、δは、先に定義したように角度間隔を表す。
【0038】
j番目の軸方向扇形からの中点の軌跡をxy平面上図9に示す。投影パスAijの中点cij、およびその対応z座標Zijを示すと共に、インデックスiがロー1...Mの内i番目の検出器ローの投影を示す。図8のbに対応する点をbijとして示し、そのz座標がhijである。ここで、X線ソースを中心とする円筒形検出器アレイ63を想定すると、検出器アレイ63の放射距離およびX線ソースから回転中心Oへの放射距離がそれぞれRおよびrと称せられる。また、i番目検出器ローのz軸位置をHとすると、図9の.bijのz座標は以下のように算出される。
【数10】
Figure 0003588048
これは、同一ロー範囲内の検出器チャンネル全てに対して同じでなので、インデックスjは省略可能である。隣接する検出器ロー間の空間間隔をΔHで表すなら、連続するロー間のz座標増分hijは以下の通りである。
【数11】
Figure 0003588048
それゆえ、点bijのz座標hijは下記の通り表すことができる。
【数12】
Figure 0003588048
ここで、iは中央ロー番号である。
【0039】
図9の幾何学配列から、中点cijのz座標Zijは、hijに対して、半径rへの距離aの比として計算できる。
【数13】
Figure 0003588048
ヘリカル・スキャンのピッチ2Dと等価のガントリ回転角πの間に、オブジェクトを距離D分並進させるなら、扇形ビーム投影Pij(θ)のz位置は
【数14】
Figure 0003588048
ここで、θは回転角を表す。
【0040】
式12および14を組み合わせると、
【数15】
Figure 0003588048
式1のθ=φ−(j−j)*δの関係を用いると、リオーダ平行ビーム投影Rij(φ)のz位置zij(φ)が以下のように記される。
【数16】
Figure 0003588048
上記式16で各投影パスに与えられたz位置に関して、補間された投影Sij(φ)がローごとに一定のz位置を有するよう、リオーダ投影Rij(φ)をz方向に沿って隣接ローから補間することができる。一定z位置が中央カラムjのz位置と等しいものが選ばれるとすると、
【数17】
Figure 0003588048
ここで、中央カラムjに対して、a=aj0およびj=jである。
【0041】
このz位置に関して、i’をカラムjにおいて対応するロー番号とすると、式16および17を組み合わせて、
【数18】
Figure 0003588048
ここで、aは式9によって与えられる。なお、式18は平行ビーム角φに依存しないので、投影は各視角ごとに変わることなく同じ方法で補間される。
【0042】
通常、i’は整数ではない。kをi’の切り捨て整数とする。すなわち、
【数19】
Figure 0003588048
Figure 0003588048
(φ)をリオーダ投影の二つの隣接ローkおよびk+1から以下のように求められる。
【数20】
Figure 0003588048
ij(φ)の算出にあたって、より上位の補間方法がより正確な結果を得るために望まれる。
【0043】
各ローの一定z補間された投影Sij(φ)は、xy空間において一定z位置の平行ビーム投影に相当するが、円錐角βが投影ごとに異なるので、三次元空間では真に平行にはならず、投影パスおよびxy平面間の角度βに関係する。中央検出器カラムjの円錐角βijおよび検出器ローiのj番目検出器カラムとを図解する図10Aおよび10Bに示すように、各投影Sij(φ)の円錐角は元の幾何学配列に戻ることにより得られる。
【0044】
およびrに換算すると、
【数21】
Figure 0003588048
円錐角βは、同一軸横断方向の扇形範囲内で、元の円錐ビーム投影ijのチャネル全てに対して同一となる。なぜならば、hij=hij0=h
【0045】
各ローのリオーダ平行ビーム投影Rijは同一ローの円錐ビーム投影Pijから異なる回転角θでリオーダされるので、各々同一円錐角βを有する。ここで、式12および21を組み合わせると、
【数22】
Figure 0003588048
【0046】
また、一定z補間された投影Sij(φ)は平行ビーム投影Rij(φ)から補間される。ここで、i’はチャネルjに左右される。そのため、Sij(φ)の円錐角βijは、ロー番号iだけでなくカラム番号jによっても変化する。i番目ローのj番目カラムの場合、Sij(φ)の円錐角は
【数23】
Figure 0003588048
式18からi’を代入すると、円錐角は、次のようになる。
Figure 0003588048
【0047】
円錐角βijが全てのローの検出器全てでゼロだったなら、再構成が従来のものと同程度の確度しか得らなかっただろう。非消点の円錐角βijは画像に再構成誤差を生じるが、円錐角が同一ロー内で等しいかどうか、あるいは、式23に示すように、チャネルからチャネルへ徐々に変化するかどうかは、円錐角の広がりが同一範囲にあるという条件で、再構成誤差の程度にそれほどの差異を生じない。再構成誤差は、偏差が同一視野か異なる視野のいずれの範囲内に発生するかに係わらず、主として、投影パスの偏差が再構成スライス面からどれだけ逸脱しているかを表す偏差の大きさによって求められる。
【0048】
一定z補間された投影Sijはリオーダ投影Rijから補間されるので、補間された投影Sijはリオーダ投影Rijに比べz次元で位置的範囲が小さくなる。図11は、最初のロー90および最後のロー92のRijおよびSijの視角φにおけるz位置の図面である。隣接ロー間が同間隔ならば、全てのカラムに有効な補間投影Sijを保つよう、一定z補間された投影Sijのローの行数をリオーダ投影Rijのものより少なくする必要がある。Rijに対する元のローの行数をM、Sijに対して削減されたローの行数をmとすると、フル・スキャンまたはハーフ・スキャンのいずれかの最長並進距離Dは以下の通りになる。
【数24】
Figure 0003588048
ここで、m<M。このように、補間された一定z投影Sij全てを確実にスキャン範囲内に存在させるため、フル・スキャンシステムのための式24に定められるように、最大ピッチがD、そしてハーフ・スキャンシステムのためには2Dが好ましい。
【0049】
IV.等空間間隔の補間
