JP3580938B2 - 昇温ベイナイト処理法 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,鋼材をベイナイト組織にするための昇温ベイナイト処理法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,鋼材における,伸び性,絞り性,靱性等を向上させるために,鋼材にベイナイト組織を付与することが行われている。
そして,かかるベイナイト組織を得る方法としては,主として,従来より,ベイナイト焼入れをした後にベイナイト焼戻しを行う方法,或いはオーステンパー法のごとき恒温処理を行う方法などが採用されている。
【0003】
前者の「ベイナイト焼入れ後ベイナイト焼戻し法」は,鋼材をまずオーステナイト変態点以上の温度に加熱し,マルテンサイト変態点以下に急冷することにより,一旦ベイナイト焼入れする。その後,焼入れされた鋼材を再びベイナイト変態領域に加熱して,ベイナイト組織を発生させる。
【0004】
また,後者のオーステンパー法は,後述する図1に点曲線39で示すごとく,まず,鋼材をオーステナイト変態点以上の温度に加熱し,次いでマルテンサイト変態点よりも高い温度まで急冷する。次いで,その温度で,つまり恒温で,S曲線を通ってベイナイト変態領域に至るまで,例えば1〜5時間という長時間保持を行ない,ベイナイト組織を発生させる。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記方法においては,次の問題点がある。
即ち,上記前者の「ベイナイト焼入れ後ベイナイト焼戻し法」は,上記のごとく,ベイナイト焼入れとベイナイト焼戻しの2回の別個の加熱工程を必要とする。そのため,熱処理時間が長くなると共に熱エネルギーの損失が大きい。
また,「焼戻し忘れ」等の品質不良を防止するために,焼入れ完了品と,焼戻完了品とを区別して管理する必要があり,鋼材管理が複雑となる。
【0006】
一方,上記後者のオーステンパー法は,連続して熱処理を行うため,前者の方法に比較して,熱エネルギーの損失が少なく,また鋼材管理も楽になる。
しかし,オーステンパー法は,上記のごとく,ベイナイト組織発生のために長時間の恒温処理を行う必要がある。そのため,熱処理時間が長く,熱処理装置のサイクルタイムが長くなり,生産性が低い。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,熱処理時間が短く,熱処理装置のサイクルタイムを短縮することができ,かつ格別の鋼材管理も必要としない,鋼材の昇温ベイナイト処理法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,鋼材をオーステナイト変態点以上の温度に加熱し,
次いでマルテンサイト変態点よりも高く,かつ,ベイナイト変態領域を示すS曲線の鼻よりも低い温度である中間温度点まで一旦急冷し,
次いで,該中間温度点からベイナイト変態領域に向けて再び昇温してベイナイト組織となし,
次いで,オーステナイト変態点以上になる前に昇温を中止し,
その後冷却し,
かつ,上記オーステナイト変態点以上の温度への加熱及び上記中間温度点からベイナイト変態領域への昇温は,鋼材における調質所望部分に対して,部分的に高密度エネルギービームを照射することにより行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法にある。
【0009】
本発明において最も注目すべき点は,オーステナイト変態点以上に加熱した鋼材を上記中間温度点まで一旦急冷し,ベイナイト変態領域に向けて再び昇温することにより,ベイナイト組織を発生させ調質することにある。
【0010】
本発明において対象とする鋼材としては,S50C,S23C,S10C等の炭素鋼,SNCM,SCR,SCM等の合金鋼,SK,SKD,SKH,SKS等の工具鋼など,ベイナイト組織を発生させて調質を行うものである。
【0011】
上記中間温度点は,上記のごとくオーステナイト変態点以上に加熱した鋼材を急冷し,再びベイナイト変態領域に向けて昇温させる際に,上記急冷を中断する温度である。該中間温度点は,マルテンサイト変態点よりも高い温度である。上記中間温度点がマルテンサイト変態点よりも低いと,マルテンサイト変態が開始されてしまい,ベイナイト変態の妨げとなる。
