JP3580392B2 - 移動マーク式の測定方法および装置 - Google Patents

移動マーク式の測定方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図面または基準ワークに基づいて事前に記憶された複数の測定点や検出ツールなどのデータと対比して、被測定ワークに関して各対応データをとって被測定ワークの測定を行なう測定方法及び測定装置に関し、たとえば、プラスチック成型品、金型、リードフレームのようなワークの寸法、特に微小な寸法を測定する移動マーク式の寸法測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の寸法測定装置としては、測定顕微鏡や万能工具顕微鏡が知られている。
【0003】
手動操作によりワークの移動を行う従来の測定顕微鏡や万能工具顕微鏡は、測定する座標の方向が基本的にはx,y方向の2次元になっている。もっとも、簡易的にz方向も測定可能な場合もあるが、それはピントが合った状態になるまでの移動量を見るもので、z方向の厳密な測定とは言いがたい。
【0004】
ワークの典型例としては、電子部品のリードフレーム、プラスチック成型品、これらを成型するための金型等がある。
【0005】
従来の手動測定顕微鏡は、基準ワーク(所望の形状、寸法などを有する基準となるワーク)と被測定ワーク(以下、基準ワークを基準にして基準ワークと同一の寸法を有するように製造されたワークを被測定ワークと言う)の拡大された画像を表示部(以下モニタ画面と言うこともある)に表示し、ノブの回転により手動で行うX,Y方向の移動距離をマグネスケール、光学スケール等により検出し、検出された移動距離をカウンタ上に表示するものである。操作者は、モニタ画面上のワークの画像とカウンタに表示される数値の両方を注視して、それらを頼りに顕微鏡を操作する。
【0006】
従来の一般的なワークの測定法を述べると、まず、ワークにおいて寸法を厳密に管理することが必要な個所を予め決めて、それらの個所を測定点として図面上に設定する。しかるのち、実際に、基準ワークを用いて基準となる座標データを得る。たとえば、基準ワークを顕微鏡のステージに設置する。そして、その基準ワークの各測定点の座標を測定する。その測定により得られた座標データを演算処理装置にて処理することで、その基準ワークの寸法を得る。このような測定操作を一般的にティーチングと言う。ティーチングのあと、これから測定しようとするワークの被測定ワークを顕微鏡のステージに設置する。そして、その被測定ワークの各測定点の座標を測定する。その測定により得られた座標データを演算処理装置にて処理することで、その被測定ワークの寸法を得る。その際、基準ワークの座標データ(具体的には基準ワークに関して得られた座標データに基づいて算出される寸法データ)をワークの被測定ワークを測定しながら比較し評価する。
【0007】
以下に、従来の測定顕微鏡や万能工具顕微鏡における測定手順の一例をさらに詳細に述べる。
【0008】
測定点の設定
ワークにおいて寸法を厳密に管理したい複数の個所を事前に決定して、それらの個所を測定点として図面上に設定する。
【0009】
ティーチング
基準ワークに関して、図面上で事前に設定された複数の測定点の座標系データを顕微鏡装置に読み込ませる。その手順は、次のとおりである。
【0010】
・まず基準ワークをステージ上に配置する。
【0011】
・基準ワーク上に原点を設定する。
【0012】
・x,y方向にステージを移動させながら、図面上で事前に設定した測定点に対応する基準ワーク上の場所を、モニタ画像の中央にある検出ツール(たとえば十字レチクル)にあわせる。
【0013】
・場所が正しければ、スイッチボタンを押すことにより、その個所を測定点として確定する。測定点を確定することで、座標データが演算処理装置に記憶される。
【0014】
・同様にして、他の事前に設定した測定点についても、対応する各測定点に関して順次座標データを入力していく。円形状の場合は3個所を測定点として設定することで円の形状や寸法が求められる。
【0015】
・基準ワーク上の測定点を入力し終わると、ティーチングが終了する。
【0016】
被測定ワークの測定
・基準ワークを基準として製造されたワーク(被測定ワーク)をステージ上に配置して、基準ワークの原点に対応させて被測定ワークの原点を設定する。
【0017】
・被測定ワークの測定を開始すると、次の測定点までの相対座標がカウンタ上に減算表示される。(この減算表示は、モニタ装置のモニタ画面上に測定点に対応する点が表示される目安的なものである。)
・モニタ画面上の表示内容に基づき測定点に対応する場所をモニタ画面中央の検出ツール(十字レチクル)にあわせて座標データを測定する。
【0018】
・被測定ワークの各測定点の座標データをとり終えると、被測定ワークの測定が終了する。
【0019】
【本発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来の手動測定顕微鏡では、測定者が、基準ワークの基準となる測定点の座標値を基にして、基準ワークを基準として製造されたワーク(被測定ワーク)の測定の際に、もっぱらカウンタに表示される値を頼りにして、測定点に対応する場所をモニタ画面中央の検出ツール(十字レチクル)に合わせていた。具体的には、モニタ画面中央の前回の測定点から次回の測定点までの相対座標をカウンタにより減算表示して、カウンタに表示される値がゼロになるように誘導していた。
【0020】
しかし、測定点がモニタ画面に映されていない状態で測定作業を開始してX,Yステージを移動させていったとき、測定点がモニタ画面に入って表示されたかどうかの確認は、モニタ画像を見ていなければ確認できないため、操作者は常にモニタ画面のワーク画像とカウンタの数値表示の両方を注視しなければならなかった。
【0021】
また、数値の減算表示では、被測定ワークの移動すべき方向と移動量が具体的に分かり難かった。モニタ画面上のワーク画像を勘案してカウンタに表示されるx,y方向の数値に基づいて移動方向と移動量を瞬時に判断するのは容易ではない。そのため、無駄な操作が生じ易かった。操作に習熟が必要であった。
【0022】
カウンタの数値表示を見ながらの操作の場合、表示される数値の正負・増減と、モニタ画像の移動方向との関係が分かりずらい。カウンタの数値表示とモニタ画像の移動方向の双方を確認することが必要なので、操作が煩雑になる。