補間された一定z投影Sij(φ)は、式3で円筒検出器アレイに対して定められるように、軸横断方向の扇形において一定角度間隔δで分離される元の投影から得られる。元の投影はxy空間で平行投影Rijにリオーダされたものだが、間隔が等しくなる好ましい平行ビーム再構成手法とは反対に、隣接投影間の空間間隔は等しくない。それゆえ、一定z補間された投影Sij(φ)を二次的期間に補間し、結果として得られる等間隔投影Tij(φ)が各ローに対して等しい空間間隔dを有するようにするのが望ましい。
【0050】
検出器カラムjの等間隔投影Tij(φ)を得るべく補間するため、補間された一定z投影Sij(φ)における対応カラムj’を以下の関係式から算出する。
【数25】
Figure 0003588048
ここで、jは図12に示す中央カラムである。式25を並べ替えると、下記式が定められる。
【数26】
Figure 0003588048
投影Sij(φ)およびSi,j0+1(φ)間の空間間隔である中央カラムおよびその隣接チャネル間の間隔を定数dとして利用するのが望ましい。
【0051】
式26に基づき、等間隔投影Tij(φ)は、補間された一定z投影Sij(φ)からローごとに各視角φで補間される。この計算には、例えば、公知の四点、または六点エバレット補間法等、より高度な補間法が望ましい。
【0052】
V.畳み込み処理
本発明手法の次のステップは等間隔投影Tij(φ)の畳み込み処理である。ちょうど単一ロー検出器システムの従来スキャナにおける二次元再構成のように、等間隔投影Tij(φ)が異なる視角の低周波成分において過剰サンプリングされる。例えば、Tij(φ)のDC成分はi番目のローにおける投影全ての合計を表し、i番目ローのX線ビームによって照らし出されるオブジェクトの全容積となる。円錐角βijが二次元再構成の場合のようにゼロならば、各ローにおけるTij(φ)のDC成分は全視角φに対して同一になる。他の低周波成分はDC成分ほど冗長ではないが、にもかかわらず過剰サンプリングされる。畳み込みはハイパスフィルタとして作用し、低周波成分の重要度を減じ、背景映写用の二次元周波数空間におけるサンプリングを均等化する。
【0053】
非消点の円錐角βijおよびz軸沿いの並進により視角が変わるので、元の投影がオブジェクトの同一平面を照らすことはないが、一定z位置に補間された投影Tij(φ)の場合、円錐角βijが小さいなら、それら投影はそのz位置でxy平面からほんの少しずらされる。すなわち、小さな円錐角に対して、二次元周波数空間のサンプリングは円錐角がゼロの場合と近似する。小さな円錐角に対して、従来の二次元平行ビーム再構成として同一合成核を用いるのは良い近似法である。
【0054】
この点を考慮して、本発明の好適な実施形態においては、等間隔投影Tij(φ)が従来の合成核で濾過(フィルタ処理)され、濾過された投影Uij(φ)がローごとに各視角φで与えられる。この濾過投影Uij(φ)は後に背景映写に使用される。
【0055】
畳み込み処理の効果を理解するために、畳み込み処理なしに背景映写された点像強度分布関数を考えてみる。検出されたオブジェクトの強度データが、単一点を除いて取るに足りないほどわずかなものであれば、背景映写の結果生じた画像強度はこの点で最高限度に達し、周囲領域に分散される。投影に適用されたハイパス合成核はこの点像強度分布関数を増強する。フィルタ処理核は、好ましくは、空間領域において狭い範囲に限定された正弦関数であり、その振幅は中心で最高限度に達し、両側に向かって急速に減少する。それゆえ、フィルタ処理核が適切に働くよう近傍投影を同一平面上に保つことが重要である。しかしながら、ハイパスフィルタ処理核にはあまり反応しないので、中心点から遠いロケーションにあるそれら投影はわずかに平面からずれる。
【0056】
VI.三次元背景映写
A.概要
畳み込み処理の後、濾過投影Uij(φ)は、それら対応するX線ビームパスに沿って背景映写され、三次元立体画像を形成する。円錐角βijにより、各ボクセルは通常異なるローの濾過投影Uij(φ)から異なる視角φで背景映写される。ボクセルは、正確には検出器の投影パス上には存在していないので、ボクセルに対する背景映写用データは、隣接カラムおよび隣接ローの濾過投影Uij(φ)から補間されるべきである。さらに、ヘリカル・スキャンにおいては、z方向沿いのオブジェクトの連続断面が絶え間なくスキャンされる。そして、立体画像が断面ごとに絶え間なく正しい順序で再構成されるよう、該データはグループ化され、所定の一つ続きで処理される。
【0057】
次に、ガントリと共に回転し、オブジェクトと共に並進する座標形xyzを考えてみる。この座標系の形をとれば、オブジェクトがz軸回りを回転しており、ガントリがz方向に沿って並進していると考えるのと同義である。中央カラムjの軸方向投影パスは、図13A、13B、13Cのyz平面上、この座標系に従ってプロットされる。他のカラムjの軸方向扇形もyz平面に沿って存在するがx位置が異なる。
【0058】
図13Bにおいて、視角φ,φ+π,φ+2π,φ+3πからの投影パスが重ねられる。これら四つの視角の投影データは、ガントリの中心がz,z,zおよびzのz位置にくる半回転毎に得られたものである。これらz位置は、ピッチの半分、あるいはシステムの一回転につき並進する距離の半分に相当する一定距離Dだけ離れている。半回転の差異により、視角φおよびφ+2πのパスは、視角φ+πおよびφ+3πに対して逆y軸方向にプロットされる。
【0059】
立体画像が切断面m,m,m,m等...に分割される。各切断面は同一枚数mのオブジェクトスライスを含んでいるが、異なるz位置に置かれる。図13Aは、複数の第一の視角0,π,2π,3πにおける重畳投影パスを示している。図13Cは切断面π−Δφ,2π.Δφ,3π.Δφ,...を再構成する最後の視角を示している。ここでΔφは視角間隔である。切断面の分割は円錐扇形の場合と同様繰り返される。その結果、各断面を同じように背景映写することができる。三次元マトリックスを一断面ごとの背景映写に使用する。0−π.Δφの範囲に及ぶ視角の重畳投影から三次元マトリックスが再構成されると、同一三次元マトリックスが次の断面の再構成にも使用される。
【0060】
