JP3587239B2 - 肉厚測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の肉厚測定方法は、V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁OWを備えた環状の製品Pを図12に示されるように4分割し、その断面をノギスにて逐次測定していた。
【0003】
また従来のベローズ製品の外径測定装置は、図13に示されるように回転している真円輪郭形状物であるベローズ製品Pの外周面Oに、外径変位量検出手段としての接触子Cを接触させ、前記製品の外周面Oの変動に追従させることにより、外径を測定するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の肉厚測定方法は、前記製品Pを4分割して、その断面をノギスにて逐次測定するものであるため、測定者によるバラツキがあり、測定に要する時間が長いとともに、測定した製品は使用できないという問題があった。
【0005】
すなわち、ノギス測定時の押さえ方の違い、測定ポイントのズレ、ワークのカット状態の違い等により、測定結果が人によるバラツキがあり、その差が大きいため登録作業として、特別な訓練をした人または熟練した人でないと測定出来ないという問題があった。
【0006】
上記従来のベローズ製品の外径測定装置は、ベローズ製品の外周面Oに、外径変位量検出手段としての接触子Cを接触させることにより、外径を測定するものであるため、非破壊状態においては肉厚を測定することが出来ないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明者は、肉厚測定に利用することが出来るその他の測定技術について検討した。
【0008】
内外径測定方式は、図14に示されるように製品Pの内径と外径を各センサIS、OSによって同時に計測し、その差より肉厚を測定するものであるが、測定原理がシンプルであり、導入し易く、計測器のコストも安価であるが、ベローズ製品の蛇腹部の斜辺肉厚を測定できないとともに、製品の内部に測定ヘッドを入れるため、測定できる製品形状が限定され、測定ポイントを検索するのに、軸方向に連続して測定する必要があるという問題があった。
【0009】
超音波方式は、図15に示されるように測定面Mに測定子Hによって超音波による振動を与え、裏面での反射波との位相差によって計測するものであるが、測定原理がシンプルで導入し易く、計測器のコストが安価であるが、測定ポイントを検索するのに、軸方向に連続して測定する必要があり、測定子が傾くと誤差になるため、絶えず垂直を保つ必要があるという問題があった。
【0010】
軟X線方式は、図16に示されるようにX線光源Xから製品Pへ照射され、カメラKによって検出されたX線の断面画像を計測し肉厚を測定するものであるが、非接触測定であり、多種類のワークに対応し易いとともに、拡大率が設定できるので分解能UPが容易にできるが、設備コストが高くなる。
【0011】
そこで本発明者は、V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置において、前記V字状の突出部の山部、谷部および該山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部の厚さを測定するという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、非接触による精確な厚さ測定を可能にし、測定者によるバラツキを無くして、測定に要する時間を短縮するとともに、測定した製品の使用を可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の肉厚測定装置は、
V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置において、
前記V字状の突出部の山部、谷部および該山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部の厚さを測定するものであって、
前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線に基づいて得られた直線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定する
ものである。
【0013】
本発明(請求項2に記載の第2発明)の肉厚測定装置は、
前記第1発明において、
前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線の交点における2等分線と前記山部および谷部との交点を頂点として該2等分線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定する
ものである。
【0014】
本発明(請求項3に記載の第3発明)の肉厚測定装置は、
前記第1発明において、
前記山部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最小値に基づき厚さを測定する
ものである。
【0015】
本発明(請求項4に記載の第4発明)の肉厚測定装置は、
前記第1発明において、
前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最大値に基づき厚さを測定する
ものである。
【0016】
本発明(請求項5に記載の第5発明)の肉厚測定装置は、
前記第1発明において、
前記製品を2次元方向に相対的に移動させることにより前記製品の測定すべき蛇腹状の外周壁を測定するようにした
