JP3580571B2 - 偏光変換素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、入射光の偏光方向を90°変換する機能を有する偏光変換素子に関し、更に詳しく言えば、入射光の偏光方向を90°変換した上でUターンさせる機能を有する偏光変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学分野において使用される機能素子の1つに偏光変換素子がある。これは、入射光の偏光方向を90°変換させる機能を有する素子であり、このような機能素子として、複屈折性の材料を用いた位相差板(2分の1波長板)が知られている。この位相差板の一方の面を反射面とすれば、入射光の偏光方向を90°変換した上でUターンさせる形で反射光を出力する機能を備えた偏光変換素子を得ることが出来る。
【0003】
しかし、このような位相差板を用いて偏光変換を行なう場合には、入射光(直線偏光成分を考える。)の偏光方向が位相差板の主断面となす角度が45°をなしていなければならないという制約を受ける。また、位相差板には厚さ方向の光路長で決まる最適波長があり、これと異なる波長の光あるいは波長に拡がりがある光に対して良好な性能を発揮させることが原理的に困難であるという問題がある。
また、素子を構成する材料の種類が限られており、一般の光学材料(光学ガラス、透明プラスチック等)が使用し難いという制約があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の基本的な目的は、上記従来技術の有していた問題点を解決することにある。
即ち、本願発明は、従来の位相差板のように、入射光の偏光方向に特別の制約がなく、また、波長依存性や材料選択の狭さの問題からも解放された、新規な原理に基づいた偏光変換素子を提供することを企図してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、先ず、上記目的を達成する為の構成として、「両端面が二等辺直角三角形形状をなす三角柱形状の3個の体積領域要素を前記各要素に対応した三角柱の軸方向が互いに直交する3方向を向くように順次連結させた一体形状を有する多数の体積領域または該体積領域を並列的に複数個連結させた一体形状を有する多数の複合プリズム領域を、表裏の双方側に斜面を繰り返し形成した光学材料からなる基板領域の前記表裏の一方側の繰り返し斜面上に分布配列させた形状を有し、各配列された前記複合プリズム領域が前記基板領域と光学的且つ機械的に結合している偏光変換素子」(請求項1)、を提案したものである。
【0006】
また、本願発明は、偏光変換素子の他の構成として、「両端面が二等辺直角三角形形状をなす三角柱形状の3個の体積領域要素を前記各要素に対応した三角柱の軸方向が互いに直交する3方向を向くように順次連結させた一体形状を有する多数の体積領域または該体積領域を並列的に複数個連結させた一体形状を有する多数の複合プリズム領域を、表裏の一方側に斜面を繰り返し形成し他方側を平坦面とした光学材料からなる基板領域の前記繰り返し斜面上に分布配列させた形状を有し、各配列された前記複合プリズム領域が前記基板領域と光学的且つ機械的に結合している偏光変換素子」(請求項2)、を提案したものである。
【0007】
【作用】
本願発明は、光学材料からなる三角柱状の直角プリズムを各三角柱の軸方向が互いに直交する3方向を向くように順次連結させて一体形状の複合プリズム領域を構成し、その内部に3回の全反射を含む屈曲光路を形成することにより、入射光線の偏光方向を90°変換させた出射光が取り出せると言う原理を利用して、各種形態の偏光変換素子を提供するものである。
【0008】
図1は、本願発明に従った偏光変換素子を構成するための基本要素を表わした斜視図であり、この図を用いて本願発明における偏光変換の原理について説明する。
同図において、符号Pは偏光変換素子の基本要素全体を表わしており、ここでは単一の偏光変換ユニットP1 で構成されている。この偏光変換ユニットP1 は、本願発明の偏光変換素子を構成する際の基本構成要素となっているものであり、後述する実施例に共通して含まれる単位要素である。