例えば、断面mの背景映写を例にとると、初期視角の各カラムごとにzおよびzで中心化される二つの軸方向扇形が必要である。視角φでは、zで中心化される軸方向扇形用のデータがさらに必要となる。このように、一カラムにつき三つの軸方向扇形の二つが各断面m,...,mをある視角で背景映写するのに必要となる。また、スライス幅を変えることなく、一断面につきスライス数を減らすことにより、わずか二つの軸方向扇形に対する要求を減らすことも可能だ。しかしながら、これらスライス間で共用され得る演算もあるので、全体の背景映写効率は、少ない断面により多くのスライスを用いて改善することができる。
【0061】
B.軸方向扇形分離線の重複
合成された二つの軸方向扇形、例えば扇形100aおよび100B間の境界102が若干重なり合っていてもよい。重複の度合いは、どのようにリオーダ投影Rij(φ)が一定z投影Sij(φ)に補間されるかにより、かつ、ヘリカル・スキャンに使用されるピッチDの大きさによる。上述した中点Cijが投影のz位置測定に使用され、ガントリの半回転に対して式24で定めたように、並進距離がD=m*Δhなら、Sij(φ)の二つの重畳軸方向扇形は、検出器カラムごとに重ね合わせなくとも完璧に一致する。これは、中点Cijを一定z位置補間用の基準点として使用する上で重要な利点である。
【0062】
中央検出器カラムおよび中心からある距離を置いて位置付けされた検出器カラムに対するSij(φ),Sij(φ+π)およびSij(φ+2π)の分布状態を図14および15においてそれぞれyz空間に示す。一定z間隔Δhのロケーションは、全てSij(φ),Sij(φ+π)およびSij(φ+2π)に対してz軸上にある。
【0063】
他の実施形態において、図9の点bijが一定z補間用の基準点として使用されるなら、中央カラムから離れて位置する検出器カラムに対するSij(φ)の分布状態は、比較用の図16に示すようになる。ここで、中央カラムの分布状態は図14と同様だが、図15の中点cijに基づくものとは異なり、一定z間隔Δhのロケーションはxz平面上、すなわちy=0にない。このように、一定z位置の分布状態が劣っているので、演算数を増すだけでなく、境界領域付近に位置するボクセルに対する背景映写の確度をより低めることになる。
【0064】
ピッチがより短い場合、例えばD<m*Δhの場合、境界領域102で重複しているものがある。二つの重畳軸方向扇形が完全に一致するピッチでスキャニングが行われていても、それより短いピッチであっても、分離線86が境界領域を横切るように使用され、軸方向扇形100Aおよび100Bを背景映写用に分離する。ここで、図17に示すように、わずかに重複した領域102に対して、二つの軸方向扇形ソース82Aおよび82Bを接続する線を分離線として選択するのが好ましい。
【0065】
この分離線86を越えた軸方向扇形100Aまたは100Bいずれかの投影は背景映写に使用されない。例えば、重複領域102Aに相当する投影、軸方向扇形100Aの一部、および重複領域102Bに相当する投影は考慮から外される。この構成のもと、重複領域102Aおよび102B範囲内の投影は一意的にその範囲が限定される。視角φでは、ボクセルがこの分離線86のいずれかの側に位置し、その側の軸方向扇形からの投影値のみがボクセルに対して背景映写される。
【0066】
異なるカラムの分離線86は互いに平行ではない。なぜならば、軸方向扇形のz位置がカラムに依存しているためである。図17に示すように、既定視角φにおいて、二つの対向する軸方向扇形ソースのz位置がzおよびzだと仮定する。zおよびz間の差異は、i=iの状態にすると共に、濾過投影Uij(φ+π)におけるカラムがUij(φ)に対して逆の順序となることに注目することにより、式16から得ることができる。
【数27】
Figure 0003588048
およびz間の中間位置も、φをzに対するφ+πで置き換え、i=iを設定することにより式16から得られる。
【数28】
Figure 0003588048
式27および28を用い、分離線zsjのz座標を下記式からy座標の関数として算出することができる。
【数29】
Figure 0003588048
式29および16において、Uij(φ)の中央ローの位置はφ=0の場合z=0である。すなわち、φ=0の場合zsj=0である。通常の場合、式26にはオフセットzが以下のように付加される。
【数30】
Figure 0003588048
ここで、zは視角φ=0の場合のzの値で、aは式9によって定められる。
【0067】
C.二段階背景映写
本発明プロセスの次のステップは、二段階の背景映写をもたらすもので、各々が補間処理を伴う。第一の補間段階はボクセルのx位置に基づく。そして、対応するカラムjが算出され、濾過投影値Uijxが隣接カラムUijxおよびUij+1x
Figure 0003588048
二段階は各ボクセルのyおよびz位置に基づく。そして、ロケーション(y,z)を横切る対応するローjの投影が算出され、投影値UizjzがUijzおよびUi+
Figure 0003588048
影Uizjzを用いてボクセルの背景映写を行うのがよい。
【0068】
オブジェクトの一断面を再構成するために、図18に示すように、オブジェクト空間に固定された座標系x’y’z’を用いる。ここで、オブジェクトを表すボクセルの三次元マトリックスにおいてm枚のスライスがx’y’平面上にあると仮定する。視角φの場合、この座標系は角度φの座標系xyzに対してz’軸の回りを回転する。ここで、z’軸はz軸と一致する。ガントリに対するボクセルのロケーションは座標(x,y)であり、オブジェクト座標(x’,y’)におけるボクセルのロケーションから算出できる。z位置は回転によって変わらず、異なるスライスから同一(x’,y’)ロケーションのそれらボクセルは同一(x,y)座標を有する。
【0069】
D.第一段階補間
従来の二次元平行ビーム再構成の場合と同様、Uijxに対するx次元の第一段階補間処理が共通利用される。(x’,y’,z’)が回転角φにおけるボクセルの座標ならば、以下の式が成り立つ。
【数31】
Figure 0003588048
図18は(x’,y’)に位置するボクセルの座標(x,y)を示す。座標xは対応するカラム番号に変換される。
【数32】
Figure 0003588048
ここで、jは中央のカラム番号。次に、線形補間により、補間された投影を以下のように算出する。