【0012】
該中間温度点は,マルテンサイト変態点よりも高い温度とする。
また,上記ベイナイト変態領域は,後述する図1に示すごとく,いわゆるS曲線(TTT曲線)によって示される。
【0013】
また,上記昇温はオーステナイト変態点よりも低い温度とする。これよりも高いと,再びオーステナイト変態してしまうという問題がある。また,上記の昇温後の冷却は,例えば自己放冷,空冷,油冷の方法により行なう。
【0014】
また,上記ベイナイト組織は,請求項8に示すごとく,上ベイナイト,下ベイナイト,ソルバイトの各組織の1種以上よりなるものであり,本発明ではこれらを一括してベイナイト組織という。
【0015】
次に,本発明の作用につき説明する。
本発明の昇温ベイナイト処理法においては,オーステナイト変態点以上の温度から中間温度点まで急冷し,次いでベイナイト変態領域に向けて再び昇温している。そのため,上記S曲線のベイナイト変態領域を比較的直角に横切ることとなり,ベイナイト組織の形成が短時間に終了する。
【0016】
それ故,全体の熱処理時間が短くなり,熱処理装置のサイクルタイムを短縮することができる。
【0017】
次に上記ベイナイト変態領域への昇温は,ベイナイト変態開始領域からベイナイト変態終了領域まで行うこれにより,鋼材のベイナイト変態を完全に行うことができ,殆どがベイナイト組織の鋼材を得ることができる。
【0018】
次に上記オーステナイト変態点以上の温度への加熱,及び上記中間温度点からベイナイト変態領域への昇温は,鋼材における調質所望部分に対して,部分的に高密度エネルギービームを照射することにより行うこれにより,オーステナイト変態点以上への加熱,ベイナイト変態領域への昇温をレスポンス良く行うことができ,特に鋼材における部分的な調質所望部分に対して,効率良くベイナイト組織を付与することができる。
【0019】
そのため,この高密度エネルギービームの照射法は,一部分を部分的に調質処理したい鋼材に対して,特にその効果が大きい。上記高密度エネルギービームとしては,例えば電子ビーム,レーザビームがある。
【0020】
上記電子ビームは電子ビームガンに高電圧を印加することにより発生させる。また,レーザ光は,レーザ発振器に高電圧を印加することにより発生させる。
そして,上記高密度エネルギービームは,鋼材の調質所望部分に対して,オーステナイト変態点以上への加熱と,ベイナイト変態領域への昇温の各時点において,個別に,部分的に照射する。
【0021】
次に,請求項の発明のように,上記中間温度点からベイナイト変態領域への昇温は,段階的あるいは複数回に行うことが好ましい。上記の段階的昇温とは,高密度エネルギービームの照射におけるパワーのレベルを制御又はパルス制御し,中間温度点からベイナイト変態領域への昇温のヒートパターンを,例えば恒温→昇温,徐昇温→急昇温のように段階的又は,パルス的に変化させることをいう(図5参照)。また,材質に応じて最適なヒートパターンを設定し,確実にベイナイト組織を得ることができる。
【0022】
次に,請求項の発明のように,上記オーステナイト変態点以上の温度から上記中間温度点までの急冷は,段階的に行うことが好ましい。この場合にも,上記のように,高密度エネルギービームを制御して,急冷のヒートパターンを急冷後徐冷等のように変化させることができる(図6参照)。これにより,急冷時の温度変化曲線をS曲線の鼻(ノーズ)にかかることなく,かつマルテンサイト変態点以上の温度(中間温度点)に確実に制御することができる。また,急冷に続く昇温への移行をスムーズに行うことができる。
【0023】
次に,請求項の発明のように,上記高密度エネルギービームは,上記調質所望部分を上記オーステナイト変態点以上の温度に加熱する加熱用ビームと,上記ベイナイト変態領域に向けて昇温する昇温用ビームとを用いて,まず上記加熱用ビームにより調質所望部分を加熱し,次いで中間温度点まで急冷された調質所望部分に上記昇温用ビームを連続的に照射することにより行う方法がある。
【0024】
この場合には,上記加熱用ビームと上記昇温用ビームとを,鋼材の調質所望部分に順次連続的に照射するため,上記2つの熱処理(上記オーステナイト変態点以上への加熱,及びベイナイト変態領域への昇温)を連続的に行うことができる。そのため,上記の加熱→急冷→昇温を,一層レスポンス良く行うことができる。
