JP3587798B2 - 連続血圧監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体の表皮上から動脈を押圧する圧脈波センサを用い、その圧脈波センサによって検出される圧脈波に基づいて生体の血圧を連続的に監視する連続血圧監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体の一部に装着されるカフと、そのカフの圧迫圧力の徐速変化過程において得られる信号に基づいて生体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、その生体の所定の動脈から検出される圧脈波の大きさと前記血圧値決定手段により決定された血圧値との間の対応関係を予め決定する関係決定手段と、その対応関係から前記動脈から検出される圧脈波の大きさに基づいて生体の血圧値を連続的に決定する血圧値連続決定手段とを備えた連続血圧監視装置が知られている。このような連続血圧監視装置により連続的に決定される血圧値は非常に精度が高いことから手術中など血圧の厳密な監視が必要な場合に使用される。例えば、本出願人が先に出願して公開された実開平2−82309号公報に記載されたものなどがそれである。
【0003】
ところで、上記公報に記載されたような従来の連続血圧監視装置では、前記圧脈波を検出するための圧脈波検出装置は、手首に装着され橈骨動脈に向かって押圧させられる圧脈波センサを用いて橈骨動脈から発生する圧脈波を逐次検出している。そのように、生体の所定部位の動脈に向かって押圧させられる圧脈波センサを用いる場合には、生体の体動による圧脈波センサの装着状態の変化などによって圧脈波センサの動脈に対する押圧条件が変化することがある。そのため、血圧値連続決定手段により決定される血圧値の信頼性を高めるために、その血圧値連続決定手段により決定される血圧値と前記血圧値決定手段により決定される血圧値との対応関係を更新するためのキャリブレーションが周期的に実行される。このキャリブレーションでは、前記血圧値決定手段によりカフの圧迫圧力が所定の手順で変化させられる過程で血圧値が測定され、その測定により得られた血圧値と、その測定が行われたときに圧脈波センサにより検出された圧脈波の大きさとの対応関係が前記関係決定手段により新たに決定される。
【0004】
しかしながら、上記キャリブレーションが実行されると、カフの圧迫により生体に負担を強いることになるという不都合があった。しかも、キャリブレーションは圧脈波センサの押圧条件の適否に関わらず周期的に実行され、連続血圧監視の信頼性を高めるためにキャリブレーションの実行周期が比較的短い周期に設定されているため、患者の負担が大きかった。
【0005】
上記不都合を解消するために、前記圧脈波センサをカフの下流部位に装着し、そのカフの圧迫圧を所定の速度で昇圧させ、その昇圧期間中に圧脈波センサに検出される圧脈波の形状や面積などに基づいて、前記対応関係の適否を判定する手段を備えた連続血圧監視装置が提案されている。例えば、本出願人が先に出願して公開された特開平7−284479号公報に記載されたものがそれである。上記公報に記載された連続血圧監視装置では、カフの昇圧過程で圧脈波センサによって逐次検出される圧脈波の形状や面積の変化傾向が、カフの圧迫圧が最低血圧値付近において変化することを利用して、カフによる圧迫圧力を最低血圧値或いはそれよりも少し高い程度の圧力に抑えつつ最低血圧値を決定し、そのようにして決定した最低血圧値と圧脈波から対応関係を用いて算出した最低血圧値とを比較することにより対応関係の適否を判定している。対応関係が適当であると判定された場合には、キャリブレーションを実行する必要がなくなることから、生体に対する負担を軽減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載された連続血圧監視装置では、対応関係の適否を判定するために、カフの圧迫圧力を最低血圧値或いはそれよりも少し高い圧力まで昇圧しなければならず、患者に与える負担の軽減が不十分であるという問題がある。
【0007】
また、上記公報に記載された連続血圧監視装置では、カフが装着されている腕の下流部位に圧脈波センサを装着しなければならない。しかし、連続血圧監視装置は、手術中や集中治療室で使用される場合が多く、手術中や集中治療室では患者に多数の装置が装着される等の理由により、圧脈波センサをカフの下流部位に装着できない場合もあった。
【0008】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、生体に対する負担を十分に軽減し且つ装着上の制限の少ない連続血圧監視装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、生体内を脈波が伝播する速度に関連する情報である脈波伝播時間や脈波伝播速度などの脈波伝播速度情報は、圧脈波検出装置により検出される圧脈波に基づいて血圧値連続決定手段によって決定される監視血圧値ほどの精度はないものの、血圧の変動に関連して変動するので、監視血圧値による血圧値の連続監視と同時に脈波伝播速度情報を算出し、脈波伝播速度情報の変化の程度と監視血圧値の変化の程度とを比較して、両者の変化の程度がそれほど違わなければ、圧脈波検出装置の圧脈波センサの装着状態は適切であると判断できることを見いだした。また、胸部から離れた部位で圧脈波を検出すれば、その圧脈波には心音成分が含まれており、一つのセンサで心音と脈波の2つの心拍同期信号が検出でき、その結果、脈波伝播速度情報を得るために生体に装着しなければならないセンサが一つで済むことも見いだした。
【0010】
さらに、監視血圧値の決定のために検出する圧脈波から心音成分を抽出し、監視血圧値の決定のための圧脈波およびその圧脈波から抽出される心音成分を用いて脈波伝播速度情報を算出すれば、脈波伝播速度情報を得るために別のセンサを生体に装着する必要がないことも見いだした。すなわち、脈波伝播速度情報を得るためのセンサは、監視血圧値の決定に用いる圧脈波を検出するための圧脈波センサと共通であってもよく、或いは、それとは別のセンサであってもよい。本発明は係る知見に基づいて成されたものである。
【0011】
すなわち、前記目的を達成するための請求項1に係る発明は、生体の一部に装着されるカフと、そのカフの圧迫圧力の徐速変化過程において得られる信号に基づいてその生体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値と前記生体の所定の動脈から検出された圧脈波の大きさとの間の圧脈波血圧対応関係を決定する関係決定手段と、その圧脈波血圧対応関係を用い、前記動脈から逐次検出される圧脈波の大きさからその生体の監視血圧値を連続的に決定する血圧値連続決定手段とを備えた連続血圧監視装置であって、(a)前記生体の胸部から離れた所定部位に装着されて、その部位を流れる動脈から発生する圧脈波を検出し、その圧脈波を表す圧脈波信号を出力する圧脈波センサと、(b)その圧脈波センサから出力された圧脈波信号から心音成分を抽出する心音抽出手段と、(c)その心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と、前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記生体内を脈波が伝播する速度に関連する脈波伝播速度情報を算出する脈波伝播速度情報算出手段と、(d)前記脈波伝播速度情報算出手段により算出される脈波伝播速度情報の変化値である伝播速度情報変化値を予め設定された判定周期毎に算出する伝播速度情報変化値算出手段と、(e)前記血圧値連続決定手段により決定された監視血圧値の変化値である監視血圧変化値を前記判定周期毎に算出する監視血圧変化値算出手段と、(f)前記伝播速度情報変化値算出手段によって算出された伝播速度情報変化値と前記監視血圧変化値算出手段によって算出された監視血圧変化値との比較に基づいて、前記関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、心音抽出手段により、圧脈波センサによって検出される圧脈波から心音が抽出され、脈波伝播速度情報算出手段により、その心音成分と圧脈波センサによって検出される圧脈波とから脈波伝播速度情報が算出され、伝播速度情報変化値算出手段では、予め設定された判定周期毎にその脈波伝播速度情報の変化値である伝播速度情報変化値が算出される。脈波伝播速度情報は血圧の変動に対応して変動することから、前記伝播速度情報変化値は血圧の変動の大きさに対応する。また、監視血圧変化値算出手段によって算出される監視血圧変化値も血圧の変動の大きさに対応する。圧脈波検出装置の装着状態が変化し、血圧値連続決定手段により決定される監視血圧値が正確な血圧値を示していない場合には、伝播速度情報変化値と監視血圧変化値とが大きく異なる。従って、関係判定手段により、伝播速度情報変化値と監視血圧変化値とが比較されることによって、関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否が判断できるのである。