【数33】
Figure 0003588048
Figure 0003588048
補間は重畳軸方向線形の両方に実行される。すなわち、式33を用い、Uijx(φ)100Aと、z次元のマトリックス範囲内にあるUijx(φ+π)100Bとに対して補間が行われる。例えば、同一座標(x,y)だがz座標の異なる一カラムのボクセル103が図19においてドット印で示される。この例では、これらボクセルのほとんどがUijx(φ)100Aから背景映写されるが、z座標の最高値にある二つのボクセル101はUijx(φ+π)100Bから背景映写される。
【0070】
E.第二段階補間
izjxに対するyz空間での第二段階補間は、第一段階の処理よりさらに洗練られた処理である。ボクセルの座標(y,z)が与えられると、該ボクセルを横断する対応ロー番号iの投影Uizjxが先ず求められる。このロー番号iは、Uizjxのz軸切片であるz位置の投影Uizjxから算出できる。図20Aに示すように、y=ajxの正のy軸位置の焦点から広がるUijx(φ)のX線ソースから測定のyおよびzをボクセル105Aの距離を表すものとする。同様に、y=ajxの負のy軸位置の焦点から広がるUijx(φ+π)のX線ソースから測定のyおよびzをボクセル105Bの距離を表すものとする。
この図から以下のことが明らかになる。
【数34】
Figure 0003588048
ijx(φ)の場合、さらに
【数35】
Figure 0003588048
ijx(φ+π)の場合。
【0071】
z方向に沿って測定される場合、X線パスは等空間間隔で分離される。図20Bは(y,z)でボクセルを横断するUijx(φ)の投影パスを示す。z軸上の該パス切片は、
【数36】
Figure 0003588048
ここで、i01はUijx(φ)の中央ロー番号で、式36がボクセルのz座標の増分に対してロー番号の増分を付与する。
【数37】
Figure 0003588048
【0072】
z次元のマトリックスがz軸上のX線パスの切片と同一間隔であるとして選択されるなら、Δz=1である。Uijx(φ)およびUijx(φ+π)に対するロー増加分がそれぞれ以下のようになる。
【数38】
Figure 0003588048
演算をスピードアップするため、ΔiおよびΔiは、yおよびyに基づいてルックアップテーブルから得てもよい。
【0073】
分離線のzδjxのロケーションはこれら二つの軸線扇形間にあり、式31からj=jおよびyを援用し、式27、28および30から算出できる。
Figure 0003588048
)が背景映写のために補間される。補間ロー番号は下記式から演算される。
【数39】
Figure 0003588048
ここで、zおよびΔiは式34および38によって定められる。
背景映写の最終投影値は
【数40】
Figure 0003588048
Figure 0003588048
【0074】
Figure 0003588048
jx(φ+π)が背景映写のために補間される。補間ロー番号は下記式から演算される。
【数41】
Figure 0003588048
ここで、i02はUijx(φ+π)の中央ロー番号で、背景映写の最終投影値は
【数42】
Figure 0003588048
Figure 0003588048
【0075】
VIII.改善された検出器アレイ幾何学配列
上記説明および図解は対称形円筒検出器アレイに基づくものであり、以後標準幾何学配列の検出器アレイと称する。他の幾何学配列の検出器アレイも可能であり、適宜変更を加えることによって一層望ましいものにすることも考えられる。
【0076】
一例として、図2の標準幾何学配列の検出器アレイに対して、一定z補間の上記手法を取得データを全利用する場合に限ってみる。なぜならば、検出器素子53のトップロー56Aおよびボトムロー56C近辺から得られた投影データの一部がこの補間の場合限度を越えているためである。これは、図11からより明確に確かめられたことである。ここで、丸印92を付けた投影は、最初のローの検出器素子53の検出器から収集されたリオーダ投影Rijである。ヘリカル・スキャンの並進により、該リオーダ投影Rijはz軸に対して垂直な平面にはない。対照的に、四角印を付けた投影は、最初のローの一定z補間された投影Sijであり、実質的にz軸に対して垂直な平面にあり、前提となる一定z位置を維持する。Sijの範囲を越えたz位置が、例えばS0jの一定z補間のために選択されるなら、S0jの一部はリオーダ投影の領域外になり、適切に補間され得ない。Sijの最初のローおよび最後のローの間で補間された投影とは異なり、部分的に補間された投影S0jは、オブジェクトの軸横断方向の全断面を通過する全ての投影を含んでいないので、フィルタ処理背景映写法によって要求される画像の再構成には使用できない。
【0077】
したがって、RijおよびSij間で図11の三角形領域91Aにあるリオーダ投影Rijは過剰データで、一定z補間および後続動作には使用できない。これら過剰データは検出器素子53の左上コーナーの検出器から到来するが、オブジェクトの画像を再構成する範囲から外れていると考えられる。同様に、図11の下部三角領域91Bのリオーダ投影Rijも、アレイの右下コーナーの検出器から得られた範囲外データである。範囲外データによって、ヘリカル・スキャンの最大ピッチはそれ以下となるか、さもなければ検出器アレイの物理的範囲から推定されるものとなる。ガントリの半回転中に全てのローの検出器アレイによって範囲が限定される距離の端から端までオブジェクトを並進させる代わりに、オブジェクトは約2/3の距離にわたって並進されるにすぎない。
【0078】
取得データ利用の不足、およびピッチの削減は、本発明に係わるより好ましい幾何学配列に検出器アレイを構成することによって修正することができる。これを達成する各種代替手法を以下に述べる。
【0079】
図21Aに示すように、例えば7行のローと31列のカラムを有する標準対称形円筒検出器アレイは、一例として以下論考に用いられる。実用上、カラム数jは通常ロー数よりも大きく、その数は偶数でも奇数でもよい。同一検出器アレイの二次元説明図を図21Bに示し、検出器53の相対的ロケーションおよび直交関係を説明する。
【0080】
