JP3579197B2 - 射出ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱可塑性もしくは熱硬化性の合成樹脂材料、ゴム、ゴム状弾性材料等を成形材料とする射出成形に用いて好適な射出ノズルに関し、とくには、射出ノズルの先端から射出される成形材料の、局部的な極端な自己発熱を有効に抑制するとともに、その成形材料の温度分布を十分均一ならしめるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から広く一般に使用されている射出装置としては、図9に軸線方向断面図で例示するものがある。これは、押出機31によって、射出ノズル32の上流側のポット33内へ供給された成形材料を、そこで所定の温度に加熱するとともに、所定の圧力で進出変位されるプランジャ34をもって、射出ノズル32の先端から射出するものである。
【0003】
ここで、図示の標準的な射出ノズル32は、全長にわたって均一な流路断面積を有する元径部分35と、この元径部分35の下流側に隣接し、下流側に向けて流路断面積が次第に減少する倒立円錐台状の絞り部分36と、この絞り部分36のさらに下流側に隣接して、全長にわたって均一な流路断面積を有するノズル部分37とからなる流路38を具える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような射出ノズルを用いて、たとえばゴムの射出成形を行う場合にあっては、成形金型のキャビティ内へ注入されたゴムの、そのキャビティ内での加硫時間を短縮することが、成形品の生産能率を高め、成形品コストを低減させる上で極めて有効である。そこで、かかる目的の下で、射出圧力を高めてゴムの自己発熱を促進させて注入ゴムそれ自体の温度上昇を図ることが提案されているが、従来の射出ノズル32を用いてこれを行った場合には、現実には、キャビティ内へ注入されたゴム中に高温部分と低温部分とが分散して混在することに加え、それらの両部分の温度差が相当大きくなるため、低温部分の温度に基づいて決定される加硫所要時間を所期したほどには短縮することができないという問題があった。
しかも、上述したような相当大きな温度差の下で、低温部分の温度を基準として加硫を行った場合には、注入ゴムの高温部分が過加硫となっていわゆる焼けを生じ、それが成形品の品質、性能等を著しく低下させるという問題もあった。
【0005】
そこで、キャビティへの注入ゴム内での、大きな温度差の発生原因について調べたところ、従来の射出ノズル32によって、成形材料としてのゴムを、図10(a)に部分拡大断面図で示すように射出した場合には、そのノズル先端でのゴムの流速が、図10(b)に流速分布を示すように、ノズルの中心部においてとくに大きくなって、それの自己発熱に起因する温度上昇が、図10(c)に温度分布を示すように、ノズル周壁によって大きな摩擦力を受けるノズル周壁近傍部分において、ノズル中心部に比してとくに高くなって、射出ゴム内に大きな温度差を生じ、その上、その射出ゴムが、上記温度差を保ったままキャビティ内へ注入されることに起因するものであることが明らかになった。
【0006】
なおここで、射出ゴムの局部発熱によって生じる最高温度と射出ゴム平均ゴム温度との差を、射出ノズル32の元径部分における射出速度との関連において測定したところ、その温度差は図11に示すように、速度増加につれて対数直線的に増加することが解った。そしてまた、上記温度差と、焼けの発生の有無との関係について調べたところ、その温度差が約21℃を超えると焼けが発生することが確認された。
【0007】
従って、従来の射出ノズルを用いた場合には、射出速度を約10cm/s以下の極低速とすることで、焼けの発生を有効に防止できることになるも、これにては、射出成形作業の作業能率の向上を望み得べくもない。
【0008】
この発明は、従来技術が有する問題点を、これらのことを考慮に入れて解決したものであり、この発明の目的は、キャビティ内へ注入される成形材料の、局部的な極端な自己発熱を有効に抑制するとともに、その成形材料の内部温度分布を十分均一ならしめることにより、焼け等の発生のおそれなしに加硫時間等を効果的に短縮することができる射出ノズルを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の一の射出ノズルは、下流側に向けて順次に隣接させて設けた、元径部分と、絞り部分と、ノズル部分とからなる流路を具えものであって、前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸に配設するとともに、そのそのロッド状部分を、前記絞り部分内に位置して、絞り部分を画成する壁面上に着座するフット部により位置決め支持してなるものである。