そのため、圧脈波血圧対応関係を更新するために血圧値決定手段を実行する周期を長くすることができるので、患者の負担を軽減することができる。また、脈脈波伝播速度情報を得るために生体に装着されるのは圧脈波センサのみであり、また、圧脈波センサはカフの下流部位に装着する必要もないので、圧脈波センサは装着上の制限も少ない。
【0013】
また、前記目的を達成するための請求項2に係る発明は、生体の一部に装着されるカフと、そのカフの圧迫圧力の徐速変化過程において得られる信号に基づいてその生体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値と前記生体の所定の動脈から検出された圧脈波の大きさとの間の圧脈波血圧対応関係を決定する第1関係決定手段と、その圧脈波血圧対応関係を用い、前記動脈から逐次検出される圧脈波の大きさからその生体の監視血圧値を連続的に決定する血圧値連続決定手段とを備えた連続血圧監視装置であって、(a)前記生体の胸部から離れた所定部位に装着されて、その部位を流れる動脈から発生する圧脈波を表す圧脈波信号を出力する圧脈波センサと、(b)その圧脈波センサから出力された圧脈波信号から心音成分を抽出する心音抽出手段と、(c)前記血圧値決定手段による血圧測定期間またはその血圧測定期間の前後所定時間内に、前記心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記生体の脈波伝播速度に関連する脈波伝播速度情報を算出しその脈波伝播速度情報を基準脈波伝播速度情報に決定する基準脈波伝播速度情報算出手段と、(d)その基準脈波伝播速度情報算出手段によって算出された基準脈波伝播速度情報と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値との間の伝播速度情報血圧対応関係を決定する第2関係決定手段と、(e)予め設定された判定周期毎に、前記心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記脈波伝播速度情報を算出し且つその脈波伝播速度情報を第2脈波伝播速度情報に決定する第2脈波伝播速度情報算出手段と、(f)前記伝播速度情報血圧対応関係を用い、その第2脈波伝播速度情報算出手段により算出された第2脈波伝播速度情報から推定血圧値を算出する推定血圧値算出手段と、(g)その推定血圧値算出手段により算出された推定血圧値と、前記推定血圧値と同時期に前記血圧値連続決定手段によって決定された監視血圧値との比較に基づいて、前記判定周期毎に前記関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定手段とを含むことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、推定血圧値算出手段により、伝播速度情報血圧対応関係を用いて第2脈波伝播速度情報から推定血圧値が算出される。圧脈波検出装置の装着状態が変化し、血圧値連続決定手段により決定される監視血圧値が正確な血圧値を示していない場合には、推定血圧値と監視血圧値とが大きく異なる。従って、関係判定手段により、その推定血圧値と、血圧値連続決定手段によって決定された監視血圧値とが比較されることによって、関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否が判定できるのである。
そのため、圧脈波血圧対応関係を更新するために血圧値決定手段を実行する周期を長くすることができるので、患者の負担を軽減することができる。また、基準脈脈波伝播速度情報および第2脈波伝播速度情報を得るために生体に装着されるのは圧脈波センサのみであり、また、圧脈波センサはカフの下流部位に装着する必要もないので、圧脈波センサは装着上の制限も少ない。
【0015】
また、前記目的を達成するための請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の連続血圧監視装置であって、前記血圧値連続決定手段において用いられる圧脈波は、前記生体の所定の動脈に向かって押圧させられる第2の圧脈波センサを用いて検出され、前記圧脈波センサは、該第2の圧脈波センサよりも心臓に近い位置に装着されることを特徴とする。
【0016】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明が適用された連続血圧監視装置10の構成を示すブロック図であり、図2は、圧脈波検出装置として機能する圧脈波検出プローブ12を一部切り欠いて示す図である。
【0017】
まず、図2に示す圧脈波検出プローブ12の構成から説明する。圧脈波検出プローブ12は、容器状を成すセンサハウジング14を収容するケース16と、このセンサハウジング14を橈骨動脈18の幅方向に移動させるためにそのセンサハウジング14に螺合され且つケース16の駆動部20内に設けられた図示しないモータによって回転駆動されるねじ軸22とを備えている。上記ケース16には装着バンド24が取りつけられており、上記容器状を成すセンサハウジング14の開口端が体表面26に対向する状態で装着バンド24により手首28に着脱可能に取り付けられるようになっている。上記センサハウジング14の内部には、ダイヤフラム30を介して第2圧脈波センサ32が、センサハウジング14に対して相対移動可能かつセンサハウジング14の開口端から突出し可能に設けられており、これらセンサハウジング14およびダイヤフラム30等によって圧力室34が形成されている。
【0018】
上記センサハウジング14およびダイヤフラム30は、第2圧脈波センサ32を橈骨動脈18に向かって押圧する押圧装置36を構成しており、押圧装置36は後述する最適押圧力PHDPOで第2圧脈波センサ32を押圧する。そして、上記ねじ軸22および図示しないモータは、第2圧脈波センサ32が押圧される押圧位置を橈骨動脈18の幅方向に移動させて押圧位置変更装置すなわち幅方向移動装置38を構成している。
【0019】
上記第2圧脈波センサ32は、例えば、単結晶シリコン等によって形成された半導体チップから成る押圧面40に、多数の半導体感圧素子(図示せず)が橈骨動脈18の幅方向(すなわちねじ軸22と平行な第2圧脈波センサ32の移動方向)に0.2mm程度の一定の間隔で配列されて構成されており、手首28の体表面26上から橈骨動脈18に向かって押圧させられることにより、橈骨動脈18から発生して体表面26に伝達される圧力振動波すなわち橈骨動脈圧脈波PW(t)を検出し、その橈骨動脈圧脈波PW(t)を表す第2圧脈波信号SM2を出力する。
【0020】
続いて図1を説明する。圧脈波検出プローブ12の圧力室34には、空気ポンプ42からの圧力空気が調圧弁44を経て供給されるようになっており、これにより、第2圧脈波センサ32は圧力室34内の圧力に応じた押圧力PHDP で前記体表面26に押圧させられる。また、第2圧脈波センサ32から出力された第2圧脈波信号SM2はA/D変換器46を介して演算制御装置48へ供給される。
【0021】
図1において、52はカフであって上腕部54に巻回される。カフ52が巻回される上腕部54は、圧脈波検出プローブ12が装着されていない側の腕の上腕部であっても圧脈波検出プローブ12が装着されている側の腕の上腕部であってもよい。上記カフ52は、そのカフ52の展開図である図3に示すように、帯状の腕帯袋56によって全体が覆われている。この腕帯袋56は、伸展性がなく且つ比較的剛性の高い布製であり、長手方向長さは上腕の血圧測定に用いられる一般的なカフと同じ長さであり、幅方向長さは上記一般的なカフよりも後述する小カフ60の幅方向長さ分だけ長くされている。
【0022】
腕帯袋56の内部には、長手方向が上腕部54の周囲長と略同程度の長さ(たとえば24cm)とされた大カフ58および小カフ60が設けられている。これら大カフ58および小カフ60は、ゴム製の袋である。大カフ58の幅方向長さは、上腕の血圧測定に用いられる一般的なカフに備えられたゴム嚢と同じ大きさとされ、小カフ60の幅方向長さは、大カフ58の幅方向長さよりも短く、例えば2cm程度とされている。それら大カフ58と小カフ60とは、長手方向の一辺が互いに接するように配置されており、カフ52が上腕部54に巻回された状態では小カフ60はカフ52の巻き軸方向下端に位置する。また、大カフ58および小カフ60は、それらの内部へ空気を導入するための配管62、64とそれぞれ連通させられている。
