JP3579088B2 - 超微粒子褐色系顔料及びその製造方法 - Google Patents

超微粒子褐色系顔料及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、優れた意匠性、耐久性及び分散性を示す超微粒子褐色系顔料とその製造方法に関するものであって、本発明の超微粒子褐色系顔料は、塗料、インキ、プラスチックスなどの着色顔料として使用され、特に、自動車用塗料などの高級工業塗料用として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、平均粒径が0.01〜0.1 μm の超微粒子二酸化チタンをアルミフレークのような金属フレーク顔料或いは雲母チタンのような金属光沢顔料と共に樹脂媒体に配合して、いわゆる優れたフリップ・フロップ効果を呈する意匠性に優れた高級メタリック塗装仕上げが注目され実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近時、自動車や高級塗装仕上げ調度品などにおける彩色意匠性の多様化、高級化の要望は一層強まってきており、さらに個別化に富んだ優れた彩色意匠性フリップ・フロップ効果を呈するメタリック塗装仕上げ用塗料組成物が強く希求されている。これがため、例えば前記の超微粒子二酸化チタンのような白色微粉末と、種々の有機顔料とを配合してメタリック塗料組成物を調製することも試みられているものの、色分かれや色ムラが惹起し易かったり、耐候性や耐熱性が十分でなかったりするなど、未だ改善を要する問題点が少なくない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かねてより酸化チタン系有色顔料における優れた光散乱能に着目し、それを選択的に制御することによって、メタリック塗装仕上げ系での多彩なフリップ・フロップ効果を付与して彩色意匠性を富化するとともに、前記課題の解決を図るべく、種々検討を進めた。その結果、チタン分を主成分とし、これに特定の成分を共有せしめて構成された特定の彩色系の超微粒子有色顔料が、メタリック塗装系で彩色意匠性に富んだ優れたフリップ・フロップ効果を呈する新規な超微粒子褐色系顔料として提供し得ること、かつこのものはチタン源として超微粒子の含水酸化チタン、特にルチル結晶の微小チタニアゾルを使用すること、さらには、該含水酸化チタンにケイ素やアルミニウムの化合物を処理して後焼成処理することによって、目的とする所望の特性の超微粒子褐色顔料を工業的有利に製造し得ることの知見を得、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、
1.四塩化チタン水溶液を中和して、ルチル型の結晶構造を有する微小チタニアゾルを得、次いで、該微小チタニアの水分散スラリーに、焼成処理補助剤としてケイ素化合物を酸化物換算で該微小チタニアの TiO 2 に対し1〜10重量%添加して、微小チタニアの表面にケイ素化合物を被覆し、次いで、ケイ素化合物を被覆した微小チタニアの水分散スラリーに、微小チタニアの TiO 2 100重量部に対し、アンチモン源を Sb 2 O 3 として10〜40重量部と、マンガン源を MnO として3〜15重量部とを添加混合し、しかる後該処理物を800〜1050℃の温度で焼成することを特徴とするチタン、アンチモン及びマンガンの各酸化物からなる平均粒子径が0.01〜0.15μmである超微粒子褐色系顔料の製造方法、
2.前記1に記載の方法で製造した超微粒子褐色系顔料を水分散スラリーとし、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を添加した後、酸又はアルカリを加えて中和して、該褐色系顔料の表面に沈澱させ、分別し、乾燥、粉砕することを特徴とする超微粒子褐色系顔料の製造方法、及び
3.前記1又は2に記載の方法で製造した超微粒子褐色系顔料の表面に、多価アルコール、アルカノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種の有機化合物を被覆することを特徴とする超微粒子褐色系顔料の製造方法である。
【0006】
本発明の超微粒子褐色系顔料は、チタン、アンチモンおよびマンガンの各酸化物からなり、電子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.01〜0.15μm 、好ましくは0.03〜0.1 μm のものである。平均単一粒子径が前記範囲より小さきに過ぎると所望のフリップ・フロップ効果がもたらされず、また前記範囲より大きに過ぎると所望のフリップ・フロップ効果を呈さないソリッド感の塗膜となり易い。普通、アンチモンの酸化物を、Sb として10〜40重量部、好ましくは15〜35重量部、マンガンの酸化物をMnO として3〜15重量部、好ましくは4〜12重量部含有し、残りが実質的にチタンの酸化物から成り、この他必要に応じて極少量のリチウム、ナトリウム、リン、カルシウムなどの酸化物を含んでいてもよい。このような超微粒子褐色系顔料は、深い赤褐色〜紫褐色系の色彩を示し、アルミフレークのような金属フレーク顔料或いは雲母チタンのような金属光沢顔料と共に樹脂媒体に配合して、特異な色彩のフリップ・フロップ効果を呈する意匠性に優れたメタリック塗料、パール塗料のような塗料組成物とすることができる。