また、他の射出ノズルは、とくに、前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸にするとともに、そのロッド状部材の断面積を下流側に向けて次第に大きくしてなるものである。
そしてさらに他の射出ノズルは、下流側に向けて順次に隣接させて設けた、元径部分と、下流側に向けて流路断面積が次第に減少する絞り部分と、ノズル部分とからなる流路を具えるものであって、前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸に配設するとともに、そのロッド状部材を、元径部分の途中から絞り部分のほぼ全長にわたる範囲に配設されて、二個の円錐または角錐をそれらの底面にて接合させた形状をなすコアに連結し、そのコアにより、それの配設範囲内で、流路断面積を下流側に向けて次第に減少させてなるものである。
【0010】
かかる射出ノズルでは、そこを通過する成形材料の流動が、ノズル部分を画成するノズル周壁との摩擦だけではなく、ロッド状部材の周面との摩擦によってもまた制限されることになって、流路断面における流速差が低減されることから、成形材料の局部的な極端な発熱が有効に防止されることになる一方、成形材料はノズル周壁およびロッド状部材の両者の作用下にて、より大きな体積部分にわたって自己発熱されることになり、しかも、ロッド状部材によって成形材料の厚みの低減を図ることで、自己発熱によって発生した熱の、成形材料内部への伝熱効率を高めて、成形材料の各部の温度を十分に均一化することができるので、キャビティ内へ注入された成形材料の温度差が極めて有効に低減され、その成形材料を金型キャビティ内で加硫等するに当って、加硫時間を所期した通りに短縮してなお、成形材料への部分的な過加硫等の発生のおそれを十分に取り除くことができる。
その上ここでは、成形材料の、局部的な極端な発熱を防止することで、成形材料から、金属製射出ノズルへの熱伝達量を有利に低減させて、単位射出圧力当りの成形材料の自己発熱効率を高めることもできる。
【0011】
なお、この射出ノズルでは、ロッド状部材を、ノズル部分の全長にわたって延在させることが好ましく、また好ましくは、そのロッド状部材を、スプルー内まで延在させる。
ここで、ノズル部分の断面形状は、円形もしくは所要角数の多角形とし、そしてロッド状部材の断面形状は、これも円形もしくは所要角数の多角形とすることができる。
さらに、ノズル部分の断面積は下流側に向けて次第に小さくすることもできる。
【0012】
ところで、この射出ノズルでは、ロッド状部材を、前記絞り部分内に位置して、絞り部分を画成する壁面上に着座するフット部によって位置決め支持することに代えて、元径部分に位置決め配置したハンガによって吊下することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明の一の実施形態を示す図であり、図中1は射出ノズルを示す。
ここでこの射出ノズル1は、従来技術で述べたと同様の元径部分2、絞り部分3およびノズル部分4からなる流路5を具える。なおここにおいて、元径部分2およびノズル部分4の少なくとも一方を、下流側に向けて流路断面積が次第に減少する形状とすることもできる。
【0014】
このような射出ノズル1のノズル部分4の少なくとも一部、図ではその全長にわたって、ロッド状部材6をノズル部分4とほぼ同軸に配設して、その周面を、ノズル部分4を画成する周壁4aから所定の間隔をおいて位置させる。ここで、ロッド状部材6の断面形状は、円形もしくは多角形とすることができ、このことはノズル部分4の断面形状についても同様であるが、それぞれの断面形状を円形と多角形との組合わせもしくは、角数の異なる多角形相互の組合わせとすることもできる。
また、図に示すところでは、ロッド状部材6をその全長にわたって均一断面積としているが、その断面積を、下流側に向けて次第に大きくすることもできる。
【0015】
かかるロッド状部材6の、所定位置への位置決め支持は、そのロッド状部材6に、絞り部分3内に延在する延長部分を設け、そしてその延長部分の周りに突設した複数個のフット部を絞り部分3を画成する周壁3aの壁面上に着座させることにて行い得ることはもちろんであるが、図に示すところでは、ロッド状部材6の上端に連続して、元径部分2の途中から絞り部分3のほぼ全長にわたって、流路断面積を下流側に向けて次第に減少させるコア7に、複数個のフット部8を突出させて設け、そしてそれらのフット部8を絞り部分の壁面上に着座させることによってロッド状部材6の位置決め支持を行う。
【0016】