【0023】
また、腕帯袋56には、カフ52が上腕部54に巻回されたときに内周面となる側であって、カフ52が上腕部54に巻回されたときに小カフ60によって圧迫される位置に、幅方向長さが小カフ60と略同じ可撓性基板66が固設されている。その可撓性基板66には、4つの第1圧脈波センサ68がカフ52の長手方向に一直線上に固定されている。また、それら第1圧脈波センサ68の間の隙間は比較的狭く、たとえば、0.9mmとされている。
【0024】
図4は、上記第1圧脈波センサ68の平面図である。第1圧脈波センサ68の押圧面70は、単結晶シリコンなどから成る半導体チップによって形成され、カフ52の長手方向(図4の横方向)における長さが、たとえば13mm程度とされている。その押圧面70には、多数の半導体感圧素子(すなわち圧力検出素子)72が一定の間隔でカフ52の長手方向に一直線上に配列されており、本実施例の第1圧脈波センサ68では、15個の半導体感圧素子72が0.2mm間隔で配列されている。
【0025】
図1に戻って、大カフ58には、圧力センサ74、排気制御弁76、および空気ポンプ78が配管62を介してそれぞれ接続されている。排気制御弁76は、大カフ58内への圧力の供給を許容する圧力供給状態、大カフ58内を徐々に排圧する徐速排圧状態、および大カフ58内を急速に排圧する急速排圧状態の3つの状態に切り換えられるように構成されている。
【0026】
圧力センサ74は、大カフ58内の圧力PK1を検出してその圧力PK1を表す第1圧力信号SP1を図示しない増幅器を介してローパスフィルタ80およびハイパスフィルタ82へそれぞれ供給する。上記ローパスフィルタ80は圧力信号SP1に含まれる定常的な圧力すなわち大カフ58の圧迫圧力を表すカフ圧信号SKを弁別してそのカフ圧信号SKをA/D変換器84を介して演算制御装置48へ供給する。一方、ハイパスフィルタ82に供給された第1圧力信号SP1は、たとえば0.8Hz以上の周波数成分のみが通過させられて図示しない増幅器を介してローパスフィルタ88に供給される。ローパスフィルタ88は、たとえば10.8Hz以下の周波数成分のみを通過させる。ローパスフィルタ88を通過させられた信号は、圧力信号SP1の振動成分であるカフ脈波信号SWを表し、このカフ脈波信号SWはA/D変換器90を介して演算制御装置48へ供給される。
【0027】
小カフ60には、圧力センサ92、調圧弁94、および空気ポンプ96が配管64を介してそれぞれ接続されている。圧力センサ92は小カフ60内の圧力PK2を表す第2圧力信号SP2をA/D変換器98を介して演算制御装置48へ供給する。調圧弁94は、空気ポンプ96からの圧力空気を演算制御装置48からの信号に従って調圧して小カフ60へ供給する。
【0028】
マルチプレクサ100は、演算制御装置48からの切替信号SCに従って、4つの第1圧脈波センサ68にそれぞれ15個ずつ合計60個備えられた半導体感圧素子72から出力される第1圧脈波信号SM1を、所定の時間ずつ順次、増幅器102へ出力する。なお、この第1圧脈波信号SM1は上腕動脈圧脈波を表す。EPROM(erasable programmable ROM)104には、上記60個の半導体感圧素子72の相互のセンサ感度差をなくすための補正信号が半導体感圧素子72毎に記憶されており、上記切替信号SCに従うことによってマルチプレクサ100に同期させられて、マルチプレクサ100によって読み込まれた第1圧脈波信号SM1を出力している半導体感圧素子72に対応する上記補正信号をD/A変換器108に出力する。
【0029】
前記増幅器102によって増幅された第1圧脈波信号SM1とともに上記D/A変換器108によってアナログ信号に変換された補正信号が増幅器110に供給されることによって、第1圧脈波信号SM1は一定のセンサ感度によって検出されたものに補正される。そして、その補正された第1圧脈波信号SM1はA/D変換器112を介して演算制御装置48の図示しないI/Oポートに供給される。
【0030】
演算制御装置48は、CPU114、ROM116、RAM118等を備えた所謂マイクロコンピュータであり、CPU114はROM116に記憶されたプログラムに従いつつRAM118の記憶機能を利用して信号処理を実行することにより、血圧測定のための排気制御弁76および空気ポンプ78の制御、第2圧脈波センサ32の押圧力PHDPの制御、監視血圧値MBPの連続的な決定などを行い、その決定した監視血圧値MBPなどを表示器120に表示する。
【0031】
図5は、上記演算制御装置48の制御機能のうち、監視血圧値MBPの連続的な決定に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0032】
最適押圧位置制御手段130は、初回の装着時、或いは、第2圧脈波センサ32の橈骨動脈18に対する押圧位置が大きくずれ、押圧面40に配列された圧力検出素子のうち最大振幅を検出するものが配列位置の端部に位置する場合など、所定の押圧位置更新条件(APS起動条件)が成立した場合に実行される。そのAPS起動条件が成立した場合には、まず、最適押圧力PHDPOよりも十分に低い値に予め設定された第1押圧値P1 で押圧装置36に第2圧脈波センサ32を押圧させ、その状態でその第2圧脈波センサ32の各圧力検出素子のうち最大振幅を検出するものが、圧力検出素子の配列方向において予め設定された中央範囲に位置するか否かを判断する。その判断が否定される場合、すなわち最大振幅を検出する圧力検出素子が上記中央範囲に位置しない場合には、第2圧脈波センサ32を体表面26から一旦離隔させた後に第2圧脈波センサ32を移動させ、続いて、再び上記の作動および判断を実行する。一方、上記の判断が肯定さた場合は最適押圧位置が得られている状態であるので、上記最大振幅を出力する圧力検出素子を中央位置圧力検出素子(アクティブエレメント)として設定し且つ記憶するとともに、最適押圧力決定手段132の作動を許容する。
【0033】
最適押圧力決定手段132は、最適押圧位置制御手段130により最適押圧位置に位置させられた第2圧脈波センサ32の押圧力PHDP を連続的に変化させ、その変化過程で得た橈骨動脈圧脈波PWに基づいて最適押圧力PHDPOを決定する。最適押圧力PHDPOとは、第2圧脈波センサ32の押圧力PHDPよって、橈骨動脈18の血管壁の第2圧脈波センサ32により押圧されている側が略平坦となる押圧力であり、例えば図6に示すように、押圧力PHDP を最適押圧力PHDPOを十分に含むような範囲で連続的に増加させる過程で、第2圧脈波センサ32のアクティブエレメントから得られた橈骨動脈圧脈波PWの大きさと第2圧脈波センサ32の押圧力PHDP とを示す二次元グラフにおいて、その橈骨動脈圧脈波PWの下ピーク値PWminを結ぶ曲線(図6の破線)により形成される平坦部の中央を中心とする所定範囲内の押圧値である。
【0034】
最適押圧力維持手段134は、空気ポンプ42および調圧弁44を制御して、押圧装置36による第2圧脈波センサ32の押圧力PHDP を、最適押圧力決定手段132により決定された最適押圧力PHDPOに維持する。
【0035】
大カフ圧制御手段136は、排気制御弁76および空気ポンプ78を制御して、大カフ58の圧迫圧力を180mm/Hg程度に設定された所定の目標圧力PM1まで急速に昇圧した後、その圧迫圧力を2〜5mmHg/sec程度の速度で徐速降圧させ、次述する血圧値決定手段138によって血圧値BPが決定された後にその圧迫圧力を急速に降圧させる。
【0036】
血圧値決定手段138は、上記大カフ圧制御手段136によって大カフ58の圧迫圧力が徐速降圧させられる過程で得られたカフ脈波信号SWの変化に基づいて、よく知られたオシロメトリック法によって最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIAを決定し、その決定した最高血圧値BPSYS等を表示器120に表示する。
【0037】
