JP3583646B2 - 位相同期回路 - Google Patents

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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/085Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal
    • H03L7/089Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses
    • H03L7/0891Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses the up-down pulses controlling source and sink current generators, e.g. a charge pump
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    • H03L7/0896Details of the current generators the current generators being controlled by differential up-down pulses

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャージポンプを有する位相同期回路(以下、PLLと称する)に係り、特に半導体集積回路上に集積した場合に問題となる浮遊容量とのチャージシェアに起因する漏れ電流により発生するジッタ(PLL出力位相の基準クロックに対する揺らぎ)を低減できる位相同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
外部基準信号と位相同期を取るための回路として、PLLが広く用いられている。図2に示したように、一般的にPLLは、位相比較器11、チャージポンプ12、ループフィルタ13、電圧制御発振回路(以下、VCOと称する)14、および、分周器15から構成される。このPLLの動作を説明すれば、以下のようになる。
【0003】
PLLでは、分周器15の出力fpと外部からの基準クロックfrとの位相差を位相比較器11にて検出する。ここで、位相比較器11の出力UP,UPB,DN,DNBは外部からの基準クロックfrと分周器出力fpとの間の位相差を示す信号である。分周器出力fpに対して基準クロックfrの位相が進んでいる場合、UP=1,UPB=0,DN=0,DNB=1が出力される。一方、分周器出力fpに対して基準クロックfrの位相が遅れている場合、UP=0,UPB=1,DN=1,DNB=0が出力される。このように、位相比較器出力のUPとUPB、DNとDNBとは互いに反転した信号となっている。
【0004】
これらの位相比較器11の出力信号は、チャージポンプ12に入力される。チャージポンプ12では、分周器出力fpと外部からの基準クロックfrとの位相差に対応して、ループフィルタ13に対して電荷の注入すなわち電流の注入(UP=1,UPB=0のとき)、または、電荷の吸引すなわち電流の吸引(DN=1,DNB=0のとき)が行われる。さらに、ループフィルタ13において、チャージポンプの出力に対し帯域制限と雑音抑圧がなされる。
【0005】
次に、ループフィルタ13の出力VlpfはVCO14の周波数制御端子に接続され、PLLの出力周波数fvcoを制御して外部基準クロック信号と位相同期をとっている。
【0006】
最後に、VCO14の出力fvcoは分周器15において所定の分周比に分周され、分周器15の出力fpが前述した位相比較器11の入力へ帰還される。
【0007】
このようなPLLのチャージポンプ12を構成する電流源とスイッチの各接続部に、図3に示すように浮遊容量Cs1,Cs2が存在すると、次段に接続されるループフィルタ13に用いられている容量Cs,Cp(図4参照)と、この浮遊容量Cs1,Cs2との間でチャージシェアが発生する。このチャージシェアにより、ループフィルタ側の容量Cs,Cpに蓄積されている電荷が失われることが知られている。すなわち、リーク電流と等価な電流漏れを起こすことが知られている。そのため、PLLの出力にジッタが発生する問題がある。