ここにおいてコア7は、たとえば、二個の円錐または角錐をそれらの底面にて接合させた如くの形状とすることができ、このようなコア7は、流路断面積の、下流側に向けての減少に基づき、流路内の成形材料の流速を下流側に向けて漸増させるので,成形材料の、流路内での滞留、流速低下等のおそれを十分に除去して、滞留等に起因する成形材料の過加熱、ひいては、そこへの焼けの発生を有効に防止することができる。
【0017】
図1(b)は、このようなコア7およびフット部8の一の形態を示す平面図であり、コア7の下半部の円錐形状部分に、周方向に90゜の間隔をおいて設けたフット部8の底面は、図1(a)に示すように、絞り部分周壁3aの傾斜角θと対応する傾斜面とするとともに、絞り部分3の周方向に円弧状に湾曲する弧状面として、各フット部8を、絞り部分周壁3aに隙間なく面接触させる。なお、かかるフット部8は、それ自身もまた流路内に位置することから、それの形状等を適宜に選択することで、コア7とともに、流路断面積の減少率を所要に応じて変更することができる。ところで、このようなフット部8を、ロッド状部材6の延長部分に突設する場合には、そのフット部8だけをもって、流路断面積を下流側へ向けて所要に応じて低減させることも可能である。
【0018】
また、図に示すところでは、各フット部8が成形材料に及ぼす流動抵抗を十分小ならしめるべく、各フット部8の、周壁3aへの着座底面の、上流側および下流側の端縁を、それらのそれぞれの方向に山形に突出する折線形状としているも、それらの端縁形状を、円弧その他の曲線形状とすることもできる。
【0019】
以上のように構成してなる射出ノズル1によれば、そこから射出される成形材料の流動は、ノズル部分4を画成するノズル周壁4aおよびロッド状部材周面のそれぞれによる抵抗を受けることになるため、射出ノズル1の先端でのそれの流速は、図2(a)に流速分布を示すように、ロッド状部材6とノズル周壁4aとの中央部位置を含むその近傍部分にて最も速くなり、また、その部分での最大流速が図10(b)に示す従来技術における最大流速よりはるかに小さくなり、それ故に、成形材料の自己発熱に起因する温度分布は図2(b)に示すようになって、周壁4aおよびロッド状部材6のそれぞれの近傍部分での発熱温度が最も高く、それらの間での発熱温度が最も低くなる他、それらの両発熱温度の温度差が、図10(c)に示す従来技術のそれよりはるかに小さくなる。
【0020】
従ってここでは、成形材料の射出によって、それに、従来技術ほどに大きな温度差が生じるのを十分に防止することができ、しかも、成形材料の厚さを、ロッド状部材の存在によって実質的に低減できることに加えて、成形材料の局部的な自己発熱によるそれの極端な温度上昇に起因して生じる、金属製射出ノズルへの多量の熱伝達を有効に防止できることに基づき、自己発熱によって発生した熱の、その厚み中心部への伝熱効率を高めて、成形材料各部の温度分布を十分均一なものとすることができ、その上、成形材料全体の平均温度を従来技術に比して効果的に高めることができる。
しかも、このノズル1では、ロッド状部材6がノズル部分4とほぼ同軸に位置することから、流速分布および温度分布のそれぞれを、ノズル部分の全周にわたって、図2に示すところと実質的に同一として、それらの両分布を周方向に十分均一ならしめて、上述したところをより実効のあるものとすることができる。
【0021】
ちなみに、射出ノズルから射出されて、金型キャビティに注入された成形材料としてのゴムの温度分布を測定したところ、従来構造の射出ノズルを用いた場合の最大温度差は30℃であるに対し、この発明の射出ノズルを用いた場合の最大温度差は10℃であった。
【0022】
また、ゴムを成形材料として用い、射出ノズルから射出されたゴムの外表面における自己発熱温度の変化を、射出圧力をパラメータとして測定したところ、図3に示すように、従来の射出ノズルでは100kg/cm2 当たり約3.5 ℃であった発熱温度を、この発明の射出ノズルでは、約5.5 ℃まで高めることができ、加圧効率を大きく高めることができる。
これはすなわち、この発明の射出ノズルでは、前述したように、自己発熱による局部的な極端な温度上昇を防止できることにより、射出ゴムから金属製射出ノズルへの伝熱損失を有効に防止し得たことによるものと考えられる。
【0023】
ところで、ここにおける自己発熱局部温度と平均ゴム温度との相対関係をみるに、図4に示すように、この発明の射出ノズルによる射出ゴムは、そもそもそれの内外部分の温度差が小さいことに加え、それの厚み中心部へ、迅速にして多量の熱が伝達されることに基づき、従来の射出ノズルによる射出ゴムに比して、自己発熱局部温度に対する平均ゴム温度が相当高くなるので、この発明の射出ノズルによれば、金型キャビティに注入したゴムの加硫時間の短縮を十分実効あるものとすることができる。