【0025】
なお,上記の急冷は,上記加熱用ビームの照射と上記昇温用ビームの照射との間に若干の時間間隔を設けることによって達成できる。つまり,この時間間隔の間に,加熱用ビームにより調質所望部分に与えられた熱が鋼材内及び鋼材外へ急速に伝達され,鋼材は急冷される。
上記時間間隔は,鋼材の調質所望部分が上記中間温度点に達するまでに必要な時間である。
【0026】
次に,請求項の発明のように,上記高密度エネルギービームは,1個所のビーム発生源から発射されたビームを,複数個所に分配して照射することができる。この場合には,1本の高密度エネルギービームを偏向制御装置等により複数に分割する。これにより,1本の高密度エネルギービームを,鋼材における所望する複数部分に,同時に分配照射することができ,照射設備を小型化することができる。
【0027】
次に,請求項の発明のように,上記オーステナイト変態点以上の温度に加熱したとき,調質所望部分の表層部が溶融状態となるようにすることができる。この場合には,硬化深さを大きくしたい時,又は,低炭素鋼に深く焼入れしたい時に,溶融状態とした部分が極めて短期間にオーステナイト化するので,熱処理時間を,一層短縮することができる。また,表層部のみが温度上昇するので,急冷を自己放冷とすることができる。
【0028】
次に,請求項の発明のように,上記急冷は103℃/分以上の速度で行うことが好ましい。上記103℃/分未満では,フェライト+パーライト変態開始の問題がある。なお,その上限は107℃/分とすることが好ましい。
【0029】
に,上記中間温度点は,ベイナイト変態領域を示すS曲線の鼻よりも低い温度である。すなわち,中間温度点をS曲線の鼻よりも低く設定している(図1参照)。そのため,確実にベイナイト組織が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかる昇温ベイナイト処理法につき,図1,図2を用いて説明する。
即ち,本例の昇温ベイナイト処理法は,図1に示すごとく,被処理材としての鋼材2(図2)をオーステナイト変態点Ael以上の温度31に加熱し(直線310),次いでマルテンサイト変態点Msよりも高い中間温度点32まで一旦急冷する(直線320)。
【0031】
次いで,該中間温度点32からベイナイト変態領域37に向けて再び昇温(直線330)してベイナイト組織となす。次いで,オーステナイト変態点になる前の温度(33)にて昇温を中止し,その後は冷却する(直線340)。
【0032】
図1は,横軸に時間(対数目盛)を,縦軸に温度(℃)をとった,S曲線36(TTT曲線)を示した図であり,本発明にかかる上記昇温ベイナイト処理法3(実線)と従来のオーステンパー法39(点線)とを示している。
同図において,昇温ベイナイト処理法3とオーステンパー法39の時間差T(同図下部右方)が,本発明において短縮された熱処理時間である。
【0033】
本例においては,上記ベイナイト変態領域への昇温は,ベイナイト変態開始領域から,ベイナイト変態終了領域まで行っている(S曲線の間を斜上方に横断している直線330)。
【0034】
また,本例に示す上記熱処理時間は,上記図1,及び図2に示すごとく,鋼材2における調質所望部分20に対して,部分的に高密度エネルギービーム11,12を照射することにより行っている。つまり,図2A,Bに示すごとく,高密度エネルギービーム発生源1より高密度エネルギービーム10を発射し,これを偏向レンズにより加熱用ビーム11と昇温用ビーム12とに分配する。
【0035】
一方,鋼材2を,図2に示すごとく,同図の矢印方向へ移動させながら,上記調質所望部分20に対してまず上記加熱用ビーム11を照射して,その照射部分21をオーステナイト変態点以上の温度に加熱する。
次いで,上記昇温用ビーム12をその後方において照射してベイナイト変態領域に昇温して,その照射部分22をベイナイト組織とする。上記加熱用ビーム11が照射された後,昇温用ビーム12が照射される間に,鋼材の調質所望部分20は上記中間温度点まで急冷されている。
【0036】
上記のごとく,本例によれば,オーステナイト変態点以上の温度31から中間温度点32まで急冷し,次いでベイナイト変態領域37に向けて再び昇温している。そのため,上記S曲線のベイナイト変態領域までの昇温を短時間に達成することができる。そのため,ベイナイト組織の発生が短時間で終了する。
