JP3582328B2 - 光データバスおよび信号処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号の伝播を担う光データバス、およびその光データバスを用いたデータの送受を含む信号処理を行なう信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超大規模集積回路(VLSI)の開発により、データ処理システムで使用する回路基板(ドーターボード)の回路機能が大幅に増大してきている。回路機能が増大するにつれて各回路基板に対する信号接続数が増大するため、各回路基板(ドーターボード)間をバス構造で接続するデータバスボード(マザーボード)には多数の接続コネクタと接続線を必要とする並列アーキテクチャが採用されてきている。接続線の多層化と微細化による並列化を進めることにより並列バスの動作速度の向上が図られてきたが、接続配線間容量や接続配線抵抗に起因する信号遅延により、システムの処理速度が並列バスの動作速度によって制限されることもある。また、並列バス接続配線の高密度化による電磁ノイズ(EMI:Electromagnetic Interference)の問題もシステムの処理速度向上に対する大きな制約となる。
【0003】
このような問題を解決し並列バスの動作速度の向上を図るために、光インターコネクションと呼ばれる、システム内光接続技術を用いることが検討されている。光インターコネクション技術の概要は、『内田禎二、第9回 回路実装学術講演大会 15C01,pp.201〜202』や『H.Tomimuro etal.,“Packaging Technology for Optical Interconnects”,IEEE Tokyo No.33 pp.81〜86,1994』に記載されているように、システムの構成内容により様々な形態の技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来提案された様々な形態の光インターコネクション技術のうち、特開平2−41042号公報には、高速、高感度の発光/受光デバイスを用いた光データ伝送方式をデータバスに適用した例が開示されており、そこには、各回路基板の表裏両面に発光/受光デバイスを配置し、システムフレームに組み込まれた隣接する回路基板上の発光/受光デバイス間を空間的に光で結合した、各回路基板相互間のループ伝送用の直列光データバスが提案されている。この方式では、ある1枚の回路基板から送り出された信号光が、隣接する回路基板で光/電気変換され、さらにその回路基板で今度は電気/光変換されて、次に隣接する回路基板に信号光を送り出すというように、各回路基板が順次直列に配列され各回路基板上で光/電気変換および電気/光変換を繰り返しながらシステムフレームに組み込まれたすべての回路基板間に伝達される。このため、信号伝達速度は各回路基板上に配置された受光/発光デバイスの光/電気変換速度および電気/光変換速度に依存すると同時にその制約を受ける。また、各回路基板相互間のデータ伝送には、各回路基板上に配置された受光/発光デバイスによる、自由空間を介在させた光結合を用いているため、隣接する回路基板表裏両面に配置されている発光/受光デバイスの光学的位置合わせが行なわれすべての回路基板が光学的に結合していることが必要となる。さらに、各回路基板が自由空間を介して結合されているため、隣接する光データ伝送路間の干渉(クロストーク)が発生しデータの伝送不良が予想される。また、システムフレーム内の環境、例えば埃などにより信号光が拡散することによりデータの伝送不良が発生することも予想される。さらに、各回路基板が直列に配置されているため、いずれかのボードが取り外された場合にはそこで接続が途切れてしまうので、それを補うための余分な回路基板が必要となる。すなわち、回路基板を自由に着脱することができず、回路基板の数が固定されてしまうという問題がある。
【0005】