【0007】
本発明の超微粒子褐色系顔料は、更にその表面にアルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物の被覆や多価アルコール、アルカノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種の有機化合物の被覆を有することができる。このような被覆を有する超微粒子褐色系顔料は、樹脂媒体における分散性と耐久性が優れたものであり、上記塗料組成物において一層好ましいフリップ・フロップ効果を呈することができる。被覆量は、核の褐色系顔料に対し、アルミニウムはAl として1〜30重量%、ケイ素はSiOとして1〜20重量%、他の化合物はそれぞれ酸化物(TiO、ZrO、SnO、Sb)として0.3 〜15重量%が適当である。また、有機化合物の被覆の場合は、それぞれの固形分として核の褐色系顔料に対し、0.3 〜5重量%が適当である。
【0008】
本発明の製造方法においては、チタン源、アンチモン源及びマンガン源の基剤成分を混合し、700 〜1100℃の温度で焼成することにより褐色系顔料とすることができる。本発明においては、特にチタン源として超微粒子の含水酸化チタンを用いることに特徴がある。このものは、ルチル型の結晶構造を有する微小チタニアゾルであり、X線回折法による測定でルチル型結晶のピークを示す微小含水酸化チタンのゾルであり、その平均結晶子径は普通50〜120 Åのものである。このものは、例えば四塩化チタン水溶液をアンモニア水でpH7〜8で中和して得られるコロイド状の非晶質含水酸化チタンを熟成したり、メタチタン酸或はオルトチタン酸などの非晶質含水酸化チタンを水酸化ナトリウム水溶液中で加熱処理した後塩酸溶液中で加熱処理したり、四塩化チタン水溶液を加熱して加水分解したりして得られる。本発明においては、このようなルチル型の結晶構造を有する微小チタニアゾルをそのまま或は乾燥後できるだけ細かく粉砕して使用することができる。
【0009】
前記基剤成分としてのアンチモン源及びマンガン源としては、種々のものを使用できるが、例えばアンチモン源としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、五塩化アンチモン、三塩化アンチモン、アンチモンソーダなどを、マンガン源としては、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン、炭酸マンガンなどを使用することができる。
【0010】
上記基剤各成分の原料の混合は、種々の方法によって行なうことができるが、例えば原料として粉末を使用する場合は、それらを単に混合すればよい。また、アンチモン源、マンガン源の基剤成分の化合物溶液を使用する場合は、例えば、これらの基剤成分の溶液を超微粒子含水酸化チタンに添加混合した後乾燥させたり、或いは、超微粒子含水酸化チタンの水分散スラリーに各成分の化合物溶液を添加し、酸またはアルカリで中和して該含水酸化チタンの表面に各成分を沈殿させたり、若しくは、アンチモン源、マンガン源の水分散体として使用する場合は、超微粒子含水酸化チタンのスラリーに該水分散体を添加混合処理した後このものを濾過、洗浄することにより行うことができる。
【0011】
各成分の混合割合は、超微粒子含水酸化チタンのTiO100 重量部に対し、アンチモンはSb として10〜40重量部、好ましくは15〜35重量部、マンガンはMnO として3〜15重量部、好ましくは4〜12重量部である。なお、これらの基剤成分の他に、種々の補助剤成分を使用することができ、例えば極少量のリチウム、ナトリウム、リン、カルシウムなどの化合物を混合することもできる。
【0012】
以上のように混合して得られた原料混合物を700 〜1100℃、好ましくは800 〜1050℃の温度で焼成する。なお、該原料混合物は、スラリー状、ケーキ状或は乾燥粉末でもよい。焼成により各成分が固相反応して発色し、本発明の褐色系顔料が得られる。本発明においては、チタン源として超微粒子の含水酸化チタンを用いるので、焼成物をマイクロナイザー、ジェットミル、ローラーミル、バンタムミル、サンプルミルなどの乾式粉砕機で粉砕することにより、容易に平均単一粒子径が0.01〜0.1 μm の超微粒子褐色系顔料とすることができる。なお、本発明でチタン源として用いる超微粒子の含水酸化チタンは、焼成の際に粒子成長や焼結を起こし易いものであり、それを抑制するために、ケイ素化合物及び/またはアルミニウム化合物を焼成処理補助剤として存在させて焼成することが望ましい。この場合、該補助剤を前記成分原料に添加したり、該含水酸化チタンと該補助剤と予め混合したり或いは該含水酸化チタンの表面に予め該補助剤を被覆したりして存在させることができるが、被覆処理する方法が一層望ましい。前記補助剤の使用量は、成分原料の混合割合、焼成処理条件などによって異なり一概に規定できないが、補助剤の酸化物換算で、該含水酸化チタン中のTiOに対して1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%である。使用する焼成処理補助剤としては具体的には、例えば無機ケイ素化合物としては、コロイダルシリカ或いはケイ酸ナトリウムなどの水可溶性ケイ酸塩など、有機ケイ素化合物としては、シリコーンオイル、シランカップリング剤など、アルミニウム化合物としては、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどの水可溶性アルミニウム塩などが挙げられる。