【0023】
さらに、測定点を所定の検出位置(たとえばモニタ画面の中央)にあわせる手間が必要である。
【0024】
一方、測定点の確定の際にも、従来はモニタ画面の中央に表示されている検出ツール(十字レチクル)の中心部にワーク上の測定点を合わせることで座標データを得ていた。そのため、測定点毎に、検出ツール(十字レチクル)とワーク上の測定点とを合わせる操作が必要であった。そのとき、操作者による測定誤差が生じ易かった。
【0025】
また、基準ワークに関して予め記憶させてある測定手順を基にして、被測定ワークに関して同じ手順で測定する場合、X,Yステージの現在位置の表示値と記憶させておいた目的座標値が一致するようにX,Yステージを移動させる必要がある。従来は、X,Yステージの現在位置の表示値と記憶させておいた座標値を、操作者が比較しながらX,Yステージを手動操作で移動させていたため、正確な位置が瞬時には判りずらく、その結果、位置を間違えて測定ミスを起こすことが回避できなかった。
【0026】
また、基準ワークに関して予め記憶させてある測定手順を基にして、被測定ワークに関して同じ手順で測定する場合、従来は、被測定ワークの測定点をモニタ画面の中央に移動させて合わせ、その時のX,Yステージの位置を測定点の座標とする方法と、測定点がモニタ画面の中央を通過した瞬間のX,Yステージの位置を測定点の座標とする方法があったが、どちらの方法の場合も、正確な測定位置が特定しにくかった。さらに、測定点がモニタ画面の一部に映っていても、必ず測定点をモニタ画面の中央に移動させてから測定する必要があるため、測定は、手間のかかる作業であった。
【0027】
本発明の目的は、画像処理を加えることで、測定作業をより正確にできる測定方法及び測定装置を提供することである。
【0028】
本発明の他の目的は、操作性の向上を実現できる測定方法及び測定装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、前述の請求項1〜14のいずれか1項に記載の測定方法を要旨としている。
【0030】
また、本願発明は、前述の請求項15〜18のいずれか1項に記載の測定装置を要旨としている。
【0031】
【発明の効果】
(1)本発明によれば、次回の測定点またはそのための検出ツールが現在位置からどの方向に(さらには、現在位置からどれだけ離れているか)、すなわち移動方向(及び移動距離)を図形の移動マークで視覚的に表示するので、次回の測定点またはそのための検出ツールまでの移動が直感的にかつ容易に把握できる。それゆえ、従来必要であった操作の習熟が不要になる。
(2)ステージの移動に連動して表示内容を更新する場合は、近づく過程も表現する事ができる。これにより、素早く、正確に移動させることが可能になる。
(3)次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画面に映っている場合に、X,Yステージの移動にあわせて測定点と検出ツールを一緒に移動させると、モニタ画面のどこでも正確に測定できる。これにより、測定点をモニタ画面の中央に移動させる必要がなくなる上に、測定点を目で確認できるため、測定位置を間違えることがなくなる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明は、移動部(ステージ)を手動で移動させる態様のみでなく、それをモータ等で自動的に移動させる態様にも適用できるものであるが、移動部(ステージ)を手動で移動させる態様が本発明にとって好ましいので、その手動の態様の構成と測定手順の概略を説明する。
【0033】
測定装置
本発明による測定装置は、駆動系、観察系及び制御系からなる測定装置であって、駆動系は、移動部(例えばX方向に移動するXステージ、Y方向に移動するYステージ)と、X、Yステージを移動させるハンドル及び/またはモータなどを備えており、制御系は、演算処理装置を有し、演算処理装置には、互いに電気的に接続されたホストコンピータと画像処理装置が設けてある。
【0034】
測定点の設定
ワークに関して所望数の測定点を図面上で設定する。たとえば、寸法を厳密に管理する必要がある複数の個所を図面上に設定する。
【0035】
ティーチング
ティーチングの第1態様としては、図面のデータを直接記憶させる。ティーチングの第2態様としては、基準ワーク(図面のデータに基づいて製造された基準となるワークを本明細書では基準ワークと称する)の各種データを測定装置で測定して記憶させる。以下、ティーチングの第2態様の一例を説明する。
【0036】
・基準ワークを測定装置のステージ上に配置する。
【0037】
・基準ワーク上に原点を設定する。例えば、原点の設定のために、基準ワークに2つの小孔をあけておき、それらの2つの小孔の位置を測定することによりワーク原点を決める。原点の設定は、他の従来法を採用してもよい。
【0038】
・x方向とy方向にステージを移動させ、図面上で事前に設定した検出ツールの位置に対応する基準ワーク上の場所を、モニタ画面上で合わせる。
【0039】
・検出ツールの表示された箇所が正しく、始点及び終点の場所が適切であるならば、その検出ツールの位置を確定する。この時、始点の座標値とそこからのXY方向の距離を特定することによって、検出ツールの位置を確定するのが好ましい。
【0040】
・検出ツールの位置が確定することで、そのデータが演算処理装置に記憶される。
【0041】
・基準ワークに関して図面上で事前に設定した他の測定点に対応する実際のワーク基準ワークの各測定点に関して検出ツールの位置を順次入力していく。
【0042】
・基準ワーク上の全検出ツール位置を入力し終わると、基準ワークに基づくティーチングが終了する。
【0043】
被測定ワークの測定
・図面または基準ワークに基づいて製造されたワーク(これを本明細書では被測定ワークと称する)をステージ上に配置して、基準ワークと同様に原点を設定する。その際、被測定ワークのステージ上の位置が基準ワークの位置と相違していても、演算処理で位置のずれが自動的に修正される。それにより、手動による両者の位置合せを不要としている。
【0044】
・モニタ画面上に表示される図形(たとえば矢印)の移動マークの方向と長さを見ながら、操作者は、手動でx方向とy方向にステージを移動させる。
【0045】