これらのほかに、自由空間を利用した回路基板相互間のデータ伝送技術として、特開昭61−196210号公報には、平行な2面を有する、光源に対置されたプレートを具備し、プレート表面に配置された回折格子および反射素子により構成された光路を介して回路基板間を光学的に結合する方式が開示されている。この方式では、1点から発せられた光を固定された1点にしか伝送することができず、電気バスのように全ての回路ボード間を網羅的に接続することができないという問題がある。また、自由空間を利用しているので複雑な光学系が必要となり、位置合わせ等も難しいため、光学素子の位置ずれに起因する、隣接する光伝送路間の干渉(クロストーク)が発生し、データの伝送不良が予想される。さらに、回路基板間の接続情報はプレート表面に配置された回折格子および反射素子により決定されるため、回路基板を自由に抜き差しすることができず拡張性が低いというような様々な問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、埃などに対する耐性が高く、温度変化等の環境変化にも強く、システムの拡張性に応じて回路基板の自由な着脱が容易に可能な光データバス、およびその光データバスを採用した信号処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する手段として、入射した信号光を拡散して伝播するシート状の光データバスを採用することが考えられるが、このような光データバスを単純に作製すると、光データバス内部を拡散して伝播する信号光のかなりの部分が、出射ポイントに到達する前に光データバス外部に漏れてしまい、光の利用効率が低く、信号処理装置にこのような光バスを用いると、信号処理装置の処理速度の低下を招いたり、消費電力が増大するという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の光データバスは、上記目的を達成するとともに、さらに、光の利用効率の向上が図られた光データバスであって、本発明の光データバスは、
一方の端から信号光を入射し、その入射した信号光を、信号光を入射した側の端とは反対側の他方の端から出射する平板状の光伝送層と、信号光入射側の端に沿う、その端から入射した信号光を該光伝送層内に向けて拡散する光拡散部とを備えた光データバスであって、この光拡散部が、一方のから入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散するものであることを特徴とする。
ここで、本発明の光データバスにおいて、上記光拡散部は、上記一方の端面から入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散するように大きさやピッチが調整された凹凸からなるものであってもよく、あるいは、
上記一方の端面が、その一方の端面から入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散するように粗面化されたものであって、上記拡散部はその一方の端面からなるものであってもよい。
【0009】
また、本発明の信号処理装置は、
(1)基体
(2)信号光を出射する信号光出射端およびこの信号光出射端から出射される信号光に担持させる信号を生成する回路と、信号光を入射する信号光入射端およびこの信号光入射端から入射した信号光が担持する信号に基づく信号処理を行う回路とのうちの少なくとも一方が搭載された複数枚の回路基板
(3)一方の端に信号光が入射される信号光入射部を有するとともにその一方の端とは反対側の他方の端に信号光が出射される信号光出射部を有する平板状の光伝送層と、上記一方の端に沿う、その一方の端から入射した信号光を光伝送層内に向けて拡散する光拡散部であって、上記一方の端から入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散する光拡散部とを備えた光データバス
(4)上記回路基板を、その回路基板に搭載された信号光出射端ないし信号光入射端がそれぞれ上記信号光入射部ないし上記信号光出射部において光データバスと結合される状態に基体上に固定する複数の基板固定部
を備えたことを特徴とする。
ここで、本発明の信号処理装置においても、上記光拡散部は、上記一方の端面から入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散するように大きさやピッチが調整された凹凸からなるものであってもよく、あるいは、
上記一方の端面が、その一方の端面から入射した信号光を、その一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、厚さ方向よりも長手方向に大きな広がり角で拡散するように粗面化されたものであって、上記拡散部はその一方の端面からなるものであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態の光データバスを示す平面図、図2はその断面図である。