【0024】
またここで、上記自己発熱局部温度と平均ゴム温度との差を射出速度に対してみるに、この発明の射出ノズルでは、射出ゴム温度をそれの各部にて十分均等なものとできることによって、図5に示すように、上記温度差を、射出速度の高低のいかんにかかわらず、従来の射出ノズルに比してはるかに小さくすることができるので、この発明の射出ノズルでは、キャビティ内注入ゴムの加硫に起因する焼けゴムの再生を極めて有効に防止することができる。
【0025】
なお図5に示すところにおいて、温度差が負の状態は、ポット内で加熱された成形材料が、それの流動によって自己発熱されるよりはむしろ、射出ノズル等によって抜熱されることを意味している。
【0026】
なおここで、この発明の射出ノズルの、上述したような作用効果は、ロッド状部材6を、ノズル部分4の全長にわたって延在させた場合にとくに効果的であり、またそのロッド状部材6を、スプルー内まで延在させた場合には、射出後にスプルー内で流動する成形材料に対しても、上述したところ同様の作用効果をもたらして、加硫時間のより一層の短縮と、焼け等の発生のより十分な防止とをもたらすことができる。
【0027】
さらに、ノズル部分4の断面積を下流側に向けて次第に小さくすることおよび、ロッド状部材6の断面積を下流側に向けて次第に大きくすることの少なくとも一方によれば、成形材料の流速を、ノズル部分4の下端に向けて次第に高めることができ、これにより、成形材料の平均温度のさらなる上昇、ひいては、所要加硫時間のさらなる短縮をもたらすことができる。
【0028】
ところで、ロッド状部材6を、図1に示すように、絞り部分3内に位置するフット部8によって位置決め支持した場合には、ロッド状部材6を所期した通りに正確にかつ安定に配置することができる。
【0029】
図6は、この発明の他の実施形態を示す部分断面図であり、これは、図1で述べたコア7の上端中央部に、元径部分2の上端より上方へ突出する整流ロッド9を設け、この整流ロッド9をもって、流路5を流下する成形材料の流れを層流に十分近づけて、上述した作用効果をより実効あるものとし、併せて、その整流ロッド9の把持によって、ロッド状部材6およびコア7の脱着操作を容易ならしめたものであり、また、フット部8の底面形状に若干の変更を加えたものである。図7(a),(b),(c)はそれぞれ、この射出ノズル1に用いる、ロッド状部材6と、コア7と、フット部8との一体構造体を示す正面図、平面図および底面図を示す。
【0030】
図8は、この発明のさらに他の実施形態を示す図であり、ロッド状部材6の配設態様を変更したものである。
これは、ノズル部分4の全長にわたって延在するロッド状部材6の配設に当たり、そのロッド状部材6を、元径部分2に固定したハンガ10によって吊下したものであり、ここにおけるハンガ10は、図8(b)に平面図で示すように、ほぼ十字状に延びるそれぞれの腕部11の先端部分を、ハウジング12に設けた位置決め窪み13内に嵌め込み固定することで、元径部分2内に位置決め配置され、それぞれの腕部11の中央部から下流側へ突出する連続ロッド14をロッド状部材6の上端に連結することで、そのロッド状部材6を、ノズル部分4と同軸に位置決め保持する。
【0031】
ここで、ハンガ10は、それが成形材料に及ぼす流動抵抗を極力小ならしめるべく、各腕部11を、元径部分2の周方向に扁平で、図の少なくとも上方に尖った形状とすることが好ましくは、また、それぞれの腕部11の交差部に、上方へ錐状に突出する突部15を設けることが好ましい。
【0032】
なお、図に示すところでは、連結ロッド14をその全長にわたって等径としているも、この連結ロッド14の直径を下方に向けて漸次変化させた場合には、それによって流路断面積を所要に応じて変化させることもできる。
【0033】
このように構成してなる射出ノズルでは、ロッド状部材6が上述したところと同様に機能し得ることはもちろん、成形材料が、ハンガ8の構成各部との摩擦によってより一層発熱されるので、加硫時間等のさらなる短縮が可能となる。
【0034】
以上、図示の実施形態について説明したが、これらの射出ノズルは、インラインタイプの射出成形機およびプリプラタイプの射出成形機のいずにも適用可能であり、その射出ノズルを、熱硬化性樹脂の射出成形に適用しても、ゴムの場合と同様の効果をもたらすことができる。
【0035】
この一方で、この発明の射出ノズルを熱可塑性樹脂に適用した場合には、自己発熱分布の均一化および安定化をもたらして、熱収縮量の部分的なばらつき等に起因する成形精度の低下を十分に防止することができる。
【0036】
【実施例】