残りの図面と関連して説明するため、オブジェクトの相対並進方向が正のz軸の並進方向を定める矢印の方向であると仮定する一方、検出器アレイ(回転方向)のリーディングエッジを検出器の左端と考える。
【0081】
一定z補間による範囲外データは、回転角ごとに、二つの対向するコーナー120Aおよび120B(検出器アレイの後部リーディングおよび前部トレーリングコーナー)付近のそれら検出器素子から得られる。本発明の一様態によれば、それら範囲外の区域120Aおよび120Bの検出器素子が間引き(過疎化)されるか、二つの対向するコーナー122Aおよび122B(検出器アレイの前部リーディングおよび後部トレーリングコーナー)が過密化されるか、あるいは両方行うかして、アレイの各検出器素子が収集するデータを全活用するようにする。
【0082】
過疎化構成を有する検出器アレイを図22Aに示す。この配列は、図2Aに示す標準幾何学配列と同一数の検出器カラムjを有するが、トップおよびボトムローiは部分的に占有しているに過ぎない。一定z補間法に関連して上記で定義した標準幾何学配列の数式全てが図22Aの過疎化構成に適用可能である。異なる部分は、領域120Aおよび120Bにおける範囲外データ(いずれの場合も背景映写には用いられない)が無効である点のみである。
【0083】
過密構成を有する検出器アレイを図22Bに示す。この構成においては、検出器素子が対向コーナー122Aおよび122Bに付加され、全ての検出器からのデータが背景映写に有効である。外周ローの素子全てを植えつけなくても検出器アレイのローの有効数iが増加される。
【0084】
図23に示す第二の好適な構成においては、同一ローの検出器が異なるz位置を有する。すなわち、検出器アレイが並進軸に沿ったz位置に対してカラムに依存する。各カラムjは、同一ローiの検出器が円筒面に沿ったヘリカルパスと対応する量だけz方向に沿って移動される。より正確には、ローiおよびカラムjの検出器が下記式のzロケーションHijに配置される。
【0085】
【数43】
Figure 0003588048
ここで、変数は従来通りに定められる。特に、Δhは隣接ローの検出器間の空間間隔であり、δは隣接カラムの検出器間の角度間隔である。式(10)乃至(13)から、この移動構成における中点Cijのz座標は以下のようになる。
【数44】
Figure 0003588048
式(14)から、この移動構成の扇形ビーム投影Pij(θ)のz位置は以下のようになる。
【数45】
Figure 0003588048
標準構成の式(15)と比べた場合。この移動構成のリオーダ平行ビーム投影Rij(φ)は以下のようになる。
【数46】
Figure 0003588048
標準幾何学配列の式16と比べた場合。
【0086】
ファクタa/rは中央カラムj=j近辺で1.0に相当する。軸横断方向扇形の扇形角、すなわち2γmaxは60°で、最悪の場合のファクタaj/rは、j=1またはj=Nの場合でcos30°=0.866である。したがって、式46に示すように、リオーダ投影Rij(φ)は、中央領域付近の各ローの投影に対してかろうじて一定z位置を保つ。上記一定z補間法はこの実施形態に対してもなお好ましいものであるが、中央カラムj近辺のそれらカラムにはそれほど有益な効果を有していない。中央カラムjから最も遠いカラムjに対しては、一定z補間が図21aの標準幾何学配列におけるのと同様重要である。しかしながら、最悪の場合、補間点のzロケーションは、15%程度の距離(i−i)Δhだけ収集データポイントと異なる。これは、相対的に少ない数の検出器がこの構成で範囲外となることを意味する。図11の標準幾何学配列との比較として、トップおよびボトムローのリオーダ投影Rij(φ)のzロケーション、および一定z補間された投影Sij(φ)を図24に示す。ここでは、トップおよびボトムロー202Aおよび202Bだけが示されているので、一定z補間された投影Sij(φ)が、中央カラムj付近で最大程度、ほとんどリオーダ投影Rij(φ)から逸れているように見える。しかしながら、実際には、中央カラム付近では、ローiから得られ補間された投影Sijは隣接ローi’のRijときわめて近い関係を有している。近接関係は選んだ補間間隔に左右される。
【0087】
下記式のように各カラムが(j―j)*δ*D*R/(π*r)の量だけ移動するなら、
【数47】
Figure 0003588048
式43の代わりに、ポイントbijのz座標が下記式によって表される。
【数48】
Figure 0003588048
それゆえ、図8および9、および対応する説明に関して、cijの代わりに、bijを一定z補間の中点として利用するなら、bijのz座標がzij=hijとなり、リオーダ投影Rij(φ)のz位置が以下のようになる。
【数49】
Figure 0003588048
この状態下、リオーダ投影Rij(φ)は、各ローの投影に対する一定z位置を有し、一致z補間はもはや必要なくなる。しかしながら、cijよりもむしろbijが、背景映写プロセス時の投影パス中点として利用するには好ましい。
【0088】
図25に示すように、他の実施形態においては、図23における実施形態のように並進軸に対して各カラムを移動するだけではなく、カラムの素子をz次元に沿って延長または広げ、ローiとカラムjにある検出器のzロケーションを以下のように配置する。
【数50】
Figure 0003588048
この構成の幾何学配列は、式45におけるファクタa/rを削除し、リオーダ投影Rij(φ)のz位置が以下のようになる。
【数51】
Figure 0003588048
これは理想的な構成であり、ここでは、リオーダ投影Rij(φ)が各ローの投影に対して一定z位置を有する。また、全ての取得データが十分に利用されるので、一定z補正の必要もない。なお、式50の第一項のファクタr/aは伸張ファクタである。該ファクタは、中央カラムj=jの場合1.0と等しく、アレイの両端に向けて徐々に増大する。アレイの最端のカラムに対して、すなわちj=1またはj=Nの場合、カラムの大きさは最大ファクタ1.0/cos30°=1.155(軸横断方向扇形角を60°とする)まで引き延ばされるが、中央カラムと同一数の検出器を維持する。
【0089】