この光データバス10は平板状の光伝送層11を備えている。この光伝送層11は、一方の端に信号光が入射される信号光入射部12を有し、他方の端に信号光が出射される信号光出射部13を有している。この光伝送層11の信号光入射部12側の端面には、この信号光入射部12から入射した信号光を光伝送層11内に向けて拡散させる拡散フィルム14が接着されている。拡散フィルム14の信号光入射側の面14aには凹凸が形成されている。この拡散フィルム14は、その凹凸の大きさや凹凸間のピッチが調整されたものであり、それら凹凸の大きさやピッチに応じて、光伝送層11内に向けて拡散される信号光の、信号光入射部12側の端に沿う方向の広がり角と、この信号光の、光伝送層11の厚さ方向の広がり角が、それぞれ独立に定められている。
【0011】
ここでは、拡散フィルム14で拡散される信号光を効率よく信号光出射部13側の端面15の長手方向全長に渡って伝播させるため、光伝送層11の表裏面に沿って広がる面内においては、図1に示すように、拡散フィルム14で拡散される信号光が、端面15の全域に向かうように広い指向性に調整されており、これに対し、光伝送層11の厚さ方向に対しては、図2に示すように、拡散フィルム14で拡散される信号光が図1に示される光伝送層11の面内の広がり角よりも小さい広がり角で拡散するように調整されている。つまり、拡散フィルム14は、この拡散フィルム14で拡散される信号光の、拡散フィルム14に沿う方向の広がり角よりも、光伝送層11の厚さ方向の広がり角が小さい拡散特性を有している。
【0012】
ここで、光データバス10の信号光出射部13側の端面15に沿って複数の受光素子(この図では3つの受光素子21,22,23を示す)が配列されており、拡散フィルム14に信号光が入射すると、この信号光は拡散フィルム14で拡散されて光伝送層11内部を伝播し、この光データバス10の信号光出射部13側の端面15から出射し、各受光素子21,22,23で受光される。
【0013】
以下に、図1、図2に示す光データバス10の作用を、入射した信号光をほぼ完全拡散する拡散体を信号光入射端に備えた光データバス(比較例)の作用と比較しながら説明する。
図3は、入射した信号光をほぼ完全拡散する光バスを示す平面図、図4は、その断面図である。
【0014】
図3、図4に説明にあたっては、図1、図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して示し、図1、図2との相違点のみについて説明する。
光バス100を構成する光伝送層11の信号光入射部12側の端面には、この信号光入射部12から入射した信号光をほぼ完全拡散する拡散フィルム101が接着されている。
【0015】
光バス100は、拡散フィルム101を備えているため、信号光出射部12に向かう信号光102は拡散フィルム101でほぼ完全拡散し、信号光入射部12に入射した信号光は端面15の全長に渡って伝播する。従って、各受光素子で信号光が受光される。この点においては、図1、図2に示す光データバス10との差異はない。一方、拡散フィルム101はほぼ完全拡散特性を有するため、この拡散フィルム101で拡散される信号光の、光伝送層11の厚さ方向の広がり角も、拡散フィルム101に沿う方向の広がり角と等しい。従って、光伝送層11の材質の屈折率および光伝送層11の表裏面と接する媒質の屈折率との双方の屈折率によって決定される臨界角をθ とし、拡散フィルム101で拡散し光伝送層11の表裏面に向かう信号光と光伝送層11の表裏面とのなす角をθ とすると、光伝送層11の表裏面に向かう信号光のうち、θ
θ <90°−θ …(1)
を満たす信号光103は、光伝送層11の表裏面で反射し光伝送層11内部に向かって伝播するが、光伝送層11の表裏面に向かう信号光のうち、θ が(1)式を満たさず、θ >90°−θ となる信号光104は、光伝送層11表裏面を透過し、光伝送層11外部に漏れてしまう。例えば、光伝送層11がPMMAから作製され、光伝送層11表裏面に接触する媒質が空気の場合、光伝送層11の表裏面に向かう信号光に関する臨界角θ は約42度である。従って、図3、図4に示す光データバス100では、拡散フィルム101で拡散され光伝送層11の表裏面に向かう信号光のうち、光伝送層11表裏面とのなす角θ が臨界角θ =42度よりも大きい信号光は、光伝送層11の表裏面を通過し光伝送層11の外部に漏れてしまう。一方、図1、図2に示す光データバス10では、上述したように、拡散フィルム14は、この拡散フィルム14で拡散される信号光の、拡散フィルム14に沿う方向の広がり角よりも、この信号光の、光伝送層11の厚さ方向の広がり角が小さいという拡散特性を有している。