【0008】
このようなチャージシェアを緩和する手法として、1992年11月発行のアイ・イー・イー・イー・ジャーナル・オブ・ソリッド−ステートサーキッツ、SC−27巻の第1599頁〜第1607頁(IEEE Journal of Solid−State Circuits, Vol. SC−27, pp.1599−1607, November 1992) に、演算増幅器を用いたチャージポンプの構成方法が記載されている。
【0009】
図5に、演算増幅器を用いたチャージポンプの構成例を示す。このチャージポンプ12は、電源に接続された第1の電流源1と接地電位に接続された第2の電流源2と、第1の電流源1に一端が接続された第1のスイッチS1および第2のスイッチS2と、第2の電流源2に一端が接続された第3のスイッチS3および第4のスイッチS4と、演算増幅器16とから構成される。また、第1のスイッチS1と第3のスイッチS3の他端が互いに接続され、第2のスイッチS2と第4のスイッチS4の他端が互いに接続されている。さらに、第1のスイッチS1と第3のスイッチS3との接続点は演算増幅器16の正入力端子に接続され、演算増幅器16の出力は負入力端子に接続されるとともに、第2のスイッチS2と第4のスイッチS4との接続点に接続されている。
【0010】
このように構成することにより、スイッチS2とスイッチS4との接続部の電位は、電圧利得が1の電圧フォロワとして動作する演算増幅器16により制御されるので、常にチャージポンプ12の出力、すなわち、チャージポンプ出力を帯域制限及び雑音抑圧したループフィルタ13の出力Vlpfの電位と一致する。
【0011】
さらに、スイッチS1とスイッチS2は逆極性の制御信号UPとUPBによりオン・オフ状態が切替えられるので、電流源1はオフすることなく常に一定の電流値となる。同様に、スイッチS3とスイッチS4も逆極性の制御信号DNとDNBによりオン・オフ状態が切替えられるので、電流源2はオフすることなく常に一定の電流値となる。
【0012】
したがって、見掛け上浮遊容量Cs1が接続される電流源1とスイッチS1との接続点の電位、および、浮遊容量Cs2が見掛け上接続される電流源2とスイッチS3との接続点の電位は、チャージポンプ12のスイッチの切替状態に依存することなく常に一定の電位を保つことになる。そのため、浮遊容量Cs1,Cs2が例え存在したとしても、それらの浮遊容量を介してループフィルタ13の容量Cs,Cpとの電荷のやりとりは発生しないので、PLL出力のジッタの原因となるチャージシェアによる電荷の漏れ、すなわちチャージシェアによるリーク電流を緩和することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述した演算増幅器を用いたチャージポンプによれば、浮遊容量によるチャージシェアの影響を緩和できるため、PLL出力のジッタを低減することが可能である。ところで、近年、マイクロプロセッサを内蔵した電子機器の電源電圧の低電圧化、低消費電力化、および高周波化に伴って、これら電子機器に内蔵されるマイクロプロセッサにおいて、外部基準クロック信号と内部クロック信号との位相同期を取るために用いられるPLLにも、低電圧動作と高周波動作が必要になってきている。特に、PLLにおいては、低電圧・低電流におけるループ帯域の広帯域化が求められており、このような要求に対応する場合を考慮すると、前述した演算増幅器には、低電流で、電源電圧が低い場合、例えば100μA程度で、1.4V〜2.0V程度の電圧でも、チャージポンプの出力電圧範囲を十分指し示せるだけの広い出力ダイナミックレンジ特性を有することが必要である。
【0014】
CMOS集積回路を用いて演算増幅器を構成する場合、このようなPLL出力のジッタ低減に用いるためのダイナミックレンジの広い演算増幅器を得るには、グレイ/メイヤー著「超LSIのためのアナログ集積回路設計技術(下)」(培風館1990年12月15日発行)、317ページ、図12.32に記載されているような2段増幅器構成の適用が必要となる。
【0015】
しかし、このような2段増幅器構成の演算増幅器を安定に動作させるには、位相補償回路が必要となり、位相補償を行う容量を付加するためにに大きな面積を占有するばかりでなく、位相補償を行うために帯域制限されることになる。このため、PLLのループ帯域の広帯域化に不利となる。すなわち、PLLの雑音抑圧に不利となる。