・モニタ画面上に検出ツール及び/または測定点が出現して表示されると、移動マークがモニタ画像から消失して、図面または基準ワークに基づいて予め記憶させておいた検出ツールの一部又は全部がモニタ画面に表示される。
【0046】
・モニタ画面内で測定中の被測定ワークと基準ワークとに寸法のズレがある場合、この検出ツールに対して被測定ワークの輪郭が横切る位置がずれる。
【0047】
このとき、このずれが表示されている検出ツールと交わる範囲内であれば、この検出ツールにより被測定ワークの輪郭が検出可能となり、測定点の座標データが表示される。
【0048】
この測定点を「確定」とすることで、測定データが取り込まれる。
【0049】
・このずれにより検出ツールと被測定ワークの輪郭が交わらない状態の場合、被測定ワークの輪郭が表示されている検出ツールでは検出できないので、測定点の座標データは表示されず、ここで「確定」としてもエラーとなる。
【0050】
この場合、検出ツールを被測定ツールの輪郭が交わるように再度設定することで、測定点の座標データを表示させることができ、「確定」とすることで測定データが取り込まれる。
【0051】
・各測定点の座標データをとり終えると、測定が終了する。
【0052】
次に、構成の概略を説明する。
【0053】
検出ツール
・本発明で使用する検出ツールは、ラインツールやエリアツールであって、図形たとえば矢印状(ラインツール)や矩形(エリアツール)に構成されていて、始点及び終点を有する。検出ツールが矢印状の場合、矢尻部が始点となり、コントラストを検出する方向をあらわす。ワークの測定点付近の境界を検出ツールの矢印が交差する点を検出点として、そこを測定点と推定する。
【0054】
・本発明に使用する検出ツールの主な特徴を次にあげる。
【0055】
(a)検出ツールが測定点に追従して移動する。
【0056】
(b)測定点またはそのための検出ツールがモニタ画面の縁から予め決められた距離にはいると、検出ツールが自動的にモニタ画像に出現する。
【0057】
(c)測定点付近で複数の走査を行うことにより被測定ワークの測定点付近の輪郭を認識し、それに基づいてエッジの方向に対して垂直またはそれに近い方向に検出ツールの走査を自動的に設定する。
【0058】
(d)検出ツールによるエッジの検出を、常に明暗のムラの少ないほうから多い方向に走査して行う。
【0059】
移動マーク
移動マークが図形たとえば矢印であり、現在位置からの移動方向と移動距離を示す。
【0060】
座標系
本発明の測定装置における座標系は、絶対座標系にする必要がなく、被測定ワークに対する姿勢に依存するように構成できる。
【0061】
測定点の設定
ワーク(基準ワーク及び被測定ワーク)上に設定される測定点またはそのための検出ツールの位置は、通常、角など、わかりやすい箇所に設定する。
【0062】
【実施例】
図1は、本発明による測定装置の一例を概略的に示す。
【0063】
図1において、顕微鏡タイプの測定装置は、主として駆動系、観察系及び制御系からなる。駆動系は、移動部、たとえばX方向に移動するXステージ1、Y方向に移動するYステージ2、操作者の手動操作によってXステージ1を移動させるX移動用ハンドル3、操作者の手動操作によってYステージ2を移動させるY移動用ハンドル4を備えている。XYカウンタ5は、それぞれXステージ1のX座標とYステージ2のY座標の現在位置をカウントする。被測定ワーク6は、Xステージ1の上面の所定位置に設定する。
【0064】
被測定ワーク6は図示されない照明機構により上面及び下面等から任意に選択して照明される。
【0065】
観察系として、被測定ワーク6の上方には顕微鏡本体7が配置してあり、その顕微鏡本体7の下方部分には対物レンズ部8が設けてあり、上方部にはCCDカメラ9が設けてある。
【0066】
制御系においては、演算処理装置18が配置してあり、そこには、互いに電気的に接続されたホストコンピータ10と画像処理装置11が設けてある。ホストコンピータ10には、前述のXYカウンタ5が接続してある。ホストコンピータ10には、さらにフットスイッチ12及びマウス13が接続してある。フットスイッチ12は、測定点の確定用のものであり、マウス13はメニューの選択や検出エリアの指示などに使用するものである。画像処理装置11には、CCDカメラ9と、モニタ装置15が接続されている。
【0067】
画像処理装置11は、通常、CCDカメラ9のモニタ視野に入った視野画像を信号として受けて、その視野画像の一部又は全部をCRTのほぼ矩形のモニタ画面にモニタ画像として表示する。図示例では、視野画像の全部をそのままモニタ画面にモニタ画像として映している。
【0068】
ハンドル3、4に代えて、または、それらに追加して、X移動用モータおよびY移動用モータを設けて、それらのモータとホストコンピュータ10とを接続して、Xステージ1とYステージ2を自動的に移動させることも可能である。
【0069】
図2に示すリードフレームは、Xステージ1に設置した被測定ワーク1の一例であり、このワーク(リードフレーム)の一部Aが、視野画像としてCCDカメラ9でとらえられて、モニタ装置15のモニタ画面にモニタ画像として表示されている。
【0070】
図3は、モニタ画像の一例を示すものである。
【0071】
前述の顕微鏡タイプの測定装置における測定手順の概略を説明する。
【0072】
まず、図2に示す基準ワーク6に関して所望数の測定点を図面上で設定する。たとえば、図3に符号21〜32で示すように、寸法を厳密に管理する必要がある複数の個所を設定する。小さな黒丸はエッジ検出したい点(測定点)を示し、矢印の長さは、幅測定をしたい箇所を示す。
【0073】
ティーチングは、いろいろな態様がある。第1態様のティーチングは、紙の図面またはコンピュータ(CADなど)の図面のデータをそのまま、あるいは加工または修正してディスク等に記憶させる。第2態様のティーチングは、基準ワークの所定箇所のデータを測定してディスク等に記憶させる。たとえば、基準ワーク6を測定装置のステージ1(図1)上に配置する。そのあと、基準ワーク6上に原点を設定する。図2の例では、基準ワークの2つの小孔6a,6bの中心点O1とO2を測定して、それらにより基準ワーク6の原点を設定する。
【0074】
続いて手動でx方向とy方向にステージ1を移動させ、図3に例示するように図面上で事前に設定した第1番目の測定点21に対応する基準ワーク上の場所をモニタ画面16に映し出す。
【0075】