図26の平面図に示す他の構成においては、式43に従い各カラムをz方向に沿って移動する。すなわち、中央カラムjから遠く離れたカラムはX線ソースSにより近い場所に置かれる。例えば、図示の変更された輪郭線を検出器ローがたどるようにしてもよい。該変更輪郭線は円周輪郭線からわずかにそれている。この実施形態において、カラムjおよびX線ソース間の好ましい距離はR=R*a/rとなる。この距離で、カラムの軸方向扇形角は、X線ソース側から見ると、上述した伸張ファクタによって与えられたのと同程度延長される。結果として、該構成は、各カラムの検出器を物理的に伸ばすことなく、リオーダ投影が各ローの投影に対して一定z位置を有するような上記構成と同じ理想的な状態を達成する。
【0090】
なお、標準幾何学配列から改良した上記構成は、各々特定ピッチ2Dに対して最適化される。空間分布を変更しようが検出器のロケーションを改めようが、いずれにしても、範囲外データを最少数にとどめるか、あるいは一定z補間の度合いを最小限にする上で、改良の程度は広がりDに左右される。
【0091】
図27Aに示す他の実施形態においては、検出器アレイが標準幾何学配列で構成されている。しかしながら、この場合、検出器アレイはわずかな角度αをつけてガントリに取り付けられている。角度αはα≠0であり、傾斜角と称され、(各ローの検出器がx−y平面内に配列されているか、あるいはx−y平面と平行に置かれている位置から)y軸、すなわちビーム軸回りを回転する。ここで、ビーム軸とは、X線ソースと検出器アレイの中心とによって定義された軸のことである。検出器および角度αは、モータ203およびコントローラ205によって駆動される回転可能なマウント207上で可変に位置付けられるのが好ましい。傾斜角αにより、各検出器のz位置および角度位置はいずれもローおよびカラム双方に依存する。好ましい傾斜角αはわずかな角度で、例えば5°より小さい。したがって、図27Bに示すように、円筒形検出器アレイをカラム間に等角間隔δを有するプレーナー検出器アレイと見なすのは、検出器のz位置および角度位置を演算する上で理にかなった近似手段である。
【0092】
角度位置の変動量は中央ローjの検出器から算出することができる。傾斜角αが存在しなければ、中央ローjは軸横断方向扇形であり、カラムjにある検出器はγ=(j−j)*δの扇形角を有する。検出器アレイが角度αで傾斜している場合、図28に示すように、軸横断方向平面上で測定される検出器の扇形角はγまで縮小される。図28から以下のことがわかる。
【数52】
Figure 0003588048
式52は、γはγに比例するが、軸方向扇形間の軸横断方向平面上で測定された角度間隔は傾斜した検出器アレイにおいてもなお一定であることを示す。角度間隔をδとすると、式52は以下の通り定まる。
【数53】
Figure 0003588048
あるいは
Figure 0003588048
傾斜角度αの結果として、各カラムの軸方向扇形も角度αだけ傾斜するので、背景映写の基準として適したものではもはやない。しかしながら、直立軸方向扇形、すなわちz軸と平行な軸方向扇形を傾斜した投影から補間することができる。直立軸方向扇形を得る補間点のロケーションを図29に示す。ここでは、隣接する軸方向扇形間の角度間隔がδに縮小されている。なお、中央ローiだけは例外で、その補間点が検出器ロケーションと一致している。
【0093】
カラム間の空間間隔がロー間のそれと同一だとすると、すなわち、δ*R=ΔHの場合、カラム寸法の単位δはロー寸法の単位ΔHに相当する。傾斜した軸方向扇形を有するカラム番号qおよび直立軸方向扇形を有するカラム番号j間の関係を下記式と共に図30に示す。
【数54】
Figure 0003588048
式53および54を組み合わせると以下の関係が定まる。
【数55】
Figure 0003588048
ローiおよびカラムjの直立軸方向扇形のzロケーションも図30に示す。以下のようになる。
【数56】
Figure 0003588048
ここで図30から、第二項は(j−j)δ*tanα*ΔH*/δから得られ、式53の関係は以下のようになる。
【数57】
Figure 0003588048
そして、これを式(10)乃至(13)に当てはめると、中点cijのz座標は以下のようになる。
【数58】
Figure 0003588048
ij(θ)をローiおよびカラムjの補間投影とし、回転角θの直立軸方向扇形を有するとする。すなわち、カラムロケーションがqに位置するi番目のローの収集投影Pij(θ)から補間されるものとする。また、kは切り捨て整数、すなわちqおよびgの残とする。
【数59】
Figure 0003588048
線形補間を用いると、補間投影Qij(θ)は、式55および59を用いて、収集された扇形ビーム投影Pij(θ)から補間され、以下のようになる。
【数60】
Figure 0003588048
補間扇形ビーム投影Qij(θ)は、ローおよびカラム間の間隔がΔhおよびδとなるのを除き、標準幾何学配列上投影Pij(θ)の相似形となる。Qij(θ)のz位置は下記式で表される。
【数61】
Figure 0003588048
ij(θ)の場合のように、Qij(θ)が平行ビーム投影Rij(φ)にリオーダされる場合、Rij(φ)のz位置は下記式で表される。
【数62】
Figure 0003588048
これは、θを式61のφ.(j−j)*δに置き換えることにより得られる。式58を用いると、z位置は以下のようになる。
【数63】
Figure 0003588048
【0094】
傾斜角αは以下のものを選ぶのがよい。
【数64】
Figure 0003588048
これは下記式と同一である。
Figure 0003588048
この傾斜角に関して、z位置は以下のようになる。
【数65】
Figure 0003588048
式65は、中央カラムj近辺では、リオーダ投影Rij(φ)が以下のような一定z位置に近いものとなる。
【数66】
Figure 0003588048
図23に示すカラム検出器の移動を伴う構成のように、間違いのない結果を獲得すべく一定z補間を利用するのになお好ましいものである。にもかかわらず、範囲外データの量は傾斜角で著しく削減される。
【0095】