ものである。
【0017】
本発明(請求項6に記載の第6発明)の肉厚測定装置は、
前記第5発明において、
前記製品を回転させることにより前記製品の等しい円周角毎の外周壁において、上記測定を行う
ものである。
【0018】
本発明(請求項7に記載の第7発明)の肉厚測定装置は、
前記第1発明において、
前記製品の上下の端部を位置決めされた上下の治具の円形凹部に介挿することにより、前記製品の位置および姿勢を規制する規制装置を備えている
ものである。
【0019】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明の肉厚測定装置は、V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置において、前記V字状の突出部の山部、谷部および該山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部の厚さを測定するものであって、前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線に基づいて得られた直線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定するので、非接触による製品の厚さ測定を可能にし、測定者によるバラツキを無くして、測定に要する時間を短縮するとともに、測定した製品の使用を可能にするという効果を奏するとともに、前記山部および谷部の前記頂点の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0020】
上記構成より成る第2発明の肉厚測定装置は、前記第1発明において、前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線の交点における2等分線と前記山部および谷部との交点を頂点として該2等分線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定するので、前記山部および谷部の前記頂点の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0021】
上記構成より成る第3発明の肉厚測定装置は、前記第1発明において、前記山部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最小値に基づき厚さを測定するので、前記山部に近い部分における斜辺部の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0022】
上記構成より成る第4発明の肉厚測定装置は、前記第1発明において、前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最大値に基づき厚さを測定するので、前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0023】
上記構成より成る第5発明の肉厚測定装置は、前記第1発明において、前記製品を2次元方向に相対的に移動させることにより前記製品の測定すべき蛇腹状の外周壁を測定するようにしたので、前記製品の測定すべき蛇腹状の外周壁の厚さ測定を可能にするという効果を奏する。
【0024】
上記構成より成る第6発明の肉厚測定装置は、前記第5発明において、前記製品を回転させることにより前記製品の等しい円周角毎の外周壁において、上記測定を行うので、前記製品の前記円周角毎の外周壁の厚さ測定を可能にするという効果を奏する。
【0025】
上記構成より成る第7発明の肉厚測定装置は、前記第1発明において、前記規制装置を構成する位置決めされた前記上下の治具の前記円形凹部に、前記製品の上下の端部が介挿されるので、前記製品の位置および姿勢を規制することが出来るため、製品の位置のズレおよび傾きに基因する測定誤差の発生を防止して、精確な厚さ測定を可能にするという効果を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0027】
(実施形態)
本実施形態の肉厚測定装置は、図1に示されるようにV字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置において、前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線の交点における2等分線と前記山部および谷部との交点を頂点として該2等分線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定するとともに、前記山部および前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最小値および最大値に基づき厚さを測定するものである。
【0028】
本実施形態の肉厚測定装置は、図2に示されるように軟X線を投射する軟X線光源1と、該軟X線光源1に対向して配設されたX線専用カメラ2と、前記軟X線光源1と前記X線専用カメラ2との間に配設され、測定対象である製品を把持して回転(θ)および2次元的移動(X、Y)を可能にする3軸サーボより成るワーク搬送ユニット3と、前記軟X線光源1と前記X線専用カメラ2とワーク搬送ユニット3とを包囲してX線を遮蔽する鉄板製のカバー4と、該カバー4に配設され前記測定対象を出し入れする扉41と、前記カバー4の下部のスペースに配設され、サーボ駆動装置および電源その他が配設された制御ボックス5と、前記カバー4の前面に配設され、前記測定対象の製品の品番入力や検査スタートを指示する操作ボックス6と、I/Oを介して前記X線専用カメラ2に画質改善装置を介して接続され計測されたX線画像の処理を行うパソコン本体70と、メンテナンス用のキーボード71、X線画像をモニターするCRTモニター72と、測定結果を出力して記録するプリンタ73とから成る。