【0016】
そこで、本発明の目的は、低電圧電源で動作するPLL出力のジッタを低減すると共に、ループ帯域の広帯域化を可能にした位相同期回路を提供することにある。
【0017】
また、このような低電源電圧で動作する位相同期回路に使用可能な、位相補償容量を必要とせずにチップ占有面積が小さく、かつ、広い出力ダイナミックレンジ特性を有するチャージポンプを提供することも本発明の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、本発明に係る位相同期回路は、2つの入力信号の位相差を検出する位相比較器と、位相比較器出力に対応して電荷の注入または吸引を行うチャージポンプと、チャージポンプ出力を帯域制限するループフィルタと、ループフィルタ出力を制御信号として発振周波数を制御できる電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力を分周する分周器とを有し、分周器出力が位相比較器の一方の入力となるように構成した位相同期回路において、次のように上記チャージポンプを構成することを特徴とするものである。
【0019】
すなわち、一端が電源に接続された第1の電流源と、第1の電流源の他端に一端が接続される第1および第2のスイッチと、一端が接地電位に接続された第2の電流源と、第2の電流源の他端に一端が接続される第3および第4のスイッチと、一端が電源に接続された第3の電流源と、第3の電流源の他端に一端が接続される第5のスイッチと、一端が接地電位に接続された第4の電流源と、第4の電流源の他端に一端が接続される第6のスイッチと、および、演算増幅器とから構成され、演算増幅器の正入力端子に第1のスイッチの他端と第3のスイッチの他端が接続され、演算増幅器の出力に第2、第4、第5、第6のスイッチの各々の他端が接続され、さらに、演算増幅器の出力と負入力端子とが接続される構成としたチャージポンプである。
【0020】
この場合、前記演算増幅器は、2つの同一の形状を持つ第1の導電性を有する第1および第2のトランジスタと、2つの同一の形状を持つ第2の導電性を有する第3および第4のトランジスタと、前記第1および第2のトランジスタの一方の電極同士を互いに接続した接続点と接地電位との間に接続した電流源とからなり、前記第3のトランジスタと第4のトランジスタによりカレントミラー回路を構成すると共に、前記第3および第4のトランジスタの他方の電極を前記第1および第2のトランジスタの他方の電極にそれぞれ接続するように構成すれば好適である。
【0021】
また、前記第1の電流源の電流値と第2の電流源の電流値と第3の電流源の電流値と第4の電流源の電流値を等しく設定すれば好適である。
【0022】
さらに、前記位相同期回路のチャージポンプを構成する第1のスイッチを位相
比較器からの電荷注入信号によりオンするトランジスタ、第2のスイッチを位相
比較器からの電荷注入信号によりオフするトランジスタ、第3のスイッチを位相
比較器からの電荷吸引信号によりオンするトランジスタ、第4のスイッチを位相
比較器からの電荷吸引信号によりオフするトランジスタ、第5のスイッチを位相
比較器からの電荷吸引信号によりオフするトランジスタ、第6のスイッチを位相
比較器からの電荷注入信号によりオフするトランジスタとすれば好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る位相同期回路の好適な実施形態について、具体的な実施例を用いて添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、図5に示した従来例の構成部分と同様の構成部分には、同じ参照符号を付して説明する。
【0024】
本実施例におけるPLLは、図2に示した従来例の構成と同様に、位相比較器11、チャージポンプ12、ループフィルタ13、VCO14、および、分周器15のブロックから構成されるが、従来例と異なり、チャージポンプ12を図1に示したように構成する。すなわち、チャージポンプ12を4つの電流源1〜4と、位相比較器11の出力信号UP,UPB,DN,DNBによってオン・オフが行われる6個のスイッチS1〜S6と、1段増幅器で構成した演算増幅器10から構成する。
【0025】