また,全体の熱処理時間が短くなり,熱処理装置のサイクルタイムを短縮できる。
【0037】
また,1回の熱処理操作で済むため,特別な鋼材管理を行う必要がない。
また,本例では,上記ベイナイト変態領域への昇温は,ベイナイト変態の開始領域から終了領域まで行っているので,鋼材2における調質所望部分20を殆どベイナイト組織とすることができる。
【0038】
また,本例では,上記加熱,昇温を,上記高密度エネルギービームの照射により行っているので,鋼材2の全体でなく,その一部分である調質所望部分20のみをベイナイト組織とすることができる。
つまり,鋼材2を部分的に調質することができ,その部分のみを,所望する伸び性,靱性を有する調質特性にすることができる。
【0039】
また,本例では,上記高密度エネルギービームは1つの発生源1から発射させ,これを途中で分配して,加熱用ビーム11と昇温用ビーム12とに分け,しかもこれを移動する鋼材2に対して連続的に照射している。そのため,熱処理装置を小型化できると共にベイナイト処理を短時間で行うことができる。
また,上記中間温度点32は,S曲線36の鼻361よりも低い温度に設定している。
【0040】
実施形態例2
本例は,図3,図4に示すごとく,上記実施形態例1に示した昇温ベイナイト処理法において,鋼材2を回転させながら,該鋼材2におけるリング状の調質所望部分20(図4)に対して,加熱用ビーム11,昇温用ビーム12を連続的に照射する熱処理装置及び方法を示すものである。
【0041】
本例における,被処理材としての鋼材2は,トルクコンバータ用部品のロックアップクラッチピストンである。このピストンは皿状をなしている(図3,図7参照)。そして,その一部分にリング状のベイナイト処理を施す(図4)。
上記熱処理装置は,図3に示すごとく,鋼材2を入れる加工室19と,該加工室19内に上記加熱用ビーム11,昇温用ビーム12を照射するビーム発生源1と,上記ビーム発生源1からの高密度エネルギービーム10を上記加熱用ビーム11,昇温用ビーム12に分配する偏向コイル111,112とを有する。
【0042】
また,加工室19内を減圧する真空排気装置16と,上記偏向コイル111,112における高密度エネルギービームの高速偏向制御装置110とを有する。上記偏向コイル111,112に流す電流の周波数及び波形を変えることにより,上記両ビームの出力を任意に分配できる。
これらの装置は,総合制御装置17によりコントロールされる。また,上記加工室19の下部には,上記調質所望部分2の載置台15を回転させるための回転モータ150を有する。
【0043】
そして,上記熱処理装置により,昇温ベイナイト処理法を行うに当たっては,まず上記回転モータ150を駆動させて,上記鋼材2を図4の矢印方向に回転させておく。また,真空排気装置16により,加工室19内を真空状態にする。
そして,図3,図4に示すごとく,鋼材2に対してまず加熱用ビーム11を照射し,これに続けて若干の時間差をもって昇温用ビーム12を照射する。これにより,図4に示すごとく,鋼材2に対して,リング状にベイナイト組織を形成することができる。
本例においても,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【0044】
実施形態例3
本例は,図5に示すごとく,中間温度点からベイナイト変態領域への昇温を段階的,または複数回に行う例を示している。
即ち,同図に示すヒートパターンHは,上記中間温度点まで急冷した後,短時間恒温に保持し,次いで,徐昇温を行ない,その後ベイナイト変態領域を通る急昇温を行う例を示している。また,同図のヒートパターンKは,複数回の昇温を示している。
これにより,比較的細かいベイナイト組織を短時間に得ることができる。
また,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【0045】
実施形態例4
本例は,図6に示すごとく,オーステナイト変態点以上の温度から中間温度点までの急冷を段階的に行う例を示している。
即ち,同図に示すヒートパターンCは,上記中間温度点まで,急冷及び徐冷をなし,その後ベイナイト変態領域を通る急昇温を行う例である。