【0009】
この偏光変換ユニットP1 は、図示されているように、3個の三角柱形状の二等辺直角三角プリズムABCDEF,DCGEFJ,DGHIFJを各三角柱の軸方向が順次互いに直交した3つの方向を向くように連結させた一体形状の光学材料からなる体積領域を有している。このような複合プリズムを構成する光学材料としては、透光性を有するプラスチック材料(アクリル樹脂等)や光学ガラスなどの光学材料が使用可能であるが、材料の成形加工の容易性を考慮すると、前者を採用することが好ましい。
【0010】
材料の屈折率としては、1.4142(空気に対する全反射条件を与える内面入射角が45°)〜2.0程度の範囲を考えるのが実際的であり、通常の光学材料の多くがこの条件を満たしている。
【0011】
このような複合プリズムで構成される偏光変換ユニットP1 の作用は次の通りである。今、正方形の表面領域ABCD(面1a)に対して垂直に、小矢印で表示したように辺ABと平行な方向の電場ベクトル振動面を有する直線偏光Lが入射した場合を考えると、光線Lの伝播経路は、面1aへの入射点R0 →面1d上の全反射点R1 →面1e上の全反射点R2 →面1f上の全反射点R3 →面1bからの出射点R’0の順となり、入射光線Lと出射光線L’は平行な関係(伝播方向は逆)となっている。
【0012】
そして、偏光方向は全反射点R1 では保存されるが、R2 では辺HIに平行な方向に90°変換され、R3 ではその変換された状態が保存されて、光線L’として出射される。即ち、出射光線L’は入射光線Lの偏光方向を90°回転したものとなっている。
【0013】
同様に、入射光線Lの偏光方向を辺ABと垂直とした場合には、出射光線L’の偏光方向は辺HIに垂直方向、即ち、辺ABと平行な方向に変換される。このことから、重ね合わせの原理により、偏光変換ユニットP1 は偏光方向の条件如何に関わらず、偏光方向を90°変換する作用を有していることが判る。
【0014】
このような偏光変換作用が発揮される入射範囲は、ABCDで囲まれた面1aである。また、光の伝播方向を逆にとれば、IDGHで囲まれた面1bが1aと等価な入射面を与えることは明らかである。以後、この2つの面1a,1bあるいはこれに相当する面を「有効面」と呼ぶことにする。
【0015】
これに対して、点CDGで囲まれた三角形状の面1cに光を垂直に入射させた場合には、光の殆どが三角柱CDGEFJの軸方向に平行に透過するだけであり、偏光変換作用には寄与しない。以後、この面1cあるいはこれに相当する面を「無効面」と呼ぶことにする。なお、この透過面に反射膜を形成すれば当然反射性の無効面となる。偏光変換ユニットP1 の入射面ABCGHID全体に占める有効面の割合は80%、無効面の割合は20%となる。仮に、入射面ABCGHIDと合同な断面を有する直線偏光平行光束を偏光変換ユニットP1 に垂直に入射させると、その80%について偏光方向が変換されることになる。
【0016】
入射光束の断面積が大きい場合でも、有効面の面積を大きくすることでほぼ100%の変換効率を実現出来ると考えられるが、そうすると偏光変換素子の厚み(辺CE,GJの長さ)も大きくなってしまう。
【0017】
そこで、本願発明は、複数個の偏光変換ユニットP1 を多数並列配置させて厚さサイズが相対的に小さな偏光変換要素とし、偏光変換ユニットP1 の有効面を集合積算的に利用することによって、大断面積の入射光束についても、高い効率で偏光変換作用が発揮されるようにするという手法を採用している
【0018】
複数個の偏光変換ユニットP1 を多数並列配置すると、形状上の制約から、有効面、無効面いずれにも占有されない部分が生じる。この部分を便宜上「空白部」と呼ぶことにする。もし、空白部の前面(光入射側から見て入口側)あるいは底面(光入射側から見て出口側)に反射膜を配すれば、反射性の空白部となる。
【0019】