ここで、スイッチ記号として、矢印(→)と信号名とを組合わせた形で表記しているが、これは、該当する信号が1のときにオン状態となるスイッチを表すこととする。例えば、スイッチS1は矢印のところにUPと記載されているので、UP=1のときにオン状態となることを示している。
【0026】
本実施例におけるチャージポンプ12は、電源VDDに接続された第1の電流源1と、この第1の電流源1に接続され、UP=1のときオン状態となる第1のスイッチS1と、第1の電流源1に接続され、UPB=1のときオン状態となる第2のスイッチS2と、接地電位に接続された第2の電流源2と、この第2の電流源2に接続され、DN=1のときオン状態となる第3のスイッチS3と、第2の電流源2に接続され、DNB=1のときオン状態となる第4のスイッチS4と、電源VDDに接続された第3の電流源3と、この第3の電流源3に接続され、DNB=1のときオンとなる第5のスイッチS5と、接地電位に接続された第4の電流源4と、この第4の電流源4に接続され、UPB=1のときオン状態となる第6のスイッチS6と、および、後述する1段増幅器からなる演算増幅器10とから構成される。
【0027】
チャージポンプ12の出力は、第1と第3のスイッチS1,S3の接続点から得られる。位相比較器11の出力信号UP,UPB,DN,DNBに対応して演算増幅器10の出力に接続される電流源1〜4がスイッチS1〜S6により変更される構成となっている。これらの電流源とスイッチを用いた演算増幅器10の動作については、後述する。
【0028】
次に、ループフィルタ13は、図4に示すような抵抗RsとキャパシタCpとの直列接続した回路とキャパシタCsとの並列接続した回路から構成される。なお、このループフィルタは図4に示すような構成以外にもラグ・リード型など良く知られた回路構成であってもよい。
【0029】
最後に、VCO14の出力はPLL出力(fvco)となるとともに、分周器15に入力され、位相比較器11の一方の入力(fp)となる。
【0030】
以上のような構成において、チャージポンプ12の各スイッチS1〜S6は、位相比較器11の出力状態により選択され、4つの電流源1〜4とループフィルタ13との接続関係が変化する。
【0031】
図6〜図9に、位相比較器11の出力UP,UPB,DN,DNBに対するスイッチの接続関係を示す。図6は各出力が、UP=1,UPB=0,DN=1,DNB=0の場合、図7は各出力が、UP=0,UPB=1,DN=1,DNB=0の場合、図8は各出力が、UP=1,UPB=0,DN=0,DNB=1の場合、図9は各出力が、UP=0,UPB=1,DN=0,DNB=1の場合のチャージポンプ12を構成する各スイッチの選択と電流源との接続状態を表している。ここで、接続されないスイッチと電流源の図示は省略した。
【0032】
図6に示した接続状態は、位相比較器11がリセットされるときに起こる過渡的な状態である。この状態では、UP信号とDN信号が同時に出力される。このとき、スイッチS1とスイッチS3がオン状態となるため、電流源1と電流源2が接続され、Iup=Idnであるので、チャージポンプ12から出力される電流は0となる。
【0033】
図7に示した接続状態は、位相比較器11から周波数低下を意味するDN信号が出力された状態である。スイッチS2,S3,S6がオン状態となるので、電流源1と電流源4が接続され、電流源2がチャージポンプ出力Vlpfへ接続される。したがって、次段のループフィルタ13から電流を吸引し、電圧が低下するので、VCO14の発振周波数が低下する。また、この状態では演算増幅器10の正入力端子はVlpfに、出力は電流源1と電流源4の接続点に接続され、チャージポンプ出力の電位と一致する。
【0034】
図8に示した接続状態は、位相比較器11から周波数上昇を意味するUP信号が出力された状態である。スイッチS1,S4,S5がオン状態となるので、電流源3と電流源2が接続され、電流源1がチャージポンプ出力Vlpfへ接続される。したがって、次段のループフィルタ13へ電流が注入され、電圧が上昇するので、VCO14の発振周波数が上がる。また、この状態では演算増幅器10の正入力端子はVlpfに、出力は電流源3と電流源2の接続点に接続され、チャージポンプ出力の電位と一致する。
【0035】