これにより,比較的細かいベイナイト組織を短時間に得ることができる。
また,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【0046】
実施形態例5
本例は,実施形態例1及び2に示した昇温ベイナイト処理法及び装置を用いた具体例である。
即ち,本例における被処理品としての鋼材は,図7に示すごとく,トルクコンバータに用いるロックアップクラッチピストン41である。
【0047】
このロックアップクラッチピストン41は,トルクコンバータにおいて,伝達トルクの変動を吸収するためのダンパ装置に部分的にかしめ固定されるものである。なお,同図の符号43は取付用穴である。
そして,上記ダンパ装置は,図7に示すごとく,タービンライナと一体に回転させられるドリブンプレート51及びスプリング52,53等からなる。
【0048】
ここで,図7に示すごとくスプリング52はロックアップクラッチピストン41の円周方向における8箇所に配設された第1ステージ用のものであり,またスプリング53はロックアップクラッチピストン41の円周方向における4箇所に配設された第2ステージ用のものであって,このスプリング53はスプリング52内に一つ置きに配設される。なお,前記スプリング53はスプリング52より径が小さく,かつ短く設定され,スプリング52の捩れ角が設定値になって伝達トルクが屈曲点トルクに到達した後に撓み始める。
【0049】
従って,前記フロントカバーから摩擦材を介して伝達された回転は前記ダンパ装置を介してタービンハブに伝達されるが,この際,スプリング52,53が収縮して回転伝達時における伝達トルクの変動を吸収する。また,“エンジンの出力トルクの急激な変動”が図示しない変速装置に伝達されることによって起きる振動,騒音等を防止する役目も担っている。
【0050】
ところで,前記ロックアップクラッチピストン41の正駆動時(ロックアップクラッチ装置が係合状態に置かれてロックアップクラッチピストン41が図7における反時計回り方向に回転する時)及び逆駆動時(エンジンブレーキ時等でロックアップクラッチピストン41が図7における時計回り方向に回転する時)には前記スプリング52が圧縮されるので,このスプリング52がロックアップクラッチピストン41の平板部411と繰り返し摺動しがちとなる。そのため,ロックアップクラッチピストン41の平板部411にはスプリング52との摺動による摩耗が生じるという問題がある。
そして,ロックアップクラッチピストン41は上記スプリング52と接触するドーナツ状のスプリング受け40の部分(図7のハッチング部分)を有している。
【0051】
このロックアップクラッチピストンのスプリング受け40は,耐摩耗性,靱性が要求される。そのため,そのスプリング受け部分(厚み3mm)に,部分的にベイナイト組織(厚み0.1〜0.2mm)を形成する必要がある。
上記部品の材質は,S23Cである。
【0052】
また,昇温ベイナイト処理法を行うに当たっては,上記加熱,昇温には実施形態例1,2に示した高密度エネルギービームとしての電子ビームを用いた。
上記電子ビーム発生措置は,5KWの出力を有する。電子ビームは,10m/分の送り速度で照射される。
【0053】
そして,上記部品は,25rpmにて回転させ,その半径127mmの位置に実施形態例1に示すごとく,加熱用ビーム11として3.5KWの電子ビームを,また昇温用ビーム12として1.5KWの電子ビームを順次照射した(図2〜図4)。
また,両ビーム11と12との間隔は20mmであり,両ビーム11,12の偏向軌跡はX方向5mm,Y方向10mmである。そして,この両ビーム11と12の照射間隔の間に,鋼材2は自己冷却により急冷され,上記中間温度点となる。この場合,表面のビッカース硬さは450となった。この硬さは,従来法では焼入れ後250℃焼戻しの2回の処理で得られるものと同程度である。
【0054】
上記部品は,上記のスプリング受け部分がベイナイト組織を有し,一方,他の部分はフェライト・パーライト組織のままの状態であった。
【0055】
実施形態例6
本例は,電子ビームの照射部軌跡の1例を図8に示す。