【0029】
上記構成の本実施形態の肉厚測定装置の肉厚測定の基本的原理について、以下に述べる。
軟X線画像として、軟X線の透過性および被写体としての蛇腹状の外周壁を備えた環状の前記製品の軟X線減衰量の差を利用し、図8(A)および(B)に示されるように前記カメラ2のX照射面上の位置によってX線のレベルが変化する樹脂CVJブーツの断面画像を得る。
【0030】
前記X線専用カメラ2で入力検出した画像を、画像改善として、画質改善装置にて積分・濃淡強調することで、図8(C)に示されるように測定画像のエッジを明確にする。
【0031】
肉厚測定における基準寸法の設定(キャリブレーション)として、画像から肉厚寸法を測定するための基準となる寸法を、ピクセルレートであらかじめ設定する。すなわち画像を構成する個々の輝点(ピクセル)が占有する寸法を設定し、測定対象物が何個の輝点で構成されているかをカウントし、寸法に変換する。
【0032】
山谷頂点部の測定は、図1、図9および図10に示されるように蛇腹の前記山部101または前記谷部102を挟む隣り合う斜辺部103、104に接線113、114を引き、その交点の2等分線111と前記製品の山部および谷部との交点部分である頂点105を含むウインドウ117内において厚さを測定する。
【0033】
前記山部101および谷部102を挟む斜辺部103、104の厚さ測定は、蛇腹の山部または谷部の金型に接触する面より内側に複数の垂線115を引き、製品の厚みを測定する。すなわち斜辺に設定したウインドウ116内において等分割するように数本の垂線115を引き、前記山部101を挟む斜辺部103、104では垂線の一番短いもの、前記谷部を挟む斜辺部では垂線の一番長いものをそれぞれ選択して、その肉厚寸法とする。
【0034】
蛇腹状の外周壁を備えた環状の前記製品のワークが、図6に示されるようにβの傾きがあると、傾きがない場合に対して図6中斜線で示すような画像のエッジのズレが発生するために測定誤差になる。
【0035】
また蛇腹状の外周壁を備えた環状の前記製品のワークが、図7に示されるように前記軟X線光源1と前記X線専用カメラ2との間の正規の測定位置から位置ズレが生ずると測定画像における拡大率が変化するために測定誤差になる。
【0036】
ワークの位置ズレによる誤差の例について検討する。L1は光源からのワークまでの距離であり、L2は光源からカメラまでの距離、xはワークの実寸、Xは画像の測定値である。
【0037】
ワークの実寸は、以下の数2で示されるように以下の数1の関係から画像の測定値を拡大率(L2/L1)で割って求められる。
【数1】
Figure 0003587239
【数2】
Figure 0003587239
【0038】
L1=200mm,L2=600mm,X=6mm とすると、
xはワークの実寸は、上記数2に上記値を代入すると、以下の数3に示されるように2mmとなる。
【数3】
Figure 0003587239
【0039】
ワークの位置が1mmズレた場合、上記数2にズレた値201を代入すると、以下の数4に示されるように0.01mmの誤差となる。
【数4】
Figure 0003587239
【0040】
本実施形態においては、上述した測定誤差を少なくするため、ワークの傾きおよび位置ズレを極力小さくする必要があるため、以下のようなワーク固定方法および規制装置としての固定治具を採用している。
【0041】
小径側および大径側のクランプは、図5に示されるようにインローとし、製品セット時のズレおよび傾きを無くすものである。小径側のクランプと大径側のクランプの軸ズレ量を0.02mm以下とする。X線光源・ワーククランプおよびカメラを同一ベースに配置し、各ユニットのズレが生じないようにするものである。
【0042】
本実施形態における肉厚測定装置は、前記ワーク搬送ユニット3に前記製品10をセットするためにセット位置を決めるための専用の治具を用いるものである。装置外で大径側押え治具84上に前記製品10を挿入載置する。この時治具の外周の凸部分841の内周側に前記製品の下端の外周を入れ込むことで位置が決められる。
【0043】
次に小径押え治具82を前記製品10の上からスピンドル81にセットする。この時治具82の外周の凸部分821内側に製品外周を入れ込むことで位置を決めるものである。
【0044】
上記治具と前記製品10とのクリアランスは0.1mmとし、位置ズレ量を少なくしている。製品をセットした治具本体を測定装置の前記ワーク搬送ユニット3にセットした時のスピンドル81の傾き量を少なくしている。前記スピンドル822の上端にて回転時の軸ズレ量は水平方向で0.01mm以下であり、スピンドル81の下端部のテーパ形状の合わせ加工により上方から乗せるだけで精度が確保できるように構成されている。
【0045】
製品セット後小径側押え治具82をセットする際前記製品10を自由長から約5mm押えてセットする。前記製品10に厚肉部または薄肉部があると、その部位での蛇腹変形が変化するため測定時に異常が検出できる。
【0046】
前記製品の移動は、X−Y、θ(回転)軸を有する上述した3軸サーボ式移動装置で行う。この移動ポイントは、あらかじめ製品形状に合わせて内部メモリに設定しておく。
【0047】
1回の画像入力で測定できるポイントは、各山部または谷部の頂点およびその近傍の両側の斜辺部のみで、上記移動と組み合わせて繰り返すことで全ポイントの測定を行うものである。