第1関係決定手段140は、10分乃至30分程度に予め設定されたキャリブレーション周期Tc毎に前記血圧値決定手段138を実行させ、その血圧値決定手段138により測定された血圧値BPと、その血圧測定期間内またはその前後所定時間内に、第2圧脈波センサ32のアクティブエレメントにより検出される橈骨動脈圧脈波PWの大きさとの間の圧脈波血圧対応関係を、例えば図7に示すように予め決定する。図7において、PWminは橈骨動脈圧脈波PWの最小値(すなわち立ち上がり点における橈骨動脈圧脈波PWの大きさ)、PWmaxは橈骨動脈圧脈波PWの最大値(すなわちピークにおける橈骨動脈圧脈波PWの大きさ)である。なお、血圧測定期間の前後所定時間とは、血圧値が血圧測定期間におけるものとそれほど変わらない期間を意味し、例えば、血圧測定期間の直前や直後は上記所定時間内に含まれる。また、カフ52と圧脈波検出プローブ12とが同じ腕に装着されている場合には、大カフ58の圧迫圧力(以下、大カフ圧PC1とする)が血流を阻害し始める圧力として予め設定された圧力以下である状態において検出される橈骨動脈圧脈波PWが用いられる。
【0038】
血圧値連続決定手段142は、上記第1関係決定手段140で決定された圧脈波血圧対応関係を用いて、第2圧脈波センサ32のアクティブエレメントにより検出される橈骨動脈圧脈波PWの大きさから監視血圧値MBPを連続的に決定する。すなわち、上記圧脈波血圧対応関係を用いて橈骨動脈圧脈波PWの最小値BPminから監視最小血圧値MBPDIAを連続的に決定し、上記圧脈波血圧対応関係を用いて橈骨動脈圧脈波PWの最大値PWmaxから監視最大血圧値MBPSYSを連続的に決定する。そして、その決定した監視最小血圧値MBPDIAおよび監視最大血圧値MBPSYSを表示器120に表示する。
【0039】
図8は、演算制御装置48の制御機能のうち、第2圧脈波センサ32の押圧状態の適否の判定に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0040】
小カフ圧制御手段144は、圧力センサ92からの第2圧力信号SP2に従って調圧弁94および空気ポンプ96を制御して、小カフ60内の圧力PK2を予め設定された所定の目標圧力PM2にまで昇圧し、その圧力を維持する。上記目標圧力PM2は、カフ12の内周面に固設された第1圧脈波センサ68の押圧面70が、上腕部54に密着するが上腕部54内の上腕動脈146の血流を阻害しない程度の圧力に設定されている。
【0041】
最適素子決定手段148は、4つの第1圧脈波センサ68に備えられた60個の半導体感圧素子72から、心音を抽出するのに最も適した半導体感圧素子72(以下、これを最適検出素子Aという)を一つ決定する。図9は、カフ52が上腕部54に巻回された状態を示す断面図である。図9に示すように、各第1圧脈波センサ68の押圧面70に備えられている半導体感圧素子72と上腕部54内の上腕動脈146との距離は半導体感圧素子72毎に異なるので、上腕動脈146に最も近い半導体感圧素子72あるいはその半導体感圧素子72の付近に位置する半導体感圧素子72を、最も感度良く上腕動脈圧脈波を検出できる最適検出素子Aに決定することが好ましい。図10は、各半導体感圧素子72と、その半導体感圧素子72によって検出された第1圧脈波信号SM1の振幅の大きさとの関係を例示する図である。なお、図10において横軸の半導体感圧素子番号とは、一直線上に配列された半導体感圧素子72の一方の端からの順番である。相対的に上腕動脈146に近い半導体感圧素子72によって検出される第1圧脈波信号SM1の振幅は、相対的に上腕動脈146から遠い半導体感圧素子72によって検出される第1圧脈波信号SM1に比較して大きくなるので、最適素子決定手段148は、たとえば、図10に示す関係において相対的に振幅の大きい第1圧脈波信号SM1を検出した半導体感圧素子72、特に好ましくは最大振幅を検出した半導体感圧素子72を最適検出素子Aに決定する。
【0042】
心音抽出手段150は、上記最適検出素子Aから出力される第1圧脈波信号SM1をデジタルフィルタ処理することにより、その第1圧脈波信号SM1から、一般的に心音が有する周波数帯域に予め設定された周波数帯域の成分を心音成分として抽出する。たとえば、上記周波数帯域は30〜600Hzの帯域に設定される。第1圧脈波信号SM1は、上腕動脈146の脈動によって発生する上腕動脈圧脈波BAPが主成分であるが、心臓の弁の開閉によって発生する音すなわち心音は血管中を伝播するので、第1圧脈波信号SM1には心音成分が含まれている。従って、第1圧脈波信号SM1から心音が有する周波数帯域の信号を抽出すれば、上腕部54において心音が検出できるのである。
【0043】
ノイズ除去手段152は、上記最適検出素子Aから出力される第1圧脈波信号SM1から上腕動脈圧脈波BAPを抽出するために、その第1圧脈波信号SM1から上腕動脈圧脈波BAPにとってはノイズとなる成分をデジタルフィルタ処理によって除去する。上腕動脈圧脈波BAPは脈拍周期の脈波であることから、たとえば、このノイズ除去手段152では、第1圧脈波信号SM1から50Hz以上の周波数成分を除去する。図11に、前記心音抽出手段150により抽出された心音、およびこのノイズ除去手段152によってノイズが除去された上腕動脈圧脈波BAPの一例を示す。
【0044】
脈波伝播速度情報算出手段154は、基準脈波伝播速度情報算出手段156および第2脈波伝播速度情報算出手段158とからなる。基準脈波伝播速度情報算出手段156は、後述する第2関係決定手段160において、脈波伝播速度情報と血圧値決定手段138により決定された血圧値BPとの関係を決定するために、血圧値決定手段138による血圧測定期間中またはその血圧測定期間の前後所定時間における脈波伝播速度情報を基準脈波伝播速度情報として算出する。なお、血圧測定期間の前後所定時間は、第1関係決定手段140の場合と同様の意味である。
【0045】
すなわち、基準脈波伝播速度情報算出手段156は、血圧値決定手段138による血圧測定期間中(ただし大カフ圧PC1が目標圧力PM2以下の状態に限る)またはその血圧測定期間の前後所定時間において、小カフ圧制御手段144により小カフ60内の圧力PK2を目標圧力PM2に維持させ、その状態で前記心音抽出手段150により抽出される心音の所定部位および前記ノイズ除去手段152によりノイズが除去された上腕動脈圧脈波BAPの所定部位を2つの基準点として、上記2つの基準点の検出時間差を基準脈波伝播時間DTST(sec)として算出する。上記心音の所定部位には、たとえば心音のI音の開始点(立ち上がり点)、I音のピーク、IIA音の開始点、IIA音のピークなどを用いることができる。また、上記上腕動脈圧脈波BAPの所定部位には、心音の所定部位と対応する部位を用いる。たとえば、心音のIIA音は大動脈弁の閉鎖音であり、上腕動脈圧脈波BAPにおいては切痕(ノッチともいう)DNが大動脈弁の閉鎖に起因して発生する部位であるので、心音のIIA音には上腕動脈圧脈波BAPの切痕DNが対応する。図11には、上記基準点をIIA音の立ち上がり点と上腕動脈圧脈波BAPの切痕DNとした場合の基準脈波伝播時間DTSTを示す。
【0046】
基準脈波伝播速度情報算出手段156は、上記基準脈波伝播時間DTSTに基づいて、さらに基準脈波伝播速度PWVST(cm/sec)を算出するものであってもよい。基準脈波伝播速度PWVSTは、基準脈波伝播時間DTSTに基づいて、ROM116に予め記憶されている式1から算出される。なお、式1においてLは大動脈起始部から最適検出素子Aが装着されている部位までの血管の長さ(m)であり、予め実験に基づいて決定されている。
(式1) PWVST=L/DTST
【0047】
第2脈波伝播速度情報算出手段158は、前記キャリブレーション周期Tcよりも短い期間(例えば2.5分乃至5分)に予め設定された判定周期Ta毎に、小カフ圧制御手段144により小カフ60内の圧力PK2を目標圧力PM2に維持させ、その状態で前記心音抽出手段150により抽出される心音および前記ノイズ除去手段152によりノイズが除去された上腕動脈圧脈波BAPに基づいて、前記基準脈波伝播速度情報算出手段156と同様にして、第2脈波伝播時間DT2および第2脈波伝播速度PWV2を算出する。なお、判定周期Taは血圧値決定手段138による血圧測定時を基準とする。
【0048】
第2関係決定手段160は、血圧値決定手段138により決定された血圧値BP(最高血圧値BPSYSまたは平均血圧値BPMEANまたは最低血圧値BPDIA )と、前記基準脈波伝播速度情報算出手段156により算出された基準脈波伝播速度情報とに基づいて、式2に示される脈波伝播時間血圧対応関係における定数α1及びβ1、或いは式3に示される脈波伝播速度血圧対応関係における定数α2及びβ2を、それぞれ決定する。例えば、血圧値決定手段138により決定された最高血圧値BPSYSとその血圧測定期間内における脈波伝播時間DTとを一組とし、前回の血圧値決定手段138により決定された最高血圧値BPSYSおよびその血圧測定期間内における脈波伝播時間DTをもう一組として、式2の関係式における定数α1及びβ1を決定する。