本例では,電子ビームは2つの円偏向軌跡C,Cに従って照射される。この場合,各円偏向軌跡C,Cによってそれぞれ被熱処理領域25,26,即ち前記の加熱ビーム照射部分と昇温ビーム照射部分に相当する領域に電子ビームが照射され,その間中,被処理部材はその中心軸回りに回転させられる。従って,被熱処理領域25,26における電子ビームの軌跡は矢印H方向に移動する。
【0056】
なお,各円偏向軌跡C,Cは,x軸方向及びy軸方向において正弦波の偏向波形を発生させ,その偏向の組合せによって形成される。また,各円偏向軌跡C,Cを切り換え,被熱処理領域25,26において交互に電子ビームを照射するために,図9に示すような偏向波形wが発生させられ,該偏向波形wと前記y軸方向における偏向波形とが重ねられる。
【0057】
従って,電圧Vが正の値を採る時間tの間に被熱処理領域25に電子ビームが照射され,電圧Vが負の値を採る時間tの間に被熱処理領域26に電子ビームが照射される。
【0058】
また,前記偏向波形wの時間tを短く,時間tを長く設定することによって,被熱処理領域25,26への照射エネルギーを調整することができる。
【0059】
実施形態例7
本例は,図10に示すごとく,被熱処理領域27,28へ電子ビームを照射する場合の別例を示している。
この場合には,二つの面偏向軌跡C,Cによって電子ビームが照射される。つまり,各面偏向軌跡C,Cによってそれぞれ被熱処理領域27,28に電子ビームが照射され,その間中,被処理部材はその中心軸回りに回転させられる。従って,この場合も被熱処理領域27,28における電子ビームの軌跡は矢印H方向に移動する。
【0060】
なお,各面偏向軌跡C,Cはx軸方向及びy軸方向において三角波の偏向電圧を発生させることによって形成される。また,各面偏向軌跡C,Cを切り換え,被熱処理領域27,28において電子ビームを照射するために,図11に示すような偏向波形wと前記x軸方向及びy軸方向における三角波とが重ねられる。
勿論,円偏向と面偏向とを組み合わせたり,線,楕円等の軌跡をたどるように電子ビームを偏向させることもできる。その他は,実施形態例6と同様である。
【0061】
ところで,上記実施形態例ではトルクコンバータのロックアップクラッチピストンを処理する例を説明したが,その外,例えば多板摩擦係合装置におけるプレート摺動部,部材同士又はスナップリング等による結合部,オイルポンププレート,シールリング等,表層部を全部又は部分的に硬化させる必要がある鋼部材であれば,いずれのものであっても本発明を適用することができる。
【0062】
実施形態例8
本例は,図12,図13に示すごとく,ディテントスプリング6に対して,部分的に調質を行う例を示している。
上記ディテントスプリング6は,自動変速機のシフト装置に用いるもので,ローラ装着用の先端部61とディテントレバーを収納する凹部62と固定部63を有する。固定部63には取付穴64を有する。
そして,上記ディテントスプリング6においては,靱性が要求される調質所望部分60(一点鎖線部分)に,本発明にかかるベイナイト組織生成用の調質を行う。上記ディテントスプリング6の材質はSK5である。
調質は,実施形態例2と同様に,2種の電子ビームを上記調質所望部分に照射することにより行う。
その他は実施形態例2と同様である。
本例においても,実施形態例2と同様の効果を得ることができる。
なお,従来は,上記ディテントスプリングは,その全体を焼入れ焼戻しすることにより,所望する上記性質を得ていた。
【0063】
実施形態例9
本例は図14,図15に示すごとく,ダイヤフラムスプリング7に対して部分的に調質を行う例を示している。
上記ダイヤフラムスプリング7は,自動車のクラッチ盤に用いられるもので,円錐状のベース部71と,中央部において放射状の穴73によって区切られた放射状のバネ部75と,その先端部72とを有する。そして,上記バネ部75を含む調質所望部分70(一点鎖線部分)に本発明にかかるベイナイト組織生成用の調質を行う。
上記ダイヤフラムスプリング7の材質はS50Cである。
その他は実施形態例8と同様である。
なお,従来は,上記ダイヤフラムスプリング7は,その全体をオーステンパーとしていた。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば,熱処理時間が短く,熱処理装置のサイクルタイムを短縮することができ,かつ格別の鋼材管理も必要としない,鋼材の昇温ベイナイト処理法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,S曲線とヒートパターンの関係を示す実線図。