【0048】
本実施形態の肉厚測定装置の測定手順について、図3に示される機能ブロックに従い説明する。
【0049】
品種設定ステップ201において、測定する製品に対応する移動ポイント設定および肉厚を設定するために、品種毎に予めメモリに入力して格納してある移動ポイント設定および肉厚規格値を呼び出す。
【0050】
製品セットステップ202において、測定する製品を装置外で上述したワークセット治具にセットし、その治具を装置の前記ワーク搬送ユニット3内の治具受けに乗せる。
【0051】
治具への前記製品10のセットは、図面中の小径側押さえ治具82を上方に抜き、前記製品10を上方から大径側押さえ治具84に乗せ、さらに小径側押さえ治具82を上方から下方に押さえるようにしてセットする。
【0052】
前記製品10と前記大径側押さえ治具84および前記小径側押さえ治具82とのクリアランスは、0.1mm以下となるようにしてあり、ワークセット治具を回転した際の軸ブレを極力少なくするようにしてある。
【0053】
前記ワークセット治具の前記大径側押さえ治具84と小径側押さえ治具82の距離は、前記製品10の全長を5mm短くした寸法とし、セット時に製品全長のバラツキを吸収し、測定ポイントが常に同位置となるようにされている。
【0054】
検査ステップ203において、検査スタートスイッチが押されると、後述するように全自動で全ての測定ポイントを自動計測する。
【0055】
製品移動ステップ204において、製品の測定ポイントが順次カメラの測定エリアに入るように移動する。移動はX、Y,θ(90°回転)の3軸のサーボ機構によって行われる。
【0056】
画像入力ステップ205において、前記製品10の測定ポイントの1つの測定ポイントの軟X線断面映像をカメラで入力検出する。すなわち軟X線の製品透過光量を利用し、製品の断面映像を得るのである。
【0057】
画質改善ステップ206において、入力した断面映像の測定対象の肉厚を精度よく計測するための画質改善を画像処理装置を使用して行う。画像処理装置は、積分・濃淡強調する等の画像処理により、前記製品10のエッジを明確にするとともに安定化させる。
【0058】
肉厚測定ステップ207において、製品の測定ポイントの肉厚を上述した肉厚測定の基本的原理の下において、図1に従い計測する。
【0059】
すなわちステップ301において、前記画像処理装置によって、積分・濃淡強調等の画像処理により、前記製品10のエッジが明確にされ、登録された画像より、山部101、谷部102をサーチして位置決めする。
【0060】
ステップ302において、前記山部101、谷部102を挟む上下斜辺部103、104の外側エッジより基準直線を設定する、すなわち前記上下斜辺部103、104に接する延長線103、104を設定する。
【0061】
ステップ303において、前記2個の基準直線の交点において2等分線をひき、該2等分線と前記山部101または前記谷部102との交点を頂点105として、該頂点105を通る直線上における前記山部101または前記谷部102の厚さを測定する。
【0062】
ステップ304において、蛇腹の山部または谷部の金型に接触する面(基準直線)より内側に複数の垂線115を引き、製品の厚みを測定する。すなわち前記山部101または前記谷部102に近い部位の斜辺部103、104に設定したウインドウ116内において等分割するように数本の垂線115を引き、前記山部101を挟む斜辺部103、104では垂線の一番短いもの、前記谷部を挟む斜辺部では垂線の一番長いものをそれぞれ選択して、その肉厚寸法とする。
【0063】
ステップ305において、計測された寸法をフィードバックする。
【0064】
良否判定ステップ208において、測定された肉厚寸法と対応する測定ポイントの規格値を比較して、良否を判定し、表示する。全測定ポイントで肉厚寸法が規格値以内であれば、その製品を良品と判定する。
【0065】
測定結果記録ステップ209において、測定した前記製品10の全測定ポイントの計測値および規格値を前記プリンタ73にて記録するとともに、メモリに記録する。後にこの記録を利用し工程能力評価に使用するための統計解析用データとする。
測定結果チェックステップ210において、測定結果についてチェックを行い、製品取出ステップにおいて、測定が済んだ製品を取り出す。
【0066】
上記構成より成る本実施形態の肉厚測定装置は、前記製品10の前記V字状の突出部の山部、谷部および該山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部の厚さを測定するので、非接触による製品の厚さ測定を可能にし、測定者によるバラツキを無くして、測定に要する時間を短縮するとともに、測定した製品の使用を可能にするという効果を奏する。
【0067】
また本実施形態の肉厚測定装置は、前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線の交点における2等分線と前記山部および谷部との交点を頂点として該2等分線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定するので、前記山部および谷部の前記頂点の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0068】
さらに本実施形態の肉厚測定装置は、前記山部および前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最小値および最大値に基づき厚さを測定するので、前記山部および前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを精確に測定するという効果を奏する。