図4に一例を示すように、第1番目の測定点(たとえば図3に示す21)に対応する基準ワーク上の場所に対し、マウス13を使用してモニタ画面16上で矢印形の検出ツールを設定する。このとき、検出ツールの始点の座標値を入力し、検出ツールの終点は、座標値でなく、相対位置すなわちXY方向の距離で入力する。同様にして、第2〜12番目の測定点(たとえば図3に示す22〜32)に対応する基準ワーク上の場所に対し、マウス13を使用してモニタ画面16上で矢印形の検出ツールを設定する。これにより、図3に示されている全測定点21〜32に対応する検出ツールの位置が特定される。
【0076】
図5は、矢印の形をした検出ツールR(これをラインツールと言う)と矩形の検出ツールS(これをエリアツールと言う)がモニタ画面16内に表示されている状況を示している。検出ツールRまたはSはモニター画面16の任意の位置で設定できる。検出ツールRまたはSの種類(形状及び寸法)は任意に設定できるものである。測定点付近の形状を勘案して、測定ミスの少ない種類を選択するのが好ましい。
【0077】
モニタ画面16に矩形の検出ツールSと矢印の検出ツールRの両方を示してもよいし、1つのみを示してもよい。もちろん、他の形状(例えばX印)の検出ツールを示してもよい。また、矩形の検出ツールSで検出して、矩形の中心を通る矢印の検出ツールの形で記憶させてもよい。
【0078】
検出ツールR、Sが表示された場所が正しく、その始点R1および終点R2の場所が適切ならば、その検出ツールR、Sの位置が確定する。
【0079】
第1の検出ツールR、Sの位置が確定することで、そのデータが演算処理装置18に記憶される。
【0080】
他の測定点に対応する実際の基準ワークの各測定点22〜32その他に関して同じ測定作業をして検出ツールR、Sの位置を順次入力していく。このようにして、基準ワーク上の全測定点21〜32その他に対応する検出ツールR、Sの位置のデータを入力し終わると、ティーチングが終了する。
【0081】
図面または基準ワークのティーチングが終了したら、被測定ワーク6をステージ1上に配置して、基準ワークと同様に原点を設定する。そのとき、基準ワークと被測定ワークがステージ1上の違った位置つまり少しずれた位置に配置されたとしても、両者の原点位置に基いて位置のずれは、自動的に演算処理される。それゆえ操作者は位置合せの操作をせず設置位置のずれを気にすることなく被測定ワーク6をステージ1上に設置できる。
【0082】
モニタ画面16内に測定点21またはそのための検出ツールR、Sが表示されていないときは、図11(a)(b)(c)に示すように、モニタ画面16に移動マークTが表示される。図示例では移動マークTは矢印になっている。移動マークTの方向と長さを見ながら、操作者は、(a)、(b)、(c)の順に手動でx方向とy方向にステージ1を移動させる。
【0083】
モニタ画面16の縁から所定の距離に測定点21またはそのための検出ツールR、Sが入ると、基準ワーク6または図面に基づいて予め記憶されていた種類の検出ツールR、Sが自動的に表示される。それと同時に移動マークTはモニタ画面16から消える。
【0084】
このとき、このずれが表示されている検出ツールと交わる範囲内であれば、この検出ツールにより被測定ワークの輪郭が検出可能となり、測定点の座標データが表示される。
【0085】
この測定点を「確定」とすることで、測定データが取り込まれる。
【0086】
・このずれにより検出ツールと被測定ワークの輪郭が交わらない状態の場合、被測定ワークの輪郭が表示されている検出ツールでは検出できないので、測定点の座標データは表示されず、ここで「確定」としてもエラーとなる。
【0087】
この場合、検出ツールを被測定ツールの輪郭が交わるように再度設定することで、測定点の座標データを表示させることができ、そこで「確定」とすることで測定データが取り込まれる。
【0088】
各測定点に対応する測定データをとり終えると、測定操作が終了する。
【0089】
図5と図6に示すように、エッジWの姿勢を認識して、検出ツールRによるエッジWの検出を、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い方向に走査して行う。例えば、エッジWが斜め方向に延びている場合、複数本の矢印の検出ツールR、Ra、Rbを使用して、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い走査方向を自動的に演算して、検出ツールRによるエッジWの検出を、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い方向に走査して行う。また、矩形の検出ツールSを使用して、その矩形の中で複数本の検出ツールを走査して、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い走査方向を自動的に演算して、検出ツールRによるエッジWの検出を、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い方向に走査して行う。いずれの場合も、測定点21付近で(例えば矢印R,Ra,Rbの方向に)複数の走査を行うことにより被測定ワークの測定点21付近の輪郭を認識し、それに基づいてエッジWの方向に対して垂直またはそれに近い方向に検出ツールRcを自動的に設定するのである。
【0090】
このように測定する場合、測定エッジWが斜め方向に延びていても、エッジWの姿勢を認識して、エッジWの方向に対して直角に近い走査方向を演算するので、わずらわしい検出条件を指定するための操作を減らすことができる。それだけでなく、被測定ワークのエッジWの自動検出を高精度に行うことができる。
【0091】
図7においては、小さな矩形の1つが1つの画素に相当するものとし、画素レベルでエッジWが斜めになっている場合、明と暗が重なっている画素が検出ツールR上に存在しないように走査方向を選定する。このような処理は、全て演算処理(ソフト)で行う。
【0092】
エッジに対して垂直な方向に検出ツールを自動的に設定するように構成すると、従来の検出ツールと違って、走査がX,Y軸方向だけに限定されず、測定点付近でのワークの輪郭がX,Y軸方向に対して斜めになっていても、エッジWを求める際に検出するコントラストの片方にダレ(変化が緩やかな状態)が生じることを回避できる。その結果、高精度なエッジ検出ができる。