(式2) EBP=α1(DT)+β1
(但し、α1は負の定数、β1は正の定数)
(式3) EBP=α2(PWV)+β2
(但し、α2は正の定数、β2は正の定数)
【0049】
推定血圧値算出手段162は、上記脈波伝播速度情報血圧対応関係すなわち式2或いは式3に、第2脈波伝播速度情報算出手段158により算出された第2脈波伝播速度情報を代入することによって推定血圧値EBPを算出する。この推定血圧値EBPは、第2関係決定手段100において最高血圧値BPSYSが用いられて式2或いは式3の対応関係が決定された場合には推定最高血圧値EBPSYSを意味し、平均血圧値BPMEANが用いられて式2或いは式3の対応関係が決定された場合には推定平均血圧値EBPMEANを意味し、最低血圧値BPDIAが用いられて式2或いは式3の対応関係が決定された場合には推定最低血圧値EBPDIAを意味する。
【0050】
伝播速度情報変化値算出手段164は、脈波伝播速度情報算出手段154により算出された脈波伝播速度情報の変化値すなわち伝播速度情報変化値を前記判定周期Ta毎に算出する。上記変化値とは、変化率または変化量を意味する。また、伝播速度情報変化値を算出するための一方の脈波伝播速度情報は、今回の判定周期Taにおいて算出される最新の第2脈波伝播速度情報であり、他方の脈波伝播速度情報は、一周期前の判定周期Taにおいて算出された第2脈波伝播速度情報や血圧測定時に算出される基準脈波伝播速度情報が用いられる。また、基準脈波伝播速度情報は、第2関係決定手段160により血圧値BPと対応させられ、第2脈波伝播速度情報は推定血圧値算出手段162により推定血圧値EBPに換算されるので、血圧値BPおよび推定血圧値EBPに基づいて算出される変化値も伝播速度情報変化値に含まれる。
【0051】
監視血圧変化値算出手段166は、判定周期Ta毎に、血圧値連続決定手段142により連続的に決定される監視血圧値MBPのうち、前記伝播速度情報変化値の算出において用いられる脈波伝播速度情報と同時期に決定される監視血圧値MBPに基づいて、監視血圧値MBPの変化値である監視血圧変化値を算出する。
【0052】
関係判定手段168は、伝播速度情報変化値算出手段164によって算出された伝播速度情報変化値と、監視血圧変化値算出手段166によって算出された監視血圧変化値との比較に基づいて、第1関係決定手段140によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する。第2圧脈波センサ32の押圧状態が不適切になることによって圧脈波血圧対応関係が不適当となっている場合には、血圧値連続決定手段142によって決定される監視血圧値MBPは、実際の血圧値とは比較的大きく異なっている。一方、脈波伝播速度情報は、監視血圧値MBPほどの精度はないものの血圧の変動に関連して変動し且つ心音の所定部位と上腕動脈圧脈波BAPの所定部位との間の時間差に基づいて算出されるので、第2圧脈波センサ32の押圧状態の影響を受けない。そのため、伝播速度情報変化値と監視血圧変化値とを比較することにより圧脈波血圧対応関係の適否が判定できるのである。例えば、関係判定手段168は、伝播速度情報変化値を基準とした監視血圧変化値の相違値が予め設定された適正範囲を超えた場合には上記圧脈波血圧対応関係を不適当と判定する。上記相違値とは、伝播速度情報変化値と監視血圧変化値との差または比を意味し、上記適正範囲は、相違値が比である場合には、例えば0.8〜1.2の範囲に設定される。
【0053】
適正範囲決定手段170は、関係判定手段168における判定時に、血圧値連続決定手段142により決定される監視最低血圧値MBPDIAが迅速な処置を必要とするほどに低い値として予め設定された危険値(例えば70mmHg)以下である場合には、上記適正範囲をそれまでよりも狭い範囲に決定する。例えば、前述のように適正範囲が0.8〜1.2の範囲であった場合には、それを0.85〜1.15の範囲に限定する。
【0054】
図12乃至図15は、図5および図8に示した演算制御装置48の制御機能の要部をさらに具体的に説明するためのフローチャートであって、図12は圧脈波血圧対応関係および脈波伝播速度血圧対応関係を決定する対応関係決定ルーチン、図13は脈波伝播速度PWVを算出する脈波伝播速度算出ルーチン、図14は監視血圧MBPを連続的に決定する血圧監視ルーチン、図15は圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定ルーチンをそれぞれ示している。
【0055】
まず、図12の対応関係決定ルーチンを説明する。図12のステップ(以下、ステップを省略する)SA1では、所定の押圧位置更新条件(APS起動条件)が成立したか否か、例えば、第2圧脈波センサ32の押圧面40に配列された複数の圧力検出素子のうちの最大振幅を検出する圧力検出素子が配列位置の端部に位置する状態となったか否かなどが判断される。
【0056】
初回の装着時など、第2圧脈波センサ32の橈骨動脈18に対する押圧位置がずれ、前記押圧位置変更条件が成立する場合には、このSA1の判断が肯定されるので、SA2のAPS制御ルーチンが実行される。このAPS制御ル−チンは、第2圧脈波センサ32の各圧力検出素子のうち最大振幅を検出する圧力検出素子が、圧力検出素子の配列の略中心位置になるように最適押圧位置が決定されるとともに、その圧力検出素子が中心位置圧力検出素子すなわちアクティブエレメントとして設定される。上記SA1,SA2により第2圧脈波センサ32の押圧位置が制御されることから、SA1,SA2が最適押圧位置制御手段130に相当する。
【0057】
橈骨動脈18に対する第2圧脈波センサ32の押圧位置が正常範囲であり上記SA1の判断が否定された場合、または上記SA2が実行された場合には、続いて、最適押圧力決定手段132および最適押圧力維持手段134に相当するSA3のHDP制御ルーチンが実行される。
【0058】
すなわち、第2圧脈波センサ32の押圧力が連続的に高められる過程で、前記アクティブエレメントによって検出される橈骨動脈圧脈波PW(t)の振幅が最大となる押圧力が最適押圧力PHDPOとして決定され且つ更新された後、第2圧脈波センサ32の押圧力がその最適押圧力PHDPOにて保持される。
【0059】
続くSA4では、排気制御弁76が圧力供給状態に切り替えられ且つ空気ポンプ78が駆動させられることにより、大カフ58の昇圧が開始される。続くSA5では、大カフ58の圧迫圧力すなわち大カフ圧PC1が180mmHgに設定された目標圧力値PM1以上となったか否かが判断される。この判断が否定された場合にはこのSA5の判断が繰り返し実行されるが、肯定された場合には、続くSA6において、空気ポンプ78が停止され且つ排気制御弁76が徐速排圧状態に切り替えられることにより、大カフ圧PC1が5mmHg/sec程度に予め定められた徐速降圧速度で下降させられる。
【0060】
続く血圧値決定手段138に相当するSA7では、大カフ圧PC1の徐速降圧過程で逐次得られるカフ脈波信号SWが表すカフ脈波KWの振幅の変化に基づいて、良く知られたオシロメトリック方式の血圧値決定アルゴリズムに従って最高血圧値BPSYS 、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIA が決定される。そして、その決定された血圧値BPが表示器120に表示される。そして血圧値BPが決定されると、続くSA8において排気制御弁76が急速排圧状態に切り替えられて大カフ58内の圧力が急速に排圧される。なお、SA4乃至SA6およびSA8がカフ圧制御手段136に相当する。
【0061】
続くSA9では、橈骨動脈圧脈波PW(t)の一拍分が入力されたか否かが判断される。このSA9の判断が否定された場合はSA9が繰り返し実行されることにより待機させられるが、肯定された場合には、続いて、第1関係決定手段140に相当するSA10が実行される。SA10では、前記SA9で読み込まれた橈骨動脈圧脈波PWの最小値PWminおよび最大値PWmaxと、前記SA7で決定された最低血圧値BPDIAおよび最高血圧値BPSYSとから、図7に示す圧脈波血圧対応関係が決定または更新される。
【0062】
続くSA11では、図13に詳しく示す脈波伝播速度算出ルーチンが実行されて、脈波伝播速度PWVが算出される。なお、図13の脈波伝播速度算出ルーチンは、後述する関係判定ルーチンにおいても実行される。
【0063】