【0013】
焼成は種々の方法によって行うことができるが、例えば電気炉、トンネルキルンなどの静置炉または内燃式或は外燃式ロータリーキルンなどを使用して行うことができる。
【0014】
本発明においては、このようにして得られた超微粒子褐色系顔料に対して、さらにその粒子表面を、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物で被覆したり、またさらに前記及び/又は多価アルコール、アルカノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種の有機化合物で被覆してもよく、かかる場合には樹脂媒体における分散性と耐久性をより一層優れたものにすることができる。こうして得られる超微粒子褐色系顔料は、メタリック塗料、パール塗料のような塗料組成物において一層好ましいフリップ・フロップ効果を呈することができる。被覆量は、核の褐色系顔料に対し、アルミニウムはAl として1〜30重量%、ケイ素はSiOとして1〜20重量%、他の化合物は、それぞれ酸化物(TiO、ZrO、SnO、Sb )として0.3 〜15重量%が適当である。また、前記有機化合物の被覆の場合は、それぞれの固形分として核の褐色系顔料に対し、0.3 〜5重量%が適当である。
【0015】
本発明の超微粒子褐色系顔料は、塗料のみならずインキ、プラスチックスなど種々の用途に好適なものであるが、彩色意匠性に富んだ優れたフリップ・フロップ効果を奏せしめ得るメタリック塗料組成物に供する場合は、とりわけ好適なものある。メタリック塗料組成物は、種々の方法によって調製し得るが、例えば前記超微粒子褐色系顔料と、種々のリン片状金属顔料やパール顔料のような金属光沢様顔料とを、1対0.1 〜10の重量比の割合で配合し、これらを種々の熱硬化性や熱可塑性の樹脂に分散させることによって行なうことができる。これらの樹脂は、通常塗料組成物の10〜50重量%の割合で配合される。
【0016】
【実施例】
比較例1
TiO2として200g/lの濃度の四塩化チタン水溶液500mlとNa2Oとして100g/lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液を、系のpHを5〜9に維持するように水中に並行添加し、所定時間熟成した。得られた超微粒子の含水二酸化チタン沈澱物を濾過、洗浄した後、再び水中に分散させ、TiO2として100g/lの濃度の含水二酸化チタンスラリーとした。このスラリーに、Sb2O3粉末40gを添加し、次にMnOとして200g/lの硫酸マンガン水溶液(MnSO4 5H2Oを20%硫酸溶液に溶解)50mlを添加し、アンモニア水20%水溶液を添加して、pH7に調整し、マンガン成分の沈澱を生成させた。このように処理してなる含水二酸化チタンスラリーをホモミキサーで十分攪拌した後、電気炉にて800 ℃で5時間焼成し、放冷し、乾式粉砕して超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径(電子顕微鏡法)が0.03μmのものであった。
【0017】
比較例2
比較例1の場合と同様の方法で得られた超微粒子褐色系顔料粉末を水中に分散させて固形分濃度100g/lのスラリーとし、湿式粉砕した後、70℃に加熱した。スラリーの固形分に対しSnO2として1重量%の塩化第一スズ水溶液を添加し、次に、ZrO2として2重量%の硫酸ジルコニウム水溶液を添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調整した後、更に、Al2O3として7重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸とを系のpHを7〜10に維持するように並行添加してスズ、ジルコニウム及びアルミニウムの含水酸化物を沈澱させた。この後、濾過、洗浄し、乾燥した後乾式粉砕して超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径が0.06μmのものであった。
【0018】
比較例3
比較例2において、焼成温度を950℃とすること以外は、同例の場合と同様に処理して超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径が0.08μmのものであった。
【0019】
実施例
比較例1の場合と同様の方法で得られたTiO2として100g/lの濃度の超微粒子含水二酸化チタンスラリーに、SiO2として100g/lの濃度のケイ酸ナトリウム水溶液10mlを添加し、次に硫酸を添加してpH7に調整し、濾過、洗浄してSiO2として1重量%のケイ素化合物で被覆された超微粒子含水二酸化チタンを得た。次いでこのものを再び水性スラリーとし、該スラリーに対して以下比較例1の場合と同様の方法でSb2O3及びMnOを処理し、しかる後950℃で5時間焼成して本発明の超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径が0.04μmのものであった。