図9に示した接続状態は、位相比較器11が待機している状態である。この状態では、UP信号とDN信号ともに出力されない。このとき、スイッチS1とスイッチS3がオフ状態となるため、ループフィルタ13への電流は0となる。また、電流源1〜4はスイッチS3〜S6がオン状態となるため互いに接続され、さらに、演算増幅器10によりそれらの接続点はVlpfと等しい電位に制御される。
【0036】
本実施例のPLLにおけるチャージポンプ12は、位相比較器11の出力に対応して、以上のような動作を行う。ここで、重要な点はチャージポンプ12を構成する電流源1,2に寄生する浮遊容量Cs1,Cs2の接続点の電位が変化しないことである。図6〜図9に示したように、位相比較器11の出力の全状態において、演算増幅器10の出力が電流源1,2に寄生する浮遊容量Cs1,Cs2の接続点の電位を制御するので、常にチャージポンプ12出力と一致させることができる。
【0037】
図10に本実施例に用いた演算増幅器16の構成を示す。演算増幅器10は、電流源21と、正入力端子V(+)をゲート入力とする第1のMOSトランジスタ19と、第1のMOSトランジスタ19と等しい形状を持ち、第1のMOSトランジスタ19のソースと接続され、その接続点に電流源21が接続される第2のMOSトランジスタ20と、さらに、第1のMOSトランジスタ19のドレインにドレインとゲートが接続され、しかも、ソースが電源VDDに接続された第3のMOSトランジスタ17と、第3のMOSトランジスタ17と同一形状で、しかも、ゲートを共有し、ソースは電源VDDに、ドレインは第2のMOSトランジスタ20のドレインに接続される第4のMOSトランジスタ18とから構成される。
【0038】
図10の構成は良く知られた差動回路を基本としており、出力Voutと負入力端子Vin(−)とが接続されている利得1のバッファ回路を構成している。したがって、演算増幅器10の出力は正入力端子Vin(+)であるVlpfの電圧と常に一致するように制御される。
【0039】
また、負荷が接続されているときの演算増幅器の出力には、図7〜図9に示すように、常に電流源が接続される構成となるので、出力信号を十分駆動することができる。すなわち、1段増幅器からなる演算増幅器を用いて広い出力ダイナミックレンジのチャージポンプを得ることができる。
【0040】
ここで、1段増幅器構成の演算増幅器を用いて従来例の図5に示したチャージポンプを構成する場合、CMOSトランジスタの飽和電圧をVdsat、しきい値電圧をVth、電源電圧をVDDとすれば、演算増幅器の出力端には電源側の電流源か接地側の電流源のいずれか一方が接続されるから,可能な出力電圧範囲は、(Vdsat+Vth)から(VDD−Vdsat)までとなる。VDD=1.4V程度の低電源電圧のもとでは、例えばVdsat=0.3V、Vth=0.5Vとすると、0.8V〜1.1Vの範囲となる。すなわち、0.3V程度のダイナミックレンジしかとれない。
【0041】
これに対して、本実施例の1段増幅器構成の演算増幅器を用いたチャージポンプの場合には、演算増幅器の出力には常に電源側と接地側の電流源が接続されるので、電源側と接地側の電流源に用いるCMOSトランジスタの飽和電圧Vdsatの損失だけとなる。したがって、演算増幅器の出力端の可能な出力電圧範囲は、Vdsatから(VDD−Vdsat)まで、すなわち、0.3V〜1.1Vの範囲となる。0.8V程度の従来例よりも広いダイナミックレンジが得られる。
【0042】
また、演算増幅器が1段増幅器構成なので位相補償容量が必要なく、帯域制限されないので、1.4V、100μA程度の条件でも、本実施例のチャージポンプは10MHzを超える高速動作が可能である。なお、本実施例のチャージポンプは、動作条件を低電圧・低電流に限ったものではなく、チャージポンプで使用する演算増幅器の動作条件を、例えば5V,1mAとしても広いダイナミックレンジで動作することは言うまでもない。
【0043】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得ることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、演算増幅器の出力に負荷が接続されている場合は、必ず、電流源が接続されるようにスイッチが切替えられるため、図10に示すような1段構成の演算増幅器を用いても浮遊容量へのチャージのやりとりを抑圧できる制御が実現できる。これにより、ダイナミックレンジを広くするために2段構成の演算増幅器を用いた場合に、従来必要であった位相補償回路が不要となり、集積回路上の占有面積低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPLLで用いるチャージポンプの構成例を示す回路図である。