【0016】
以下に、この拡散フィルム14の拡散特性について説明する。
図5は、拡散フィルムの拡散特性の測定方法の説明図である。
図5に示す拡散フィルム14はx方向に延在している。この拡散フィルム14にy方向に進行する信号光22を入射し、この拡散フィルム14で拡散した信号光の強度を受光素子で測定した。ここでは、この拡散フィルム14からy方向に63.5mm離れた位置を通過するxz面23内において、受光素子を、xz面23内の、信号光22の直進光24がxz面23を通過する点aを通るx方向(拡散フィルム14の延在する方向)に移動させ、また、受光素子を、その点aを通るz方向に移動させ、この受光素子が受光した信号光の強度を測定した。
【0017】
図6は、図5に示す拡散フィルムで拡散された信号光の強度を示すグラフである。
図6はに示す記号〇は、xz面23内の点aを経由してx方向に移動する受光素子が受光した信号光のうち、直進光24とのなす角がθ の信号光の強度を示し、記号□は、点aを経由してz方向に移動する受光素子が受光した信号光のうち、直進光24とのなす角がθ の信号光の強度を示している。
【0018】
尚、このグラフでは、各角度θ ,θ における信号光の強度は、点aで受光される信号光の強度(つまり、直進光24の強度)を100としたときの相対値で示している。また、このグラフでは、図5において、直進光24よりも下側および右側に拡散する信号光については、角θ ,θ はマイナスで示し、直進光24よりも上側および左側に拡散する信号光については、角θ ,θ はプラスで示してある。
【0019】
このグラフから、θ の変化に対する信号光の強度変化と、θ の変化に対する信号光の強度変化とを比較すると、θ についての信号光の強度変化の方が変化が少なくθ の方向に広く拡散していることがわかる。特に、θ ,θ が±25度付近では、θ についての信号光の強度はほとんどゼロであるが、θ についての信号光の強度は約50となっている。このように、拡散フィルム14で拡散される信号光のz方向の広がり角は、x方向の広がり角よりも小さくなっている。つまり、図6に示すような拡散特性を有する拡散フィルム14を光伝送層11の端面に接着することにより、拡散フィルム14で拡散される信号光の、光伝送層11の厚さ方向への拡がりが抑制され、信号光の光伝送層11外部への漏れが抑制される。従って、図1、図2に示す光データバス10では、図3、図4に示す光データバス100と比較して、信号光入射部12に入射した信号光は効率よく信号光出射部13から出射される。
【0020】
尚、本実施形態の光バス10では、拡散フィルム14を、この拡散フィルム14で拡散される信号光の、拡散フィルム14に沿う方向の広がり角よりも、光伝送層11の厚さ方向の広がり角が小さい拡散特性を有するように作製したが、例えば、光バスの信号光出射部13側の端面15の長さが短く、光伝送層11が広がる面内の広がり角が小さくてよい場合は、拡散フィルム14を、上記とは逆の拡散特性を有するようにしてもよい。このように、光バスの寸法等に応じて、拡散特性が調整された拡散フィルム14を採用することにより、信号光入射部に入射した信号光を効率よく信号光出射部から出射させることができる。
【0021】
また、本実施形態の光バス10は、光伝送層11の端面に拡散フィルム14を接着しているが、拡散フィルム14を用いる代わりに、例えば光伝送層11の信号光入射部12側の端面を粗面化することにより、方向に応じた広がり角を得てもよい。
尚、本実施形態の光データバス10では、光伝送層11の材料としてPMMAが用いられているが、PMMAの代わりに、例えば、ポリカーボネート(PC)等の有機材料や、ガラスや石英等の無機材料を用いてもよい。
【0022】
図7は、本発明の信号処理装置の一実施形態を示す構成概略図である。
図7に示す信号処理装置60を構成する基体51の表面には光データバス50が固定されている。この光データバス50は、図1,図2に示す光データバス10と同じ構造の光伝送層11および拡散フィルム14をクラッド層52で挟んだものと、光吸収層53(図7の、斜線を施した部分)とを交互に積層して構成されている。また、信号処理装置60は、発光素子54、受光素子55、および電子回路56が搭載された回路基板57と、この回路基板を固定する基体固定部58とを備えている。この基体固定部58により、回路基板57は、この回路基板57に搭載された発光素子54が光データバス50の信号光入射部12において光データバス50と結合されるとともに、受光素子55が光データバス50の信号光出射部13において、光データバス50と結合される状態に基体51上に固定される。