【0093】
エッジWに対して垂直方向に走査してコントラストの変化を検出すると、エッジWを検出する際に必要なコントラストの変化位置を厳密に検出できる。変化が始まる位置と変化が終る位置との間が短くでき、厳密にエッジWの位置を検出できるのである。
【0094】
矩形の検出ツールS内での明るさの分布を検出して、エッジWを堺にして暗い部分と明るい部分の間で走査する場合、明暗のムラの少ないほうから多い方向に走査して行う方法を説明する。
【0095】
検出ツールRによるエッジWの検出を、常に、明暗のムラの少ないほうから多い方向に走査して行うのが好ましい。
【0096】
図7の例では、暗い部分Dから明るい部分Lに走査してエッジWをサーチしている。
【0097】
図8は、図7の左下位置から右上位置に向けて走査したときの明暗レベルを示している。これにより明るい部分Lの境界Wを測定点21として検出する。
【0098】
図9は、図7の右上位置から左下位置に向けて走査したときの明暗レベルを示している。これにより暗部Dの境界Wを測定点21として検出する。
【0099】
図8〜9のいずれにおいても、矢印で示す走査方向は、明暗のムラの少ない方から多い方向に走査している。
【0100】
さらに、コントラストの変化を効率よく検出でき、ゴミMなどによる誤検出を防止できる。特に、検出ツールRによるエッジWの検出を、常に明暗のムラの少ない方から多い方向に走査すると、ゴミMによる誤検出を防止できる。
【0101】
図18〜20は、部分的にサーチの方向を変えたり測定点をずらす方法を模式的に示している。図1の測定装置においては、ステージ1の下方から照明しているので(本発明はステージ1の上方から照明する態様も含むが)、ワーク6をステージ1上におくと、そこに陰ができる。この影と照明光とのコントラスト変化を利用して前述のように境界つまりエッジWを求めるのである。万一、このステージ1上にゴミMがある場合、画像処理による自動検出であると、図19に示すように、検出ツールRまたはSがこのゴミMを検出することで、ゴミMによるコントラスト変化をエッジWとして誤って検出してしまう恐れがある。この場合、図20に示すように、反対の方向にサーチすることで、ゴミMによる誤検出を防止できる。また、検出ツールRまたはSの始点と終点を少しずらして、検出ツールRbや検出ツールRcの位置に部分的に変更して、それによって正しくエッジWを測定するようにもできる。
【0102】
図11は、操作者のアシストとなる移動マークの一例を示している。次の測定点21とステージ1又はモニタ画像16の現在位置との相対位置に応じた方向と長さを有する矢印Tが移動マークの一例として表示されている。移動マークは、モニタ画面における表示領域を移動すべき方向と量をしめす指示とも定義できる。移動マークは、モニタ画像16上での表示が最善であるが、モニタ画像16外での表示も可能である。
【0103】
図11の(a)、(b)、(c)は、ステージ1を移動させることにより、モニタ画像16が測定点21またはそのための検出ツールTに向かって移動していく過程を示している。図11の(a)、(b)、(c)のいずれにおいても、次の測定点21またはそのための検出ツールTがモニタ画面の縁から所定の距離に入っていない。次の測定点21またはそのための検出ツールTがモニタ画面の縁から所定の距離に入ると、自動的に移動マークTがモニタ画像16から消える。それと同時に、検出ツールRまたはSがモニタ画像16に表示される。
【0104】
図15〜17は、その様なモニタ画像16における移動マークTと検出ツールR、Sとの表示関係の一例(ティーチングされた測定手順を半自動測定するときの操作態様)を示している。図15の状態においては、次の測定点21またはそのための検出ツールTがモニタ画像16に入っていない。次の測定点21またはそのための検出ツールTとステージ1又はモニタ画像16の現在位置との相対位置に応じた方向と長さを有する矢印T(移動マーク)がモニタ画像16内に表示されている。
【0105】
ステージ1を移動させることにより、図16に示すように、次の測定点21またはそのための検出ツールTがモニタ画像16に入ると、自動的に移動マークTがモニタ画像16から消え、それと同時に、検出ツールR及び/またはSの一部がモニタ画像16に表示される。図16の状態では、次の測定点21はモニタ画像16に入っていないが、検出ツールR及び/またはSの一部がモニタ画像16に入っている。
【0106】
検出ツールR及び/またはSの表示を操作者のアシストとして、さらにステージ1を移動させることにより、図17に示すように、検出ツールR、Sの全部がモニタ画像16に表示されると、確定待ち状態となる。この状態になると、次の測定点21が自動的に検出される。測定点がモニタ画像16のどの位置に存在していても検出される。検出点が正しい位置であると操作者が判断したときは、その点を確定とする。ただし、この確定操作は、後から実施してもよい。
【0107】
前述のような移動マークTを使用すると、次回の測定点21またはそのための検出ツールTが現在位置からどの方向にどれだけ離れているか、すなわち移動方向および移動距離を図形の移動マークTで視覚的に表示出来るので、次回の測定点21またはそのための検出ツールTまでの移動が直感的にかつ容易に行える。それゆえ、従来必要であった操作の習熟が不要になる。
【0108】
ステージ1の移動に連動して移動マークTの表示内容を更新する場合は、図11の(a)(b)(c)に例示するように、近づく過程も表現する事ができる。これにより、素早く、正確に移動させることが可能になる。
【0109】
又、次回の測定位置がモニタ画面に映っている場合、測定しようとしている位置(測定点)に、検出ツールの検出位置を図12〜14に示すようにX印その他の形で表示できる。
【0110】
図12〜14は、検出ツールR、Sが測定点21(あるいはステージ1上でのワーク6)の移動に追従する状況を示している。
【0111】
図12〜14に示すようにX,Yステージ1の移動にあわせて検出ツールR、Sとステージ1上でのワーク6(つまり測定点21)を一緒に移動させると、モニタ画面のどこでも正確に測定しやすい。これにより、測定点がモニタ画面内に入ってきたら自動的に検出を行うことが可能となる。モニタ画面内で像が移動しても、検出位置が追従するため、常に同じように測定結果が得られる。また、検出ツールを見ていれば、どこをどのように測定しているのかも確認できる。測定点をモニタ画面の中央に移動させる必要がなくなる上に、操作者が測定点を目で確認できるため、測定位置を間違えることがなくなる。