【図2】実施形態例1における,高密度エネルギービームの照射状態を示す,(A)側面図,(B)平面図。
【図3】実施形態例2における,熱処理装置の説明図。
【図4】実施形態例2における,高密度エネルギービームの照射状態を示す説明図。
【図5】実施形態例3における,S曲線とヒートパターンの関係を示す実線図。
【図6】実施形態例4における,S曲線とヒートパターンの関係を示す実線図。
【図7】実施形態例5における,ロックアップクラッチピストンの説明図。
【図8】実施形態例6における,電子ビームの照射部の軌跡の一例を示す説明図。
【図9】実施形態例6における,電子ビーム照射の偏向波形例を示す説明図。
【図10】実施形態例7における,電子ビームの照射部の軌跡の他の例を示す説明図。
【図11】実施形態例7における,電子ビームの照射の偏向波形例を示す説明図。
【図12】実施形態例8にかかるディテントスプリングの側面図。
【図13】実施形態例8にかかるディテントスプリングの平面図。
【図14】実施形態例9にかかるダイヤフラムスプリングの平面図。
【図15】実施形態例9にかかるダイヤフラムスプリングの側面図。
【符号の説明】
1...高密度エネルギービームの発生源,
11...加熱用ビーム,
12...昇温用ビーム,
2...鋼材,
20...調質所望部分,
31...オーステナイト変態点以上の温度,
32...中間温度点,
36...S曲線,
37...ベイナイト変態領域,

Claims (8)

  1. 鋼材をオーステナイト変態点以上の温度に加熱し,
    次いでマルテンサイト変態点よりも高く,かつ,ベイナイト変態領域を示すS曲線の鼻よりも低い温度である中間温度点まで一旦急冷し,
    次いで,該中間温度点からベイナイト変態領域に向けて再び昇温してベイナイト組織となし,
    次いで,オーステナイト変態点以上になる前に昇温を中止し,
    その後冷却し,
    かつ,上記オーステナイト変態点以上の温度への加熱及び上記中間温度点からベイナイト変態領域への昇温は,鋼材における調質所望部分に対して,部分的に高密度エネルギービームを照射することにより行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  2. 請求項において,上記中間温度点からベイナイト変態領域への昇温は,段階的にあるいは,複数回行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  3. 請求項1又は2において,上記オーステナイト変態点以上の温度から上記中間温度点までの急冷は,段階的に行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において,上記高密度エネルギービームは,上記調質所望部分を上記オーステナイト変態点以上の温度に加熱する加熱用ビームと,上記ベイナイト変態領域に向けて昇温する昇温用ビームとを用いて,
    まず上記加熱用ビームにより調質所望部分を加熱し,次いで中間温度点まで急冷された調質所望部分に,上記昇温用ビームを連続的に照射することにより行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において,上記高密度エネルギービームは,1個所のビーム発生源から発射されたビームを,複数個所に分配して照射することを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において,上記オーステナイト変態点以上の温度に加熱したとき,調質所望部分の表層部が溶融状態となることを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において,上記急冷は103℃/分以上の速度で行うことを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において,上記ベイナイト組織は,上ベイナイト,下ベイナイト,ソルバイトのいずれか1種以上であることを特徴とする昇温ベイナイト処理法。
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