図13において、SB1は小カフ圧制御手段144に相当し、空気ポンプ96が起動させられ且つ調圧弁94が制御されることによって、小カフ60の圧迫圧力(小カフ圧PC2とする)が40mmHg程度に設定された目標圧力PM2に調整される。
【0064】
続くSB2では、タイマtの内容に「0」が代入されることによりタイマtがクリアされる。続くSB3では、マルチプレクサ100およびEPROM104を脈拍周期よりも十分に短い周期で切り替えさせるための切替信号SCが出力され、続くSB4では、マルチプレクサ100から供給される第1圧脈波信号SM1が読み込まれる。
【0065】
続くSB5では、タイマtが予め設定された読み込み周期Tb以上となったか否かが判断される。この読み込み周期Tbは、たとえば一般的な脈拍周期の一拍分に設定される。前記SB3においてEPROM64に切替信号SCが出力されると、EPROM64からは60個の半導体感圧素子72によって検出された第1圧脈波信号SM1が順次出力されるので、SB3〜SB5の繰り返しにおけるSB4では、それら60個の半導体感圧素子72によって検出された第1圧脈波信号SM1が順次読み込まれる。
【0066】
上記SB5の判断が肯定されると、小カフ圧制御手段144に相当するSB6が実行されて、空気ポンプ96が停止させられ、且つ調圧弁94が急速排圧状態に切り替えられることにより、小カフ60内が排圧させられる。
【0067】
続いて最適素子決定手段148に相当するSB7乃至SB8が実行される。まず、SB7では、前記SB3〜SB5の繰り返しにおいて読み込まれた各上腕動脈圧脈波BAPについて、その振幅の大きさがそれぞれ決定され、続くSB8では、上記SB7で決定された振幅から最大振幅が決定され、その最大振幅を検出した半導体感圧素子72が最適検出素子Aに決定される。
【0068】
続いて心音抽出手段150に相当するSB9が実行される。そのSB9は、上記SB8で決定された最適検出素子Aによって検出された第1圧脈波信号SM1に、30〜600Hzの周波数成分を抽出するデジタルフィルタ処理がされることによって、その第1圧脈波信号SM1から心音成分が抽出される。
【0069】
続くSB10では、上記心音成分から脈波伝播時間DTの一方の基準点を決定するために、その心音成分の波形処理が行われる。すなわち、上記心音成分が、生体信号の処理に有用なものとして一般的に知られている平滑微分処理され、さらに、その平滑微分処理後の波形が二乗処理される。この二乗処理は、心音が発生していないときの信号強度を表す基線に対する心音波形の振幅を二乗することである。
【0070】
続くSB11では、上記SB10で二乗処理された波形に基づいて、脈波伝播時間DTを算出するための一方の基準点として心音のIIA音の開始点が決定される。続いて、ノイズ除去手段152に相当するSB12において、前記最適検出素子Aによって検出された第1圧脈波信号SM1から50Hz以上の周波数成分を除去するデジタルフィルタ処理が施される。これにより、第1圧脈波信号SM1からノイズのない上腕動脈圧脈波BAPが抽出される。
【0071】
続くSB13では、上記SB12で抽出された上腕動脈圧脈波BAPに基づいて、脈波伝播時間DTの他方の基準点として、心音のIIA音の開始点に対応する部位である切痕DNが決定される。この切痕DNは、たとえば、上記SB12で抽出された上腕動脈圧脈波BAPにおいて、最大振幅以後減少傾向にあった振幅が増加に転じる点を判断することによって決定される。
【0072】
続いて、脈波伝播速度情報算出手段154に相当するSB14乃至SB15が実行される。なお、図12の対応関係決定ルーチンの一部として図13の脈波伝播速度算出ルーチンが実行された場合には、SB14乃至SB15は基準脈波伝播速度情報算出手段156に相当し、脈波伝播速度PWVは基準脈波伝播速度PWVSTとして算出される。一方、後述する図15の関係判定ルーチンの一部として図13の脈波伝播速度算出ルーチンが実行された場合には、SB14乃至SB15は第2脈波伝播速度情報算出手段158に相当し、脈波伝播速度PWVは第2脈波伝播速度PWV2として算出される。
【0073】
SB14では、SB11で決定された心音のII音の開始点が検出された時間と、SB13で決定された上腕動脈圧脈波BAPの切痕DNが検出された時間との時間差DTが算出される。この時間差DTは、基準脈波伝播時間DTSTまたは第2脈波伝播時間DT2である。
【0074】
続くSB15では、上記SB14で算出された時間差DTが前記式1に代入されることによって、基準脈波伝播速度PWVSTまたは第2脈波伝播速度PWV2が算出される。
【0075】
図12に戻って、前記SA11の脈波伝播速度算出ルーチンが終了すると、続いて、第2関係決定手段160に相当するSA12が実行される。SA12では、前記SA11で算出された基準脈波伝播速度PWVSTと前記SA7で決定された最低血圧値BPDIAとを一組として、前回の対応関係決定ルーチンにおいて決定された基準脈波伝播速度PWVSTと最低血圧値BPDIAとをもう一組として前記式3の定数α2およびβ2が決定または更新される。なお、対応関係決定ルーチンが初回の実行である場合には、一組の基準脈波伝播速度PWVSTおよび最低血圧値BPDIAには予めROM104記憶された標準値が用いられる。このSA12が実行された後は図14の血圧監視ルーチンが実行される。
【0076】
続いて図14の血圧監視ルーチンを説明する。図14のSC1では、橈骨動脈圧脈波PW(t)の一拍分が入力されたか否かが判断される。このSC1の判断が否定された場合はSC1が繰り返し実行されることにより待機させられるが、肯定された場合には、続いて、血圧値連続決定手段142に相当するSC2が実行される。
【0077】
SC2では、前記SC1で入力された橈骨動脈圧脈波PW(t)の最小値PWminおよび最大値PWmaxから、図12のSA10で決定された圧脈波血圧対応関係に基づいて監視最低血圧値MBPminおよび監視最高血圧値MBPmaxが決定され且つその決定された監視最低血圧値MBPminおよび監視最高血圧値MBPmaxが表示器120に表示される。
【0078】
続くSC3では、図12のSA7において血圧値BPが決定されてから、10分乃至30分程度に予め設定されたキャリブレーション周期Tcが経過したか否かが判断される。この判断が肯定された場合には、図12の対応関係決定ルーチンが実行される。
【0079】
一方、SC3の判断が否定された場合には、図12のSA7において血圧値BPが決定されてから、或いは、後述する図15の関係判定ルーチンが実行されてから、2.5分程度に設定された判定周期Taが経過したか否かが判断される。このSC4の判断が否定された場合には、前記SC1以下が繰り返し実行される。一方、SC4の判断が肯定された場合には、図15の関係判定ルーチンが実行される。
【0080】
続いて図15の関係判定ルーチンを説明する。図15において、SD1では図13の脈波伝播速度算出ルーチンが実行されることにより、第2脈波伝播速度PWV2が算出される。
【0081】
続いて推定血圧値算出手段162に相当するSD2が実行される。SD2では、上記SD1において算出された第2脈波伝播速度PWV2が、図12のSA12で決定または更新された式3に代入されて推定血圧値EBPが算出される。
【0082】
続くSD3では、図12のSA7で決定された最低血圧値BPDIAに対する、上記SD2で算出された推定血圧値EBPの変化率すなわち推定血圧変化率dEBPが算出される。この推定血圧変化率dEBPは伝播速度情報変化値であることから、SD3は伝播速度情報変化値算出手段164に相当する。
【0083】
続いて監視血圧変化値算出手段166に相当するSD4が実行される。SD40では、図12のSA7で決定された最低血圧値BPDIAに対する、図14のSC2で決定された監視最低血圧値BPDIAの変化率すなわち監視血圧変化率dEBPが算出される。
【0084】
続くSD5では、前記SD3で算出された推定血圧変化率dEBPに対する、上記SD4で算出された監視血圧変化率dEBPの比が相違値として算出される。
【0085】
続いて適正範囲決定手段170に相当するSD6が実行される。SD6では、図14のSC2で決定された監視最低血圧値MBPDIAが危険値として設定された70mmHg以下である場合には、続くSD7において圧脈波血圧対応関係の判定に用いられる適正範囲が0.85〜1.15に決定され、70mmHgより大きい場合には上記適正範囲が0.8〜1.2に決定される。
【0086】