上記図解および数式の展開により、図27aの傾斜検出器アレイ構成の一般幾何学配列が既定される。しかしながら、仮定した近似法では、検出器アレイを等カラム間に角度間隔を有したプレーナーアレイと見なしているので、理論的に正当で、かつより正確な展開のために、検出器アレイの円筒形幾何学配列を考慮する必要がある。これを図31に示す。ここでは、軸横断方向扇形が角度αだけ傾斜している。扇形角γは軸横断方向平面でγに縮小され、以下の関係が成り立つ。
【数67】
Figure 0003588048
これを式52と比較すると、γがもはやγと比例していないのがわかる。このように、軸横断方向平面上で測定すると、傾斜した軸方向扇形間の角度間隔は一
Figure 0003588048
付近で、この角度間隔は以下のようになる。
【数67】
Figure 0003588048
これは式53と同じである。δを直立軸方向扇形の一定角度間隔として用いるが望ましい。該直立軸方向扇形は傾斜した軸方向扇形から補間される。傾斜した軸方向扇形を有するカラム番号qおよび直立軸方向扇形を有するカラム番号j間の関係は図32から得られる。同図から以下が成り立つ。
【数68】
Figure 0003588048
すなわち、
Figure 0003588048
これから、以下の関係が得られる。
【数69】
Figure 0003588048
番号qに基づき、式59および60で説明したように、Qij(θ)をPij(θ)から補間できる。
ローiおよびカラムjの直立軸方向扇形のzロケーションを図33に示す。
【数70】
Figure 0003588048
を用いると、下記式が定まる。
Figure 0003588048
式70は式56と同じであるが、ファクタsinαが(tanγ/γ)*(a/r)によって変更されている点が異なる。その結果、式63は以下のようになる。
【数71】
Figure 0003588048
ここで、Δhは式57で定められる。
【0096】
傾斜角αは以下のものを選ぶのがよい。
【数72】
Figure 0003588048
これは式64と同一である。この傾斜角に関して、z位置は以下のようになる。
【数73】
Figure 0003588048
式65と同様、この傾斜角では、中央カラムj近辺のリオーダ投影Rij(φ)が以下のような一定z位置に近いものとなる。
【数74】
Figure 0003588048
【0097】
この理論的に正当な手法を用いることにより、プレーナー幾何学配列近似法を用いて得られる結果と非常に近い結果が得られる。しかしながら、リオーダ処理および一定z補間のためのロケーションqおよびzij(φ)を求めるのはより複雑なものとなる。再構成に近似法を用いるか正当な手法を用いるにかかわらず、上記説明および図解は、図27Aの傾斜構成を用いることにより、標準幾何学配列のように画像を再構成できるだけでなく、検出器素子をより有効に利用することができることを実証するものである。傾斜角αは、式64または72で得られたように、ヘリカル・スキャンのピッチに応じて選択され、この傾斜角で範囲外データの数を最小限にする。
【0098】
また、傾斜角αを調節できる機能を搭載するのも望ましい。傾斜角をゼロに設定できれば、例えば、テストやキャリブレーションの際役に立つ。また、モータ駆動の機構を用いてもよく、その場合、必要に応じてスキャン毎に傾斜角を新しい設定に再位置付けできる。また、モータ駆動式制御で、静止スキャン用システムをゼロ傾斜角で構成することもできる。さらに、異なる並進速度に対して異なる傾斜角を設定することもできる。逆ヘリカル・スキャン並進の場合は、逆傾斜角が設定できる。
【0099】
本発明を特にその好適実施形態に関して示し説明したが、当業者にとっては、添付の請求の範囲に定義された本発明の範囲を逸脱することなく、形式および詳細において種々の変更が可能なことがわかる。
【0100】
例えば、改良された検出器アレイの幾何学配列の動作を、本願および以下参照文献、“Method and Apparatus for Reconstructing Volumetric Images in a Helical Scanning Computed Tomography system with Multiple Rows of Detectors”(複数ローの検出器を備えたヘリカルスキャン・コンピュータ断層撮影システムにおける立体画像の再構成方法および装置)と題し、1998年3月11日にChing−Ming Laiによって出願され、ここに参照として援用される米国特許出願09/038,320号に開示した一定z補間法に従って説明したが、本発明の適用は一定z補間を利用する再構成法に限られるものではない。さらに本発明は、“Improved Detector Array Geometry for Helical Scanning Volumetric Computed Tomography System”(ヘリカルスキャン・立体的コンピュータ断層撮影システムのための改良検出器アレイ幾何学配列)と題し、1998年4月24日にChing−MingLaiによって出願され、ここに参照として援用される米国特許出願09/066,494号に記載された連続近似の再構成手法にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
本発明の前記および他の目的、特徴および利点は、添付図面に図解された本発明の好適実施形態のより詳細な説明から明らかとなる。該図面において、同じ参照符号は、異なる図面においても同一部分を示す。これら図面は必ずしも正確なスケールを意図しておらず、本発明の原理の図解に力点が置かれている。
【図1】従来のコンピュータ断層撮影システムの従来技術において、回転のz軸に垂直な軸横断方向扇形ビームの範囲を限定するx線ソースおよび単一ローの検出器を示す。
【図2】従来の円錐ビーム断層撮影システムの従来技術において、複数の軸横断方向扇形ビームおよび複数の軸方向扇形ビームの範囲を限定するx線ソースおよび複数ロー検出器アレイを示す。
【図3】図2のシステムの軸横断方向扇形ビームを示し、各ビームは異なるローの検出器に向けられ、2γmaxの軸横断方向扇形角を有し、xy平面に対し相対的な円錐角βの位置にある。
【図4】図2のシステムの軸方向扇形ビームを示し、各ビームは異なるカラムの検出器に向けられ、2βmaxの扇形角を有し、yz平面に対し相対的な角度γの位置にある。