【0023】
このように構成された信号処理装置60は、電子回路56で処理された電気信号が発光素子54で信号光に変換されると、この信号光は、信号光入射部12から入射され拡散フィルム14で光伝送層11に向けて拡散され、この光伝送層11内部を伝播して信号光出射部13から出射する。信号光出射部13から出射した信号光はその信号光を発光した発光素子54が搭載された回路基板とは別の回路基板に搭載された受光素子55で受光されて電気信号に変換され、この電気信号は、その回路基板の電子回路56に入力されて信号処理が行なわれる。
【0024】
この信号処理装置60は、上記の構成を持った光データバス50を備えているため、信号光入射部12に入射した信号光は効率よく信号光出射部13から出射される。従って、信号処理装置の処理速度の高速化や、低消費電力化が図られる。
また、この信号処理装置60は、信号光出射部13側の端面15と光学的に結合される回路基板の数を、所定の最大数以内では自由に増減することができ、拡張性にとんだシステムを構築することができる。
【0025】
さらに、この信号処理装置60は、回路基板57それぞれが基体固定部58に固定されると同時に、その回路基板57に搭載された発光素子54および受光素子55が光データバスと光学的に結合されるように構成され、微妙な位置合わせは不要である。
また、この信号処理装置60を構成する光データバス50は、クラッド層52および光吸収層53を備えているため、隣り合う光伝送層間の信号光のクロストークが抑制される。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
光データバスの実施例として、図1、図2に示す構成の光データバス10を用い、光データバスの比較例として、図3、図4に示す構成の光データバス100を用いた。この実施例および比較例の光データバスの光伝送層には、一辺の長さが63.5mm,厚さが1mmに成形されたポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いた。また、実施例の光データバスの拡散フィルム14には、表面に凹凸が形成されたアルリル樹脂層を用い、比較例の光データバスの拡散フィルム101には、シリカ系の顔料が混入されたアルリル樹脂層を用いた。以下に、実施例および比較例の光データバスそれぞれの信号光出射部に沿って受光素子を5mm間隔に配列し、各受光素子で受光された信号光の強度を測定した結果を示す。
【0027】
図8は、実施例および比較例の光データバスそれぞれの信号光出射部に沿って配列された受光素子で受光された信号光の強度分布を示すグラフである。
図8に示す記号〇は、実施例の光データバス10の信号光出射部13に沿って配列された各受光素子が受光した信号光の強度を示し、記号□は、比較例の光データバス100の信号光出射部13に沿って配列された各受光素子が受光した信号光の強度を示している。
【0028】
グラフの横軸は受光素子の位置を示している。ここでは、各受光素子のうち、信号光出射部側の端面の中央位置に対向して配置された受光素子(図1、図3に示す受光素子22に相当し、以下、この受光素子22を基準受光素子と呼ぶ)の位置を基準として、この基準受光素子と各受光素子との間の距離を各受光素子の位置(以下受光素子位置と呼ぶ)とする。基準受光素子の受光素子位置は0mmとなる。また、グラフの縦軸は、受光素子で受光された信号光の強度を示す。
【0029】
図8のグラフからもわかる通り、実施例の光データバスは、比較例の光データバスと比較して受光素子で受光された信号光の強度は大きくなっている。比較例の光データバスでは、信号光の強度は各受光素子位置にかかわらずほぼ3μWであるが、実施例の光データバスでは、信号光の強度は約13μW〜約30μWである。例えば、受光素子位置0mmに着目すると、比較例の光データバスでは信号光の強度は約3μWであるのに対し、実施例の光データバスでは約30μWであり、ほぼ10倍の信号光の強度が得られており、実施例の光データバスは、比較例の光データバスと比較して、入射した信号光が効率がよく出射されていることがわかる。
【0030】
図6のグラフに示した結果から、本発明の光データバスを用いることにより、処理速度の高速化や、低消費電力化が図られた信号処理装置が得られることがわかる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光データバスによれば、入射した信号光の利用効率の向上が図られる。