続いて関係判定手段168に相当するSD7が実行される。SD7では、前記SD5で算出された相違値が、上記SD6で決定された適正範囲内か否かが判断される。この判断が肯定された場合には、圧脈波血圧対応関係は適切であり監視血圧値MBPは精度よく実際の血圧値を表しているので、図14の血圧監視ルーチンが実行される。一方、SD7の判断が否定された場合には、圧脈波血圧対応関係が不適当なために監視血圧値MBPの精度が低下している場合であるので、図12の対応関係決定ルーチンが実行されて、第2圧脈波センサ32の押圧状態が修正されるとともに圧脈波血圧対応関係が再決定される。
【0087】
上述のフローチャートに基づく実施例によれば、SB9(心音抽出手段150)において、第1圧脈波センサ68によって検出される上腕動脈圧脈波BAPから心音が抽出され、SB14乃至SB15(脈波伝播速度情報算出手段154)において、その心音成分と上腕動脈圧脈波BAPとから脈波伝播速度PWV(基準脈波伝播速度PWVSTまたは第2脈波伝播速度PWV2)が算出され、SD3(伝播速度情報変化値算出手段164)では、予め設定された判定周期Ta毎にその脈波伝播速度PWVの変化値として推定血圧変化率dEBPが算出される。脈波伝播速度PWVは血圧の変動に対応して変動することから、推定血圧変化率dEBPは血圧の変動の大きさに対応する。また、SD4(監視血圧変化値算出手段166)において算出される監視血圧変化率dEBPも血圧の変動の大きさに対応する。圧脈波検出プローブ12の装着状態が変化し、SC2(血圧値連続決定手段142)において決定される監視血圧値MBPが正確な血圧値を示していない場合には、推定血圧変化率dEBPと監視血圧変化率dEBPとが大きく異なる。従って、SD7(関係判定手段168)において、推定血圧変化率dEBPと監視血圧変化率dEBPとが比較されることによって、SA10(第1関係決定手段140)において決定された圧脈波血圧対応関係の適否が判断できる。
そのため、圧脈波血圧対応関係を更新するためにSA7(血圧値決定手段138)を実行する周期を長くすることができるので、患者の負担を軽減することができる。また、脈波伝播速度PWVは、第1圧脈波センサ68から得られる信号のみによって算出されることから、圧脈波検出プローブ12をカフ52とは異なる腕に装着することができる。
【0088】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、以下の説明において、前述の実施形態と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0089】
本実施形態が前述の実施形態と異なるのは、演算制御装置48の制御機能のうち、第2圧脈波センサ32の押圧状態の適否に関する機能のみである。図16は、本実施形態における演算制御装置48の制御機能のうち、第2圧脈波センサ32の押圧状態の適否に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0090】
図16に示す機能ブロック線図が、前述の図8の機能ブロック線図と異なる点は、伝播速度情報変化値算出手段164および監視血圧変化値算出手段166が設けられていないことと、関係判定手段172および適正範囲決定手段174の内容のみである。以下、関係判定手段172および適正範囲決定手段174について説明する。
【0091】
関係判定手段172は、推定血圧値算出手段162により算出された推定血圧値EBPと、その推定血圧値EBPを算出するために検出された上腕動脈圧脈波BAPと同時期に検出された橈骨動脈圧脈波PWに基づいて血圧値連続決定手段142によって決定された監視血圧値MBPとを直接比較して、第1関係決定手段140により決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する。例えば、関係判定手段172は、上記推定血圧値EBPを基準とした監視血圧値MBPの相違値が予め設定された適正範囲を超えた場合には上記圧脈波血圧対応関係を不適当と判定する。上記相違値とは、推定血圧値EBPと監視血圧値MBPとの差または比を意味し、上記適正範囲は、相違値が比である場合には、例えば0.8〜1.2の範囲に設定される。
【0092】
適正範囲決定手段174は、推定血圧値算出手段162により算出された推定血圧値EBP、および関係判定手段172における判定時に血圧値連続決定手段142により決定された監視最低血圧値MBPDIAの少なくとも一方が前記危険値以下である場合には、前記関係判定手段172における適正範囲をそれまでよりも狭い範囲に決定する。
【0093】
図17は、図16に示した演算制御装置48の制御機能の要部をさらに具体的に説明するためのフローチャートであって、圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定ルーチンを示している。なお、対応関係決定ルーチン、脈波伝播速度算出ルーチンおよび血圧監視ルーチンは、前述の図12、図13および図14と同様である。
【0094】
まずSE1において、前述の図13の脈波伝播速度算出ルーチンが実行されて、第2脈波伝播速度PWV2が算出される。そして、続いて推定血圧値算出手段162に相当するSE2が実行される。SE2では、上記SE1において算出された第2脈波伝播速度PWV2が、対応関係決定ルーチン(図12)のSA12で決定または更新された式3に代入されて推定血圧値EBPが算出される。
【0095】
続くSE3では、前記SE2で算出された推定血圧値EBPに対する、血圧監視ルーチン(図14)のSC2で決定された監視最低血圧値MBPDIAの比が相違値として算出される。
【0096】
続いて適正範囲決定手段174に相当するSE4が実行される。SE4では、前記SE2で算出された推定血圧値EBPまたは図14のSC2で決定された監視最低血圧値MBPDIAの少なくとも一方が、危険値として設定された70mmHg以下である場合には、続くSE5において圧脈波血圧対応関係の判定に用いられる適正範囲が0.85〜1.15に決定され、いずれも70mmHgより大きい場合には上記適正範囲が0.8〜1.2に決定される。
【0097】
続いて関係判定手段172に相当するSE5が実行される。SE5では、前記SE3で算出された相違値が、上記SE4で決定された適正範囲内か否かが判断される。この判断が肯定された場合には、図14血圧監視ルーチンが実行される。一方、SE5の判断が否定された場合には、圧脈波血圧対応関係が不適当なために監視血圧値MBPの精度が低下している場合であるので、図12の対応関係決定ルーチンが実行されて、第2圧脈波センサ32の押圧状態が修正されるとともに圧脈波血圧対応関係が再決定される。
【0098】
上述のフローチャートに基づく実施例によれば、SE2(推定血圧値算出手段162)により、伝播速度情報血圧対応関係を用いて第2脈波伝播速度PWV2から推定血圧値EBPが算出される。第2圧脈波センサ32の装着状態が変化し、SC2(血圧値連続決定手段142)において決定される監視血圧値MBPが正確な血圧値を示していない場合には、推定血圧値EBPと監視血圧値MBPとが大きく異なる。従って、SE5(関係判定手段172)において、その推定血圧値EBPと、SC2(血圧値連続決定手段142)で決定された監視血圧値MBPとが比較されることによって、SA10(第1関係決定手段140)において決定された圧脈波血圧対応関係の適否が判定できるのである。
そのため、圧脈波血圧対応関係を更新するためにSA7(血圧値決定手段138)を実行する周期を長くすることができるので、患者の負担を軽減することができる。また、脈波伝播速度PWVは、第1圧脈波センサ68から得られる信号のみによって算出されることから、圧脈波検出プローブ12をカフ52とは異なる腕に装着することができる。
【0099】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は他の態様においても適用される。
【0100】
例えば、前述の連続血圧監視装置10では、第1圧脈波センサ68および第2圧脈波センサ32の2種類の圧脈波センサが備えられていたが、前に述べたように、いずれか一方のセンサのみが備えられ、そのセンサによって検出される圧脈波に基づいて、監視血圧値MBPおよび脈波伝播速度情報が決定されてもよい。
【0101】
また、前述の連続血圧監視装置10では、第1圧脈波センサ68は、カフ52の内周面に設けられることにより血圧測定用の大カフ58と一体的に構成されていたが、第1圧脈波センサ68が大カフ58から独立して構成されていてもよい。第1圧脈波センサ68が大カフ58から独立して構成されていれば、大カフ58が装着される側の腕とは異なる腕の上腕部や手首、或いは首などにその第1圧脈波センサ68を装着することができる。