【0112】
図21は、測定手順を作成するときの操作フローを作成するときのフローチャートを示し、図22は、図21で作成した測定手順に基づいて測定するときのフローチャートを示す。
【0113】
図21〜22を参照して、前述の測定装置における測定手順の作成と、その測定手順に基づいて行う測定操作の概略を説明する。
【0114】
まず、図21において、作業者は、所望数の測定点を図面上で設定しておいてから、その図面を参照しつつ、基準ワーク6に関してティーチングを開始する。作業者が、基準ワーク6を測定装置のステージ1(図1)上に配置する。そのあと、作業者が、基準ワーク6上に原点を設定する。図2の例では、基準ワークの2つの小孔6a,6bの中心点O1とO2を測定して、それらにより基準ワーク6の原点を設定する。続いて、作業者が手動でx方向とy方向にステージ1を移動させ、図面上で事前に設定した順番で、測定点に対応する基準ワーク上の場所をモニタ画面16に映し出す。
【0115】
作業者は、測定点の場所がモニタ画像に移るようにステージ1を手動で移動する。
【0116】
マウス13を使用して、測定点(たとえば図3に示す21)に対応する基準ワーク上の場所に対し、モニタ画面16上で最善の種類の検出ツールR、Sを設定する。すると、図5に示すように、検出ツールR及び/またはSがモニタ画面16内に表示される。このとき、検出ツールはモニター画面16の任意の位置で設定できる。検出ツールが表示された場所が正しく、その始点R1および終点R2の場所が適切ならばその検出ツールの位置を確定する。その検出ツールの位置が確定することで、そのデータが演算処理装置18に記憶される。
【0117】
測定の際、マウス13を使用して、測定点21付近で(例えば矢印R,Ra,Rbの方向に)複数の走査を行うことにより、測定装置は、画像処理によって被測定ワークの測定点21付近の輪郭つまり姿勢を認識し、エッジWの方向に対して直角に近い走査方向を演算して、それに基づいてエッジWの方向に対して垂直またはそれに近い方向の検出ツールRcの位置を自動的に記憶する。
【0118】
しかも、検出ツールによるエッジWの検出は、常に明暗のムラの少ない方から多い方向に走査して行う。
【0119】
また、作業者は、測定する形状(円、距離、幅など)を指定して、形状演算に必要な数だけ検出(測定)を行う。すると、測定装置は、自動的にエッジの座標を使用して円の中心や直径などを演算する。
【0120】
図10は、その様な各種形状の検出箇所をX印で示している。矢印は、走査方向を示している。
【0121】
さらに作業者は必要に応じて寸法公差を指定する。
【0122】
基準ワークに関して図面上で事前に設定した他の測定点に対応する実際の基準ワークの各測定点に関して同じ測定作業をして検出ツールの位置を順次入力していく。
【0123】
このようにして、作業者は、基準ワーク上の全測定点に対応する検出ツールの位置を入力し終われば、それを確認してから、それまでの測定手順をファイルに保存する。それにより基準ワークに基づくティーチングは終了する。
【0124】
図22を参照して、被測定ワーク6の測定操作を説明する。
【0125】
まず、作業者は、被測定ワーク6に合わせて測定装置で測定手順ファイルを指定する。次に、作業者は、被測定ワーク6をステージ1上に配置して、基準ワークと同様に原点を設定する。そのとき、基準ワークと被測定ワークがステージ1上の違った位置つまり少しずれた位置に配置されたとしても、両者の原点位置に基いて位置のずれは、測定装置が自動的に演算処理する。それゆえ操作者は位置合せの操作をせず設置位置のずれを気にすることなく被測定ワーク6をステージ1上に設置すればよい。
【0126】
作業者は、被測定ワーク6の原点設定が完了したら、測定手順ファイルの実行をスタートさせる。
【0127】
モニタ画面16内に測定点またはそのための検出ツールが表示されていないときは、図11(a)(b)(c)に示すように、モニタ画面16に矢印の移動マークTが表示される。移動マークTの方向と長さを見ながら、作業者は、順に手動でx方向とy方向にステージ1を測定点に向けて移動させる。
【0128】
モニタ画面16に測定点21またはそのための検出ツールR、Sが入ると、基準ワーク6または図面のデータに基づいて予め記憶されていた検出ツールR、Sがモニタ画面に自動的に表示される。それと同時に移動マークTはモニタ画面16から消える。
【0129】
矩形の検出ツールS及び/または矢印の形をした検出ツールRがモニタ画面16内に表示されていれば、検出ツールはモニター画面16のどこに位置していても、測定は適切に実行できる。検出ツールの始点R1および終点R2の場所がワーク上で適切ならば矢印の検出ツールRまたは矩形の検出ツールSの中心がワークの境界Wと交差する点を測定点21として確定する。測定点21が確定することで、その測定点21の座標データが演算処理装置18に記憶される。
【0130】
測定の途中で、検出条件や検出位置を変更したほうが好ましいと作業者が判断したときは、検出条件や検出位置を変更する。例えば、マウス13を使用して、図18〜20に示すように検出ツールの種類や位置を変更する。
【0131】
また、再度、測定点21付近で(例えば矢印R,Ra,Rbの方向に)複数の走査を行うことにより、測定装置は、画像処理によって被測定ワークの測定点21付近の輪郭つまり姿勢を認識し、エッジWの方向に対して直角に近い走査方向を演算して、それに基づいてエッジWの方向に対して垂直またはそれに近い方向に検出ツールRcを自動的に設定して測定する。
【0132】
また、作業者は、図10に示すように、測定する形状(円、距離、幅など)を指定して、形状演算に必要な数だけ測定を行う。すると、測定装置は、自動的にエッジの座標を使用して円の中心や直径などを演算する。
【0133】
被測定ワークに関して全ての測定点に対応する実際の検出ツールの位置について同じ測定作業を順次おこなっていく。
【0134】
このようにして、作業者は、被測定ワーク上の全測定点を測定し終われば、それを確認してから、それまでの測定結果をファイルに保存する。必要に応じて、公差判定でNGとなった測定点数をモニタ画面に表示する。それにより測定作業は終了する。
【0135】