多数の偏光変換ユニットP1 を並列配置させる場合、これを別個に多数配列する態様と、幾つか(例えば、4個以上)の偏光変換ユニットP1 を一体化してブロック(以下、「連結ブロック」と言う。)を構成し、それを多数並列配置することも考えられる。
【0020】
ここで、これら偏光変換ユニットP1 あるいは連結ブロックを多数並列配列させる場合に、各偏光変換ユニットP1 の有効面が複数の互いに平行な平面上に分布配置させることで、偏光変換素子の延在方向に対して傾斜した方向を向いた多数の有効面を持つ偏光変換素子を構成することが出来る。このような配置をとっても、偏光変換素子の偏光変換作用が各偏光変換ユニットP 1 の偏光変換作用に基礎を置いていることに変わりはない。
【0022】
なお、実際に偏光変換素子を構成する場合には、機械的強度や製造プロセス(プラスチック材料の射出成形による製造法が代表的である。)の観点から、単数または複数の偏光変換ユニットP1 あるいは連結ブロックを、光学材料で構成された基板領域と光学的且つ機械的に結合(射出成形による境界なしの一体化、透明接着剤による接着等)することが好ましい。基板領域は、全体としては平板乃至シート状の形状をとることが通常であるが、基板領域と偏光変換ユニット相当部分との(幾何学的な)境界面は、必ずしも一平面に乗っていなくとも良く、また、基板領域の全体的な延在方向で規定される偏光変換素子の延在平面に対して傾斜した関係を持たせ、偏光変換素子の延在平面に対して傾斜した角度で入射した光に対して偏光変換作用を及ぼす配置とすることも出来る。
【0023】
以下、説明の都合上、先ず図2〜図6を使って実施形態の原形となる幾つかの参考例について述べ、次いで図7を参照図に加えて実施例について説明する。
【0024】
【実施例】
図2は、図1に示した複合プリズムからなる偏光変換ユニットに基盤領域を連結させて偏光変換素子とした参考例を断面図で示したものである。偏光変換素子Pは、基板領域Q1の裏面側(光入出射側、以下同じ。)に単一の偏光変換ユニットP1 を連結した構造を有している。偏光変換ユニットP1 の構造及び作用は、図1に示したものと同一であるが、図1における面1a〜1cに相当する部分が基板領域Q1 との境界面となっている。この境界面で両者は光学的及び機械的に結合されている。
【0025】
両者を光学的及び機械的に結合する代表的な方法は、偏光変換素子P全体を一体のものとして構成することである。この場合、両者の境界は幾何学的な意味でしか存在しなくなる。
【0026】
このような偏光変換素子Pの作用は次の通りである。偏光変換ユニットP1 の面1aに対応した基板表面に対して垂直に直線偏光Lが入射した場合の伝播経路は、基板入射点T0 →面1aへの入射相当点R0 →面1d上の全反射点R1 →面1e上の全反射点R2 →面1f上の全反射点R3 →面1bからの出射相当点R’0→基板出射点T’0の順となり、入射光線Lと出射光線L’の伝播方向は平行逆向きとなる。基板領域Q1 は光線の偏向状態に作用を及ぼさないから、上述した偏光変換ユニットP1 の作用によって、光線L、L’の偏向方向は直交したものとなる。
【0027】
次に、図3は図1に示した偏光変換ユニットを複数個(ここでは、4個)を連結したものを単位として、多数の単位を基板と結合して偏光変換素子とした参考例を示したもので、(1)は偏光変換素子全体の概略断面構造を表し、(2)は基板の裏面に形成された偏光変換ユニットを基板表側から見た透視斜視図で表したものである。
【0028】
図3(1)に示されているように、偏光変換素子P全体は、基板領域Q1 と偏光変換ユニット並列形成領域P’1で構成されている。偏光変換ユニット並列形成領域P’1は、図3(2)に示された偏光変換ユニットの連結体P4 を基板領域Q1 の裏面側に並列分布させたもので構成されている。この連結体P4 は、4個の偏光変換ユニットを放射状に連結し、中央部を正方形の穴部Aとしたものである。図には、偏光変換ユニット1個分について、図1に準じた符号が併記されている。4個の偏光変換ユニットを連結する代表的な方法は、ブロックP4 を同一光学材料で構成された一体のものとすることである。
【0029】