【0069】
また本実施形態の肉厚測定装置は、前記規制装置を構成する位置決めされた前記上下の治具82、84の前記円形凹部821、841に、前記製品10の上下の端部が介挿されるので、前記製品10の位置および姿勢を規制することが出来るため、製品の位置のズレおよび傾きに基因する測定誤差の発生を防止して、精確な厚さ測定を可能にするという効果を奏する。
【0070】
本実施形態の肉厚測定装置における測定精度は、上述した従来のノギスによる測定の精度以上であり、熟練作業者によって測定結果の検定を行った結果、十分な精度が確保できていることが確認された。
【0071】
本実施形態は、図11に示される測定結果に基づき、成形における肉厚制御条件に肉厚ねらい値との差をフィードバックし、条件をねらい値に近付けるよう変更することが可能になる。このように成形にフィードバックすることが出来る肉厚寸法データが得られるのである。
【0072】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の肉厚測定装置における製品の各部の厚さ測定の手順を示すチャート図である。
【図2】本実施形態の肉厚測定装置を示す斜視図である。
【図3】本実施形態の肉厚測定装置における測定手順を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態における測定対象である製品の測定部位を説明する説明図である。
【図5】本実施形態における製品の位置および姿勢を規制する規制装置を示す断面図である。
【図6】本実施形態における製品の傾きによるエッジのズレを説明するための説明図である。
【図7】本実施形態における製品の位置ズレによる拡大率の変化を説明するための説明図である。
【図8】本実施形態におけるX線源から製品を介してカメラによって検出されたX線レベルおよび改質された画像を説明するための説明図である。
【図9】本実施形態における測定対象である製品の山部の頂点における厚さ測定の原理を説明するための説明図である。
【図10】本実施形態における測定対象である製品の斜辺部の厚さ測定の原理を説明するための説明図である。
【図11】本実施形態における製品の各測定部位における厚さ寸法のバラツキを示す線図である。
【図12】従来における製品を4分割した測定を説明するための説明図である。
【図13】従来における製品の外径測定の原理を示す断面図である。
【図14】内・外径測定方式を説明するための説明図である。
【図15】超音波方式を説明するための説明図である。
【図16】軟X線方式を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 製品
101 山部
102 谷部
103、104 斜辺部
105 頂点
111 2等分線

Claims (7)

  1. V字状の突出部が多数列設された蛇腹状の外周壁を備えた環状の製品を透過した軟X線量を2次元画像として検出して製品の断面形状における各部の肉厚を測定する肉厚測定装置であって、
    前記V字状の突出部の山部、谷部および該山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部の厚さを測定するものであって、
    前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線に基づいて得られた直線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定する
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  2. 請求項1において、
    前記V字状の突出部の山部または谷部を挟む隣り合う斜辺部を延長した直線の交点における2等分線と前記山部および谷部との交点を頂点として該2等分線に沿う前記山部および谷部の厚さを測定する
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  3. 請求項1において、
    前記山部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最小値に基づき厚さを測定する
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  4. 請求項1において、
    前記谷部に近い部分における斜辺部の厚さを複数測定し、測定された複数の厚さデータの中の最大値に基づき厚さを測定する
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  5. 請求項1において、
    前記製品を2次元方向に相対的に移動させることにより前記製品の測定すべき蛇腹状の外周壁を測定するようにした
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  6. 請求項5において、
    前記製品を回転させることにより前記製品の等しい円周角毎の外周壁において、上記測定を行う
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
  7. 請求項1において、
    前記製品の上下の端部を位置決めされた上下の治具の円形凹部に介挿することにより、前記製品の位置および姿勢を規制する規制装置を備えている
    ことを特徴とする肉厚測定装置。
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