なお、測定点の座標値が判っている場合には、プリティーチング機能が有効である。この場合、ティーチング機能とは測定手順を作り記憶させることを言い、作業者は次の測定点位置を探しながら手順を作成する。プリ・ティーチング機能とは、ティーチング作業を支援するものであり、あらかじめ複数の測定点の座標値あるいは次の測定点の座標値(x,y)をキーボードから入力することで、その機能を使って測定点を探す手間を省くことが目的である。たとえば、プリ・ティーチングとしての測定点の座標値入力から次の測定点の座標値が円(x1,y1)、幅(x2,y2)、角(x3,y3)であるとき、ティーチングの測定手順作成は、円測定の手順作成、幅測定の手順作成、角作成の手順作成とする。
【0136】
このように測定点の座標値(キーボード入力値、CADデータなど)を入力することにより、測定点までの方向及び距離(座標値の差分)を数値や図形(矢印マークなど)などで示すことにより高倍率(狭い視野)のままでも正確かつ迅速に測定点を探すことができる。また、複数の測定点座標をまとめて入力しておくことにより操作性が更に向上する。
【0137】
また、任意の点の座標値を入力することで、測定を目的としなくても、この機能を使用することができる。
【0138】
予め記憶させてある測定手順を基に同じ手順で測定する場合、リアルタイム検出機能などにより検出が困難なことが明らかなとき、検出ツール(円測定用、幅測定用、点測定用など)の種類、位置、照明条件、検出条件をその場で変更可能にすることにより測定作業を円滑かつ確実に行うことができる。
【0139】
本発明は、前述の実施例に限定されない。例えば、本発明の別の実施例では、測定点21またはそのための検出ツールR、Sがモニタ画面16の外側の所定距離(モニタ画面16の寸法の10%〜0%)または内側の所定距離(モニタ画面16の寸法の50%〜0%)に入ると、基準ワーク6または図面のデータに基づいて予め記憶されていた検出ツールR、Sがモニタ画面に自動的に表示され、それと同時に移動マークTはモニタ画面16から消える。移動マークは、矢の形のみでなく、その他の各種の形状を採用できる。図23は、その一例を示している。移動方向は、矢のみでなく、点滅の形を採用したり、色を変えたりすることもできる。移動距離は、長さのみでなく、太さや形状で表現したり、数値で示すことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための測定装置の一例を概略的に示す。
【図2】ステージに設置するリードフレーム(被測定ワークの一例)を示す。
【図3】モニタ画像の一例における、寸法を厳密に管理する必要がある複数の個所を測定点として設定した例を示す。
【図4】図3のモニタ画像に対応していて、寸法を厳密に管理する必要がある複数の個所の測定順を示している。
【図5】矢印の形をした検出ツールで複数の走査を行うことにより被測定ワークの測定点付近の輪郭を認識し、それに基づいてエッジの方向に対して垂直またはそれに近い方向に検出ツールを自動的に設定する状況の一例を示す。
【図6】被測定ワークのエッジの方向に対して垂直またはそれに近い方向に検出ツールを設定して測定する状況の一例を示す。
【図7】検出ツールによるエッジの検出を、暗から明になる方向に走査して行う状況の一例を示す。
【図8】図7の左下位置から右上位置に向けて走査したときの明暗レベルの一例を示している。
【図9】図7の右上位置から左下位置に向けて走査したときの明暗レベルの一例を示している
【図10】各種形状の検出箇所をX印で示している。
【図11】(a)、(b)、(c)は、ステージを移動させることにより、モニタ画像が測定点に向かって移動していく過程を示している。(a)、(b)、(c)のいずれにおいても、次の測定点がモニタ画面の表示範囲に入っていない。次の測定点がモニタ画面の縁から所定距離に入ると、自動的に移動マークがモニタ画像から消える。それと同時に、検出ツールがモニタ画面に表示される。
【図12】モニタ画像における被測定ワークの測定点と検出ツールの関係の一例を示している。
【図13】被測定ワークの測定点と検出ツールの相対関係が、図12の相対関係から変化しないまま、モニタ画像内を移動していく状況を示している。つまり、検出ツールが測定点及びステージ上でのワークの移動に追従する状況を示している。
【図14】被測定ワークの測定点と検出ツールの相対関係が図12及び図13の相対関係から変化しないまま、モニタ画像内をさらに移動していく状況を示している。
【図15】モニタ画像内の移動マークとモニタ画像外の被測定ワークの測定点との関係の一例を示している。
【図16】ステージを移動させることにより、図15の状態からモニタ画像が測定点に向かって移動していったときの、モニタ画像外の被測定ワークの測定点と、モニタ画像における検出ツールとの表示関係の一例を示している。次の測定点は、モニタ画面に入っていないが、そこに接近している。
【図17】さらにステージを移動させることにより、図16の状態からモニタ画像が測定点に向かって移動していったときの、モニタ画像外の被測定ワークの測定点と、モニタ画像における検出ツールとの表示関係の一例を示している。次の測定点は、モニタ画面に入っている。
【図18】モニタ画像における被測定ワークの測定点と検出ツールの関係の別の例を示している。
【図19】図18の被測定ワークの測定点近くにゴミが存在している状態における、モニタ画像内の被測定ワークの測定点と検出ツールの関係を示している。
【図20】図19の被測定ワークの測定点近くにゴミが存在している状態において、モニタ画像内における被測定ワークの測定点と検出ツールの関係を変更するために、部分的にサーチの方向を変えたり検出ツールの位置をずらす方法を模式的に示している。
【図21】測定手順を作成するときの操作フローを作成するときのフローチャート。
【図22】図21で作成した測定手順に基づいて測定するときのフローチャート。
【図23】各種の移動マークの例を示している。
【符号の説明】
1 Xステージ
2 Yステージ
3 X移動用ハンドル
4 Y移動用ハンドル
5 XYカウンタ
6 ワーク(基準ワーク、被測定ワーク)
6a、6b 小孔
7 顕微鏡本体
8 接眼部
9 CCDカメラ
10 ホストコンピュータ
11 画像処理装置
12 フットスイッチ
13 マウス
15 モニタ装置
21〜32 測定点
D 暗部
L 明部
M ゴミ
R 検出ツール
S 検出ツール
T 移動マーク