更に、各偏光変換ユニットの面1a〜1c相当面と基板領域Q1 の光学的並びに機械的な結合についても同様の一体化を図ることが好ましい。1つの透明プラスチック材料(アクリル樹脂等)の射出成形により偏光変換素子Pを製造する手法を採用すれば、このような一体化は容易に実現出来る。
【0030】
各偏光変換ユニットの光入出射面(1a〜1c相当面)は、同一平面上にあるから、図3(1)に併記したように偏光変換素子Pに延在方向に垂直に直線偏光光束Lが入射すると、基板→偏光変換ユニット→基板のUターン経路を経て、偏光方向が90゜変換された光束L’となって出射される。なお、この参考例の場合、穴部Aの底部は基板領域Q1 の裏面で与えられることになるが、この部分に反射膜を形成すれば、偏光変換素子Pを透過してしまう光量を減らし、これを偏光変換素子Pの表側へ戻すことが出来る。また、用途によっては、穴部Aの低部に黒色膜として、光トラップ部とすることも考えられる。無効面1cの裏面部についても、同様の選択が可能である。このような穴部あるいは偏光変換素子裏面部の構成の変形態様は、後述する実施例についても同様に考えられるものである(後述する実施例において、この点に関する繰り返し説明は省略)。
【0031】
図4は、図3に示した構成において、偏光変換ユニット並列形成領域P'1を4個の偏光変換ユニットからなるブロックP4 自体を単位要素として個別に多数並列配置せずに、このようなブロックP4 を多数連結したものを偏光変換ユニット並列形成領域の構成単位とした参考例を表わしたものである。図4(1)は偏光変換素子全体の概略断面構造を表し、(2)は、基板の裏面に形成された偏光変換ユニット並列形成領域P'1の一部を基板裏面側から見た外観(起伏パターン)を斜視図で表している。
【0032】
図4(2)には、ブロックP4 の連結態様が描かれており、1個分のブロックP4 について、穴部A、平坦部B、傾斜部Cが指示されている。平坦部Bは前述した無効面1cの裏面に相当した位置にあり、傾斜部Cは有効面1aの裏面に相当した位置にある。
【0033】
図5(1)は、この参考例について、図4(2)に示した偏光変換ユニット並列形成領域の起伏のパターンを記号化して示したものである。記号A、B、Cが各々穴部、平坦部、傾斜部を表すことは図4(2)と同様であるが、傾斜部Cには、矢印を用いて傾斜の向きが示されている。矢印の向きは、図5(2)に示したように、偏光変換素子Pの裏面側に突出した稜線部分から基板領域Q1 に向かうものとされている。また、併記された数値は、偏光変換素子を透明プラスチック材料の射出成形で製造する際の寸法(単位はmm)の一例である。
【0034】
図6は、図4〜図5に示した参考例の変形型について偏光変換素子裏面の起伏パターンを表したもので、その表記法は図5と同じである。この参考例が、図4〜図5に示した参考例と異なるのは、偏光変換ユニット4個からなるブロックの連結配置パターンのみである。この連結パターンは、図5(1)の連結パターンの各ブロック単位列をブロック半ピッチ分ずらせた(ディスロケイトさせた)ものに相当している。これら両参考例についても、偏光変換素子全体を同一光学材料(特に、透明プラスチック材料)で一体化した構造とすることが最も有利と考えられる。射出成形技術を適用すれば、起伏パターンの形状・寸法は使用する金型の形状で自由に選択することが出来る。
【0035】
また、いずれの起伏パターンとした場合にも、各偏光変換ユニットの光入出射面(1a〜1c相当面)は、同一平面上にあるから、図4(1)に併記したように偏光変換素子Pに延在方向に垂直に直線偏光光束Lが入射すると、基板→偏光変換ユニット→基板のUターン経路を経て、偏光方向が90゜変換された光束L’となって出射される。
【0036】
以上の諸参考例は本発明の原形となるものであり、本発明はこれら参考例をベースに更に改良を加え、光の入出射方向を偏光変換素子の延在方向に対して傾斜した方向にとることが出来る偏光変換素子を提供するものである。図7はそのように構成された2つの実施例を表わしている。これらの実施例では、光の入出射方向を偏光変換素子の延在方向に対して傾斜した方向にとる為に、基板領域の両面あるいは裏面側(偏光変換ユニットとの光学的・機械的な結合をとる側)の形状が、繰り返し傾斜面を有するものとされる。