【図2】一般的なPLLの構成を示すブロック図である。
【図3】従来のチャージポンプの構成例を示す回路図である。
【図4】ループフィルタの構成例を示す回路図である。
【図5】従来の演算増幅器を用いたチャージポンプの構成例を示す回路図である。
【図6】図1に示した各スイッチの位相比較器出力に対する接続関係を示す回路図である。
【図7】図1に示した各スイッチの位相比較器出力に対する接続関係を示す回路図である。
【図8】図1に示した各スイッチの位相比較器出力に対する接続関係を示す回路図である。
【図9】図1に示した各スイッチの位相比較器出力に対する接続関係を示す回路図である。
【図10】1段構成の演算増幅器の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1〜4,21…電流源、10…演算増幅器、11…位相比較器、12…チャージポンプ、13…ループフィルタ、14…電圧制御発振回路(VCO)、15…分周器、16…演算増幅器、17〜20…MOSトランジスタ、S1〜S6…スイッチ。

Claims (4)

  1. 2つの入力信号の位相差を検出する位相比較器と、位相比較器出力に対応して電荷の注入または吸引を行うチャージポンプと、チャージポンプ出力を帯域制限するループフィルタと、ループフィルタ出力を制御信号として発振周波数を制御できる電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力を分周する分周器とを有し、分周器出力が位相比較器の一方の入力となるように構成した位相同期回路において、
    上記チャージポンプは、一端が電源に接続された第1の電流源と、該第1の電流源の他端に一端が接続される第1および第2のスイッチと、一端が接地電位に接続された第2の電流源と、該第2の電流源の他端に一端が接続される第3および第4のスイッチと、一端が電源に接続された第3の電流源と、該第3の電流源の他端に一端が接続される第5のスイッチと、一端が接地電位に接続された第4の電流源と、該第4の電流源の他端に一端が接続される第6のスイッチと、および、演算増幅器とから構成され、
    演算増幅器の正入力端子に第1および第3のスイッチの他端が接続され、演算増幅器の出力に第2、第4、第5、第6のスイッチの各々の他端が接続され、さらに、該演算増幅器の出力と負入力端子とが接続されていることを特徴とした位相同期回路。
  2. 前記演算増幅器は、2つの同一の形状を持つ第1の導電性を有する第1および第2のトランジスタと、2つの同一の形状を持つ第2の導電性を有する第3および第4のトランジスタと、前記第1および第2のトランジスタの一方の電極同士を互いに接続した接続点と接地電位との間に接続した電流源とからなり、
    前記第3のトランジスタと第4のトランジスタによりカレントミラー回路を構成すると共に、前記第3および第4のトランジスタの他方の電極を前記第1および第2のトランジスタの他方の電極にそれぞれ接続して成る請求項1記載の位相同期回路。
  3. 前記第1の電流源の電流値と第2の電流源の電流値と第3の電流源の電流値と第4の電流源の電流値を等しく設定して成る請求項1または請求項2に記載の位相同期回路。
  4. 前記第1のスイッチは位相比較器からの電荷注入信号によりオンするトランジスタであり、第2のスイッチは位相比較器からの電荷注入信号によりオフするトランジスタであり、第3のスイッチは位相比較器からの電荷吸引信号によりオンするトランジスタであり、第4のスイッチは位相比較器からの電荷吸引信号によりオフするトランジスタであり、第5のスイッチは位相比較器からの電荷吸引信号によりオフするトランジスタであり、第6のスイッチは位相比較器からの電荷注入信号によりオフするトランジスタである請求項1〜3のいずれか1項に記載の位相同期回路。
JP08840299A 1999-03-30 1999-03-30 位相同期回路 Expired - Fee Related JP3583646B2 (ja)

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