W エッジ

Claims (18)

  1. 事前に記憶されたデータに対応させて被測定ワークに関して測定を行なう測定方法において、被測定ワークの次回の測定点またはそのための検出ツールがどの方向に位置するかをモニタ画像に移動マークで視覚的に表示することを特徴とする測定方法。
  2. 移動マークが図形で移動方向を示し、かつ移動距離を図形の長短によって表示することを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  3. 移動マークは移動方向を図形で表示し、かつ、移動距離を数値で表示することを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  4. 被測定ワークの次回の測定点またはそのための検出ツールから遠ざかる方向に被測定ワークが移動されたとき、そのことをモニタ画像に表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の測定方法。
  5. 図面または基準ワークに基づいて予め記憶させてある測定手順を基に被測定ワークに関して所定の手順で測定し、しかも、被測定ワークの次の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像に映っていないときに、被測定ワークを載置したステージの現在位置を基に被測定ワークの次の測定点またはそのための検出ツールの位置を計算し、モニタ画像に現在位置からの移動方向と移動距離の両方を移動マークで表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定方法。
  6. 図面または基準ワークに基づいて予め記憶させてある測定手順を基に被測定ワークに関して所定の手順で測定し、しかも、被測定ワークの次の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像に映っているときに、被測定ワークを載置したステージの位置を基に被測定ワークの次の測定点の、モニタ画像における位置を計算してモニタ画像に表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の測定方法。
  7. 被測定ワークの次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の外縁の外側方向または内側方向の所定距離に入っていないときは、移動マークをモニタ画像に表示し、その次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の外縁の外側方向または内側方向の所定距離内に入ったとき、検出ツールをモニタ画像に表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の測定方法。
  8. 被測定ワークの次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像に入っていないとき、移動マークをモニタ画像に表示し、その次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の中に入ったとき、検出ツール内に次回の測定点を表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の測定方法。
  9. 次回の測定点がモニタ画像に入っているとき、検出ツールと次回の測定点とが一緒にモニタ画像内で移動する請求項7又は8に記載の測定方法。
  10. 図面または基準ワークに基づいて予め複数の測定点またはそのための検出ツールの位置を記憶させておき、その後に、これらの測定手順を記憶させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定方法。
  11. 予め記憶されている測定手順で測定作業をしている途中で、検出ツールが誤って検出した場合に、検出ツールの検出する測定点の位置または検出ツールの種類を変更することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の測定方法。
  12. 図面または基準ワークに基づいて事前に記憶された複数の測定点またはそのための検出ツールのデータに対比して、被測定ワークに関して各対応データをとって被測定ワークの測定を行なう測定方法において、モニタ画面の縁から所定距離に測定点またはそのための検出ツールが入ると、予め記憶されていた検出ツールが自動的にモニタ画像に表示され、移動マークはモニタ画像から消えることを特徴とする測定方法。
  13. モニタ画面に検出ツールの全体が入ると、測定点が自動的に測定されることを特徴とする請求項12に記載の測定方法。
  14. モニタ画面に被測定ワークの測定点が入ったあと、被測定ワークの測定点と検出ツールの相対関係が変化しないままモニタ画面内を移動していくことを特徴とする請求項12または13に記載の測定方法。
  15. 駆動系、観察系及び制御系からなる測定装置であって、制御系は、演算処理装置を有し、演算処理装置には、互いに電気的に接続されたホストコンピータと画像処理装置が設けてあり、画像処理装置は、被測定ワークの次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の縁から所定距離に入っていないときは移動マークをモニタ画像に表示し、かつ、次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の縁から所定距離に入ったときは、移動マークをモニタ画像から消失させる手段と、次回の測定点またはそのための検出ツールがモニタ画像の縁から所定距離に入ったとき、測定点または検出ツールをモニタ画像に表示する手段を有することを特徴とする測定装置。
  16. 次回の測定点がモニタ画像の中に入ったとき、検出ツールを次回の測定点の移動に追従させる手段を有することを特徴とする請求項15に記載の測定装置。
  17. 移動マークが図形であることを特徴とする請求項15または16に記載の測定装置。
  18. 移動マークが移動方向のみでなく、移動距離も図形の長短によって表示することを特徴とする請求項15または16に記載の測定装置。
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