【0037】
図7(1)は、基板領域の両面を繰り返し傾斜面としたもので、基板領域の表側に光入出射面として機能する傾斜面Qa と実質的に光入出射面として機能しない傾斜面Qb が交互に形成されており、裏面側の偏光変換ユニット並列形成領域との境界面はこの表側の同等の形状とされている。この傾斜した境界面上には、図7(3)に例示したような起伏形状パターンが形成されている。この図7(3)の描図は、図4〜図6の場合と同じく、偏光変換素子Pの裏側から偏光変換ユニット並列形成領域を見た起伏形状パターンを表わしている。起伏パターンの型としては、図4、図5に示されたものが例示されているが、これを図6に示した型のものに代えることも出来る。また、図3(2)に示した4個連結ブロック型のものを多数並列配置しても良い。
【0038】
これらいずれの場合にあっても、偏光変換ユニット並列形成領域と基板領域の境界面(偏光変換素子Pの延在方向に対して傾斜)は、両者の間の光学的・機械的な結合を確保するものであれば良いが、前述した各参考例の場合と同じく、偏光変換素子全体を射出成形技術によって一体的に構成することが、光学的・機械的な結合を自動的に確保する最も実際的な方法である。
【0039】
繰り返し傾斜面の傾斜角度は、その偏光変換素子Pが対象とする光(光線乃至光束)の入出射方向によって設計的に定められる。即ち、図7(1)に示した実施例では、傾斜面Qa が入射光Lの伝播方向に対して垂直となり、傾斜面Qb が入射光Lの伝播方向に対して平行となる関係が最適である。この条件により、入射光Lを効率的に偏光変換ユニット形成領域における各有効面に垂直に入射させることが可能になる。偏光変換ユニット並列形成領域における各有効面、即ち、図1における面1a,1bに相当する面に垂直に入射した光は、既述した偏光変換作用を受けて光線L’として偏光変換素子Pから出射される。
【0040】
一方、図7(2)は基板領域を裏面側のみに形成した実施例を表わしている。この場合には、入射光L及び出射光L’が基板領域表側面Qc で空気との屈折率差に応じた屈折作用を受ける。従って、裏面側(偏光変換ユニット並列形成領域との境界面)を図7(1)と同じ傾斜角とした条件で考えると、偏光変換素子Pの延在方向に対して大きな入射角を以て入射する光Lに対して偏光変換作用が有効に働くことが判る。
【0041】
なお、偏光変換ユニット並列形成領域の起伏パターンとしては、図7(1)の場合と同じく特に制限は無く、図4、図5に示した型、図6に示した型あるいは図3(2)に示した4個連結ブロック型のものが採用可能である。
【0042】
また、偏光変換ユニット並列形成領域と基板領域の境界面における光学的・機械的な結合を確保する為には、前述した各参考例で既述の如く、偏光変換素子全体を射出成形技術によって一体的に構成することが最も実際的な方法である。
【0043】
以上、本願発明に従った実施例の原形となるいくつかの参考例をベースに、2つの実施例について説明したが、本願発明の偏光変換素子はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、基板領域を偏光変換ユニット並列形成領域に光学的・機械的に結合する方法としては、上述した射出成形技術による他に、透明な接着剤を用いた接着、両者を密着配置した上で枠部材等で固定する等の手段が考えられる。
【0045】
【発明の効果】
本願発明に係る偏光変換素子は、従来の位相差板のように、入射光の偏光方向に特別の制約や波長依存性が無く、また、素子を構成する材料の選択の自由度が広く、経済性にも優れている。また、偏光変換ユニットあるいはその連結体を複数並列配置する形態を採用すれば、大断面積の光束に対して偏光変換作用を発揮する薄型の偏光変換素子とすることが出来る。そして、これらの利点に加えて更に、偏光変換ユニットあるいはその連結体の並列配置平面を基板領域部分の延在方向に対して傾斜させることで、偏光変換素子の延在方向に対して斜め方向から入射した光に対して偏光変換機能を果たす偏光変換素子の提供が可能になる。