いわゆる丸型エンジンマウントを射出成形によって製造するに当たり、図6に示すこの発明の射出ノズルによって天然ゴムを射出した場合と、ノズル部分からロッド状部材を取り除いた従来の射出ノズルによって同種ゴムを射出した場合とのそれぞれにつき、焼けゴムの発生を防止できることを条件に、所要の加硫時間を比較したところ表1に示す通りとなった。
【0037】
【表1】
【0038】
上記表から明らかなように、この発明によれば、射出圧力を高めてなお、焼けゴムの発生なしに、加硫時間を所期した通りに短縮することが可能となり、これがため、生産能率を高め、成形品コストを有利に低減することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、ノズル部分に配設したロッド状部材の作用に基づき、射出された成形材料内での温度差を有効に低減するとともに、その成形材料の温度分布を十分均一なものとし、さらには、成形材料の平均温度を効果的に上昇させることで、キャビティ内での加硫等に要する時間を十分に短縮するとともに、焼け等の発生のおそれを大きく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施形態を示す図である。
【図2】図1の射出ノズルにおける流速分布および温度分布を示すグラフである。
【図3】射出圧力の変化に伴う自己発熱局部温度の変化を示すグラフである。
【図4】自己発熱局部温度の変化に伴う平均ゴム温度の変化を示すグラフである。
【図5】自己発熱局部温度と平均ゴム温度との温度差の、射出速度に対する変化を示すグラフである。
【図6】この発明の他の実施形態を示す部分断面図である。
【図7】図6に示す射出ノズルに用いる、ロッド状部材等の一体構造体を示す図である。
【図8】この発明のさらに他の実施形態を示す図である。
【図9】従来の射出ノズルを例示する断面図である。
【図10】従来の射出ノズルならびに、流速および温度分布を示す図である。
【図11】従来の射出ノズルにおける、自己発熱局部温度と平均ゴム温度との温度差の、射出速度に対する変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 射出ノズル
2 元径部分
3 絞り部分
3a,4a 周壁
4 ノズル部分
5 流路
6 ロッド状部材
7 コア
8 フット部
9 整流ロッド
10 ハンガ
11 腕部
12 ハウジング
13 位置決め窪み
14 連結ロッド
15 突部
Claims (8)
- 下流側に向けて順次に隣接させて設けた、元径部分と、絞り部分と、ノズル部分とからなる流路を具える射出ノズルであって、
前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸に配設するとともに、そのロッド状部分を、前記絞り部分内に位置して、絞り部分を画成する壁面上に着座するフット部により位置決め支持してなる射出ノズル。 - 下流側に向けて順次に隣接させて設けた、元径部分と、絞り部分と、ノズル部分とからなる流路を具える射出ノズルであって、
前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸に配設するとともに、そのロッド状部材の断面積を下流側に向けて次第に大きくしてなる射出ノズル。 - 下流側に向けて順次に隣接させて設けた、元径部分と、下流側に向けて流路断面積が次第に減少する絞り部分と、ノズル部分とからなる流路を具える射出ノズルであって、
前記ノズル部分の少なくとも一部に、そのノズル部分を画成する周壁から間隔をおいて位置するロッド状部材を、ノズル部分とほぼ同軸に配設するとともに、そのロッド状部材を、元径部分の途中から絞り部分のほぼ全長にわたる範囲に配設されて、二個の円錐または角錐をそれらの底面にて接合させた形状をなすコアに連結し、そのコアにより、それの配設範囲内で、流路断面積を下流側に向けて次第に減少させてなる射出ノズル。 - 前記ロッド状部材を、ノズル部分の全長にわたって延在させてなる請求項1〜3のいずれかに記載の射出ノズル。
- 前記ロッド状部材をスプルー内まで延在させてなる請求項1〜3のいずれかに記載の射出ノズル。
- 前記ノズル部分の断面形状を円形もしくは多角形とするとともに、ロッド状部材の断面形状を円形もしくは多角形としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の射出ノズル。
- 前記ノズル部分の断面積を下流側に向けて次第に小さくしてなる請求項1〜6のいずれかに記載の射出ノズル。
- 前記ロッド状部材を、元径部分に位置決め配置したハンガによって吊下してなる請求項2〜6のいずれかに記載の射出ノズル。
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