また、本発明の信号処理装置によれば、処理速度の高速化や、低消費電力化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の光データバスを示す平面図である。
【図2】図1に示す光データバスの断面図である。
【図3】入射した信号光をほぼ完全拡散する拡散体を信号光入射部に備えた光データバスを示す平面図である。
【図4】図3に示す光データバスの断面図である。
【図5】拡散フィルムの拡散特性の測定方法の説明図である。
【図6】図5に示す拡散フィルムで拡散された信号光の強度を示すグラフである。
【図7】本発明の信号処理装置の一実施形態を示す構成概略図である。
【図8】実施例および比較例の光データバスそれぞれの信号光出射部に沿って配列された受光素子で受光された信号光の強度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
10,100 光データバス
11,101 光拡散層
12 信号光入射部
13 信号光出射部
14a 面
15 端面
16,102,103,104 信号光
21,22,23,55 受光素子
51 基板
52 クラッド層
53 光吸収層
54 発光素子
56 電子回路
57 回路基板
58 基体固定部
60 信号処理装置

Claims (6)

  1. 一方の端から信号光を入射し該信号光を該一方の端とは反対側の他方の端から出射する平板状の光伝送層と、前記一方の端に沿う、該一方の端から入射した信号光を該光伝送層内に向けて拡散する光拡散部とを備えた光データバスであって、
    前記光拡散部が、前記一方の端から入射した信号光を、前記一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散するものであることを特徴とする光データバス。
  2. 前記光拡散部は、前記一方の端面から入射した信号光を、該一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散するように大きさやピッチが調整された凹凸からなるものであることを特徴とする請求項1記載の光データバス。
  3. 前記一方の端面が、該一方の端面から入射した信号光を、該一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散するように粗面化されたものであって、前記拡散部は該一方の端面からなるものであることを特徴とする請求項1記載の光データバス。
  4. 基体、
    信号光を出射する信号光出射端および該信号光出射端から出射される信号光に担持させる信号を生成する回路と、信号光を入射する信号光入射端および該信号光入射端から入射した信号光が担持する信号に基づく信号処理を行う回路とのうちの少なくとも一方が搭載された複数枚の回路基板、
    一方の端面に信号光が入射される信号光入射部を有するとともに前記一方の端面とは反対側の他方の端面に信号光が出射される信号光出射部を有する平板状の光伝送層と、前記一方の端面に沿う、該一方の端面から入射した信号光を該光伝送層内に向けて拡散する光拡散部であって、前記一方の端面から入射した信号光を、前記一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散する光拡散部とを備えた光データバス、および
    前記回路基板を、該回路基板に搭載された信号光出射端ないし信号光入射端がそれぞれ前記信号光入射部ないし信号光出射部において前記光データバスと結合される状態に前記基体上に固定する複数の基板固定部を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  5. 前記光拡散部は、前記一方の端面から入射した信号光を、該一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散するように大きさやピッチが調整された凹凸からなるものであることを特徴とする請求項4記載の信号処理装置。
  6. 前記一方の端面が、該一方の端面から入射した信号光を、該一方の端面の長手方向と厚さ方向との双方に拡散するとともに、該厚さ方向よりも該長手方向に大きな広がり角で拡散するように粗面化されたものであって、前記拡散部は該一方の端面からなるものであることを特徴とする請求項4記載の信号処理装置。
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