【0020】
実施例
実施例の場合と同様の方法で得られた超微粒子褐色系顔料に対して、以下比較例2の場合と同様の方法でSnO2及びAl2O3を処理して本発明の超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径が0.04μmのものであった。
【0021】
実施例
実施例において、焼成温度を1050℃とすること以外は、同例の場合と同様に処理して本発明の超微粒子褐色系顔料を得た。このものは、ルチル型結晶で平均単一粒子径が0.08μmのものであった。
【0022】
比較例
TiO2として200g/lの濃度の硫酸チタン水溶液を110℃で加熱加水分解して含水二酸化チタン沈澱物とし、このものを濾過、洗浄した後、比較例1の場合と同様の方法でSb2O3及びMnOを処理し、しかる後1200℃で5時間焼成して、ルチル型結晶の平均単一粒子径が0.3μmの褐色系顔料を得た。
【0023】
試験例
前記各実施例の超微粒子褐色系顔料及び比較例の褐色系顔料について、その性能を試験し、表1の結果を得た。
表1の性能評価は次のようにして行なった。
1.塗料の作成
試料7.5gをアクリル樹脂/ブチル化メラミン樹脂=8/2(重量比)の混合ワニス56.1g (不揮発分53%)中へ混和し、ペイントシェーカー(レッドデビル社製、#5110)で分散させて塗料化した後、アルミペーストを加え(重量比で試料/Al=1/1)、良く混合してメタリック塗料とした。
2.エナメル塗膜測色
アルミペーストを加えないエナメル塗料を、白板上、乾燥膜厚が60μmになるように塗布し、105 ℃で30分間焼付けた後、色差計でL値、a値及びb値を測定した。
3.メタリック塗膜変色測色
この塗料組成物を鋼板上に乾燥膜厚が18μmになるように塗布し、30分セッティング後アクリル系クリヤーを乾燥膜厚が12μmになるように塗布し、30セッティング後、130 ℃で30分間焼付けた。この塗布板を変角測色計GCMS−3型( 村上色研製) を用い、入射角45°、測定角40°(フェイスカラー)、−20 °(フロップカラー)で測色し、下記式にてΔL,Δa及びΔbを求めた。
ΔL=L(40°)−L(−20°)
Δa=a(40°)−a(−20°)
Δb=b(40°)−b(−20°)
4.総合評価
前記2及び3の測色結果から、彩色意匠性を総合評価した。
◎:彩色性とフリップ・フロップ効果とがともに最も優れているもの。
○:彩色性とフリップ・フロップ効果とがともに優れているもの。
×:フリップ・フロップ効果を呈さないもの。
【0024】
【表1】
Figure 0003579088
【0025】
【発明の効果】
本発明の超微粒子褐色系顔料は、塗料、インキ、プラスチックスなど種々の用途の着色顔料として好適なものであり、とりわけ彩色意匠性に富んだ優れたフリップ・フロップ効果が望まれるメタリック塗料系に極めて好適なもので、色分かれや色ムラなども惹起することなく、かつ耐候性や耐熱性にも優れたので、高級塗装仕上げに有用なものである。また本発明の製造方法は、チタン源としてとりわけルチル結晶の微小チタニアゾルを使用したり、さらにケイ素化合物やアルミニウム化合物を添加して焼成処理したりすることによって、一層工業的有利に製造することができる。

Claims (3)

  1. 四塩化チタン水溶液を中和して、ルチル型の結晶構造を有する微小チタニアゾルを得、次いで、該微小チタニアの水分散スラリーに、焼成処理補助剤としてケイ素化合物を酸化物換算で該微小チタニアの TiO 2 に対し1〜10重量%添加して、微小チタニアの表面にケイ素化合物を被覆し、次いで、ケイ素化合物を被覆した微小チタニアの水分散スラリーに、微小チタニアの TiO 2 100重量部に対し、アンチモン源を Sb 2 O 3 として10〜40重量部と、マンガン源を MnO として3〜15重量部とを添加混合し、しかる後該処理物を800〜1050℃の温度で焼成することを特徴とするチタン、アンチモン及びマンガンの各酸化物からなる平均粒子径が0.01〜0.15μmである超微粒子褐色系顔料の製造方法
  2. 請求項1に記載の方法で製造した超微粒子褐色系顔料を水分散スラリーとし、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を添加した後、酸又はアルカリを加えて中和して、該褐色系顔料の表面に沈澱させ、分別し、乾燥、粉砕することを特徴とする超微粒子褐色系顔料の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法で製造した超微粒子褐色系顔料の表面に、多価アルコール、アルカノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種の有機化合物を被覆することを特徴とする超微粒子褐色系顔料の製造方法。
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