【0046】
更に、偏光変換ユニットあるいはその連結体を複数並列配置する形態を採用すれば、大断面積の光束に対して偏光変換作用を発揮する薄型の偏光変換素子素子とすることが出来る。また、偏光変換ユニットあるいはその連結体の並列配置平面を基板領域部分の延在方向と傾斜させる形態とすれば、偏光変換素子の延在方向に対して斜め方向から入射した光に対して偏光変換機能を果たす偏光変換素子とすることも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例の原形となる偏光変換素子の基本形を表わした斜視図である。
【図2】図1に示した基本形の構成に基盤領域を連結させて偏光変換素子とした参考例を断面図で示したものである。
【図3】図1に示した偏光変換ユニットを複数個(ここでは、4個)を連結したものを単位として、多数の単位を基板と結合して偏光変換素子とした参考例を示したもので、(1)は偏光変換素子全体の概略断面構造を表し、(2)は基板の裏面に形成された偏光変換ユニットを基板表側から見た透視斜視図で表したものである。
【図4】図3に示した構成において、偏光変換ユニット並列形成領域P'1を4個の偏光変換ユニットからなるブロックP4 を多数連結したものを偏光変換ユニット並列形成領域の構成単位とした参考例を表わしたものである。(1)は偏光変換素子全体の概略断面構造を表し、(2)は基板の裏面に形成された偏光変換ユニット並列形成領域P'1の一部を基板裏面側から見た斜視図で表している。
【図5】(1)は、図4(2)に示した偏光変換ユニット並列形成領域の起伏のパターンを記号化して示したものである。また、(2)は同図中に使用されている矢印等の記号説明を行なう為の図である。
【図6】図4〜図5に示した参考例の変形型について偏光変換素子裏面の起伏パターンを図5と同じ表記法で描いたものである。
【図7】光の入出射方向を偏光変換素子の延在方向に対して傾斜した方向にとることが出来るようにした本発明の2つの実施例を表わしたものである。
(1)は、基板領域の両面を繰り返し傾斜面としたもので、(2)は裏面側のみを繰り返し傾斜面としたものである。また、(3)はそこに形成される偏光変換ユニット並列形成領域の起伏形状パターンを例示したものである。
【符号の説明】
1a,1b 有効面
1c 無効面
L 入射光線乃至光束
L’出射光線乃至光束
P 偏光変換素子
P1 偏光変換ユニット
P'1 偏光変換ユニット並列形成領域
P4 偏光変換ユニット4個からなる連結体(ブロック乃至ブロック領域)
Q1 基板領域
Qa ,Qb 基板領域表側斜面
Qc 基板領域表側平坦面
R1 〜R3 全反射点

Claims (2)

  1. 両端面が二等辺直角三角形形状をなす三角柱形状の3個の体積領域要素を前記各要素に対応した三角柱の軸方向が互いに直交する3方向を向くように順次連結させた一体形状を有する多数の体積領域または該体積領域を並列的に複数個連結させた一体形状を有する多数の複合プリズム領域を、表裏の双方側に斜面を繰り返し形成した光学材料からなる基板領域の前記表裏の一方側の繰り返し斜面上に分布配列させた形状を有し、各配列された前記複合プリズム領域が前記基板領域と光学的且つ機械的に結合していることを特徴とする偏光変換素子。
  2. 両端面が二等辺直角三角形形状をなす三角柱形状の3個の体積領域要素を前記各要素に対応した三角柱の軸方向が互いに直交する3方向を向くように順次連結させた一体形状を有する多数の体積領域または該体積領域を並列的に複数個連結させた一体形状を有する多数の複合プリズム領域を、表裏の一方側に斜面を繰り返し形成し他方側を平坦面とした光学材料からなる基板領域の前記繰り返し斜面上に分布配列させた形状を有し、各配列された前記複合プリズム領域が前記基板領域と光学的且つ機械的に結合していることを特徴とする偏光変換素子。
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