【0102】
また、前述の第1圧脈波センサ68は、半導体感圧素子72によって圧脈波を検出する形式であったが、たとえば、ダイヤフラムに形成した歪みゲージが圧力によって変位して抵抗値が変化することを利用する薄膜式圧力センサなど、他の形式の圧力センサが用いられてもよい。また、前記圧力センサ74によって検出された第1圧力信号SP1から、ハイパスフィルタ82およびローパスフィルタ88によって弁別されたカフ脈波信号SWも上腕動脈圧脈波BAPを表すので、それら圧脈波センサ74、ハイパスフィルタ82、およびローパスフィルタ88が第1圧脈波センサとして用いられてもよい。
【0103】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された連続血圧監視装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の圧脈波検出プローブを一部切り欠いて示す図である。
【図3】図1のカフの展開図である。
【図4】第1圧脈波センサの平面図である。
【図5】演算制御装置の制御機能のうち、監視血圧値MBPの連続的な決定に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図6】図5の最適押圧力決定手段において決定される最適押圧力を説明する図である。
【図7】図5の第1関係決定手段において決定される対応関係を例示する図である。
【図8】演算制御装置の制御機能のうち、第2圧脈波センサの押圧状態の適否の判定に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】カフが上腕部に巻回された状態を示す断面図である。
【図10】第1圧脈波センサの各半導体感圧素子と、その半導体感圧素子によって検出された第1圧脈波信号SM1の振幅の大きさとの関係を例示する図である。
【図11】心音抽出手段により抽出された心音、およびノイズ除去手段によってノイズが除去された上腕動脈圧脈波BAPの一例を示す図である。
【図12】図1の演算制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、圧脈波血圧対応関係および脈波伝播速度血圧対応関係を決定する対応関係決定ルーチンである。
【図13】図1の演算制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、脈波伝播速度PWVを算出する脈波伝播速度算出ルーチンである。
【図14】図1の演算制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、監視血圧MBPを連続的に決定する血圧監視ルーチンである。
【図15】図1の演算制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定ルーチンである。
【図16】本発明の他の実施形態における演算制御装置の制御機能のうち、第2圧脈波センサの押圧状態の適否に関する機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図17】図16に示した演算制御装置の制御機能の要部をさらに具体的に説明するためのフローチャートであって、圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定ルーチンを示している。
【符号の説明】
10:連続血圧監視装置
12:圧脈波検出プローブ(圧脈波検出装置)
32:第2圧脈波センサ
52:カフ
68:第1圧脈波センサ(圧脈波センサ)
138:血圧値決定手段
140:第1関係決定手段(関係決定手段)
142:血圧値連続決定手段
150:心音抽出手段
154:脈波伝播速度情報算出手段
156:基準脈波伝播速度情報算出手段
158:第2脈波伝播速度情報算出手段
160:第2関係決定手段
162:推定血圧値算出手段
164:伝播速度情報変化値算出手段
166:監視血圧変化値算出手段
168:関係判定手段
172:関係判定手段
Claims (3)
- 生体の一部に装着されるカフと、該カフの圧迫圧力の徐速変化過程において得られる信号に基づいて該生体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値と前記生体の所定の動脈から検出された圧脈波の大きさとの間の圧脈波血圧対応関係を決定する関係決定手段と、該圧脈波血圧対応関係を用い、前記動脈から逐次検出される圧脈波の大きさから該生体の監視血圧値を連続的に決定する血圧値連続決定手段とを備えた連続血圧監視装置であって、
前記生体の胸部から離れた所定部位に装着されて、該部位を流れる動脈から発生する圧脈波を検出し、該圧脈波を表す圧脈波信号を出力する圧脈波センサと、
該圧脈波センサから出力された圧脈波信号から心音成分を抽出する心音抽出手段と、
該心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と、前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記生体内を脈波が伝播する速度に関連する脈波伝播速度情報を算出する脈波伝播速度情報算出手段と、
前記脈波伝播速度情報算出手段により算出される脈波伝播速度情報の変化値である伝播速度情報変化値を予め設定された判定周期毎に算出する伝播速度情報変化値算出手段と、
前記血圧値連続決定手段により決定された監視血圧値の変化値である監視血圧変化値を前記判定周期毎に算出する監視血圧変化値算出手段と、
前記伝播速度情報変化値算出手段によって算出された伝播速度情報変化値と前記監視血圧変化値算出手段によって算出された監視血圧変化値との比較に基づいて、前記関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定手段と
を含むことを特徴とする連続血圧監視装置。 - 生体の一部に装着されるカフと、該カフの圧迫圧力の徐速変化過程において得られる信号に基づいて該生体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値と前記生体の所定の動脈から検出された圧脈波の大きさとの間の圧脈波血圧対応関係を決定する第1関係決定手段と、該圧脈波血圧対応関係を用い、前記動脈から逐次検出される圧脈波の大きさから該生体の監視血圧値を連続的に決定する血圧値連続決定手段とを備えた連続血圧監視装置であって、
前記生体の胸部から離れた所定部位に装着されて、該部位を流れる動脈から発生する圧脈波を表す圧脈波信号を出力する圧脈波センサと、
該圧脈波センサから出力された圧脈波信号から心音成分を抽出する心音抽出手段と、
前記血圧値決定手段による血圧測定期間またはその血圧測定期間の前後所定時間内に、前記心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記生体の脈波伝播速度に関連する脈波伝播速度情報を算出し該脈波伝播速度情報を基準脈波伝播速度情報に決定する基準脈波伝播速度情報算出手段と、
該基準脈波伝播速度情報算出手段によって算出された基準脈波伝播速度情報と、前記血圧値決定手段により決定された血圧値との間の伝播速度情報血圧対応関係を決定する第2関係決定手段と、
予め設定された判定周期毎に、前記心音抽出手段により抽出された心音成分の所定部位の発生時点と前記圧脈波センサにより検出された圧脈波の所定部位の発生時点との時間差に基づいて、前記脈波伝播速度情報を算出し且つ該脈波伝播速度情報を第2脈波伝播速度情報に決定する第2脈波伝播速度情報算出手段と、
前記伝播速度情報血圧対応関係を用い、該第2脈波伝播速度情報算出手段により算出された第2脈波伝播速度情報から推定血圧値を算出する推定血圧値算出手段と、
該推定血圧値算出手段により算出された推定血圧値と、前記推定血圧値と同時期に前記血圧値連続決定手段によって決定された監視血圧値との比較に基づいて、前記判定周期毎に前記関係決定手段によって決定された圧脈波血圧対応関係の適否を判定する関係判定手段と
を含むことを特徴とする連続血圧監視装置。 - 前記血圧値連続決定手段において用いられる圧脈波は、前記生体の所定の動脈に向かって押圧させられる第2の圧脈波センサを用いて検出され、
前記圧脈波センサは、該第2の圧脈波センサよりも心臓に近い位置に装着されることを特徴とする請求項1または2に記載の連続血圧監視装置。
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