【図5】Aは、静止スキャンにおいて、視角φおよびφ+πで対向する軸方向扇形ビームを表す。Bは、ヘリカルスキャンにおいて、視角φおよびφ+πで対向する軸方向扇形ビームを表す。
【図6】本発明に係わり、軸横断方向扇形ビームの投影からリオーダされた平行投影を示す図である。
【図7】本発明に係わり、軸横断方向扇形ビームおよび対応する投影パスの中点の幾何学的配列を示す図である。
【図8】本発明に係わり、図7の投影パスの中点を示す平面図である。
【図9】本発明に係わり、図7の投影パスの中点の軌跡を示す側面図である。
【図10】Aは、本発明に係わり、中央検出器カラムjの円錐角を示す図である。Bは、本発明に係わり、j番目のカラム検出器の円錐角を示す図である。
【図11】本発明に係わり、一定z補間前後の最初と最後のローの投影データz位置を示す図である。
【図12】A、BおよびCは、本発明に係わり、z軸に対して並進する複数の視角からの軸投影を示す。
【図13】本発明に係わり、中央検出器カラムに対して一定z補間を施した投影Sij(φ)の分布を示す。
【図14】本発明に係わり、補間のため中点としてCijを用い、中央カラムからある間隔で位置付けられた検出器カラムに対して一定z補間を施した投影Sij(φ)の分布を示す。
【図15】本発明に係わり、補間のため中点としてbijを用い、中央カラムからある間隔で位置付けられた検出器カラムに対して一定z補間を施した投影Sij(φ)の分布を示す。
【図16】本発明に係わり、Wが重複領域の幅である対向軸方向扇形と、背景映写のために各扇形範囲を制限する分離線とを示す。
【図17】本発明に係わり、オブジェクトスペースに固定された座標系(x’,y’,z’)のオブジェクトの一断面の再構成を示すと共に、背景映写の第一段階補間の幾何学配列を示す。
【図18】本発明に係わり、背景映写の第二段階補間の幾何学配列を示す。
【図19】AおよびBは、本発明に係わり、背景映写の第二段階補間の幾何学配列を示す。
【図20】Aは、本発明に係わり、オブジェクトの断層撮影画像化に適した対称円筒形検出器アレイの一例を示す斜視図であり、該アレイは7行のローと31列のカラムからなる。Bは、本発明に係わり、図21Aの円筒形検出器アレイを二次元形式で図示したものである。
【図21】Aは、本発明に係わり、図21Aおよび21Bの検出器アレイを図解したものであり、例えば画像品質に寄与しない検出器等、不必要な検出器素子が間引き(過疎化)された状態を示す。Bは、本発明に係わる検出器アレイを図解したもので、アレイの能動領域で追加の検出器素子が移植された状態を示す。
【図22】本発明に係わりる検出器アレイを図解したもので、各カラムが並進軸に沿ったz位置に相対移動した状態を示す。
【図23】本発明に係わり、一定z補間前後、図23の検出器アレイから投影された最初と最後のローの投影データの相対的z位置を表す。
【図24】本発明に係わりる検出器アレイを図解したもので、各カラムが並進軸に沿ったz位置に相対移動し引き延ばされた状態を示す。
【図25】本発明に係わり、X線ソースに対してカラム依存型間隔をとる検出器アレイの平面図である。
【図26】Aは、本発明に係わり、図21Aにおけるような標準対称形検出器アレイの斜視図であり、y軸に対して小さな傾斜角αで回転する状態を示す。Bは、本発明に係わるAの傾斜型検出器アレイを二次元形式で図示したものである。
【図27】図27Aおよび27Bにおけるように傾斜した軸方向扇形の扇形角度γと、xy平面上で測定された対応扇形角γとを示す。
【図28】傾斜した軸方向扇形を有する二つの検出器カラムのロケーションと、直立軸方向扇形を生成すべく補間された対応ロケーションとを示す。
【図29】i番目ローおよびj番目カラムにおける直立軸方向扇形のロケーション範囲と、傾斜した検出器アレイのi番目ローおよびq番目カラムにある対応検出器とを示す。
【図30】傾斜した軸横断方向扇形の扇形角γと、検出器アレイの円周円筒形幾何学配列を考慮してxy平面上で測定された対応扇形角γとを示す。
【図31】直立カラムjと、傾斜した円筒形検出器アレイのi番目ローおよびq番目カラムにある検出器との間の三次元幾何学配列および関係を示す。
【図32】傾斜した円筒形検出器アレイのi番目ローおよびq番目カラムにある検出器のz位置を示す。

Claims (5)

  1. オブジェクトの立体画像を再構成するコンピュータ断層撮影システムであって、ビーム軸を中心とした円錐ビームを該オブジェクトを通して検出器アレイに投射するエネルギーソースを備え、前記ソースおよび検出器アレイがオブジェクトに対して回転可能な関係にあり、前記オブジェクトおよびビームがビーム軸と垂直の並進軸に沿って相対的に並進するにしたがい、連続する視角で該オブジェクトに応答信号電波を発生させる前記システムにおいて、前記検出器アレイは、センサ素子アレイであり、前記センサ素子アレイは、前記ビームのパスに位置付けられた格子状のローおよびカラムに配列されていると共に、ビーム軸を中心として回転させられて、並進軸に対して傾斜角α(α≠0)だけ傾斜して配置されており、前記カラムは、スキャン時、並進軸に対して傾斜角αの位置にあり、この結果、前記センサ素子アレイのローは、並進軸に対して所定のピッチを有しており、
    前記傾斜角αは、前記オブジェクトおよびビームの相対的並進レートと、前記オブジェクトに対する前記ソースおよび検出器アレイの回転レートとの関数として決定され、
    前記コンピュータ断層撮影システムは、前記検出器アレイを搭載し前記傾斜角αの選択的調節を可能にするマウントをさらに備えている、
    ことを特徴とするシステム。
  2. 請求項記載のシステムにおいて、前記マウントはモータ駆動で前記傾斜角αの範囲を選択することを特徴とするシステム。
  3. 請求項1記載のシステムにおいて、前記検出器アレイはプレーナー型であることを特徴とするシステム。
  4. 請求項1記載のシステムにおいて、前記検出器アレイが円筒面上に置かれるよう形作られていることを特徴とするシステム。
  5. 請求項記載のシステムにおいて、前記円筒面は、前記ソースを通る軸を中心とした円周の円筒面であることを特徴とするシステム。
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